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国鉄タキ10100形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タキ10100形貨車
タキ10100形、コタキ10104 1994年11月7日、守山駅
タキ10100形、タキ10104
1994年11月7日、守山駅
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
所有者 日本硫炭工業四国化成工業昭和工業東洋化成工業、日本陸運産業、東レ・ファインケミカル
製造所 川崎車輛日本車輌製造
製造年 1967年(昭和42年) - 1982年(昭和57年)
製造数 24両
常備駅 安治川口駅守山駅
主要諸元
車体色
専用種別 二硫化炭素
化成品分類番号 燃毒36
軌間 1,067 mm
全長 11,300 mm
全幅 2,535 mm
全高 3,866 mm
タンク材質 耐候性高張力鋼(SPA-H)
荷重 35 t
実容積 28.7 m3
自重 16.8 t
換算両数 積車 5.0
換算両数 空車 1.8
台車 TR41C、TR41E-12、TR41E-13、TR225-1、TR213C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,500 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タキ10100形貨車(こくてつタキ10100がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍している私有貨車タンク車)である。

概要

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本形式は、二硫化炭素専用の35t 積タンク車として1967年(昭和42年)10月3日から、1982年(昭和57年)2月4日にかけて12ロット24両(タキ10100 - タキ10123)が川崎車輛日本車輌製造の2社にて製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。

本形式の他に二硫化炭素を専用種別とする形式は、タ1500形(8両)、タ1600形(5両)、タム200形(117両)、タム5900形(19両)、タサ2200形(1両)、タキ5100形(34両)、タキ5150形(1両)の7形式がある。

落成時の所有者は、四国化成工業昭和工業東洋化成工業、日本陸運産業(現・日陸)の4社であった。1987年(昭和62年)12月15日に東洋化成工業所有車2両(タキ10110 - タキ10111)が四国化成工業へ名義変更された。1992年(平成4年)4月に昭和工業所有車6両(タキ10103 - タキ10104 ,タキ10107 - タキ10108 ,タキ10112 - タキ10113)が東レ・ファインケミカルへ名義変更された。1997年(平成9年)4月から1999年(平成11年)6月にかけて9両(タキ10108 ,タキ10112 ,タキ10114 - タキ10120)が日本硫炭工業へ名義変更された。

ドーム付き直円筒型のタンク体は耐候性高張力鋼(SPA-H)製で厚さ50mmグラスウール断熱材を巻き、薄鋼板製のキセ(外板)が設置された。荷役方式はタンク上部にある積込み口または液出入管からの上入れ、液出入管と水圧管による上出し式である。液出入管と水圧管はS字管を装備した。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号燃毒36」(燃焼性の物質、毒性の物質、引火性液体、毒性のあるもの)が標記された。

車体色は、であり、全長は11,300mm、全幅は2,535mm、全高は3,866mm、台車中心間距離は7,500mm、実容積は28.7m3、自重は16.8t、換算両数は積車5.0、空車1.8であり、台車はベッテンドルフ式のTR41C、TR41E-12、TR41E-13、TR225-1、TR213Cである。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車(24両)がJR貨物に継承され、2010年(平成22年)4月1日現在6両が在籍中である。[1]

年度別製造数

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各年度によるロット別製造会社と両数は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和42年度 - 3両
    • 川崎車輛 3両 四国化成工業(タキ10100 - タキ10102)
  • 昭和43年度 - 2両
    • 川崎車輛 2両 昭和工業(タキ10103 - タキ10104)
  • 昭和46年度 - 2両
    • 川崎車輛 2両 四国化成工業(タキ10105 - タキ10106)
  • 昭和47年度 - 2両
    • 川崎車輛 2両 昭和工業(タキ10107 - タキ10108)
  • 昭和48年度 - 7両
    • 川崎車輛 3両 東洋化成工業(タキ10109 - タキ10111)
    • 川崎車輛 2両 昭和工業(タキ10112 - タキ10113)
    • 川崎車輛 2両 四国化成工業(タキ10114 - タキ10115)
  • 昭和49年度 - 1両
    • 川崎車輛 1両 四国化成工業(タキ10116)
  • 昭和54年度 - 2両
    • 川崎車輛 2両 四国化成工業(タキ10117 - タキ10118)
  • 昭和56年度 - 2両
    • 川崎車輛 2両 四国化成工業(タキ10119 - タキ10120)
    • 日本車輌製造 2両 日本陸運産業(タキ10121 - タキ10122)
    • 日本車輌製造 1両 日本陸運産業(タキ10123)

脚注

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  1. ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.840 増刊 鉄道車両年鑑 p.107

参考文献

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  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)