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国鉄タム7000形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タム7000形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 安宅産業伊藤忠商事
製造所 新潟鐵工所
製造年 1959年(昭和34年)
製造数 2両
消滅 1992年平成4年)
常備駅 田端駅田端操駅
主要諸元
車体色
専用種別 プロピレングリコール
化成品分類番号 93
軌間 1,067 mm
全長 7,300 mm
全幅 2,530 mm
全高 3,742 mm
タンク材質 普通鋼(一般構造用圧延鋼材)
荷重 15 t
実容積 14.7 m3
自重 11.2 t
換算両数 積車 2.6
換算両数 空車 1.2
走り装置 二段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 4,000 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タム7000形貨車(こくてつタム7000がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車タンク車)である。

本形式と同一の専用種別であるタキ11600形についても本項目で解説する。

タム7000形

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タム7000形は、プロピレングリコール専用の15t 積タンク車として1959年(昭和34年)8月1日に2両(タム7000, タム7001)が新潟鐵工所にて製作された。

本形式の他にプロピレングリコールを専用種別とする形式にはタキ11600形(後記)の1形式のみが存在した。

落成時の所有者は、安宅産業でありその常備駅は東京都田端駅であった。1977年(昭和52年)10月1日に伊藤忠商事へ名義変更された。

タンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材)製で内部にステンレス鋼板が内張りされていた。積荷は吸湿性の強い特性を持っているため、除湿装置をタンク体上部に装備した。荷役方式はタンク上部にある液入管からの上入れ、吐出管からの下出し式である。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「93」(有害性物質、可燃性のもの)が標記された。

車体色は黒色、寸法関係は全長は7,300mm、全幅は2,530mm、全高は3,742mm、軸距は4,000mm、実容積は14.7m3、自重は11.2t、換算両数は積車2.6、空車1.2であり、走り装置は二段リンク式、車軸は12t長軸であった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時に車籍がJR貨物に継承されたが、1992年(平成4年)9月に2両とも廃車となり同時に形式消滅となったが、現車は1989年頃に姿を消している。

タキ11600形

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国鉄タキ11600形貨車
タキ11600形、コタキ11600 1992年4月4日、三島駅
タキ11600形、タキ11600
1992年4月4日、三島駅
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 安宅産業→伊藤忠商事→日本陸運産業
製造所 新潟鐵工所
製造年 1968年(昭和43年)
製造数 1両
消滅 2003年(平成15年)
常備駅 須賀駅王子駅越中島駅
主要諸元
車体色 銀色(ステンレス地色)
専用種別 プロピレングリコール→エチレングリコール
化成品分類番号 93
軌間 1,067 mm
全長 11,600 mm
全幅 2,476 mm
全高 3,824 mm
タンク材質 ステンレス鋼
荷重 35 t
実容積 33.9 m3
自重 15.3 t
換算両数 積車 5.0
換算両数 空車 1.6
台車 TR41C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,500 mm
最高速度 75 km/h
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タキ11600形は、プロピレングリコール専用の35t 積タンク車として1968年(昭和43年)7月3日に1両(タキ11600)のみが新潟鐵工所にて製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。

落成時の所有者は、安宅産業でありその常備駅は東京都の須賀駅であったが、1977年(昭和52年)10月1日に伊藤忠商事へ名義変更された。さらに1981年(昭和56年)10月26日に日本陸運産業へ名義変更され、同時に常備駅が越中島駅へ移動している。

タンク体はステンレス鋼製のドーム無しタイプであり、積荷は吸湿性の強い特性を持っているため、乾燥筒(除湿装置)をタンク体上部に装備した。荷役方式はタンク上部にある液入管からの上入れ、吐出管からの下出し式である。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「93」(有害性物質、可燃性のもの)が標記された。

1987年(昭和62年)4月に専用種別がエチレングリコールへと変更になり乾燥筒が撤去された。

車体色はステンレス地色であったが後に銀色塗装された。寸法関係は全長は11,600mm、全幅は2,476mm、全高は3,824mm、台車中心間距離は7,500mm、実容積は33.9m3、自重は15.3t、換算両数は積車5.0、空車1.6であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Cであった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には車籍がJR貨物に継承されたが、2003年(平成15年)度に廃車となり同時に形式消滅となったが、現車は2001年頃に姿を消している。

末期は神栖駅構内に留置され休車状態が続いていた。

参考文献

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  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

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