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o-キシレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
o-キシレン
識別情報
CAS登録番号 95-47-6 チェック
PubChem 7237
ChemSpider 6967 チェック
UNII Z2474E14QP チェック
EC番号 202-422-2
国連/北米番号 1307
DrugBank DB03029
KEGG C07212 チェック
ChEBI
ChEMBL CHEMBL45005 チェック
RTECS番号 ZE2450000
バイルシュタイン 1815558
Gmelin参照 67796
特性
化学式 C8H10
モル質量 106.17 g mol−1
外観 無色の液体
密度 0.88 g/ml
融点

-24°C

沸点

144.4°C

への溶解度 0.02% (20°C)[2]
エタノールへの溶解度 溶けやすい
ジエチルエーテルへの溶解度 溶けやすい
蒸気圧 7 mmHg (20°C)[2]
磁化率 -77.78·10−6 cm3/mol
屈折率 (nD) 1.50545
粘度 1.1049 cP at 0 °C
0.8102 cP at 20 °C
構造
双極子モーメント 0.64 D[3]
危険性
安全データシート(外部リンク) External MSDS
GHSピクトグラム 可燃性急性毒性(低毒性)経口・吸飲による有害性
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H225, H226, H304, H305, H312, H315, H319, H332, H335, H412
Pフレーズ P210, P233, P240, P241, P242, P243, P261, P264, P271, P273, P280, P301+310, P302+352, P303+361+353
主な危険性 弱毒性
NFPA 704
3
2
0
引火点 32 °C (90 °F; 305 K)
発火点 463 °C (865 °F; 736 K) [5]
爆発限界 0.9%-6.7%[2]
許容曝露限界 TWA 100 ppm (435 mg/m3)[2]
最低致死濃度 LCLo 6125 ppm (ラット, 12時間)
6125 ppm (ヒト, 12時間)[6]
半数致死量 LD50 4300 mg/kg (ラット, 経口)[4]
関連する物質
関連する芳香族炭化水素 m-キシレン
p-キシレン
トルエン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

o-キシレン英語: o-xylene)、オルトキシレン英語: ortho-xylene)は、化学式が C6H4(CH3)2芳香族炭化水素で、ベンゼン環の隣接する炭素原子(オルト位)に2つのメチル基が置換している。m-キシレンpキシレン構造異性体。無色で油状の可燃性液体[7]

生産と利用

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石油には約1重量%のキシレンが含まれている。ほとんどのo-キシレンは石油のクラッキングにより生産される。m-キシレンは異性化されてo-キシレンとなる。2000年の純生産量は約50万トンである。

o-キシレンは、多くの材料、医薬品、その他化学物質の前駆体である無水フタル酸の製造に主に使用される[7]。メチル基は酸化されやすく、ハロゲン化されやすい。臭素で処理すると、これらの基は臭素化され、キシリレンジブロミド英語版が得られる[8]

C6H4(CH3)2 + 2 Br2 → C6H4(CH2Br)2 + 2 HBr

毒性

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キシレンに急性毒性はなく、例えばLD50(ラット、経口)は4,300mg/kgである。影響は動物やキシレンの異性体によって異なる。キシレンの懸念は麻薬作用にある[7]

出典

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  1. ^ a b c Nomenclature of Organic Chemistry : IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: The Royal Society of Chemistry. (2014). pp. 121, 139, 653. doi:10.1039/9781849733069. ISBN 978-0-85404-182-4 
  2. ^ a b c d NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0668
  3. ^ Rudolph, H.D.; Walzer, K.; Krutzik, Irmhild (1973). “Microwave spectrum, barrier for methyl rotation, methyl conformation, and dipole moment of ortho-xylene”. Journal of Molecular Spectroscopy 47 (2): 314. Bibcode1973JMoSp..47..314R. doi:10.1016/0022-2852(73)90016-7. 
  4. ^ O-xylene toxicity
  5. ^ o-Xylene”. International Chemical Safety Cards. ICSC/NIOSH (July 1, 2014). July 1, 2014閲覧。
  6. ^ Xylene (o-, m-, p-isomers)”. 生活や健康に直接的な危険性がある. アメリカ国立労働安全衛生研究所英語版(NIOSH). 2024年12月23日閲覧。
  7. ^ a b c Fabri, Jörg; Graeser, Ulrich; Simo, Thomas A. (2005), "Xylenes", Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Weinheim: Wiley-VCH, doi:10.1002/14356007.a28_433
  8. ^ Emily F. M. Stephenson (1954). “o-Xylylene Dibromide”. Organic Syntheses 34: 100. doi:10.15227/orgsyn.034.0100.