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国鉄タサ4500形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タサ4500形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 電気化学工業日本合成化学工業昭和電工、徳山石油化学
製造所 日立製作所三菱重工業富士重工業
製造年 1960年昭和35年) - 1964年(昭和39年)
製造数 10両
消滅 1990年平成2年)
常備駅 周防富田駅→新南陽駅扇町駅東水島駅
主要諸元
車体色
専用種別 酢酸ビニール
化成品分類番号 31
軌間 1,067 mm
全長 11,200 mm
全幅 2,330 mm
全高 3,863 mm
タンク材質 ステンレス鋼
荷重 20 t
実容積 21.5 m3 - 21.0 m3
自重 16.1 t - 17.2 t
換算両数 積車 4.0
換算両数 空車 1.8
台車 TR41
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,100 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タサ4500形貨車(こくてつタサ4500がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車タンク車)である。

概要

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本形式は、酢酸ビニール専用の 20t 積タンク車として1957年(昭和32年)9月5日から1964年(昭和39年)10月30日にかけて5ロット10両(タサ4500 - タサ4509)が日立製作所三菱重工業富士重工業の3社で製作された。記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タサ」と標記する。

本形式の他に酢酸ビニール専用種別とする形式は、タキ3700形(76両)、タキ8700形(27両)、タキ16200形(10両)の3形式が存在した。

落成時の所有者は、電気化学工業日本合成化学工業昭和電工の3社であった。

その後、昭和電工所有車2両(タサ4504・タサ4505)は、1969年(昭和44年)1月14日に徳山石油化学へ名義変更された。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号31」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合2(中))が標記された。

タンク体は積荷の純度保持のためステンレス鋼(SUS27、現在のSUS304)製であり、保冷のため断熱材を巻き薄板製のキセ(外板)が設置されている。

荷役方式は、積込はドーム上部にある積込口から行い、荷卸しは液出入管と空気加圧による上出し方式である。車両によっては、両管にS字管を装備していた。

全長は11,200 mm、全幅は2,330 mm、全高は3,863 mm、台車中心間距離は7,100 mm、実容積は21.5 m3 - 21.0 m3、自重は16.1 t - 17.2 t、換算両数は積車4.0、空車1.8、台車は、ベッテンドルフ式のTR41であった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には4両(タサ4504 - タサ4507)がJR貨物に継承されたが、最後まで在籍した2両(タサ4504・タサ4505)が1990年平成2年)8月に廃車となり同時に形式消滅となった。

年度別製造数

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各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和32年度 - 3両
    • 日立製作所 3両 電気化学工業(タサ4500 - タサ4502)
  • 昭和34年度 - 3両
    • 三菱重工業 1両 日本合成化学工業(タサ4503)
    • 日立製作所 2両 昭和電工(タサ4504・タサ4505)
  • 昭和35年度 - 3両
    • 日立製作所 3両 昭和電工(タサ4506 - タサ4508)
  • 昭和39年度 - 1両
    • 富士重工業 1両 電気化学工業(タサ4509)

参考文献

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  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

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