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* 茨城県選挙区(定数4)
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県全体では、[[国政選挙]]・県政[[選挙]]ともに[[投票率]]が低い傾向があり、[[参議院議員通常選挙]]をとってみると、[[第16回参議院議員通常選挙|第16回参院選]](36.62%)・[[第17回参議院議員通常選挙|第17回参院選]](36.94%)・[[第18回参議院議員通常選挙|第18回参院選]](50.99%)・[[第19回参議院議員通常選挙|第19回参院選]](50.18%)・[[第20回参議院議員通常選挙|第20回参院選]](50.07%)と、[[選挙区]]の投票率が3回連続全国最低やワースト2位となっている他、知事選挙では[[1997年]][[9月14日]]が31.87%、[[2001年]][[9月16日]]が29.93%。[[衆議院議員総選挙]]でも年々下がり続け50%台で推移、県議選も[[2002年]]は40%台まで落ち込んだ。茨城県[[選挙管理委員会]]では、投票率を向上させる施策を県民から公募し、[[銀行]]や[[コンビニATM]]に投票を呼びかける案などを実行したりしているが、特に大きな変化は見られない。選挙区の投票率を予想して応募し、ぴったり当てると特産の[[メロン]]や[[常陸牛]]がもらえたり、県内の[[中学校|中学生]]からメッセージを募集し、ラジオCMで流したりするキャンペーンを行った[[第21回参議院議員通常選挙|第21回参院選]]では、全国ワースト2位であった。
県全体では、[[国政選挙]]・県政[[選挙]]ともに[[投票率]]が低い傾向があり、[[参議院議員通常選挙]]をとってみると、[[第16回参議院議員通常選挙|第16回参院選]](36.62%)・[[第17回参議院議員通常選挙|第17回参院選]](36.94%)・[[第18回参議院議員通常選挙|第18回参院選]](50.99%)・[[第19回参議院議員通常選挙|第19回参院選]](50.18%)・[[第20回参議院議員通常選挙|第20回参院選]](50.07%)と、[[選挙区]]の投票率が3回連続全国最低やワースト2位となっている他、知事選挙では[[1997年]][[9月14日]]が31.87%、[[2001年]][[9月16日]]が29.93%。[[衆議院議員総選挙]]でも年々下がり続け50%台で推移、県議選も[[2002年]]は40%台まで落ち込んだ。茨城県[[選挙管理委員会]]では、投票率を向上させる施策を県民から公募し、[[銀行]]や[[コンビニATM]]に投票を呼びかける案などを実行したりしているが、特に大きな変化は見られない。選挙区の投票率を予想して応募し、ぴったり当てると特産の[[メロン]]や[[常陸牛]]がもらえたり、県内の[[中学校|中学生]]からメッセージを募集し、ラジオCMで流したりするキャンペーンを行った[[第21回参議院議員通常選挙|第21回参院選]]では、全国ワースト2位であった。

2020年11月1日 (日) 09:46時点における版

いばらきけん ウィキデータを編集
茨城県
茨城県の旗 茨城県章
茨城県旗 茨城県章
日本の旗 日本
地方 関東地方
団体コード 08000-4
ISO 3166-2:JP JP-08
面積 6,098.31km2
総人口 2,810,049[編集]
推計人口、2024年10月1日)
人口密度 461人/km2
隣接都道府県 福島県栃木県埼玉県千葉県
県の木 ウメ
県の花 バラ
県の鳥 ヒバリ
他のシンボル 県のさかな:ヒラメ1995年平成7年)6月19日指定[1]
県民の歌:茨城県民の歌
県民体操:茨城県民体操
茨城県庁
知事 大井川和彦
法人番号 2000020080004 ウィキデータを編集
所在地 310-8555
茨城県水戸市笠原町978番地6
北緯36度20分30.2秒 東経140度26分48.6秒 / 北緯36.341722度 東経140.446833度 / 36.341722; 140.446833
茨城県庁
外部リンク 茨城県
茨城県の位置

茨城県行政区画図

― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキポータル 日本の都道府県/茨城県
ウィキプロジェクト

茨城県(いばらきけん、: Ibaraki Prefecture)は、日本関東地方に位置する県庁所在地水戸市

都道府県人口は全国11位、面積は全国24位である。

概要

茨城県は、関東地方の北東部に位置する県で、元の常陸国全域と、明治期に千葉県から移管された下総国猿島郡結城郡豊田郡岡田郡の全域および相馬郡葛飾郡香取郡の一部から成り立っている。県の人口は2,810,049人(2024年10月1日)で、日本の総人口の約2.3%を占めており、静岡県に次いで全国11位である。茨城県に次ぐ全国12位は広島県で、政令指定都市を持つ両県に挟まれる順位に位置する形だが、本県は政令指定都市を持たない県の中で最も人口が多い県となっている。県内に人口30万人以上の都市は存在せず、人口20万人以上の市も県庁所在地の水戸市を含めて2市[2]、10万人以上20万人未満の市も6市で、残りの24市10町2村は10万人未満の市町村となっており、特定の都市に集中せず県域全体に広く人口が分布している点も、本県の地形が平地に富んでおり可住地面積が全国上位であることと併せて特徴的である。面積は6,094km2霞ヶ浦北浦牛久沼涸沼などを含めない場合は5,874.20km2)で、国土の約1.6%を占める。県内の市町村数は44で、うち市は32、郡は7で、その下に10の町と2の村がある。2008年度における県内総生産は11兆5157億円[3]

