門田芦子
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かどた あしこ 門田 芦子 | |
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本名 | 内山 仲子(うちやま なかこ) |
生年月日 | 1905年5月15日 |
没年月日 | 1974年12月20日(69歳没) |
出生地 | 日本・愛知県名古屋市 |
職業 | 女優 |
ジャンル | 宝塚歌劇団 |
活動期間 | 1927年 - 1938年 |
著名な家族 |
内山信愛(兄・元宝塚歌劇団理事長) 門野まろや(妹) |
門田 芦子(かどた あしこ、1905年5月15日[1] - 1974年12月20日[2])は、宝塚少女歌劇団月組で主演男役クラスを務め、月組および星組で組長を歴任した人物である。
愛知県名古屋市出身[3]。宝塚歌劇団時代の愛称はチャマさん[注釈 1]。兄は、元宝塚歌劇団理事長内山信愛[4]、宝塚歌劇団16期生の門野まろやは妹[5]。本名は内山 仲子(うちやま なかこ)[6]。
芸名は、小倉百人一首の第71番・大納言経信(源経信)の 夕されば 門田の稻葉 音擦れて 蘆の丸屋に 龝風ぞ吹く(ゆふされば かどたのいなば おとづれて あしのまろやに あきかぜぞふく) から命名された。
来歴・人物
[編集]1919年、9期生として宝塚音楽歌劇学校(現在の宝塚音楽学校)に入学し、宝塚少女歌劇団(現在の宝塚歌劇団)に入団。当時は学校と劇団は一体であった。
1932年、『ブーケ・ダムール』にて、断髪。ショートヘアの男役は、宝塚では史上初[注釈 2]。
1933年、月組組長。
1938年7月31日[7]、宝塚少女歌劇団を退団。退団後は歌劇団・音楽学校の寄宿舎の舎監を務めた[8]。戦時中、門田は空襲に怯える歌劇団生徒をなだめながら、空を睨んだという逸話が残っている。
2014年、宝塚歌劇団100周年記念で設立された『宝塚歌劇の殿堂』の最初の100人のひとりとして殿堂入り[9][10]。
宝塚歌劇団時代の主な舞台出演
[編集]- 『杓子ぬけ』(月組)(1921年9月20日 - 10月18日、公会堂劇場)
- 『吉備津の鳴釜』(月組)(1922年1月1日 - 1月25日、宝塚新歌劇場(公会堂劇場))
- 『鼻の詩人』(月組)(1922年3月15日 - 4月30日、宝塚新歌劇場(公会堂劇場))
- 『金の羽』(月組)(1922年7月15日 - 8月20日、宝塚新歌劇場(公会堂劇場))
- 『護花鈴』『琵琶記』(月組)(1923年3月20日 - 4月10日、宝塚新歌劇場(中劇場))
- 『采女禮讃』(月組)(1923年5月11日 - 6月10日、宝塚新歌劇場(中劇場))
- 『燈臺守の娘』(月組)(1924年3月2日 - 3月31日、宝塚新歌劇場(中劇場))
- 『能因法師』(月組)(1924年4月16日 - 4月30日、宝塚新歌劇場(中劇場))
- 『身替音頭』(月・花組)(1924年7月19日 - 9月2日、宝塚大劇場)
- 『フルスピード』(月組)(1924年10月1日 - 10月31日、宝塚大劇場)
- 『蓬莱』『ユーヂツト』『觀心寺物語』(月・花・雪組)(1925年1月1日 - 1月31日、宝塚大劇場)
- 『エレクトラ』『姉と妹』(月組)(1925年4月1日 - 4月30日、中劇場)
- 『毒の花園』(月組)(1925年7月1日 - 7月31日、宝塚大劇場)
- 『かぐや姫』(月組)(1925年10月1日 - 10月31日、宝塚大劇場)
- 『夢買の長者』『寅童子』『陽春』(月組)(1926年1月1日 - 1月31日、宝塚大劇場)
- 『傀儡船』(月組)(1926年4月1日 - 4月30日、宝塚大劇場)
- 『十三鐘』『白縫扇陣』(月組)(1926年7月1日 - 7月31日、宝塚大劇場)
- 『ドン・キホーテ』『夢見懺悔品』『喧嘩は止めろ』(月組)(1926年10月1日 - 10月31日、宝塚大劇場)
- 『ダンス・ホール』(月組)(1927年2月1日 - 2月28日、宝塚大劇場)
- 『愛の復活』『富士太鼓』(月組)(1927年5月1日 - 5月31日、宝塚大劇場)
- 『國性爺』『一條大蔵卿』(月組)(1927年8月1日 - 8月31日、宝塚大劇場)
- 『夕顔の巻』(月組)(1927年11月1日 - 11月30日、宝塚大劇場)
- 『イタリヤーナ』(月組)(1928年3月1日 - 3月31日、宝塚大劇場)
- 『若紫の巻』『モン・パリ』(月組)(1928年6月1日 - 6月30日、宝塚大劇場)
- 『お光狂亂』(月組)(1928年9月1日 - 9月30日、宝塚大劇場)
