国鉄タキ200形貨車 (2代)
国鉄タキ200形貨車 (2代) | |
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タキ200形、コタキ200 1994年10月29日、熊谷貨物ターミナル駅 | |
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道(JR貨物) |
所有者 | 関東電化工業、東亜合成化学工業 |
製造所 | 富士重工業、汽車製造 |
製造年 | 1963年(昭和38年) - 1972年(昭和47年) |
製造数 | 3両 |
種車 | タキ2800形、タキ2600形 |
改造所 | 日本車輌製造、富士重工業 |
改造年 | 1967年(昭和42年) - 1969年(昭和44年) |
改造数 | 7両 |
消滅 | 2007年(平成19年) |
常備駅 | 渋川駅、昭和町駅、伏木駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒色 |
専用種別 | トリクロールエチレン |
化成品分類番号 | 96 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 9,500 mm |
全幅 | 2,350 mm |
全高 | 3,700 mm |
タンク材質 | ステンレス鋼 |
荷重 | 30 t |
実容積 | 20.6 m3 |
自重 | 13.9 t |
換算両数 積車 | 4.5 |
換算両数 空車 | 1.4 |
台車 | TR41C、TR41D-4 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 5,400 mm |
最高速度 | 75 km/h |
国鉄タキ200形貨車(こくてつタキ200がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
本形式と同一の専用種別であるタム8600形についても本項目で解説する。
タキ200形
[編集]タキ200形は、トリクロールエチレン専用の30t 積二軸ボギータンク車として1963年(昭和38年)5月10日から1972年(昭和47年)12月8日にかけて10両(コタキ200、コタキ202 - コタキ203、コタキ210 - コタキ216)が、富士重工業、汽車製造にて製作された[1]。何故かコタキ201、コタキ204 - コタキ209は空番であった。この内7両は他形式(タキ2800形(コタキ2814→コタキ202)[1]、タキ2600形(コタキ12601、コタキ12637、コタキ22614、コタキ22615、コタキ12630、コタキ12644→コタキ203、コタキ212 - コタキ216))[1]から専用種別変更改造工事を日本車輌製造、富士重工業の2社にて受け本形式に編入された車である[2]。初代タキ200形は1938年(昭和13年)4月に形式消滅しているため、タキ200形としては2代目に当たる[1]。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
本形式の他にトリクロールエチレンを専用種別とする貨車はタム8600形(2両、後述)1形式のみが存在した。
所有者は、関東電化工業、東亜合成化学工業(その後コタキ211のみ東亞合成へ社名変更)の2社であり、夫々の常備駅は群馬県の渋川駅、愛知県の昭和町駅又は富山県の伏木駅であった。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「96」(有害性物質、毒性のあるもの)が標記された。
タンク体は、ステンレス鋼(SUS27、SUS28現在のSUS304、SUS304L)製でドーム付き[1]、ドーム無しの2種類があり[2]、荷役方式は、タンク上部の積込口からの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式である[2]。
1993年(平成5年)に2両(コタキ210, コタキ211)の専用種別がカセイカリに変更され、形式名は変更されることなく運用された[1]。
車体色は黒色、寸法関係は全長は9,500mm[1]、全幅は2,350mm[1]、全高は3,700mm[1]、台車中心間距離は5,400mm[1]、実容積は20.6m3、自重は13.9t、換算両数は積車4.5、空車1.4であり、台車はベッテンドルフ式のTR41CまたはTR41D-4である[2]。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車(10両)の車籍がJR貨物に継承されたが。1995年(平成7年)度末時点では6両が現存していたが[1]、2007年(平成19年)10月に最後まで在籍した2両(コタキ213 ,コタキ214)が廃車となり同時に形式消滅した[3]。
タム8600形
[編集]国鉄タム8600形貨車 | |
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タム8600形、タム8600 1993年2月14日、昭和町駅 | |
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道(JR貨物) |
所有者 | 東亜合成化学工業 |
製造所 | 日本車輌製造、汽車製造 |
製造年 | 1965年(昭和40年) - 1968年(昭和43年) |
製造数 | 2両 |
消滅 | 1993年(平成5年) |
常備駅 | 昭和町駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒色 |
専用種別 | トリクロールエチレン |
化成品分類番号 | 96 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 7,300 mm |
全幅 | 2,530 mm |
全高 | 3,446 mm |
タンク材質 | ステンレス鋼 |
荷重 | 15 t |
実容積 | 10.2 m3 |
自重 | 9.0 t |
換算両数 積車 | 2.4 |
換算両数 空車 | 0.8 |
走り装置 | 二段リンク式 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 3,700 mm |
最高速度 | 75 km/h |
タム8600形は、トリクロールエチレン専用の15t 積二軸タンク車として1965年(昭和40年)1月30日に1両、1968年(昭和43年)1月20日に1両の合計2両(タム8600、タム8601)が、日本車輌製造、汽車製造の2社にて製作された。
所有者は、東亜合成化学工業の1社のみであり、常備駅は愛知県の昭和町駅であった。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「96」(有害性物質、毒性のあるもの)が標記された。
タンク体は、ステンレス鋼(SUS27、SUS28現在のSUS304、SUS304L)製で、荷役方式は、タンク上部の積込口からの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式である。タム8601は液出管にS字管を装備した。
車体色は黒色、寸法関係は全長は7,300mm、全幅は2,530mm、全高は3,446mm、軸距は3,700mm、実容積は10.2m3、自重は9.0t、換算両数は積車2.4、空車0.8であり、走り装置 は二段リンク式である。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車(2両)の車籍がJR貨物に継承されたが、1993年(平成5年)4月に2両そろって廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
[編集]- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)