県内各地域の繋がりは薄く、県北部は日立市ひたちなか市で工業化が進み、太平洋八溝山地のある緑豊かな地域を形成する。県中央部は水戸市に県庁が置かれ、小美玉市茨城空港が置かれる。県東部の鹿嶋市神栖市では鹿島臨海工業地帯を形成し、工業化が進んでいる。県西部は関東平野の中央部にあたる農業を中心とした内陸の地域となっている。県南部は、筑波研究学園都市が整備され、東京都区部ベッドタウンとしてのニュータウン開発も進められた地域となっている。

名称

由来

県名に使用される「茨城」は、国郡里制時代に置かれた茨城郡に由来するものである。「茨城」の名称自体は『常陸国風土記』まで遡るもので、同記序文には常陸国成立以前に置かれた6つのクニ(新治筑波茨城那賀久慈多珂)の1つとして見える。常陸国成立に際して、この茨城国を踏襲して成立したのが茨城郡であるとされる[4]

『常陸国風土記』の茨城郡条では、「茨城」の名称の由来として次の2つの説話が挙げられている。1つは、朝廷から派遣された大臣(多氏)一族の黒坂命が、先住民の賊を茨棘を用いて滅ぼしたというものである。またもう1つの説話では、黒坂命が人々を悪賊から守るため、茨で城を築いたという。これらは、いずれもヤマト政権の勢力拡大を英雄に仮託した起源説話としてよく見られるものであり、実際の起源については詳らかでない。以上の説話を別として「(いばら/うばら)の生えた地域」を指した呼称と見る説もある[4]

なお『和名抄』によれば、この茨城郡内には特に「茨城郷」が存在している。この茨城郷の比定地は石岡市茨城(ばらき)とする説が有力で、同地は常陸国の古国府や茨城郡の郡家も置かれたと推定される政治的中心地でもある。また付近の茨城廃寺跡(ばらきはいじあと)からは「茨木寺」の墨書を持つ土器が出土しており、「茨城」が古くは「茨木」とも記されたことが知られる[4]

明治維新後、藩県併置時代や廃藩置県の当初の段階では「茨城県」は設置されていなかった。その後すぐ行われた諸県の統合に際して、水戸・松岡・宍戸・笠間・下館・下妻の6県を主体として茨城県が成立したのが県名としての始まりとなる。これは水戸の属した茨城郡を県名に採用したことによるが、「水戸県」とならなかったのは水戸藩の新政府への貢献度が認められなかったためとされる。なお、水戸周辺は律令制時代には茨城郡でなく那珂郡に属したが、太閤検地の時に茨城郡に移管されている[4]

なお「茨城県」の「茨」の字は都道府県としては唯一、表外漢字字体であった(「茨」の部分は「次」ではなく「二欠」が正しい)[注 1]が、2010年の常用漢字改訂により常用漢字となっている。

読み

県名の「茨城」は、現在は「いばらき」と読まれる。大阪府茨木市も本県と同じく「いばらき」であるが、どちらも同様にしばしば「いばらぎ」と誤読されがちである[5]。一方、同じく県名に「城」が含まれる宮城県においては、連濁により濁音となる点が本県と異なる[注 2]。歴史的な読みとしては、前身の茨城郡について『和名抄』では「牟波良岐」[6]、『常陸国風土記』の天保10年(1839年)刊本では「うばらき」と読み仮名が振られる[4]。現在の読み「いばらき」は、この「うばらき」が転訛したものになる。

地理・地域

茨城県の主要地形
主要河川

地方区分としては、関東地方首都圏北関東東関東東京圏などに分類される。東は太平洋となっており、北は福島県東北地方)、西は栃木県および埼玉県、南は千葉県と接する。

県の面積は全国24位だが、関東平野を含む平地に富むことから、可住地面積[注 3]では全国4位となる[8]

大地形

山岳地形
県の北側3分の1は山岳地帯になっている。ここは東北地方から茨城県北部にかけての太平洋側に連なる阿武隈山地(阿武隈高地)の南端に相当する。一帯は那珂川久慈川などの河川による開析が進んでおり、那珂川と久慈川に挟まれた地域を八溝山地、久慈川と里川(久慈川支流)に挟まれた地域を久慈山地、里川の東側を多賀山地[9]と呼んでいる[10]
八溝山地は県の北西部を南北に縦走し、栃木県との県境になっている。この北西端には県内最高峰の八溝山(標高1022メートル)は福島県・茨城県・栃木県の県境になっている。八溝山地を侵食して東西に流れる河川を境にして、いくつかの山塊に区別することもあり、押川(久慈川支流)を南限とする八溝山塊、那珂川を南限とする鷲ノ子(とりのこ)山塊、JR東日本水戸線が走る低地を南限とする鶏足(とりあし)山塊などと呼ばれる。なお、これに筑波山加波山を中心とする筑波山地(筑波山塊、筑波連山)を八溝山地に含める場合もある[10]
久慈山地は西の久慈川、東の里川(久慈川の支流)に挟まれている。この山地は北へいくほど東西の幅が狭くて標高が高いので、険しい。その北部を東西に短絡する月居峠[注 4]は古くから交通の要衝とみなされていた。この峠下には袋田の滝があり、県を代表する観光地になっている。この山地の主峰は男体山(標高653.7メートル)[10]
多賀山地は北へ行くほど幅が広く、なだらかな高原地形になっている。分水嶺は西側の里川に寄って偏っており、東側には大北川、花貫川、十王川(梁津川)などが入り込んで渓谷を作っている[10]
水系
県内を流れる一級河川には利根川那珂川久慈川があり、いずれも太平洋(鹿島灘)に注いでいる。
主要な河川として、利根川水系の支流鬼怒川小貝川が県西部を北から南へ流れている[8]。これらが合流する利根川の下流域は、古代には香取海と呼ばれる内海が形成されており、霞ヶ浦などはその名残と考えられている。なお、霞ヶ浦は西浦、北浦、外浪逆浦などに区分される場合もある[注 5]。このほか県内には牛久沼涸沼などの淡水湖沼がある[8]
利根川水系の主な支流には、鬼怒川、小貝川のほか、新利根川桜川。このほか江戸川中川権現堂川は茨城県と千葉県・埼玉県の県境の一部に、渡良瀬川は茨城県と栃木県の県境の一部になっている。
二級河川としては、大北川十王川などがある。詳細は茨城県の二級水系一覧参照。
平野部
県の中部から南部は関東平野の一部になっている。一帯を常総平野と呼ぶ場合もある[8]。また、阿武隈山地よりも南側の茨城全域を常陸台地と呼び、千葉県北部の下総台地も含めて常総台地と総称することもある。久慈川、那珂川、利根川の各支流など、常総台地を流れる河川を境としてさらに細かい台地に区分する場合もある[11]
このほか、筑波山地の東部を八郷盆地(旧八郷町、現在の石岡市の一部)と呼ぶ場合もある。
その他の主要地形

