百瀬川
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百瀬川 | |
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水系 | 一級水系 淀川 |
種別 | 一級河川 |
延長 | 12.0 km |
平均流量 | -- m3/s |
流域面積 | 20.2 km2 |
水源 | 野坂山地(滋賀県) |
水源の標高 | -- m |
河口・合流先 | 琵琶湖(滋賀県) |
流域 | 滋賀県 |
概要
[編集]高島市マキノ町知内で琵琶湖に注ぐ河川である。この河川は上流域からの土砂流出が多く、土砂が堆積した結果、典型的な天井川となり、周囲の地面と河床との高低差は7 mに達する[1]。上流部(大沼から沢地先)にて明瞭な扇状地を形成している[2][3]。川の堤防が高く、橋を架けると両岸は急坂とならざるを得ないため、川の下をくぐるトンネル(百瀬川隧道。詳細は後述)が建設された[3]。その後、近くを流れる生来川に合流するため河川の流路変更及び改修が行われ、河口から1.5 kmの区間が天井川となる状態を解消した[1]。2022年(令和4年)9月にトンネルの撤去が報じられ[4]、後にトンネルの撤去と道路拡幅工事(片道1車線化)が行われた。
百瀬川隧道
[編集]百瀬川の堤防が高いため、川の下をくぐるトンネルとして1924年(大正13年)から1925年(大正14年)に建設された[3]。このトンネルはコンクリートで造られたものであり、総延長は36.4 m、幅5.5 mであった[3]。2022年(令和4年)9月にトンネルの撤去が報じられた後[4]、撤去作業が行われたため現存しない。
歴史
[編集]- 1924年(大正13年)10月8日:トンネルの起工式を行う[3]。
- 1925年(大正14年)7月16日:トンネルの竣工式を行う[3]。
- 1973年(昭和48年):歩行者用トンネルを建設する[3]。
- 2016年(平成28年):滋賀県が『淀川水系・北川水系湖西圏域河川整備計画』を発表する。同計画書には百瀬川の天井川区間を解消するための計画(河道の付け替え)もあった[5]。
- 2022年(令和4年)9月:トンネルの撤去が報じられ[4]、その後トンネルの撤去と道路拡幅工事(片道1車線化)が行われる。
備考
[編集]- 『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)の企画、「クイズ!試験に出るどうでしょう」(同企画の第1夜(1999年2月10日放送))で百瀬川に関する問題[注 1]を間違えた大泉洋が現地でフィールドワークをする地[注 2]として百瀬川隧道[注 3]と同河川の扇状地(扇央)が取り上げられた[注 4][6]。なお、天井川は2004年(平成16年)に明治大学文学部の入試問題に採用された[6]。
- 滋賀県は2016年(平成28年)に発表した資料、『淀川水系・北川水系湖西圏域河川整備計画』で「天井川区間を解消するため、下流から生来川と併せて整備してきた区間に付け替える河道の設置を行います」(原文ママ)と発表した[5]。なお、同県が発表した資料、『河川整備計画』(発表年不明)では「下流区間は緩傾斜護岸のため河道を付け替えることにより天井川の一部が廃川となるため、跡地利用や隧道の取扱いについて地域住民参加による検討が必要となる」(原文を基に再構成)とコメントしている[7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 『大学入試150点』(3問完答)の2問目。出題文は「百瀬川の下を国道が通っている。このような川を何というか」(原文を基に再構成)であった(正解は「天井川」であるが、百瀬川隧道を通る道路は国道ではない(※この隧道を通る道路は滋賀県道287号小荒路牧野沢線である))。
- ^ (クイズで不正解となった場合は現地(出題された所)に行かなければならない。フィールドワークの参加者は同企画の解答者、大泉と共演者の鈴井貴之・藤村忠寿・嬉野雅道(藤村と嬉野はディレクター)であった。なお、出題者の安田顕は北海道テレビのスタジオに残った)
- ^ (百瀬川隧道を自動車で通過した大泉は「ドーム川」と答え、同行者から「ドーム川ってのはどういう事だよ」(原文ママ)と説教を受けた。その後、大泉は同隧道の歩行者用トンネルを(同行者と一緒に)歩いているときに「天井川」と答え、正解した)
- ^ (扇状地は『大学入試150点』(3問完答)の1問目として出題(※「この地形図の特徴的な形状を持つ地形の呼び方は何というか」)、扇央は『大学入試150点』(3問完答)の3問目として出題(※「この地形の中央部の呼び方とその特徴は何ですか」(ともに原文を基に再構成)))
出典
[編集]- ^ a b “河川・ダム管理担当”. 滋賀県 (2015年4月6日). 2015年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月17日閲覧。
- ^ “第81回 琵琶湖水系百瀬川の扇状地地帯と河川争奪”. 京都大学 自然地理研究会. 2021年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月26日閲覧。
- ^ a b c d e f g “百瀬川隧道の成立” (PDF). 広報たかしま 2013.3月号 No.158. 高島市. p. 32. 2023年9月26日閲覧。
- ^ a b c 「滋賀「交通の難所」にあるトンネル撤去へ 天井川くぐるため造成、大正からの歴史に幕」『京都新聞』2022年9月22日。オリジナルの2022年10月20日時点におけるアーカイブ。2023年9月26日閲覧。
- ^ a b “3.1.4 百瀬川 - 淀川水系・北川水系湖西圏域河川整備計画” (PDF). 滋賀県. p. 32 (2016年3月18日). 2023年9月29日閲覧。
- ^ a b “百瀬川隧道”. ニッポン旅マガジン. プレスマンユニオン. 2022年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月26日閲覧。
- ^ “河川整備計画” (PDF). 滋賀県. p. 51. 2023年9月29日閲覧。
参考文献
[編集]- 国土地理院発行 二万五千分の一地形図 「海津」 NI-53-7-16-3
- 地図学の聖地(教科書編)百瀬川扇状地 (地図ジャーナル (166), 9-11, 2010. 日本地図調製業協会)