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国道161号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一般国道
国道161号標識
国道161号
地図
地図
総延長 90.3 km[注釈 1]
実延長 81.9 km[注釈 1]
現道 81.9 km
制定年 1953年昭和28年)
起点 福井県敦賀市
坂の下IC(北緯35度37分59.68秒 東経136度4分48.93秒 / 北緯35.6332444度 東経136.0802583度 / 35.6332444; 136.0802583 (坂の下IC)
主な
経由都市
滋賀県高島市
終点 滋賀県大津市
藤尾南ランプ(北緯34度59分30.83秒 東経135度50分4.40秒 / 北緯34.9918972度 東経135.8345556度 / 34.9918972; 135.8345556 (藤尾南ランプ)
接続する
主な道路
記法
国道8号標識 国道8号
国道303号標識 国道303号
国道477号標識 国道477号
国道1号標識 国道1号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
国道161号 起点
福井県敦賀市 坂ノ下ランプ
国道161号 終点
滋賀県大津市 藤尾南ランプ

国道161号(こくどう161ごう)は、福井県敦賀市から滋賀県大津市に至る一般国道である。

概要

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国道8号との重複区間
福井県敦賀市・岡山町1丁目交差点

起終点ともに国道8号と接続している。また、終点の大津市側については、国道1号との重複区間となる。北陸若狭方面と近畿京阪神)を琵琶湖西岸を経由する重要な路線であり、西近江路とも呼ばれている[1]京都から敦賀まで、琵琶湖東岸を経由するより25 kmあまり距離が短い[2][3]。また、NEXCO中日本によると、京都東ICと敦賀ICまで、名神高速道路北陸自動車道を経由するより所要時間が10分短縮できる(いずれの道路も渋滞していないと仮定)[4]

琵琶湖西岸には高速自動車国道の計画はないが、交通量の増加や車両の大型化、降雪時の交通難に対応するため逐次バイパスの供用や現道の拡幅が実施されている[5]

路線データ

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一般国道の路線を指定する政令[6][注釈 2]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。

歴史

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  • 1953年昭和28年)5月18日 - 二級国道161号敦賀大津線(敦賀市 - 大津市)として指定施行[9]
  • 1965年(昭和40年)4月1日 - 道路法改正により一級・二級区分が廃止されて一般国道161号として指定施行[6]
  • 1966年(昭和41年)5月30日 - 全線を直轄区間に指定[10]
  • 1989年平成元年)3月23日 - 湖西道路が全線暫定開通[10]
  • 1992年(平成4年)4月1日 - 高島バイパス並行区間である、新旭町饗庭 - 高島町勝野(いずれも当時)間が滋賀県に移管され、同日認定の滋賀県道558号新旭高島線に編入[11]
  • 1993年(平成5年)6月15日 - 高島バイパスが全線暫定開通[10]
  • 1996年(平成8年)11月2日 - 西大津バイパスが全線暫定開通[10]
  • 2005年(平成17年)
    • 3月25日 - 日本道路公団から湖西道路を178億円(国土交通省が116億円、滋賀県が62億円負担)で買収。
    • 8月1日 - 湖西道路が全線無料となる。[12]
  • 2007年(平成19年)3月30日 - 湖西道路並行区間の内、大津市木戸(志賀駅口交差点)- 今堅田(琵琶湖大橋交差点)間が滋賀県に移管され、同日認定の滋賀県道558号高島大津線[13]の一部に編入される。同県道の残部を構成した滋賀県道558号新旭高島線を同日廃止[14]
  • 2012年(平成24年)12月8日 - 志賀バイパスが全線暫定開通[10]
  • 2013年(平成25年)6月15日 - 西大津バイパスの全線4車線化完成[10]
  • 2015年(平成27年)
    • 3月25日 - 国道161号愛発除雪拡幅により、新疋田トンネル開通。最後まで大型車の離合が困難となっていた区間が解消された[15]
    • 4月1日 - 志賀バイパスに並行する現道区間を滋賀県に移管。大津市北小松 - 木戸(志賀駅口交差点)間 6.6 kmを滋賀県道558号高島大津線に編入、大津市荒川(志賀インターチェンジ接続部)- 木戸(志賀駅口交差点)間を新設の滋賀県道345号志賀インター線として分離[16]
  • 2016年(平成28年)1月18日 - 大津市自衛隊北交差点 - 柳が崎交差点のリバーシブルレーンが廃止される[17]
  • 2017年(平成29年)4月1日 - 湖西道路に並行する現道区間一部を滋賀県に移管。大津市今堅田2丁目(琵琶湖大橋交差点)- 下阪本6丁目間の7.3 kmを滋賀県道558号高島大津線に移管[18]
  • 2018年(平成30年)4月1日 - 西大津バイパスに並行する現道区間を滋賀県に移管。大津市下阪本6丁目 - 逢坂1丁目間の8.6 kmを滋賀県道558号高島大津線に移管[19]
  • 2021年令和3年)8月14日 - 集中豪雨により大津市高砂町の山腹で土砂崩壊が発生。西大津バイパス近江神宮ランプ付近が土砂で埋まり、長期間通行止めとなった。土砂崩れの原因は人工盛土が原因であった可能性があり、調査が行われた[20]

