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2021年12月30日 (木) 00:30時点における版

東京瓦斯株式会社
Tokyo Gas Co., Ltd.
東京ガス本社ビル
種類 株式会社
機関設計 指名委員会等設置会社[1]
市場情報
大証1部(廃止) 9531
2013年7月12日上場廃止
略称 東ガス、TG
本社所在地 日本の旗 日本
105-8527
東京都港区海岸一丁目5番20号[注釈 1]
北緯35度39分11.8秒 東経139度45分31秒 / 北緯35.653278度 東経139.75861度 / 35.653278; 139.75861座標: 北緯35度39分11.8秒 東経139度45分31秒 / 北緯35.653278度 東経139.75861度 / 35.653278; 139.75861
設立 1885年明治18年)10月1日
業種 電気・ガス業
法人番号 6010401020516 ウィキデータを編集
事業内容 ガスの製造・供給および販売、ガス機器の製作・販売およびこれに関連する建設工事、冷温水および蒸気の地域供給、電気供給事業
代表者 代表取締役社長兼社長執行役員 内田高史
代表取締役兼副社長執行役員 高松勝
代表取締役兼副社長執行役員 野畑邦夫
資本金 1418億44百万円
(2020年3月31日現在)
発行済株式総数 4億5,135万株
(2019年3月31日現在)
売上高 連結 1兆9,252億3,500万円
単体 1兆7,879億7,500万円
(2020年3月期)
営業利益 連結 1,015億800万円
単体 620億4,400万円
(2020年3月期)
純利益 連結 433億8,200万円
単体 567億300万円
(2020年3月期)
純資産 連結 1兆1,592億2,800万円
単体 8,184億3,300万円
(2020年3月31日現在)
総資産 連結 2兆5,377億2,400万円
単体 2兆944億9,300万円
(2020年3月31日現在)
従業員数 連結 17,147名
単体 7,084名
(2020年3月31日現在)
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任あずさ監査法人
主要株主 日本生命保険 6.96%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 6.26%
第一生命保険 5.35%
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 4.70%
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口7) 2.33%
東京ガスグループ従業員持株会 1.87%(2019年3月31日現在)
関係する人物 渋沢栄一
浅野総一郎
安西浩
岡本毅
広瀬道明
外部リンク https://www.tokyo-gas.co.jp/
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1904年(明治37年)の広告
1981年頃、熱量変換調査済の確認のために貼られたシール。

東京ガス株式会社(とうきょうガス、登記上の商号:東京瓦斯株式会社: Tokyo Gas Co., Ltd.)は、東京都都市部とその隣接区域(関東地方1都6県の主要都市)を営業区域とするガス会社。総延長約6万kmのガス導管を持ち、都市ガス事業者として世界最大、日本最大手である。

東証名証一部上場。証券コードは「9531」。日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ[2][3]。他の都市ガス各社と同様、通常は「東京ガス株式会社」と表記され、自社の発行物でも「東京ガス」と表記されている。ただし広告などで、ロゴマークと合わせて表記する場合は、「TOKYO GΛS」と記されていることが比較的多い。

東京ガスはグループ全体で「LNGバリューチェーン」に取り組み、天然ガスを始めする資源の原料の調達から、輸送、都市ガスの製造、供給、販売、電力供給、エネルギーソリューション提供と続く、一連の事業活動を行っている。