気候

太平洋側気候を呈し、冬季は少雨乾燥、夏季は多雨多湿となる。また、太平洋沿岸部は海洋性気候、内陸部は内陸性気候となる。全般に冬季は朝晩は沿岸部を除き放射冷却により気温が下がり、夏季は埼玉県に近接する一部地域を除き北東気流の影響を受けやすく比較的冷涼である。豪雪地帯に指定されている地域は存在しないが、南東部を除く地域、特に北西部山間部は南岸低気圧や北東気流の影響で局地的に大雪となることもある。なお、豪雪地帯に指定されている地域を持たない県としては最北端に位置する。

  • 北部沿岸部北茨城市日立市高萩市などが該当。海に面するため県内では比較的温暖な地方であり、日立の冬季の気温は北部にありながらも南部に位置する鹿嶋と共に県内で最も高く、1月の平均最低気温は0.1°Cである。一方、夏季は冷涼であり、北茨城では8月の平均気温が23.5°Cと県内で最も低く、年間通して海洋性の気候の特色が出ている。
  • 北部山間部常陸大宮市常陸太田市大子町などが該当。冬季の冷え込みは筑波山を除くと県内では最も厳しく、時に-10°C前後の冷え込みとなることもある。大子では1月の平均最低気温が-5.5°Cだが、夏の日中は猛暑日になるほど暑くなる。しかし、熱帯夜は稀であるなど内陸性の気候となっている。
  • 南東端部鹿嶋市神栖市などが該当。海洋性の気候であり、冬は冷え込みの少ない県内で最も温暖な地域である。特に、銚子に隣接する神栖市沿岸部は関東地方全体で見ても温暖な地域となっている。また、積雪となることは非常に少なく、夏は冷涼である。
  • 南西端部古河市などが該当。県内では最も夏の暑さが厳しい地域であり、しばしば猛暑日を記録する。埼玉県群馬県の平野部に近い気候特性で、冬季はからっ風の影響を受けやすい。朝晩の冷え込みは県内他地域に比べると幾分弱く、1月の平均最低気温は-1.7°Cと、太平洋沿岸部を除くと、内陸では霞ケ浦に隣接する土浦に次いで高くなっている。夏季の最低気温も古河は県内では最も高く、熱帯夜になることも珍しくない。
  • 中央部・南部平野部水戸市からつくば市龍ケ崎市にかけての県内の大部分が該当。冬季の気温は関東平野部では最も低い部類に入り、1月の最低気温平年値は、つくばで-3.2°C鉾田で-3.1°C、最南部の龍ケ崎でさえ-2.4°Cなどと低くなっており、過去にはつくばで-17.0°C(1952年2月5日)、龍ケ崎で-15.5°C(1984年1月20日)を記録した。このように、平野部でも-10°C以下まで下がることがあり、21世紀に入ってからも下妻筑西、鉾田では-10°C以下を観測している。しかし、霞ケ浦の影響を受ける地域では冷え込みが弱い。一方、夏季も北東気流の影響を受けやすいために、熱帯夜は少ない。水戸周辺などの東部地域では北東風により時に、突発的なゲリラ降雪をもたらす。また、晩春から初秋にかけて、まれに竜巻が発生する。
茨城県内各地の平年値(統計期間:1971年 - 2000年、出典:気象庁・気象統計情報
平年値
(月単位)
北部沿岸部 北部内陸部 中部 西部 南部 南東部
北茨城 日立 大子 常陸大宮市
小瀬
水戸 笠間 下妻 古河 つくば 筑波山 土浦 龍ケ崎 鉾田 鹿嶋
平均
気温
°C
最暖月 23.4
(8月)
24.6
(8月)
24.5
(8月)
24.3
(8月)
25.0
(8月)
24.9
(8月)
25.3
(8月)
26.1
(8月)
25.2
(8月)
20.7
(8月)
25.7
(8月)
25.4
(8月)
24.6
(8月)
25.1
(8月)
最寒月 3.5
(1月)
4.4
(1月)
0.3
(1月)
1.5
(2月)
2.8
(1月)
2.1
(1月)
2.6
(1月)
3.2
(1月)
2.3
(1月)
-0.5
(1月)
3.6
(1月)
2.9
(1月)
2.5
(1月)
4.4
(1月)
降水量
mm
最多月 206.7
(9月)
201.4
(9月)
214.9
(9月)
208.8
(9月)
193.9
(8月)
194.0
(9月)
190.4
(9月)
183.3
(9月)
186.6
(9月)
181.0
(9月)
168.2
(9月)
179.0
(9月)
196.6
(9月)
215.1
(9月)
最少月 30.0
(12月)
28.9
(12月)
29.3
(12月)
26.9
(12月)
33.1
(12月)
29.0
(12月)
27.5
(12月)
22.6
(12月)
34.6
(12月)
26.2
(1月)
30.9
(12月)
33.6
(12月)
34.8
(12月)
49.2
(12月)

