カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊
| カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊 | |
|---|---|
| Полк Кастуся Каліноўскага | |
 | |
| 創設 | 2022年3月 |
| 国籍 |
 ウクライナ |
| 兵科 | 外国人義勇兵連隊 |
| 任務 | 領土防衛 |
| 兵力 | 1,000[1] |
| 上級部隊 | ウクライナ軍 |
| 名の由来 | カストゥーシュ・カリノーウスキ |
| 標語 | 「最初はウクライナ、次にベラルーシ」 |
| 主な戦歴 | |
| ウェブサイト |
kalinouski |
| 指揮 | |
| 現司令官 | Dzianis Prokharau[5] |
| 著名な司令官 |
Vadzim Kabanchuk (副司令官) en:Aliaksiej Skoblia † (副司令官) |
| 識別 | |
| 軍旗 |
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カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊（カストゥーシュ・カリノーウスキれんたい[注釈 1]、旧称カストゥーシュ・カリノーウスキ大隊）は、 2022年ロシアによるウクライナ侵略から同国を守るために結成されたベラルーシ人の義勇兵グループ[6]。
2022年3月時点で、1,000人以上のベラルーシ人が部隊への参加を申請したと報じられた[7]。部隊独自の声明によると、同大隊は、より大きな自治権を維持するために、ウクライナ領土防衛部隊外国人軍団には組み込まれていないという。
この部隊の名前は、1863年にベラルーシでロシア帝国に対する蜂起を主導したカストゥーシュ・カリノフスキーにちなんで名付けられた[8]。
歴史
[編集]
ウクライナ紛争における同国初の外国人義勇兵グループは、ドンバス戦争中の2014年に設立されたパホニア分遣隊である[9]。翌年、さまざまな大隊で戦うベラルーシ人義勇兵を団結させる戦術グループ「ベラルーシ」が結成された[10]。キーウにあるウクライナのために亡くなったベラルーシ人の記念碑は、ウクライナ紛争中に死亡したベラルーシ人義勇兵に捧げられている[11]。
2022年3月9日、カストゥーシュ・カリノーウスキ大隊の創設が発表された[12]。大隊の名前は、ロシア帝国に対する1月蜂起（1863年）のベラルーシ人指導者カストゥーシュ・カリノーウスキ[注釈 2]にちなんで名付けられた[6]。2022年3月5日時点で、約200人のベラルーシ人が大隊に加わったと報告された[13][14]。彼らのモットーは、「最初にウクライナ、次にベラルーシだ」であり、その心は義勇兵がいつか帰還し、ミンスクをルカシェンコ政権から解放するために進軍するという[15]
2022年3月13日、大隊の副司令官「Tur」（本名：Aliaksiej Skoblia）が、キエフ攻勢で彼の部隊が待ち伏せ攻撃を受けた際に殺害されたことが確認された[16][17]。
2022年4月13日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、Skobliaにウクライナ英雄の称号を追贈した[18][19]。
カリノーウスキ大隊は、ウクライナとベラルーシの軍事的結びつきを説明するキーウのポスターに掲載されている[20]。
2022年3月25日、大隊が宣誓を行い、ウクライナ軍に正式に受け入れられたと報じられた[21] 。2022年3月29日、カストゥーシュ・カリノフスキー大隊の志願兵は、イルピンを奪還するためにウクライナ兵と共に戦った[22]。2022年3月26日、イルピンでの戦闘中にDzmitry Apanasovich（「Terror」）が殺害された[22]。
2022年4月1日、数千人の志願者（その多くは、2020～2021年のベラルーシ反政府デモ後に逮捕された反体制派）が大隊メンバーに応募したと報告されたが、これらの志願者の調査と装備品を入手する手間が生じた[23]。
2022年5月16日、中隊長Pavel「"Volat"」が、ウクライナでの戦争中に死亡したと報じられた。ベラルーシのナシャニバ紙は、Volatは戦争開始以降で死亡した6人目のベラルーシ人戦闘員であると記載した[24]
2022年5月21日、大隊は2個大隊で構成される連隊になることが発表された。これは、「ベラルーシの兵士が直面する任務の規模を考慮に入れた」「（ベラルーシの）国軍部隊を構築する次の段階への移行」として提示された[25]。
2022年6月17日、連隊の義勇兵がウクライナの勲章「For Battle Merit」と「Ukraine Above All」を受け取ったことが発表された[26]
2022年6月25〜26日、Vlolat大隊の指揮官のコールサイン「Brest」がリシチャンシクで戦死し、他の数人のベラルーシの戦闘員が拘束もしくは行方不明になった。
反応
[編集]ベラルーシの反体制派代表のスヴァトラーナ・ツィハノウスカヤは、「ベラルーシからますます多くの人々が自国を守るウクライナ人を助けるために参加する」と指摘し、大隊の創設を支持した[27][28]。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の盟友であるベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、義勇兵を「狂った市民」と呼んだ[16]。