路線状況

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ほとんどの区間は整備された2 - 4車線である。

敦賀市疋田の国道8号との離合点から滋賀県高島市マキノ町野口の国道303号との離合点にかけては急勾配が連続し、それほどきつくはないがところどころに急カーブがあるなど、交通量のある国道としてはかなり線形が悪いほか、冬季は積雪や路面の凍結状態に特に注意を払う必要があるため、2003年平成15年)度より、疋田交差点より4.5 kmの区間では疋田トンネルのすぐ東側へ新疋田トンネル(長さ63 m)の新設を含む愛発除雪拡幅事業を実施している[21][22]。同区間の北陸本線との交差箇所には2015年(平成27年)の新疋田トンネル供用開始前までは車道として供用されていた幅員1.5車線程度の疋田トンネル(延長36 m)があり、すれ違い困難であった同所では1982年暮れにアセトンを積んだタンクローリーが敦賀市方面へ向けて走行中、同トンネルのガード壁に衝突した事故もあった[23]

高島市マキノ町以南、大津市坂本までの約62 kmの区間は、整備されているものの単調な片側1車線区間が多いため、2009年(平成21年)から2019年の間、14人がはみ出しなどの事故で死亡しており「魔の片側1車線」区間となっている[24]道路法道路構造令で定められている幅員を満たすのが難しいためガードレール中央分離帯の設置が難しく、代替としてゴム製のポールや音の出る舗装で対応していた[24]。その後、道路中央にワイヤロープを設置した[25]

高島市の白鬚神社前は、琵琶湖上にある鳥居を撮影しようと国道を横断する人が増え、危険な区間となった[26]。神社独自で「危険」の看板やガードレール開口部の木製の柵でふさぐなどしてきたが、それらの対策では対処できず安全対策を求める要望書を関係機関に提出[26]。これを受けて「国道161号白鬚神社前安全対策会議」が発足され、2024年3月上旬までに安全対策が完了した[26]。琵琶湖側の防護柵は転落防止用に使われる高さ110 cmのものを用いて開口部を塞ぎ、中央部に門扉を設けることで神様の通り道に配慮した[26]。老朽化したガードパイプの補修を含め、白鬚神社前の防護柵は朱色と黒に塗装して玉垣のように仕上げられた[26]。そのほか、横断を抑制するための標識や標示も設置された[26]

バイパス

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  • 敦賀バイパス金山バイパス - 福井県敦賀市で国道8号と重複。国道161号としては国道8号現道経路である起点 - 国道8号敦賀バイパス - 小河口ランプ - 疋田交差点(4.7 km)と、起点 - 国道8号現旧連絡部(国道27号金山バイパス) - 岡山町1丁目交差点 - 国道8号旧道 - 小河口ランプ(3.7 km)の双方とも重用延長として計上されている。
志賀バイパス
滋賀県大津市北比良
琵琶湖沿いを通過する、
高島バイパス
滋賀県高島市勝野
西大津バイパス
滋賀県大津市滋賀里

通称

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重複区間

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道路施設

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橋梁

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  • 知内川大橋(知内川、高島市マキノ町)
  • 百瀬川大橋(百瀬川、高島市マキノ町)
  • 新安曇川大橋(安曇川、高島市新旭町-高島市安曇川町)
  • 大溝橋(大溝港、高島市勝野)
  • 和邇川橋(和邇川、大津市)

トンネル

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  • 宇佐山トンネル
  • 山上トンネル
  • 長等トンネル

道の駅

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交通量

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平日24時間交通量(台)(上下合計)[27]

都道府県名 観測地点 平成17年度
(2005年度)
平成22年度(2010年度) 備考
台数 混雑度
滋賀県 高島市マキノ町海津 14,211 10,343 0.83
高島市今津町酒波 12,397 11,987 0.83
大津市北小松 17,610 20,172 1.36
大津市大物 12,606 14,215 0.53 志賀バイパス
大津市仰木の里東 23,925 26,366 0.61 湖西道路
大津市藤尾奥町 38,380 37,442 1.88 西大津バイパス 調査当時は片側1車線対面通行
大津市荒川 10,974 11,045 0.73 志賀バイパスに並行する現道区間 現在は県道
大津市本堅田4丁目 21,958 21,715 1.68 湖西道路に並行する現道区間 現在は県道
大津市尾花川 32,538 29,161 1.74 西大津バイパスに並行する現道区間 現在は県道

地理

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国道303号との重複
滋賀県高島市マキノ町
通過する追坂峠琵琶湖の眺望
道の駅マキノ追坂峠より撮影
(2014年5月)

通過する自治体

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交差する道路

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福井県敦賀市

  • 国道8号敦賀バイパス・坂ノ下ランプ -<国道8号現道支線(=国道27号現道 金山バイパス)>- 岡山町一丁目交差点 -<国道8号旧道>- 敦賀バイパス・小河口ランプ -<国道8号現道>- 疋田交差点で重複
  • 国道27号国道162号(金山バイパス):坂ノ下ランプ - 岡山町一丁目交差点で重複

