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2020年8月16日 (日) 07:08時点における版

台湾鉄路管理局
各種表記
繁体字 臺灣鐵路管理局
台灣鐵路管理局
簡体字 台湾铁路管理局
拼音 Táiwān tiělù guǎnlǐjú
注音符号 ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄊ一ㄝˇ ㄌㄨˋ ㄍㄨㄢˇ ㄌ一ˇ ㄐㄩˊ
発音: タイワンティエルーグァンリージュー
台湾語白話字 Tâi-oân Thih-lō͘ Koán-lí-kio̍k
日本語読み: たいわんてつろかんりきょく
英文 Taiwan Railway Administration
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中華民国の旗 中華民国行政機関
交通部台湾鉄路管理局
Taiwan Railways Administration, MOTC
交通部臺灣鐵路管理局
台鉄局本部(台北駅西2門)
台鉄局本部(台北駅西2門)
役職
局長 張政源
副局長 何獻霖、徐仁財
主任秘書 朱來順
総工程司 高明鋆
組織
7処5室2中心
2総所、1管理処
1小組、1行保会、1防護団、1専案工程処
概要
所在地 10448中華民国の旗 台湾台北市中正区黎明里中国語版北平西路3号3-6F
年間予算 310.8億(2016年
設置 1948年3月5日 旧鉄路1887年清国時代
前身 台湾総督府交通局鉄道部
ウェブサイト
http://www.railway.gov.tw
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台湾鉄路管理局(たいわんてつろかんりきょく、繁体字中国語: 臺灣鐵路管理局/台灣鐵路管理局、略称台鉄 (繁体字中国語: 臺鐵/台鐵))は、台湾国有鉄道のうち交通部が運営するものを管理する組織である。その路線網は日本語で「台湾鉄道」と呼ばれる例もある[1][2]

概説

日本の降伏を受け、中華民国政府が接収した台湾島内の鉄道路線を運営する目的で設立された台湾鉄路管理委員会を直接の前身とする鉄道事業体で、1948年3月1日に発足した。設立当初は地方政府である台湾省政府の管轄下であったが、台湾省の機能が凍結された1999年に中央政府の管轄下となって現在に至る。台北駅ビルに本部を構え、2018年11月現在の局長は張政源。

日本統治時代に建設された多く路線を引き続き運営している他に、東部を中心に存在した鉄道空白地帯を結ぶ東部幹線南廻線および一部の支線を建設、あわせて1,100キロメートルを超える路線を運営している。また、管理局発足後も恒常的に設備の近代化が行われており、現在では主要幹線の殆どが電化複線化されている。年間利用者はおよそ1億7千万人。

長らく西部幹線の長距離輸送を経営の柱としてきたが、台湾高速鉄道の開業後は高速鉄道を補完する短中距離輸送の利便性を高めるため、高頻度・等間隔の都市型ダイヤへの移行を進めている(台鉄捷運化)。また、高速バスとの競合が激化している東部幹線の長距離輸送の改善にも力を入れており、台東線の電化・重軌条化や日本製振り子電車の投入を進めている。

公社化を経た後に民営化する計画もある。なお台湾の国鉄には台鉄のほかに、林業用に由来し日本の農林水産省に相当する林務局が運営[注 1] する阿里山森林鉄路がある。

歴史

組織

組織
  • 局長
    • 副局長(3名)
      • 主任秘書(1名)
      • 總工程司(1名)

内部部署

業務
  • 企画処
  • 運務処
  • 運務段(日本の運転区に相当):台北運務段中国語版、台中運務段、高雄運務段、宜蘭運務段、花蓮運務段
  • 工務処
  • 機務処
  • 電務処
  • 材料処
  • 行政処
  • 主計室
  • 人事室
  • 政風室
  • 秘書室
  • 労工安全衛生室
  • 員工訓練中心
部会
  • 法規小組
  • 行保会
  • 防護団
  • 専案工程処

所属機構

  • 貨運服務総所
  • 餐旅服務総所

歴代局長

歴代局長一覧[3]
姓名 就任時期 退任時期
1 郎鍾騋中国語版 1948年3月6日 1949年3月4日
2 莫衡 1949年3月5日 1961年2月8日
3 陳舜耕中国語版 1961年2月9日 1963年2月8日
4 徐人壽 1963年2月9日 1966年5月2日
5 林則彬 1966年5月3日 1968年10月24日
6 陳樹曦 1968年10月25日 1972年6月8日
7 陳德年 1972年6月9日 1976年6月15日
8 范銳 1976年6月16日 1980年3月15日
9 董萍中国語版 1980年3月16日 1983年6月15日
10 卜元禮 1983年6月16日 1987年8月31日
11 張壽岑 1987年9月1日 1991年7月15日
12 陳世芳 1991年7月16日 1995年7月31日
13 陳徳沛中国語版 1995年8月1日 2000年10月31日
14 黃德治 2000年11月1日 2003年12月4日
15 徐達文 2003年12月5日 2006年3月30日
16 何煖軒中国語版 2006年3月31日 2006年11月13日
17 陳峰男 2006年11月14日 2007年6月26日
18 范植谷中国語版 2007年6月27日 2014年4月7日
19 周永暉 2014年4月8日 2016年10月4日
20 鹿潔身中国語版 2016年10月5日 2018年11月8日
21 張政源 2018年11月9日[4] 現任

