国鉄タキ400形貨車
国鉄タキ400形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | 東亞合成化学工業、レーヨン曹達、大日本紡績、興国人絹パルプ、日本軽金属 |
製造所 | 日本車輌製造、川崎車輛、運輸機材 |
製造年 | 1935年(昭和10年) - 1951年(昭和26年) |
製造数 | 15両 |
種車 | ワキ1形、チキ1500形、チキ3000形 |
改造数 | 3両 |
消滅 | 1983年(昭和58年) |
常備駅 | 伏木駅、八代駅、富士川駅他 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | カセイソーダ液 |
化成品分類番号 | 侵81 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 10,300 mm |
全幅 | 2,590 mm |
全高 | 3,725 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 30 t |
実容積 | 22.5 m3 |
自重 | 17.8 t |
換算両数 積車 | 4.5 |
換算両数 空車 | 2.0 |
台車 | TR20、TR24、TR41D |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,750 mm、1,900 mm、1,650 mm |
台車中心間距離 | 7,710 mm |
最高速度 | 75 km/h |
国鉄タキ400形貨車(こくてつタキ400がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
本形式から改造され別形式となったタキ450形についても本項目で解説する。
タキ400形
[編集]タキ400形は、日本初のカセイソーダ液専用の30t 積タンク車として1935年(昭和10年)12月27日から1951年(昭和26年)10月20日にかけて15両(コタキ400 - コタキ413、コタキ417)が日本車輌製造、川崎車輛、運輸機材の3社にて製作された。1949年(昭和24年)9月30日にワキ1形(ワキ207)より1両、同年12月28日にチキ1500形より1両、チキ3000形より1両がそれぞれ改造の上本形式に編入された。
また逆に本形式から種車となりタキ450形(コタキ413→コタキ450、後述)、タキ6700形(コタキ410→コタキ6701)、タキ9350形(コタキ415 - コタキ416→タキ9350 - タキ9351)へそれぞれ改造され本形式を離籍した。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
本形式の他にカセイソーダ液を専用種別とする貨車はタム900形(130両)、タキ1400形(104両)、タキ2600形(523両)、タキ2800形(332両)、タキ7750形(289両)等実に29形式が存在した。
落成時の所有者は、東亞合成化学工業(現在の東亞合成)、レーヨン曹達、大日本紡績、興国人絹パルプ(現在の興人)、日本軽金属の5社であった。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「侵81」(侵食性の物質、腐食性物質、危険性度合2(中))が標記された。
ドーム付き直円筒型のタンク体は、普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製で荷役方式はタンク上部のマンホール又は液出入管からの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式であり、両管はS字管を装備している。
車体色は黒色、寸法関係は全長は10,300mm、全幅は2,590mm、全高は3,725mm、台車中心間距離は7,710mm、実容積は22.5m3、自重は17.8t、換算両数は積車4.5、空車2.0であり、台車はTR20、TR24(その後換装された車もある)である。
1983年(昭和58年)12月21日に最後まで在籍した1両(コタキ417)が廃車となり同時に形式消滅となった。
タキ450形
[編集]国鉄タキ450形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 | 日本国有鉄道 |
所有者 | 大日本紡績→ニチボー→新日化産業 |
種車 | タキ400形 |
改造所 | 新潟鐵工所 |
改造年 | 1956年(昭和31年) |
改造数 | 1両 |
消滅 | 1973年(昭和48年) |
常備駅 | 浜五井駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | カセイソーダ液 |
化成品分類番号 | 侵81 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 10,300 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 28 t |
実容積 | 22.5 m3 |
自重 | 18.8 t |
換算両数 積車 | 4.5 |
換算両数 空車 | 1.8 |
台車 | TR20 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,750 mm |
台車中心間距離 | 7,200 mm |
最高速度 | 75 km/h |
タキ450形は前述のとおり1956年(昭和31年)8月27日に新潟鐵工所にてタキ400形(コタキ413)より改造され形式名は新形式であるタキ450形とされた。改造内容は断熱材を巻きキセ(外板)を装備したことであり、その結果積載荷重は28t 積に減トンされた。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
落成時の所有者は、大日本紡績であったが1964年(昭和39年)7月1日にニチボーへ、1966年(昭和41年)10月28日に新日化産業へそれぞれ名義変更された。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「侵81」(侵食性の物質、腐食性物質、危険性度合2(中))が標記された。
車体色は黒色、寸法関係は全長は10,300mm、台車中心間距離は7,200mm、実容積は22.5m3、自重は18.8t、換算両数は積車4.5、空車1.8であり、台車はアーチバー式のTR20である。
1973年(昭和48年)1月19日に廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
[編集]- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)