「キタサンブラック」の版間の差分
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| 説 = 第76回菊花賞本馬場入場<br />(2015年10月25日) |
| 説 = 第76回菊花賞本馬場入場<br />(2015年10月25日) |
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| 英 = {{Lang|en|Kitasan Black}}<ref name="JBIS-基本">{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0001155349/ |title=キタサンブラック|publisher=[[社団法人|公益社団法人]][[日本軽種馬協会]]|website=JBIS-Search|accessdate=2019-12-22}}</ref> |
| 英 = {{Lang|en|Kitasan Black}}<ref name="JBIS-基本">{{Cite web|和書|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0001155349/ |title=キタサンブラック|publisher=[[社団法人|公益社団法人]][[日本軽種馬協会]]|website=JBIS-Search|accessdate=2019-12-22}}</ref> |
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| 抹 = 2018年1月8日<ref>{{Cite web|和書|title=キタサンブラックが競走馬登録抹消、種牡馬に|競馬実況web|競馬|ラジオNIKKEI |url=https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_13700.html |website=ラジオNIKKEI |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref> |
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| 助 = 押田道郎<ref>[https://smart.keibalab.jp/column/interview/1401/ 下馬評を覆せ!無敗のTR勝ち馬キタサンブラック] - 競馬ラボ 2015年4月12日</ref><br />今井一雄 |
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| 厩 = 辻田義幸<ref>[https://race.sanspo.com/smp/keiba/news/20180113/etc18011305010002-s.html キタサンブラック、辻田厩務員と惜別…社台スタリオン到着] - サンスポZBAT! 2018年1月13日</ref> |
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| 金 = 18億7684万3000円<ref name="JBIS-基本"/>{{Sfn|優駿2018年2月号|p=23}} |
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| 冠 = [[JRA賞|JRA賞年度代表馬]](2016年・2017年)<br>[[JRA賞最優秀4歳以上牡馬|最優秀4歳以上牡馬]](2016年・2017年)<ref name="JBIS-基本"/><br>[[JRA顕彰馬|顕彰馬]](2020年選出)<ref>{{Cite web|和書|title=キタサンブラック殿堂入り 史上34頭目の顕彰馬に選出 17年の有馬記念など史上最多タイの芝GI・勝 |url=https://umatoku.hochi.co.jp/articles/20200609-OHT1T50098.html |website=スポーツ報知 |date=2020-06-09 |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref> |
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| レ値 = L117 - E117 / 2015年<ref>{{Cite web |url=https://www.ifhaonline.org/resources/WTRRankings/2015_LWBRRa.asp |title=LONGINES WORLD'S BEST RACEHORSE RANKINGS 2015 |publisher=[[国際競馬統括機関連盟|IFHA]] |accessdate= |
| レ値 = 120 / 2015年{{Sfn|Timeform|2016|p=1173}}<br />126 / 2016年{{Sfn|Timeform|2017|p=1183}}<br />128 / 2017年{{Sfn|Timeform|2018|p=1191}} |
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| WTRR = L117 - E117 / 2015年<ref name="ifhaonline-2015_LWBRRa">{{Cite web |url=https://www.ifhaonline.org/resources/WTRRankings/2015_LWBRRa.asp |title=LONGINES WORLD'S BEST RACEHORSE RANKINGS 2015 |publisher=[[国際競馬統括機関連盟|IFHA]] |accessdate=2023-09-11}}</ref><br />L123 / 2016年<ref name="ifhaonline-2016_LWBRR_xZy">{{Cite web |url=https://www.ifhaonline.org/resources/WTRRankings/2016_LWBRR_xZy.asp |title=LONGINES WORLD'S BEST RACEHORSE RANKINGS 2016 |publisher=[[国際競馬統括機関連盟|IFHA]] |accessdate=2023-09-11}}</ref><br />L124 / 2017年<ref name="ifhaonline-LWBRR_batch_47">{{Cite web |url=https://www.ifhaonline.org/resources/WTRRankings/LWBRR.asp?batch=47 |title=LONGINES WORLD'S BEST RACEHORSE RANKINGS 2017 |publisher=[[国際競馬統括機関連盟|IFHA]] |accessdate=2023-09-11}}</ref> |
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'''キタサンブラック'''(欧字名:{{Lang|en|Kitasan Black}}、[[2012年]][[3月10日]] - )は |
'''キタサンブラック'''(欧字名:{{Lang|en|Kitasan Black}}、[[2012年]][[3月10日]] - )は[[日本]]の[[競走馬]]・[[種牡馬]]{{R|JBIS-基本}}。 |
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2016年度と2017年度の[[JRA賞年度代表馬]]および[[JRA賞最優秀4歳以上牡馬|最優秀4歳以上牡馬]]{{R|"JBIS-基本"}}。[[菊花賞]]、天皇賞([[天皇賞(春)|春]]・[[天皇賞(秋)|秋]])、[[ジャパンカップ]]、[[有馬記念]]を制した[[日本中央競馬会]](JRA)の[[顕彰馬]]。史上2頭目の天皇賞3勝馬で、春の天皇賞ではコースレコードを持つ。演歌歌手の[[北島三郎]]が所有{{Efn|馬主名義は[[北島音楽事務所]]を運営する有限会社大野商事。}}したことでも知られる。2023年の[[ワールド・ベスト・レースホース・ランキング|ワールドベストレースホース]]である[[イクイノックス]]の父であり、親子での2年連続[[JRA賞#歴代年度代表馬|年度代表馬]]は史上初。 |
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2016年・2017年の[[JRA賞|JRA賞年度代表馬]]・[[JRA賞最優秀4歳以上牡馬|最優秀4歳以上牡馬]]<ref name="JBIS-基本"/>。 |
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== 概要 == |
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主な勝ち鞍は[[2015年の日本競馬|2015年]]の[[菊花賞]]、[[2016年の日本競馬|2016年]]・[[2017年の日本競馬|2017年]]の[[天皇賞(春)]]、2016年の[[ジャパンカップ]]、2017年の[[大阪杯]]、[[天皇賞(秋)]]{{#tag:ref|天皇賞3勝は[[テイエムオペラオー]]以来史上2頭目。|group="注"}}、[[有馬記念]]。 |
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[[北海道]][[日高町 (北海道)|日高町]]の[[ヤナガワ牧場]]で生産された父[[ブラックタイド]]の牡馬である。「キタサン」の[[冠名]]を用いる国民的演歌歌手の[[北島三郎]]が所有し、[[栗東トレーニングセンター]]の[[清水久詞]]が[[調教師]]を担った。キャリア前半は[[北村宏司]]が、後半は[[武豊]]が[[主戦騎手]]を務めたほか、[[後藤浩輝]]や[[浜中俊]]、[[横山典弘]]も騎乗した。主に逃げ先行策から押し切る戦法で、優勝を積み重ねた。 |
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3歳となった2015年1月にデビューし、無傷の3連勝で[[スプリングステークス]](GII)を優勝した。春の[[クラシック (競馬)|クラシック]]は、いずれも[[ドゥラメンテ]]に敗れて二冠を許したが、秋の最終戦・[[菊花賞]](GI)でクラシック戴冠を果たした。[[古馬]]となった2016年は、2004年[[イングランディーレ]]以来、2003年[[タップダンスシチー]]以来となる[[天皇賞(春)]](GI)、[[ジャパンカップ]](GI)逃げ切り優勝を果たした。さらに[[有馬記念]](GI)2着、[[宝塚記念]](GI)3着となるなど年間の出走機会すべて3着以内となり、この年の[[JRA賞年度代表馬]]および[[JRA賞最優秀4歳以上牡馬|最優秀4歳以上牡馬]]を受賞した。 |
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獲得賞金18億7684万3000円はJRA歴代2位。2020年6月9日、34頭目の[[JRA顕彰馬]]に選出された<ref name=":0">{{Cite web | url =http://www.jra.go.jp/news/202006/060901.html|title=2020年度顕彰馬の選定について|publisher = 日本中央競馬会|date=2020-06-09|accessdate=2018-06-09|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200609064119/http://www.jra.go.jp/news/202006/060901.html|archivedate=2020-06-09}}</ref>。[[演歌歌手|歌手]]の[[北島三郎]]が事実上の[[馬主]]であることも注目を浴びた<ref group="注">書類上は[[北島音楽事務所|有限会社大野商事]]が馬主であり、同社の登記上の代表は長男の大野竜。</ref>。 |
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翌2017年は、GI昇格初年度の[[大阪杯]]を優勝し、天皇賞(春)は2006年[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]を上回るレコードを樹立して連勝とした。続く宝塚記念では、設置初年度となった「春の古馬三冠競走」戴冠が懸かったが9着大敗だった。続いて秋、再起初戦となった不良馬場の[[天皇賞(秋)]](GI)では出遅れを喫して逆境に立たされた。それでも跳ね返して優勝し、2007年[[メイショウサムソン]]以来史上5頭目となる[[天皇賞]]春秋連覇、レコード樹立の春とは異なり「逆レコードタイム」での優勝、さらに2001年[[テイエムオペラオー]]以来史上2頭目となる天皇賞3勝を記録していた。そして暮れ、引退レースとなった有馬記念にて、2008年[[ダイワスカーレット]]以来となる逃げ切り優勝を果たし、史上最多タイとなるJRAGI7勝に到達した。 |
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== 経歴 == |
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=== デビュー前 === |
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[[2012年]][[3月10日]]、[[北海道]][[沙流郡]][[日高町 (北海道)|日高町]]・[[ヤナガワ牧場]]にて誕生。父の[[ブラックタイド]]<ref name="blacktide"/>は、2004年の[[スプリングステークス]]優勝馬であり、[[競走馬の血統#兄弟姉妹の関係|全弟]]に2005年の[[中央競馬クラシック三冠|クラシック三冠]]を含むGI7勝を挙げた[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]を持つ。母のシュガーハートは、ヤナガワ牧場の生産馬であり、生まれたときから牧場でも高く評価されていたが、デビュー前に屈腱炎を発症して未出走のまま繁殖入りしていた<ref name="sportiva20151222">{{Cite web | url =https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/keiba/keiba/2015/12/22/post_489/index.php|title=小牧場生まれのキタサンブラック、有馬記念も『まつり』熱唱か|publisher = Sportiva Web|date=2015-12-22|accessdate=2022-03-09}}</ref>。同牧場の代表を務める梁川正普(やながわ・まさひろ)は、幼少期のキタサンブラックについて「(キタサンブラックは)体つきがよくて、走りも素軽かったですね。いい馬だと思いました。ただ、1歳くらいになると、脚がグンッと伸びたので、そこだけは心配でした。あまりに脚が伸びて体高が高くなると、バランスが悪くなってしまうので。それで、しばらくは不安もあったのですが、結局は大した問題にもならず、(牧場の)期待馬になっていました。もちろん、GIを勝てるとまでは思いませんでしたけど(笑)」と述べている<ref name="sportiva20151222"/>。 |
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競走馬引退後は、[[種牡馬]]として供用され、重賞優勝産駒を輩出。有馬記念、[[ドバイシーマクラシック]](G1)や宝塚記念を優勝、天皇賞(秋)を連覇した[[イクイノックス]]、[[皐月賞]](GI)を優勝した[[ソールオリエンス]]の父として知られる。 |
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ヤナガワ牧場とは約半世紀付き合いがある<ref name="sponichi51025">{{Cite news|title=【菊花賞】キタサンブラック生産・梁川氏 夢の紅白手綱に感無量|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2015-10-25|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/10/26/kiji/K20151026011388840.html|accessdate=2015-10-26}}</ref>という北島自身が「顔が二枚目。僕とよく似ている」<ref name="hochi151025">{{Cite news|title=【菊花賞】サブちゃん「まつり」歌った!ブラックで悲願のG1初制覇|newspaper=スポーツ報知|publisher=報知新聞|date=2015-10-25|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20151025-OHT1T50241.html|accessdate=2015-10-26|archiveurl=https://web.archive.org/web/20151026093638/http://www.hochi.co.jp/horserace/20151025-OHT1T50241.html|archivedate=2015-10-26}}</ref>「目も顔も男前で惚れた」<ref name="netkeiba151025">{{Cite web|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=103408&category=A|title=『目も顔も男前で惚れた』 キタサンブラック北島オーナー、菊花賞制覇喜びの声|work=netkeiba|publisher=Net Dreamers Co., Ltd.|accessdate=2015-10-26|date=2015-10-25}}</ref>という理由で購買した。1歳時の11月12日に[[新冠町]]の日高軽種馬共同育成公社に移動して1年間の育成を開始<ref name="yu201708950">『優駿』2017年8月号、p.50</ref><ref name="yu20170852">『優駿』2017年8月号、p.52</ref>、幼駒時代は細めだった馬体<ref name="hochi151025"/><ref name="netkeiba151025"/>が480kgにまで成長し<ref>『優駿』2017年8月号、p.51</ref>、育成公社に来たときは164cmだった体高が170cm、183cmだった胸囲が190cmにまで成長した<ref name="yu20170852"/>。2歳時の11月16日に[[栗東トレーニングセンター]]所属の[[清水久詞]]厩舎に入厩<ref name="yu20170853">『優駿』2017年8月号、p.53</ref>し、「調教は疲れないと意味がない」という清水の理念<ref>『優駿』2021年9月 p.74</ref>のもとで育てられてから、馬体重がデビュー時には510kgに成長した<ref name="netkeiba151026">{{Cite web|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=103439|title=菊花賞一夜明け、キタサンブラック清水久詞師「最高の騎乗でした」|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2015-10-26|date=2015-10-26}}</ref>。 |
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== デビューまで == |
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=== 牧場時代 === |
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キタサンブラックは2012年3月10日、[[北海道]][[日高町 (北海道)|日高町]]の[[ヤナガワ牧場]]にて[[ブラックタイド]]の4年目産駒、シュガーハートの3番仔として誕生した{{Sfn|名馬を読む3|p=229}}。キタサンブラックは、生後立ち上がった直後から高評価だった{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=79}}。骨量に富み、バランスの良い馬体の持ち主だった{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=78}}。牧場ではけがや病気に見舞われることなく順調で、良い出来に成長していた<ref name="ふるさと-大阪杯" />。 |
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[[2015年]][[1月31日]]、第1回[[東京競馬場|東京競馬]]初日第5競走の東京・3歳新馬戦 (芝1800m)にて[[後藤浩輝]]騎乗でデビュー{{#tag:ref|当初清水は広いコースでのデビュー戦を検討し京都でのデビューを考えていたが、オーナーの北島三郎が東京在住だったため東京競馬場でのデビューに決定した<ref name="yu20170855">『優駿』2017年8月号、p.55</ref>。|group="注"}}。関西馬としては出走メンバー中唯一の出走となったが<ref>{{Cite news|title= 【3歳新馬】関西馬キタサンブラックが差し切りV |newspaper=予想王TV|publisher=SANSPO.COM|date=2015-01-31|url= http://race.sanspo.com/smp/keiba/news/20150131/pog15013113070008-s.html |accessdate=2019-12-27}}</ref>、直線に入って差し切り勝ちを収めた。その後2月22日の3歳500万下戦(東京競馬場、芝2000m)から[[北村宏司]]が騎乗、このレースは14頭立ての9番人気という低評価の中で臨んだレースだったものの<ref name=500万下>{{Cite news|title=2015年2月22日(日) 1回 東京 8日目 3歳500万下|newspaper=予想王TV|publisher=SANSPO.COM|date=2015-02-22|url= https://race.sanspo.com/smp/keiba/racedata/result/2015/0222/518_007_4-s.html |accessdate=2019-12-27}}</ref>、2番手追走から直線で抜け出して2着の[[サトノラーゼン]]に3馬身差をつけて勝利した<ref name=500万下news>{{Cite news|title= 【3歳500万下】伏兵キタサンブラックが2連勝 |newspaper=予想王TV|publisher=SANSPO.COM|date=2015-02-22|url= https://race.sanspo.com/smp/keiba/news/20150222/pog15022213380008-s.html |accessdate=2019-12-27}}</ref>。2着のサトノラーゼンは6番人気、さらに3着には11番人気のグラブザフラッグが入り、3連単は64万円を超える波乱となった<ref name=500万下news/>。 |
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キタサンブラックはこの年にヤナガワ牧場で生産された牡馬の中で[[アレスバローズ]]に次ぐ2番目の評価を得ていたが{{Sfn|名馬を読む3|p=230}}、活躍馬に乏しい牝系に属するために、ヤナガワ牧場代表の梁川正晋は活躍を保証する自信がなく、牧場を訪れる調教師や馬主などにキタサンブラックをたやすく薦めることができなかった{{Sfn|優駿2017年7月号|p=63}}。なかなか売り手がつかないことから牧場と馬主の共同名義で競走馬としてデビューさせようと考えていた<ref name="デイリー-ヤナガワ">{{Cite web|和書|title=【キタサンブラックのルーツを探る・前編】2代続けて悲劇も…3代目で大輪の花/デイリースポーツ online |url=https://www.daily.co.jp/horse/2017/12/18/0010826523.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-10-09 |access-date=2023-10-08 |language=ja}}</ref>。 |
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3月22日、[[中山競馬場|中山競馬]]で行われた[[皐月賞]][[トライアル競走#中央競馬|トライアル]]・[[スプリングステークス]]で重賞に初挑戦、前年の[[朝日杯フューチュリティステークス]]優勝の[[ダノンプラチナ]]らを退けて3連勝を飾り、皐月賞への優先出走権を得た<ref>{{Cite news|title=【スプリングS】サブちゃん愛馬キタサンブラック 無傷3連勝で皐月切符|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2015-03-22|url= https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/03/22/kiji/K20150322010031360.html |accessdate=2015-03-22}}</ref>。父・ブラックタイドと共に父子制覇となった<ref>[https://smart.keibalab.jp/topics/26563/ 【スプリングS】キタサンブラック無傷3連勝!オーナーはサブちゃん] - 競馬ラボ 2015年3月22日</ref>。 |
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その後、ヤナガワ牧場と約半世紀の付き合いがある<ref name="sponichi51025">{{Cite news|title=【菊花賞】キタサンブラック生産・梁川氏 夢の紅白手綱に感無量|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2015-10-25|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/10/26/kiji/K20151026011388840.html|accessdate=2015-10-26}}</ref>という北島三郎が「顔が二枚目。僕とよく似ている」<ref name="hochi151025">{{Cite news|title=【菊花賞】サブちゃん「まつり」歌った!ブラックで悲願のG1初制覇|newspaper=スポーツ報知|publisher=報知新聞|date=2015-10-25|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20151025-OHT1T50241.html|accessdate=2015-10-26|archiveurl=https://web.archive.org/web/20151026093638/http://www.hochi.co.jp/horserace/20151025-OHT1T50241.html|archivedate=2015-10-26}}</ref>「目も顔も男前で惚れた」<ref name="netkeiba151025">{{Cite web|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=103408&category=A|title=『目も顔も男前で惚れた』 キタサンブラック北島オーナー、菊花賞制覇喜びの声|work=netkeiba|publisher=Net Dreamers Co., Ltd.|accessdate=2015-10-26|date=2015-10-25}}</ref>という理由で350万円で購入した<ref>{{Cite web|和書|title=350万が18億に…“格安だった”キタサンブラックを北島三郎はなぜ買った?「これほど勝つ馬になるとは」(小川隆行) |url=https://number.bunshun.jp/articles/-/848720?page=2 |website=Number Web - ナンバー |access-date=2023-10-08 |language=ja}}</ref>。 |
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キタサンブラックはトラブルに見舞われることなく離乳し、そして1歳秋まで牧場で育てられた<ref name="ふるさと-大阪杯">{{Cite web |title=2017年04月02日 大阪杯 GI |url=https://uma-furusato.com/winner_info/88854.html |website=uma-furusato.com |access-date=2023-10-09}}</ref>。当歳の頃から夜間放牧をこなしていた<ref name="ふるさと-菊花賞">{{Cite web |title=2015年10月25日 菊花賞 GI |url=https://uma-furusato.com/winner_info/83069.html |website=uma-furusato.com |access-date=2023-10-09}}</ref>。体高があって脚が長く、ヤナガワ牧場の会長夫人はその体形を1996年菊花賞優勝馬[[ダンスインザダーク]]に似ていると評していた<ref name="ふるさと-菊花賞" />。 |
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| 1=第76回菊花賞の優勝レイを着装した勝利馬キタサンブラック.JPG |
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| 2=菊花賞優勝レイを着装したキタサンブラック |
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| 3=第76回菊花賞で馬着を着装した勝利馬キタサンブラック.JPG |
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| 4=菊花賞優勝馬着を着装したキタサンブラック |
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| 5= 第76回菊花賞の優勝旗.JPG |
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| 6=菊花賞優勝旗 |
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同年秋、キタサンブラックは夏場の休養を挟んでの秋初戦となった9月21日の[[セントライト記念|菊花賞トライアル・セントライト記念]](中山・芝2200m)に出走、馬体の良化の度合いはスローだったが<ref name="netkeiba151026"/>、レース本番では直線で[[ミュゼエイリアン]]を退けて1着となり、[[菊花賞]]への優先出走権を得た<ref>{{Cite news|title=【セントライト記念】キタサンブラック、抜け出して菊の主役へキターッ!!|newspaper=スポーツ報知|publisher=報知新聞社|date=2015-09-22|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20150921-OHT1T50171.html|accessdate=2015-10-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20151027183100/http://www.hochi.co.jp/horserace/20150921-OHT1T50171.html|archivedate=2015-10-27}}</ref>。[[10月25日]]に行われた菊花賞では二冠馬ドゥラメンテが故障により不在の状況で、5番人気の低い評価ながらミュゼエイリアン、リアルスティール、[[リアファル]]ら有力馬との争いの中、リアルスティールの追撃をクビ差で制しGI競走初優勝を果たした<ref name="Kitasan">{{Cite news|title=【菊花賞】サブちゃん悲願のG1制覇! キタサンブラックV|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2015-10-25|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/10/25/kiji/K20151025011387150.html|accessdate=2015-10-25}}</ref>。これにより大野商事(北島)に馬主として初めての中央競馬GI制覇の栄誉をもたらした<ref name="Kitasan"/>。菊花賞優勝時の馬体重は530kgであり、これは歴代菊花賞馬中で最も重い記録となった<ref name="hochi151025"/>。 |
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=== 育成段階 === |
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3歳最終戦は12月27日の[[有馬記念]]であった。キタサンブラックはファン投票では3位に支持され<ref>{{Cite news|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=105125|title=【有馬記念】ファン投票最終結果1位はゴールドシップ|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2015-12-29|date=2015-12-10}}</ref>、主戦の北村が12月5日に落馬負傷して戦線離脱したため[[横山典弘]]を鞍上に迎えた<ref>{{Cite news|title=【有馬記念】キタサンブラックに横山典 北村宏負傷で乗り代わり|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2015-12-11|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/12/11/kiji/K20151211011664340.html|accessdate=2015-12-29}}</ref>。4番人気で迎えたレースでは逃げる形となり、最後の直線で[[ゴールドアクター]]と[[サウンズオブアース]]に差されたものの3着に粘った<ref>{{Cite news|title=【有馬記念】3着キタサンブラックの清水久師「どんな競馬でもできる」|newspaper=スポーツ報知|publisher=報知新聞社|date=2015-12-27|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20151227-OHT1T50070.html|accessdate=2015-12-29|archiveurl=https://web.archive.org/web/20151230214345/http://www.hochi.co.jp/horserace/20151227-OHT1T50070.html|archivedate=2015-12-30}}</ref>。 |
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1歳秋の11月12日に北海道新冠町の日高軽種馬共同育成公社に移動して育成が施された{{Sfn|優駿2017年8月号|p=50}}。育成公社では母親の名前で呼称されており、キタサンブラック(シュガーハートの2012)はシュガーハート、略してシュガーと呼ばれて{{Sfn|優駿2017年8月号|p=51}}、育成公社の6番厩舎に割り当てられた{{Sfn|優駿2017年8月号|p=50}}。夏から入厩する馬もいる中で、同期の中では調教は最も遅いグループだった<ref name="ふるさと-ジャパンC">{{Cite web|和書|title=2016年11月27日 ジャパンC GI |url=https://uma-furusato.com/winner_info/87375.html |website=uma-furusato.com |access-date=2023-10-09}}</ref>。脚が長い体形、体高が高く後肢が充実していないために、脚元への負荷には細心の注意が払われた<ref name="ふるさと-ジャパンC" /><ref name="サンスポ-育成公社2">{{Cite web|和書 |title=【有馬もキタサン祭り】(有)日高軽種馬共同育成公社・業務課長・漆原和幸氏、育成時代からタフな体(2) |url=http://race.sanspo.com/keiba/news/20161220/ope16122005030009-n1.html |website=予想王TV@SANSPO.COM |date=2016-12-20 |access-date=2023-10-09 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012022744/http://race.sanspo.com/keiba/news/20161220/ope16122005030009-n1.html |archive-date=2023-10-12}}</ref>。長く馴致をするなど、時間をかけて錬成された<ref name="デイリー-育成公社">{{Cite web|和書|title=【キタサンブラックのルーツを探る・後編】最後の応援は思いを込めて「ありがとう」/デイリースポーツ online |url=https://www.daily.co.jp/horse/2017/12/19/0010829677.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-10-09 |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref>。1歳の頃、要請を受けた調教師[[清水久詞]]が検分に訪れていた<ref name="サンスポ-清水">{{Cite web|和書 |title=【二十歳のころ 清水久詞(4)】偶然から生まれた北島オーナーとの出会い |url=http://race.sanspo.com/keiba/news/20171222/ope17122211000028-n1.html |website=サンスポZBAT!競馬 |date=2017-12-22 |access-date=2023-10-09 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012023212/http://race.sanspo.com/keiba/news/20171222/ope17122211000028-n1.html |archive-date=2023-10-12}}</ref>。初対面では、活躍馬になる予感はなかったという<ref name="サンスポ-清水" />。 |
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2歳となった1月半ばから調教が開始され<ref name="デイリー-育成公社" />、歩様の乱れや発熱などなく、治療も一切ないまま健康に過ごし順調に育成されていた{{R|"サンスポ-育成公社2"}}。問題児ではなかったため、スタッフによればむしろ「印象が薄かった<ref name="サンスポ-育成公社2" />」とも回顧している。また担当者によれば「いつも寝てる{{Sfn|優駿2017年10月号|p=10}}」馬だった。 |
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==== 4歳 (2016年) ==== |
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4歳になったキタサンブラックは年内初戦として第60回[[大阪杯|産経大阪杯]]に出走、この競走から主戦騎手が北村宏司から[[武豊]]に交代となり、以降武はキタサンブラックが出走する全てのレースで鞍上を務めることとなる。このレースではハナを奪うと前半1000m61秒1のスローペースで逃げ、最終直線でも粘りを見せて逃げ切りを図るも[[アンビシャス (日本の競走馬)|アンビシャス]]にゴール寸前で交わされ、クビ差の2着に終わった<ref>{{Cite news|title=【産経大阪杯】キタサン2着にユタカ賞賛「さすが」|newspaper=サンケイスポーツ|date=2016-04-04|url=http://race.sanspo.com/keiba/news/20160404/ope16040405080004-n1.html|accessdate=2016-05-03}}</ref>。 |
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育成公社で過ごした1年間の間に成長し、体高は164センチメートルから170センチメートルに伸び、体重は484キログラムから544キログラムに、胸囲は183センチメートルから190センチメートルにまで増大していた{{Sfn|優駿2017年8月号|p=52}}。ただ体高があって奥手だったために筋肉が未熟だった。育成公社副場長の佐々木譲次はまだ「1勝、2勝はできる{{Sfn|優駿2017年8月号|p=52}}」という評価で、大活躍の予感はなかった{{Sfn|優駿2017年8月号|p=52}}。 |
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第153回[[天皇賞(春)]]では前年の有馬記念優勝馬・[[ゴールドアクター]]に次いで2番人気に推された。レースでは先行策(実際には後続と差がない単騎逃げ)を採り、最初の1000メートルを1分1秒強のスローペース<ref name="tennosho20160502">[https://number.bunshun.jp/articles/-/825618?page=1 武豊、実はJRA・GI初の逃げ切り勝利。キタサンブラックと手にした春天の盾。(1/3)][https://number.bunshun.jp/articles/-/825618?page=2 (2/3)][https://number.bunshun.jp/articles/-/825618?page=3 (3/3) ] - Sports Graphic Number Web 2016年5月2日、2020年1月1日閲覧。</ref>に持ち込んでスタミナを温存、最後の直線半ばでは、単勝13番人気の伏兵・[[カレンミロティック]]とのゴール争いを繰り広げた。正面スタンド前で一旦は先頭をクビ差で譲るも内から差し返して、最後は並んでのゴール。写真判定の末、4[[センチメートル|cm]]のハナ差でキタサンブラックが1着となった<ref>{{Cite news|title=天皇賞・春、キタサンブラック差し返す サブちゃん熱唱|newspaper=産経新聞フォト|date=2016-05-01|url=https://www.sankei.com/photo/story/news/160501/sty1605010018-n1.html|accessdate=2016-05-03}}</ref>。 |
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育成公社を巣立った本馬は本州に入り、2歳11月16日に[[京都府]][[宇治田原町]]の[[宇治田原優駿ステーブル]]に入厩した{{Sfn|優駿2017年8月号|p=53}}。入厩するまでに北島は、本馬に冠名のキタサンと父ブラックタイドの一部のブラックを組み合わせてキタサンブラックと命名した<ref name="競馬ブック-菊花賞">{{Cite web|和書|title=菊花賞アラカルト |url=https://p.keibabook.co.jp/news/detail/62934 |website=競馬ブック |access-date=2023-10-07}}</ref>。キタサンブラックは、宇治田原のスタッフにはブラックと呼ばれていた{{Sfn|優駿2017年8月号|p=53}}。 |
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続く[[宝塚記念]]ではドゥラメンテに次ぐ2番人気に推される。スタートが切られると道中はハイペースで逃げを打ち、最後の直線でも粘り強く逃げ切ろうと仕掛けたが、外から猛追してきた[[マリアライト]]に交わされ、さらにゴール寸前でドゥラメンテにもハナ差で交わされてしまい3着に敗れた<ref>{{Cite web|url=http://biz-journal.jp/gj/2016/06/post_713.html|title=「王者の走り」を見せたキタサンブラックの宝塚記念3着......堂々たる強さで今度こそ「主役」?|publisher=ギャンプルジャーナル|accessdate=2016-06-30|date=2016-06-27}}</ref>。 |
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本馬には、宇治田原でも成長に寄り添った調教が施された{{Sfn|優駿2017年8月号|p=53}}。当初の見立てでは仕上がりには時間がかかると思われていたが、その見立てよりも早いペースで成長した。当初は2014年暮れ、2歳末か2015年明け、3歳初めに清水厩舎に入厩する見立てだった{{Sfn|優駿2017年8月号|p=54}}。しかし清水厩舎の馬房が空いていたため、前倒しでの入厩となった{{Sfn|優駿2017年8月号|p=54}}。宇治田原の担当田辺滋久は、調教を見て「2、3勝できる{{Sfn|優駿2017年8月号|p=54}}」馬という認識だった。 |
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秋は[[京都大賞典]]から始動。単勝1.8倍の1番人気に推され、逃げを打つヤマカツライデンを見つつ2番手を追走し、残り300m地点付近で先頭に立つと追い上げてくる[[ラブリーデイ]]、[[アドマイヤデウス]]、[[サウンズオブアース]]を封じ込めて勝利した<ref>{{Cite web|url= https://smart.keibalab.jp/topics/31513/ |title= 【京都大賞典】G1・2勝の舞台で キタサンブラックが堂々と秋初戦を快勝! |work=競馬ラボ|publisher=smart.keibalab.jp|accessdate=2020-01-01|date=2016-10-10}}</ref>。 |
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=== デビュー直前 === |
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続いて[[ジャパンカップ]]に出走。単勝3.8倍の1番人気に推され、最内枠から好スタートを切ると単騎逃げで最初の1000mを1分1秒後半の天皇賞(春)よりも遅いペースに持ちこみ、向う正面ではこのレース全般を通しても最大差である3馬身程の距離を取り、第3コーナーから直線に入った直後にかけて、後続の馬群に接近されながらも、残り400m地点付近で鞍上の武豊が追い始めると後続を再び引き離し、後方から追い込んでくる[[サウンズオブアース]]に2馬身半の着差をつけて勝利した<ref>{{Cite web|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=116583|title=キタサンブラック完璧な逃げ切りでGI・3勝目!/ジャパンC|work=netkeiba.com|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2016-11-27|date=2016-11-27|archiveurl=https://web.archive.org/web/20161128112030/http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=116583|archivedate=2016-11-28}}</ref>。 |
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[[ファイル:Hisashi-Shimizu20100313.jpg|サムネイル|清水久詞(2010年)|261x261ピクセル]] |
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キタサンブラックは、2014年、2歳12月17日に[[栗東トレーニングセンター]]の清水厩舎に入厩した<ref name="Number-調教">{{Cite web|和書|title=キタサンブラックは“天賦の才能に恵まれた馬”だけど「甘えてくる可愛い面も…」 騎手と調教師が明かした、歴史的名馬の“素顔”|url=https://number.bunshun.jp/articles/-/852307 |website=Number Web - ナンバー |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref>。そして翌18日から坂路調教が開始された{{Sfn|優駿2017年8月号|p=54}}。厩舎では、辻田義幸が[[厩務員]]を担った{{Sfn|優駿2017年10月号|p=10}}。また調教には、現役騎手の[[黒岩悠]]が携わっていた<ref name="Number-調教" />。キタサンブラックは、動きこそ手応えを感じさせるものの、まだ筋肉がついていなかった。そのため本格化は、かなり先であると考えられていた<ref name="Number-調教" />。黒岩は当初、成長は3歳夏頃になると感じ取っていた<ref name="Number-調教" />。 |
