由利高原鉄道
表示
矢島駅(本社所在地) | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
略称 | 由利鉄(ゆりてつ) |
本社所在地 |
日本 〒015-0404 秋田県由利本荘市矢島町七日町字羽坂21-2 |
設立 | 1984年10月 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 2410001005244 |
事業内容 | 鉄道事業 |
代表者 | 代表取締役社長 萱場道夫[1] |
資本金 |
1億円 (2018年3月31日現在[2]) |
売上高 |
8271万4000円 (2018年3月期[2]) |
営業利益 |
△1億433万6000円 (2018年3月期[2]) |
純利益 |
△1391万4000円 (2018年3月期[2]) |
純資産 |
2518万3000円 (2018年3月31日現在[2]) |
総資産 |
1億8671万6000円 (2018年3月31日現在[2]) |
従業員数 |
31人 (2018年3月31日現在[2]) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
秋田県 38.5% 由利本荘市 38.5% 由利建設業協会 8.0% 秋田銀行 4.0% 北都銀行 4.0% (2019年3月31日現在[3]) |
外部リンク | www.obako5.com/ |
由利高原鉄道株式会社(ゆりこうげんてつどう)は、秋田県で鳥海山ろく線を運営する第三セクターの鉄道会社。 国鉄再建法施行により第1次特定地方交通線に指定され、廃止されることになった日本国有鉄道(国鉄)矢島線を引き継ぐため、秋田県および沿線地方自治体である本荘市・由利町・矢島町(現・由利本荘市)などの出資により設立された。本社は秋田県由利本荘市矢島町に所在。
歴史
[編集]- 1984年(昭和59年)10月31日 - 会社設立。
- 1985年(昭和60年)10月1日 - 国鉄矢島線の転換を受け、鳥海山ろく線開業。
- 1989年(平成元年)4月1日 - 運賃改定。6km以上の区間で値上げ。全線520円から540円に。
- 1997年(平成9年)4月1日 - 運賃改定。6km以上の区間で値上げ。全線550円に。
- 2000年(平成12年)3月 - 本社を現在地に移転。
- 2008年(平成20年)4月1日 - 運賃改定。初乗り運賃を160円から180円に、全線580円に値上げ。
- 2009年 (平成21年) 3月19日 - 『釣りキチ三平』のラッピング車両運行開始。2011年(平成23年)3月18日まで。
- 2011年(平成23年)
- 2014年(平成26年)4月19日 - 『ゆりてつ 私立百合ヶ咲女子高鉄道部』のラッピング車両運行[4]。運行期間は2年間で2016年(平成28年)4月18日に運行終了となった[5]。
- 2015年(平成27年)11月3日 - 埼玉県立川越工業高等学校の生徒が乾電池駆動の車両を鳥海山ろく線前郷駅 - 矢島駅間折り返し22.615kmで走らせ、ギネス世界記録を達成[6]。
- 2016年(平成28年)4月23日 - マイクロバス3台にて貸切バス事業に参入[7]。
- 2019年(令和元年)
- 2021年(令和3年)11月5日 - 秋田臨海鉄道廃線で不要になった遮断機などの踏切保安装置を、所有するアルフレッサファインケミカルとユナイテッドリニューアブルエナジーから無償譲渡。由利鉄にて撤去し、矢島駅工務所までトラックにて搬入[9]。
路線
[編集]沿線の観光
[編集]路線は子吉川に沿っており、支流では秋に鮭の遡上を見られることがある。晴れた日には車窓より鳥海山が望める。終点の矢島駅からは猿倉温泉(由利本荘市鳥海町猿倉)の宿泊施設による送迎がある(要予約)。
アテンダント
[編集]「まごころ列車」として、秋田おばこ姿のアテンダントが1日1往復(矢島駅発9:40、羽後本荘駅発10:43)乗務し、旅客への案内や乗降補助、乗車証明書の配布、車内販売を行っている。アテンダントはイベント列車の企画や営業も行っており、団体列車にも乗務している[10]。
