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ウラドレン・タタルスキー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウラドレン・タタルスキー
Владлен Татарский
2021年
生誕 マキシム・ユーリェヴィチ・フォミン
(1982-04-25) 1982年4月25日
ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
ウクライナ・ソビエト社会主義共和国
ドネツィク州マケエフカ
死没 (2023-04-02) 2023年4月2日(40歳没)
ロシアの旗 ロシア連邦 サンクトペテルブルク
死因 爆死
職業 ブロガー、ジャーナリスト、プロパガンディスト
受賞 勇気勲章英語版(死後叙勲)

ウラドレン・タタルスキー英語: Vladlen Tatarsky[注釈 1]ロシア語: Владлен Татарский1982年4月25日 - 2023年4月2日)、本名マキシム・ユーリェヴィチ・フォミン[注釈 2]は、ロシアジャーナリスト軍事ブロガー[1]

2017年ごろからヴィクトル・ペレーヴィンの小説『ジェネレーション〈P〉英語版』の登場人物にちなんだペンネームを名乗っていた[2]2022年ロシアのウクライナ侵攻を支持する活動を展開していた2023年4月2日、サンクトペテルブルクカフェで爆殺された[3]

生涯

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ウクライナドネツィク州マキイフカ出身[2]炭鉱労働に従事した後、銀行強盗で有罪判決を受けた。その後、ドンバス戦争における親ロシア派分離主義勢力に合流したとされる[4]

爆殺

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2023年4月2日、サンクトペテルブルクのカフェで起きた爆弾テロ英語版により40歳で死去した[2][5]

ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは3日付で勇気勲章英語版を追贈した[1]

8日には首都モスクワで葬儀が行われ、儀仗隊が参列するほど大規模なものであった[6]。参列者にはワグネルの創立者でカフェの元オーナーでもあったエフゲニー・プリゴジンの姿もあった[6][7]

3日に捜査当局は爆発に関与した疑いで、サンクトペテルブルク在住の26歳女性ダリア・トレポワを拘束し、彼女がタタルスキーに贈り物として渡した像が爆発したとみられる[8][9]。4日に女をテロ行為の罪で起訴した[10]。13日、ロシア連邦保安庁(FSB)は、容疑者の女に像を宅配便で送ったとしてウクライナ人の30歳代の男を指名手配したと発表した[11]

トレポワは起訴され、贈り物に内蔵されているのは盗聴器と思い込まされており危害を加えるつもりはなかった等と主張したが、サンクトペテルブルクの裁判所で2024年1月25日、禁錮刑27年の判決を受けた[12]

脚注

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注釈

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  1. ^ ロシア語: Владлен Татарский.
  2. ^ ウクライナ語: Максим Юрійович Фомін; ロシア語: Максим Юрьевич Фомин; In this name that follows Eastern Slavic naming conventions, the patronymic is Yuryevich and the family name is Fomin.

出典

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  1. ^ a b “死亡の戦場記者に勲章 プーチン氏、ロシア「ウクライナによるテロ」”. 朝日新聞デジタル. (2023年4月4日). https://www.asahi.com/articles/ASR4410R3R43UHBI02X.html 2023年4月11日閲覧。 
  2. ^ a b c “爆死の軍事ブロガーはウクライナ生まれ、侵攻を熱烈に支持”. CNN. (2023年4月5日). オリジナルの2023年4月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230405022822/https://www.cnn.co.jp/world/35202139.html 2023年4月11日閲覧。 
  3. ^ 侵攻支持のブロガー爆殺 ロシア北西部、26歳の女拘束日本経済新聞(2023年4月4日)2024年2月18日閲覧
  4. ^ “Killed Russian blogger Vladlen Tatarsky was a soft target for his many enemies”. Gurdian. (2023年4月3日). https://www.theguardian.com/world/2023/apr/03/killed-russian-blogger-vladlen-tatarsky-soft-target-many-enemies 2023年4月11日閲覧。 
  5. ^ “反プーチン派が犯行声明 ロシアの軍事ブロガー爆殺”. 共同通信. (2023年4月5日). オリジナルの2023年4月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230411073754/https://nordot.app/1016084002292957184 2023年4月8日閲覧。 
  6. ^ a b “軍事ブロガー「準国葬」 ワグネル創設者の姿も―ロシア”. 時事ドットコム. (2023年4月8日). オリジナルの2023年4月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230411074839/https://www.jiji.com/jc/article?k=2023040800471&g=int 2023年4月11日閲覧。 
  7. ^ “Factbox: Vladlen Tatarsky: Who was Russian blogger killed in bomb explosion in St Petersburg cafe?”. ロイター. (2023年4月5日). オリジナルの2023年4月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230411075909/https://www.reuters.com/world/europe/what-do-we-know-about-russian-blogger-tatarsky-bomb-that-killed-him-2023-04-03/ 2023年4月11日閲覧。 
  8. ^ “カフェ爆発 ロシア当局、26歳女性を拘束と発表”. 産経新聞. (2023年4月3日). https://www.sankei.com/article/20230403-PULJJWXZ5JIPJDM6QFVBVGS64U/ 2023年4月16日閲覧。 
  9. ^ “サンクトペテルブルクのカフェで爆発、ロシア著名軍事ブロガー死亡”. BBC. (2023年4月3日). https://www.bbc.com/japanese/65159948.amp 2023年4月16日閲覧。 
  10. ^ “ロシア、侵攻支援ブロガー爆殺の容疑者をテロで起訴”. ロイター. (2023年4月5日). https://jp.reuters.com/article/russia-blast-blogger-suspect-idJPKBN2W1180 2023年4月16日閲覧。 
  11. ^ “ロシア連邦保安局、ウクライナ人30歳代男を指名手配と発表…軍事評論家死亡の爆発事件で”. 読売新聞オンライン. (2023年4月14日). https://www.yomiuri.co.jp/world/20230414-OYT1T50215/ 2023年4月16日閲覧。 
  12. ^ 軍事ブロガー殺害 被告に禁錮27年「露で最も厳しい女性への判決」『読売新聞』夕刊2024年1月26日3面(2024年2月17日閲覧)

関連項目

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