滋賀県高島市

滋賀県大津市

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脚注

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注釈

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  1. ^ a b 琵琶湖西縦貫道路など2路線並行区間を含む。
  2. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  3. ^ a b 2005年1月1日に5町1村が合併して高島市発足。
  4. ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在

出典

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  1. ^ a b 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 25滋賀県』角川書店、1979年4月8日、319頁。 
  2. ^ 一般国道8号(福井県金津IC〜京都市終点)”. 道路時刻表. 国土交通省近畿地方整備局. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年10月24日閲覧。
  3. ^ 一般国道161号”. 道路時刻表. 国土交通省近畿地方整備局. 2016年7月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年10月24日閲覧。
  4. ^ E1 名神 関ヶ原IC~八日市IC間および E8 北陸道 米原JCT~米原IC間で夜間通行止めを実施させていただきます 2019年11月20日(水)から29日(金)のうち2夜間 各日20時から翌6時まで ~E1A 新名神、国道161号などの一般道への迂回をお願いいたします~ 工事概要と迂回ルートのご案内 参考資料-1”. NEXCO中日本 (2019年10月15日). 2019年10月28日閲覧。
  5. ^ 『湖国の国道30年』滋賀国道工事事務所、1992年10月、66頁。 
  6. ^ a b 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月24日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月9日閲覧。
  8. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月24日閲覧。
  9. ^ ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令(昭和28年5月18日政令第96号)の原文があります。
  10. ^ a b c d e f 事務所・事業の沿革”. 国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所. 2014年9月5日閲覧。
  11. ^ 平成4年4月1日滋賀県告示第171号
  12. ^ 一般国道161号『湖西道路』の無料開放について”. 国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所. 2012年10月24日閲覧。
  13. ^ 県道の路線の認定(平成19年3月30日滋賀県告示第194号)”. 滋賀県例規集. 滋賀県. 2013年10月24日閲覧。
  14. ^ 県道の路線の廃止(平成19年3月30日滋賀県告示第195号)”. 滋賀県例規集. 滋賀県. 2012年10月24日閲覧。
  15. ^ JR北陸本線交差部の狭隘トンネルが解消』(PDF)(プレスリリース)国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所、2015年3月18日https://www.kkr.mlit.go.jp/fukui/press/h26/pdf/2015031801.pdf2015年7月22日閲覧 
  16. ^ 国道161号志賀バイパスの現道区間を移管 〜 国管理から滋賀県管理へ 〜』(PDF)(プレスリリース)国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所、2015年3月26日https://www.kkr.mlit.go.jp/shiga/ir/kisya26/pdf/h270326.pdf2016年4月27日閲覧 
  17. ^ 国道161号交通規制(中央線変移)一部廃止のお知らせ” (PDF). 滋賀県道路課. 2016年4月27日閲覧。
  18. ^ 国道161号湖西道路の現道区間を移管 〜 国管理から滋賀県管理へ 〜』(PDF)(プレスリリース)国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所 および 滋賀県土木交通部道路課、2017年3月29日https://www.kkr.mlit.go.jp/shiga/ir/kisya28/pdf/h290329.pdf2017年9月27日閲覧 
  19. ^ 国道161号西大津バイパスの現道区間を移管 〜 国管理から滋賀県管理へ 〜』(PDF)(プレスリリース)国土交通省近畿地方整備局滋賀国道事務所、2018年3月29日https://www.kkr.mlit.go.jp/shiga/ir/kisya29/pdf/h300329.pdf2018年4月1日閲覧 
  20. ^ 人工の盛り土が原因か 国道バイパスの土砂崩れ 工事の経緯を大津市が調査”. 京都新聞 (2021年8月17日). 2022年1月7日閲覧。
  21. ^ 新規事業採択時評価結果(平成15年度新規事業化箇所)” (PDF). 国土交通省. 2008年11月26日閲覧。
  22. ^ 愛発除雪拡幅” (PDF). 国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所. 2012年4月7日閲覧。
  23. ^ 福井新聞 (1982年11月30日). 21面
  24. ^ a b 国道「魔の片側1車線」 対向車線はみ出し、10年で14人死亡”. 京都新聞 (2019年11月9日). 2019年11月9日閲覧。
  25. ^ 滋賀の国道161号湖西道路志賀ICー真野IC間で16日から通行止めへ 平日夜間に」『京都新聞』2023年10月4日。2024年6月17日閲覧。
  26. ^ a b c d e f 琵琶湖の撮影スポット、観光客のマナー違反に神社困惑「鳥居への危険横断やめて」打ち出された苦肉の策は」『京都新聞』2024年3月21日。2024年6月10日閲覧。
  27. ^ 平成22年度道路交通センサス 一般交通量調査 箇所別基本表(滋賀県)” (PDF). 国土交通省道路局. p. 3. 2015年5月16日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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