商船三井
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商船三井本社(虎ノ門ダイビル) | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
市場情報 |
大証1部(廃止) 9104 1949年7月13日 - 2013年7月12日 |
略称 | MOL(エム・オー・エル) |
本社所在地 |
日本 〒105-8688 東京都港区虎ノ門二丁目1番1号 (虎ノ門ダイビル) |
設立 |
1942年(昭和17年)12月28日 (三井船舶株式会社) |
業種 | 海運業 |
法人番号 | 4010401082896 |
事業内容 |
海上輸送 旅客輸送ほか |
代表者 |
橋本剛(代表取締役 社長執行役員) 田中利明(代表取締役 副社長執行役員) |
資本金 |
660億169万7121円 (2024年3月31日現在)[2] |
発行済株式総数 |
3億6238万6058株 (2024年3月31日現在)[3] |
売上高 |
連結:1兆6279億12百万円 (2024年3月期) |
経常利益 |
連結:1031億32百万円 (2024年3月期) |
純利益 |
連結:2589億86百万円 (2024年3月期) |
純資産 |
連結:2兆2696億82百万円 (2024年3月31日現在) |
総資産 |
連結:4兆1205億52百万円 (2024年3月31日現在) |
従業員数 |
連結:9,795名 単体:1,243人 (2024年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | 有限責任あずさ監査法人 |
主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)18.64% 日本カストディ銀行(信託口)4.74% 三井住友銀行 2.48% STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 1.92% (2024年3月31日現在) |
主要子会社 |
ダイビル 100% 宇徳 100% 商船三井ドライバルク 100% MOLケミカルタンカー 100% |
関係する人物 |
三井高陽(初代社長) 佐々木周一(第2代社長) 田中市兵衛・山下亀三郎 中橋徳五郎・山岡順太郎 村田省蔵・生田正治 芦田昭充・武藤光一 |
外部リンク |
www |
株式会社商船三井(しょうせんみつい、Mitsui O.S.K. Lines, Ltd.)は、東京都港区虎ノ門に本店を置く、三井グループの大手海運会社である。東証プライム上場。略称はMOL(エム・オー・エル)。日経平均株価の構成銘柄の一つ[4]。
概要
[編集]日本郵船・川崎汽船と並ぶ日本の三大海運会社の1社、連結純利益、連結売上高および時価総額で国内2位である。LNG輸送および海洋事業の分野に強みを持つ。
1964年、進藤孝二社長時代、三井船舶と大阪商船が合併し、大阪商船三井船舶(略称・商船三井)が発足した(英文社名のO.S.KはOsaka Shosen Kaishaに由来する)。
1999年、生田正治社長時代、ナビックスラインと合併、「商船三井」を正式社名とする。2017年時点では三井グループと三和グループに重複加盟していた[5][注 1]。
海上コンテナに記される「アリゲーター」印は柳原良平のデザインである。ファンネルマーク(煙突の印)はなく、煙突は橙一色となっている。
沿革
[編集]明治
[編集]- 1878年(明治11年)- 三井物産が鉄製蒸気船「秀吉丸」で三池炭の海外輸送(口之津-上海間)を開始。
- 1884年(明治17年)5月 - 瀬戸内航路を主として運航する60余りの船問屋を統合して、大阪商船を設立。
- 1903年(明治36年)4月29日 - 三井物産が船舶部を門司に設置(三井船舶の前身)[6]。
- 1907年(明治40年)3月 - 大阪商船、日本郵船、湖南汽船、大東汽船が合弁で、上海に日清汽船を設立。
- 1909年(明治42年) - 辰馬汽船合資会社を設立(1916年に辰馬汽船株式会社に改組、のち新日本汽船)[7]。
- 1912年(明治45年)5月 - 大阪商船、観光開発を目的とした1,000トン級のドイツ製客船「紅丸」(くれないまる)が、大阪と別府温泉を結ぶ航路に就航。
- 1923年(大正12年) - 大阪商船、広島‐別府航路を開設(のちの旧・広別汽船)。
- 1939年(昭和14年) - 大阪商船、「あるぜんちな丸」「ぶら志゛る丸」を建造。両船は貨客船として南米航路に就航。
- 1942年(昭和17年)
戦後
[編集]- 1965年(昭和40年)- 日産自動車の保証を得て、自動車輸出のための自動車運搬船、追浜丸を建造。