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== 3歳(2015年) == |
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年内最終戦は前年に引き続き[[有馬記念]]に出走。事前のファン投票では13万7353票を集め、2位の[[サトノダイヤモンド]]に2万票近い差を付け、1位となった<ref>{{Cite web|url=https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_10485.html|title=【有馬記念】ファン投票最終結果発表~1位キタサンブラック|publisher=ラジオNIKKEI|accessdate=2016-12-30|date=2016-12-08}}</ref>。迎えた本番では、最初はキタサンブラックが1番人気となっていたが、最終オッズではキタサンブラック2.7倍、サトノダイヤモンド2.6倍と僅差で1番人気を譲る形となった<ref>{{Cite web|url=http://klan.jp/r20160605091001|title=第61回 有馬記念|publisher=KLAN|accessdate=2016-12-30|archiveurl=https://web.archive.org/web/20161221175318/http://klan.jp/r20160605091001|archivedate=2016-12-21}}</ref>。レースでは、普段通り逃げ策をとるも、今度は[[マルターズアポジー]]が大逃げを打つ形となり、キタサンブラックはその後ろにつけた。最終コーナーでマルターズアポジーを交わし、その時に前に位置した[[ゴールドアクター]]と鎬を削り合うような形で最終直線に入り、最後まで確りと先頭にたてる手応えだったが、残り100m付近でゴールドアクターの後ろに位置していたサトノダイヤモンドが末脚を炸裂させ、ゴール直前でクビ差で差し切られ2着に惜敗した。レース後、鞍上の武豊は「位置取りは想定通りだったが、[[サトノノブレス]]につつかれてしまった」と振り返った<ref>{{Cite web|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=117725&category=A|title=【有馬記念】キタサンブラック粘って2着“ブラック包囲網”に屈す|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2016-12-30|date=2016-12-26}}</ref>。また事実上の馬主である北島三郎は戦前「勝っても負けても『[[まつり (北島三郎の曲)|まつり]]』を歌う」と宣言しており、敗れはしたが約束通り当日の中山全レース終了後のイベントで『まつり』を熱唱した<ref>{{Cite web|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=117726&category=A|title=【有馬記念】サブちゃん2着でも熱唱 来年はフランスで勝利の凱歌だ!|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2016-12-30|date=2016-12-26}}</ref>。 |
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1月31日の3歳新馬戦 ([[東京競馬場]]、芝1800m)でデビュー{{efn|当初清水は広いコースでのデビュー戦を検討し京都でのデビューを考えていたが、オーナーの北島三郎が東京在住だったため東京競馬場でのデビューに決定した{{Sfn|優駿2017年8月号|p=55}}。別の出典ではオーナーが関東在住だからではなく、広い馬場の方が能力を発揮できること、馬の状態、レース番組、ジョッキーの兼ね合いでたまたま関東圏に遠征したと清水調教師がインタビューで答えている{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=63}}。}}。超スローペース{{Sfn|優駿2015年6月号|p=15}}となったレースを直線で差し切り勝利を挙げた。 |
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続いて、2月22日の3歳500万下戦([[東京競馬場]]、芝2000m)に出走。新馬戦に騎乗した[[後藤浩輝]]から、以降[[武豊]]に乗り替わるまで主戦となる[[北村宏司]]が騎乗した。14頭立ての9番人気という低評価<ref name="netkeiba-物語1">{{Cite web|和書|url=https://books.netkeiba.com/?pid=book_detail&bid=12&cid=1 |title=「意外と強い」から始まった伝説 |access-date=2023-10-14 |publisher=[[netkeiba.com]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20220222162136/https://books.netkeiba.com/?pid=book_detail&bid=12&cid=1 |archivedate=2022-02-22}}</ref>だったが、2番手追走から直線で抜け出し[[サトノラーゼン]]に3馬身差をつけ連勝した<ref name="ウマニティ-500万">{{Cite web|和書|title=【3歳500万下】伏兵キタサンブラックが2連勝 |url=https://umanity.jp/racedata/race_newsdet.php?nid=48193 |website=競馬予想のウマニティ |date=2015-02-22 |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>。 |
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=== スプリングステークス === |
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==== 5歳 (2017年) ==== |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=0NYJuzn2-SQ&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2015年 スプリングステークス({{GII}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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年始からの放牧を経て、年内初戦には前年と同じく本年よりGIに昇格した第61回[[大阪杯]]を選択し、単勝2.4倍の1番人気に推された。レースではまずまずのスタートを切り、道中は逃げるマルターズアポジー(最初の1000mは59秒6)を見る形で2番手から3番手(当馬のタイムは、ほぼ標準ペース)に控え、3コーナーから最終コーナーにかけてスパートをかけると、直線に入る頃にマルターズアポジーを交わして先頭に立ち、その後も詰め寄る[[ステファノス]]や[[ヤマカツエース]]を押さえて、2着となったステファノスに3/4馬身差をつけ勝利、GIとなった大阪杯の初代王者に輝いた<ref>{{Cite web|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=120535|title=キタサンブラック完勝! 新設GIの初代王者に輝く!/大阪杯|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2017-04-02|date=2017-04-02}}</ref>。 |
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3月22日、皐月賞トライアル・[[スプリングステークス]]で重賞に初挑戦。4頭の重賞馬([[ダノンプラチナ]]、[[リアルスティール]]、[[ベルーフ]]、[[ミュゼスルタン]])が出走したレースをクビ差で勝利し無敗の3連勝{{efn|無敗でのスプリングステークス優勝は史上11頭目<ref name="デイリー-スプリングS無敗記録">{{Cite web|title=【スプリングS】史上11頭目の無敗制覇 |url=https://www.daily.co.jp/newsflash/horse/2015/03/27/0007844021.shtml |website=デイリースポーツ |access-date=2023-12-29}}</ref>。}}を飾った。この勝利により皐月賞への優先出走権を得たほか、[[ブラックタイド]]との父子制覇を果たした<ref name="馬三郎-コラム-着実に評価を高めるブラックタイド">{{Cite web |title=着実に評価を高めるブラックタイド |url=https://uma36.com/?pid=column_view&id=400020&no=455883 |website=競馬新聞デイリー馬三郎 |accessdate=2023-12-28 |language=ja}}</ref>。 |
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陣営は、キタサンブラックは大型馬であり本格化に時間が掛かると考えていたことからデビュー時点でクラシック登録をしていなかった<ref name="デイリー-北島-5">{{Cite web|和書|title=【馬主・北島三郎5】「ただものじゃない」デビュー戦で感じたブラックの実力/デイリースポーツ online |url=https://www.daily.co.jp/horse/2017/12/22/0010837997.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-10-09 |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref>。しかし、皐月賞の優先出走権を得たことでオーナー[[北島三郎]]の決断により追加登録料200万円を支払い、クラシック戦線に進出することとなった{{R|"デイリー-北島-5"}}。 |
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大阪杯からひと月足らずで迎えた第155回[[天皇賞(春)]]では、連覇を狙うキタサンブラックと有馬記念で敗れた[[サトノダイヤモンド]]との2強対決と目されて2.2倍の1番人気に推された。内枠の2枠3番から好スタートを切ると、戦前から大逃げを打つと宣言していたヤマカツライデン(最初の1000mは58秒3のハイペース)を早々に行かせて2周目の1コーナーから向こう正面の途中まで7〜8馬身の差を与えるも2番手で折り合った<ref>[https://number.bunshun.jp/articles/amp/827978?page=1 前から行って、差し馬の末脚を使う。キタサン&武豊が春天衝撃レコード。 (1/3) ][https://number.bunshun.jp/articles/amp/827978?page=2 (2/3)][https://number.bunshun.jp/articles/amp/827978?page=3 (3/3)] - Sports Graphic Number Web 2017年5月1日、2020年1月1日閲覧。</ref>。そのまま自分のペースで競馬を進めた後、向こう正面から3コーナーにかけて一気に先頭に詰め寄ると4コーナーで先頭に立ち、直線では外から追い縋る[[シュヴァルグラン]]やサトノダイヤモンドに前を明け渡さず、2着に入ったシュヴァルグランに1.1/4馬身差をつけて勝利、GI5勝目を挙げた。勝ちタイムは3分12秒5で、2006年の第133回天皇賞(春)で[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]が記録した3分13秒4のレコード記録を0.9秒塗り替えた。この勝利によって同レース史上4頭目となる連覇を達成<ref group=注>過去に達成した馬は[[メジロマックイーン]](1991年・1992年)、[[テイエムオペラオー]](2000年・2001年)、[[フェノーメノ]](2013年・2014年)。</ref>、また、本レースでは、1番人気に推された馬は2006年に前述したディープインパクトが勝って以来勝利から遠ざかっていたが、キタサンブラックの勝利で11年ぶりに1番人気馬が勝利した<ref>{{Cite web|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=121400|title=現役最強はキタサンブラック! レコードで連覇達成!/天皇賞・春|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2017-04-30|date=2017-04-30}}</ref>。 |
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=== 皐月賞 === |
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天皇賞春を連覇してからおよそ2ヶ月経ち、迎えた宝塚記念では、ファン投票で春の中長距離GIレース3連勝が期待され、2009年の[[ウオッカ (競走馬)|ウオッカ]]以来8年ぶりとなる10万票以上を集め、2位に2万票以上の差をつけて堂々の1位となった<ref>{{Cite news|title=【宝塚記念】ファン投票1位はキタサンブラック!ウオッカ以来8年ぶり10万票超え|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2017-06-08|url=http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/06/08/kiji/20170607s00004048389000c.html|accessdate=2017-09-30|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170608092419/http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/06/08/kiji/20170607s00004048389000c.html|archivedate=2017-06-08}}</ref>。ライバルであるサトノダイヤモンドは凱旋門賞に専念するため回避し、出走頭数も11頭という少頭数となり最終オッズでは単勝1.4倍に支持される一強ムードとなった。レースではまずまずのスタートを切り、道中は先行する前2頭を見ながら外目の追走。4コーナーでは[[シャケトラ]]とともにまくっていった。しかし直線に入るとずるずると失速し、最終的には9着での入線となり惨敗という結果に終わった<ref>[http://db.netkeiba.com/race/201709030811/ 2017年宝塚記念の結果・払戻] netkeiba 2017年9月30日</ref>。レース後、武豊は「正直よく分からない。こんなの初めてなので残念です」「難しいですね、競馬は」とコメントを残した<ref>{{Cite web|url= https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=123307 |title= 【宝塚記念】キタサンブラック9着惨敗…武豊騎手「分からない」 |work=netkeiba.com|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2020-01-01|date=2017-06-26}}</ref>。そして北島三郎オーナーは、かねてから出走を予定していた[[凱旋門賞]]の回避を発表した<ref>{{Cite web|url= https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=123307 |title= キタサンブラック9着大敗…凱旋門賞は断念 |work=サンスポZBAT!|publisher=サンケイスポーツ|accessdate=2020-01-01|date=2017-06-25}}</ref>。 |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=LHO6mGAdZrk&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2015年 皐月賞({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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4月19日の[[皐月賞]]に出走<ref name="JRA-皐月賞2015">{{Cite web |title=第75回皐月賞 |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/satsuki/result/satsuki2015.html |website=JRA |accessdate=2023-12-27 |language=ja}}</ref>。主戦の北村が騎乗停止のため[[浜中俊]]を鞍上に迎えた。レース当日、北村は装鞍所を訪れて装鞍を手伝っていた{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=74}}。道中2番手追走から直線で一度は先頭に立ったが[[ドゥラメンテ]]とリアルスティールにかわされ3着となった{{Sfn|優駿列伝vol1|p=9}}。 |
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=== 東京優駿 === |
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秋は天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念に出走し、その後引退すると発表された<ref>{{Cite web | url =http://www.jra.go.jp/news/201710/102004.html|title=キタサンブラック号の今後の予定について|publisher = 日本中央競馬会|date=2017-10-20|accessdate=2017-11-07|archiveurl=https://web.archive.org/web/20171107024544/http://www.jra.go.jp/news/201710/102004.html|archivedate=2017-11-07}}</ref>。秋初戦の[[第156回天皇賞]]ではゲートが開く前に突進してしまい出遅れたものの<ref name="number-shimada1030">[https://number.bunshun.jp/articles/-/829175 武豊、最内強襲を選んだ英断と信頼。キタサンが最速の末脚で天皇賞制覇。 (1/3)] [https://number.bunshun.jp/articles/-/829175?page=2 (2/3) ] [https://number.bunshun.jp/articles/-/829175?page=3 (3/3)] - Sports Graphic Number Web 2017年10月30日、2019年12月27日閲覧。</ref><ref group="注">武豊騎手はこの御法で戒告処分の制裁を受けた。</ref>、他馬が[[2017年の台風#台風22号(サオラー)|台風22号]]の接近による降雨のため極度に荒れた馬場を嫌い避けていたインコースを通り、直線手前で先頭に立つ。その後で内から馬場の真ん中へ持ち出して走り、[[サトノクラウン]]の追走をクビ差抑えて優勝、GI6勝目を挙げた<ref name=sponichi>[https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/10/30/kiji/20171029s00004048507000c.html 【天皇賞】ブラック記録ずくめV 極悪馬場まさかの出遅れから完全復活] スポニチアネックス 2017年10月30日</ref>。天皇賞春秋連覇は2007年の[[メイショウサムソン]]以来、10年ぶり史上5頭目<ref group=注>過去に達成した馬は[[タマモクロス]] (1988年)・[[スペシャルウィーク]] (1999年)・[[テイエムオペラオー]] (2000年)および[[メイショウサムソン]] (2007年)。</ref><ref name=nikkan>{{Cite news|title=キタサンブラック春秋連覇 武神騎乗だ/天皇賞・秋|newspaper=極ウマニッカンプレミアム|publisher=日刊スポーツ|date=2017-10-30|url=http://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201710300000145&year=2017&month=10&day=30|accessdate=2017-10-30}}</ref>、天皇賞3勝は[[テイエムオペラオー]]以来史上2頭目の快挙となった<ref name=nikkan/><ref>[https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/10/29/kiji/20171029s00004048252000c.html 天皇賞・秋】キタサンブラックが史上5頭目の春秋連覇!G1通算6勝目]- スポニチアネックス 2017年10月29日、2020年1月1日閲覧。</ref>。勝ちタイム2分8秒3は距離が短縮された1984年以降で最も遅いタイムとなった<ref name=sponichi/>。また、この勝利で総合獲得賞金を14億9796万1000円とし、ディープインパクトの14億5455万1000円を抜き歴代2位につけた<ref>{{Cite news|title=【天皇賞・秋】キタサンブラック、JRA獲得賞金額でディープ超え歴代2位|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2017-10-29|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/10/29/kiji/20171029s00004048274000c.html|accessdate=2017-12-10}}</ref>。 |
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{{Main|第82回東京優駿}} |
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5月31日の[[東京優駿]]に出走。パドックでは初めて二人引きを行うほどテンションが高かった<ref name="報知-菊花賞インタビュー">{{Cite web|和書|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20151020-OHT1T50181.html |title=【菊花賞インタビュー】キタサンブラック、重賞2勝馬が距離の壁破る |accessdate=2023-10-07 |publisher=[[スポーツ報知]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20151023002226/http://www.hochi.co.jp/horserace/20151020-OHT1T50181.html |archive-date=2015-10-23}}</ref>。レースでは道中2番手で追走、直線でしかけ残り400mあたりまではミュゼエイリアンと並んで先頭に立っていたが後続に交わされ14着に敗れた{{Sfn|優駿列伝vol1|p=11}}。 |
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=== セントライト記念 === |
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続いてジャパンカップに出走。2012年と2013年の優勝馬・[[ジェンティルドンナ]]以来史上2頭目の連覇が懸かったジャパンカップでは、サトノダイヤモンドが年内を休養に充てたために出走しなかったこともあり<ref>{{Cite news|title=サトノダイヤモンド、有馬記念は見送り年内休養|newspaper=スポーツ報知|publisher=報知新聞社|date=2017-11-20|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20171119-OHT1T50164.html|accessdate=2017-12-10|archiveurl=https://web.archive.org/web/20181103172027/http://www.hochi.co.jp/horserace/20171119-OHT1T50164.html|archivedate=2018-11-03}}</ref>、最終オッズ2.1倍と堂々の支持を得て1番人気に推された<ref>{{Cite web|url=http://db.netkeiba.com/race/201705050811/|title=第37回ジャパンカップ (G1)|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2017-12-10}}</ref>。本番では、好スタートから積極的に逃げを計り、当年のダービー馬[[レイデオロ]]の先行力を懸念し前年よりはハイペースの逃げになったが、それでも前年とほぼ同じような手応えで直線を迎える。だが残り200m付近で何時ものような粘りが無く外から迫る[[シュヴァルグラン]]に交わされてしまい、さらにゴール直前でキタサンブラックを積極的にマークしていたレイデオロにもかわされ3着に敗れた。鞍上の武はレース中に異変に気付き、レース後、陣営に「落鉄してない?」と尋ね、確認したところ左前脚の[[蹄鉄]]を落鉄していたことが判明<ref name="japancup20171127">[https://number.bunshun.jp/articles/-/829374?page=1 キタサンのJC敗因は高速決着か?鞍上の武豊も「馬場がだいぶ……」。(1/3)][https://number.bunshun.jp/articles/-/829374?page=2 (2/3)][https://number.bunshun.jp/articles/-/829374?page=3 (3/3)] - Sports Graphic Number Web 2017年11月27日、2020年1月1日閲覧。</ref>。武は「これも競馬やね」と落胆の意は示さず、「改めて全部勝つのは厳しいと思ったが、これ程の馬だから、ラストランの有馬記念は是が非でも勝ちたい」<ref>{{Cite news|title=キタサン落鉄に泣く…武豊「これも競馬」同世代シュヴァルグラン遅咲きのJC制覇|newspaper=sportsnavi|date=2017-11-26|url=https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201711260003-spnavi|accessdate=2017-12-10}}</ref>、清水調教師は「結果は仕方がない。もう1回脚元を確認して出直します。次は目一杯仕上げます」とコメントした<ref name="japancup20171127"/>。 |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=jgEETE8wEt4&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2015年 セントライト記念({{GII}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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[[ファイル:第62回有馬記念優勝馬キタサンブラック.jpg|サムネイル|276x276ピクセル|第62回有馬記念]] |
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9月21日に菊花賞トライアル・[[セントライト記念]]に出走。関西馬ながら適性と春の実績から遠征での参戦となった{{Sfn|優駿2015年12月号|p=82}}。夏場の休養を挟み、なかなかいいころに戻りきってくれない状態<ref name="netkeiba151026">{{Cite web|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=103439|title=菊花賞一夜明け、キタサンブラック清水久詞師「最高の騎乗でした」|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2015-10-26|date=2015-10-26}}</ref>であったが、直線で[[ミュゼエイリアン]]を3/4馬身退けて勝利し、菊花賞への優先出走権を得た{{Sfn|優駿2015年11月号|pp=114-115}}。 |
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引退レースとなった[[第62回有馬記念]]では、最後の雄姿を見届けようと多くの観衆の視線が向けられ、最終オッズ1.9倍の圧倒的な支持を集め、1番人気となる<ref>[http://race.netkeiba.com/?pid=race&id=p201706050811&mode=top 2017年有馬記念] - netkeiba.com 2017年12月25日閲覧。</ref>。レース本番では絶好のスタートを切り、武は見せ鞭を使って積極的にハナを奪うと、最初の1000mを61.6秒のスローペースに持ち込み、いい手応えを掴んだ<ref name=arima>[http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=131094 有馬記念ダイジェスト/勝ちタイムは2分33秒6(良)]</ref>。向こう正面では後続との差を維持するように逃げ、迎えた最後の直線では後続をさらに突き放すと、好位から懸命に脚を伸ばした、同じくこのレースがラストランとなる[[クイーンズリング]]、さらには外から追い上げたシュヴァルグランや[[スワーヴリチャード]]らを凌ぎ、2着クイーンズリングに1馬身半差をつけ優勝、有終の美を飾った<ref>{{Cite news|title=有馬記念、キタサンブラックが有終の美を飾る GI最多タイ7勝|newspaper=ハフポスト|date=2017年12月24日15時31分(日本時間)|url=https://www.huffingtonpost.jp/entry/arima-kinen-2017_jp_5c5d5690e4b0974f75b19655|accessdate=2017-12-25}}</ref><ref name=arima2>[http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=131068 キタサンブラック有終の美! GI・7勝で歴代賞金王!/有馬記念] - netkeiba.com 2017年12月26日閲覧。</ref>。この勝利で中央競馬GI競走7勝目となり、JRA史上最多タイの記録となった<ref group=注>1984年のグレード制導入以降で、[[シンボリルドルフ]]、[[テイエムオペラオー]]、[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]、[[ウオッカ (競走馬)|ウオッカ]]、[[ジェンティルドンナ]]に次ぐ史上6頭目の達成(ただし、ジェンティルドンナはJRAGI自体は6勝で、残りの1勝は[[ドバイシーマクラシック]])。</ref><ref>[http://uma-channel.jp/umafile_1/index_12.html 競走馬名鑑 > G1勝利数(JRA+海外)] Uma Channelより 2017年12月26日閲覧</ref>。また、通算獲得賞金は18億7684万3000円に達し、テイエムオペラオーを上回って、当時のJRA歴代1位となった<ref name=arima/>。鞍上の武は1990年の[[オグリキャップ]]、2006年の[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]に次ぐ3勝目であるが、いずれも同馬の引退レースで勝利したこととなった<ref>[https://hochi.news/articles/20171220-OHT1T50143.html 【有馬記念・武豊に聞く】キタサンブラック引退レース「最後に一緒に勝てれば、いや勝ちたい」] - スポーツ報知 2017年12月26日閲覧。</ref>。同日の第12レース終了後にお別れセレモニーが開催され、3歳時の主戦騎手であり、菊花賞を制しGⅠ初勝利に導いた北村宏司もセレモニーに参加した<ref>{{Cite web|url= https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/12/25/kiji/20171224s00004048420000c.html |title= 【有馬記念】ブラック史上最高の花道 ラストランで7冠&賞金王 |publisher=スポニチアネックス|website=sponichi.co.jp|date=2017-12-25|accessdate=2020-01-11}}</ref>。このとき、北島三郎がキタサンブラックを称える歌「ありがとう キタサンブラック」(作詞:[[山田孝雄 (作詞家)|山田孝雄]]・原譲二、作曲:原譲二)を初披露。同楽曲は同日だけでも(2017〜18年時点において)演歌としては異例の約2000ダウンロード (DL)、2018年1月12日時点までに累計約2万5000 DLを記録する([[日本クラウン]]調べ)大ヒットとなっている<ref>[https://www.the-miyanichi.co.jp/special/happynews/detail.php?detailid=1537958990 ありがとうキタサンブラック 称賛の歌ファン話題]、[[宮崎日日新聞]]、2018年1月12日。</ref>。 |
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=== 菊花賞 === |
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引退後の2018年1月9日に2017年度のJRA賞が発表され、2年連続で年度代表馬に選出された<ref>{{Cite web|url= https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/12/25/kiji/20171224s00004048420000c.html |title= 史上7頭目2年連続年度代表馬キタサンブラック 次の世代へ「無限生命力」 |publisher=東スポWeb|website=tokyo-sports.co.jp|date=2018-01-10|accessdate=2020-01-11}}</ref>。最多に並ぶ2度の受賞は2012年・2014年の受賞馬ジェンティルドンナ以来9頭目<ref>{{Cite web|url= https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK20384_Z00C18A1000000/ |title= キタサンブラックがJRA年度代表馬 2年連続 |publisher=日本経済新聞|website=r.nikkei.com|date=2018-01-09|accessdate=2020-01-11}}</ref>、2年連続での受賞は2008年・2009年の受賞馬ウオッカ以来史上7頭目となった<ref>{{Cite web|url= https://www.daily.co.jp/horse/2018/01/09/0010881802.shtml |title= キタサンブラックが2年連続年度代表馬! 満票阻んだ3票はあの馬に |publisher=東スポWeb|website=tokyo-dairy.co.jp|date=2018-01-09|accessdate=2020-01-11}}</ref><ref group="注">ウオッカ以前は[[シンザン]](1964年・1965年、当時の名称は啓衆社賞)、[[ホウヨウボーイ]](1980年・1981年、当時の名称は優駿賞)、[[シンボリルドルフ]](1984年・1985年、当時の名称は優駿賞)、[[シンボリクリスエス]](2002年・2003年)、ディープインパクト(2005年・2006年)が受賞。</ref><ref group="注">ジェンティルドンナ以前に年度代表馬を2度受賞した競走馬は1967年・1970年度の受賞馬[[スピードシンボリ]]と前述の注釈内で述べた6頭。</ref>。 |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=OGF-Gp1CfIU&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2015年 菊花賞({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]|video2=[https://www.youtube.com/watch?v=KKsccHwM6y0&ab_channel=%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AC%E7%AB%B6%E9%A6%AC%E3%80%90%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%80%91 2015年 菊花賞({{GI}})<br />レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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10月25日の[[菊花賞]]に出走<ref name="JRA-菊花賞2015">{{Cite web |title=第76回菊花賞 |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/kikka/result/kikka2015.html |website=JRA |accessdate=2023-12-27 |language=ja}}</ref>。母父が短距離に強いサクラバクシンオーだったことから距離の不安も囁かれ<ref name="JRA-3分名馬-キタサンブラック">{{Cite web |title=キタサンブラック 3分でわかった気になる名馬 |url=https://www.jra.go.jp/gallery/3minmeiba/horse37 |website=JRA |accessdate=2023-12-27 |language=ja}}</ref>、5番人気と伏兵的な評価だった{{Sfn|キタサンブラック伝説|p=202ページ中の14ページ目}}。レースではリアルスティールの追撃をクビ差振り切ってGI競走初優勝を果たした<ref name="Kitasan">{{Cite news|title=【菊花賞】サブちゃん悲願のG1制覇! キタサンブラックV|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2015-10-25|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/10/25/kiji/K20151025011387150.html|accessdate=2015-10-25}}</ref>{{efn|クラシック追加登録馬として史上6頭目{{Sfn|第5コーナー 競馬トリビア集|p=136}}。}} |
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{{efn|菊花賞優勝時の馬体重530kgは2013年時点で歴代菊花賞馬中で最も重い記録である{{R|"hochi151025"}}。}}。この勝利は、大野商事(北島三郎)の初めての中央競馬GI制覇<ref name="Kitasan"/>であるほか、ヤナガワ牧場にとっても初めてのクラシック制覇となった{{Sfn|優駿2015年12月号|p=101}}。 |
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=== 有馬記念 === |
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{{Main|第60回有馬記念}} |
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ファン投票で3位に支持され<ref>{{Cite news|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=105125|title=【有馬記念】ファン投票最終結果1位はゴールドシップ|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2015-12-29|date=2015-12-10}}</ref>12月27日の[[有馬記念]]に出走。主戦の北村が12月5日に落馬負傷したため[[横山典弘]]を鞍上に迎えた<ref>{{Cite web|和書|title=【有馬記念】キタサンブラックに横山典 北村宏負傷で乗り代わり|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/12/11/kiji/K20151211011664340.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-09-17 |language=ja}}</ref>。4番人気で迎えたレースでは逃げる形となり、最後の直線で[[ゴールドアクター]]と[[サウンズオブアース]]に差されたものの3着に粘った<ref>{{Cite news|title=【有馬記念】3着キタサンブラックの清水久師「どんな競馬でもできる」|newspaper=スポーツ報知|publisher=報知新聞社|date=2015-12-27|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20151227-OHT1T50070.html|accessdate=2015-12-29|archiveurl=https://web.archive.org/web/20151230214345/http://www.hochi.co.jp/horserace/20151227-OHT1T50070.html|archivedate=2015-12-30}}</ref>。 |
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== 4歳(2016年) == |
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=== 産経大阪杯 === |
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4歳になったキタサンブラックは年内初戦として[[産経大阪杯]]に出走。主戦の北村は依然として負傷からの復帰が間に合うか微妙な状況であったことから、このレースでは[[武豊]]に乗り替わりとなり<ref>{{Cite web|和書 |title=キタサンに武豊!始動戦4・3産経大阪杯で新コンビ |url=http://race.sanspo.com/keiba/news/20160218/ope16021805020004-n1.html |website=予想王TV@SANSPO.COM |date=2016-02-18 |access-date=2023-09-08 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231005125759/http://race.sanspo.com/keiba/news/20160218/ope16021805020004-n1.html |archive-date=2023-10-05}}</ref>{{efn|北村宏司は「乗りたい気持ちは大きかったけど、関係者の方々に迷惑をかけるわけにもいかないし、泣く泣くお断りを入れさせていただきました{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=75}}」とインタビューで回顧している。}}{{efn|北島三郎は、かつて所有し繁殖牝馬として活躍したキタサンクインの牝系であるタケユタカより縁を感じていたことを、以降主戦騎手となる武豊への騎乗依頼理由としてあげている{{Sfn|優駿2016年6月号|p=68}}。}}、以降新たな主戦騎手として手綱を取った。 |
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レースではハナを奪うと前半1000m61秒1のスローペースで逃げ、最終直線でも粘りを見せて逃げ切りを図るも[[アンビシャス (日本の競走馬)|アンビシャス]]にゴール寸前で交わされ、クビ差の2着に終わった{{Sfn|優駿2016年6月号|p=96}}<ref name="JRA-産経大阪杯2016">{{Cite web |title=産経大阪杯2016 |url=https://www.jra.go.jp/gallery/column/memoires2016/pdf/2017-03.pdf |website=JRA |accessdate=2023-12-29 |language=ja}}</ref>。 |
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=== 天皇賞(春) === |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=3gPA9EqyiEw&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2016年 天皇賞(春)({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]|video2=[https://www.youtube.com/watch?v=J9KPnwWW6nY&ab_channel=%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AC%E7%AB%B6%E9%A6%AC%E3%80%90%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%80%91 2016年 天皇賞(春)({{GI}})<br />レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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[[天皇賞(春)]]では、前年の有馬記念優勝馬・ゴールドアクターに次いで2番人気に推された<ref name="JRA-天皇賞春2016">{{Cite web |title=第153回天皇賞(春) |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/haruten/result/haruten2016.html |website=JRA |accessdate=2023-12-29 |language=ja}}</ref>。レースでは内枠から好スタートを切ってすんなりハナを奪い、マイペースに持ち込んだ{{Sfn|優駿2016年6月号|p=69}}。序盤の1000メートルを61秒8で通過し、続く中盤の1000メートルを61秒7で通過{{Sfn|優駿2016年6月号|p=69}}。武が調節し緩急つけて誤魔化し、ラップタイム11秒12秒台で率いた{{Sfn|優駿2016年6月号|p=69}}。残り800メートルから、ラップを11秒台に引き上げてスパート{{Sfn|優駿2016年6月号|p=69}}。最後の直線残り100mでカレンミロティックに抜かれたが、序盤の巧みなペース配分が実を結び差し返してゴール。4[[センチメートル|cm]]のハナ差でキタサンブラックが1着となった{{Sfn|優駿2016年6月号|p=69}}<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20160501-OHT1T50137.html |title=【天皇賞・春】キタサンブラック、4センチ差の戴冠!逃げてゴール前で差し返す |accessdate=2023-09-12 |publisher=[[スポーツ報知]] |archivedate=2016-05-05 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160505093311/http://www.hochi.co.jp/horserace/20160501-OHT1T50137.html}}</ref>{{efn|2004年[[イングランディーレ]]以来12年ぶり史上7頭目となる天皇賞(春)逃げ切り優勝を果たした{{Sfn|優駿2017年2月号|p=16}}。その他優勝における記録は天皇賞(春)アラカルト<ref name="競馬ブック-2016年天皇賞(春)">{{Cite web|和書|title=天皇賞(春)アラカルト |url=https://p.keibabook.co.jp/news/detail/63925 |website=競馬ブック |access-date=2023-09-11}}</ref>を参照のこと。}} |
