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国道1号

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

一般国道
国道1号標識
国道1号
地図
地図
総延長 765.0 km
実延長 765.0 km
現道 649.3 km
制定年 1952年昭和27年)指定(原型は1885年明治18年))
起点 東京都中央区
日本橋
北緯35度41分2.8秒 東経139度46分28.1秒 / 北緯35.684111度 東経139.774472度 / 35.684111; 139.774472 (日本橋)
主な
経由都市
神奈川県川崎市横浜市小田原市
静岡県静岡市浜松市
愛知県豊橋市名古屋市
三重県四日市市滋賀県大津市
京都府京都市
終点 大阪府大阪市北区
梅田新道交差点
北緯34度41分53.6秒 東経135度30分2.3秒 / 北緯34.698222度 東経135.500639度 / 34.698222; 135.500639 (梅田新道交差点)
接続する
主な道路
記法
国道4号標識 国道4号
国道8号標識 国道8号
国道9号標識 国道9号
国道2号標識 国道2号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
国道1号 起点
日本橋中央の日本国道路元標
国道1号 終点
(大阪市道路元標)
大阪市北区 梅田新道交差点

国道1号(こくどう1ごう)は、東京都中央区から神奈川県静岡県愛知県三重県滋賀県京都府をそれぞれ経由し、大阪府大阪市に至る一般国道である。

概要

東海道および京街道(大坂街道)を前身とする路線で、日本国道路元標があることでも知られる東京都中央区日本橋を起点に、関東地方の西側にあたる神奈川県中部地方静岡県愛知県近畿地方三重県滋賀県京都府を経由し、終点である、大阪府大阪市北区梅田新道に至る路線で、旧東海道および京街道の経路をほぼ踏襲している。

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。

歴史

国道1号 起点
東京都中央区日本橋

国道1号の起源は、江戸時代五街道に数えられた東海道の「東京(江戸) - 京都」および、京街道の「京都 - 大阪(大坂)」で、現在でもほぼその経路を踏襲している。起点を日本橋としている点も旧東海道と同じである[5]。ただし東京 - 横浜、静岡県内、京都市内等においてはその当時とは大きく異なっている。

箱根付近で、旧東海道を逸れて箱根七湯[注釈 11]を巡るルートとなった経緯は、明治時代福沢諭吉の判断によるといわれており、福沢は外貨獲得のため外国人を集める観光資源が必要だと考えて、明治維新後に樹立した明治新政府に対し、湯治場として人気があった箱根温泉を巡る交通の便の良い道路にするように進言したところから箱根ルート選定の由来となっている[6]。箱根七湯を経由する経路は、1887年(明治20年)に塔之沢 - 宮ノ下間に、2年後の1889年(明治22年)に宮城野まで人力車が通れる有料道路が開通し、国道を整備する際にそのまま国道1号に指定されている[7]

年表

旧道

路線状況

桜田通り
東京都港区芝公園4丁目

通称

バイパス

国道1号(富士由比バイパス)と
富士山駿河湾
薩埵峠から撮影、2016年2月)
国道1号の相模湾早川ジャンクション

ほぼ全区間に渡り従来の国道1号に対するバイパスが整備されている。特に東京と大阪の近郊では無料バイパスと有料バイパスが並行する形で別々に整備されている箇所が多い。旧道が移管されて現道化されたものが多く、新旧双方が国道1号に路線指定され続けているバイパスは、神奈川県が最多で7区間ある[8]。なお名古屋近郊では従来の国道1号に対するバイパスの路線指定が国道23号となっているため、従来の国道1号がそのまま国道1号として路線指定されている。