現在のコーポレート・スローガンは『エネルギー・フロンティア』。コーポレートメッセージは、「あなたとずっと、 今日よりもっと。」。

沿革

東京瓦斯株式会社本社
東京瓦斯のガスタンクとガス炉
  • 1872年 - 横浜で日本初のガス事業が始まる(のちの横浜市瓦斯局)(照明用石炭ガスを製造)。9月1日、高島嘉右衛門により、馬車道通りに街灯としてガス燈が灯ったことに始まる。
  • 1874年 - 東京府芝区浜崎町(現港区海岸、現本社所在地、当時金杉橋)でガス製造工場が稼働し、銀座通りにガス灯が点灯。
  • 1876年 - 東京府瓦斯局が開設。
  • 1885年8月28日、東京府、東京瓦斯局を渋沢栄一・大倉喜八郎に24万円で払下げ許可。10月1日 - 交付を受け渋沢財閥の創始者渋沢栄一浅野財閥の創始者浅野総一郎らによって、東京瓦斯会社として創立される(資本金27万円)。
  • 1893年7月 - 商法施行に伴い、社名を東京瓦斯株式会社と変更する。
  • 1912年 - 磯部保次により設立された千代田瓦斯株式会社を合併する。
  • 1913年 - 渡辺福三郎らによる川崎瓦斯株式会社を合併する。
  • 1944年11月 - 横浜市瓦斯局の事業を引き継ぐ。
  • 1969年 - アメリカ合衆国アラスカ州から液化天然ガス(LNG) の輸入を開始。
  • 1972年 - 天然ガス供給に向けた熱量変更作業を開始。
  • 1973年 - ブルネイからのLNG導入を開始。
  • 1975年4月22日 - 熱量変更のためガス器具調整を行っていた作業員のミスがきっかけで2人が一酸化炭素中毒で死亡、10人が全治1-4日の軽症[4]
  • 1983年 - マレーシアからのLNG導入を開始。
  • 1985年 - 会社設立100周年を迎える。CI(コーポレートアイデンティティ)導入により、TOKYO GASの、「T」と「G」を重ねたものを、ガスの炎を意味する赤と青の四角形で表現した現在のロゴが制定された(それまでは★にガスの「G」を配したもので、★はガスの明かりが"千点の星"と崇められていたことから用いたものである)。同時に広告等では、「もっと素晴らしい都市へ」のスローガンへ、社名表記は「TOKYO GAS」に変更された。
  • 1988年 - 天然ガスへの熱量変更作業を完了。
  • 1989年 - オーストラリアからのLNG導入を開始。
  • 1994年 - インドネシアからのLNG導入を開始。
  • 1998年 - カタールからのLNG導入を開始。
  • 2006年
  • 2007年
    • 2月 - 安全装置未設置の金網式ガスストーブの事故を受け、無償点検を実施すると同時に、安全装置付ガスストーブ、ガスファンヒーターへの買い替えを促すため、安全装置未設置の金網式ガスストーブの下取りを実施すると発表。
    • 3月 - エネスタ・エネフィットの東京ガス販売店が出資し、営業エリア内に地域会社を設立。今後は地域に根ざしたエネルギー販売会社として、保安の確保やサービス向上・快適な暮らしのご提案などを進める方針。
    • 11月 - 東京都港区で起きたパロマ製湯沸し器事故について、遺族は同社とパロマを相手取り損害賠償を求め、東京地方裁判所に提訴した。
    • 12月 - 1都4県の地域会社名を「東京ガスライフバル」とし、2008年4月から順次営業開始すると発表。
  • 2008年
  • 2009年
    • 5月 - 同社子会社昭和物産を東京ガス山梨へ商号変更。
    • 9月 - 地域会社「東京ガスライフバル」への移行が完了。
      • 東京ガス山梨と同社甲府支社の経営統合を発表。
    • 10月 - 山梨県内での事業統合作業が完了し、東京ガス山梨に一本化。
  • 2011年1月 - バイオエナジーから食品残渣のバイオガスに都市ガス受け入れ開始。
  • 2016年

営業エリア

自社導管エリア

他社への卸供給

自社で液化天然ガス(LNG)輸入体制や、都市ガス製造設備を持たない主に内陸部のガス事業者に対し、東京ガスが世界から調達したLNGや、そこから製造した都市ガスの卸供給を行っている。

導管接続卸供給先一般ガス事業者

東京ガスが製造した都市ガスを導管を通じて供給してもらい、都市ガス事業を営んでいる事業者。2013年現在、27社。

かつて導管接続卸供給先であった一般ガス事業者

以上日本瓦斯(ニチガス)およびその系列4社は、2017年の都市ガス自由化を機に、卸供給元を東京電力エナジーパートナーに切り替えた。

主なLNG販売先一般ガス事業者

内航船やLNGタンクローリー車により、東京ガスが輸入したLNGの供給を受けている主な事業者。2013年現在。

この他に、都市ガス導管が届いていない地域(北は福島県、西は長野県まで)にある100か所以上の工場などへ、工業用にLNGをローリー車で供給販売している。

LNG基地

根岸LNG基地
根岸LNG基地

神奈川県横浜市磯子区新磯子町34

袖ケ浦LNG基地

千葉県袖ヶ浦市中袖1-1

袖ヶ浦は京葉地区に位置する世界最大級のLNG受入れ基地であり、日本で初めてのLNG専用工場である。首都圏都市ガスを供給するエネルギーセンターの要所である[6]。 

扇島LNG基地

神奈川県横浜市鶴見区扇島4-1

全3工場のタンク合算総容量は361.5万kl(約20億立方メートル超)にもなる。

日立LNG基地

茨城県日立市留町字北河原2985-5

技術開発

LNG導入に伴い、当時世界的にもまだまだ発展途上であった、LNGを原料とする都市ガス製造設備について、機械メーカーやゼネコン等と共同で、先駆者として技術確立に取り組んできた。