- 1967年(昭和42年)- 柳原良平デザインのアリゲーターマークがコンテナサービスの象徴となる。
- 1989年(平成元年)6月 - 山下新日本汽船がジャパンラインと合併し、ナビックスラインとなる。本格的クルーズ船「ふじ丸」竣工。
- 1993年(平成5年)10月 - 日本海汽船株式会社を合併。
- 1995年(平成7年)
- 海外コンテナ船社間での提携、ザ・グローバル・アライアンス締結。
- 10月 - 新栄船舶株式会社を合併。
- 1996年(平成8年)4月 - 東京マリン株式会社に資本参加。
- 1998年(平成10年)- ザ・ニュー・ワールド・アライアンス締結(ザ・グローバル・アライアンスの改称)。
- 1999年(平成11年)4月 - 大阪商船三井船舶とナビックスラインが合併、株式会社商船三井となる。本社・子会社の国内定航船事業を統合し、株式会社エム・オー・エル・ジャパン(現・株式会社MOL JAPAN)が発足。
- 2000年(平成12年)4月 - 商船三井興業、日本工機[注 3]、ナビックステクノトレードが合併し、商船三井テクノトレード株式会社が発足。
- 2001年(平成13年)
- 3月 - 商船三井フェリー株式会社発足。
- 7月 - 株式会社エム・オー・シーウェイズにナビックス近海株式会社の近海部門を移管し、それぞれ商船三井近海株式会社及びナビックス内航株式会社に商号を変更。
- 2003年(平成15年)7月 – ナビックス内航に商船三井フェリーの内航不定期船部門を統合し、商船三井内航株式会社に商号を変更。
- 2004年(平成16年)10月 – 株式公開買付けによりダイビルを子会社化 。
- 2006年(平成18年)3月 - 株式公開買付けにより、宇徳運輸株式会社(現・宇徳)を子会社化。
- 2007年(平成19年)4月 - ロゴ変更[注 4]。
- 2009年(平成21年)
- 4月 - 株式公開買付けにより、関西汽船株式会社を子会社化。
- 7月 - 本店を大阪から東京に移転。
- 9月 - 日産自動車から日産専用船株式会社の株式の一部を取得し、同社を連結子会社化。
- 10月 - 関西汽船とダイヤモンドフェリーが共同株式移転により、株式会社フェリーさんふらわあを設立。
- 2011年(平成23年)10月 - フェリーさんふらわあが関西汽船とダイヤモンドフェリーを吸収合併。
- 2017年(平成29年)7月 - 日本郵船、川崎汽船と共にコンテナ船事業を統合、新会社「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」が発足[9]。
- 2022年(令和4年)
- 2023年(令和5年)
- 10月1日 - 子会社の商船三井フェリーとフェリーさんふらわあが経営統合し、新会社「商船三井さんふらわあ」が発足[11]。
歴代経営者
[編集]- 三井物産船舶課長
- 三井物産船舶部長
- 三井船舶社長
- 大阪商船三井船舶 / 商船三井 社長
主な関連する会社
[編集](業種別)
- 海運
- 旭タンカー
- 商船三井ドライバルク
- 商船三井内航
- MOLケミカルタンカー
- 日産専用船
- 商船三井オーシャンエキスパート(前身企業の1つの松岡汽船は松岡修造 (実業家)が創業。その玄孫かつ阪急電鉄創業者小林一三の曾孫が元テニスプレーヤーでスポーツコメンテーターの松岡修造)
- オーシャン ネットワーク エクスプレス ホールディングス
- 客船
- フェリー
- 曳船
- 港湾ターミナル
- 物流
- 不動産
- その他
- 商船三井システムズ
- 商船三井テクノトレード
- MOLビジネスサポート
- エムオーツーリスト
- 東京汽船 - 同社の主要株主
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[編集]不祥事・事故
[編集]- 2006年7月24日に、商船三井が運航していた自動車運搬船「COUGAR ACE」が、日本から北米向けにマツダ及びいすゞ製の車両を5000台弱を輸送していた途中、アリューシャン列島南方沖にて大きく転覆。乗員は全員アメリカ沿岸警備隊およびアメリカ空軍のヘリコプターで救助され、船もその後シアトルまで曳航されたものの、搭載していた全車両はマツダ及びいすゞの意向により廃棄処分となった。尚本船は修理された後運航に復帰し、2020年に除籍されるまで運航されていた。
- 2019年1月8日(発表日) - 豪華客船「にっぽん丸」が、2018年12月30日午後9時過ぎ、グアムの港で桟橋と接触する事故を起こし、現地当局の検査で男性船長(50代)からアルコールが検知されたと発表した。日本の基準を超える量であった。事故はグアムを出発した直後に発生。男性船長が操船し、船の後部に穴があくなどした。乗員乗客計624名にけがはなく、燃料漏れもなかった[12]。2019年3月8日、国土交通省は、当社に対し海上運送法第19条第2項に基づく輸送の安全の確保に関する命令を出した[13]。