自然公園

奥久慈男体山(奥久慈県立自然公園)
奥久慈男体山(奥久慈県立自然公園)
愛宕山(吾国・愛宕県立自然公園)
愛宕山(吾国・愛宕県立自然公園)
国定公園
県立自然公園
  • 奥久慈県立自然公園
  • 花園花貫県立自然公園
  • 高鈴県立自然公園
  • 太田県立自然公園
  • 御前山県立自然公園
  • 大洗県立自然公園
  • 笠間県立自然公園
  • 吾国・愛宕県立自然公園
  • 水戸県立自然公園
ジオパーク

地域区分

地域区分と2024年10月1日推計人口
内陸側 太平洋側
栃木県 県北
0566,538人)
太平洋
県央
0446,260人)
県西
(522,482人)
県南
(1,015,573人)
鹿行
(259,196人)
茨城県 地域区分図

県域は、自然的条件から、広義では県南、県央、県北、鹿行に四分される。さらに社会・経済的特性とくに都市化を条件に加えると広義の県南は県南、県西に二分される[12]

県庁が定める地域区分

茨城県には32市7郡10町2村がある(本県の町は全て「まち」、村は「むら」と読む)。それらは、県庁によって以下の5つの地域に区分されている。以下、地域内人口と、都市圏等を記載する(地域内人口は2005年国勢調査の値、都市圏の人口は2010年国勢調査に基づく都市雇用圏の値)。

茨城県は、全国47都道府県の内、11番目に人口が多い。総面積は全国24番目であるが、可住地面積では全国第4位である。特定の都市に集中せず、全体に広く人口が分布しているとも言えるが、地域圏でみると、人口約300万人のうち、約1/3が東京圏(列びにつくば都市圏)に含まれ、残りの200万人がそれぞれの地域で農業や小規模な商工業を基盤とした地域圏を形成している。

県北地域

人口566,538人。地域内に日立都市圏(310,439人)を有する。

市部
郡部(町村部)
県央地域

人口446,260人。地域内から県北地域にかけて水戸都市圏(641,367人)が存在する。

市部
郡部(町村部)
鹿行地域

人口259,196人。かつての鹿島郡(現・鉾田、鹿嶋、神栖の3市)と行方郡(現・行方、潮来の2市)から1字ずつとった名称である。学校の部活動の地区名など「県東(けんとう)」と呼ばれることもある。神栖都市圏(250,291人)は千葉県の一部にも広がりがある。

市部
県南地域

人口1,015,573人。地域内は東京都市圏の一部(322,058人)に含まれるほか、県内を中心とする都市圏では最大規模であるつくば都市圏(855,499人)を有する。

市部
郡部(町村部)
県西地域

人口522,482人。地域内は小山都市圏の一部(48,947人)、東京都市圏の一部(7,651人)に含まれるほか、古河都市圏(205,564人)、筑西都市圏(133,384人)を有する。

市部
郡部(町村部)

その他の地域区分

水戸地方気象台が気象情報や注意報と警報などを発表する区分は、県北地域、県央地域、鹿行地域、県南地域、県西地域に分けられている。これらに分類される市町村は県庁が定める地域区分と同じである。また、県北地域と県央地域を合わせて茨城県北部、鹿行地域、県南地域、県西地域を合わせて茨城県南部と表す場合がある(水戸地方気象台が気象予報や注意報と警報などを発表する場合など)。

北部・南部
かつての気象予報区や、陸運事務所の管轄はこれに近い。北部が茨城県( - 1875年5月6日)、南部が旧・印旛県(千葉県)北西部、旧・新治県北部に当たる。
北部・南東部・南西部
旧・新治県のうち現在茨城県の部分を、国道51号沿線の南東部(鹿行地域)と、国道6号沿線の南西部に分ける。この場合旧・印旛県のうち現在茨城県の部分は南西部となる。
「地方」に市町村名などを冠していう方法
市町村の事務組合で使用されることがある。

地域的特徴

北部(県央地域と県北地域。1875年5月6日までの茨城県)と南部(旧・印旛県北西部、旧・新治県北部)では地域色が異なっており、旧・新治県でも、国道51号沿線(大洗鹿島線鹿島線)と国道6号常磐線)沿線、旧・印旛県でも国道6号(常磐線)沿線、つくばエクスプレス沿線、県西地域とでは、経済的基盤も異なっている。

北部で人口が減少し、南部で人口が増加傾向にある状態を「南北格差[13]」または「南北問題[14]」と呼ぶことがある。地域格差を解消するための施策として、県では、2006年から2010年度までの5ヶ年計画で、鹿行・県南・県西の各地域を「南部広域連携圏」とし、県北山間・県北臨海・県央の各地域を「北部広域連携圏」に分けた展開の方向性を示している。「南部圏」は、南関東との更なる連携を強める交通インフラに重点を置いた地域造りを、「北部圏」は、北関東における物流拠点や先端産業拠点と、広域交通基盤の整備を目指している。また、県庁内に、県北地域の振興を専門に行なう県北振興室が新設され、県北地域振興を担う(財)グリーンふるさと振興機構とともに、「いばらき さとやま生活」と名付けた主に団塊世代をターゲットにした移住・二地域居住など、県北地域(ひたちなか市・那珂市・東海村を除く)でのゆったりと豊かなライフスタイルを発信、推進している。