運行形態

2006年11月に一新され、2017年6月時点で運用されている列車種別は次の通りである。

  1. 自強号繁体字:自強號):日本の特急に相当する[5]
  2. 莒光号(繁体字:莒光號):急行に相当する[6]
  3. 復興号(繁体字:復興號):準急に相当する[7]
  4. 区間快車快速に相当する。/区間車普通列車に相当する。
  5. 普快車:普通列車に相当する。
  6. 観光列車(環島之星)ジョイフルトレインに相当する。

長らく台北市高雄市を結ぶ長距離輸送に主軸が置かれてきたが、現在は台湾高速鉄道にその座を譲り、台北と高雄の2大都市圏と地方都市との連絡を中心とした運行ダイヤが組まれている。すなわち、台湾各地の地方都市と2大都市圏を長距離輸送の基幹となる自強号・莒光号の優等列車で結びつつ、区間車・区間快車でそれらの優等列車を補完するというダイヤである。また、前述の2大都市圏とその周辺では都市近郊鉄道として都市圏輸送も担っており、従来の汽車型ダイヤから高頻度運転の都市型ダイヤへの移行(台鉄捷運化)が進められている。

なお、2006年11月までに廃止された列車種別は次の通りである。

  1. 観光号中国語版1961年1978年に運行されていた優等列車
  2. 対号特快中国語版1949年1988年に運行されていた優等列車。
  3. 光華号1966年1979年に運行運行されていた優等列車。
  4. 台東線光華号1968年1982年台東線で運行されていた優等列車。
  5. 興号中国語版1980年に運行開始した優等列車。1981年までに莒光号か復興号のいずれかに変更され消滅。
  6. 通勤電(電聯)車1990年に運行開始、2006年に区間快車/区間車へ改称。冷房付き列車だった。
  7. 冷気柴客:1998年に運行開始、2006年に区間快車/区間車へ改称。冷房付き列車だった。
  8. 平快車中国語版:2006年に普快車へ統合された。
  9. 普通車:2006年に普快車へ統合された。

路線一覧

台鉄の営業路線図(2016年12月時点)

運行路線

分類 路線 区間 キロ程(km 軌間

西部幹線 縦貫線 北段 基隆竹南 125.4 404.5 1,067 mm
狭軌
海岸線(海線) 竹南彰化 90.2
南段 彰化高雄 188.9
台中線(山線) 竹南彰化 85.5 87.7
成追線 成功追分 2.2
屏東線 高雄枋寮 61.3
東部幹線 宜蘭線 八堵蘇澳 93.6
北迴線 蘇澳新花蓮 79.2
台東線 花蓮台東 150.9
南迴線 南迴線 枋寮台東 98.2
客運支線 平渓線 三貂嶺菁桐 12.9
深澳線 瑞芳八斗子 4.7
内湾線 北新竹内湾 26.5
六家線台湾高速鉄道に接続) 竹中六家 3.1
集集線 二水車埕 29.7
沙崙線台湾高速鉄道に接続) 中洲沙崙 5.3
旧山線 三義后里 15.9
貨運支線 台中港線 台中港-貨運オフィス 7.8
花蓮港線 北埔花蓮港 7.4
運営協力 阿里山森林鉄道 阿里山線 嘉義沼平 72.7 762 mm
狭軌
祝山線 阿里山祝山 7.55
神木線 阿里山神木 1.7