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=== 宝塚記念 === |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=jNBoF2eKa9I&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2016年 宝塚記念({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]|video2=[https://www.youtube.com/watch?v=5FGEj6oQ8TM&ab_channel=%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AC%E7%AB%B6%E9%A6%AC%E3%80%90%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%80%91 2016年 宝塚記念({{GI}})<br />レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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[[宝塚記念]]に出走<ref name="JRA-宝塚記念2016">{{Cite web |title=第57回宝塚記念 |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/takara/result/takara2016.html |website=JRA |accessdate=2023-12-29 |language=ja}}</ref>。ファン投票ではドゥラメンテを上回る最多得票(詳細は[[#ファン投票実施競走の投票結果|ファン投票実施競走の投票結果]])を得ていたが、当日はドゥラメンテに次ぐ2番人気となった。 |
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スタートが切られると道中はハイペースで逃げを打ち、最後の直線でも粘り強く逃げ切ろうと仕掛けたが、外から猛追してきた[[マリアライト (競走馬)|マリアライト]]に交わされ、さらにゴール寸前でドゥラメンテにもハナ差で交わされてしまい3着に敗れた<ref>{{Cite web|url=http://biz-journal.jp/gj/2016/06/post_713.html|title=「王者の走り」を見せたキタサンブラックの宝塚記念3着......堂々たる強さで今度こそ「主役」?|publisher=ギャンプルジャーナル|accessdate=2016-06-30|date=2016-06-27}}</ref>{{Sfn|優駿列伝vol1|p=26}}。 |
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=== 京都大賞典 === |
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秋は[[京都大賞典]]から始動。 |
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競走生活12戦目にして初めて単勝1.8倍の1番人気に推された<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.daily.co.jp/horse/2016/10/10/0009569763.shtml |title=【京都大賞典】キタサンブラックが1番人気に応えて完勝 武豊「ホッとしています」 |accessdate=2023-09-13 |publisher=[[デイリースポーツ]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20161011095309/http://www.daily.co.jp/horse/2016/10/10/0009569763.shtml |archive-date=2016-10-11}}</ref>{{Sfn|優駿2016年12月号|p=100}}キタサンブラックは、逃げを打つ[[ヤマカツライデン]]を見つつ2番手を追走し、残り300m地点付近で先頭に立つと追い上げてくる[[ラブリーデイ]]、[[アドマイヤデウス]]、サウンズオブアースをクビ差封じ込めて勝利した<ref>{{Cite web|url= https://smart.keibalab.jp/topics/31513/ |title= 【京都大賞典】G1・2勝の舞台で キタサンブラックが堂々と秋初戦を快勝! |work=競馬ラボ|publisher=smart.keibalab.jp|accessdate=2020-01-01|date=2016-10-10}}</ref>{{Sfn|優駿列伝vol1|p=29}}。 |
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=== ジャパンカップ === |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=jZFd-uFw_4k&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2016年 ジャパンカップ({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]|video2=[https://www.youtube.com/watch?v=AJvK9h1kM8U&ab_channel=%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AC%E7%AB%B6%E9%A6%AC%E3%80%90%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%80%91 2016年 ジャパンカップ({{GI}})<br />レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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続いて[[ジャパンカップ]]に出走<ref name="JRA-ジャパンカップ2016">{{Cite web |title=第36回ジャパンカップ |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/jc/result/jc2016.html |website=JRA |accessdate=2023-12-29 |language=ja}}</ref>。 |
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開催3日前、東京地方には54年ぶりとなる11月の降雪があった{{Sfn|優駿2017年1月号|p=53}}影響で、スピードが出にくく、パワーの要求する馬場になっていた{{Sfn|優駿2017年1月号|p=53}}{{efn|当日は状態の悪い馬場の内側を空けて走る傾向になっており、最内枠のキタサンブラックと武の騎乗に注目が集まった{{Sfn|優駿2017年1月号|p=53}}。}}。 |
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レースでは、最内枠から好スタートを切ると内柵から4、5頭分離れた荒れていないコースを確保しながら単騎逃げで最初の1000mを61秒7で通過{{Sfn|優駿2017年1月号|p=54}}。 |
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馬場の良いところを確保したまま直線に向き、後続を引き付けながら残り300メートルからスパート{{Sfn|優駿2017年1月号|p=54}}。後続を再び引き離し、後方から追い込んでくるサウンズオブアースに2馬身半の着差をつけてGI3勝目となる勝利をあげた<ref name="報知-2016年ジャパンカップ">{{Cite web|和書|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20161127-OHT1T50281.html |title=【ジャパンC】キタサンブラック、鮮やか逃げ切りでGI・3勝目!豊「本当にこの馬は強いな」 |accessdate=2023-09-16 |publisher=[[スポーツ報知]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20161130093718/http://www.hochi.co.jp/horserace/20161127-OHT1T50281.html |archive-date=2016-11-30}}</ref>{{efn|13年ぶり史上3例目となるジャパンカップ逃げ切り優勝などの記録はジャパンCアラカルト<ref name="競馬ブック-2016年ジャパンカップ">{{Cite web|和書|title=ジャパンCアラカルト |url=https://p.keibabook.co.jp/news/detail/64947 |website=競馬ブック |access-date=2023-09-14}}</ref>を参照。}}。 |
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武豊は、接戦の勝利が多かったキタサンブラックが引き離して勝利したことに「ボクにとっても嬉しい意味での意外なもの{{Sfn|優駿2017年1月号|p=20}}」と回顧しており、ジャパンカップは「これまで乗ったなかで一番強いパフォーマンス(中略)一戦ごとにどんどん良くなっている(中略)春に比べると走り自体が力強くなっていて、精神面も含めて競走馬としての充実期に入った{{Sfn|優駿2017年1月号|p=20}}」と感じ取っていた。 |
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=== 有馬記念 === |
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{{Main|第61回有馬記念}} |
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年内最終戦は前年に引き続き有馬記念に出走。 |
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[[マルターズアポジー]]が大逃げを打ち、キタサンブラックは離れた2番手を確保{{Sfn|優駿2017年2月号|p=98}}する。最終コーナー手前で大逃げのマルターズアポジーを捉えて先頭を奪取。ゴールドアクターや[[サトノダイヤモンド]]を引き連れながらスパートを開始<ref name="デイリー-2016年有馬記念-サトノ">{{Cite web|和書|title=【有馬記念】キタサンブラック粘って2着“ブラック包囲網”に屈す/デイリースポーツ online |url=https://www.daily.co.jp/horse/2016/12/26/0009781463.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-09-18 |access-date=2023-09-17 |language=ja}}</ref>するも、ゴール寸前に離れた外から末脚を伸ばしたサトノダイヤモンドにクビ差差し切られ2着に敗れた{{Sfn|優駿2017年2月号|p=24}}{{Sfn|優駿2017年2月号|p=98}}。 |
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鞍上の武豊は「位置取りは想定通りだったが、[[サトノノブレス]]につつかれてしまった」と振り返った<ref>{{Cite web|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=117725&category=A|title=【有馬記念】キタサンブラック粘って2着“ブラック包囲網”に屈す|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2016-12-30|date=2016-12-26}}</ref>。 |
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オーナーの北島三郎は戦前「勝っても負けても『まつり』を歌う」と宣言しており、敗れはしたが約束通り当日の中山全レース終了後のイベントで『まつり』を熱唱した<ref>{{Cite web|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=117726&category=A|title=【有馬記念】サブちゃん2着でも熱唱 来年はフランスで勝利の凱歌だ!|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2016-12-30|date=2016-12-26}}</ref>。 |
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== 5歳(2017年) == |
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=== 大阪杯 === |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=k71XacWW5To&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2017年 大阪杯({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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年始からの放牧を経て、年内初戦に本年よりGIに昇格した大阪杯に前年と同じく出走<ref name="JRA-大阪杯2017">{{Cite web |title=第61回大阪杯 |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/osaka/result/osaka2017.html |website=JRA |accessdate=2023-12-27 |language=ja}}</ref>{{efn|ドバイミーティング参戦も検討していたが、前年の僅差で敗れた産経大阪杯と宝塚記念の無念があったことから国内に専念し、前年と同じローテーションを歩むこととなった{{Sfn|優駿2017年4月号|p=8}}。[[清水久詞]]は「有馬記念はもちろんなのですが、去年負けたレースをことしはぜんぶ取りたい。もっと言えば、出るところ、ぜんぶ勝ちたい{{ママ}}{{Sfn|優駿2017年4月号|p=9}}」と決意して臨んでいた。}}。単勝オッズ2.4倍の1番人気{{Sfn|優駿2017年6月号|p=86}}となったキタサンブラックは戦歴より2000mが短い印象を持たれていた。さらに中距離戦において後続に足を使わせながら粘りこむタイプの逃げ馬との対決が少なかったため、苦戦が予想されていた{{Sfn|優駿2017年5月号|p=6}}。 |
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スタートからマルターズアポジーが飛ばす一方で、キタサンブラックは主張せず3番手を確保する{{Sfn|優駿2017年6月号|p=86}}。 |
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前半の1000メートルは59秒6と平均ペースであったが、逃げるマルターズアポジーは5、6馬身リードしていた<ref name="第61回大阪杯レース結果回顧・払戻">{{Cite web |title=第61回大阪杯レース結果回顧・払戻 |url=https://jra-van.jp/fun/tokusyu/g1/osakahai/2017/result.html |website=JRA |accessdate=2023-12-27 |language=ja}}</ref>。キタサンブラックは最終コーナー手前から進出し、[[ロードヴァンドール]]を捉えて2番手に浮上{{Sfn|優駿2017年5月号|p=10}}、ラスト1ハロンまでに先頭に躍り出ると、追撃する[[ステファノス]]に4分の3馬身差をつけて決勝線を通過し、GIとなった大阪杯の初代王者に輝いた{{Sfn|優駿2017年5月号|p=10}}{{Sfn|優駿2017年6月号|p=86}}{{Sfn|優駿列伝vol1|p=39}}。 |
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=== 天皇賞(春) === |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=Zc40b8HebaA&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2017年 天皇賞(春)({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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続いて4月30日、天皇賞(春)に参戦する<ref name="JRA-天皇賞春2017">{{Cite web |title=第155回天皇賞(春) |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/haruten/result/haruten2017.html |website=JRA |accessdate=2023-12-30 |language=ja}}</ref>。 |
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連覇を目指す舞台はサトノダイヤモンドとの2強対決が注目を集め<ref name="Number-キタサンサトノ二強">{{Cite web|和書|title=愛されたライバル、キタサンブラックとサトノダイヤモンドは天皇賞・春でいかに決着したか?「マックイーンvsテイオー」以来の名勝負の裏側(2頁) |url=https://number.bunshun.jp/articles/-/852844?page=2 |website=Number Web - ナンバー |access-date=2023-09-28 |language=ja}}</ref>、キタサンブラックが2.2倍の1番人気、サトノダイヤモンドが2.5倍の2番人気に推されていた。 |
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2枠3番からスタートして先行、大外枠から飛ばして大逃げに持ち込む[[ヤマカツライデン]]に前を譲り、離れた2番手を確保した{{Sfn|優駿2017年6月号|p=94}}{{Sfn|優駿2017年6月号|p=69}}。 |
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ヤマカツライデンは序盤の1000メートルを58秒3、中盤の2000メートルを1分59秒7で通過する超ハイペースで大逃げを敢行していた{{Sfn|優駿2017年6月号|p=94}}が、2周目の第3コーナーで失速し後続との差が詰まっていく。 |
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4コーナーでヤマカツライデンを交わし早くも先頭に立った<ref name="Number-キタサンサトノ二強-3">{{Cite web|和書|title=「あのキタサンブラックはディープインパクトでも差せないよ」 天皇賞・春で激突したライバル・サトノダイヤモンド陣営が“敗北を認めた日”(3頁) |url=https://number.bunshun.jp/articles/-/852845?page=3 |website=Number Web - ナンバー |access-date=2023-09-28 |language=ja}}</ref>{{Sfn|優駿2017年6月号|p=69}}キタサンブラックは、直線では外から追い縋る[[シュヴァルグラン]]やサトノダイヤモンドに前を明け渡さず、2着に入ったシュヴァルグランに1.1/4馬身差をつけて勝利{{Sfn|優駿2017年6月号|p=94}}{{Sfn|優駿2017年6月号|p=69}}、GI5勝目を挙げた。 |
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勝ちタイムは3分12秒5で、2006年の第133回天皇賞(春)で[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]が記録した3分13秒4のレコード記録を0.9秒塗り替えた{{efn|この日の京都競馬場は、高速決着の傾向ではあった{{Sfn|優駿2017年6月号|p=70}}が、有吉正徳は「それを差し引いても、天皇賞の新記録は驚異的{{Sfn|優駿2017年6月号|p=70}}」だったと評している。}}{{efn|北島は「レコードを出すのは私の仕事<ref name="日刊-カタオカ">{{Cite web|和書|title=北島三郎感動「まつり」なしも響く凱歌/天皇賞|url=https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1816154&year=2017&month=05&day=01 |website=p.nikkansports.com |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>」だと述べていた。}}。 |
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この勝利によって同レース史上4頭目となる連覇を達成{{efn|過去に達成した馬は[[メジロマックイーン]](1991年・1992年)、[[テイエムオペラオー]](2000年・2001年)、[[フェノーメノ]](2013年・2014年){{Sfn|優駿2017年6月号|p=70}}。}}、また、本レースでは、1番人気に推された馬は2006年に前述したディープインパクトが勝って以来勝利から遠ざかっていたが、キタサンブラックの勝利で11年ぶりに1番人気馬が勝利した<ref>{{Cite web|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=121400|title=現役最強はキタサンブラック! レコードで連覇達成!/天皇賞・春|work=netkeiba|publisher=株式会社ネットドリーマーズ|accessdate=2017-04-30|date=2017-04-30}}</ref>{{Efn|[[距離_(競馬)#SMILE 区分|超長距離]]GⅠ3勝・京都競馬場GⅠ3勝はいずれも歴代最多タイ(2024年現在)}}。 |
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=== 宝塚記念 === |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=IPb-p1BvHZs&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2017年 宝塚記念({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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春の中長距離古馬三冠<ref>{{Cite web|和書|title=春の古馬3冠に褒賞金2億円 JRAが交付決定 |url=https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK30694_W6A111C1000000/ |website=日本経済新聞 |date=2016-11-16 |access-date=2023-09-26 |language=ja}}</ref>達成を目指し、6月25日の宝塚記念に出走する<ref name="JRA-宝塚記念2017">{{Cite web |title=第58回宝塚記念 |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/takara/result/takara2017.html |website=JRA |accessdate=2023-12-30 |language=ja}}</ref>。2009年の[[ウオッカ (競走馬)|ウオッカ]]以来8年ぶりとなる10万票以上<ref>{{Cite news|title=【宝塚記念】ファン投票1位はキタサンブラック!ウオッカ以来8年ぶり10万票超え|newspaper=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン|date=2017-06-08|url=http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/06/08/kiji/20170607s00004048389000c.html|accessdate=2017-09-30|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170608092419/http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/06/08/kiji/20170607s00004048389000c.html|archivedate=2017-06-08}}</ref>を集め[[宝塚記念#歴代ファン投票1位馬|ファン投票1位]]に支持されたキタサンブラックは、ライバルのサトノダイヤモンドが凱旋門賞に専念するため回避していたこともあり、単勝1.4倍の1番人気に支持された。 |
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レースではまずまずのスタートを切り、道中は先行する前2頭を見ながら外目を追走。 |
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向正面で外から並びかけた[[サトノクラウン]]にプレッシャーを与えられたキタサンブラックが動き、11秒台のラップを刻み続ける消耗戦となる<ref name="netkeiba-デイリー-2017年宝塚記念">{{Cite web|和書|title=【宝塚記念】道悪&鞍上の頭脳プレーでクラウン戴冠 ブラックは弱点露呈か|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=123303 |website=netkeiba.com |access-date=2023-09-28 |language=ja}}</ref><ref name="JRA-宝塚記念2017"/>。直線で先頭に立った[[シャケトラ]]の外からスパートするも、いつもの力強い走りができず後退。1着のサトノクラウンから8馬身離れた9着に敗れた<ref name="Number-2017年宝塚記念">{{Cite web|和書|title=キタサンを見ていたサトノクラウン。宝塚の運命を変えたデムーロの腕力。 |url=https://number.bunshun.jp/articles/-/828333 |website=Number Web - ナンバー |access-date=2023-09-28 |language=ja}}</ref>。 |
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陣営は、この凡走についてはっきりとした敗因を挙げることができなかった{{Sfn|優駿2017年8月号|p=58}}。軍土門隼夫は、馬場や展開、天皇賞(春)のレコード明け初戦の疲労など様々な要因が考えられることから「たぶん理由は複合していて、単純にこれだとは決められないのだ{{Sfn|優駿2017年8月号|p=59}}」と表している{{Sfn|優駿2017年8月号|p=58}}。この敗戦により、温めていた凱旋門賞参戦計画は立ち消えとなり、秋季は国内専念が決定した<ref>{{Cite web||title=【宝塚記念】9着キタサン凱旋門賞断念 北島オーナー「夏はゆっくり休ませて…」 |url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/06/25/kiji/20170625s00004048319000c.html |website=スポニチアネックス |access-date=2023-12-30 |language=ja-JP}}</ref>。 |
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=== 天皇賞(秋) === |
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{{Main|第156回天皇賞}} |
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秋初戦は[[天皇賞(秋)]]に出走し勝利。GI6勝目を達成し、また史上5頭目となる天皇賞春秋連覇<ref name=renpa>[http://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201710300000145&year=2017&month=10&day=30 キタサンブラック春秋連覇 武神騎乗だ/天皇賞・秋][[日刊スポーツ]] 2017年11月4日閲覧。</ref>、さらに史上2頭目の天皇賞3勝を達成した<ref name=renpa/>。キタサンブラックはこのレースでの結果によって「道悪の鬼」の印象を決定付けた<ref>[https://umakeiba.com/post/12599/ 「道悪の鬼」ランキング1位はエルコンドルパサー 昭和、平成、令和の「水掻きのついた馬」が大集合] 優馬 2021年3月12日(金)15:20 (2024年10月5日閲覧)</ref>。 |
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=== ジャパンカップ === |
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{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=gME7uRTI4tY&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 2017年 ジャパンカップ({{GI}})<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}} |
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[[ファイル:Rey de Oro Japan Cup 2017.jpg|サムネイル|301x301ピクセル|直線の攻防(右)逃げるキタサンブラック(黒帽)(中)シュヴァルグラン(白帽1番)(左)レイデオロ(白帽2番)]] |
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続いて11月26日に連覇のかかるジャパンカップに出走した<ref name="JRA-ジャパンカップ2017">{{Cite web |title=第37回ジャパンカップ |url=https://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/jc/result/jc2017.html |website=JRA |accessdate=2023-12-30 |language=ja}}</ref>。11月8日に武が落馬し膝の右膝内側側副靭帯を負傷していた<ref name="日刊-武豊-負傷">{{Cite web|和書|title=武豊「治療と静養に努める」右膝負傷で今週騎乗自重|url=https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201711100000154&year=2017&month=11&day=10 |website=p.nikkansports.com |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref>が、ジャパンカップの前週に復帰を果たし{{Sfn|優駿2018年1月号|p=24}}乗り替わりは起きなかった{{efn|武は離脱の間、キタサンブラックの騎乗を支えにリハビリしていた<ref name="日刊-有馬記念-引退">{{Cite web|和書|title=【G1復刻】キタサンブラック有終7冠 北島オーナーも感動の涙/有馬記念|url=https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=202112160000541&year=2021&month=12&day=24 |website=p.nikkansports.com |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref>|group="注釈"}}{{efn|武は他レースの騎乗をなるべく控えるなどして、キタサンブラックのコンビ継続を叶えていた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=24}}。}}。 |
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2.1倍の1番人気で迎えたレースは、2枠4番から出遅れることなくスタートを切り、ハナを奪取して逃げを打つ{{Sfn|優駿2018年1月号|p=66}}。道中は緩みのないラップを刻んで逃げ{{Sfn|優駿2018年1月号|p=88}}、先頭を守ったまま最終コーナーを通過。直線ではしばらく独走していた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=67}}{{Sfn|優駿2018年1月号|p=88}}が残り100メートル付近でシュヴァルグランに抜かれる。やや内にふらついたので武が左手に鞭を持ち替えて追うもゴール寸前でレイデオロにも差し切られ{{Sfn|優駿2018年1月号|p=20}}3着となった{{Sfn|優駿2018年1月号|p=23}}{{Sfn|優駿2018年1月号|p=88}}。 |
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レース中に左前脚の蹄鉄が緩んだために、脚元がおぼつかなく、満足に走れなかったことが敗因であると考えられた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=23}}{{Sfn|優駿2018年1月号|p=20}}{{efn|レース中は落鉄しなかったが、決勝線を通過後落鉄していた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=23}}。}}。武は落鉄と敗戦の因果は不明とし、続けて「力負けとは思っていません{{Sfn|優駿2018年1月号|p=23}}」と回顧した。 |
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=== 有馬記念 === |
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{{Main|第62回有馬記念}} |
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引退レースとなる[[有馬記念]]に出走し勝利。 |
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2017年当時の史上最多タイとなるJRAGI7勝目([[#勝利数|後述]])を挙げ、テイエムオペラオーを上回る[[著名な記録を持つ競走馬一覧#日本の獲得賞金高額馬|JRA最多獲得賞金記録]]を樹立した。 |
|||
有馬記念終了直後には、競馬場に居残る約5万人を前にして「お別れセレモニー」が行われた{{Sfn|優駿2018年2月号|p=77}}。そして翌2018年1月7日、京都競馬場の最終レース終了後、約1万8000人が見届ける引退式が行われた<ref>{{Cite web|和書|title=さらばキタサンブラック…京都競馬場で引退式 武豊、親子2代でのG1制覇誓う/デイリースポーツ online |url=https://www.daily.co.jp/horse/2018/01/08/0010877860.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-10-09 |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref>。GI勝利数「7」のゼッケンを着用し、天皇賞(春)とジャパンカップ、有馬記念で着用し優勝した白帽に勝負服姿の武が跨った姿が披露された{{Sfn|優駿2018年2月号|p=153}}。 |
|||
== 種牡馬時代 == |
|||
=== 供用 === |
|||
競走馬引退後は、北海道安平町の[[社台スタリオンステーション]]で種牡馬となった。社台グループ・ノーザンファームの[[吉田勝己]]は、2017年天皇賞(春)を日本レコードで制した直後に、オーナーサイドに種牡馬入りと社台スタリオンステーション入りの交渉を始めていた{{Sfn|優駿2018年3月号|p=14}}。北島は翌2018年の現役続行も考えていたが、吉田が説得に成功し、2017年末での引退と社台スタリオンステーション入りを勝ち取っていた{{Sfn|優駿2018年3月号|p=14}}。 |
|||
所有権は大野商事が保持したままだが、種牡馬としての運営管理はシンジケートの形式が採用された{{Sfn|優駿2018年3月号|p=14}}。吉田を代表に大野商事、そして大手牧場や有力馬主、ヤナガワ牧場も参加した全60株、総額13億5000万円のシンジケートが結成された{{Sfn|優駿2018年3月号|p=14}}{{Sfn|優駿2018年3月号|p=17}}。 |
|||
初年度は130頭と交配し、2年目は110頭、3年目には92頭と右肩下がりで二桁に落ち込み、4年目102頭に留まった。しかし初年度産駒が2021年夏から走り出して実績を積み上げると再評価されるようになり、5年目には178頭に増加した<ref name="日刊-種付け数">{{Cite web|和書|title=キタサンブラック人気種牡馬の地位確立 23年交配242頭で社台SSトップ - 競馬 : 日刊スポーツ |url=https://www.nikkansports.com/keiba/news/202308260000285.html |website=nikkansports.com |access-date=2023-10-03 |language=ja |last=松田直樹}}</ref><ref name="日刊-種付け数" />。これまで500万円が最高だった種付け料だったが6年目に跳ね上がり、大台の1000万円に到達した<ref name="日刊-種付け数" />。値上げとなったがむしろさらに繁殖牝馬を集め、6年目は242頭に増加している<ref name="日刊-種付け数" /><ref>{{Cite news |和書 |title= イクイノックス 父キタサンブラックとともに遺伝子を次世代へ|newspaper= スポーツニッポン|date= 2023-12-01|author= 高木翔平|url= https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2023/12/01/kiji/20231130s00004000604000c.html|access-date=2023-12-01}}</ref>。これを受けて、2024年度の種付け料は2000万円となり、繋養されている種牡馬の中では最高額となった<ref name="shadai-ss-news-2058">{{Cite web |title=社台スタリオンステーション繋養種牡馬の種付料が決定 |url=https://shadai-ss.com/news/stallion/news-2058/ |website=社台スタリオンステーション |access-date=2023-11-21 |language=ja}}</ref>。 |
|||
=== 産駒の活躍 === |
|||
産駒は、2021年夏から競馬場でデビューしていた。初年度産駒から活躍馬を輩出し、多数の重賞タイトルを獲得している。 |
|||
初年度産駒の[[イクイノックス]]は、2021年秋の[[東京スポーツ杯2歳ステークス]](GII)で産駒初の重賞優勝を成し遂げて、翌2022年クラシック戦線の有力馬となった。2022年は史上4頭目となる天皇賞(秋)親仔制覇を達成し<ref name="netkeiba-52029">{{Cite web|和書|title=天皇賞・秋の親仔制覇 |url=https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=52029 |website=netkeiba.com |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>{{Efn|1971年[[トウメイ]]と1978年[[テンメイ]]母仔、1970年[[メジロアサマ]]と1982年[[メジロティターン]]父仔、1999年[[スペシャルウィーク]]と2010年[[ブエナビスタ (競走馬)|ブエナビスタ]]父仔に続いての史上4頭目{{R|"netkeiba-52029"}}。}}、有馬記念でも父仔制覇を達成した。イクイノックスはこの年の年度代表馬に選出され、史上5例目となる親仔年度代表馬受賞を達成した<ref name="nikkansports-202301100000396">{{Cite web|和書|title=【JRA賞】年度代表馬にイクイノックス 父キタサンブラックと史上5組目の親子受賞 |url=https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=202301100000396&year=2023&month=01&day=10 |website=p.nikkansports.com |access-date=2023-10-03 |language=ja}}</ref><ref name="netkeiba-219181">{{Cite web|和書|title=【JRA賞】イクイノックスが史上5組目の親子で年度代表馬 |url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=219181 |website=netkeiba.com |access-date=2023-10-03 |language=ja}}</ref>{{Efn|1976年[[トウショウボーイ]]と1983年[[ミスターシービー]]父仔、1984・85年[[シンボリルドルフ]]と1991年[[トウカイテイオー]]父仔、2005・06年[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]と2012・14年[[ジェンティルドンナ]]父娘、2013年[[ロードカナロア]]と2018・20年[[アーモンドアイ]]父娘に次いで史上5例目{{R|"nikkansports-202301100000396"}}{{R|"netkeiba-219181"}}。}}{{Efn|父仔受賞としてはシンボリルドルフとトウカイテイオー父仔以来31年ぶりであった{{R|"nikkansports-202301100000396"}}。}}。 |
|||
イクイノックスは引退までにGI級競走6勝を挙げ<ref name="JBIS-イクイノックス" />、キタサンブラックは自身と産駒が共にGI6勝以上を達成した日本競馬史上3頭目の競走馬となった{{Efn|ディープインパクト(GI7勝)と[[ジェンティルドンナ]](GI7勝)・[[グランアレグリア]](GI6勝)父仔、[[ロードカナロア]](GI6勝)と[[アーモンドアイ]](GI9勝)父仔に次ぐ日本競馬史上3頭目。}}。 |
|||
産駒のクラシック制覇は初年度産駒では達成できなかったが、2年目産駒の[[ソールオリエンス]]が皐月賞を優勝したことで達成した<ref>{{Cite web|和書|title=【皐月賞】雷のような末脚!ソールオリエンスが大外一気で無敗の皐月賞馬に輝く! |url=https://www.keibalab.jp/topics/42619/ |website=www.keibalab.jp |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>。 |
|||
なお、このキタサンブラックの産駒はJRAの重賞を14勝と記録している<ref name="NK_20241009">{{Cite news |和書 |title= 【秋華賞】キタサンブラック牝駒のGI初制覇へ 紫苑S覇者のクリスマスパレードが一発狙う|newspaper= netkeiba|date= 2024-10-09|author= |url= https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=276760&rf=kslp|access-date=2024-10-10}}</ref>。しかし、牝馬に限れば、JRAの重賞は2勝しかしてなく、GIに限っても、牡馬が6勝しているのに対して、牝馬では延べ11頭出走したが、いずれも勝利していない<ref name="NK_20241009"/>。 |
|||
== 競走成績 == |
== 競走成績 == |
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以下の内容は、[[netkeiba]]<ref>{{Cite web|和書|title=キタサンブラック (Kitasan Black)の競走成績|url=https://db.netkeiba.com/horse/result/2012102013/ |website=netkeiba.com |access-date=2023-09-02 |language=ja}}</ref>並びにJBISサーチ<ref>{{Cite web|和書|title=全競走成績|競走成績|キタサンブラック |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001155349/record/?&sort=ymd&order=A |website=www.jbis.or.jp |access-date=2023-09-02}}</ref>の情報に基づく。 |
|||
{| style="font-size: 90%; text-align: center; border-collapse: collapse; white-space:nowrap" |
|||
{| style="border-collapse: collapse; font-size: 90%; text-align: center; white-space: nowrap;" |
|||
|- |
|||
! colspan="3" |競走日 |
|||
| |
! nowrap="" |競馬場 |
||
!競走名 |
|||
!格 |
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|'''[[競馬の競走格付け|格]]''' |
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!距離<br/>(馬場) |
|||
|'''頭数''' |
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!頭<br/>数 |
|||
|'''枠番''' |
|||
!枠<br/>番 |
|||
|'''馬番''' |
|||
!馬<br/>番 |
|||
|'''オッズ<br />(人気)''' |
|||
!オッズ<br/>(人気) |
|||
|'''着順''' |
|||
!着順 |
|||
|'''[[騎手]]''' |
|||
!タイム<br/>(上り3F) |
|||
|'''斤量<br /> [kg]''' |
|||
!着差 |
|||
|'''[[競走馬の適性|距離]]<br />(馬場)''' |
|||
!騎手 |
|||
|'''タイム<br />(上り3[[ハロン (単位)|F]])''' |
|||
!斤量<br/>[kg] |
|||
!1着馬<br/>(2着馬) |
|||
!馬体重<br/>[kg] |
|||
|- |
|- |
||
|[[2015年|2015.]] |
|[[2015年|2015.]] |
||
|1. |
|{{0}}1. |
||
|[[1月31日|31]] |
|[[1月31日|31]] |
||
|[[東京競馬場|東京]] |
|[[東京競馬場|東京]] |
||
|[[新馬|3歳新馬]] |
|[[新馬|3歳新馬]] |
||
| |
| |
||
|芝1800m(良) |
|||
|16 |
|16 |
||
|7 |
|7 |
||
|14 |
|14 |
||
|{{0}}7. |
|{{0}}7.9(3人) |
||
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
||
|{{0}}1:52.3(34.2) |
|||
| -0.2 |
|||
|[[後藤浩輝]] |
|[[後藤浩輝]] |
||
|56 |
|56 |
||
|芝1800m(良) |
|||
|{{0}}1:52.3 (34.2) |
|||
| -0.2 |
|||
|(ミッキージョイ) |
|(ミッキージョイ) |
||
|510 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