現在では、東京ガスは次の3点に注力した技術開発を行っている。

  • ニーズを深く理解し、時代や地域に合わせた「心に響くコンセプトの創出・商品開発」
  • 低炭素社会実現に貢献する「革新的環境技術の開発」
  • ガス事業を安定的に運営し、さらなる高度利用やコストダウンを実現するための「事業基盤を支える技術」

上記をふまえ、最新の成果として下記が挙げられる。

家庭用

家庭用燃料電池「エネファーム」新型機の開発、エネファーム向け燃料処理装置の開発、エコジョーズのデファクト化に向けた開発、床暖房の快適性、ミストサウナ、生理心理的評価に基づいた生活価値・新商品の創出、太陽熱利用ガス温水システム「SOLAMO」の開発、家庭用調理機器の研究開発、エネルックリモコン、警報器の研究開発、エネルギーの見える化に関する取り組み、都市生活研究所。

業務用・産業用

業務用厨房の研究開発(涼厨など)、コージェネレーション状態監視技術、ガスエンジン筒内流動シミュレーション、産業・工業用向け電子化ガスメーター、高効率酸素製造装置『HT-PSA』。

トピックス

東京ガスの作業車
ラッピング広告バス(山梨交通
  • 首都圏を広く網羅する公共企業として、1000万世帯を超える対象地域住民のインフラストラクチャーを支えている。
  • 現在は隣接する静岡県をエリアとしている静岡ガスとも業務・資本面での提携を行っており(2000年9月)、同社などと共同で立ち上げた企業も存在するなど、静岡県も間接的な事業テリトリーになっていると言える。
  • 1988年昭和63年)以降、同社で供給している都市ガスの主成分は天然ガス(熱量調整のため、プロパンガスを少量添加している)である。供給ガス自体に一酸化炭素は含まれておらず、毒性はない。
  • 天然ガスは比較的環境への負荷が少ないクリーンエネルギーとされており、床暖房などの普及活動などを進めている。
  • 東京瓦斯電気工業いすゞ自動車日野自動車の前身)は、同社機械部門が1910年明治43年)に独立して創立した会社である。
  • 2006年平成18年)1月から、広告コミュニケーションのイメージキャラクターに妻夫木聡を、それまでの田村正和に変えて起用した。2012年現在、妻夫木を中心に東幹久小西真奈美楽しんご桐谷美玲らが出演する「東京ガスストーリー」というドラマ仕立てのCMを放送している。
  • マイホーム発電」「ウィズガス住宅」に近年力を注ぎ、都市ガス燃料電池「ENE-FARM(エネファーム)(発売当初の商品名は、LIFUEL(ライフエル))」を開発し、家庭に販売を行う。また、本田技研工業のエンジンを採用した「ECOWILL(エコウィル)」の販売もスタートさせ、コジェネレーションシステムの一般への普及を進めている。昨今、テレビCMや中央総武線車両、路線バスなどでのラッピング宣伝を行って認識度の向上を狙っている。
  • 原油価格高騰から家庭用の液化石油ガス(LPガス)から都市ガスへの転換も積極的に進めている。費用の面でも金利手数料なしの分割払いで都市ガス転換できるローンが東京ガスリース旧ティージークレジットサービス扱いで用意されている。
  • ピピッとコンロ』(登録商標)という名称で、ガラス天板の高機能コンロを販売。業務提携および資本関係のある静岡ガスも『ピピッとコンロ』の名称で販売を行っている。
  • 火ぐまのパッチョ
    • 田村正和の「マサにガスだね」に続く東京ガスのスローガン「ガス・パッ・チョ」(ガスでパッと明るくチョッといい未来)とともに誕生した。
    • 年齢 - 不詳(火曜日生まれ)
    • 出身 - 火ぐまの国(の王子)
    • 口ぐせ - 「ガス・パッ・チョ」
    • 趣味 - 料理(冷蔵庫のあるものでパッと作る)
    • 性格 - 好奇心旺盛でチョっとイタズラ好き
    • 特徴 - 顔は漢字の「火」。体はガスの炎の青色。チャームポイントはお尻。
    • 行きたい場所 - 火の国・熊本
    • CM - 2006年(平成18年)1月から放送。歴史上の偉人が登場するのは、最新型ガス器機の性能を過去の人物の大きなリアクションでわかりやすく表現したかったという。現在のCMには、妻夫木聡が出演している。
  • 1990年代後半よりガスタンクを模した公式キャラクター「ガスまる」が登場。2011年現在は殆ど姿を表さなくなったものの、東京ガスからの粗品タオルにプリントされているほか、同社のショールームでは「ガスまるファミリー」のぬいぐるみも販売されている。このぬいぐるみは、フジテレビ系で放送されている「はやく起きた朝は…」のセットの部屋に置かれているのを見ることができる。
  • さらに1985年のCI導入以前には、「ガス坊や」と言うオリジナルのキャラクターも制定されていた。当時の同社広告に登場したり、同社のショールームなどには、ガス坊やの立体人形などが置かれていた。なお西部ガスのキャラクター「ガスぼうや」とは無関係。[7]
  • 千葉テレビ放送では系列の千葉ガスのCMが1993年辺りで放送され、「はやい乾太くん」等のものは基本的に東京ガスのものと同じだったが「東京ガス」という部分が「千葉ガス」に変更された上で放送されていた。
  • 2016年平成28年)4月からオウンドメディア「ウチコト(uchicoto)」をスタート。ウチコトは、家事の効率化等を通じてもっと人生を楽しむために、主に仕事や家事・子育てに忙しい30~40代女性向けの生活情報メディア。料理、洗濯、掃除、子育て、省エネ等について、通勤や家事の合間のちょっとした時間に気軽に読める役立ち情報を発信している。