北部(県北・県央地域)
南部(県南地域)
東部(鹿行地域)
鹿島臨海工業地帯(鹿嶋市・神栖市)
鹿島臨海工業地帯(鹿嶋市・神栖市)
波崎海岸の風力発電設備(神栖市)
波崎海岸の風力発電設備(神栖市)
西部(県西地域)
  • 古河筑西を初めとする地域。元の猿島郡(一部は西葛飾郡より編入)、真壁郡結城郡(一部は豊田郡岡田郡より編入)に相当し、旧・真壁郡以外はかつて下総国、千葉県に属した。
  • 古河は宇都宮線の沿線にあるため、埼玉県栃木県の一部だと誤認されることも多い。
  • 結城新4号国道が通っているため、埼玉県や栃木県・群馬県(両毛)との繋がりが深いのに対して、県内他地域との繋がりは浅い。
  • 国や県の出先機関が集中する筑西も栃木県との境にあり、県庁所在地である水戸方面との繋がりは浅い。具体的な一例としては、自動車・鉄道とも栃木県の県庁所在地である宇都宮市の方が、水戸よりも近い、といった具合である。
  • 1978年(昭和53年)4月17日より車のナンバーは県西地域全域が「土浦」であったが、2007年(平成19年)2月13日から県西地域全域がご当地ナンバーである「つくば」となった[21][22]
  • 古河市・五霞町境町および坂東市の一部はNTT東日本栃木支店の管轄地域であり、電気通信上栃木県扱いとなる。同地域では、2010年1月をもってフレッツ光の全面供用が開始されたが、他の県西地域では現在も一部の市街地での提供に留まる。

歴史

先史

本県に人が住み始めたのは、今からおよそ2万4000年前の火山灰層(姶良・胆沢火山灰、略してAT)の堆積前後からであると考えられている。この層の下からナイフ形石器局部磨製石器、焼けた礫石群が見つかっている。これらの石器の後に細石刃が北(樺太北海道・東北)と南(九州・西日本)から伝播する。この時期の遺跡としては後野B遺跡(ひたちなか市)などから確認されている。細石刃核・細石刃・彫器掻器などが出土している[23]

明治から第二次世界大戦まで

現県域には水戸藩他14藩と県域外諸大名の飛び地、幕領旗本領などが錯綜していた。1868年慶応4年、明治元年)、幕府の解体により旧・幕領・旗本領は新政府の直轄地とされ、6月に粥川満明(三上藩士)が常陸知県事に、8月には佐々府貞之丞(肥後藩士)が下総知県事に任命され、常総の民政を担当した。翌1869年(明治2年)1月に下総知県事の管轄地が葛飾県、2月に常陸知県事の管轄地が若森県になった。こうした動きの中で、同年6月に版籍奉還が行われ、1871年(明治4年)7月の廃藩置県を経て、同年11月、現在の県域は茨城県および新治県印旛県のそれぞれ一部に統合された。1875年(明治8年)5月に新治県が分割され、そのうち常陸国6郡が茨城県と合併し、同時に千葉県1873年(明治6年)に印旛県と木更津県が合併)から概ね利根川以北に当たる区域を編入して現在の茨城県が成立した。

昭和後期(第2次世界大戦後)

平成

令和

人口・面積

1920年(大正9年)に135万人と関東地方では東京府(現・東京都)に次ぐ人口であったが、その後は緩やかに増加傾向が続き、1950年(昭和25年)に204万人、1999年(平成11年)に300万人になり、その後は緩やかに減少傾向にある。また、現在の人口は全国11位で政令指定都市を持たない県で最大である。

合計特殊出生率は1.37人と全国平均の1.37人と同じであり(平成20年)、総人口は北部山間部での減少が著しく、つくばエクスプレスの沿線開発が進む南部での増加が著しい。県は5つの地域区分に対して人口の3分の1が東京通勤圏に位置する南部に集中し、その一方で北部や西部などでは定住者に奨励金を交付する定住化促進制度を導入するなど人口減少を食い止める施策が行われている。

2019年1月1日現在の県人口(推計)は、県の常住人口調査で288万1020人となり、前年と比べ1万4887人減少した。2004年から15年連続の減少で、減少幅は統計が残る1965年以降で最大となった。前年に続き出生死亡による自然動態が1万人を超す減少となり、転入・転出による社会動態は3年ぶりに転出超過に転じた。総務省が1月末に発表した住民基本台帳人口移動報告でも、本県は全国最多となる7744人の転出超過となった。同報告は国外との転入転出を含まない[24]