|2. |
|{{0}}2. |
||
|[[2月22日|22]] |
|[[2月22日|22]] |
||
|東京 |
|東京 |
||
|3歳500万下 |
|3歳500万下 |
||
| |
| |
||
|芝2000m(良) |
|||
|14 |
|14 |
||
|5 |
|5 |
||
|7 |
|7 |
||
|48. |
|48.4(9人) |
||
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
||
|{{0}}2:01.4(34.7) |
|||
| -0.5 |
|||
|[[北村宏司]] |
|[[北村宏司]] |
||
|56 |
|56 |
||
|芝2000m(良) |
|||
|{{0}}2:01.4 (34.7) |
|||
| -0.5 |
|||
|([[サトノラーゼン]]) |
|([[サトノラーゼン]]) |
||
|504 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
|3. |
|{{0}}3. |
||
|[[3月22日|22]] |
|[[3月22日|22]] |
||
|[[中山競馬場|中山]] |
|[[中山競馬場|中山]] |
||
|[[スプリングステークス|スプリングS]] |
|[[スプリングステークス|スプリングS]] |
||
|{{GII}} |
|{{GII}} |
||
|芝1800m(良) |
|||
|12 |
|12 |
||
|1 |
|1 |
||
|1 |
|1 |
||
|12. |
|12.3(5人) |
||
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
||
|{{0}}1:49.1(34.4) |
|||
|{{0|-}}0.0 |
|||
|北村宏司 |
|北村宏司 |
||
|56 |
|56 |
||
|芝1800m(良) |
|||
|{{0}}1:49.1 (34.4) |
|||
|{{0|-}}0.0 |
|||
|([[リアルスティール]]) |
|([[リアルスティール]]) |
||
|504 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
|4. |
|{{0}}4. |
||
|[[4月19日|19]] |
|[[4月19日|19]] |
||
|中山 |
|中山 |
||
|[[皐月賞]] |
|[[皐月賞]] |
||
|{{GI}} |
|{{GI}} |
||
|芝2000m(良) |
|||
|15 |
|15 |
||
|4 |
|4 |
||
|7 |
|7 |
||
|{{0}}9. |
|{{0}}9.7(4人) |
||
|{{0}}{{color|darkgreen|3着}} |
|{{0}}{{color|darkgreen|3着}} |
||
|{{0}}1:58.8(35.2) |
|||
|{{0|-}}0.6 |
|||
|[[浜中俊]] |
|[[浜中俊]] |
||
|57 |
|57 |
||
|芝2000m(良) |
|||
|{{0}}1:58.8 (35.2) |
|||
|{{0|-}}0.6 |
|||
|[[ドゥラメンテ]] |
|[[ドゥラメンテ]] |
||
|510 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
|5. |
|{{0}}5. |
||
|[[5月31日|31]] |
|[[5月31日|31]] |
||
|東京 |
|東京 |
||
|[[東京優駿]] |
|[[東京優駿]] |
||
|{{GI}} |
|{{GI}} |
||
|芝2400m(良) |
|||
|18 |
|18 |
||
|8 |
|8 |
||
|17 |
|17 |
||
|20. |
|20.7(6人) |
||
|14着 |
|14着 |
||
|{{0}}2:25.5(36.8) |
|||
|{{0|-}}2.3 |
|||
|北村宏司 |
|北村宏司 |
||
|57 |
|57 |
||
|芝2400m(良) |
|||
|{{0}}2:25.5 (36.8) |
|||
|{{0|-}}2.3 |
|||
|ドゥラメンテ |
|ドゥラメンテ |
||
|520 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
|9. |
|{{0}}9. |
||
|[[9月21日|21]] |
|[[9月21日|21]] |
||
|中山 |
|中山 |
||
|[[セントライト記念]] |
|[[セントライト記念]] |
||
|{{GII}} |
|{{GII}} |
||
|芝2200m(良) |
|||
|15 |
|15 |
||
|7 |
|7 |
||
|13 |
|13 |
||
|12. |
|12.5(6人) |
||
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
||
|{{0}}2:13.8(34.9) |
|||
| -0.1 |
|||
|北村宏司 |
|北村宏司 |
||
|56 |
|56 |
||
|芝2200m(良) |
|||
|{{0}}2:13.8 (34.9) |
|||
| -0.1 |
|||
|([[ミュゼエイリアン]]) |
|([[ミュゼエイリアン]]) |
||
|532 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
233行目: | 361行目: | ||
|[[菊花賞]] |
|[[菊花賞]] |
||
|{{GI}} |
|{{GI}} |
||
|芝3000m(良) |
|||
|18 |
|18 |
||
|2 |
|2 |
||
|4 |
|4 |
||
|13. |
|13.4(5人) |
||
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
|{{0}}{{color|darkred|1着}} |
||
|{{0}}3:03.9(35.0) |
|||
|{{0|-}}0.0 |
|||
|北村宏司 |
|北村宏司 |
||
|57 |
|57 |
||
|芝3000m(良) |
|||
|{{0}}3:03.9 (35.0) |
|||
|{{0|-}}0.0 |
|||
|(リアルスティール) |
|(リアルスティール) |
||
|530 |
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|- |
|- |
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| |
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251行目: | 380行目: | ||
|[[有馬記念]] |
|[[有馬記念]] |
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|{{GI}} |
|{{GI}} |
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|芝2500m(良) |
|||
|16 |
|16 |
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|6 |
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|11 |
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|||
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|[[横山典弘]] |
|[[横山典弘]] |
||
|55 |
|55 |
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|芝2500m(良) |
|||
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|||
|{{0|-}}0.1 |
|||
|[[ゴールドアクター]] |
|[[ゴールドアクター]] |
||
|526 |
|||
|- |
|- |
||
|[[2016年|2016.]] |
|[[2016年|2016.]] |
||
|4. |
|{{0}}4. |
||
|[[4月3日|3]] |
|{{0}}[[4月3日|3]] |
||
|[[阪神競馬場|阪神]] |
|[[阪神競馬場|阪神]] |
||
|[[大阪杯|産経大阪杯]] |
|[[大阪杯|産経大阪杯]] |
||
|{{GII}} |
|{{GII}} |
||
|芝2000m(良) |
|||
|11 |
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|6 |
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|7 |
|7 |
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|[[武豊]] |
|[[武豊]] |
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|58 |
|58 |
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|芝2000m(良) |
|||
|{{0}}1:59.3 (33.6) |
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|アンビシャス |
|アンビシャス |
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|524 |
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|- |
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|5. |
|{{0}}5. |
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|[[5月1日|1]] |
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|京都 |
|京都 |
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|[[天皇賞(春)]] |
|[[天皇賞(春)]] |
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|18 |
|18 |
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|1 |
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|||
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|||
|武豊 |
|武豊 |
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|58 |
|58 |
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|||
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|([[カレンミロティック]]) |
|([[カレンミロティック]]) |
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|524 |
|||
|- |
|- |
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| |
| |
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|6. |
|{{0}}6. |
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|[[6月26日|26]] |
|[[6月26日|26]] |
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|阪神 |
|阪神 |
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|{{GI}} |
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|武豊 |
|武豊 |
||
|58 |
|58 |
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|||
|芝2200m(稍) |
|||
|536 |
|||
|{{0}}2:12.8 (36.8) |
|||
|{{0|-}}0.0 |
|||
|[[マリアライト]] |
|||
|- |
|- |
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| |
| |
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323行目: | 456行目: | ||
|[[京都大賞典]] |
|[[京都大賞典]] |
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|{{GII}} |
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||
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|||
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|10 |
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|1 |
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|武豊 |
|武豊 |
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|58 |
|58 |
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|||
|{{0|-}}0.0 |
|||
|([[アドマイヤデウス]]) |
|([[アドマイヤデウス]]) |
||
|538 |
|||
|- |
|- |
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| |
| |
||
341行目: | 475行目: | ||
|[[ジャパンカップ|ジャパンC]] |
|[[ジャパンカップ|ジャパンC]] |
||
|{{GI}} |
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||
|芝2400m(良) |
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|17 |
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|1 |
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|||
|武豊 |
|武豊 |
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|57 |
|57 |
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|芝2400m(良) |
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|{{0}}2:25.8 (34.7) |
|||
| -0.4 |
|||
|([[サウンズオブアース]]) |
|([[サウンズオブアース]]) |
||
|536 |
|||
|- |
|- |
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| |
| |
||
359行目: | 494行目: | ||
|有馬記念 |
|有馬記念 |
||
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||
|芝2500m(良) |
|||
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|16 |
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|武豊 |
|武豊 |
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|57 |
|57 |
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|[[サトノダイヤモンド]] |
|[[サトノダイヤモンド]] |
||
|536 |
|||
|- |
|- |
||
|[[2017年|2017.]] |
|[[2017年|2017.]] |
||
|4. |
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|阪神 |
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|{{GI}} |
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|14 |
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|武豊 |
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|57 |
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|540 |
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|- |
|- |
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|4. |
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|[[4月30日|30]] |
|[[4月30日|30]] |
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|京都 |
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|天皇賞(春) |
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|{{GI}} |
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|17 |
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|||
|武豊 |
|武豊 |
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|58 |
|58 |
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|芝3200m(良) |
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|||
| -0.2 |
|||
|([[シュヴァルグラン]]) |
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||
|536 |
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|- |
|- |
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|6. |
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|[[6月25日|25]] |
|[[6月25日|25]] |
||
|阪神 |
|阪神 |
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|宝塚記念 |
|宝塚記念 |
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|{{GI}} |
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|8 |
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|武豊 |
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|58 |
|58 |
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|{{0}}2:12.7 (36.9) |
|||
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|||
|[[サトノクラウン]] |
|[[サトノクラウン]] |
||
|542 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
431行目: | 570行目: | ||
|[[天皇賞(秋)]] |
|[[天皇賞(秋)]] |
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|{{GI}} |
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|芝2000m(不) |
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|18 |
|18 |
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|7 |
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|武豊 |
|武豊 |
||
|58 |
|58 |
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|芝2000m(不) |
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|||
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|(サトノクラウン) |
|(サトノクラウン) |
||
|542 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
449行目: | 589行目: | ||
|ジャパンC |
|ジャパンC |
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|{{GI}} |
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|芝2400m(良) |
|||
|18 |
|18 |
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|2 |
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|||
|武豊 |
|武豊 |
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|57 |
|57 |
||
|芝2400m(良) |
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|||
|シュヴァルグラン |
|シュヴァルグラン |
||
|542 |
|||
|- |
|- |
||
| |
| |
||
467行目: | 608行目: | ||
|有馬記念 |
|有馬記念 |
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|{{GI}} |
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||
|芝2500m(良) |
|||
|16 |
|16 |
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|1 |
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|||
|武豊 |
|武豊 |
||
|57 |
|57 |
||
|芝2500m(良) |
|||
|{{0}}2:33.6 (35.2) |
|||
| {{Nowiki|-}}0.2 |
|||
|([[クイーンズリング]]) |
|([[クイーンズリング]]) |
||
|540 |
|||
|} |
|} |
||
*タイム欄の{{color|darkred|R}}はレコード勝ちを示す。 |
*タイム欄の{{color|darkred|R}}はレコード勝ちを示す。 |
||
出典: {{Cite web|url=http://www.jbis.or.jp/horse/0001155349/record/ |title=競走成績:全競走成績|accessdate=2017年12月26日|work=JBISサーチ|publisher=[[公益社団法人]][[日本軽種馬協会]]|ref=JBIS 競走成績|キタサンブラック}} |
|||
== 引退後 == |
|||
明けて6歳となった直後の2018年1月7日に京都競馬場で引退式が開催され、翌8日付で競走馬登録を抹消された<ref name="jra180108"/>。引退後は北海道の[[社台スタリオンステーション]]で種牡馬入りする<ref name=arima2/>。2019年1月21日には初仔の「ジャスティンスカイ」が[[ノーザンファーム]]にて誕生した<ref>{{Cite web2 |url=https://uma-furusato.com/news/detail/_id_97021 |title=キタサンブラックの初産駒がお披露目 |website=競走馬のふるさと案内所 |date=2019-02-19 |accessdate=2019-08-22}}</ref>。 |
|||
[[2020年]][[6月9日]]、2020年度顕彰馬選定投票において196票中158票(得票率80.6%)を獲得し、史上34頭目の[[JRA顕彰馬|顕彰馬]]に選定された<ref name=":0" />。前年の[[2019年]]は投票対象となった初年度であったが、顕彰馬選定に必要な票数に5票足りなかったため選定されず<ref>{{Cite web2 |url=http://jra.jp/news/201906/061101.html |title=2019年度顕彰馬選定記者投票の結果について |website=日本中央競馬会 |accessdate=2020-06-09 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20201126010214/https://jra.jp/news/201906/061101.html |archivedate=2020-11-26 <!-- deadlinkdate=2021-07-12 -->}}</ref><ref>{{Cite web2 |format=PDF |url=http://jra.jp/news/201906/pdf/061101_01.pdf |title=2019年度 顕彰馬選定記者投票 得票数 |accessdate=2021-07-12 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20200609154620/http://jra.jp/news/201906/pdf/061101_01.pdf |archivedate=2020-06-09}}</ref>、2年越しでの選出となった。 |
|||
== 種牡馬成績 == |
== 種牡馬成績 == |
||
=== 年度別成績 === |
|||
2021年6月24日の門別6Rでウンが1着となり、産駒の初勝利を挙げた<ref>{{Cite web2 |url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=189418 |website=netkeiba.com |title=【地方競馬】新種牡馬キタサンブラックの産駒が門別で初勝利! |date=2021-06-24 |accessdate=2021-06-27}}</ref>。 |
|||
2021年7月18日小倉2Rでコナブラックが1着となり、産駒のJRA初勝利を挙げた<ref>{{Cite web|title=キタサンブラック産駒JRA初勝利 コナブラックが父に初星 {{!}} 競馬ニュース|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=190533|website=netkeiba.com|accessdate=2021-07-21|language=ja}}</ref>。 |
|||
2021年11月20日、[[東京競馬場]]で行われた[[東京スポーツ杯2歳ステークス]]を[[イクイノックス]]が勝利し、産駒の重賞初勝利となった。 |
|||
2022年9月19日、[[中山競馬場]]で行われた[[セントライト記念]]を[[ガイアフォース]]が勝利し、父子制覇を達成した<ref>{{Cite web |title=【セントライト記念結果】ガイアフォースがアスクビクターモアとの競り合いを制す 父キタサンブラックと父子制覇 {{!}} 競馬ニュース |url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=207846 |website=netkeiba.com |access-date=2022-09-19 |language=ja}}</ref>。 |
|||
2022年10月29日、[[東京競馬場]]で行われた[[アルテミスステークス]]を[[ラヴェル (競走馬)|ラヴェル]]が勝利し、牝馬重賞初制覇となった<ref>{{Cite news|url= https://spaia-keiba.com/news/detail/19857 |title= 【アルテミスS】またもキョウエイマーチ牝系が重賞制覇 ラヴェルとリバティアイランドのスケールが際立つ一戦 |newspaper= SPAIA競馬 |publisher= 株式会社グラッドキューブ |date= 2022-10-31 |accessdate= 2022-12-25 }}</ref>。 |
|||
2022年10月30日、[[東京競馬場]]で行われた[[第166回天皇賞|天皇賞(秋)]]をイクイノックスが勝利し、GI初制覇と八大競走初制覇及び父子制覇を果たした<ref>{{Cite web |title=【天皇賞・秋結果】イクイノックスが古馬撃破!春二冠2着の雪辱果たしキタサンブラックと親子制覇 {{!}} 競馬ニュース |url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=211634 |website=netkeiba.com |access-date=2022-10-30 |language=ja}}</ref>。 |
|||
2022年12月25日、[[中山競馬場]]で行われた[[第67回有馬記念]]をイクイノックスが勝利し、父子制覇を果たした<ref>{{Cite news|url= https://www.nikkei.com/article/DGXZQOKC251GA0V21C22A2000000/ |title= イクイノックスが有馬記念制す タイトルホルダー9着 |newspaper= 日本経済新聞 |publisher= 日本経済新聞社 |date= 2022-12-25 |accessdate= 2022-12-25 }}</ref>。 |
|||
2023年3月26日(現地時間25日)、ドバイの[[メイダン競馬場]]で行われた第25回[[ドバイシーマクラシック]]をイクイノックスが勝利し、産駒初の海外G1制覇を果たした<ref>{{Cite news|url=https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=226083|title=【ドバイシーマクラシック結果】強すぎる!イクイノックスが持ったまま逃げ切りレコードV|date= 2023-3-26 |accessdate= 2023-3-26 }}</ref>。 |
|||
2023年4月16日、[[中山競馬場]]で行われた第83回[[皐月賞]]を[[ソールオリエンス]]が勝利し、産駒のクラシック初勝利となった<ref>{{Cite web |title=無敗の皐月賞馬誕生 ソールオリエンスが打ち立てた記録の数々 {{!}} 競馬ニュース |url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=228308 |website=netkeiba.com |access-date=2023-04-17 |language=ja}}</ref>。 |
|||
=== 種付料の推移 === |
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{| class="wikitable" style="text-align:right" |
||
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!年 |
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!種付料(万円) |
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!増減 |
!増減 |
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!種付頭数<ref name=" |
!種付頭数<ref name="sgts2">{{Cite web|和書|title=種牡馬情報:世代・年次別(サラ系総合)|キタサンブラック|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001155349/sire/generation/thorough_s/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2022-05-22}}</ref> |
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|- |
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|500<ref>{{Cite web|和書|title=社台スタリオンステーションの種付料が決定|社台スタリオンステーション |url=https://shadai-ss.com/news/info/shadai-stallion-station-fee2018/ |website=社台スタリオンステーション |accessdate=2022-03-29 |language=ja}}</ref> |
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| - |
| - |
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|400<ref>{{Cite web|和書|title=社台スタリオンステーション繋養種牡馬の種付料が決定-ニュース |url=https://shadai-ss.com/news/info/news-1516/ |website=社台スタリオンステーション |accessdate=2022-03-29 |language=ja}}</ref> |
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|400<ref>{{Cite web |title=社台スタリオンステーション繋養種牡馬の種付料が決定 |url=https://shadai-ss.com/news/stallion/news-2058/ |website=社台スタリオンステーション |accessdate=2022-03-29 |language=ja}}</ref> |
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|300<ref>{{Cite web|和書|title=社台スタリオンステーション繋養種牡馬の種付料が決定。 - ニュース |url=https://shadai-ss.com/news/info/news-2396/ |website=社台スタリオンステーション |accessdate=2022-03-29 |language=ja}}</ref> |
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|500<ref>{{Cite web |
|500<ref>{{Cite web|和書|title=社台スタリオンステーション繋養種牡馬の種付料が決定 |url=https://shadai-ss.com/news/stallion/news-3452/ |website=社台スタリオンステーション |accessdate=2022-03-29 |language=ja}}</ref> |
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!2023年 |
!2023年 |
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|1000<ref>{{Cite web |
|1000<ref>{{Cite web|和書|title=社台スタリオンステーション繋養種牡馬の2023年シーズン種付料が決定 - ニュース |url=https://shadai-ss.com/news/info/news-3750/ |website=社台スタリオンステーション |access-date=2022-11-21 |language=ja}}</ref> |
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!2024年 |
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|2000<ref>{{Cite web |title=社台スタリオンステーション繋養種牡馬の2024年度種付料が決定 - ニュース |url=https://shadai-ss.com/news/info/news-4048/ |website=社台スタリオンステーション |access-date=2023-11-21 |language=ja |archive-url=https://web.archive.org/web/20231121081658/https://shadai-ss.com/news/info/news-4048/ |archive-date=2023-11-21}}</ref> |
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=== 重賞優勝産駒一覧 === |
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==== GI級競走優勝産駒 ==== |
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'''太字'''はGI・JpnI競走を示す |
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'''太字強調'''は、GI級競走を表す。また外国重賞には、その競走が行われた場所の国旗を充てる。 |
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==== グレード制重賞勝利馬 ==== |
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* 2019年産 |
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** [[イクイノックス]](牡、母父:[[キングヘイロー]]、2021年[[東京スポーツ杯2歳ステークス]]、2022年・2023年'''[[天皇賞(秋)]]'''、2022年'''[[有馬記念]]'''、2023年{{Flagicon|UAE}}'''[[ドバイシーマクラシック]]'''、'''[[宝塚記念]]'''、'''[[ジャパンカップ]]''')<ref name="JBIS-イクイノックス">{{Cite web|和書|title=イクイノックス |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001309176/ |website=JBISサーチ |accessdate=2024-05-21}}</ref> |
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** [[ウィルソンテソーロ]](牡、母父:[[アンクルモー]]、2023年[[かきつばた記念]]、[[マーキュリーカップ]]、[[白山大賞典]]、2024年'''[[JBCクラシック]]''')<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001312997/ |title=ウィルソンテソーロ |website=JBISサーチ |publisher=公益財団法人[[日本軽種馬協会]] |accessdate=2023-09-17}}</ref> |
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* 2020年産 |
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** [[ソールオリエンス]](牡、母父:[[モティヴェーター|Motivator]]、2023年[[京成杯]]、'''[[皐月賞]]''')<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001325944/ |title=ソールオリエンス |accessdate=2024-05-21 |website=JBISサーチ |publisher=公益財団法人[[日本軽種馬協会]]}}</ref> |
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* 2022年産 |
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**[[クロワデュノール]](牡、母父:[[ケープクロス|Cape Cross]]、2024年東京スポーツ杯2歳ステークス、'''[[ホープフルステークス (中央競馬)|ホープフルステークス]]''') |
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==== グレード制重賞優勝馬 ==== |
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* 2019年産 |
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** [[ガイアフォース]](牡、母父:[[クロフネ]]、2022年[[セントライト記念]])<ref>{{Cite web|和書|title=ガイアフォース |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001307900/ |website=www.jbis.or.jp |accessdate=2022-09-19}}</ref> |
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** [[エコロデュエル]](牡、母父:[[ジャイアンツコーズウェイ|Giant's Causeway]]、2023年[[京都ジャンプステークス]])<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001311741/|title=エコロデュエル|work=JBISサーチ|publisher=公益財団法人[[日本軽種馬協会]]|accessdate=2023-11-11}}</ref> |
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* 2020年産 |
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** [[ラヴェル (競走馬)|ラヴェル]](牝、母父:[[ダイワメジャー]]、2022年[[アルテミスステークス]]、2024年[[チャレンジカップ (中央競馬)|チャレンジカップ]])<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001322796/ |title=ラヴェル |accessdate=2022-10-29 |website=www.jbis.or.jp |publisher=JBISサーチ}}</ref> |
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** [[スキルヴィング]](牡、母父:[[シンボリクリスエス]]、2023年[[青葉賞]])<ref name="JBIS-スキルヴィング">{{Cite web|和書|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001323731/ |title=スキルヴィング |website=JBISサーチ |publisher=公益財団法人[[日本軽種馬協会]] |accessdate=2023-04-29}}</ref> |
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* 2021年産 |
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**[[クリスマスパレード (競走馬)|クリスマスパレード]](牝、母父:[[ブレイム|Blame]]、2024年[[紫苑ステークス]])<ref>[https://www.jbis.or.jp/horse/0001338648/ クリスマスパレード]JBISサーチ(公益財団法人日本軽種馬協会)、2024年9月7日閲覧</ref> |
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* 2022年産 |
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**[[サトノカルナバル]](牡、母父:Numerous、2024年[[函館2歳ステークス]])<ref>[https://www.jbis.or.jp/horse/0001355523/ サトノカルナバル]JBISサーチ(公益財団法人日本軽種馬協会)、2024年7月13日閲覧</ref> |
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====地方重賞優勝馬==== |
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*2019年産 |
*2019年産 |
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**[[ |
** ウン(牡、母父:[[マリブムーン]]、2022年[[オパールカップ]])<ref>{{Cite web|和書|title=ウン |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001311271/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2023-09-11}}</ref> |
||
**[[ガイアフォース]](2022年[[セントライト記念]])<ref>{{Cite web|title=ガイアフォース|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001307900/|website=www.jbis.or.jp|accessdate=2022-09-19}}</ref> |
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**[[ウィルソンテソーロ]](2023年[[かきつばた記念]]、[[マーキュリーカップ]]、[[白山大賞典]])<ref>{{Cite web|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001312997/|title=ウィルソンテソーロ|website=JBISサーチ|publisher=公益財団法人[[日本軽種馬協会]]|accessdate=2023-09-26}}</ref> |
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*2020年産 |
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**[[ソールオリエンス]](2023年[[京成杯]]、'''[[皐月賞]]''')<ref>{{Cite web|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001325944/|title=ソールオリエンス|accessdate=2023-01-15|website=JBISサーチ|publisher=公益財団法人[[日本軽種馬協会]]}}</ref> |
