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国鉄タキ12200形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タキ12200形貨車
タキ12200形コタキ12204、 1988年9月17日 高崎操駅
タキ12200形タキ12204、
1988年9月17日 高崎操駅
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 小野田セメント日立セメントチチブセメント電気化学工業大阪セメント
製造所 富士重工業
製造年 1968年昭和43年) - 1981年(昭和56年)
常備駅 三ヶ尻駅青海駅
主要諸元
車体色
専用種別 セメント
化成品分類番号 なし
軌間 1,067 mm
全長 10,800 mm
全幅 2,536 mm
全高 3,650 mm
タンク材質 耐候性高張力鋼
荷重 40 t
実容積 34.2 m3
自重 13.9 t
換算両数 積車 5.5
換算両数 空車 1.4
台車 TR41C・TR41G・TR41E-13・TR213C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,100 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タキ12200形貨車(こくてつタキ12200がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)および1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍したタンク車である。

概要

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本形式はセメント輸送用として1968年(昭和43年)から1981年(昭和56年)にかけて富士重工業にて16ロット134両(タキ12200 - タキ12299、タキ12700 - タキ12733)が製作された40 t積の私有貨車である。記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。

40t積セメント専用車のメーカー間開発競争のなかで富士重工業が独自に開発した形式で、軽量化のため側梁を省略した台枠をタンク体と一体化したフレームレス構造を採用したのが大きな特徴である。対抗形式である川崎車輛タキ1900形日立製作所タキ19000形東洋工機ホキ5700形と異なりタンク断面が円筒で日本車輌製造タキ11500形と同様に圧力容器にすることも可能であったことから、試作段階では圧送荷役が考慮され安全弁を持っていたが、量産車はエアスライド式専用車になった。

本形式の製造は開発経緯の関係から富士重工業1社のみで行われ、小野田セメント日立セメントチチブセメント電気化学工業大阪セメントの合計5社が所有した。

本形式の内5両(タキ12729 - タキ12733)は1985年(昭和60年)9月13日に廃車となり、秩父鉄道を経て東武鉄道に移籍したが、1991年平成3年)にJR貨物の車両として車籍編入された。

全長は10,800 mm、全幅は2,536 mm、全高は3,650 mm、台車中心間距離は7,100 mm、タンク実容積は34.2 m3、自重は13.9 t、換算両数は積車5.5、空車1.4であり、台車はタキ12241までがはベッテンドルフ式のTR41C、タキ12242 - タキ12280がTR41G、タキ12281 - タキ12299、タキ12700 - タキ12728が平軸受・コイルばね式のTR41E-13、タキ12729以降がTR213Cである。

年度別製造数

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各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和43年度 - 1両
    • 富士重工業 1両 日立セメント(タキ12201)
  • 昭和44年度 - 1両
    • 富士重工業 1両 小野田セメント(タキ12200)
  • 昭和46年度 - 15両
    • 富士重工業 10両 チチブセメント(タキ12202 - タキ12211)
    • 富士重工業 5両 小野田セメント(タキ12212 - タキ12216)
  • 昭和47年度 - 25両
    • 富士重工業 10両 チチブセメント(タキ12217 - タキ12226)
    • 富士重工業 7両 電気化学工業(タキ12227 - タキ12233)
    • 富士重工業 8両 小野田セメント(タキ12234 - タキ12241)
  • 昭和48年度 - 60両
    • 富士重工業 10両 電気化学工業(タキ12242 - タキ12251)
    • 富士重工業 6両 小野田セメント(タキ12252 - タキ12257)
    • 富士重工業 3両 小野田セメント(タキ12258 - タキ12260)
    • 富士重工業 20両 チチブセメント(タキ12261 - タキ12280)
    • 富士重工業 11両 大阪セメント(タキ12281 - タキ12291)
    • 富士重工業 10両 電気化学工業(タキ12292 - タキ12299、タキ12700 - タキ12701)
  • 昭和49年度 - 27両
    • 富士重工業 7両 電気化学工業(タキ12702 - タキ12708)
    • 富士重工業 20両 電気化学工業(タキ12709 - タキ12728)
  • 昭和56年度 - 5両
    • 富士重工業 5両 日立セメント(タキ12729 - タキ12733)

参考文献

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  • 鉄道公報
  • 吉岡心平『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

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