茨城県市町村人口増減率分布図(2005年度と2010年度国勢調査から算出)
茨城県(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 2,143,551人
1975年(昭和50年) 2,342,198人
1980年(昭和55年) 2,558,007人
1985年(昭和60年) 2,725,005人
1990年(平成2年) 2,845,382人
1995年(平成7年) 2,955,530人
2000年(平成12年) 2,985,676人
2005年(平成17年) 2,975,167人
2010年(平成22年) 2,969,770人
2015年(平成27年) 2,916,976人
2020年(令和2年) 2,867,009人
総務省統計局 国勢調査より
茨城県の市町村の人口、面積、人口密度(2024年10月1日)
市町村 人口 面積 人口密度
1 水戸市 266,965 人 217.32km2 1,228人/km2
2 日立市 163,300 人 225.73km2 723人/km2
3 土浦市 142,202 人 122.89km2 1,157人/km2
4 古河市 137,088 人 123.58km2 1,109人/km2
5 石岡市 69,248 人 215.53km2 321人/km2
6 結城市 48,947 人 65.76km2 744人/km2
7 龍ケ崎市 74,886 人 78.59km2 953人/km2
8 下妻市 41,499 人 80.88km2 513人/km2
9 常総市 58,887 人 123.64km2 476人/km2
10 常陸太田市 44,743 人 371.99km2 120人/km2
11 高萩市 25,609 人 193.55km2 132人/km2
12 北茨城市 39,130 人 186.79km2 209人/km2
13 笠間市 70,817 人 240.40km2 295人/km2
14 取手市 103,617 人 69.94km2 1,482人/km2
15 牛久市 83,549 人 58.92km2 1,418人/km2
16 つくば市 259,618 人 283.72km2 915人/km2
17 ひたちなか市 153,213 人 101.02km2 1,517人/km2
18 鹿嶋市 64,853 人 106.04km2 612人/km2
19 潮来市 26,093 人 71.40km2 365人/km2
20 守谷市 69,923 人 35.71km2 1,958人/km2
21 常陸大宮市 36,592 人 348.45km2 105人/km2
22 那珂市 52,299 人 97.82km2 535人/km2
23 筑西市 97,264 人 205.30km2 474人/km2
24 坂東市 50,845 人 123.03km2 413人/km2
25 稲敷市 36,244 人 205.81km2 176人/km2
26 かすみがうら市 38,771 人 156.60km2 248人/km2
27 桜川市 36,120 人 180.06km2 201人/km2
28 神栖市 93,779 人 146.97km2 638人/km2
29 行方市 29,928 人 222.48km2 135人/km2
30 鉾田市 44,543 人 207.60km2 215人/km2
31 つくばみらい市 51,384 人 79.16km2 649人/km2
32 小美玉市 46,997 人 144.74km2 325人/km2
33 茨城町 29,892 人 121.58km2 246人/km2
34 大洗町 14,681 人 23.89km2 615人/km2
35 城里町 16,908 人 161.80km2 104人/km2
36 東海村 37,657 人 38.01km2 991人/km2
37 大子町 13,995 人 325.76km2 43人/km2
38 美浦村 13,712 人 66.61km2 206人/km2
39 阿見町 50,171 人 71.40km2 703人/km2
40 河内町 7,432 人 44.30km2 168人/km2
41 八千代町 20,304 人 58.99km2 344人/km2
42 五霞町 7,651 人 23.11km2 331人/km2
43 境町 23,877 人 46.59km2 512人/km2
44 利根町 14,816 人 24.86km2 596人/km2

政治

県政

知事

県議会

  • 定数:62人
  • 任期:2019年(平成31年)1月8日~2023年(令和5年)1月7日
会派名 人数
いばらき自民党 34
茨城県民フォーラム 4
公明党 4
日本共産党 1
立憲民主党   1
無所属 17
欠員 0

茨城県議会議員選挙は、統一地方選挙では実施されない数少ない都県の一つ(他は岩手県宮城県福島県東京都沖縄県)である。これは1966年(昭和41年)、県議会議長ポストをめぐって汚職事件が発生したことにより、同年12月21日に茨城県議会が解散したことによる。

財政

平成16年度
  • 財政力指数 0.53
    • Iグループ(財政力指数0.5以上、1.0未満)8自治体中7位
平成17年度
  • 財政力指数 0.55
    • Iグループ(財政力指数0.5以上、1.0未満)10自治体中7位
平成18年度
  • 財政力指数 0.60
    • Iグループ(財政力指数0.5以上、1.0未満)16自治体中7位
平成19年度
  • 財政力指数 0.64
    • Iグループ(財政力指数0.5以上、1.0未満)17自治体中6位

国政

衆議院

参議院

県全体では、国政選挙・県政選挙ともに投票率が低い傾向があり、参議院議員通常選挙をとってみると、第16回参院選(36.62%)・第17回参院選(36.94%)・第18回参院選(50.99%)・第19回参院選(50.18%)・第20回参院選(50.07%)と、選挙区の投票率が3回連続全国最低やワースト2位となっている他、知事選挙では1997年9月14日が31.87%、2001年9月16日が29.93%。衆議院議員総選挙でも年々下がり続け50%台で推移、県議選も2002年は40%台まで落ち込んだ。茨城県選挙管理委員会では、投票率を向上させる施策を県民から公募し、銀行コンビニATMに投票を呼びかける案などを実行したりしているが、特に大きな変化は見られない。選挙区の投票率を予想して応募し、ぴったり当てると特産のメロン常陸牛がもらえたり、県内の中学生からメッセージを募集し、ラジオCMで流したりするキャンペーンを行った第21回参院選では、全国ワースト2位であった。

経済・産業

県内の主要企業

ここでは、県内ローカル規模やそれに近い企業以外で、本県に本社を有する企業を記載する。

稲敷市
小美玉市
古河市
常総市

また、日立市ひたちなか市日立グループの企業の工場が数多くあり、鹿島臨海工業地帯を形成する鹿嶋市神栖市は鉄鋼、石油化学を中心に工場が置かれている。石岡市、鹿嶋市、かすみがうら市、つくば市、土浦市、日立市、ひたちなか市などに大手製造業の研究拠点が多く存在する。

農業

大和政権期に大国といわれ、『常陸国風土記』では「常世の国」と謳われたように、日本屈指の農業地帯である。農業産出額は、北海道に次ぐ第2位(2010年度の統計)で日本有数の農業県である[25]。県土の大半を平地が占め、その多くが農地であることから、森林率では31%と大阪府に次いで全国で2番目に低い[26]メロンの生産量は全国1位である。

農業産出額は1975年(昭和50年)から1993年(平成5年)まで全国2位であり、翌年から減少傾向が続き順位を下げたが、その後は上昇または横ばいと回復基調となり、2008年(平成20年)に15年ぶりに北海道に次いで全国2位となった[27]。2017年(平成29年)には鹿児島県に抜かれ、9年ぶりに全国3位となった。野菜の産出額は減少したものの農業産出額全体は前年を上回っている。