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**[[ラヴェル (競走馬)|ラヴェル]](2022年[[アルテミスステークス]])<ref>{{Cite web|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001322796/|title=ラヴェル|accessdate=2022-10-29|website=www.jbis.or.jp|publisher=JBISサーチ}}</ref> |
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**[[スキルヴィング]](2023年[[青葉賞]])<ref>{{Cite web|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001323731/|title=スキルヴィング|website=JBISサーチ|publisher=公益財団法人[[日本軽種馬協会]]|accessdate=2023-04-29}}</ref> |
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== 特徴・評価 == |
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=== 身体面 === |
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ファイル:Equinox Takarazuka Kinen 2023(IMG1).jpg|イクイノックス(2019年産) |
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キタサンブラックは、母の父がサクラバクシンオーにもかかわらず、中長距離で活躍した{{Sfn|優駿2017年3月号|p=29}}。サクラバクシンオー産駒の中長距離の実績が乏しいことから短距離専門のイメージが浸透していたが、キタサンブラックはそのイメージを覆していた。軍土門隼夫によれば、母が長距離馬アンバーシャダイの全妹であることから、サクラバクシンオーは走っていないだけで、本来は短距離に留まらず、もっと長い距離もこなせるポテンシャルがあると考える者も少なくはなかった{{Sfn|優駿2016年1月号|p=16}}という。このスタミナはサクラバクシンオーを経由して継承され、キタサンブラックで開花したと考えられている{{Sfn|優駿2016年1月号|p=16}}。 |
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File:Sol Oriens 20230416b.jpg|ソールオリエンス(2020年産) |
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</gallery> |
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2015年11月時点において、母の父サクラバクシンオーの産駒は288勝を挙げていたが、うち214勝がマイル以下である一方芝2000メートル以上は5頭による12勝に留まっており活躍は短距離に偏っていた。{{Sfn|優駿2016年1月号|p=16}}。この5頭のうちの2頭がキタサンブラックとその半兄のショウナンバッハである{{Sfn|優駿2016年1月号|p=16}}。 |
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==== 地方重賞勝利馬 ==== |
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1歳年上のショウナンバッハも、同様にサクラバクシンオー産駒の傾向に逆らい長距離で活躍したが<ref name="JBIS-ショウナンバッハ">{{Cite web|和書|title=ショウナンバッハ|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001141165/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2023-10-04}}</ref>、キタサンブラックが短距離に強いというイメージが強い母父サクラバクシンオー産駒の常識を覆し、長距離の適性を公に認めさせるには時間がかかった。出走するたびに距離不安説が囁かれており{{Sfn|第5コーナー 競馬トリビア集|p=144}}、特に菊花賞前には複数の解説者に母父サクラバクシンオーの存在を根拠に距離適性を懸念されていた{{Sfn|優駿2016年1月号|p=32}}。それを聞いた北島は「俺の馬はサクラバクシンオーじゃねぇ{{Sfn|優駿2016年1月号|p=32}}」と思い、腹を立てていた<ref>{{Cite web|和書|title=【有馬記念】北島、馬主歴50年以上 ブラックは“心の中で絶対勝つと”|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/12/22/kiji/K20151222011727750.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-09-17 |language=ja}}</ref>。北島には元から距離不安などなく、長距離をこなす自信があったという{{Sfn|優駿2016年1月号|p=33}}。 |
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* 2019年産 |
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** ウン(2022年[[オパールカップ]]) |
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キタサンブラックは、距離不安説を払拭するまでは実績の割に人気を得られなかった{{Sfn|第5コーナー 競馬トリビア集|p=144}}。デビューからしばらくは東京優駿を除いて3着以内、馬券圏内を外さない安定した戦績を残したが、それでも支持されなかった{{Sfn|第5コーナー 競馬トリビア集|p=143}}。初の1番人気は長距離GI2勝馬として迎えたキャリア12戦目の京都大賞典である{{Sfn|第5コーナー 競馬トリビア集|p=143}}。 |
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== 評価 == |
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種牡馬として繋養されている社台スタリオンステーションスタッフの三輪圭祐によると、キタサンブラックの印象を「野生でも大きな群れを作れそうな、オスとして魅力的な馬という印象」とし、「それはうるささや激しさではなく、自己主張して“魅せる”感じがありますよね」と評価している。競走馬としては3歳から故障なくG1を走り続けた心と身体の強さを高く評価し、「とにかくタフで長い期間崩れずに、しかもトップレベルで活躍したというところですよね。[[イチロー]]選手みたいなものですね」と述べている<ref>[https://smart.keibalab.jp/column/specialtalk/vol_57_1/ 2018年春から種牡馬入り キタサンブラックを訪ねて] - 競馬ラボ 2018年6月14日</ref>。同ステーション事務局の徳武英介は、本馬をその体質や体型から「[[サンデーサイレンス]]を115%で拡大コピーした馬」と表現し、性格については[[サクラユタカオー]]、[[サクラバクシンオー]]の「上品」さを持っていると付け加えた<ref>『優駿』2021年9月号 p.72</ref>。 |
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距離不安説を拭い去った後は、反対に距離不足説も盛んに取り上げられた{{Sfn|優駿2018年2月号|p=232}}。天皇賞(春)やジャパンカップを優勝しステイヤーとしての地位を確立した2017年には中距離の大阪杯に出走しているが、この際はスタミナ優位なステイヤーのイメージが浸透して、スピードやキレ不足が懸念されていた{{Sfn|優駿2018年2月号|p=232}}。しかし大阪杯を優勝し、天皇賞(春)ではレコードタイムで駆け、自身のスピード能力を証明し、周囲が持つイメージを複数回覆していた{{Sfn|優駿2018年2月号|p=232}}。清水は適性について「走れと言われたら、ダートでも戦える{{Sfn|優駿2023年1月号|p=46}}」マイルの「安田記念に行ったら、めっちゃ走りそうですね。むしろ適性がわからないぐらい{{Sfn|優駿2023年1月号|p=46}}」と評している。 |
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『[[優駿]]』2021年8月号における「新世紀の名馬ベスト100」では第4位の支持を得た。同企画に寄稿した[[谷川直子]]は、キタサンブラックの「すごいところ」として、[[顔]]、大型{{Refnest|現役時の最大体重は542kg<ref>{{Cite web |title=競走成績:全競走成績|キタサンブラック|JBISサーチ(JBIS-Search) |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001155349/record/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2022-05-10}}</ref>。体高は172.0cm<ref>{{Cite web |title=キタサンブラック - 種牡馬・産駒 |url=https://shadai-ss.com/stallion/kitasan-black/ |website=社台スタリオンステーション |access-date=2022-05-10 |language=ja |archive-url=https://archive.ph/xrnhr |archive-date=2022-5-10}}</ref>。|group=注}}、[[無事之名馬|無事]]、[[持久力|スタミナ]]、スピード、根性、北島三郎、武豊の8要素を挙げている<ref>{{Cite book|和書|title=優駿|date=2021-7-26|year=2021|publisher=㈱中央競馬ピーアール・センター|pages=20-21}}</ref>。 |
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キタサンブラックはブラックタイドを引き継いで大柄だった。清水は「馬格があって品のある馬{{Sfn|優駿2015年6月号|p=20}}」と評している。デビュー時点で既に510キログラム有ったが、[[#ハードトレーニング|ハードトレーニング]]を重ねるうちに筋肉が増大して530キログラムまで成長し<ref name="日経-キタサン">{{Cite web|和書|title=他を圧倒 キタサンブラックの強さの源探る |url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO17655100U7A610C1000000/ |website=日本経済新聞 |date=2017-06-17 |access-date=2023-10-08 |language=ja}}</ref>{{Sfn|優駿2017年4月号|p=8}}、 |
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== 血統表 == |
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最終的に菊花賞{{Sfn|優駿2015年12月号|p=101}}、大阪杯{{Sfn|優駿2017年6月号|p=87}}天皇賞(秋)<ref name="競馬ブック-2018年天皇賞(秋)">{{Cite web|和書|title=天皇賞(秋)アラカルト |url=https://p.keibabook.co.jp/news/detail/66583 |website=競馬ブック |access-date=2023-09-28}}</ref>、有馬記念{{Sfn|優駿2018年2月号|p=99}}の複数のG1タイトルで優勝馬の最高馬体重記録を更新した。 |
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{{競走馬血統表 |
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=== 知能・精神面 === |
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キタサンブラックがその血統にもかかわらず、長距離をこなすことができたのは、キタサンブラック自身が落ち着いた性格だったためとされている{{Sfn|優駿2015年12月号|p=49}}。どんな距離でも引っ掛かることなく、折り合いをつけて走ることが可能だった{{Sfn|優駿2015年12月号|p=49}}。 |
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母の父サクラバクシンオーがスプリンターになったきっかけは、気が強すぎるところがあったからであった{{Sfn|優駿2015年12月号|p=49}}。気が強く推進力があることは、一本調子のスプリント戦では有利に働くが、距離が長くなり緩急が加わると引っ掛かり、対応は困難だった。しかしキタサンブラックは、サクラバクシンオーの気の強さをそっくりそのままには受け継がなかった{{Sfn|優駿2015年12月号|p=49}}。 |
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== エピソード == |
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=== 北島三郎 === |
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[[ファイル:Saburo Kitajima IMG 7790r R 20151025.JPG|サムネイル|296x296ピクセル|北島三郎(2015年)]] |
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北島三郎は、2013年に[[紅白歌合戦]]を卒業し、2015年1月に劇場の座長公演を終了するなど一線から身を引き始めていたが、キタサンブラックはその直後の2015年1月31日にデビューした<ref name="デイリー-2017年天皇賞(秋)-北島">{{Cite web|和書|url=https://www.daily.co.jp/horse/2017/10/30/0010688179.shtml |title=【天皇賞】サブちゃん「感激です」 キタサンブラック天皇賞V3 |accessdate=2023-09-28 |publisher=[[デイリースポーツ]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20171101221210/https://www.daily.co.jp/horse/2017/10/30/0010688179.shtml |archivedate=2017-11-01}}</ref>。当初は東京都八王子の自宅で観戦するつもりだったが、当日朝に思い立ち東京競馬場に出向き、キタサンブラックのデビュー戦優勝を現地で見届けた<ref name="サンスポ-ありキタ-引退">{{Cite web|和書 |title=【有馬記念】ありがとうキタサン!サブちゃん、愛馬に新曲で花道(3頁) |url=https://race.sanspo.com/keiba/news/20171225/ope17122505090007-n3.html |website=サンスポZBAT!競馬 |date=2017-12-25 |access-date=2023-10-08 |language=ja-JP |archive-date=2023-10-12 |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012022738/https://race.sanspo.com/keiba/news/20171225/ope17122505090007-n3.html}}</ref>。。翌2016年には頚椎症性脊髄症の手術や目の手術などするなど体調が万全ではなかったが、キタサンブラックの活躍が心の支えになったと述べている{{Sfn|優駿2018年1月号|p=21}}<ref name="デイリー-2017年天皇賞(秋)-北島" />。 |
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北島の所有馬のクラシック参戦はキタサンブラックが通算5頭目の挑戦だった<ref name="nikkansports-1450738">{{Cite web|和書|title=サブちゃん大興奮ブラック無傷3連勝/スプリングS|url=https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1450738&year=2015&month=03&day=23 |website=p.nikkansports.com |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>{{Efn|1995年桜花賞9着・同年優駿牝馬(オークス)17着のキタサンサイレンス、1997年皐月賞14着のキタサンフドー、2001年東京優駿(日本ダービー)16着のキタサンチャンネル、2009年菊花賞10着のキタサンチーフに続く通算5頭目で6回目の挑戦であった{{R|"nikkansports-1450738"}}。}}。GIでは、2001年[[阪神ジュベナイルフィリーズ]]のキタサンヒボタン4着が長らく最高だったが、キタサンブラックの菊花賞制覇で達成された<ref>{{Cite web|和書|title=【菊花賞】“キタサン”95年のG1初挑戦以来12度目で初制覇|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/10/25/kiji/K20151025011387400.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>。 |
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2015年の菊花賞には、事前に東京都浅草の[[待乳山聖天]]や早稲田の[[穴八幡宮]]に出向いて必勝祈願を行い、当日同行するスタッフ全員に購入したお守りを配布し、黒いスーツと勝負服と同じ色合いのネクタイを用意して挑んだ<ref name="デイリー-北島6">{{Cite web|和書|title=【馬主・北島三郎6】キタサンブラック G1・6勝の裏に…縁起担ぎのドラマ/デイリースポーツ online |url=https://www.daily.co.jp/horse/2017/12/23/0010840678.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-10-09 |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref>。これ以降もキタサンブラックがGI競走に出走する際には必ず同様のゲン担ぎを行い、天皇賞(春)連覇に繋がった<ref name="デイリー-北島6" />。 |
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GIを4勝することになる2017年当初は、翌2018年の現役続行も考えていたという{{Sfn|優駿2018年1月号|p=21}}。しかし春のGIを2勝するなどして、人気種牡馬になる目算も見え始めていた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=21}}。馬主歴半世紀以上でようやく巡り合えた優駿を手放すことは容易ではなかった。しかしこれまでの人生経験から、引き際が重要という考えに至っていた。種牡馬としてなど、キタサンブラックの将来を考えたうえでの決断だった{{Sfn|優駿2017年12月号|p=28}}。 |
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=== まつり === |
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キタサンブラックが優勝すると、レース後に北島三郎は競馬場の観衆の前に立ち、持ち歌である『[[まつり (北島三郎の曲)|まつり]]』の替え歌をワンフレーズ披露するようになった。勝利を積み重ねたために、やがて『まつり』披露は恒例になっていった。 |
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キタサンブラックが成り上がり、GI戦線に臨むにあたって、北島は軽い気持ちで「GI勝ったら歌っちゃうよ」「1着なら『まつり』に決まってる」というように宣言したところ、多くの方々から期待の声を集めたことがきっかけだった{{Sfn|優駿2016年1月号|p=33}}。実際にキタサンブラックがGI競走初優勝を果たした2015年の菊花賞では、スタンド前のお立ち台で行われた北村宏司騎手のインタビュー後、北島もお立ち台に上がってインタビューに参加し<ref>{{Cite web|和書 |title=サブちゃん歌った! 「キタサン祭りだよ~♪」 |url=http://race.sanspo.com/keiba/news/20151025/etc15102516320004-n1.html |website=予想王TV@SANSPO.COM |date=2015-10-25 |access-date=2023-09-12 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012023049/http://race.sanspo.com/keiba/news/20151025/etc15102516320004-n1.html |archive-date=2023-10-12}}</ref>、「公約したんですよね」「歌うよ!」と宣言して、ファンに手拍子を促し、アカペラで『まつり』のサビを替え歌にしてワンフレーズを披露した<ref>{{Cite web|和書|title=北島三郎 菊花賞Vに歓喜の熱唱「これが“競馬”の祭りだよ~」|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/10/25/kiji/K20151025011387681.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-09-12 |language=ja}}</ref>。 |
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この菊花賞が日本競馬史上初めてとなる馬主のお立ち台での歌唱事例となった<ref name="サンスポ-菊花賞-まつり">{{Cite web|和書 |title=【菊花賞】サブちゃん悲願GIで「まつり」歌った泣いた! |url=http://race.sanspo.com/keiba/news/20151026/ope15102605100012-n4.html |access-date=2023-09-12 |publisher=[[サンケイスポーツ]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012024252/http://race.sanspo.com/keiba/news/20151026/ope15102605100012-n4.html |archive-date=2023-10-12}}</ref>。北島は、紅白歌合戦のトリより緊張したという<ref name="サンスポ-菊花賞-まつり" />。菊花賞に続く有馬記念では3着に敗れたものの歌唱している。中山競馬最終競走終了後の有馬記念回顧イベントにサプライズ出演して『まつり』をカラオケに沿ってフルコーラスで歌い、終いを「これが有馬のまつりだよ~」と歌い上げた<ref>{{Cite web|和書 |title=【有馬記念】キタサン3着もサブちゃん歌った! |url=http://race.sanspo.com/keiba/news/20151228/ope15122805030005-n1.html |website=予想王TV@SANSPO.COM |date=2015-12-28 |access-date=2023-09-14 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012022740/http://race.sanspo.com/keiba/news/20151228/ope15122805030005-n1.html |archive-date=2023-10-12}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=http://www.daily.co.jp/horse/2015/12/28/0008680351.shtml |title=【有馬記念】サブちゃん負けても歌った |accessdate=2023-09-17 |publisher=[[デイリースポーツ]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20151228173414/http://www.daily.co.jp/horse/2015/12/28/0008680351.shtml |archive-date=2015-12-28}}</ref>。 |
|||
翌2016年春は、武豊と初コンビを組んだ始動戦の産経大阪杯は2着、武は「せっかく練習したのに歌えんかった<ref>{{Cite web|和書|title=【大阪杯】キタサンブラック首差2着 武豊“まつり練習したのに”|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2016/04/04/kiji/K20160404012336680.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-09-14 |language=ja}}</ref>」とジョークを飛ばしていた。しかし続く天皇賞(春)を優勝、レース後にはスタンドから『まつり』コールが発生していた<ref name="日刊-2016年天皇賞(春)-まつり">{{Cite web|和書|url=http://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1640507&year=2016&month=5&day=1 |title=北島三郎歌った「今日は豊のまつり~だ~よ」 |accessdate=2023-09-12 |publisher=[[日刊スポーツ]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160504025732/http://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1640507&year=2016&month=5&day=1 |archivedate=2016-05-04}}</ref>。北島は、予告していなかったがコールに応えて披露し、終いを「今日は豊さんのまつりだよ」に変えて歌唱した<ref name="日刊-2016年天皇賞(春)-まつり" /><ref>{{Cite web|和書|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20160501-OHT1T50059.html |title=【天皇賞・春】サブちゃん、武豊に「まつり」を催促…やっぱり自ら熱唱 |accessdate=2023-09-12 |publisher=[[スポーツ報知]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160505093256/http://www.hochi.co.jp/horserace/20160501-OHT1T50059.html |archivedate=2016-05-05}}</ref>。そして暮れの有馬記念は、2着に敗れたものの再び終了後の有馬記念回顧イベントで歌唱。前年3着からの2着だったために北島は「あと1年はこの馬も頑張る。来年は1着だ<ref name="デイリー-2016年有馬記念-まつり">{{Cite web|和書|url=http://www.daily.co.jp/horse/2016/12/26/0009781461.shtml |title=【有馬記念】サブちゃん2着でも熱唱 来年はフランスで勝利の凱歌だ! |accessdate=2023-09-17 |publisher=[[デイリースポーツ]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20161227085553/http://www.daily.co.jp/horse/2016/12/26/0009781461.shtml |archive-date=2016-12-27}}</ref>」と宣言し、さらにフランスでの歌唱を、つまり凱旋門賞挑戦の意欲も見せていた<ref name="デイリー-2016年有馬記念-まつり" />。 |
|||
しかし続く2017年、暮れの有馬記念を優勝するまで取っておくという理由で、『まつり』を封印し<ref>{{Cite web|和書|title=サブちゃん「まつり」封印 「有馬記念まで取っておく」 |url=https://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20170129/enn1701291000004-n1.htm |website=ZAKZAK |access-date=2023-09-14 |language=ja-JP}}</ref>、引退レースの有馬記念を優勝するまで歌唱しなかった<ref name="サンスポ-ありキタ-引退式">{{Cite web|和書 |title=【有馬記念】ありがとうキタサン!サブちゃん、愛馬に新曲で花道(2頁) |url=https://race.sanspo.com/keiba/news/20171225/ope17122505090007-n2.html |website=サンスポZBAT!競馬 |date=2017-12-25 |access-date=2023-10-08 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012022736/https://race.sanspo.com/keiba/news/20171225/ope17122505090007-n2.html |archive-date=2023-10-12}}</ref>。直後に行われた中山競馬場のお別れセレモニーにて1年ぶりの『まつり』を歌唱し、武も口ずさむ形で初めて参加していた。またこのセレモニーでは『まつり』に限らず、新曲の『ありがとう キタサンブラック』を初披露。「泣いちゃうから<ref name="サンスポ-ありキタ-引退式" />」と収録音源を流していた<ref name="サンスポ-ありキタ-引退式" />。当初は引退式で披露するはずだったが前倒しでの披露となった<ref>{{Cite web|和書 |title=【有馬記念】サブちゃん感涙 特製VTR披露&『まつり』熱唱(2頁) |url=https://race.sanspo.com/keiba/news/20171224/ope17122418460014-n2.html |website=サンスポZBAT!競馬 |date=2017-12-24 |access-date=2023-10-09 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231012022742/https://race.sanspo.com/keiba/news/20171224/ope17122418460014-n2.html |archive-date=2023-10-12}}</ref>。 |
|||
翌2018年1月の引退式では、主催者は、馬が主役であることを根拠に『まつり』披露はないと告知をしていた<ref name="デイリー-引退式">{{Cite web|和書|title=キタサンブラックが引退式 「まつり熱唱はなし」説明もサブちゃん熱唱/デイリースポーツ online |url=https://www.daily.co.jp/horse/2018/01/07/0010877223.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-10-09 |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref><ref name="報知-引退式">{{Cite web|和書|title=引退式でキタサンブラック最後の雄姿!サブちゃんサプライズ演出で「まつり」熱唱 |url=https://umatoku.hochi.co.jp/articles/20180107-OHT1T50176.html |website=スポーツ報知 |date=2018-01-08 |access-date=2023-10-09 |language=ja}}</ref>。しかし北島は、ファンを前に「生歌を聴かせないわけにはいかない」としてサプライズで歌唱をした<ref name="デイリー-引退式" /><ref name="報知-引退式" />。また『ありがとう キタサンブラック』の収録音源も再度披露されていた{{Sfn|優駿2018年2月号|p=153}}。 |
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=== ハードトレーニング === |
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キタサンブラックは、清水厩舎独特のハードトレーニングで鍛えられた。中学生時代は大阪の名門陸上部で長距離選手として在籍していた清水は、疲労が出るまで鍛えることが、成長への早道だという考えの持ち主だった{{Sfn|優駿2017年9月号|p=69}}。そのため練習後のケアを考慮しつつも、キタサンブラックを攻めに攻めて成長を促していた{{Sfn|優駿2017年9月号|p=68}}。 |
|||
成長の要因は、キタサンブラックが頑丈な体の持ち主で、清水のそのハードトレーニングに応え続ける才能に恵まれていたことだった{{Sfn|優駿2017年2月号|p=17}}<ref name="日経-キタサン" />。性格はおとなしく、調教の妨げになるような行動をしなかった<ref name="日経-キタサン" />。しかし気持ちのスイッチは自由自在で、騎手の要求にすぐに反応して駆けることができる賢さがあった<ref name="日経-キタサン" />{{Sfn|優駿2017年4月号|p=8}}。また、体が柔らかく、多少の変化にも動じない図太さがあった{{Sfn|優駿2017年9月号|p=69}}。おとなしさと賢さなどを併せ持つため、消耗が少なく済み{{Sfn|優駿2017年4月号|p=8}}、故障のリスクは少なかった{{Sfn|優駿2017年9月号|p=69}}。 |
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また、調教量が増えるなどを感じると、出走直前であることを察して飼葉の量を減らすなど、人間の手を煩わせずとも自ら体を仕上げることが可能だった{{Sfn|優駿2017年4月号|p=8}}。清水は「本当に鍛えがいのある馬{{Sfn|優駿2017年2月号|p=17}}」であると述べている。 |
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3歳秋、クラシック最終戦の菊花賞を目指す過程において、負荷が大きいとされている栗東トレーニングセンターのCウッドコースを1周半から2周半させたり、Cウッドコースから坂路走破させたりという内容のかなりハードなメニューを行った{{Sfn|優駿2015年12月号|p=49}}。始動戦のセントライト記念は仕上がり途上でありながら優勝し、本番の菊花賞も良い状態で迎えて優勝した{{Sfn|優駿2015年12月号|p=49}}。翌年の4歳もそのハードトレーニングに応え続け、本格化を果たしていた{{Sfn|優駿2017年2月号|p=17}}。 |
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現役最終年の大阪杯には栗東坂路コース走破1日3本を三度こなして臨み、優勝を果たした{{Sfn|優駿2017年5月号|p=60}}。ただし、引退を決めて臨んだ最後の秋は、坂路三本というようなハードトレーニングはせず、状態維持や調整を重視して仕上げられた{{Sfn|優駿2017年12月号|p=28}}。秋の古馬三冠競走を全うするために、そして北島は特に有馬記念優勝を所望していたために、最終戦までを考慮しながらできる限り良い状態に仕上げる工夫がなされた{{Sfn|優駿2017年12月号|p=28}}。最終追い切りを馬なりに留めるなど負荷こそ軽くしていた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=9}}。清水は仕上げに抜かりはないと考えていた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=20}}。雨中の天皇賞(秋)を経たジャパンカップは3着に敗れたが、状態面には自信を持っていた{{Sfn|優駿2018年1月号|p=20}}。 |
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== 定量的評価 == |
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=== 獲得賞金 === |
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;JRA獲得賞金{{Sfn|優駿2018年2月号|p=23}}{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}} |
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{{Main|著名な記録を持つ競走馬一覧#日本の獲得賞金高額馬}} |
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競走馬生活晩年、2017年の大阪杯を優勝して[[ゼンノロブロイ]]を追い抜いて歴代8位となり<ref>{{Cite web|和書|title=大阪杯アラカルト |url=https://p.keibabook.co.jp/news/detail/65577 |website=競馬ブック |access-date=2023-09-26}}</ref>、続く天皇賞(春)も優勝して[[オルフェーヴル]]まで追い抜いて歴代5位となった{{Sfn|優駿2017年6月号|p=70}}。そして秋の天皇賞(秋)を優勝してディープインパクトまで追い抜き歴代2位<ref name="競馬ブック-2018年天皇賞(秋)" />、さらに有馬記念も優勝してテイエムオペラオーを抜き、引退レースで歴代1位に浮上、最多獲得賞金記録を樹立した{{Sfn|優駿2018年2月号|p=77}}。 |
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;獲得賞金の加算推移 |
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{| class="wikitable" |
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| colspan="9" |JRA獲得賞金(3歳以上) |
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|- |
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|年度 |
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|順位 |
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|獲得賞金額 |
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|成績 |
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|勝ち鞍(太字強調はGI競走) |
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|1位 |
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|出典 |
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|2015 |
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|{{0}}4位 |
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|{{0}}3億5557万3000円 |
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|8戦5勝 |
|||
|'''菊花賞'''、スプリングS、セントライト記念 |
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|[[ラブリーデイ]] |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|title=2015年度 リーディングホース(サラ系3歳以上)【賞金順】 JRA |url=https://www.jra.go.jp/datafile/leading/h2015o.html |website=www.jra.go.jp |access-date=2023-10-04}}</ref> |
|||
|- |
|||
|2016 |
|||
|'''{{0}}{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|{{0}}7億1193万0000円 |
|||
|6戦3勝 |
|||
|'''天皇賞(春)'''、'''ジャパンC'''、京都大賞典 |
|||
|([[サトノダイヤモンド]]) |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jra.go.jp/datafile/leading/2016pdf/h2016o.pdf |title=本年出走馬成績一覧表(賞金順) |accessdate=2023-10-04 |publisher=[[日本中央競馬会]] |archive-date=2016-12-26 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161226221242/https://www.jra.go.jp/datafile/leading/2016pdf/h2016o.pdf}}</ref> |
|||
|- |
|||
|2017 |
|||
|'''{{0}}{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|{{0}}8億{{0}}934万0000円 |
|||
|6戦4勝 |
|||
|'''大阪杯'''、'''天皇賞(春・秋)'''、'''有馬記念''' |
|||
|([[シュヴァルグラン]]) |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jra.go.jp/datafile/leading/2017pdf/h2017o.pdf |title=本年出走馬成績一覧表(賞金順) |accessdate=2023-10-04 |publisher=[[日本中央競馬会]] |archive-date=2017-12-29 |archive-url=https://web.archive.org/web/20171229232106/http://www.jra.go.jp/datafile/leading/2017pdf/h2017o.pdf}}</ref> |
|||
|- |
|||
| colspan="2" |合計 |
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|18億7684万3000円 |
|||
| |
|||
| |
|||
| |
|||
| |
|||
|- |
|||
|} |
|||
GI1勝に留まった2015年こそ4位だったが、出走レースすべてで上位にあり続け、天皇賞(春)とジャパンカップを優勝した翌2016年には、7億円超えを果たして年間賞金王となった。1994年クラシック三冠、有馬記念優勝を果たした[[ナリタブライアン]]、2000年全勝、GI5勝「秋の古馬三冠」も果たした[[テイエムオペラオー]]、2006年全勝、GI4勝を挙げた[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]、2011年クラシック三冠、有馬記念優勝を果たした[[オルフェーヴル]]に続いて史上5頭目となる7億円越えを果たしていた<ref>{{Cite web|和書 |title=第71回 「7億円」 |url=https://enjoy.jbis.or.jp/column/ariyoshi/2017/009510 |website=JBISサーチ(JBIS-Search):国内最大級の競馬情報データベース |date=2017-02-14 |access-date=2024-01-12 |language=ja |publisher=公益社団法人日本軽種馬協会 |archive-url=https://web.archive.org/web/20240112041318/https://enjoy.jbis.or.jp/column/ariyoshi/2017/009510 |archive-date=2024-01-12}}</ref>。 |
|||
さらに2017年にも、GI4勝を挙げて再び年間賞金王に君臨。シンボリルドルフ、[[スペシャルウィーク]]、ディープインパクトに続いて史上4頭目となる2年連続賞金王に輝いた{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}<ref name="競馬ブック-2017有馬記念">{{Cite web|和書|title=有馬記念アラカルト |url=https://p.keibabook.co.jp/news/detail/66872 |website=競馬ブック |access-date=2023-10-04}}</ref>。獲得賞金8億円は、2000年テイエムオペラオーの10億円に次いで史上2位となる年間獲得賞金だった<ref name="競馬ブック-2017有馬記念" />。 |
|||
=== 勝利数 === |
|||
;JRAGI勝利数{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}} |
|||
{| class="wikitable" |
|||
!<small>勝利数</small> |
|||
!<small>生年</small> |
|||
!<small>性</small> |
|||
!<small>競走馬名</small> |
|||
!JRAGI勝ち鞍 |
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|- |
|||
| rowspan="5" |7勝 |
|||
|1981 |
|||
|牡 |
|||
|[[シンボリルドルフ]] |
|||
|<small>84年[[中央競馬クラシック三冠|クラシック三冠]]([[皐月賞]]、[[東京優駿]]、[[菊花賞]])、[[有馬記念]]</small><br/><small>85年[[天皇賞(春)]]、[[ジャパンカップ]]、有馬記念</small> |
|||
|- |
|||
|1996 |
|||
|牡 |
|||
|[[テイエムオペラオー]] |
|||
|<small>99年皐月賞</small><br/><small>00年天皇賞(春)、[[宝塚記念]]、[[天皇賞(秋)]]、ジャパンカップ、有馬記念</small><br/><small>01年天皇賞(春)</small> |
|||
|- |
|||
|2002 |
|||
|牡 |
|||
|[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]] |
|||
|<small>05年クラシック三冠(皐月賞、東京優駿、菊花賞)</small><br/><small>06年天皇賞(春)、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念</small> |
|||
|- |
|||
|2004 |
|||
|牝 |
|||
|[[ウオッカ (競走馬)|ウオッカ]] |
|||
|<small>06年[[阪神ジュベナイルフィリーズ]]</small><br/><small>07年東京優駿</small><br/><small>08年[[安田記念]]、天皇賞(秋)</small><br/><small>09年[[ヴィクトリアマイル]]、安田記念、ジャパンカップ</small> |
|||
|- |
|||
|2012 |
|||
|牡 |
|||
|'''キタサンブラック''' |
|||