スポーツとのかかわり

広告活動

主な提供番組

現在の番組

テレビ
ラジオ

過去の番組

テレビ
ラジオ番組

CM出演者

現在

  • 高橋恵子ピピッとコンロ「家族のはなし 次男の帰省 / 長男の結婚」篇)-母役
  • 永山絢斗(ピピッとコンロ「家族のはなし 次男の帰省 / 長男の結婚」篇)-次男役
  • 星野源(ピピッとコンロ「家族のはなし 長男の結婚」篇)-長男役
  • 一井沙織(ピピッとコンロ「家族のはなし 長男の結婚」篇)-長男の結婚相手役
  • 綾小路きみまろ(ピピッとコンロ「アヤノグリル」篇)
  • 綾野剛(ピピッとコンロ「アヤノグリル」篇)
  • 広瀬すずエネファーム「電気ウナギイヌ 新しい家族」篇)
  • ウナギイヌ(声:田原アルノ)(エネファーム「電気ウナギイヌ 新しい家族」篇)-「電気ウナギイヌ」として登場」
  • 深田恭子(東京ガスの電気「でんきdeラッキー」シリーズ)- キョウコおねえさん役、(「電気代にうる星やつら」シリーズ)- ラム
  • 寺田心(東京ガスの電気「電気代にうる星やつら」シリーズ)- テン役
  • 安田顕(東京ガスのハウスクリーニング)[8]

過去

企業館

ガスミュージアム(東京都小平市)

関連企業

連結子会社
関連・協力会社

脚注

注釈

  1. ^ 浜松町駅に隣接する自社ビル。以前は大型のLNGタンクを設置していた。
  2. ^ 番組が短縮版の場合は放送されるが、ホリデースペシャルで休止のときは別枠で当社のスポットCMのみ流すときもあった。
  3. ^ ホリデースペシャル放送時は番組休止の場合あり。

出典

  1. ^ コーポレートガバナンス報告書 2021年12月18日閲覧
  2. ^ 構成銘柄一覧:日経平均株価 Nikkei Inc. 2021年10月8日閲覧。
  3. ^ 「TOPIXニューインデックスシリーズ」の定期選定結果及び構成銘柄一覧 (PDF) jpx.co.jp 2020年10月7日公表 2021年10月8日閲覧。
  4. ^ 転換に手抜かり 国分寺市の夫婦ガス中毒死事件『朝日新聞』1976年(昭和51年)1月6日夕刊、3版、7面
  5. ^ a b 東京ガス 2020年代に発電能力3倍に 原発5基分に相当 NHK
  6. ^ 施設見学ガイド 新・エネルギー環境教育情報センター
  7. ^ ガスぼうや 西部ガス 2011年6月4日閲覧。
  8. ^ 安田顕が安田犬に?「東京ガスのハウスクリーニング」新作CM放映開始”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2021年10月11日閲覧。
  9. ^ 酒井敏也のCM出演情報 | ORICON NEWS”. oricon ME. 2018年4月9日閲覧。
  10. ^ いっこく堂のCM出演情報 | ORICON NEWS”. oricon ME. 2018年4月9日閲覧。
  11. ^ 鈴木史朗のCM出演情報 4ページ目 | ORICON NEWS”. oricon ME. 2018年4月9日閲覧。

関連項目

外部リンク