車両
[編集]現有車両
[編集]2015年現在、2形式5両の気動車が在籍する。
- YR-2000形(2001,2002 2両)
- →詳細は「由利高原鉄道YR-2000形気動車」を参照
- YR-2001は2000年(平成12年)11月[11]、YR-2002は2003年(平成15年)3月に製造された[12]。由利高原鉄道で初めて冷房装置、トイレを装備し、車体長も18 mに延長された[13][14]。
- YR-3000形(3001-3003 3両)
- →詳細は「由利高原鉄道YR-3000形気動車」を参照
- 後述のYR-1500形の置換用として2012年(平成24年)3月から2014年(平成26年)3月にかけて3両が製造された[15][16][17]。白を基調とするが、車両ごとにアクセントカラーと内装色が変更され、YR-3001は緑、YR-3002は赤、YR-3003は青となっている[18]。
過去の車両
[編集]- YR-1000形・YR-1500形(1001-1005 5両->1501-1503,1505 4両)
- →詳細は「由利高原鉄道YR-1000形気動車」を参照
- 1985年(昭和60年)の転換時に1001 - 1004の4両[19]、1988年(昭和63年)に1両 (1005) が製造された車体長14.8 mの気動車である[20]。YR-1004は2003年(平成15年)12月に廃車された[21]。残る4両は2000年(平成12年)から2004年(平成16年)にかけてエンジン交換、冷房化などの改造を受け、YR-1500形1501-1503、1505に改番された[22][12][21]。2011年(平成23年)から2014年(平成26年)にかけて廃車され、形式消滅した[15][16][23]。
出典
[編集]- ^ a b 「由利高原鉄道、新社長が決定仙台市役所出身の萱場氏」『日本経済新聞』朝刊2019年6月27日(東北経済面)2019年7月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g 鉄道統計年報平成29年度版 - 国土交通省
- ^ 令和元年度鉄道要覧
- ^ “4月19日ゆりてつラッピング車両、発進!!!”. 由利高原鉄道 (2014年3月20日). 2014年3月28日閲覧。
- ^ “ゆりてつラッピング車両の魅力”. 由利高原鉄道. 2016年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月4日閲覧。
- ^ “乾電池電車がギネス達成 埼玉・川越工高の生徒が秋田で”. 産経新聞(産経ニュース) (産経新聞社). (2015年11月3日). オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブ。 2016年5月4日閲覧。
- ^ “由利高原鉄道貸切バス”. 由利高原鉄道. 2018年6月17日閲覧。
- ^ 「由利鉄、次期社長を公募 現社長は任期満了で来月退任」『秋田魁新報』2019年5月18日(2019年6月17日閲覧)。
- ^ 遠藤卓之「由利高原鉄道 踏切装置 譲渡に感謝 臨海鉄道廃線で不要に 秋田市の2社、無償で」『秋田魁新報』2021年11月20日、24面。
- ^ まごころ列車/イベント列車企画・実施 由利高原鉄道ホームページ(2019年6月17日閲覧)。
- ^ 『新車年鑑2001年版』p175
- ^ a b 『鉄道車両年鑑2003年版』p208
- ^ 『新車年鑑2001年版』p111
- ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻862号p42
- ^ a b 『新車年鑑2012年版』p220
- ^ a b 『鉄道車両年鑑2013年版』p217
- ^ 『鉄道車両年鑑2014年版』p224
- ^ 『新車年鑑2012年版』p124
- ^ 『新車年鑑1986年版』p162
- ^ 『新車年鑑1989年版』p232
- ^ a b 『鉄道車両年鑑2004年版』p216
- ^ 『鉄道車両年鑑2002年版』p190
- ^ 『鉄道車両年鑑2015年版』p237