|<small>15年菊花賞</small><br/><small>16年天皇賞(春)、ジャパンカップ</small><br/><small>17年[[大阪杯]]、天皇賞(春)、天皇賞(秋)、有馬記念</small> |
|||
|} |
|||
;JRA重賞勝利数{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}} |
|||
{| class="wikitable" |
|||
!位 |
|||
!勝利数 |
|||
!競走馬名 |
|||
!生年 |
|||
!性 |
|||
!勝利重賞(太字強調は、八大競走及びGI級競走) |
|||
|- |
|||
| rowspan="3" |1 |
|||
| rowspan="3" |12勝 |
|||
|[[スピードシンボリ]] |
|||
|1963 |
|||
|牡 |
|||
|<small>66年[[京成杯]]</small><br/><small>67年[[アメリカジョッキークラブカップ|アメリカJCC]]、[[目黒記念|目黒記念(春)]]、'''[[天皇賞(春)]]'''、[[日本経済賞]]</small><br/><small>68年[[アルゼンチンジョッキークラブカップ|アルゼンチンJCC]]</small><br/><small>69年目黒記念(春)、[[ダイヤモンドステークス|ダイヤモンドS]]、'''[[有馬記念]]'''</small><br/><small>70年アメリカJCC、'''[[宝塚記念]]'''、'''有馬記念'''</small> |
|||
|- |
|||
|[[オグリキャップ]] |
|||
|1985 |
|||
|牡 |
|||
|<small>88年[[ペガサスステークス|ペガサスS]]、[[毎日杯]]、[[京都4歳特別]]、[[ニュージーランドトロフィー4歳ステークス|NZT4歳S]]、[[高松宮杯 (競馬)|高松宮杯]]、[[毎日王冠]]、'''有馬記念'''</small><br/><small>89年[[オールカマー]]、毎日王冠、'''[[マイルチャンピオンシップ|マイルCS]]'''</small><br/><small>90年'''[[安田記念]]'''、'''有馬記念'''</small> |
|||
|- |
|||
|[[テイエムオペラオー]] |
|||
|1996 |
|||
|牡 |
|||
|<small>99年毎日杯、'''[[皐月賞]]'''</small><br/><small>00年[[京都記念]]、[[阪神大賞典]]、'''天皇賞(春)'''、'''宝塚記念'''、</small><br/><small>[[京都大賞典]]、'''[[天皇賞(秋)]]'''、'''[[ジャパンカップ]]'''、'''有馬記念'''</small><br/><small>01年'''天皇賞(春)'''、京都大賞典</small> |
|||
|- |
|||
|4 |
|||
|11勝 |
|||
|[[ゴールドシップ]] |
|||
|2009 |
|||
|牡 |
|||
|<small>12年[[共同通信杯]]、'''皐月賞'''、[[神戸新聞杯]]、'''[[菊花賞]]'''、'''有馬記念'''</small><br/><small>13年'''宝塚記念'''</small><br/><small>14年[[阪神大賞典]]、'''宝塚記念'''</small><br/><small>15年阪神大賞典、'''天皇賞(春)'''</small> |
|||
|- |
|||
| rowspan="4" |5 |
|||
| rowspan="4" |10勝 |
|||
|[[ニホンピロウイナー]] |
|||
|1980 |
|||
|牡 |
|||
|<small>82年[[デイリー杯3歳ステークス|デイリー杯3歳S]]</small><br/><small>83年[[きさらぎ賞]]、[[CBC賞]]</small><br/><small>84年[[朝日チャレンジカップ|朝日チャレンジC]]、[[スワンステークス|スワンS]]、マイルCS</small><br/><small>85年[[読売マイラーズカップ|読売マイラーズC]]、[[京王杯スプリングカップ|京王杯SC]]、'''安田記念'''、'''マイルCS'''</small> |
|||
|- |
|||
|[[シンボリルドルフ]] |
|||
|1981 |
|||
|牡 |
|||
|<small>84年[[弥生賞]]、'''皐月賞'''、'''[[東京優駿]]'''、[[セントライト記念]]、'''菊花賞'''、'''有馬記念'''</small><br/><small>85年[[日経賞]]、'''天皇賞(春)'''、'''ジャパンカップ'''、'''有馬記念'''</small> |
|||
|- |
|||
|[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]] |
|||
|2002 |
|||
|牡 |
|||
|<small>05年弥生賞、'''皐月賞'''、'''東京優駿'''、神戸新聞杯、'''菊花賞'''</small><br/><small>06年阪神大賞典、'''天皇賞(春)'''、'''宝塚記念'''、'''ジャパンカップ'''、'''有馬記念'''</small> |
|||
|- |
|||
|'''キタサンブラック''' |
|||
|2012 |
|||
|牡 |
|||
|<small>15年[[スプリングステークス|スプリングS]]、セントライト記念、'''菊花賞'''</small><br/><small>16年'''天皇賞(春)'''、京都大賞典、'''ジャパンカップ'''</small><br/><small>17年'''[[大阪杯]]'''、'''天皇賞(春)'''、'''天皇賞(秋)'''、'''有馬記念'''</small> |
|||
|} |
|||
=== レーティングによる評価 === |
|||
==== 国際的評価 ==== |
|||
{| class="wikitable" |
|||
| colspan="11" |[[ワールド・ベスト・レースホース・ランキング]] |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |年度 |
|||
| rowspan="2" |順位 |
|||
| rowspan="2" |レート |
|||
| colspan="2" |部門 |
|||
| colspan="5" |コラム別 |
|||
| rowspan="2" |出典 |
|||
|- |
|||
|距 |
|||
|場 |
|||
|S |
|||
|M |
|||
|I |
|||
|L |
|||
|E |
|||
|- |
|||
|2015 |
|||
|97位 |
|||
|'''117''' |
|||
|LE |
|||
|芝 |
|||
| |
|||
| |
|||
| |
|||
|117 |
|||
|117 |
|||
|{{R|"ifhaonline-2015_LWBRRa"}} |
|||
|- |
|||
|2016 |
|||
|12位 |
|||
|'''123''' |
|||
|L |
|||
|芝 |
|||
| |
|||
| |
|||
| |
|||
|123 |
|||
| |
|||
|{{R|"ifhaonline-2016_LWBRR_xZy"}} |
|||
|- |
|||
|2017 |
|||
|{{0}}9位 |
|||
|'''124''' |
|||
|L |
|||
|芝 |
|||
| |
|||
| |
|||
| |
|||
|124 |
|||
| |
|||
|{{R|"ifhaonline-LWBRR_batch_47"}} |
|||
|- |
|||
| colspan="11" style="font-size:0.9em;" |〔注〕距離およびコラムの「SMILE」は、それぞれ下記の距離区分の略号。 |
|||
* S = Sprint(短距離): 1000 - 1300 m、北米は1000 - 1599 m |
|||
* M = Mile(マイル): 1301 - 1899 m、北米は1600 - 1899 m |
|||
* I = Intermediate(中距離): 1900 - 2100 m |
|||
* L = Long(長距離): 2101 - 2700 m |
|||
* E = Extended(超長距離): 2701 m - |
|||
|- |
|||
|} |
|||
==== 日本国内での評価 ==== |
|||
{| class="wikitable" |
|||
| colspan="14" |[[JPNサラブレッドランキング]] |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |年度 |
|||
| colspan="2" |部門 |
|||
| rowspan="2" |順位 |
|||
| rowspan="2" |レート |
|||
ポンド (lb) |
|||
| rowspan="2" |キログラム |
|||
換算 (kg) |
|||
| colspan="5" |コラム別 |
|||
| colspan="2" |部門最高(次点)評価 |
|||
| rowspan="2" |出典 |
|||
|- |
|||
|齢 |
|||
|場 |
|||
|S |
|||
|M |
|||
|I |
|||
|L |
|||
|E |
|||
|馬名 |
|||
|コラム/数 |
|||
|- |
|||
|2015 |
|||
|3歳 |
|||
|芝 |
|||
|{{Color|darkblue|2位}} |
|||
|'''117''' |
|||
|53.0 |
|||
| |
|||
| |
|||
| |
|||
|117 |
|||
|117 |
|||
|[[ドゥラメンテ]] |
|||
|L/121 |
|||
|{{Sfn|優駿2016年2月号|p=77}} |
|||
|- |
|||
| rowspan="3" |2016 |
|||
| rowspan="4" |4歳上 |
|||
| rowspan="3" |芝 |
|||
| rowspan="3" |{{Color|darkblue|2位タイ}} |
|||
| rowspan="2" |'''123''' |
|||
| rowspan="2" |55.5 |
|||
| rowspan="2" | |
|||
| rowspan="2" | |
|||
| rowspan="2" | |
|||
| rowspan="2" |123 |
|||
| rowspan="2" |117 |
|||
|[[エイシンヒカリ]] |
|||
|M/127 |
|||
| rowspan="3" |<ref>『5年3月号 86頁</ref> |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |[[モーリス (競走馬)|モーリス]] |
|||
| rowspan="2" |I/127 |
|||
|- |
|||
| colspan="2" |同2位[[サトノクラウン]] |
|||
| |
|||
| |
|||
| |
|||
|123 |
|||
| |
|||
|- |
|||
|2017 |
|||
|芝 |
|||
|{{Color|darkred|1位}} |
|||
|'''124''' |
|||
|56.0 |
|||
| |
|||
| |
|||
|123 |
|||
|124 |
|||
|121 |
|||
|[[シュヴァルグラン]] |
|||
|L/123 |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jra.go.jp/datafile/ranking/jpn/2017/4-turf.pdf |title=JPNサラブレッドランキング 2017年 |accessdate=2023-09-16 |publisher=[[日本中央競馬会]]}}</ref> |
|||
|} |
|||
=== 表彰 === |
|||
==== JRA賞での評価 ==== |
|||
{| class="wikitable" |
|||
| colspan="9" |[[JRA賞]] |
|||
|- |
|||
|年度 |
|||
|部門 |
|||
|順位 |
|||
|得票/満票 |
|||
| colspan="2" |受賞(次点)馬 |
|||
|備考 |
|||
|出典 |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |2015 |
|||
|[[JRA賞年度代表馬|年度代表馬]] |
|||
|{{0|-}}4位 |
|||
|{{00}}1/291票 |
|||
|[[モーリス (競走馬)|モーリス]] |
|||
|{{0}}82票 |
|||
|{{Efn|次点[[ラブリーデイ]]55票、第3位[[ドゥラメンテ]]19票。ほか該当馬なし1票{{Sfn|優駿2016年2月号|p=64}}。}} |
|||
| rowspan="2" |{{Sfn|優駿2016年2月号|p=64}} |
|||
|- |
|||
|[[JRA賞最優秀3歳牡馬|最優秀3歳牡馬]] |
|||
|{{Color|darkblue|次点}} |
|||
|{{00}}6/291票 |
|||
|[[ドゥラメンテ]] |
|||
|142票 |
|||
| |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |2016 |
|||
|'''年度代表馬''' |
|||
|'''{{Color|darkred|受賞}}''' |
|||
|134/291票 |
|||
| rowspan="2" |(モーリス) |
|||
|{{0}}90票 |
|||
|{{Efn|第3位[[サトノダイヤモンド]]66票、該当馬なし1票{{Sfn|優駿2016年2月号|p=64}}。}} |
|||
| rowspan="2" |{{Sfn|優駿2017年2月号|p=73}} |
|||
|- |
|||
|[[JRA賞最優秀5歳以上牡馬|'''最優秀4歳以上牡馬''']] |
|||
|'''{{Color|darkred|受賞}}''' |
|||
|201/291票 |
|||
|{{0}}90票 |
|||
| |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |2017 |
|||
|'''年度代表馬''' |
|||
|'''{{Color|darkred|受賞}}''' |
|||
|287/290票 |
|||
|[[オジュウチョウサン]] |
|||
|{{00}}3票 |
|||
| |
|||
| rowspan="2" |<ref name="優駿-2018-2-155" /> |
|||
|- |
|||
|[[JRA賞最優秀5歳以上牡馬|'''最優秀4歳以上牡馬''']] |
|||
|'''{{Color|darkred|受賞}}''' |
|||
|290/290票 |
|||
| colspan="2" |'''満票選出''' |
|||
| |
|||
|} |
|||
[[ファイル:Maurice Tenno Sho(Autumn)2016(IMG1).jpg|サムネイル|224x224ピクセル|[[モーリス (競走馬)|モーリス]]]] |
|||
菊花賞を優勝した2015年は、[[JRA賞年度代表馬|年度代表馬]]部門と[[JRA賞最優秀3歳牡馬|最優秀3歳牡馬]]部門で票こそ得たが、少数に留まり受賞には至らなかった。しかし翌2016年、天皇賞(春)とジャパンカップを優勝しGI2勝を記録し、年度代表馬と[[JRA賞最優秀4歳以上牡馬|最優秀4歳以上牡馬]]を受賞している。この年は、モーリスとサトノダイヤモンドもGI級競走を複数勝利しており、モーリスはキタサンブラックを上回るGI級3勝、サトノダイヤモンドは3歳ながら有馬記念でキタサンブラックを直接下して優勝していた<ref name="number-年度代表馬">{{Cite web|和書|url=https://number.bunshun.jp/articles/-/827258?page=2 |title=キタサンブラックが年度代表馬に! ディープ以来の「客を呼べる馬」。 |accessdate=2023-10-04 |publisher=[[Sports Graphic Number]]}}</ref>。しかしモーリスは、うち2勝が香港の[[チャンピオンズマイル]]と[[香港カップ]]だったためにインパクトに欠け、島田明宏によれば国内での取りこぼしも複数あったことも、悪く映ったという<ref name="number-年度代表馬" />。一方のキタサンブラックは、年間通して3着以内を守り続け、サトノダイヤモンドに敗れた有馬記念も僅差の2着だった。島田によれば、この安定性が好印象に映り、受賞につながったという<ref name="number-年度代表馬" />。 |
|||
現役最終年となった2017年は、大阪杯と春秋天皇賞、有馬記念を優勝してGI4勝を記録した。対立候補も同じ平地競走にはほとんど出現せず、満票近い票を集めて年度代表馬を、満票で最優秀4歳以上牡馬を受賞した{{R|優駿-2018-2-155}}。年度代表馬部門は3票流出して満票選出とはならなかったものの{{R|優駿-2018-2-155}}{{Efn|満票を妨げたのは同じ平地競走の活躍馬ではなく、[[障害競走]]で活躍した[[オジュウチョウサン]]であった{{R|優駿-2018-2-155}}。}}、前身の[[優駿賞]]などを含めた中央競馬の年度末表彰において史上7頭目の2年連続年度代表馬に輝いた{{Sfn|優駿2018年3月号|p=153}}{{Efn|1964・65年受賞の[[シンザン]]、1980・81年[[ホウヨウボーイ]]、1984・85年[[シンボリルドルフ]]、2002・03年[[シンボリクリスエス]]、2005・06年[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]、2008・09年[[ウオッカ (競走馬)|ウオッカ]]に続いての史上7頭目{{Sfn|優駿2018年3月号|p=153}}。}}(2度目の年度代表馬受賞としては史上9頭目{{Sfn|優駿2018年3月号|p=153}})。なお、2022・2023年度には産駒の[[イクイノックス]]が史上8頭目の2年連続年度代表馬となる<ref name="日経2024">{{Cite news|和書 |title=イクイノックスが年度代表馬 親子で2年連続選出は初 |newspaper=日本経済新聞 |date=2024-01-09 |url=https://www.nikkei.com/article/DGXZQOKC098E80Z00C24A1000000/ |access-date=2024-01-12 |publisher=日本経済新聞社 |language=ja}}</ref><ref name="報知2024">{{Cite news|和書 |title=【JRA賞】偉大な父・キタサンブラックに並んだ イクイノックスが史上初の父子で2年連続年度代表馬 |newspaper=スポーツ報知 |date=2024-01-10 |url=https://hochi.news/articles/20240109-OHT1T51249.html?page=1 |access-date=2024-01-12 |publisher=報知新聞社 |language=ja}}</ref>。親子受賞としてはJRA賞以前を含めて史上5例目であり{{R|報知2024}}{{Efn|1976年の[[トウショウボーイ]]と1983年の[[ミスターシービー]]、1984・85年の[[シンボリルドルフ]]と1991年の[[トウカイテイオー]]、2005・06年の[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]と2012・14年の[[ジェンティルドンナ]]、2013年の[[ロードカナロア]]と2018・20年度の[[アーモンドアイ]]に続く史上5例目{{R|報知2024}}。}}、2年連続受賞としては史上初の記録であった{{R|日経2024|報知2024}}。 |
|||
==== 顕彰馬選考における評価 ==== |
|||
{| class="wikitable" |
|||
!年 |
|||
!得票 |
|||
!率 |
|||
!順位 |
|||
!結果 |
|||
!選出 |
|||
!出典 |
|||
|- |
|||
|2019 |
|||
|140 |
|||
|72.5% |
|||
|{{0}}'''{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|落選 |
|||
|なし |
|||
|<ref name="JRA-2019年顕彰馬">{{Cite web2|url=https://www.jra.go.jp/news/201906/pdf/061101_01.pdf|title=2019年度 顕彰馬選定記者投票 得票数|accessdate=2023-09-15|publisher=日本中央競馬会|format=PDF|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210117085925/https://www.jra.go.jp/news/201906/pdf/061101_01.pdf|archivedate=2021-01-17}}</ref> |
|||
|- |
|||
|2020 |
|||
|'''158''' |
|||
|'''80.6%''' |
|||
|'''{{0}}{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|'''選出''' |
|||
|'''キタサンブラック''' |
|||
|<ref name="JRA-2020年顕彰馬">{{Cite web2|url=https://www.jra.go.jp/news/202006/pdf/060901_01.pdf|title=2020年度 顕彰馬記者投票 得票数|accessdate=2023-09-15|format=PDF|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210608005302/https://www.jra.go.jp/news/202006/pdf/060901_01.pdf|archivedate=2021-06-08}}</ref> |
|||
|- |
|||
| colspan="7" | |
|||
{| class="wikitable" |
|||
|- |
|||
| colspan="11" style="font-size:0.9em;" | |
|||
* 選出は投票者数の「'''4分の3以上(75パーセント)'''」の得票が必要。 |
|||
* 2019年は193人、2020年196人の記者が参加。 |
|||
* 記者1人あたり最大4頭に投票する権利を有する。 |
|||
|} |
|||
|} |
|||
初めて、JRA顕彰馬選考の対象となった2019年は、投票数二桁に留まる[[スペシャルウィーク]]や[[モーリス (競走馬)|モーリス]]、[[ブエナビスタ (競走馬)|ブエナビスタ]]などを上回り1位となる140票を集めたが、得票率は72.5パーセントに留まり、選出に必要な75パーセントの基準に5票だけ届かず、初年度での選出は叶わなかった<ref name="JRA-2019年顕彰馬" />。しかし2020年、同じように二桁に留まる[[キングカメハメハ]]やスペシャルウィーク、ブエナビスタを尻目に票を伸ばして158票を獲得<ref name="JRA-2020年顕彰馬" />。選出基準を上回る得票率80.6パーセントを記録し、2018年選出の[[ロードカナロア]]に続き史上34頭目の顕彰馬となった<ref>{{Cite web|和書 |title=GI7勝馬キタサンブラック、史上34頭目の殿堂入り |url=https://race.sanspo.com/keiba/news/20200610/etc20061005000002-n1.html |website=サンスポZBAT!競馬 |date=2020-06-10 |access-date=2023-10-04 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231005143407/https://race.sanspo.com/keiba/news/20200610/etc20061005000002-n1.html |archive-date=2023-10-05}}</ref>。 |
|||
===== その他の表彰 ===== |
|||
* 2015年「FUN OF THE YEAR」(馬主北島三郎が受賞)(中山馬主協会主催の「今年、最も日本中を楽しませ、勇気づけた人物、団体に贈られる賞」この年限りでサッカー選手を引退した[[澤穂希]]と同時受賞)<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.hochi.co.jp/horserace/20151221-OHT1T50196.html |title=北島三郎「有馬記念」レセプションでキタサンブラックの“勝利宣言” |accessdate=2023-09-17 |publisher=[[スポーツ報知]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20151225045126/http://www.hochi.co.jp/horserace/20151221-OHT1T50196.html |archive-date=2015-12-25}}</ref> |
|||
* 2016年度[[関西競馬記者クラブ賞]]{{Sfn|優駿2017年2月号|p=156}} |
|||
* 2017年度関西競馬記者クラブ賞<ref name="優駿-2018-2-155">優駿 2018年2月号 155頁</ref> |
|||
=== ファン投票実施競走の投票結果 === |
|||
{| class="wikitable" |
|||
| colspan="8" |中央競馬のファン投票レース |
|||
|- |
|||
|年度 |
|||
|競走名 |
|||
|順位 |
|||
|票数 |
|||
| colspan="2" |1位(2位)馬 |
|||
|有効投票総数 |
|||
|出典 |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |2015 |
|||
|[[宝塚記念]] |
|||
|36位 |
|||
|{{0|0万0}}3633票 |
|||
| rowspan="2" |[[ゴールドシップ]] |
|||
|{{0}}6万6123票 |
|||
|{{0}}70万8837票 |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.jra.go.jp/news/201506/061103.html |title=宝塚記念ファン投票 最終結果発表! |accessdate=2023-09-11 |publisher=[[日本中央競馬会]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20150715023425/http://www.jra.go.jp/news/201506/061103.html |archivedate=2015-07-15}}</ref> |
|||
|- |
|||
|[[有馬記念]] |
|||
|{{0}}{{Color|darkgreen|3位}} |
|||
|{{0}}9万3925票 |
|||
|12万{{0}}981票 |
|||
|147万5755票 |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|title=【有馬記念】ファン投票最終結果1位はゴールドシップ|url=https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=105125 |website=netkeiba.com |access-date=2023-09-11 |language=ja}}</ref> |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |2016 |
|||
|宝塚記念 |
|||
|{{0}}'''{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|{{0}}8万2121票 |
|||
|([[ラブリーデイ]]) |
|||
|{{0}}6万4269票 |
|||
|101万5162票 |
|||
|{{Sfn|優駿2016年7月号|p=40}} |
|||
|- |
|||
|有馬記念 |
|||
|{{0}}'''{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|13万7353票 |
|||
| rowspan="3" |([[サトノダイヤモンド]]) |
|||
|11万7192票 |
|||
|154万3464票 |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|title=【有馬記念】ファン投票1位はブラック、2位にサトノダイヤモンド|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2016/12/08/kiji/K20161208013870900.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-09-11 |language=ja}}</ref> |
|||
|- |
|||
| rowspan="2" |2017 |
|||
|宝塚記念 |
|||
|{{0}}'''{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|10万1621票 |
|||
|{{0}}7万8566票 |
|||
|110万6746票 |
|||
|{{Sfn|優駿2017年7月号|p=65}} |
|||
|- |
|||
|有馬記念 |
|||
|{{0}}'''{{Color|darkred|1位}}''' |
|||
|12万4641票 |
|||
|{{0}}8万2173票 |
|||
|138万6468票 |
|||
|<ref>{{Cite web|和書|title=キタサンブラックが2年連続1位 有馬記念ファン投票 |url=https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK40436_X01C17A2000000/ |website=日本経済新聞 |date=2017-12-07 |access-date=2023-09-11 |language=ja}}</ref> |
|||
|} |
|||
スプリングステークス優勝馬に過ぎない2015年の宝塚記念では36位に留まったが、菊花賞を優勝直後の有馬記念では3位となる支持を集めた。そして翌2016年、天皇賞(春)優勝直後の宝塚記念では、約8万票を集めて初めて1位となった。その後は、2016年有馬記念と2017年はいずれもファン投票で1位となり、4回連続1位を守って引退している<ref>{{Cite web|和書 |title=【有馬記念】キタサン、ファン投票で得票率史上最高1位 |url=https://race.sanspo.com/keiba/news/20171208/ope17120805020002-n1.html |website=サンスポZBAT!競馬 |date=2017-12-08 |access-date=2023-09-15 |language=ja-JP |archive-url=https://web.archive.org/web/20231005181702/https://race.sanspo.com/keiba/news/20171208/ope17120805020002-n1.html |archive-date=2023-10-05}}</ref>。2017年有馬記念では、約8万票のサトノダイヤモンドに約4万票をつけた約12万票を獲得。2位との得票差は、歴代最高だった<ref>{{Cite web|和書|title=【有馬記念】レースの注目点 |url=https://umanity.jp/racedata/race_newsdet.php?nid=6637871 |website=競馬予想のウマニティ |date=2017-12-18 |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>。 |
|||
なかでも有馬記念では得票を伸ばし、2016年には得票率79パーセントを記録し、2006年[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]の78.7パーセントを上回り、インターネットでの投票受付を開始した1998年以降、有馬記念史上最高得票率記録を更新していた<ref>{{Cite web|和書|title=【有馬記念】キタサンブラック有終&感動締めだ 坂路で軽快「言うことなし」|url=https://www.daily.co.jp/horse/2017/12/18/0010826527.shtml |website=デイリースポーツ online |date=2023-10-04 |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref><ref name="スポニチ-得票率">{{Cite web|和書|title=【有馬記念】2年連続得票率79%、連対率は圧巻の66%超|url=https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/12/21/kiji/20171220s00004048299000c.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-10-04 |language=ja}}</ref>。さらに翌2017年には、その得票率を79.9パーセントまで伸ばし、自身の史上最高得票率記録をさらに更新していた<ref name="スポニチ-得票率" />。 |
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成り上がる前の2015年の宝塚記念を除いて、ファン投票実施競走には、すべて応えて出走している{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}。2017年、春の古馬GI3連勝が懸かった宝塚記念こそ9着大敗するも、それ以外ではすべて馬券圏内で応えていた{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}。ただ勝利で応えたのは引退レース、挑戦3回目の有馬記念だけだった。前々年の有馬記念は3着、前年は2着、そして3年目で有馬記念「グランプリ」戴冠を果たしていた{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}。 |
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キタサンブラックは3回以上の挑戦が実り有馬記念を戴冠した史上3頭目の競走馬だった{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}{{Efn|1966年に初参戦して1969・70年を連覇した[[スピードシンボリ]]、1977年に初参戦して1979年に優勝した[[グリーングラス]]に続いて史上3頭目{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}。}}。また前年有馬記念2着から翌年に優勝を果たした史上6頭目の競走馬でもあった{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}{{Efn|1958年[[オンワードゼア]]、1967年[[カブトシロー]]、1977年[[テンポイント]]、2006年ディープインパクト、2008年[[ダイワスカーレット]]に続いて史上6頭目{{Sfn|ありがとうキタサンブラック|p=89}}。}}。 |
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== 血統背景 == |
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父ブラックタイドは、[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]の全兄として知られ、初年度の種付け料においてディープインパクトが1200万円だったのに対し、ブラックタイドは50万円{{Sfn|優駿2016年6月号|p=161}}と、中小規模の牧場でも手が届く値段設定になっていた<ref name="三好-前編" />{{Sfn|優駿2016年6月号|p=160}}事から、ディープインパクトの代替種牡馬として2009年から供用されている{{Sfn|優駿2017年2月号|p=53}}<ref name="三好-前編">{{Cite web|和書|title=【名馬列伝】代替種牡馬から生まれた稀代の優駿キタサンブラック。鍛え抜かれたタフさでG1レース7勝の王者に<前編> |url=https://thedigestweb.com/topics_detail13/id=56491?open=on |website=THE DIGEST |access-date=2023-09-11 |language=ja}}</ref>。また小ぶりなディープインパクトに対して、充実した馬格を持っていた{{Sfn|優駿2017年2月号|p=160}}{{Sfn|優駿2016年6月号|p=161}}。 |
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母シュガーハートは、冠名「サンライズ」で知られる[[松岡隆雄]]に所有され、中央競馬で競走馬として{{Sfn|優駿2017年7月号|p=60}}栗東トレーニングセンターの[[崎山博樹]]厩舎に入厩して調教が施された<ref name="デイリー-ヤナガワ" />が、デビューを前に[[屈腱炎]]を患い、不出走で引退{{Sfn|優駿2017年7月号|p=60}}。その後、梁川は馬格があり繁殖牝馬に適していると判断し、繁殖牝馬としてヤナガワ牧場に迎え入れていた{{Sfn|優駿2017年3月号|p=58}}。キタサンブラック以外に活躍した産駒として、2024年に[[青葉賞]]を制した[[シュガークン]](父ドゥラメンテ)がいる。 |
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曾祖母のテイズリーは初仔であるシーズティジー([[ティズナウ]]の父)を出産後に[[社台グループ]]に購買され、祖母のオトメゴコロは[[吉田勝己]]の持ち馬で<ref>{{Cite web2 |url=https://db.netkeiba.com/horse/1990104600/ |title=オトメゴコロ |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |accessdate=2023-12-28}}</ref>、父・母父とも社台グループの生産馬であった事など社台グループとは縁が深く、シーズディジー以外の近親には従兄(母の姉の産駒)にアドマイヤフライト(父[[マンハッタンカフェ]]、[[日経新春杯]]2着)<ref>{{Cite web2 |url=https://db.netkeiba.com/horse/2009100570/ |title=アドマイヤフライト |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |accessdate=2023-12-28}}</ref>、祖母の妹にオトメノイノリ(父サンデーサイレンス、アイビーステークス)<ref>{{Cite web2 |url=https://db.netkeiba.com/horse/1992109555/ |title=オトメノイノリ |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |
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|accessdate=2023-12-28}}</ref>がいる。 |
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=== 血統表 === |
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{{競走馬血統表5代 |
|||
|name = キタサンブラック |
|name = キタサンブラック |
||
|ref1 = <ref name=" |
|ref1 = <ref name="JBIS-血統">{{Cite web|和書|title=5代血統表|血統情報|キタサンブラック|url=https://www.jbis.or.jp/horse/0001155349/pedigree/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2023-09-08}}</ref> |
||
|JBIS-no =0001155349 |
|||
|mlin = [[サンデーサイレンス系]]([[ヘイロー系]]) |
|||
|JBIS-yyyy = 2023 |
|||
|ref2= <ref name="keibalab_pedigree">{{Cite web2 |url=https://smart.keibalab.jp/db/horse/2012102013/blood.html |title=キタサンブラックの血統データ |website=競馬ラボ |publisher=DO Innovation |accessdate=2020-06-03}}</ref><ref name="netkeiba_pedigree">{{Cite web2 |url=http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012102013/ |title=キタサンブラックの血統表 |website=[[netkeiba.com]] |publisher=ネットドリーマーズ |accessdate=2020-01-01}}</ref> |
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|JBIS-mm = 9 |
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|flin = テイズリー(USA)系 |
|||
|JBIS-dd = 8 |
|||
|FN = [[9号族|9-g]] |
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|f = ブラックタイド |
|||
|ref3 = <ref name="jbis_pedigree"/><ref name="netkeiba_pedigree"/> |
|||
|f-imp = |
|||
|inbr = Lyphard 4×4、[[ノーザンダンサー|Northern Dancer]] 5×5×5 |
|||
|f-sub = |
|||
|ref4 = <ref name="jbis_pedigree"/><ref name="keibalab_pedigree"/><ref name="netkeiba_pedigree"/> |
|||
|f年 = 2001 |
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|f = [[ブラックタイド]]<br />2001 [[黒鹿毛]] |
|||
|f毛 = 黒鹿毛 |
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|ff = *[[サンデーサイレンス]]<br />Sunday Silence<br />[[1986年|1986]] [[青鹿毛]] |
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|f国 = |
|||
|fff = [[ヘイロー (競走馬)|Halo]] |
|||
|f-info = |
|||
|ffm = [[ウィッシングウェル|Wishing Well]] |
|||
|m = シュガーハート |
|||
|ffff = [[ヘイルトゥリーズン|Hail to Reason]] |
|||
|m-imp = |
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|fffm = [[コスマー|Cosmah]] |
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|m-sub = |
|||
|ffmf = Understanding |
|||
|m年 = 2005 |
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|ffmm = Mountain Flower |
|||
|m毛 = 鹿毛 |
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|fm = *[[ウインドインハーヘア]]<br />Wind in Her Hair<br />[[1991年|1991]] [[鹿毛]] |
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|m国 = |
|||
|fmf = [[アルザオ|Alzao]] |
|||
|m-info = |
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|fmm = Burghclere |
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| |
|ff = [[サンデーサイレンス]] |
||
|ff-imp = y |
|||
|fmfm = Lady Rebecca |
|||
|ff-sub = Sunday Silence |
|||
|fmmf = [[バステッド (競走馬)|Busted]] |
|||
|ff年 = 1986 |
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|fmmm = [[ハイクレア|Highclere]] |
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| |
|ff毛 = 青鹿毛 |
||
|ff国 = 米国 |
|||
|mf = [[サクラバクシンオー]]<br />1989 鹿毛 |
|||
|ff-info = |
|||
|mff = [[サクラユタカオー]] |
|||
|fm = [[ウインドインハーヘア]] |
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|mfm = サクラハゴロモ |
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|fm-imp = y |
|||
|mfff = *[[テスコボーイ]] |
|||
|fm-sub = Wind in Her Hair |
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|mffm = アンジエリカ |
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|fm年 = 1991 |
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|mfmf = *[[ノーザンテースト]] |
|||
|fm毛 = 鹿毛 |
|||
|mfmm = *[[クリアアンバー]] |
|||
|fm国 = 愛国 |
|||
|mm = オトメゴコロ<br />[[栗毛]] 1990 |
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|fm-info = |
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|mmf = *[[ジャッジアンジェルーチ]] |
|||
|mf = [[サクラバクシンオー]] |
|||
|mmm = *テイズリー |
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|mf-imp = |
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|mmff = Honest Pleasure |
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|mf-sub = |
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|mmfm = Victorian Queen |
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|mf年 = 1989 |
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|mmmf = '''Lyphard''' |
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| |
|mf毛 = 鹿毛 |
||
|mf国 = 日本 |
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}} |
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|mf-info = |