- 『夢殿』『女暫』(月組)(1928年12月1日 - 12月28日、中劇場)
- 『姉と妹』(月組)(1929年3月1日 - 3月31日、宝塚大劇場)
- 『巷談日本妖怪選』(月組)(1929年6月1日 - 6月30日、宝塚大劇場)
- 『石馬寺の怪異』(月組)(1929年9月1日 - 9月30日、宝塚大劇場)
- 『後の景清』(月組)(1929年12月1日 - 12月28日、中劇場)
- 『賣家』『朝比奈柱抜』『邯鄲』(月組)(1930年2月1日 - 2月28日、中劇場)
- 『富士太鼓』『玉蟲祈願』(月組)(1930年5月1日 - 5月31日、宝塚大劇場)
- 『パリゼット』(月組)(1930年8月1日 - 8月31日、宝塚大劇場)
- 『とんだ間違ひ』(月組)(1930年11月1日 - 11月30日、宝塚大劇場)
- 『中將姫』『奴道成寺』『セニョリータ』(月組)(1931年1月1日 - 1月31日、宝塚大劇場)
- 『ミス・上海』(月組)(1931年4月1日 - 4月30日、宝塚大劇場)
- 『世界の花嫁』(月組)(1931年7月1日 - 7月31日、宝塚大劇場)
- 『筑紫管公』(月組)(1932年2月1日 - 2月29日、宝塚大劇場)
- 『燈臺鬼』(月組)(1932年5月1日 - 5月15日、宝塚大劇場)
- 『ブーケ・ダムール』(月組)(1932年8月1日 - 8月31日、宝塚大劇場)
- 『ピストルを撃ったが』(月組)(1932年11月1日 - 11月30日、宝塚大劇場)
- 『八犬傳』『ヴォルガの船唄』(月組)(1933年5月1日 - 5月31日、宝塚大劇場)
- 『指輪の行方』『螢塚』(星組)(1933年7月1日 - 7月31日、宝塚大劇場)
- 『リシュヤシュリンガ』(星組)(1933年10月1日 - 10月31日、宝塚大劇場)
- 『ラ・シャット』『御旗の松』『ラッキー・エール』(星組)(1934年1月1日 - 1月31日、宝塚大劇場)
- 『ウイナー・メーデル』(星組)(1934年3月1日 - 3月25日、宝塚大劇場)
- 『冠と花嫁』『沈鐘』(星組)(1934年7月1日 - 7月31日、宝塚大劇場)
- 『牡丹燈籠』『御神楽歌』『シェーネス・ベルリン』(星組)(1934年8月4日 - 8月19日、中劇場)
- 『千日酒』(星組)(1934年12月1日 - 12月28日、中劇場)
- 『箱根唄』『マリアンカ』(星組)(1935年5月3日 - 5月12日、中劇場)
- 『婚禮はお預け』(星組)(1935年8月1日 - 8月31日、宝塚大劇場)
- 『新婚第一課』(星組)(1935年12月1日 - 12月28日、中劇場)
- 『呉柳子と村娘』(星組)(1936年1月1日 - 1月12日、中劇場)
- 『柳娘』『春のをどり(お雛番付)』(星組)(1936年4月1日 - 4月30日、宝塚大劇場)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 『歌劇』宝塚少女歌劇団、1933年1月、154号、4頁
- ^ a b 『歌劇』宝塚少女歌劇団、1975年1月、592号、43頁
- ^ 『歌劇』宝塚少女歌劇団、1927年7月1日、88号
- ^ 宇佐見正「あゆみII (1933〜60)」『おお宝塚60年―「ドンブラコ」から「ベルばら」まで』朝日新聞社、1976年11月30日、92頁。
- ^ 『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて(人物編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日、29頁。ISBN 978-4-484-14601-0。
- ^ 『宝塚スター物語』丸尾長顕著、實業之日本社、1949年5月15日、78頁
- ^ 『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて(人物編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日、7頁。ISBN 978-4-484-14601-0。
- ^ 橋本雅夫『素晴らしい宝塚歌劇―夢とロマンの85年―』阪急電鉄コミュニケーション事業部、1999年9月10日、195頁。ISBN 4-89485-013-3。
- ^ 村上久美子 (2014年1月11日). “宝塚が八千草薫ら殿堂100人を発表”. 日刊スポーツ 2022年6月25日閲覧。
- ^ 『宝塚歌劇 華麗なる100年』朝日新聞出版、2014年3月30日、134頁。ISBN 978-4-02-331289-0。