2018年(平成30年)の東京都中央卸売市場での茨城県産青果物取扱高は567億円で、15年連続で全国1位[28]

常磐線沿線に広がる蓮田(土浦市)
常磐線沿線に広がる蓮田(土浦市)
サツマイモ畑(行方市)
サツマイモ畑(行方市)
筑波山麓の水田(つくば市)
筑波山麓の水田(つくば市)
野菜
果実
穀物
畜産物
林産物
その他の農産物

水産業

涸沼のシジミ漁(大洗町)

長年有名だった霞ヶ浦のは、2003年10月のコイヘルペスウイルス騒動[30]で養殖が休業状態になっていたが、2009年(平成17年)4月に県の養殖自粛要請が解除され、養殖が再開されることになった[31]。 茨城県の沖合は暖流の黒潮(日本海流)と寒流の親潮(千島海流)の合流地域で、漁場として最適地域である。沖合漁業沿岸漁業が盛んである[32]

その他生産品目

食品系
非食品系


生活・交通

警察

交通

茨城空港

空港

鉄道

関東地方の中では唯一、大手私鉄会社の路線が無い。小田急電鉄の車両が取手駅に乗り入れて来るようになった2016年までは、東京メトロ以外の大手私鉄車両の県内への乗り入れも無かった。JR水郡線、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線、鹿島臨海鉄道鹿島臨港線、関東鉄道常総線、関東鉄道竜ヶ崎線、真岡鐵道真岡線、ひたちなか海浜鉄道湊線の各線は非電化である。

路線バス

道路

高速道路
有料道路
国道
県道

(→茨城県の県道一覧

港湾

フェリー

医療・福祉

災害拠点病院
保育所

教育

大学
短期大学
高等専門学校
高等学校
中学校
小学校
特別支援学校
学校教育以外の施設

マスメディア

テレビ局

ラジオ局

AM
上記の県域放送に加え広域放送(東京局)のTBSラジオ文化放送ニッポン放送の放送対象地域となっている。
FM
  • NHK水戸放送局(FM放送で県域放送を実施、中波ラジオは関東広域圏放送として東京のNHK放送センターより配信)

県内に本拠地を置く県域民放FM局は存在しないが、茨城放送が「i-fm」の名称でFM補完中継局を設置している。 また、県内が受信エリアに含まれる民放FM局は以下の通り。

コミュニティ放送

また、国際放送NHKワールド・ラジオ日本の送信所が県内にある。

県域民放テレビ局・FM局構想

かつては民放テレビ局、民放FM局開局の動きがあったが、テレビ放送を計画していた茨城放送はテレビ放送を断念。2019年現在、茨城県は民放テレビ局とFM局(親局)のどちらも存在しない唯一の都道府県である[41]。2011年3月11日に発生した東日本大震災で県内の被災状况がなかなかテレビで報道されなかった理由は、県内に民放テレビ局が存在しないことが理由だと指摘する著名人の訴えがあった[47][48][49][50]。茨城放送は2019年11月、資本構成が変わったのを機に再度テレビ放送への進出を検討している[41]

なお、1979年10月7日から2011年3月27日まではフジテレビの放送枠(日曜朝)にて県広報番組である『おはよう茨城』が放送されていた。同番組終了後、2011年4月22日よりテレビ朝日の『散歩シリーズ[注 13]の番組内(金曜日)にて県のインフォマーシャル(『磯山さやかの旬刊!いばらき』→『カミナリの「たくみにまなぶ」〜そういえば茨城ばっかだな!〜』)が放送されている(2分版・30秒版の2回)。

ケーブルテレビ局

茨城県のケーブルテレビ局を参照)

新聞

全国紙
地方紙
かつては、新いばらき(水戸)が存在した。

忘れられた被災地

2011年(平成23年)3月11日午後2時46分に発生した東日本大震災では、岩手・宮城・福島3県の被害が甚大だったが、茨城県が被った被害も大きく県内多くの地域で最大震度6強の揺れを観測した。さらに午後3時15分には、茨城県沖を震源とするM7.4の地震も発生し(鉾田市で震度6強)、県内の被害が拡大した。この結果、死者・行方不明者は66名、住宅の全半壊・一部破損は20万軒以上に上った[51]。また多くの市町村で、液状化現象も認められた。

県内の太平洋沿岸地域は大きな津波を受け、北茨城市の名勝である五浦六角堂が流されて消失した。東海村の日本原子力発電東海第二原発も最大5.4メートルの津波に襲われた。しかし、6.1mの新防護壁が辛うじて全電源喪失を防ぎ冷温停止にこぎつけた[52]

こうした甚大な被害を受けた被災県であるにもかかわらず、神栖市では3月14日に計画停電が実施された。当時の茨城県知事 橋本昌が、首相 及び 東京電力に対して強く抗議を申し入れたことで、翌日から計画停電エリアからはようやく除外されたが、茨城県は被災地として忘れられているのではないか、という想いが県民の間に広がった[53]。このため茨城県は、忘れられた被災地とも言われている[54][55]

文化・スポーツ

方言

茨城県は常陸国下総国北西部によって形成され、歴史的には東関東方言地域に属する。県南地域の一部・県西地域の大部分は旧・下総国で、明治時代に千葉県より移管された経緯があるが、現在の茨城県内で使われる東関東方言を総称して茨城弁と呼ぶことがある。現在では、関東地方に多く見られる流れとして共通語化が進み、南部を中心に伝統的な方言が衰退し、主に首都圏方言が使われている[56]。また、東京都心からの距離の割に茨城弁標準語とは大きく異なる方言であることから、近年では伝統的な方言を解さない住民も多い。