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キタサンブラックの血統はメディアやファンから「雑草血統」としてクローズアップされることも多かったが<ref>{{Cite web2 |url=https://biz-journal.jp/gj/2017/04/post_3234.html |title=天皇賞(春)、「超エリートvs.雑草」に注目!圧倒的2強に割って入るのは「関西馬」? |website=Goraku Journal |date=2017-04-28 |accessdate=2019-08-22}}</ref>、曾祖母のテイズリーは初仔であるシーズティジー([[ティズナウ]]の父)を出産後に[[社台グループ]]に購買され、祖母のオトメゴコロは[[吉田勝己]]の持ち馬で<ref>{{Cite web2 |url=https://db.netkeiba.com/horse/1990104600/ |title=オトメゴコロ |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |accessdate=2019-12-22}}</ref>、父・母父とも社台グループの生産馬であったなど社台グループとは縁が深く、シーズディジー以外の近親には従兄(母の姉の産駒)にアドマイヤフライト(父[[マンハッタンカフェ]]、[[日経新春杯]]2着)<ref>{{Cite web2 |url=https://db.netkeiba.com/horse/2009100570/ |title=アドマイヤフライト |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |accessdate=2019-12-22}}</ref>、祖母の妹にオトメノイノリ(父サンデーサイレンス、アイビーステークス)<ref>{{Cite web2 |url=https://db.netkeiba.com/horse/1992109555/ |title=オトメノイノリ |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |
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|mm = オトメゴコロ |
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|accessdate=2019-12-22}}</ref>がいる。父のブラックタイドは三冠馬[[ディープインパクト_(競走馬)|ディープインパクト]]の全兄であるなど<ref name="blacktide">{{Cite web2 |url=https://db.netkeiba.com/horse/2001103312/ |title=ブラックタイド |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |accessdate=2019-12-22}}</ref><ref>{{Cite web2 |url=http://db.netkeiba.com/horse/2002100816/ |title=ディープインパクト |website=netkeiba.com |publisher=ネットドリーマーズ |accessdate=2019-12-22}}</ref>、{{要出典範囲|ある程度の強調ができる血統背景を持ち合わせている。|date=2023年3月}} |
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|mm-imp = |
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|mm-sub = |
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|mm年 = 1990 |
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|mm毛 = 栗毛 |
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|mm国 = 日本 |
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|mm-info = |
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|fff = [[ヘイロー (競走馬)|Halo]] |
|||
|ffm = [[ウィッシングウェル|Wishing Well]] |
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|fmf = [[アルザオ|Alzao]] |
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|fmm = [[ハイクレア#主な産駒|Burghclere]] |
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|mff = [[サクラユタカオー]] |
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|mfm = サクラハゴロモ |
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|mmf = [[ジャッジアンジェルーチ]] |
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|mmf-imp = y |
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|mmf-sub = Judge Angelucci |
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|mmm = ティズリー |
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|mmm-imp = y |
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|mmm-sub = Tizly |
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|ffff = [[ヘイルトゥリーズン|Hail to Reason]] |
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|fffm = [[コスマー|Cosmah]] |
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|ffmf = Understanding |
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|ffmm = Mountain Flower |
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|fmff = '''[[リファール|Lyphard]]''' |
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|fmfm = Lady Rebecca |
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|fmmf = [[バステッド (競走馬)|Busted]] |
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|fmmm = [[ハイクレア|Highclere]] |
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|mfff = [[テスコボーイ]] |
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|mfff-imp = y |
|||
|mffm = [[サクラユタカオー#アンジェリカ|アンジェリカ]] |
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|mfmf = [[ノーザンテースト]] |
|||
|mfmf-imp = y |
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|mfmm = [[クリアアンバー]] |
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|mfmm-imp = y |
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|mmff = {{仮リンク|オネストプレジャー|en|Honest Pleasure|label=Honest Pleasure}} |
|||
|mmfm =Victorian Queen |
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|mmmf = '''Lyphard''' |
|||
|mmmm = Tizna |
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|fffff = [[ターントゥ|Turn-to]] |
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|ffffm = Nothirdchance |
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|fffmf = [[コズミックボム|Cosmic Bomb]] |
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|fffmm = [[アルマームード|Almahmoud]] |
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|ffmff = Promised Land |
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|ffmfm = Pretty Ways |
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|ffmmf = Montparnasse |
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|ffmmm = Edelweiss |
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|fmfff = '''[[ノーザンダンサー|Northern Dancer]]''' |
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|fmfff-imp = |
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|fmffm = [[グーフド|Goofed]] |
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|fmfmf = [[サーアイヴァー|Sir Ivor]] |
|||
|fmfmm = [[ポカホンタス (競走馬)|Pocahontas]] |
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|fmmff = {{仮リンク|クレペロ|en|Crepello|label=Crepello}} |
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|fmmfm = Sans le Sou |
|||
|fmmmf = {{仮リンク|クイーンズハサー|en|Queen's Hussar|label=Queen's Hussar}} |
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|fmmmm = Highlight |
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|mffff = [[プリンスリーギフト|Princely Gift]] |
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|mfffm = Suncourt |
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|mffmf = [[ネヴァービート]] |
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|mffmf-imp = y |
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|mffmm = スターハイネス |
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|mfmff = '''Northern Dancer''' |
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|mfmfm = Lady Victoria |
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|mfmmf = Ambiopoise |
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|mfmmm = One Clear Call |
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|mmfff = [[ワットアプレジャー|What a Pleasure]] |
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|mmffm = Tularia |
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|mmfmf = [[ヴィクトリアパーク (競走馬)|Victoria Park]] |
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|mmfmm = Willowfield |
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|mmmff = '''Northern Dancer''' |
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|mmmfm = Goofed |
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|mmmmf = Trevieres |
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|mmmmm = Noris |
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|父系 = [[サンデーサイレンス系]] |
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|FN = F9-g |
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|母系info = ティズリー系(アメリカ) |
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|inbr = Lyphard=4×4、Northern Dancer=5×5×5 |
|||
|ref2 = <ref name="競馬ラボ-血統" /> |
|||
|ref3 = <ref name="JBIS-血統" /> |
|||
|ref4 = <ref name="JBIS-血統" /><ref name="競馬ラボ-血統">{{Cite web|和書|url=https://www.keibalab.jp/db/horse/2012102013/blood.html |title=キタサンブラック |accessdate=2023-09-09 |publisher=[[競馬ラボ]]}}</ref> |
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|}} |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
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{{脚注ヘルプ}} |
{{脚注ヘルプ}} |
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=== 注釈 === |
=== 注釈 === |
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{{ |
{{Notelist}} |
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=== 出典 === |
=== 出典 === |
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{{Reflist| |
{{Reflist|30em}} |
||
== 参考文献 == |
|||
* {{Cite book|和書 |title=第5コーナー 競馬トリビア集 |publisher=三賢社 |date=2020-09-16 |ref={{SfnRef|第5コーナー 競馬トリビア集}} |author=有吉正徳 |author-link=有吉正徳 |language=ja |isbn=978-4-908655-17-3}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=名馬を読む3 |publisher=三賢社 |date=2022-05-22 |ref={{SfnRef|名馬を読む3}} |author=江面弘也 |series=名馬を読む |language=ja |isbn=4908655197 |volume=3}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=調教師物語 |publisher=洋泉社 |date=1997-12-01 |ref={{SfnRef|調教師物語}} |author=木村幸治 |language=ja |isbn=4896912926}} |
|||
* {{Cite web |url=https://books.netkeiba.com/?pid=book_info&id=12 |title=キタサンブラック 登り詰めた最強の座 |access-date=2023-12-31 |publisher=Net Dreamers Co., Ltd. |author=島田明宏 |date=2017-12-20 |website=netkeiba Books+ |language=ja |archive-url=https://web.archive.org/web/20230606032054/https://books.netkeiba.com/?pid=book_info&id=12 |archive-date=2023-06-06}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=ありがとうキタサンブラック |publisher=産業経済新聞社 |date=2018-01-23 |ref={{SfnRef|ありがとうキタサンブラック}} |language=ja |series=週刊Gallop臨時増刊 |issue=2018年2月22日号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿列伝〜名馬が残した蹄跡全記録〜vol1.キタサンブラック |publisher=KADOKAWA |date=2020-11-27 |ref={{SfnRef|優駿列伝vol1}}|editor=サラブレ編集部|language=ja}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬(Kindle版) |publisher=星海社 |date=2023-07-20 |ref={{SfnRef|キタサンブラック伝説}}|author=小川隆之、ウマフリ|language=ja|isbn=978-4065326220}} |
|||
* {{Cite book|洋書 |title=Racehorses of 2015 |year=2016 |ref=harv |isbn=978-0993390012 |publisher=Timeform Ltd |author=[[タイムフォーム|Timeform]] |language=en}} |
|||
* {{Cite book|洋書 |title=Racehorses of 2016 |year=2017 |ref=harv |isbn=978-0993390050 |publisher=Timeform Ltd |author=Timeform |language=en}} |
|||
* {{Cite book|洋書 |title=Racehorses of 2017 |year=2018 |ref=harv |isbn=978-0993390098 |publisher=Timeform Ltd |author=Timeform |language=en}} |
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=== 優駿 === |
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* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2015-05-23 |ref={{SfnRef|優駿2015年6月号}} |language=ja |issue=2015年6月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2015-06-25 |ref={{SfnRef|優駿2015年7月号}} |language=ja |issue=2015年7月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2015-10-24 |ref={{SfnRef|優駿2015年11月号}} |language=ja |issue=2015年11月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2015-11-25 |ref={{SfnRef|優駿2015年12月号}} |language=ja |issue=2015年12月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2015-12-19 |ref={{SfnRef|優駿2016年1月号}} |language=ja |issue=2016年1月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2016-01-25 |ref={{SfnRef|優駿2016年2月号}} |language=ja |issue=2016年2月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2016-05-21 |ref={{SfnRef|優駿2016年6月号}} |language=ja |issue=2016年6月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2016-06-25 |ref={{SfnRef|優駿2016年7月号}} |language=ja |issue=2016年7月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2016-11-25 |ref={{SfnRef|優駿2016年12月号}} |language=ja |issue=2016年12月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2016-12-17 |ref={{SfnRef|優駿2017年1月号}} |language=ja |issue=2017年1月号}} |
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* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-01-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年2月号}} |language=ja |issue=2017年2月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-02-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年3月号}} |language=ja |issue=2017年3月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-03-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年4月号}} |language=ja |issue=2017年4月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-04-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年5月号}} |language=ja |issue=2017年5月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-05-20 |ref={{SfnRef|優駿2017年6月号}} |language=ja |issue=2017年6月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-06-24 |ref={{SfnRef|優駿2017年7月号}} |language=ja |issue=2017年7月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-07-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年8月号}} |language=ja |issue=2017年8月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-08-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年9月号}} |language=ja |issue=2017年9月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-09-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年10月号}} |language=ja |issue=2017年10月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-11-25 |ref={{SfnRef|優駿2017年12月号}} |language=ja |issue=2017年12月号}} |
|||
* {{Cite book|和書 |title=優駿 |publisher=中央競馬ピーアール・センター |date=2017-12-16 |ref={{SfnRef|優駿2018年1月号}} |language=ja |issue=2018年1月号}} |
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2024年12月28日 (土) 07:04時点における最新版
この記事は「新馬齢表記」で統一されています。 |
キタサンブラック | ||||||||||||||||||||||||||||||
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第76回菊花賞本馬場入場 (2015年10月25日) | ||||||||||||||||||||||||||||||
欧字表記 | Kitasan Black[1] | |||||||||||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||||||||||||||||||||||||||
性別 | 牡[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
生誕 | 2012年3月10日(13歳)[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
抹消日 | 2018年1月8日[3] | |||||||||||||||||||||||||||||
父 | ブラックタイド[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
母 | シュガーハート[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
母の父 | サクラバクシンオー[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
生国 | 日本(北海道沙流郡日高町)[2] | |||||||||||||||||||||||||||||
生産者 | ヤナガワ牧場[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
馬主 | 有限会社大野商事[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
調教師 | 清水久詞(栗東)[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
調教助手 | 押田道郎[4] | |||||||||||||||||||||||||||||
厩務員 | 辻田義幸[4] | |||||||||||||||||||||||||||||
競走成績 | ||||||||||||||||||||||||||||||
タイトル |
JRA賞年度代表馬(2016年・2017年) 最優秀4歳以上牡馬(2016年・2017年)[1] 顕彰馬(2020年選出)[5] | |||||||||||||||||||||||||||||
生涯成績 | 20戦12勝[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
獲得賞金 | 18億7684万3000円[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||
WTRR |
L117 - E117 / 2015年[6] L123 / 2016年[7] L124 / 2017年[8] | |||||||||||||||||||||||||||||
TF |
120 / 2015年[9] 126 / 2016年[10] 128 / 2017年[11] | |||||||||||||||||||||||||||||
|
キタサンブラック(欧字名:Kitasan Black、2012年3月10日 - )は日本の競走馬・種牡馬[1]。
2016年度と2017年度のJRA賞年度代表馬および最優秀4歳以上牡馬[1]。菊花賞、天皇賞(春・秋)、ジャパンカップ、有馬記念を制した日本中央競馬会(JRA)の顕彰馬。史上2頭目の天皇賞3勝馬で、春の天皇賞ではコースレコードを持つ。演歌歌手の北島三郎が所有[注釈 1]したことでも知られる。2023年のワールドベストレースホースであるイクイノックスの父であり、親子での2年連続年度代表馬は史上初。
概要
[編集]北海道日高町のヤナガワ牧場で生産された父ブラックタイドの牡馬である。「キタサン」の冠名を用いる国民的演歌歌手の北島三郎が所有し、栗東トレーニングセンターの清水久詞が調教師を担った。キャリア前半は北村宏司が、後半は武豊が主戦騎手を務めたほか、後藤浩輝や浜中俊、横山典弘も騎乗した。主に逃げ先行策から押し切る戦法で、優勝を積み重ねた。
3歳となった2015年1月にデビューし、無傷の3連勝でスプリングステークス(GII)を優勝した。春のクラシックは、いずれもドゥラメンテに敗れて二冠を許したが、秋の最終戦・菊花賞(GI)でクラシック戴冠を果たした。古馬となった2016年は、2004年イングランディーレ以来、2003年タップダンスシチー以来となる天皇賞(春)(GI)、ジャパンカップ(GI)逃げ切り優勝を果たした。さらに有馬記念(GI)2着、宝塚記念(GI)3着となるなど年間の出走機会すべて3着以内となり、この年のJRA賞年度代表馬および最優秀4歳以上牡馬を受賞した。
翌2017年は、GI昇格初年度の大阪杯を優勝し、天皇賞(春)は2006年ディープインパクトを上回るレコードを樹立して連勝とした。続く宝塚記念では、設置初年度となった「春の古馬三冠競走」戴冠が懸かったが9着大敗だった。続いて秋、再起初戦となった不良馬場の天皇賞(秋)(GI)では出遅れを喫して逆境に立たされた。それでも跳ね返して優勝し、2007年メイショウサムソン以来史上5頭目となる天皇賞春秋連覇、レコード樹立の春とは異なり「逆レコードタイム」での優勝、さらに2001年テイエムオペラオー以来史上2頭目となる天皇賞3勝を記録していた。そして暮れ、引退レースとなった有馬記念にて、2008年ダイワスカーレット以来となる逃げ切り優勝を果たし、史上最多タイとなるJRAGI7勝に到達した。
競走馬引退後は、種牡馬として供用され、重賞優勝産駒を輩出。有馬記念、ドバイシーマクラシック(G1)や宝塚記念を優勝、天皇賞(秋)を連覇したイクイノックス、皐月賞(GI)を優勝したソールオリエンスの父として知られる。
デビューまで
[編集]牧場時代
[編集]キタサンブラックは2012年3月10日、北海道日高町のヤナガワ牧場にてブラックタイドの4年目産駒、シュガーハートの3番仔として誕生した[12]。キタサンブラックは、生後立ち上がった直後から高評価だった[13]。骨量に富み、バランスの良い馬体の持ち主だった[14]。牧場ではけがや病気に見舞われることなく順調で、良い出来に成長していた[15]。
キタサンブラックはこの年にヤナガワ牧場で生産された牡馬の中でアレスバローズに次ぐ2番目の評価を得ていたが[16]、活躍馬に乏しい牝系に属するために、ヤナガワ牧場代表の梁川正晋は活躍を保証する自信がなく、牧場を訪れる調教師や馬主などにキタサンブラックをたやすく薦めることができなかった[17]。なかなか売り手がつかないことから牧場と馬主の共同名義で競走馬としてデビューさせようと考えていた[18]。
その後、ヤナガワ牧場と約半世紀の付き合いがある[19]という北島三郎が「顔が二枚目。僕とよく似ている」[20]「目も顔も男前で惚れた」[21]という理由で350万円で購入した[22]。
キタサンブラックはトラブルに見舞われることなく離乳し、そして1歳秋まで牧場で育てられた[15]。当歳の頃から夜間放牧をこなしていた[23]。体高があって脚が長く、ヤナガワ牧場の会長夫人はその体形を1996年菊花賞優勝馬ダンスインザダークに似ていると評していた[23]。
育成段階
[編集]1歳秋の11月12日に北海道新冠町の日高軽種馬共同育成公社に移動して育成が施された[24]。育成公社では母親の名前で呼称されており、キタサンブラック(シュガーハートの2012)はシュガーハート、略してシュガーと呼ばれて[25]、育成公社の6番厩舎に割り当てられた[24]。夏から入厩する馬もいる中で、同期の中では調教は最も遅いグループだった[26]。脚が長い体形、体高が高く後肢が充実していないために、脚元への負荷には細心の注意が払われた[26][27]。長く馴致をするなど、時間をかけて錬成された[28]。1歳の頃、要請を受けた調教師清水久詞が検分に訪れていた[29]。初対面では、活躍馬になる予感はなかったという[29]。
2歳となった1月半ばから調教が開始され[28]、歩様の乱れや発熱などなく、治療も一切ないまま健康に過ごし順調に育成されていた[27]。問題児ではなかったため、スタッフによればむしろ「印象が薄かった[27]」とも回顧している。また担当者によれば「いつも寝てる[30]」馬だった。
育成公社で過ごした1年間の間に成長し、体高は164センチメートルから170センチメートルに伸び、体重は484キログラムから544キログラムに、胸囲は183センチメートルから190センチメートルにまで増大していた[31]。ただ体高があって奥手だったために筋肉が未熟だった。育成公社副場長の佐々木譲次はまだ「1勝、2勝はできる[31]」という評価で、大活躍の予感はなかった[31]。
育成公社を巣立った本馬は本州に入り、2歳11月16日に京都府宇治田原町の宇治田原優駿ステーブルに入厩した[32]。入厩するまでに北島は、本馬に冠名のキタサンと父ブラックタイドの一部のブラックを組み合わせてキタサンブラックと命名した[33]。キタサンブラックは、宇治田原のスタッフにはブラックと呼ばれていた[32]。
本馬には、宇治田原でも成長に寄り添った調教が施された[32]。当初の見立てでは仕上がりには時間がかかると思われていたが、その見立てよりも早いペースで成長した。当初は2014年暮れ、2歳末か2015年明け、3歳初めに清水厩舎に入厩する見立てだった[34]。しかし清水厩舎の馬房が空いていたため、前倒しでの入厩となった[34]。宇治田原の担当田辺滋久は、調教を見て「2、3勝できる[34]」馬という認識だった。
デビュー直前
[編集]キタサンブラックは、2014年、2歳12月17日に栗東トレーニングセンターの清水厩舎に入厩した[35]。そして翌18日から坂路調教が開始された[34]。厩舎では、辻田義幸が厩務員を担った[30]。また調教には、現役騎手の黒岩悠が携わっていた[35]。キタサンブラックは、動きこそ手応えを感じさせるものの、まだ筋肉がついていなかった。そのため本格化は、かなり先であると考えられていた[35]。黒岩は当初、成長は3歳夏頃になると感じ取っていた[35]。
3歳(2015年)
[編集]1月31日の3歳新馬戦 (東京競馬場、芝1800m)でデビュー[注釈 2]。超スローペース[38]となったレースを直線で差し切り勝利を挙げた。 続いて、2月22日の3歳500万下戦(東京競馬場、芝2000m)に出走。新馬戦に騎乗した後藤浩輝から、以降武豊に乗り替わるまで主戦となる北村宏司が騎乗した。14頭立ての9番人気という低評価[39]だったが、2番手追走から直線で抜け出しサトノラーゼンに3馬身差をつけ連勝した[40]。
スプリングステークス
[編集]映像外部リンク | |
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2015年 スプリングステークス(GII) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
3月22日、皐月賞トライアル・スプリングステークスで重賞に初挑戦。4頭の重賞馬(ダノンプラチナ、リアルスティール、ベルーフ、ミュゼスルタン)が出走したレースをクビ差で勝利し無敗の3連勝[注釈 3]を飾った。この勝利により皐月賞への優先出走権を得たほか、ブラックタイドとの父子制覇を果たした[42]。
陣営は、キタサンブラックは大型馬であり本格化に時間が掛かると考えていたことからデビュー時点でクラシック登録をしていなかった[43]。しかし、皐月賞の優先出走権を得たことでオーナー北島三郎の決断により追加登録料200万円を支払い、クラシック戦線に進出することとなった[43]。
皐月賞
[編集]映像外部リンク | |
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2015年 皐月賞(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
4月19日の皐月賞に出走[44]。主戦の北村が騎乗停止のため浜中俊を鞍上に迎えた。レース当日、北村は装鞍所を訪れて装鞍を手伝っていた[45]。道中2番手追走から直線で一度は先頭に立ったがドゥラメンテとリアルスティールにかわされ3着となった[46]。
東京優駿
[編集]5月31日の東京優駿に出走。パドックでは初めて二人引きを行うほどテンションが高かった[47]。レースでは道中2番手で追走、直線でしかけ残り400mあたりまではミュゼエイリアンと並んで先頭に立っていたが後続に交わされ14着に敗れた[48]。
セントライト記念
[編集]映像外部リンク | |
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2015年 セントライト記念(GII) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
9月21日に菊花賞トライアル・セントライト記念に出走。関西馬ながら適性と春の実績から遠征での参戦となった[49]。夏場の休養を挟み、なかなかいいころに戻りきってくれない状態[50]であったが、直線でミュゼエイリアンを3/4馬身退けて勝利し、菊花賞への優先出走権を得た[51]。
菊花賞
[編集]映像外部リンク | |
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2015年 菊花賞(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 | |
2015年 菊花賞(GI) レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画 |
10月25日の菊花賞に出走[52]。母父が短距離に強いサクラバクシンオーだったことから距離の不安も囁かれ[53]、5番人気と伏兵的な評価だった[54]。レースではリアルスティールの追撃をクビ差振り切ってGI競走初優勝を果たした[55][注釈 4] [注釈 5]。この勝利は、大野商事(北島三郎)の初めての中央競馬GI制覇[55]であるほか、ヤナガワ牧場にとっても初めてのクラシック制覇となった[57]。
有馬記念
[編集]ファン投票で3位に支持され[58]12月27日の有馬記念に出走。主戦の北村が12月5日に落馬負傷したため横山典弘を鞍上に迎えた[59]。4番人気で迎えたレースでは逃げる形となり、最後の直線でゴールドアクターとサウンズオブアースに差されたものの3着に粘った[60]。
4歳(2016年)
[編集]産経大阪杯
[編集]4歳になったキタサンブラックは年内初戦として産経大阪杯に出走。主戦の北村は依然として負傷からの復帰が間に合うか微妙な状況であったことから、このレースでは武豊に乗り替わりとなり[61][注釈 6][注釈 7]、以降新たな主戦騎手として手綱を取った。
レースではハナを奪うと前半1000m61秒1のスローペースで逃げ、最終直線でも粘りを見せて逃げ切りを図るもアンビシャスにゴール寸前で交わされ、クビ差の2着に終わった[64][65]。
天皇賞(春)
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2016年 天皇賞(春)(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 | |
2016年 天皇賞(春)(GI) レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画 |
天皇賞(春)では、前年の有馬記念優勝馬・ゴールドアクターに次いで2番人気に推された[66]。レースでは内枠から好スタートを切ってすんなりハナを奪い、マイペースに持ち込んだ[67]。序盤の1000メートルを61秒8で通過し、続く中盤の1000メートルを61秒7で通過[67]。武が調節し緩急つけて誤魔化し、ラップタイム11秒12秒台で率いた[67]。残り800メートルから、ラップを11秒台に引き上げてスパート[67]。最後の直線残り100mでカレンミロティックに抜かれたが、序盤の巧みなペース配分が実を結び差し返してゴール。4cmのハナ差でキタサンブラックが1着となった[67][68][注釈 8]
宝塚記念
[編集]映像外部リンク | |
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2016年 宝塚記念(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 | |
2016年 宝塚記念(GI) レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画 |
宝塚記念に出走[71]。ファン投票ではドゥラメンテを上回る最多得票(詳細はファン投票実施競走の投票結果)を得ていたが、当日はドゥラメンテに次ぐ2番人気となった。 スタートが切られると道中はハイペースで逃げを打ち、最後の直線でも粘り強く逃げ切ろうと仕掛けたが、外から猛追してきたマリアライトに交わされ、さらにゴール寸前でドゥラメンテにもハナ差で交わされてしまい3着に敗れた[72][73]。
京都大賞典
[編集]秋は京都大賞典から始動。
競走生活12戦目にして初めて単勝1.8倍の1番人気に推された[74][75]キタサンブラックは、逃げを打つヤマカツライデンを見つつ2番手を追走し、残り300m地点付近で先頭に立つと追い上げてくるラブリーデイ、アドマイヤデウス、サウンズオブアースをクビ差封じ込めて勝利した[76][77]。
ジャパンカップ
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2016年 ジャパンカップ(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 | |
2016年 ジャパンカップ(GI) レース映像 関西テレビ競馬公式YouTubeチャンネルによる動画 |
開催3日前、東京地方には54年ぶりとなる11月の降雪があった[79]影響で、スピードが出にくく、パワーの要求する馬場になっていた[79][注釈 9]。
レースでは、最内枠から好スタートを切ると内柵から4、5頭分離れた荒れていないコースを確保しながら単騎逃げで最初の1000mを61秒7で通過[80]。
馬場の良いところを確保したまま直線に向き、後続を引き付けながら残り300メートルからスパート[80]。後続を再び引き離し、後方から追い込んでくるサウンズオブアースに2馬身半の着差をつけてGI3勝目となる勝利をあげた[81][注釈 10]。
武豊は、接戦の勝利が多かったキタサンブラックが引き離して勝利したことに「ボクにとっても嬉しい意味での意外なもの[83]」と回顧しており、ジャパンカップは「これまで乗ったなかで一番強いパフォーマンス(中略)一戦ごとにどんどん良くなっている(中略)春に比べると走り自体が力強くなっていて、精神面も含めて競走馬としての充実期に入った[83]」と感じ取っていた。
有馬記念
[編集]年内最終戦は前年に引き続き有馬記念に出走。
マルターズアポジーが大逃げを打ち、キタサンブラックは離れた2番手を確保[84]する。最終コーナー手前で大逃げのマルターズアポジーを捉えて先頭を奪取。ゴールドアクターやサトノダイヤモンドを引き連れながらスパートを開始[85]するも、ゴール寸前に離れた外から末脚を伸ばしたサトノダイヤモンドにクビ差差し切られ2着に敗れた[86][84]。
鞍上の武豊は「位置取りは想定通りだったが、サトノノブレスにつつかれてしまった」と振り返った[87]。
オーナーの北島三郎は戦前「勝っても負けても『まつり』を歌う」と宣言しており、敗れはしたが約束通り当日の中山全レース終了後のイベントで『まつり』を熱唱した[88]。
5歳(2017年)
[編集]大阪杯
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2017年 大阪杯(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
年始からの放牧を経て、年内初戦に本年よりGIに昇格した大阪杯に前年と同じく出走[89][注釈 11]。単勝オッズ2.4倍の1番人気[92]となったキタサンブラックは戦歴より2000mが短い印象を持たれていた。さらに中距離戦において後続に足を使わせながら粘りこむタイプの逃げ馬との対決が少なかったため、苦戦が予想されていた[93]。
スタートからマルターズアポジーが飛ばす一方で、キタサンブラックは主張せず3番手を確保する[92]。 前半の1000メートルは59秒6と平均ペースであったが、逃げるマルターズアポジーは5、6馬身リードしていた[94]。キタサンブラックは最終コーナー手前から進出し、ロードヴァンドールを捉えて2番手に浮上[95]、ラスト1ハロンまでに先頭に躍り出ると、追撃するステファノスに4分の3馬身差をつけて決勝線を通過し、GIとなった大阪杯の初代王者に輝いた[95][92][96]。
天皇賞(春)
[編集]映像外部リンク | |
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2017年 天皇賞(春)(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
続いて4月30日、天皇賞(春)に参戦する[97]。
連覇を目指す舞台はサトノダイヤモンドとの2強対決が注目を集め[98]、キタサンブラックが2.2倍の1番人気、サトノダイヤモンドが2.5倍の2番人気に推されていた。
2枠3番からスタートして先行、大外枠から飛ばして大逃げに持ち込むヤマカツライデンに前を譲り、離れた2番手を確保した[99][100]。
ヤマカツライデンは序盤の1000メートルを58秒3、中盤の2000メートルを1分59秒7で通過する超ハイペースで大逃げを敢行していた[99]が、2周目の第3コーナーで失速し後続との差が詰まっていく。 4コーナーでヤマカツライデンを交わし早くも先頭に立った[101][100]キタサンブラックは、直線では外から追い縋るシュヴァルグランやサトノダイヤモンドに前を明け渡さず、2着に入ったシュヴァルグランに1.1/4馬身差をつけて勝利[99][100]、GI5勝目を挙げた。
勝ちタイムは3分12秒5で、2006年の第133回天皇賞(春)でディープインパクトが記録した3分13秒4のレコード記録を0.9秒塗り替えた[注釈 12][注釈 13]。
