セシウムは原子番号55の元素で、元素記号は Cs である。軟らかく、黄色がかった銀色をしたアルカリ金属である。融点は 28
°C で、常温付近で液体状態をとる5つの金属元素のうちの1つである。化学的・物理的性質は同じくアルカリ金属のルビジウムやカリウムと似ていて、水と−116
°C で反応するほど反応性に富み、自然発火する。セシウムの安定同位体はセシウム133のみである。セシウムのほとんどはポルックス石から得られるが、セシウム137などの放射性同位体は原子炉の廃棄物から抽出される。
ドイツ人化学者ブンゼンとキルヒホフは、1860年に当時の新技術である炎光分光分析を用いて鉱泉からセシウムを発見した。初めての応用先は真空管や光電素子のゲッターであった。1967年、セシウム133の発光スペクトルの比振動数が国際単位系の秒の定義に選ばれた。それ以来、セシウムは原子時計として広く使われている。
マイケル・ファラデー(1791年–1867年)は、イングランド人の化学者・物理学者(あるいは当時の呼称では自然哲学者)で、電磁気学および電気化学の分野での貢献で知られている。
直流電流を流した電気伝導体の周囲の磁場を研究し、物理学における電磁場の基礎理論を確立。それを後にジェームズ・クラーク・マクスウェルが発展させた。同様に電磁誘導の法則、反磁性、電気分解の法則などを発見。磁性が光線に影響を与えること、2つの現象が根底で関連していることを明らかにした。電磁気を利用して回転する装置(電動機)を発明し、その後の電動機技術の基礎を築いた。