計画線

計画中断

廃止線

使用車両

  • 復興号
    • 客車
      • SP20000
      • SPK20000
      • SPK20200(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK21000
      • SPK21200(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK2000(FPK10600に改造中)
      • SPK2100(FPK10600に改造中)
      • SPK2150(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK2200(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK2300(改造復興号の冷房快速)
(...補充中)
  • 区間車
  • 電気機関車、ディーゼル機関車
    • E1000(PP式自強号専用機関車)
    • E100(E101を除き全車廃車)
    • E200(E221廃車)
    • E300
    • E400
    • R0(国鉄DF91形ディーゼル機関車と同型)
    • R20/R50(R25/R29/R39/R53廃車、R56-R59は台湾の「機関車外交」でマラウイへ)
    • R100(R104廃車)
    • R150(R164廃車)
    • R180/R190
    • S200(S203/S208/S211廃車)
    • S300(S316/S318のみ使用中)
    • S400(S402/S403のみ使用中)
    • LDH200/DH200
    • DHL100
  • 蒸気機関車
    • BK10(日本の500と同形)
    • CK50
    • CK80(日本の2120と同形)
    • CK100(動態保存蒸気機関車)
    • CK120CK124は動態保存蒸気機関車、日本のC12と同形)
    • CT150(日本の8620と同形)
    • CT230(戦時中に転入した日本のC50)
    • CT240(日本の8900と準同形)
    • CT250(日本のC55と同形)
    • CT270(CT273は動態保存蒸気機関車、日本のC57と同形)
    • DT560
    • DT580(日本の9600と同形)
    • DT650DT668は動態保存蒸気機関車、日本のD51と同形)
    • EK900(日本の4110と同形)
  • 台鉄花車
    • SA4101(皇室専用→戦後は総統専用)
    • SA4102(総督専用)
    • SA32820(総統専用客車)

運賃

自強号車内の身長表示
台湾鉄路管理局の改札にある簡易リーダー
台鉄台北駅オムロン製磁気券併用IC改札機の読み取り部

列車の運賃については、日本と違い、列車ごとにそれぞれ別々の運賃体系(日本の「普通運賃」の上に特急料金、指定席料金を追加する方式とは異なる)が設定されており、たとえ同一種別の列車同士であっても、2列車以上を乗り継ぐ場合は運賃の通算を行わない。莒光号以上の優等列車は原則として全車指定席で、混雑区間の普通車に限って「自願無座」(日本の立席特急券に相当)が発売される場合がある。ちなみに、観光列車や一部の莒光号には日本のグリーン車に相当する「商務車」という特別席が設定されているが、前述の通り乗車券以外の料金券が存在しないため、この車両・座席には上位種別の料金(この場合自強号)が適用される。そのため、時刻表上は自強号として別列車扱いされており、乗車券も自強号で発券される。

種別ごとの運賃は以下の通り。(10kmまでは一律10kmの運賃が初乗りとして適用)

日本の相当 種別 1㎞ごとの運賃 (初乗り)
特急 自強号、太魯閣号、普悠瑪号 NT$2.27 NT$23
急行 莒光 NT$1.75 NT$18
快速 復興号・区間快車 NT$1.46 NT$15
普通 区間車 NT$1.46 NT$15
普通 普快車 NT$1.04 NT$10

なお、小児・65歳以上の老人・障害者は半額となるが、小児運賃の適用基準が年齢である日本とは異なり、身長(115cm以上150cm未満)となっている。また、莒光号において座席指定を受けずに(自願無座)81キロメートル以上を乗車した場合は上記運賃から2割引となる。

この他に、1ヶ月、3ヶ月有効の定期乗車券団体乗車券、各種企画乗車券も存在する。かつては入場券(6元)も発売されていたが、2013年6月1日に廃止された(身分証との交換で通行証を貸与する形式に変更)。

ICカード

全線で、悠遊卡(Easycard)、一卡通(iPASS)、icash(愛金卡)、HappyCash(有錢卡)の各ICカードが使用できる。この場合の運賃は乗車した列車種別に関わらず、区間車運賃から1割引となる(ただし対号列車は立席利用、自強号は乗車キロ70km以内のみ割引適用、71km以上は超過分に対し自強号運賃適用となる。太魯閣号、普悠瑪号等一部列車は利用不可)。なお、長らく簡易ICカードリーダを設置した専用改札口を利用する必要があったが、従来の磁気券対応自動改札機の更新が2010年11月より始まり、磁気券・ICカードの両方に対応した新型機(オムロン製)が順次導入された。なお、一部の無人駅においては、簡易式のIC専用自動改札機が設置されている。

周遊券

駅区分

2018年11月現在[8][9][10][11][12][13]。廃駅はCategory:台湾の廃駅を参照。

姉妹提携

台湾鉄路管理局は、以下の各国事業者あるいは列車、路線、駅同士で姉妹提携、友好提携、観光連携協定、技術協力協定を結んでいる。 阿里山線については阿里山森林鉄路#姉妹鉄道を参照。

姉妹列車

姉妹駅

日台同名駅同士によるもの

姉妹路線

事業者

ギャラリー

技術協力

関連事業

  • 台鉄弁当
  • 公式店舗の運営、各種グッズの企画・販売(「台鉄本舗(台鐵本舗)」や「台湾鉄道故事館台灣鐵道故事館)」は民間経営)
  • 台鉄夢工場(中文:臺鐵夢工場

関連商品

舞台となった作品

脚注

注釈

  1. ^ 2013年5月から2018年6月までは台湾鉄路管理局も運営に参画

出典

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関連項目

外部リンク

  • 台灣鐵路管理局 (繁体字中国語)(簡体字中国語)(英語)(日本語)(朝鮮語)