「国鉄タキ5900形貨車」の版間の差分
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2022年1月22日 (土) 09:37時点における版
国鉄タム1850形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道 |
所有者 | 三菱化成工業 |
種車 | タ1000形、タ2400形 |
改造所 | 三菱重工業 |
改造年 | 1956年(昭和31年) - 1958年(昭和33年) |
改造数 | 4両 |
消滅 | 1989年(平成元年) |
常備駅 | 黒崎駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
専用種別 | クロルスルホン酸 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 7,600 mm |
全幅 | 2,432 mm |
全高 | 3,340 mm |
タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
荷重 | 15 t |
実容積 | 8.8 m3 |
自重 | 9.5 t |
換算両数 積車 | 2.4 |
換算両数 空車 | 0.8 |
走り装置 | 一段リンク式 |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 3,800 mm |
最高速度 | 65 km/h |
国鉄タキ5900形貨車(こくてつタキ5900がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。
本形式と同一の専用種別であるタム1850形についても本項目で解説する。
タム1850形
1956年(昭和31年)12月22日から1957年(昭和32年)4月24日にかけてタ2400形より3両(タ2401、タ2400、タ2402→タム1850 - タム1852)の専用種別変更(クレオソート→クロルスルホン酸)が三菱重工業にて行われ形式名は新形式であるタム1850形とされた。
1958年(昭和33年)4月14日にタ1000形より1両(タ1045→タム1853)の専用種別変更(ベンゾール→クロルスルホン酸)が行われ本形式に編入された。以上4両がタム1850形として運用された。
本形式の他にクロルスルホン酸を専用種別とする形式には、タキ5900形(9両、後述)の1形式のみである。
所有者は三菱化成工業の1社のみであり、その常備駅は鹿児島本線の黒崎駅である。
車体色は黒、寸法関係は全長は7,600mm、全幅は2,432mm、全高は3,340mm、軸距は3,800mm、実容積は8.8m3、自重は9.5t、換算両数は積車2.4、空車0.8である。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には1両(タム1853)の車籍がJR貨物に承継されたが、1989年(平成元年)10月に廃車となり同時に形式消滅となった。
タキ5900形
国鉄タキ5900形貨車 | |
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タキ5900形、コタキ5904 1993年7月24日、速星駅 | |
基本情報 | |
車種 | タンク車 |
運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道 |
所有者 |
日産化学工業 三菱化成工業→三菱化成→三菱化学 |
製造所 | 富士重工業、新三菱重工業、日立製作所 |
製造年 | 1963年(昭和38年) - 1971年(昭和46年) |
製造数 | 9両 |
消滅 | 2002年(平成14年) |
常備駅 | 速星駅、黒崎駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 銀(ステンレス地色) |
専用種別 | クロルスルホン酸 |
化成品分類番号 | 侵(禁水)84 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 10,700 mm |
全幅 | 2,400 mm |
全高 | 3,553 mm |
タンク材質 | ステンレス鋼 |
荷重 | 35 t |
実容積 | 20.0 m3 |
自重 | 13.7 t - 14.7 t |
換算両数 積車 | 5.0 |
換算両数 空車 | 1.4 |
台車 | TR41C |
車輪径 | 860 mm |
軸距 | 1,650 mm |
台車中心間距離 | 6,600 mm |
最高速度 | 75 km/h |
タキ5900形は、クロルスルホン酸専用の35t積タンク車として1963年(昭和38年)10月10日から1971年(昭和46年)4月3日にかけて6ロット9両(コタキ5900 - コタキ5908)が富士重工業(1両)、新三菱重工業(1両)、日立製作所(7両)の3社で製作された。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。
所有者は日産化学工業、三菱化成工業(その後三菱化学へ社名変更)の2社であり、それぞれの常備駅は高山本線の速星駅、福岡県の黒崎駅である。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「侵(禁水)84」(侵食性の物質、水と反応する物質、腐食性物質、禁水指定のもの)が標記された。
タンク体はステンレス鋼(SUS27、現在のSUS304)製のドーム付き直円筒型であり、荷役方式はタンク上部マンホール蓋にある積込口または液出入管からの上入れ、液出入管または液出管と空気管使用による上出し方式である。
車体色は銀(ステンレス地色)、寸法関係は全長は10,700mm、全幅は2,400mm、全高は3,553mm、台車中心間距離は6,600mm、実容積は20.0m3、自重は13.7t - 14.7t、換算両数は積車5.0、空車1.4であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Cである。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車の車籍がJR貨物に承継され、1995年(平成7年)度末時点では全車健在であったが、2002年(平成14年)6月に最後まで在籍した2両(コタキ5907・コタキ5908)が廃車となり同時に形式消滅となった。
年度別製造数
各年度による製造会社と両数、所有者(落成時の社名)は次のとおりである。
- 昭和38年度 - 2両
- 富士重工業 1両 日産化学工業(コタキ5900)
- 新三菱重工業 1両 三菱化成工業(コタキ5901)
- 昭和43年度 - 4両
- 日立製作所 4両 日産化学工業(コタキ5902 - コタキ5905)
- 昭和44年度 - 1両
- 日立製作所 1両 日産化学工業(コタキ5906)
- 昭和45年度 - 1両
- 日立製作所 1両 日産化学工業(コタキ5907)
- 昭和46年度 - 1両
- 日立製作所 1両 日産化学工業(コタキ5908)
参考文献
- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)