国道174号
一般国道 | |
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国道174号 | |
地図 | |
総延長 | 0.1871 km(全国最短) |
実延長 | 0.1871 km(全国最短) |
現道 | 0.1871 km |
制定年 | 1953年(昭和28年) |
起点 | 兵庫県神戸市中央区 神戸港(北緯34度41分5.05秒 東経135度11分54.78秒 / 北緯34.6847361度 東経135.1985500度) |
終点 | 兵庫県神戸市中央区 税関前交差点(北緯34度41分10.49秒 東経135度11分53.20秒 / 北緯34.6862472度 東経135.1981111度) |
接続する 主な道路 (記法) |
国道2号 |
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国道174号(こくどう174ごう)は、兵庫県神戸市中央区の神戸港から国道2号に至る一般国道である。
概要
[編集]神戸港の新港地区に所在する神戸税関前(税関本庁前交差点)から、神戸市中央区内の国道2号交点(税関前交差点)とを結ぶ、延長187.1メートル (m) の一般国道の路線である[1]。いわゆる港国道で、日本一延長の短い国道である[2][3][4]。阪神高速3号神戸線と国道2号浜手バイパスの高架道桁下部分におおよその区間があり[1][5]、北へ向かう国道2号方向へ6車線、南へ向かう神戸港方面へ5車線を有する[注釈 1][4]。
道路法では、重要な港や空港と主要国道とを結ぶ道路を国道とする規定があるため、神戸港と国道2号と結ぶ一般国道の路線として指定されたものである[1]。指定当初は当時最短の国道130号(東京港 - 国道15号)よりも長く、現在の路線延長の5倍ほどの長さがあったが、国道2号のバイパスが神戸港側に並行して開通したため延長が短くなったという経緯をもつ[6]。
路線データ
[編集]一般国道の路線を指定する政令[7][注釈 2]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 起点:神戸港(神戸税関本庁前。第3突堤交差点の約40 m北)
- 終点:神戸市中央区(税関前交差点 = 国道2号交点、兵庫県道30号新神戸停車場線終点)
- 重要な経過地:なし
- 総延長 : 0.1871 km[3][8][注釈 3]
- 重用延長:なし[3][8][注釈 3]
- 未供用延長 : なし[3][8][注釈 3]
- 実延長:0.1871 km[3][8][注釈 3]
- 指定区間:なし[9]
短距離国道
[編集]総延長の順位(短距離として)
- 国道174号(神戸港→神戸市中央区):187.1 m(日本一短い国道)
- 国道130号(東京港→東京都港区芝1丁目):482 m
- 国道198号(門司港→北九州市門司区西本町):約618 m[8][注釈 3]
実延長の順位(短距離として)[10]
- 国道174号(神戸港→神戸市中央区):187.1 m(日本一短い国道)
- 国道189号(岩国空港→岩国市麻里布町1丁目):360 m
- 国道130号(東京港→東京都港区芝1丁目):482 m
- 国道198号(門司港→北九州市門司区西本町):618 m
- 国道177号(舞鶴港→舞鶴市字魚屋):705 m
歴史
[編集]1885年(明治18年)の内務省告示第6号「國道表」で国道3号「東京ヨリ神戸港ニ達スル路線」として表れる[注釈 4][11]。これは京都まで国道2号(東京から大阪港。現1号)と重複する路線で、終点の神戸から国道4号(東京から長崎)が伸びていた。法令上は「東京より神戸港に達する路線」となっているが、実質的には京都から神戸に至る路線であり、長崎へ至る路線の一部であった[注釈 5]。
現在の国道2号は、東から来るとJR西日本三ノ宮駅の手前の三宮東交差点で直角に折れてポートライナーの高架下を南下していくが、当時は三ノ宮駅前を直進していた。そこで、神戸港から三ノ宮駅前の三宮交差点までを真っすぐに結ぶ約940 mの道路が国道174号に指定された[1]。1962年(昭和37年)に、国道2号が現在のコースに切り替えられたため、国道2号との交点が神戸港側に移動することになり、海側の187.1 mだけが国道174号となった[6]。残りの750 mあまりは、現在「フラワーロード」という愛称の兵庫県道30号新神戸停車場線になっている[4]。
なお、国道2号の経路は、昭和37年11月19日付建設省告示第2908号において現在の経路に変更され、変更前の国道2号の経路は、三宮東交差点を西進し、兵庫県道21号神戸明石線から国道28号を経て現国道2号の東尻池交差点へと至るルートである。