バイパス・現道・旧道概略図

凡例:国道1号標識国道1号指定、従来の国道1号、無料バイパス等、有料バイパス、▲一部区間未成、✕全区間未成

起点:東京日本橋
国道1号標識国道20号標識永代通り日比谷通り 国道15号標識銀座中央通り
桜田門交差点】 新橋交差点】
国道1号標識桜田通り 国道15号標識第一京浜
清正公前交差点】
目黒通り 国道1号標識第二京浜
玉川IC 【立町交差点】- 国道1号標識 -【青木通交差点】
国道466号標識E83第三京浜 国道1号標識横浜新道バイパス 国道1号標識横浜市街
保土ヶ谷JCT】周辺
国道1号標識E83有料道路横浜新道 横浜環状2号
【平戸ランプ】
国道1号標識東海道 横浜環状2号
不動坂ランプ
国道1号標識東海道 国道1号標識E83戸塚道路
戸塚IC 【馬洗橋交差点】
国道1号標識東海道 E66横浜環状南線 横浜藤沢線
【藤沢バイパス出口交差点】 栄JCT 鵠沼海岸交差点】
国道1号標識藤沢バイパス 国道468号標識C4横浜湘南道路 国道134号標識湘南海岸道路
藤沢IC
国道1号標識東海道 国道1号標識E84新湘南バイパス
大磯IC
国道1号標識東海道 国道1号標識E84西湘バイパス
箱根口IC
国道1号標識箱根国道 国道1号標識小田原箱根道路箱根新道
【箱根峠IC】
箱根峠 国道1号標識笹原山中三ツ谷塚原バイパス
三島塚原IC
国道1号標識E88東駿河湾環状道路 三島大通り 国道1号標識三島バイパス
【伏見IC】
国道1号標識沼津バイパス 千本街道
【原IC】
国道1号標識沼津バイパス
【富士東IC】
富士由比線薩埵峠 国道1号標識富士由比バイパス
【興津IC】
国道1号標識静清バイパス 国道1号標識静岡市街
【丸子IC】
宇津ノ谷峠 国道1号標識岡部バイパス
【内谷IC】
国道1号標識藤枝バイパス 島田岡部線
【野田IC】
国道1号標識島田金谷バイパス
夜泣石IC】
国道1号標識小夜の中山 国道1号標識日坂バイパス
【日坂IC】
日坂沢田線 国道1号標識日坂バイパス
【八坂IC】
国道1号標識掛川バイパス 日坂沢田線
【沢田IC】
国道1号標識袋井バイパス 磐田袋井線
【三ヶ野IC】
国道1号標識磐田バイパス 磐田袋井線
【小立野IC】
国道152号標識国道257号標識浜松市街 国道1号標識浜松バイパス
【篠原IC】
浜名街道 国道1号標識浜名バイパス
【大倉戸IC】
国道42号標識潮見坂 国道1号標識潮見バイパス
【豊橋東IC】
国道1号標識豊橋市街 国道23号標識名豊道路
豊明IC
国道1号標識名古屋市街 国道23号標識名四国道
【南福崎交差点】
国道1号標識北勢バイパス 国道23号標識国道25号標識名四国道
朝日町役場口交差点】
国道1号標識北勢バイパス 国道1号標識四日市市街
【大治田IC】
国道1号標識国道25号標識追分バイパス
【国分町交差点】
国道1号標識国道25号標識亀山バイパス 東海道
【太岡寺町ランプ】
国道1号標識東海道 国道1号標識関バイパス
【沓掛交差点】
国道1号標識鈴鹿峠バイパス
【山中交差点】
国道1号標識甲賀湖南道路 国道1号標識東海道
【大野西交差点】
国道1号標識甲賀湖南道路 東海道
【石部大橋ランプ】
国道1号標識国道8号標識大津市街 国道1号標識甲賀湖南道路
【藤尾南ランプ】 【上砥山ランプ】
国道1号標識国道8号標識五条バイパス 滋賀山手幹線
【東山五条交差点】 石山IC
国道1号標識国道8号標識五条通国道1号標識堀川通
京都市街)
国道1号標識山科大津バイパス 国道1号標識E88京滋バイパス
山科区役所前交差点】
新十条通
【九条油小路交差点】- 国道1号標識 -【鴨川東IC
国道1号標識久御山バイパス 国道1号標識洛南道路
【京滋バイパス森交差点】 【大内交差点】 久御山JCT
国道1号標識枚方バイパス 国道1号標識京都南道路 国道1号標識E89第二京阪道路
【中振交差点】 【第二京阪口ランプ】
国道1号標識寝屋川バイパス 国道1号標識大阪北道路
守口出入口 花博記念公園口交差点】 門真JCT
国道1号標識京阪国道 花博通経由 国道1号標識阪神高速淀川左岸線
【蒲生4交差点】 豊崎出入口
国道1号標識曽根崎通 国道423号標識新御堂筋
終点:大阪梅田新道交差点】
バイパス一覧

重複区間

国道8号との重複(五条バイパス
京都府京都市東山区清閑寺山ノ内町

国道0号が存在しないため、すべての路線が下位路線となり、案内板や地図上では国道1号で案内される。

  • 国道15号(東京都中央区・日本橋(起点) - 東京都中央区・日本橋交差点)
  • 国道20号(東京都中央区・日本橋(起点) - 東京都千代田区・桜田門交差点)
  • 国道16号(神奈川県横浜市西区桜木町・高島町交差点 - 横浜市西区浜松町・浜松町交差点)
  • 国道138号(神奈川県小田原市・市民会館前交差点 - 足柄下郡箱根町・宮の下交差点)
  • 国道42号(静岡県浜松市中央区・篠原交差点 - 湖西市・大倉戸IC)
  • 国道247号(愛知県豊橋市・西八町交差点 - 豊川市・宮下交差点)
  • 国道473号(愛知県岡崎市本宿町・新箱根入口交差点 - 岡崎市本宿西・本宿町沢渡交差点)
  • 国道477号(三重県四日市市北町・四日市橋南詰交差点 - 四日市市中部・中部交差点)
  • 国道25号(三重県四日市市・大治田IC - 亀山市・東海道関宿西交差点[10]
  • 国道8号(滋賀県栗東市・栗東IC - 京都府京都市下京区・烏丸五条交差点)
  • 国道9号(京都府京都市下京区烏丸五条・烏丸五条交差点 - 京都市下京区堀川五条・堀川五条交差点)
  • 国道170号(大阪府枚方市走谷・走谷2丁目交差点 - 枚方市北中振・出口交差点)
  • 国道163号(大阪府大阪市旭区・関目五丁目交差点 - 大阪市北区・梅田新道交差点(終点))

