ウクライナ空中機動軍
表示
ウクライナ空挺強襲軍 Десантно-штурмові війська України | |
---|---|
ウクライナ空中機動軍エンブレム | |
創設 | 1992年1月1日 |
国籍 | ウクライナ |
軍種 | 空挺軍 |
任務 |
空挺 ヘリボーン 平和維持活動 |
兵力 | 30,000人(2020年)[1] |
上級部隊 | ウクライナ軍 |
モットー |
"Завжди перші!" (常に最初に!) |
主な戦歴 |
ドンバス戦争 ロシアのウクライナ侵攻 |
指揮 | |
現司令官 | イーホル・スカイビュク准将 |
識別 | |
空中機動軍旗 | |
旧軍旗 | |
記章 | |
ウクライナ空中機動軍(ウクライナくうちゅうきどうぐん)またはウクライナ空挺強襲軍(ウクライナくうていきょうしゅうぐん、ウクライナ語: Десантно-штурмові війська України、英語: Ukrainian Air Assault Forces)は、ウクライナの空挺軍。ウクライナ軍の軍種のひとつである。
概要
[編集]1992年にウクライナ領内に駐屯していたソ連空挺軍第98親衛空挺師団の内ロシアに引き上げなかった団員により創設された。
2016年、ウクライナ陸軍より独立。以降ウクライナ軍の独立した軍種として活動している[2]。
ジトーミル州ジトーミルに司令部を置く。占領地後方に浸透しての指揮系統の破壊、退路遮断、国内に侵入した敵国部隊の排除や重要施設警護等を主な任務とする[2]。
組織
[編集]- 空中機動軍司令部(ジトーミル)
- 第7空中強襲軍団
- 第87司令部大隊
- 第25独立空挺旅団(グヴァルディスコエ)
- 第46独立空中強襲旅団(ポルタヴァ)
- 第71独立猟兵旅団(クレメンチューク)
- 第77独立空中機動旅団(ジトーミル)
- 第78独立空中強襲連隊
- 第79独立空中強襲旅団(ムィコラーイウ)
- 第3空中強襲大隊「フェニックス」(ムィコラーイウ)
- 第80独立空中強襲旅団(リヴィウ)
- 第81独立空中機動旅団(ドルジュキウカ)
- 第5大隊戦術群(ポルタヴァ)
- 第90独立空中機動大隊(コンスタンチノフカ)
- 第122独立空中機動大隊(ドルジュキウカ)
- 第82独立空中強襲旅団(チェルニウツィー)
- 第95独立空中強襲旅団(ジトーミル)
- 第13独立空中強襲大隊(ジトーミル)
- 第148独立砲兵旅団(ジトーミル)
- 第132独立偵察大隊(ジトーミル)
- 第421独立無人機大隊(キーウ)
- 第135独立コマンド大隊(ジトーミル)
- 第33独立工兵大隊
- 第102空挺資材保管庫(ジトーミル)
- 第124地形図ユニット(ジトーミル)
- 第170独立補給大隊
- 第347情報・通信センター(ジトーミル)
- 第199訓練センター(ジトーミル)
- 第7空中強襲軍団
解隊済みの部隊
[編集]- 第45独立空中強襲旅団(ボルフラード):2020年に解隊。
- 第23独立戦車大隊
- 第87独立空中機動大隊(チェルニウツィー):第82独立空中強襲旅団を新規編成する際の基幹部隊となる。
装備
[編集]装甲戦闘車両
[編集]名称 | 画像 | 製造国 | 種別 | 保有数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
T-80BV[3] | ソビエト連邦 | 主力戦車 | 60[4] | ||
チャレンジャー2 | イギリス | 14[5] | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うイギリスからの供与(1輌がロボティネ付近で喪失)[5] | ||
BMD-1 | ソビエト連邦 | 歩兵戦闘車 | 30[6] | ||
BMD-2 | 450[6] | ||||
マルダー1A3 | ドイツ連邦共和国 | 40[7] | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うドイツからの供与[7] | ||
BTR-70DI | ウクライナ | 装甲兵員輸送車 | 2[6] | ||
BTR-80 | ソビエト連邦 | 122[6] | |||
BTR-3E1 | ウクライナ | ||||
BTR-4 | |||||
VAB | フランス | 60[8] | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うフランスからの供与[8] | ||
ストライカー | アメリカ合衆国 | 189[9] | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うアメリカ合衆国からの供与[9] | ||
BTR-D | ソビエト連邦 | 25[6] | |||
MT-LB | |||||
Dozor-B | ウクライナ | 装輪装甲車 | 30[4] | ||
コザック2 | 33[10] | ||||
コザック2M1 | 20[11] | ||||
ノヴァトール | 30 | ||||
スパルタン | アラブ首長国連邦 ウクライナ |
||||
フィオナ | 1[12] | ||||
AT105 サクソン | イギリス | 20[13] | |||
ブッシュマスターPMV | オーストラリア | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うオーストラリアからの供与[14] | |||
セネター | カナダ | 12 | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うカナダからの供与[15] | ||
シールド | アラブ首長国連邦 イタリア |
11[16] | NGO団体からの寄付[17] | ||
ウルフハウンド | アメリカ合衆国 | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うイギリスからの供与[18] | |||
ハスキーTSV | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴うイギリスからの供与[19] |
火砲
[編集]名称 | 画像 | 製造国 | 種別 | 保有数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