年表
[編集]- 1920年(大正9年)施行の旧道路法に基づく路線認定では、国道38号「東京市ヨリ神戸港ニ達スル路線」となった[注釈 6]。路線名はほぼ同じであるが、この路線は神戸まで国道2号「東京市ヨリ鹿兒島縣廳所在地ニ達スル路線(甲)」と重複し、神戸で分岐して神戸港へ至る路線であり、今日の国道174号の性格に近いものである。ただし、ルートは中突堤(メリケンパーク)前を通過して神戸税関に至るもので、今日のルートとは異なる。また、路線名に示されているように神戸港が終点であった。
- 1953年(昭和28年)5月18日 - 新道路法に基づく路線指定で、神戸港を起点とし国道2号との交点(神戸市生田区(現・中央区))を終点とする二級国道174号神戸港線となった[注釈 7]。
- 1965年(昭和40年)4月1日 - 道路法改正によって一級・二級の別がなくなり一般国道174号として指定施行[7]。
- 1982年(昭和57年)4月1日 - 1980年(昭和55年)に神戸市生田区と葺合区が合併して中央区になったため終点を「神戸市中央区」に変更した[12]。
路線状況
[編集]全線がアスファルトで舗装されており、道路の延長は187.1 mと短いながらも車線数は上下合わせて11車線ある[13][注釈 8]。かつては国道標識は設けられていなかったが、2002年に市によって「日本で一番短い国道です」と書かれた標識も設けられ、最短国道として広く知られるようになってからは、ちょっとした観光名所となっている[14]。
本路線のような短い延長でも一般国道に指定されている理由は、1952年(昭和27年)制定の道路法の二級国道の要件に、「港湾法で特に規定された港、または建設大臣が指定する重要な飛行場、もしくは国際観光上重要な地と一級国道を連絡する道路」と定義されており、神戸港と国道2号を結ぶ道路がこの要件に合致するからである[14]。
通称
[編集]- 神戸港国道
- イナヨン
地理
[編集]通過する自治体
[編集]交差する道路
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e 佐藤健太郎 2015, p. 154.
- ^ 浅井建爾 2001, p. 49.
- ^ a b c d e f g h “よくあるご質問”. 国土交通省近畿地方整備局兵庫国道事務所. 2012年11月8日閲覧。
- ^ a b c 徒歩2分で踏破可能 「日本一短い国道 なぜ生まれた? - 乗りものニュース、2017年3月14日配信、同年5月24日閲覧。
- ^ 松波成行 2008, p. 100、「いちばん短い国道」より。
- ^ a b 佐藤健太郎 2015, p. 155.
- ^ a b “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年11月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月10日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年11月8日閲覧。
- ^ “日本の国道と浜通りの国道の比較”. 国土交通省東北地方整備局磐城国道事務所. 2012年11月8日閲覧。
- ^ 佐藤健太郎 2015, p. 157.
- ^ “一般国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和56年4月30日政令第153号)”. 法庫. 2014年10月29日閲覧。
- ^ 浅井建爾2015, p. 81.
- ^ a b c 浅井建爾 2015, p. 80.
参考文献
[編集]- 浅井建爾『道と路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2001年11月10日。ISBN 4-534-03315-X。
- 浅井建爾『日本の道路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2015年10月10日。ISBN 978-4-534-05318-3。
- 佐藤健太郎『国道者』新潮社、2015年11月25日。ISBN 978-4-10-339731-1。
- 松波成行「おもしろ国道ア・ラ・カルト」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、100頁、ISBN 978-4-86320-025-8。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 神戸市
- 建設局 道路部 管理課:全線を管理