- 2020年7月26日に、長鋪汽船の関連会社を通じてチャーター(用船契約)した貨物船「WAKASHIO」がインド洋モーリシャス沖にて座礁、大量の重油が流出[14]。モーリシャス政府はサンゴ礁などが被害を受け危機的な状況にあるとして環境上の緊急事態を宣言した[15]。8月9日、事故の捜査の一環としてモーリシャスの裁判所が出した捜索令状に基づき、「わかしお」に立ち入って航海日誌や通信記録などを押収する方針を発表した[16]。
- 2022年2月16日に、商船三井が運航していた自動車運搬船「FELICITY ACE」が北大西洋のアゾレス諸島南西沖を航行中に貨物室から出火[17]。乗客乗員は全員救助されたものの、本船の火災は続き、消火と船の曳航[18]が試みられたものの、最終的には翌月1日の9時頃に沈没した[19]。なお、この船にはドイツからアメリカ向けにポルシェやランボルギーニを始めとするフォルクスワーゲングループの自動車3,965台が積載されていた[20][21]。
テレビ番組
[編集]- 日経スペシャル ガイアの夜明け 「新・大航海時代が来た!」 ~長江2700キロ 海運マンの挑戦~(2006年2月7日、テレビ東京)[22]。- 対中国戦略を取材。
脚注・出典
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ コーポレートガバナンス体制 - 株式会社商船三井
- ^ 商船三井HP企業概要 2024年6月30日閲覧
- ^ 株式会社商船三井『2024年3月期 有価証券報告書』(レポート)2024年6月25日。
- ^ 構成銘柄一覧:日経平均株価 Nikkei Inc. 2021年10月8日閲覧。
- ^ a b 『六大社長会の加盟企業 秘2017年版バージョン』『週刊ダイヤモンド』2017年7月29日号、ダイヤモンド社、32-33頁
- ^ 三井物産小史 第一物産
- ^ 財団の沿革 一般財団法人 山縣記念財団
- ^ 連載『四海茫々』(104)心熱い物語 日刊海事プレス、2014.5.24
- ^ コンテナ船3社統合「親会社しのぐ存在に」 ONE発足 日本経済新聞
- ^ 「商船三井、米子会社IT社株式を売却 売却益126億円を計上へ」『Reuters』2022年10月31日。2022年10月31日閲覧。
- ^ “商船三井さんふらわあ/グループ2社合併、国内最大の新会社誕生”. 物流ニュースのLNEWS (2023年9月28日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “豪華客船にっぽん丸、グアムで事故 船長からアルコール”. 朝日新聞 2019年1月8日 19時56分. 2019年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月15日閲覧。
- ^ “国土交通省の安全確保等に関する命令について”. 商船三井客船株式会社. 2020年8月15日閲覧。
- ^ “商船三井の運航船、モーリシャス沖で座礁 燃料流出”. 日本経済新聞 電子版. 2020年8月17日閲覧。
- ^ 共同通信 (2020年8月8日). “日本船燃料流出でモーリシャス緊急事態宣言 | 共同通信”. 共同通信. 2020年8月17日閲覧。
- ^ “モーリシャスの燃料漏出、警察が商船三井の運航船に立ち入り捜査へ”. www.afpbb.com. 2020年8月17日閲覧。
- ^ "Felicity Ace Incident Information Centre" (Press release). 商船三井. 2022年3月10日閲覧。
- ^ “商船三井の漂流船、えい航開始 油の流出確認されず”. 日本経済新聞. (2022年2月25日) 2022年3月10日閲覧。
- ^ “Car-carrying ship that caught fire on way to Rhode Island has sunk in the Atlantic Ocean” (英語). en:The Providence Journal. (2022年3月1日) 2022年3月10日閲覧。
- ^ “Burning Ship Drifts In Atlantic With Lamborghinis, Porsches, Audis Aboard” (英語). en:NDTV. (2022年2月18日) 2022年3月10日閲覧。
- ^ “商船三井の運搬船で火災 ポルシェなど4000台積み漂流”. 日本経済新聞. (2022年2月19日) 2022年3月10日閲覧。
- ^ 「新・大航海時代が来た!」 ~長江2700キロ 海運マンの挑戦~ - テレビ東京 2006年2月7日