D-30 | ソビエト連邦 | 牽引式榴弾砲 | |||
2S1 | 自走榴弾砲 | ||||
2S3 | |||||
2S9 | 自走迫撃砲 | ||||
BM-21 | 自走式多連装ロケット砲 | ||||
TRGL-230 | トルコ | 自走式多連装ロケット砲 | 2022年ロシアのウクライナ侵攻に伴いトルコから供与 |
歴代司令官
[編集]代 | 氏名 | 階級 | 在任期間 | 出身校 | 前職 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ヴィタリー・ラエフスキー | 少将 | 1992 - 1998 | ソビエト連邦軍参謀本部大学校 | 第95空挺訓練センター長 |
2 | イワン・ヤクベッツ | 大佐 | 1998 - 2005 | フルンゼ名称軍事アカデミー | |
3 | セルヒー・リソヴィ | 大佐 | 2005 - 2012 | フルンゼ名称軍事アカデミー | |
4 | オレクサンダー・シュヴェッツ | 大佐 | 2012 - 2014 | ||
5 | ユーリー・ハルシュキン | 大佐 | 2014 - 2015 | ||
6 | ウォロディミル・イワノフ | 大佐 | 2015.1 - 2015.3 | ||
7 | ミハイロ・ザブロディスキー | 中将 | 2015.3 - 2019.8 | アメリカ陸軍指揮幕僚大学 | 第95独立空中機動旅団長 |
8 | イェウヘン・モイシュク | 中将 | 2019.8 - 2021.7 | ウクライナ国防大学校 | 空中機動軍副司令官 |
9 | マキシム・ミルゴロドスキー | 少将 | 2021.8 - 2024.2 | ウクライナ国防大学校 | 第95独立空中機動旅団長 |
10 | イーホル・スカイビュク | 准将 | 2024.2 - | 第80独立空中強襲旅団長 |
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “Десантно-штурмові війська. Сучасний стан та перспективи розвитку”. Український мілітарний портал (2020年4月5日). 2020年8月6日閲覧。
- ^ a b “Структура ДШВ”. Десантно-штурмові війська Збройних сил України. 2021年12月25日閲覧。
- ^ Бирюков похвастался скоростными танками Т-80БВ для украинских десантников - TSN 2015-06-18
- ^ a b The Military Balance 2021. — P. 211
- ^ a b “英首相官邸、主力戦車14両をウクライナに供与表明 西側諸国で初”. 産経新聞. (2023年1月15日) 2023年1月15日閲覧。
- ^ a b c d e The Military Balance 2017,p.229
- ^ a b “ДШВ отримали нову бронетехніку” (ウクライナ語). Мілітарний. 2023年3月28日閲覧。
- ^ a b “ЗСУ почали використовувати французькі БТР VAB”. Мілітарний (2022年7月29日). 2022年7月29日閲覧。
- ^ a b “Biden Administration Announces Additional Security Assistance for Ukraine” (英語). U.S. Department of Defense. 2023年3月5日閲覧。
- ^ admin (2019年3月20日). “Десантно-штурмові війська отримали 33 ББМ "Козак-2"” (ウクライナ語). Мілітарний. 2023年4月13日閲覧。
- ^ “ЗСУ отримали велику партію новітніх ББКМ "Козак-2М1" | Defense Express” (ウクライナ語). defence-ua.com. 2023年4月13日閲覧。
- ^ “95-А БРИГАДА ОТРИМАЛА НАДЗАХИЩЕНИЙ КРАЗ” (ウクライナ語). uamotors (2022年3月5日). 2023年4月25日閲覧。
- ^ “Бронетранспортер Saxon AT105: служба в ЗСУ” (ウクライナ語). 2022年8月2日閲覧。
- ^ “Десантники дали оцінку бронемашині Bushmaster” (ウクライナ語). mil.in.ua (2022年10月25日). 2023年4月25日閲覧。
- ^ “Канада передасть Україні 200 бронемашин” (ウクライナ語). mil.in.ua (2023年1月18日). 2023年4月25日閲覧。
- ^ “Десантникам України відправили 11 бронемашин MLS Shield” (ウクライナ語). Мілітарний. 2022年11月29日閲覧。
- ^ “11 бронемобілів MLS Shield для супергероїв ЗСУ” (ウクライナ語). ГО Справа громад. 2022年11月29日閲覧。
- ^ “Бійці ДШВ почали використовувати британські бронемашини Wolfhound” (ウクライナ語). mil.in.ua (2022年8月9日). 2023年4月25日閲覧。
- ^ “Десантники розповіли про використання броньованих автомобілів ”Husky” TSV” (ウクライナ語). mil.in.ua (2022年7月31日). 2023年4月25日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ウクライナ空中機動軍 - 公式サイト