道路施設

橋梁

トンネル

道の駅

地理

京都市下京区の烏丸五条交差点
国道8号など、多くの国道起終点となっている。(2019年8月)

国道1号は、日本一多くの都道府県をつなぐ国道の一つで、東京都 - 神奈川県 - 静岡県 - 愛知県 - 三重県 - 滋賀県 - 京都府 - 大阪府の8都府県を通過する[11]。また、東京都特別区を除いて、通過する政令指定都市の数も日本一多く、東京から順に川崎市、横浜市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市の7市を通過する[11]

通過する自治体

交差する道路

横浜新道新湘南バイパス西湘バイパス小田原箱根道路箱根新道東駿河湾環状道路静清バイパス藤枝バイパス掛川バイパス磐田バイパス浜名バイパス北勢バイパス京滋バイパス 久御山IC以東、阪神高速8号京都線京都外環状線交点以南 - 久御山JCT第二京阪道路を除く。それぞれの接続路線については各記事を参照。

東京都

神奈川県

静岡県

  • 国道136号(三島市・南二日町IC)
  • 国道246号国道414号(沼津市・上石田IC)
  • 国道139号(富士市・富士東IC)
  • 国道52号(静岡市清水区・興津中町交差点)
  • 国道149号(静岡市清水区・清水駅前交差点)
  • 国道362号(静岡市葵区・常磐町2丁目交差点)
  • 国道473号(島田市・大代IC)
  • 国道152号(浜松市中央区・北島IC)
  • 国道150号(浜松市中央区・石原町交差点)
  • 国道150号バイパス(浜松市中央区・福塚交差点)
  • 国道257号(浜松市中央区・篠原IC)
  • 国道301号(浜松市中央区・篠原IC -(重複)- 湖西市・栄町交差点)
  • 国道42号(浜松市中央区・篠原IC -(重複)- 湖西市・大倉戸IC入口交差点)
  • 国道42号(湖西市・白須賀IC)

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

主な峠

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ 2003年4月1日、静岡市清水市が合併して、新静岡市発足。
  3. ^ 2005年5月5日、島田市と合併して島田市発足。
  4. ^ 2010年3月23日、湖西市に編入。
  5. ^ 2010年2月1日、豊川市に編入
  6. ^ 2006年4月1日、十四山村を編入合併して弥富市として市制施行。
  7. ^ 2005年1月11日、亀山市と合併し、亀山市発足。
  8. ^ 2004年10月1日に水口町・土山町甲賀町甲南町信楽町が合併して甲賀市発足。
  9. ^ 2001年10月1日、市制施行し、栗東市発足。
  10. ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
  11. ^ 箱根湯元、塔之沢、堂ヶ島、底倉、木賀、芦之湯の7つの温泉。
  12. ^ 道路を國道・縣道・里道のそれぞれ1等 - 3等に分類する等級制で、現在の番号による分け方ではない。
  13. ^ 当初の國道1號は現在の国道15号に相当する区間とそこから横濱駅(現桜木町駅)を経由し、現在の国道133号を経て横浜港に至る路線である。
  14. ^ 現在の国道1号に相当するルートは、「國道1號(東京市ヨリ神宮ニ達スル路線)」、「國道2號(東京市ヨリ鹿兒島縣廳所在地ニ達スル路線(甲))」となる。

出典

  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2021年2月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月1日閲覧。
  3. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2021年2月28日閲覧。
  4. ^ 国道1号小田原箱根道路に並行する現道区間、国道246号山北バイパスに並行する現道区間を移管 〜国管理から県管理へ〜』(プレスリリース)国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所・神奈川県、2017年3月27日。オリジナルの2019年6月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20190602084826/http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/yokohama_00000396.html2017年4月1日閲覧 
  5. ^ ロム・インターナショナル(編) 2005, p. 50.
  6. ^ ロム・インターナショナル(編) 2005, p. 51.
  7. ^ ロム・インターナショナル(編) 2005, p. 52.
  8. ^ a b 浅井建爾 2015, p. 93.
  9. ^ 浅井建爾 2015, p. 92.
  10. ^ a b 三重県内“初”「関宿」へのアクセスがわかりやすい交差点名称へ” (PDF). 国土交通省中部地方整備局三重河川国道事務所 (2017年2月23日). 2017年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月2日閲覧。
  11. ^ a b 佐藤健太郎 2014, p. 152、「最も多くの県・県境を通過する国道」より。

参考文献

  • 浅井建爾『日本の道路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2015年10月10日。ISBN 978-4-534-05318-3 
  • 佐藤健太郎『ふしぎな国道』講談社講談社現代新書〉、2014年10月20日。ISBN 978-4-06-288282-8 
  • ロム・インターナショナル(編)『道路地図 びっくり!博学知識』河出書房新社〈KAWADE夢文庫〉、2005年2月1日。ISBN 4-309-49566-4 

関連文献

関連項目

外部リンク