この勝利によって同レース史上4頭目となる連覇を達成[注釈 14]、また、本レースでは、1番人気に推された馬は2006年に前述したディープインパクトが勝って以来勝利から遠ざかっていたが、キタサンブラックの勝利で11年ぶりに1番人気馬が勝利した[104][注釈 15]。
宝塚記念
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2017年 宝塚記念(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
春の中長距離古馬三冠[105]達成を目指し、6月25日の宝塚記念に出走する[106]。2009年のウオッカ以来8年ぶりとなる10万票以上[107]を集めファン投票1位に支持されたキタサンブラックは、ライバルのサトノダイヤモンドが凱旋門賞に専念するため回避していたこともあり、単勝1.4倍の1番人気に支持された。
レースではまずまずのスタートを切り、道中は先行する前2頭を見ながら外目を追走。 向正面で外から並びかけたサトノクラウンにプレッシャーを与えられたキタサンブラックが動き、11秒台のラップを刻み続ける消耗戦となる[108][106]。直線で先頭に立ったシャケトラの外からスパートするも、いつもの力強い走りができず後退。1着のサトノクラウンから8馬身離れた9着に敗れた[109]。
陣営は、この凡走についてはっきりとした敗因を挙げることができなかった[110]。軍土門隼夫は、馬場や展開、天皇賞(春)のレコード明け初戦の疲労など様々な要因が考えられることから「たぶん理由は複合していて、単純にこれだとは決められないのだ[111]」と表している[110]。この敗戦により、温めていた凱旋門賞参戦計画は立ち消えとなり、秋季は国内専念が決定した[112]。
天皇賞(秋)
[編集]秋初戦は天皇賞(秋)に出走し勝利。GI6勝目を達成し、また史上5頭目となる天皇賞春秋連覇[113]、さらに史上2頭目の天皇賞3勝を達成した[113]。キタサンブラックはこのレースでの結果によって「道悪の鬼」の印象を決定付けた[114]。
ジャパンカップ
[編集]映像外部リンク | |
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2017年 ジャパンカップ(GI) レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画 |
続いて11月26日に連覇のかかるジャパンカップに出走した[115]。11月8日に武が落馬し膝の右膝内側側副靭帯を負傷していた[116]が、ジャパンカップの前週に復帰を果たし[117]乗り替わりは起きなかった[注釈 16][注釈 17]。
2.1倍の1番人気で迎えたレースは、2枠4番から出遅れることなくスタートを切り、ハナを奪取して逃げを打つ[119]。道中は緩みのないラップを刻んで逃げ[120]、先頭を守ったまま最終コーナーを通過。直線ではしばらく独走していた[121][120]が残り100メートル付近でシュヴァルグランに抜かれる。やや内にふらついたので武が左手に鞭を持ち替えて追うもゴール寸前でレイデオロにも差し切られ[122]3着となった[123][120]。
レース中に左前脚の蹄鉄が緩んだために、脚元がおぼつかなく、満足に走れなかったことが敗因であると考えられた[123][122][注釈 18]。武は落鉄と敗戦の因果は不明とし、続けて「力負けとは思っていません[123]」と回顧した。
有馬記念
[編集]引退レースとなる有馬記念に出走し勝利。
2017年当時の史上最多タイとなるJRAGI7勝目(後述)を挙げ、テイエムオペラオーを上回るJRA最多獲得賞金記録を樹立した。
有馬記念終了直後には、競馬場に居残る約5万人を前にして「お別れセレモニー」が行われた[124]。そして翌2018年1月7日、京都競馬場の最終レース終了後、約1万8000人が見届ける引退式が行われた[125]。GI勝利数「7」のゼッケンを着用し、天皇賞(春)とジャパンカップ、有馬記念で着用し優勝した白帽に勝負服姿の武が跨った姿が披露された[126]。
種牡馬時代
[編集]供用
[編集]競走馬引退後は、北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬となった。社台グループ・ノーザンファームの吉田勝己は、2017年天皇賞(春)を日本レコードで制した直後に、オーナーサイドに種牡馬入りと社台スタリオンステーション入りの交渉を始めていた[127]。北島は翌2018年の現役続行も考えていたが、吉田が説得に成功し、2017年末での引退と社台スタリオンステーション入りを勝ち取っていた[127]。
所有権は大野商事が保持したままだが、種牡馬としての運営管理はシンジケートの形式が採用された[127]。吉田を代表に大野商事、そして大手牧場や有力馬主、ヤナガワ牧場も参加した全60株、総額13億5000万円のシンジケートが結成された[127][128]。
初年度は130頭と交配し、2年目は110頭、3年目には92頭と右肩下がりで二桁に落ち込み、4年目102頭に留まった。しかし初年度産駒が2021年夏から走り出して実績を積み上げると再評価されるようになり、5年目には178頭に増加した[129][129]。これまで500万円が最高だった種付け料だったが6年目に跳ね上がり、大台の1000万円に到達した[129]。値上げとなったがむしろさらに繁殖牝馬を集め、6年目は242頭に増加している[129][130]。これを受けて、2024年度の種付け料は2000万円となり、繋養されている種牡馬の中では最高額となった[131]。
産駒の活躍
[編集]産駒は、2021年夏から競馬場でデビューしていた。初年度産駒から活躍馬を輩出し、多数の重賞タイトルを獲得している。
初年度産駒のイクイノックスは、2021年秋の東京スポーツ杯2歳ステークス(GII)で産駒初の重賞優勝を成し遂げて、翌2022年クラシック戦線の有力馬となった。2022年は史上4頭目となる天皇賞(秋)親仔制覇を達成し[132][注釈 19]、有馬記念でも父仔制覇を達成した。イクイノックスはこの年の年度代表馬に選出され、史上5例目となる親仔年度代表馬受賞を達成した[133][134][注釈 20][注釈 21]。
イクイノックスは引退までにGI級競走6勝を挙げ[135]、キタサンブラックは自身と産駒が共にGI6勝以上を達成した日本競馬史上3頭目の競走馬となった[注釈 22]。
産駒のクラシック制覇は初年度産駒では達成できなかったが、2年目産駒のソールオリエンスが皐月賞を優勝したことで達成した[136]。
なお、このキタサンブラックの産駒はJRAの重賞を14勝と記録している[137]。しかし、牝馬に限れば、JRAの重賞は2勝しかしてなく、GIに限っても、牡馬が6勝しているのに対して、牝馬では延べ11頭出走したが、いずれも勝利していない[137]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba[138]並びにJBISサーチ[139]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 (馬場) |
頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬 (2着馬) |
馬体重 [kg] | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015. | 1. | 31 | 東京 | 3歳新馬 | 芝1800m(良) | 16 | 7 | 14 | 7.9(3人) | 1着 | 1:52.3(34.2) | -0.2 | 後藤浩輝 | 56 | (ミッキージョイ) | 510 | |
2. | 22 | 東京 | 3歳500万下 | 芝2000m(良) | 14 | 5 | 7 | 48.4(9人) | 1着 | 2:01.4(34.7) | -0.5 | 北村宏司 | 56 | (サトノラーゼン) | 504 | ||
3. | 22 | 中山 | スプリングS | GII | 芝1800m(良) | 12 | 1 | 1 | 12.3(5人) | 1着 | 1:49.1(34.4) | 0.0 | 北村宏司 | 56 | (リアルスティール) | 504 | |
4. | 19 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(良) | 15 | 4 | 7 | 9.7(4人) | 3着 | 1:58.8(35.2) | 0.6 | 浜中俊 | 57 | ドゥラメンテ | 510 | |
5. | 31 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 8 | 17 | 20.7(6人) | 14着 | 2:25.5(36.8) | 2.3 | 北村宏司 | 57 | ドゥラメンテ | 520 | |
9. | 21 | 中山 | セントライト記念 | GII | 芝2200m(良) | 15 | 7 | 13 | 12.5(6人) | 1着 | 2:13.8(34.9) | -0.1 | 北村宏司 | 56 | (ミュゼエイリアン) | 532 | |
10. | 25 | 京都 | 菊花賞 | GI | 芝3000m(良) | 18 | 2 | 4 | 13.4(5人) | 1着 | 3:03.9(35.0) | 0.0 | 北村宏司 | 57 | (リアルスティール) | 530 | |
12. | 27 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 16 | 6 | 11 | 8.4(4人) | 3着 | 2:33.1(35.1) | 0.1 | 横山典弘 | 55 | ゴールドアクター | 526 | |
2016. | 4. | 3 | 阪神 | 産経大阪杯 | GII | 芝2000m(良) | 11 | 6 | 7 | 6.2(5人) | 2着 | 1:59.3(33.6) | 0.0 | 武豊 | 58 | アンビシャス | 524 |
5. | 1 | 京都 | 天皇賞(春) | GI | 芝3200m(良) | 18 | 1 | 1 | 4.5(2人) | 1着 | 3:15.3(35.0) | 0.0 | 武豊 | 58 | (カレンミロティック) | 524 | |
6. | 26 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(稍) | 17 | 2 | 3 | 5.0(2人) | 3着 | 2:12.8(36.8) | 0.0 | 武豊 | 58 | マリアライト | 536 | |
10. | 10 | 京都 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m(良) | 10 | 1 | 1 | 1.8(1人) | 1着 | 2:25.5(33.6) | 0.0 | 武豊 | 58 | (アドマイヤデウス) | 538 | |
11. | 27 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 17 | 1 | 1 | 3.8(1人) | 1着 | 2:25.8(34.7) | -0.4 | 武豊 | 57 | (サウンズオブアース) | 536 | |
12. | 25 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 16 | 1 | 1 | 2.7(2人) | 2着 | 2:32.6(35.8) | 0.0 | 武豊 | 57 | サトノダイヤモンド | 536 | |
2017. | 4. | 2 | 阪神 | 大阪杯 | GI | 芝2000m(良) | 14 | 4 | 5 | 2.4(1人) | 1着 | 1:58.9(34.3) | 0.1 | 武豊 | 57 | (ステファノス) | 540 |
4. | 30 | 京都 | 天皇賞(春) | GI | 芝3200m(良) | 17 | 2 | 3 | 2.2(1人) | 1着 | R3:12.5(35.3) | -0.2 | 武豊 | 58 | (シュヴァルグラン) | 536 | |
6. | 25 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(稍) | 11 | 8 | 10 | 1.4(1人) | 9着 | 2:12.7(36.9) | 1.3 | 武豊 | 58 | サトノクラウン | 542 | |
10. | 29 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m(不) | 18 | 4 | 7 | 3.1(1人) | 1着 | 2:08.3(38.5) | 0.0 | 武豊 | 58 | (サトノクラウン) | 542 | |
11. | 26 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 18 | 2 | 4 | 2.1(1人) | 3着 | 2:23.9(35.3) | 0.2 | 武豊 | 57 | シュヴァルグラン | 542 | |
12. | 24 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(良) | 16 | 1 | 2 | 1.9(1人) | 1着 | 2:33.6(35.2) | -0.2 | 武豊 | 57 | (クイーンズリング) | 540 |
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
種牡馬成績
[編集]年度別成績
[編集]年 | 種付料(万円) | 増減 | 種付頭数[140] | 出産頭数[140] |
---|---|---|---|---|
2018年 | 500[141] | - | 130 | 84 |
2019年 | 400[142] | 100 | 110 | 82 |
2020年 | 400[131] | 0 | 92 | 55 |
2021年 | 300[143] | 100 | 102 | 72 |
2022年 | 500[144] | 200 | 177 | |
2023年 | 1000[145] | 500 | 242 | |
2024年 | 2000[146] | 1000 |
重賞優勝産駒一覧
[編集]GI級競走優勝産駒
[編集]太字強調は、GI級競走を表す。また外国重賞には、その競走が行われた場所の国旗を充てる。
- 2019年産
- 2020年産
- 2022年産
- クロワデュノール(牡、母父:Cape Cross、2024年東京スポーツ杯2歳ステークス、ホープフルステークス)
グレード制重賞優勝馬
[編集]- 2019年産
- ガイアフォース(牡、母父:クロフネ、2022年セントライト記念)[149]
- エコロデュエル(牡、母父:Giant's Causeway、2023年京都ジャンプステークス)[150]
- 2020年産
- 2021年産
- 2022年産
地方重賞優勝馬
[編集]特徴・評価
[編集]身体面
[編集]キタサンブラックは、母の父がサクラバクシンオーにもかかわらず、中長距離で活躍した[156]。サクラバクシンオー産駒の中長距離の実績が乏しいことから短距離専門のイメージが浸透していたが、キタサンブラックはそのイメージを覆していた。軍土門隼夫によれば、母が長距離馬アンバーシャダイの全妹であることから、サクラバクシンオーは走っていないだけで、本来は短距離に留まらず、もっと長い距離もこなせるポテンシャルがあると考える者も少なくはなかった[157]という。このスタミナはサクラバクシンオーを経由して継承され、キタサンブラックで開花したと考えられている[157]。
2015年11月時点において、母の父サクラバクシンオーの産駒は288勝を挙げていたが、うち214勝がマイル以下である一方芝2000メートル以上は5頭による12勝に留まっており活躍は短距離に偏っていた。[157]。この5頭のうちの2頭がキタサンブラックとその半兄のショウナンバッハである[157]。
1歳年上のショウナンバッハも、同様にサクラバクシンオー産駒の傾向に逆らい長距離で活躍したが[158]、キタサンブラックが短距離に強いというイメージが強い母父サクラバクシンオー産駒の常識を覆し、長距離の適性を公に認めさせるには時間がかかった。出走するたびに距離不安説が囁かれており[159]、特に菊花賞前には複数の解説者に母父サクラバクシンオーの存在を根拠に距離適性を懸念されていた[160]。それを聞いた北島は「俺の馬はサクラバクシンオーじゃねぇ[160]」と思い、腹を立てていた[161]。北島には元から距離不安などなく、長距離をこなす自信があったという[162]。
キタサンブラックは、距離不安説を払拭するまでは実績の割に人気を得られなかった[159]。デビューからしばらくは東京優駿を除いて3着以内、馬券圏内を外さない安定した戦績を残したが、それでも支持されなかった[163]。初の1番人気は長距離GI2勝馬として迎えたキャリア12戦目の京都大賞典である[163]。
距離不安説を拭い去った後は、反対に距離不足説も盛んに取り上げられた[164]。天皇賞(春)やジャパンカップを優勝しステイヤーとしての地位を確立した2017年には中距離の大阪杯に出走しているが、この際はスタミナ優位なステイヤーのイメージが浸透して、スピードやキレ不足が懸念されていた[164]。しかし大阪杯を優勝し、天皇賞(春)ではレコードタイムで駆け、自身のスピード能力を証明し、周囲が持つイメージを複数回覆していた[164]。清水は適性について「走れと言われたら、ダートでも戦える[165]」マイルの「安田記念に行ったら、めっちゃ走りそうですね。むしろ適性がわからないぐらい[165]」と評している。
キタサンブラックはブラックタイドを引き継いで大柄だった。清水は「馬格があって品のある馬[166]」と評している。デビュー時点で既に510キログラム有ったが、ハードトレーニングを重ねるうちに筋肉が増大して530キログラムまで成長し[167][90]、 最終的に菊花賞[57]、大阪杯[168]天皇賞(秋)[169]、有馬記念[170]の複数のG1タイトルで優勝馬の最高馬体重記録を更新した。
知能・精神面
[編集]キタサンブラックがその血統にもかかわらず、長距離をこなすことができたのは、キタサンブラック自身が落ち着いた性格だったためとされている[171]。どんな距離でも引っ掛かることなく、折り合いをつけて走ることが可能だった[171]。
母の父サクラバクシンオーがスプリンターになったきっかけは、気が強すぎるところがあったからであった[171]。気が強く推進力があることは、一本調子のスプリント戦では有利に働くが、距離が長くなり緩急が加わると引っ掛かり、対応は困難だった。しかしキタサンブラックは、サクラバクシンオーの気の強さをそっくりそのままには受け継がなかった[171]。
エピソード
[編集]北島三郎
[編集]北島三郎は、2013年に紅白歌合戦を卒業し、2015年1月に劇場の座長公演を終了するなど一線から身を引き始めていたが、キタサンブラックはその直後の2015年1月31日にデビューした[172]。当初は東京都八王子の自宅で観戦するつもりだったが、当日朝に思い立ち東京競馬場に出向き、キタサンブラックのデビュー戦優勝を現地で見届けた[173]。。翌2016年には頚椎症性脊髄症の手術や目の手術などするなど体調が万全ではなかったが、キタサンブラックの活躍が心の支えになったと述べている[174][172]。
北島の所有馬のクラシック参戦はキタサンブラックが通算5頭目の挑戦だった[175][注釈 23]。GIでは、2001年阪神ジュベナイルフィリーズのキタサンヒボタン4着が長らく最高だったが、キタサンブラックの菊花賞制覇で達成された[176]。
2015年の菊花賞には、事前に東京都浅草の待乳山聖天や早稲田の穴八幡宮に出向いて必勝祈願を行い、当日同行するスタッフ全員に購入したお守りを配布し、黒いスーツと勝負服と同じ色合いのネクタイを用意して挑んだ[177]。これ以降もキタサンブラックがGI競走に出走する際には必ず同様のゲン担ぎを行い、天皇賞(春)連覇に繋がった[177]。
GIを4勝することになる2017年当初は、翌2018年の現役続行も考えていたという[174]。しかし春のGIを2勝するなどして、人気種牡馬になる目算も見え始めていた[174]。馬主歴半世紀以上でようやく巡り合えた優駿を手放すことは容易ではなかった。しかしこれまでの人生経験から、引き際が重要という考えに至っていた。種牡馬としてなど、キタサンブラックの将来を考えたうえでの決断だった[178]。
まつり
[編集]キタサンブラックが優勝すると、レース後に北島三郎は競馬場の観衆の前に立ち、持ち歌である『まつり』の替え歌をワンフレーズ披露するようになった。勝利を積み重ねたために、やがて『まつり』披露は恒例になっていった。
キタサンブラックが成り上がり、GI戦線に臨むにあたって、北島は軽い気持ちで「GI勝ったら歌っちゃうよ」「1着なら『まつり』に決まってる」というように宣言したところ、多くの方々から期待の声を集めたことがきっかけだった[162]。実際にキタサンブラックがGI競走初優勝を果たした2015年の菊花賞では、スタンド前のお立ち台で行われた北村宏司騎手のインタビュー後、北島もお立ち台に上がってインタビューに参加し[179]、「公約したんですよね」「歌うよ!」と宣言して、ファンに手拍子を促し、アカペラで『まつり』のサビを替え歌にしてワンフレーズを披露した[180]。
この菊花賞が日本競馬史上初めてとなる馬主のお立ち台での歌唱事例となった[181]。北島は、紅白歌合戦のトリより緊張したという[181]。菊花賞に続く有馬記念では3着に敗れたものの歌唱している。中山競馬最終競走終了後の有馬記念回顧イベントにサプライズ出演して『まつり』をカラオケに沿ってフルコーラスで歌い、終いを「これが有馬のまつりだよ~」と歌い上げた[182][183]。
翌2016年春は、武豊と初コンビを組んだ始動戦の産経大阪杯は2着、武は「せっかく練習したのに歌えんかった[184]」とジョークを飛ばしていた。しかし続く天皇賞(春)を優勝、レース後にはスタンドから『まつり』コールが発生していた[185]。北島は、予告していなかったがコールに応えて披露し、終いを「今日は豊さんのまつりだよ」に変えて歌唱した[185][186]。そして暮れの有馬記念は、2着に敗れたものの再び終了後の有馬記念回顧イベントで歌唱。前年3着からの2着だったために北島は「あと1年はこの馬も頑張る。来年は1着だ[187]」と宣言し、さらにフランスでの歌唱を、つまり凱旋門賞挑戦の意欲も見せていた[187]。
しかし続く2017年、暮れの有馬記念を優勝するまで取っておくという理由で、『まつり』を封印し[188]、引退レースの有馬記念を優勝するまで歌唱しなかった[189]。直後に行われた中山競馬場のお別れセレモニーにて1年ぶりの『まつり』を歌唱し、武も口ずさむ形で初めて参加していた。またこのセレモニーでは『まつり』に限らず、新曲の『ありがとう キタサンブラック』を初披露。「泣いちゃうから[189]」と収録音源を流していた[189]。当初は引退式で披露するはずだったが前倒しでの披露となった[190]。
翌2018年1月の引退式では、主催者は、馬が主役であることを根拠に『まつり』披露はないと告知をしていた[191][192]。しかし北島は、ファンを前に「生歌を聴かせないわけにはいかない」としてサプライズで歌唱をした[191][192]。また『ありがとう キタサンブラック』の収録音源も再度披露されていた[126]。
ハードトレーニング
[編集]キタサンブラックは、清水厩舎独特のハードトレーニングで鍛えられた。中学生時代は大阪の名門陸上部で長距離選手として在籍していた清水は、疲労が出るまで鍛えることが、成長への早道だという考えの持ち主だった[193]。そのため練習後のケアを考慮しつつも、キタサンブラックを攻めに攻めて成長を促していた[194]。
成長の要因は、キタサンブラックが頑丈な体の持ち主で、清水のそのハードトレーニングに応え続ける才能に恵まれていたことだった[195][167]。性格はおとなしく、調教の妨げになるような行動をしなかった[167]。しかし気持ちのスイッチは自由自在で、騎手の要求にすぐに反応して駆けることができる賢さがあった[167][90]。また、体が柔らかく、多少の変化にも動じない図太さがあった[193]。おとなしさと賢さなどを併せ持つため、消耗が少なく済み[90]、故障のリスクは少なかった[193]。
また、調教量が増えるなどを感じると、出走直前であることを察して飼葉の量を減らすなど、人間の手を煩わせずとも自ら体を仕上げることが可能だった[90]。清水は「本当に鍛えがいのある馬[195]」であると述べている。
3歳秋、クラシック最終戦の菊花賞を目指す過程において、負荷が大きいとされている栗東トレーニングセンターのCウッドコースを1周半から2周半させたり、Cウッドコースから坂路走破させたりという内容のかなりハードなメニューを行った[171]。始動戦のセントライト記念は仕上がり途上でありながら優勝し、本番の菊花賞も良い状態で迎えて優勝した[171]。翌年の4歳もそのハードトレーニングに応え続け、本格化を果たしていた[195]。
現役最終年の大阪杯には栗東坂路コース走破1日3本を三度こなして臨み、優勝を果たした[196]。ただし、引退を決めて臨んだ最後の秋は、坂路三本というようなハードトレーニングはせず、状態維持や調整を重視して仕上げられた[178]。秋の古馬三冠競走を全うするために、そして北島は特に有馬記念優勝を所望していたために、最終戦までを考慮しながらできる限り良い状態に仕上げる工夫がなされた[178]。最終追い切りを馬なりに留めるなど負荷こそ軽くしていた[197]。清水は仕上げに抜かりはないと考えていた[122]。雨中の天皇賞(秋)を経たジャパンカップは3着に敗れたが、状態面には自信を持っていた[122]。
定量的評価
[編集]獲得賞金
[編集]競走馬生活晩年、2017年の大阪杯を優勝してゼンノロブロイを追い抜いて歴代8位となり[199]、続く天皇賞(春)も優勝してオルフェーヴルまで追い抜いて歴代5位となった[102]。そして秋の天皇賞(秋)を優勝してディープインパクトまで追い抜き歴代2位[169]、さらに有馬記念も優勝してテイエムオペラオーを抜き、引退レースで歴代1位に浮上、最多獲得賞金記録を樹立した[124]。
- 獲得賞金の加算推移
JRA獲得賞金(3歳以上) | ||||||||
年度 | 順位 | 獲得賞金額 | 成績 | 勝ち鞍(太字強調はGI競走) | 1位 | 出典 | ||
2015 | 4位 | 3億5557万3000円 | 8戦5勝 | 菊花賞、スプリングS、セントライト記念 | ラブリーデイ | [200] | ||
2016 | 1位 | 7億1193万0000円 | 6戦3勝 | 天皇賞(春)、ジャパンC、京都大賞典 | (サトノダイヤモンド) | [201] | ||
2017 | 1位 | 8億 934万0000円 | 6戦4勝 | 大阪杯、天皇賞(春・秋)、有馬記念 | (シュヴァルグラン) | [202] | ||
合計 | 18億7684万3000円 |
GI1勝に留まった2015年こそ4位だったが、出走レースすべてで上位にあり続け、天皇賞(春)とジャパンカップを優勝した翌2016年には、7億円超えを果たして年間賞金王となった。1994年クラシック三冠、有馬記念優勝を果たしたナリタブライアン、2000年全勝、GI5勝「秋の古馬三冠」も果たしたテイエムオペラオー、2006年全勝、GI4勝を挙げたディープインパクト、2011年クラシック三冠、有馬記念優勝を果たしたオルフェーヴルに続いて史上5頭目となる7億円越えを果たしていた[203]。
さらに2017年にも、GI4勝を挙げて再び年間賞金王に君臨。シンボリルドルフ、スペシャルウィーク、ディープインパクトに続いて史上4頭目となる2年連続賞金王に輝いた[198][204]。獲得賞金8億円は、2000年テイエムオペラオーの10億円に次いで史上2位となる年間獲得賞金だった[204]。
勝利数
[編集]- JRAGI勝利数[198]
勝利数 | 生年 | 性 | 競走馬名 | JRAGI勝ち鞍 |
---|---|---|---|---|
7勝 | 1981 | 牡 | シンボリルドルフ | 84年クラシック三冠(皐月賞、東京優駿、菊花賞)、有馬記念 85年天皇賞(春)、ジャパンカップ、有馬記念 |
1996 | 牡 | テイエムオペラオー | 99年皐月賞 00年天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念 01年天皇賞(春) | |
2002 | 牡 | ディープインパクト | 05年クラシック三冠(皐月賞、東京優駿、菊花賞) 06年天皇賞(春)、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念 | |
2004 | 牝 | ウオッカ | 06年阪神ジュベナイルフィリーズ 07年東京優駿 08年安田記念、天皇賞(秋) 09年ヴィクトリアマイル、安田記念、ジャパンカップ | |
2012 | 牡 | キタサンブラック | 15年菊花賞 16年天皇賞(春)、ジャパンカップ 17年大阪杯、天皇賞(春)、天皇賞(秋)、有馬記念 |
- JRA重賞勝利数[198]
位 | 勝利数 | 競走馬名 | 生年 | 性 | 勝利重賞(太字強調は、八大競走及びGI級競走) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 12勝 | スピードシンボリ | 1963 | 牡 | 66年京成杯 67年アメリカJCC、目黒記念(春)、天皇賞(春)、日本経済賞 68年アルゼンチンJCC 69年目黒記念(春)、ダイヤモンドS、有馬記念 70年アメリカJCC、宝塚記念、有馬記念 |
オグリキャップ | 1985 | 牡 | 88年ペガサスS、毎日杯、京都4歳特別、NZT4歳S、高松宮杯、毎日王冠、有馬記念 89年オールカマー、毎日王冠、マイルCS 90年安田記念、有馬記念 | ||
テイエムオペラオー | 1996 | 牡 | 99年毎日杯、皐月賞 00年京都記念、阪神大賞典、天皇賞(春)、宝塚記念、 京都大賞典、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念 01年天皇賞(春)、京都大賞典 | ||
4 | 11勝 | ゴールドシップ | 2009 | 牡 | 12年共同通信杯、皐月賞、神戸新聞杯、菊花賞、有馬記念 13年宝塚記念 14年阪神大賞典、宝塚記念 15年阪神大賞典、天皇賞(春) |
5 | 10勝 | ニホンピロウイナー | 1980 | 牡 | 82年デイリー杯3歳S 83年きさらぎ賞、CBC賞 84年朝日チャレンジC、スワンS、マイルCS 85年読売マイラーズC、京王杯SC、安田記念、マイルCS |
シンボリルドルフ | 1981 | 牡 | 84年弥生賞、皐月賞、東京優駿、セントライト記念、菊花賞、有馬記念 85年日経賞、天皇賞(春)、ジャパンカップ、有馬記念 | ||
ディープインパクト | 2002 | 牡 | 05年弥生賞、皐月賞、東京優駿、神戸新聞杯、菊花賞 06年阪神大賞典、天皇賞(春)、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念 | ||
キタサンブラック | 2012 | 牡 | 15年スプリングS、セントライト記念、菊花賞 16年天皇賞(春)、京都大賞典、ジャパンカップ 17年大阪杯、天皇賞(春)、天皇賞(秋)、有馬記念 |
レーティングによる評価
[編集]国際的評価
[編集]ワールド・ベスト・レースホース・ランキング | ||||||||||
年度 | 順位 | レート | 部門 | コラム別 | 出典 | |||||
距 | 場 | S | M | I | L | E | ||||
2015 | 97位 | 117 | LE | 芝 | 117 | 117 | [6] | |||
2016 | 12位 | 123 | L | 芝 | 123 | [7] | ||||
2017 | 9位 | 124 | L | 芝 | 124 | [8] | ||||
〔注〕距離およびコラムの「SMILE」は、それぞれ下記の距離区分の略号。
|
日本国内での評価
[編集]JPNサラブレッドランキング | |||||||||||||
年度 | 部門 | 順位 | レート
ポンド (lb) |
キログラム
換算 (kg) |
コラム別 | 部門最高(次点)評価 | 出典 | ||||||
齢 | 場 | S | M | I | L | E | 馬名 | コラム/数 | |||||
2015 | 3歳 | 芝 | 2位 | 117 | 53.0 | 117 | 117 | ドゥラメンテ | L/121 | [205] | |||
2016 | 4歳上 | 芝 | 2位タイ | 123 | 55.5 | 123 | 117 | エイシンヒカリ | M/127 | [206] | |||
モーリス | I/127 | ||||||||||||
同2位サトノクラウン | 123 | ||||||||||||
2017 | 芝 | 1位 | 124 | 56.0 | 123 | 124 | 121 | シュヴァルグラン | L/123 | [207] |
表彰
[編集]JRA賞での評価
[編集]JRA賞 | ||||||||
年度 | 部門 | 順位 | 得票/満票 | 受賞(次点)馬 | 備考 | 出典 | ||
2015 | 年度代表馬 | 4位 | 1/291票 | モーリス | 82票 | [注釈 24] | [208] | |
最優秀3歳牡馬 | 次点 | 6/291票 | ドゥラメンテ | 142票 | ||||
2016 | 年度代表馬 | 受賞 | 134/291票 | (モーリス) | 90票 | [注釈 25] | [209] | |
最優秀4歳以上牡馬 | 受賞 | 201/291票 | 90票 | |||||
2017 | 年度代表馬 | 受賞 | 287/290票 | オジュウチョウサン | 3票 | [210] | ||
最優秀4歳以上牡馬 | 受賞 | 290/290票 | 満票選出 |
菊花賞を優勝した2015年は、年度代表馬部門と最優秀3歳牡馬部門で票こそ得たが、少数に留まり受賞には至らなかった。しかし翌2016年、天皇賞(春)とジャパンカップを優勝しGI2勝を記録し、年度代表馬と最優秀4歳以上牡馬を受賞している。この年は、モーリスとサトノダイヤモンドもGI級競走を複数勝利しており、モーリスはキタサンブラックを上回るGI級3勝、サトノダイヤモンドは3歳ながら有馬記念でキタサンブラックを直接下して優勝していた[211]。しかしモーリスは、うち2勝が香港のチャンピオンズマイルと香港カップだったためにインパクトに欠け、島田明宏によれば国内での取りこぼしも複数あったことも、悪く映ったという[211]。一方のキタサンブラックは、年間通して3着以内を守り続け、サトノダイヤモンドに敗れた有馬記念も僅差の2着だった。島田によれば、この安定性が好印象に映り、受賞につながったという[211]。
現役最終年となった2017年は、大阪杯と春秋天皇賞、有馬記念を優勝してGI4勝を記録した。対立候補も同じ平地競走にはほとんど出現せず、満票近い票を集めて年度代表馬を、満票で最優秀4歳以上牡馬を受賞した[210]。年度代表馬部門は3票流出して満票選出とはならなかったものの[210][注釈 26]、前身の優駿賞などを含めた中央競馬の年度末表彰において史上7頭目の2年連続年度代表馬に輝いた[212][注釈 27](2度目の年度代表馬受賞としては史上9頭目[212])。なお、2022・2023年度には産駒のイクイノックスが史上8頭目の2年連続年度代表馬となる[213][214]。親子受賞としてはJRA賞以前を含めて史上5例目であり[214][注釈 28]、2年連続受賞としては史上初の記録であった[213][214]。
顕彰馬選考における評価
[編集]年 | 得票 | 率 | 順位 | 結果 | 選出 | 出典 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | 140 | 72.5% | 1位 | 落選 | なし | [215] | |||||||||||
2020 | 158 | 80.6% | 1位 | 選出 | キタサンブラック | [216] | |||||||||||
|
初めて、JRA顕彰馬選考の対象となった2019年は、投票数二桁に留まるスペシャルウィークやモーリス、ブエナビスタなどを上回り1位となる140票を集めたが、得票率は72.5パーセントに留まり、選出に必要な75パーセントの基準に5票だけ届かず、初年度での選出は叶わなかった[215]。しかし2020年、同じように二桁に留まるキングカメハメハやスペシャルウィーク、ブエナビスタを尻目に票を伸ばして158票を獲得[216]。選出基準を上回る得票率80.6パーセントを記録し、2018年選出のロードカナロアに続き史上34頭目の顕彰馬となった[217]。
その他の表彰
[編集]- 2015年「FUN OF THE YEAR」(馬主北島三郎が受賞)(中山馬主協会主催の「今年、最も日本中を楽しませ、勇気づけた人物、団体に贈られる賞」この年限りでサッカー選手を引退した澤穂希と同時受賞)[218]
- 2016年度関西競馬記者クラブ賞[219]
- 2017年度関西競馬記者クラブ賞[210]
ファン投票実施競走の投票結果
[編集]中央競馬のファン投票レース | |||||||
年度 | 競走名 | 順位 | 票数 | 1位(2位)馬 | 有効投票総数 | 出典 | |
2015 | 宝塚記念 | 36位 | 3633票 | ゴールドシップ | 6万6123票 | 70万8837票 | [220] |
有馬記念 | 3位 | 9万3925票 | 12万 | 981票147万5755票 | [221] | ||
2016 | 宝塚記念 | 1位 | 8万2121票 | (ラブリーデイ) | 6万4269票 | 101万5162票 | [222] |
有馬記念 | 1位 | 13万7353票 | (サトノダイヤモンド) | 11万7192票 | 154万3464票 | [223] | |
2017 | 宝塚記念 | 1位 | 10万1621票 | 7万8566票 | 110万6746票 | [224] | |
有馬記念 | 1位 | 12万4641票 | 8万2173票 | 138万6468票 | [225] |
スプリングステークス優勝馬に過ぎない2015年の宝塚記念では36位に留まったが、菊花賞を優勝直後の有馬記念では3位となる支持を集めた。そして翌2016年、天皇賞(春)優勝直後の宝塚記念では、約8万票を集めて初めて1位となった。その後は、2016年有馬記念と2017年はいずれもファン投票で1位となり、4回連続1位を守って引退している[226]。2017年有馬記念では、約8万票のサトノダイヤモンドに約4万票をつけた約12万票を獲得。2位との得票差は、歴代最高だった[227]。
なかでも有馬記念では得票を伸ばし、2016年には得票率79パーセントを記録し、2006年ディープインパクトの78.7パーセントを上回り、インターネットでの投票受付を開始した1998年以降、有馬記念史上最高得票率記録を更新していた[228][229]。さらに翌2017年には、その得票率を79.9パーセントまで伸ばし、自身の史上最高得票率記録をさらに更新していた[229]。
成り上がる前の2015年の宝塚記念を除いて、ファン投票実施競走には、すべて応えて出走している[198]。2017年、春の古馬GI3連勝が懸かった宝塚記念こそ9着大敗するも、それ以外ではすべて馬券圏内で応えていた[198]。ただ勝利で応えたのは引退レース、挑戦3回目の有馬記念だけだった。前々年の有馬記念は3着、前年は2着、そして3年目で有馬記念「グランプリ」戴冠を果たしていた[198]。
キタサンブラックは3回以上の挑戦が実り有馬記念を戴冠した史上3頭目の競走馬だった[198][注釈 29]。また前年有馬記念2着から翌年に優勝を果たした史上6頭目の競走馬でもあった[198][注釈 30]。
血統背景
[編集]父ブラックタイドは、ディープインパクトの全兄として知られ、初年度の種付け料においてディープインパクトが1200万円だったのに対し、ブラックタイドは50万円[230]と、中小規模の牧場でも手が届く値段設定になっていた[231][232]事から、ディープインパクトの代替種牡馬として2009年から供用されている[233][231]。また小ぶりなディープインパクトに対して、充実した馬格を持っていた[234][230]。
母シュガーハートは、冠名「サンライズ」で知られる松岡隆雄に所有され、中央競馬で競走馬として[235]栗東トレーニングセンターの崎山博樹厩舎に入厩して調教が施された[18]が、デビューを前に屈腱炎を患い、不出走で引退[235]。その後、梁川は馬格があり繁殖牝馬に適していると判断し、繁殖牝馬としてヤナガワ牧場に迎え入れていた[236]。キタサンブラック以外に活躍した産駒として、2024年に青葉賞を制したシュガークン(父ドゥラメンテ)がいる。
曾祖母のテイズリーは初仔であるシーズティジー(ティズナウの父)を出産後に社台グループに購買され、祖母のオトメゴコロは吉田勝己の持ち馬で[237]、父・母父とも社台グループの生産馬であった事など社台グループとは縁が深く、シーズディジー以外の近親には従兄(母の姉の産駒)にアドマイヤフライト(父マンハッタンカフェ、日経新春杯2着)[238]、祖母の妹にオトメノイノリ(父サンデーサイレンス、アイビーステークス)[239]がいる。
血統表
[編集]キタサンブラックの血統 | (血統表の出典)[241] [240] | ||||||||||||
Hail to Reason | Turn-to | ||||||||||||
Nothirdchance | |||||||||||||
Sunday Silence | Halo | Cosmah | Cosmic Bomb | ||||||||||
* | サンデーサイレンス | Almahmoud | |||||||||||
Understanding | Promised Land | ||||||||||||
1986 | 青鹿毛 | 米国 | Pretty Ways | ||||||||||
Wishing Well | Mountain Flower | Montparnasse | |||||||||||
ブラックタイド | Edelweiss | ||||||||||||
Lyphard | Northern Dancer | ||||||||||||
Goofed | |||||||||||||
2001 | 黒鹿毛 | Wind in Her Hair | Alzao | Lady Rebecca | Sir Ivor | ||||||||
* | ウインドインハーヘア | Pocahontas | |||||||||||
Busted | Crepello | ||||||||||||
1991 | 鹿毛 | 愛国 | Sans le Sou | ||||||||||
Burghclere | Highclere | Queen's Hussar | |||||||||||
Highlight | |||||||||||||
*テスコボーイ | Princely Gift | ||||||||||||
Suncourt | |||||||||||||
サクラユタカオー | アンジェリカ | *ネヴァービート | |||||||||||
サクラバクシンオー | スターハイネス | ||||||||||||
*ノーザンテースト | Northern Dancer | ||||||||||||
1989 | 鹿毛 | 日本 | Lady Victoria | ||||||||||
サクラハゴロモ | *クリアアンバー | Ambiopoise | |||||||||||
シュガーハート | One Clear Call | ||||||||||||
Judge Angelucci | Honest Pleasure | What a Pleasure | |||||||||||
Tularia | |||||||||||||
2005 | 鹿毛 | * | ジャッジアンジェルーチ | Victorian Queen | Victoria Park | ||||||||
オトメゴコロ | Willowfield | ||||||||||||
Tizly | Lyphard | Northern Dancer | |||||||||||
1990 | 栗毛 | 日本 | Goofed | ||||||||||
* | ティズリー | Tizna | Trevieres | ||||||||||
Noris | |||||||||||||
父系 | サンデーサイレンス系 | (出典)[242] | |||||||||||
母系 | ファミリーナンバー:F9-g(ティズリー系(アメリカ)) | (出典)[243] [240] | |||||||||||
5代内の近親交配 | Lyphard=4×4、Northern Dancer=5×5×5 | (出典)[244] [240][242] | |||||||||||
上記血統表中、4桁の数字は生年を表す。国名は生産国を表す。「*」は日本へ輸入された馬を示す。太字は近親交配が行われていることを示す。 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 馬主名義は北島音楽事務所を運営する有限会社大野商事。
- ^ 当初清水は広いコースでのデビュー戦を検討し京都でのデビューを考えていたが、オーナーの北島三郎が東京在住だったため東京競馬場でのデビューに決定した[36]。別の出典ではオーナーが関東在住だからではなく、広い馬場の方が能力を発揮できること、馬の状態、レース番組、ジョッキーの兼ね合いでたまたま関東圏に遠征したと清水調教師がインタビューで答えている[37]。
- ^ 無敗でのスプリングステークス優勝は史上11頭目[41]。
- ^ クラシック追加登録馬として史上6頭目[56]。
- ^ 菊花賞優勝時の馬体重530kgは2013年時点で歴代菊花賞馬中で最も重い記録である[20]。
- ^ 北村宏司は「乗りたい気持ちは大きかったけど、関係者の方々に迷惑をかけるわけにもいかないし、泣く泣くお断りを入れさせていただきました[62]」とインタビューで回顧している。
- ^ 北島三郎は、かつて所有し繁殖牝馬として活躍したキタサンクインの牝系であるタケユタカより縁を感じていたことを、以降主戦騎手となる武豊への騎乗依頼理由としてあげている[63]。
- ^ 2004年イングランディーレ以来12年ぶり史上7頭目となる天皇賞(春)逃げ切り優勝を果たした[69]。その他優勝における記録は天皇賞(春)アラカルト[70]を参照のこと。
- ^ 当日は状態の悪い馬場の内側を空けて走る傾向になっており、最内枠のキタサンブラックと武の騎乗に注目が集まった[79]。
- ^ 13年ぶり史上3例目となるジャパンカップ逃げ切り優勝などの記録はジャパンCアラカルト[82]を参照。
- ^ ドバイミーティング参戦も検討していたが、前年の僅差で敗れた産経大阪杯と宝塚記念の無念があったことから国内に専念し、前年と同じローテーションを歩むこととなった[90]。清水久詞は「有馬記念はもちろんなのですが、去年負けたレースをことしはぜんぶ取りたい。もっと言えば、出るところ、ぜんぶ勝ちたい〔ママ〕[91]」と決意して臨んでいた。
- ^ この日の京都競馬場は、高速決着の傾向ではあった[102]が、有吉正徳は「それを差し引いても、天皇賞の新記録は驚異的[102]」だったと評している。
- ^ 北島は「レコードを出すのは私の仕事[103]」だと述べていた。
- ^ 過去に達成した馬はメジロマックイーン(1991年・1992年)、テイエムオペラオー(2000年・2001年)、フェノーメノ(2013年・2014年)[102]。
- ^ 超長距離GⅠ3勝・京都競馬場GⅠ3勝はいずれも歴代最多タイ(2024年現在)
- ^ 武は離脱の間、キタサンブラックの騎乗を支えにリハビリしていた[118]
- ^ 武は他レースの騎乗をなるべく控えるなどして、キタサンブラックのコンビ継続を叶えていた[117]。
- ^ レース中は落鉄しなかったが、決勝線を通過後落鉄していた[123]。
- ^ 1971年トウメイと1978年テンメイ母仔、1970年メジロアサマと1982年メジロティターン父仔、1999年スペシャルウィークと2010年ブエナビスタ父仔に続いての史上4頭目[132]。
- ^ 1976年トウショウボーイと1983年ミスターシービー父仔、1984・85年シンボリルドルフと1991年トウカイテイオー父仔、2005・06年ディープインパクトと2012・14年ジェンティルドンナ父娘、2013年ロードカナロアと2018・20年アーモンドアイ父娘に次いで史上5例目[133][134]。
- ^ 父仔受賞としてはシンボリルドルフとトウカイテイオー父仔以来31年ぶりであった[133]。
- ^ ディープインパクト(GI7勝)とジェンティルドンナ(GI7勝)・グランアレグリア(GI6勝)父仔、ロードカナロア(GI6勝)とアーモンドアイ(GI9勝)父仔に次ぐ日本競馬史上3頭目。
- ^ 1995年桜花賞9着・同年優駿牝馬(オークス)17着のキタサンサイレンス、1997年皐月賞14着のキタサンフドー、2001年東京優駿(日本ダービー)16着のキタサンチャンネル、2009年菊花賞10着のキタサンチーフに続く通算5頭目で6回目の挑戦であった[175]。
- ^ 次点ラブリーデイ55票、第3位ドゥラメンテ19票。ほか該当馬なし1票[208]。
- ^ 第3位サトノダイヤモンド66票、該当馬なし1票[208]。
- ^ 満票を妨げたのは同じ平地競走の活躍馬ではなく、障害競走で活躍したオジュウチョウサンであった[210]。
- ^ 1964・65年受賞のシンザン、1980・81年ホウヨウボーイ、1984・85年シンボリルドルフ、2002・03年シンボリクリスエス、2005・06年ディープインパクト、2008・09年ウオッカに続いての史上7頭目[212]。
- ^ 1976年のトウショウボーイと1983年のミスターシービー、1984・85年のシンボリルドルフと1991年のトウカイテイオー、2005・06年のディープインパクトと2012・14年のジェンティルドンナ、2013年のロードカナロアと2018・20年度のアーモンドアイに続く史上5例目[214]。
- ^ 1966年に初参戦して1969・70年を連覇したスピードシンボリ、1977年に初参戦して1979年に優勝したグリーングラスに続いて史上3頭目[198]。
- ^ 1958年オンワードゼア、1967年カブトシロー、1977年テンポイント、2006年ディープインパクト、2008年ダイワスカーレットに続いて史上6頭目[198]。
出典
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外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- キタサンブラック:競馬の殿堂JRA