参考文献
[編集]- 『鉄道ファン』通巻295号(1985年11月・交友社)
- 鉄道ファン編集部「9番目のマイレール 由利高原鉄道 YR-1000 完成」 pp. 58-59
- 「付図 RF24006 由利高原鉄道 ディーゼル動車 形式 YR-1000」
- 『鉄道ピクトリアル』通巻464号「新車年鑑1986年版」(1986年5月・電気車研究会)
- 藤井 信夫、大幡 哲海、岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 84-96
- 由利高原鉄道(株) 技術部長 葛西 栄三「由利高原鉄道 鳥海山麓線YR-1000形」 pp. 99
- 「民鉄車両諸元表」 pp. 161-162
- 「竣工月日表」 pp. 162-172
- 『鉄道ピクトリアル』通巻512号「新車年鑑1989年版」(1989年5月・電気車研究会)
- 藤井 信夫・大幡 哲海・岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 93-123
- 「竣工月日表」 pp. 232-242
- 『鉄道ピクトリアル』通巻708号「新車年鑑2001年版」(2001年10月・電気車研究会)
- 「魅力のNEW FACE 2000年度民鉄車両編」 pp. 13-20
- 藤井 信夫、大幡 哲海、岸上 明彦「各社別車両情勢」 pp. 93-109
- 由利高原鉄道(株)運輸課長 高橋 博「由利高原鉄道 YR-2000形」 pp. 111
- 「車両諸元表」 pp. 173-174
- 「2000年度 車両動向」 pp. 175-183
- 『鉄道ピクトリアル』通巻723号「鉄道車両年鑑2002年版」(2002年10月・電気車研究会)
- 由利高原鉄道(株)運輸課 高橋 博「由利高原鉄道 YR1500形」 pp. 124
- 「民鉄車両諸元表」 pp. 164-166
- 「2001年度車両動向」 pp. 190-200
- 『鉄道ピクトリアル』通巻738号「鉄道車両年鑑2003年版」(2003年10月・電気車研究会)
- 「車両データ 2002年度」 pp. 208-219
- 『鉄道ピクトリアル』通巻753号「鉄道車両年鑑2004年版」(2004年10月・電気車研究会)
- 「車両データ 2003年度」 pp. 216-227
- 『鉄道ピクトリアル』通巻862号「【特集】東北のローカル私鉄」(2012年5月・電気車研究会)
- 服部 朗宏「現存 東北ローカル私鉄の気動車 現有車と少し昔の在籍車」 pp. 40-45
- 『鉄道ピクトリアル』通巻868号「鉄道車両年鑑2012年版」(2012年10月・電気車研究会)
- 「民鉄新造車」 pp. 12-15
- 由利高原鉄道(株)代表取締役社長 春田 啓郎「由利高原鉄道 YR3000形」 pp. 124-125
- 岸上 明彦「2011年度民鉄車両動向」 pp. 86-119
- 「民鉄車両諸元表」 pp. 194-198
- 「各社別新造・改造・廃車一覧」 pp. 220-231
- 『鉄道ピクトリアル』通巻881号「鉄道車両年鑑2013年版」(2013年10月・電気車研究会)
- 岸上 明彦「2012年度民鉄車両動向」 pp. 100-133
- 「各社別新造・改造・廃車一覧」 pp. 217-228
- 『鉄道ピクトリアル』通巻896号「鉄道車両年鑑2014年版」(2014年10月・電気車研究会)
- 岸上 明彦「2013年度民鉄車両動向」 pp. 114-145
- 「各社別新造・改造・廃車一覧」 pp. 224-235
- 『鉄道ピクトリアル』通巻909号「鉄道車両年鑑2015年版」(2015年10月・電気車研究会)
- 岸上 明彦「2014年度民鉄車両動向」 pp. 119-151
- 「車両データ 2014年度」 pp. 237-248
外部リンク
[編集]- 由利高原鉄道
- 由利高原鉄道 (yurirail) - Facebook
- 由利高原鉄道 (@yuri_tetsudou) - X(旧Twitter)
- 由利高原鉄道 アテンダントブログ
- おばこのブログ 秋田県の由利高原鉄道 矢島駅売店の日々