3月26日、ベラルーシ内務省の組織犯罪および汚職対策総局（GUBOPiK）の副部長、Mikhail Bedunkevichは、外国での武力紛争に参加したとして、カストゥーシュ・カリノーウスキ大隊の50人に対して刑事訴訟が同国で提起されたと述べた[29]。
有名メンバー
[編集]- Vadzim Kabanchuk - 大隊副司令官。市民ユース組織Zubrの創設者の1人[30]。
- Aliaksiej Skoblia
- Pavel Shurmei - 元オリンピック代表の漕手で世界記録保持者[31][32]
- Dzyanis Urbanovich- ヤングフロントの議長[33]
関連項目
[編集]ノート
[編集]脚注
[編集]- ^ “How Belarusian Fighters in Ukraine Evolved Into Prominent Force Against Russian Invasion” (英語). VOA 2 April 2022閲覧。
- ^ “Ва Украіне ваюе некалькі груп беларускіх добраахвотнікаў”. PolskieRadio.pl. 29 March 2022閲覧。
- ^ “Бойцы батальона «Волат» полка имени Калиновского защищали Северодонецк”. charter97.org (25-6-2022). 2022年7月22日閲覧。
- ^ “З-пад Лісічанска не вярнуліся шэсць беларусаў-каліноўцаў. Апошнім паведамленнем было: «На нас едзе танк. Адпрацаваў па ім»” (ウクライナ語). nashaniva.com (6 July 2022). 2022年7月22日閲覧。
- ^ Камандзір палка Каліноўскага пра бой у Бучы
- ^ a b Buckby (2022年3月10日). “Putin Won't Like This: Belarusian Volunteers Are Fighting Against Russia in Kyiv” (英語). 19FortyFive. 2022年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月15日閲覧。
- ^ “Ukraine says they want to dress the Belarusian military in the uniforms of the Russian Federation to participate in the war”. Belsat.eu. 2022年4月5日閲覧。
- ^ Melchior, Jillian Kay (2 May 2022). “Opinion | Meet the Belarusians Who Are Fighting Russia in Ukraine”. Wall Street Journal
- ^ “Участь в АТО візьме добровольчий загін білорусів "Пагоня"” (ウクライナ語). Еспресо TV (2014年7月8日). 2018年1月14日閲覧。
- ^ “Расея можа паўтарыць украінскі сцэнар у Беларусі” (ポーランド語). БЕЛАРУСКАЕ РАДЫЁ РАЦЫЯ (2017年2月10日). 2021年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月19日閲覧。
- ^ “Monument to Belarusians who died for Ukraine was opened in Kyiv”. Belsat TV
- ^ ЕВРОРАДИО (2022年3月9日). “Белорусы создали батальон имени Калиновского для обороны Киева” (ベラルーシ語). euroradio.fm. 2022年7月22日閲覧。
- ^ “Belarusians From Kastus Kalinouski Battalion Sharpening Their Skills: Video Fact” (英語). charter97.org. 2022年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月15日閲覧。
- ^ (英語) Some Belarusians join the fight against Russia 2022年3月30日閲覧。
- ^ Wood. “Europe's last dictator: Lukashenko's fate depends on Ukraine” (英語). www.spectator.co.uk. 2022年4月10日閲覧。
- ^ a b “Лукашэнка адрэагаваў на ўтварэньне ва Ўкраіне беларускага батальёну імя Кастуся Каліноўскага” (ベラルーシ語). Радыё Свабода // Radio Free Europe/Radio Liberty. 2022年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月15日閲覧。
- ^ “Под Киевом погиб один из основателей белорусского добровольческого движения в Украине” (ロシア語). 24 Канал. 2022年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月15日閲覧。
- ^ “Беларускага байца Аляксея Скоблю пасьмяротна ўганаравалі званьнем Героя Ўкраіны” (ベラルーシ語). Радыё Свабода. 2022年4月14日閲覧。
- ^ “DECREE OF THE PRESIDENT OF UKRAINE №233 / 2022 About conferring the title of Hero of Ukraine”. 2022年4月14日閲覧。
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- ^ “Батальён беларускіх добраахвотнікаў імя Каліноўскага ўвайшоў у склад Узброеных сіл Украіны” (ベラルーシ語). Радыё Свабода // Radio Free Europe/Radio Liberty. 2022年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月26日閲覧。
- ^ a b “Battle For Ukraine Day 34 - Charter'97 :: News from Belarus - Belarusian News - Republic of Belarus - Minsk”. 35.158.225.124 (2022年3月29日). 2022年4月5日閲覧。
- ^ Max Bearak (1 April 2022). “A Belarusian battalion fights in Ukraine 'for both countries' freedom'”. Washington Post
- ^ Balachuk, Iryna (16 May 2022). “Company commander of the Belarusian Kastuś Kalinoŭski battalion dies”. Pravda 16 May 2022閲覧。
- ^ “Батальён Каліноўскага становіцца полкам” (ベラルーシ語). Наша Ніва / Nasha Niva. 2022年5月22日閲覧。
- ^ “Байцы палку Каліноўскага атрымалі ўкраінскія дзяржаўныя ўзнагароды. Фотафакт” (ベラルーシ語). Радыё Свабода // Radio Free Europe/Radio Liberty. 2022年6月19日閲覧。
- ^ “Svetlana Tikhanovskaya: Is the fate of Belarus tied to the fate of Ukraine?” (Podcast Interview). BBC. (11 March 2022). オリジナルの15 March 2022時点におけるアーカイブ。 16 March 2022閲覧。
- ^ “This is the Kastus Kalinouski battalion – a volunteer group of Belarusians formed to defend Ukraine.” (英語). Twitter. 2022年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月15日閲覧。
- ^ “ГУБАЗіК завёў крымінальную справу супраць байцоў батальёну імя Каліноўскага”. svaboda.org (2022年3月27日). 2022年7月22日閲覧。
- ^ «Міру не будзе ніколі, пакуль існуе такая грозная імперыя, як Расея».
- ^ “Экс-гребец Шурмей о войне в Украине: "Каким бы не был этот путь, он закончится победой украинского и беларусского народов"”. BY.Tribuna.com. 2022年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月15日閲覧。
- ^ “"Будзе перамога і ў Беларусі; вы зьдзівіцеся, як шмат украінцаў нам дапамогуць". Экс-вясьляр Шурмей пра вайну, Украіну, Лукашэнку і Пазьняка” (ベラルーシ語). Радыё Свабода // Radio Free Europe/Radio Liberty. 2022年4月8日閲覧。
- ^ “"Верым, што пераможам Расею, а пасьля вызвалім Беларусь". У беларускую роту тэрабароны Ўкраіны запісаліся сямёра маладафронтаўцаў” (ベラルーシ語). svaboda.org. 2022年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月22日閲覧。
外部リンク
[編集]
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