食文化

郷土料理

伝統工芸

経済産業大臣指定伝統的工芸品
伝統工芸品

スポーツ

Jリーグ
なでしこリーグ
日本フットボールリーグ
社会人野球
Bリーグ
バレーボール - Vリーグ
プロレス
  • 常陸プロレス

観光

茨城県は、民間シンクタンクブランド総合研究所の調査による全国47都道府県の魅力度ランキングで、2013年以来 7年連続で最下位となっている。当該調査は、アンケート回答者の多くが大都市に偏在しており、その回答内容もあくまでも個人の主観によるものであって、各種統計データ等の客観的な数値や指標に基づかない単なるイメージ調査に過ぎないとする向きはあるものの、この結果を受けて県庁は対策として、観光客誘致だけでなく県産品の拡販も兼ねてブランド向上に力を入れており、2018年度に「営業戦略部」を設立している。前後して、都内にあるアンテナショップを改装、公認バーチャルYouTuber茨ひより」の展開などに取り組んでいる[57]

一方で、当該ランキングを巡っては、2019年に、令和元年東日本台風(台風19号)による被災に追い打ちをかけるタイミングで魅力度調査 7年連続最下位という結果が判明した際、人的・物的被害が出た中で復旧復興に努める県民感情に鑑みて遺憾であり、調査結果についても県のイメージを著しく毀損するとして知事の大井川和彦が不快感を顕わにし[58]調査会社側が謝罪する事態も生じている[59]

旧跡・歴史施設等

偕楽園水戸の梅まつり(水戸市)
鹿島神宮の大鳥居(鹿嶋市)

自然景勝

竜神峡・竜神大吊橋(常陸太田市)

公園

国営ひたち海浜公園・みはらしの丘のネモフィラ畑(ひたちなか市)
水郷潮来あやめ園(潮来市)

博物館・美術館など

アクアワールド・大洗(大洗町)
つくばエキスポセンター(つくば市)

ホール・コンベンション施設

つくば国際会議場

大型スポーツ施設

カシマサッカースタジアム

イベント

筑波山梅まつり(つくば市)
水郷潮来あやめまつり・嫁入り舟(潮来市)

対外関係

茨城県を舞台とした作品

茨城県がロケ地となった作品まで含めると膨大な数になることから、ここでは茨城県が舞台となったものについて記載する。

映画

テレビドラマ

漫画・アニメ・小説

ゲーム

人物

茨城県名誉県民

茨城県名誉県民の称号は、1953年(昭和28年)12月25日に制定された茨城県名誉県民条例(茨城県条例第51号)に基づき、「社会の進歩に著しい功績があつた者」へ贈られる(条例第1条)[60]。対象者は「本県に10年以上居住している者若しくは居住していた者又は本県出身の者」で、「産業の振興、社会福祉の増進又は学術、技芸の進展に功績があ」り、「県民が郷土の誇として,ひとしく尊敬する者」であり、茨城県知事が茨城県議会の同意を得て選定することが定められている(条例第2条・第3条)[60]

贈呈番号 受賞者氏名 職業 選定年月日 備考 出典
1 横山大観 日本画家 1954年3月1日 文化勲章受章 [61]
2 板谷波山 陶芸家 1954年3月1日 文化勲章受章 [61]
3 森田茂 洋画家 1993年12月20日 文化勲章受章 [61]
4 江崎玲於奈 物理学者 2008年12月3日 ノーベル物理学賞受賞・文化勲章受章 [61]
5 小林誠 物理学者 2008年12月3日 文化勲章受章・ノーベル物理学賞受賞 [61]

その他

脚注

注釈

  1. ^ ただし、「愛媛県」の「媛」は1990年人名用漢字の前は旧字体であった。
  2. ^ 宮城県は「宮(みや)」に濁音が含まれていないため連濁により「城」が「ぎ」と濁り、茨城県は「茨(いばら)」には既に濁音が含まれているため連濁せず「城」が「き」となる、という差異が生じる。
  3. ^ 可住地面積は、県の面積から林野と湖沼の面積を差し引いたもの[7]
  4. ^ 現在は国道461号が通過。
  5. ^ 「西浦」単独でも、北浦・外浪逆浦などを加えた総称でも、いずれの場合でも霞ヶ浦は琵琶湖に次いで日本で2番めに大きな湖である。
  6. ^ 実際の乗車時間については、途中駅での特急列車の待避等により列車によって差異がある。また、当該乗車時間は、普通列車のみを利用し、途中で特急(ひたち・ときわ)に乗り継がない場合のものである。取手駅から東京駅へは、上野東京ライン直通列車利用での時間で、乗り換えなしで行った場合での計算である。普通列車と同じく運賃のみで乗車でき、途中の停車駅が少ない特別快速列車の場合は、取手駅から東京駅まで40分程度となる。
  7. ^ この時、県庁が茨城郡水戸に置かれたので、茨城県と命名された。
  8. ^ 当初は印旛郡佐倉に県庁を置く予定であったが、実際は加村の旧・葛飾県庁舎を県庁とした。
  9. ^ ラッキョウを軟白栽培したもので「エシャレット」は日本独自の商品名である。フランス料理などに使用される本物のエシャロットとは別物。
  10. ^ a b 利根川の千葉・茨城県境から取手駅までの900mのみ。
  11. ^ 県内では古河駅のみ。
  12. ^ 日本国内の鉄道路線において、路線が通過する県に1つも駅がないのは東北新幹線が唯一である。中川浩一1981年の「茨城県鉄道発達史」において、新幹線が茨城県にただ騒音のみをもたらすことを危惧していたが、状況はその後も変わっていない。
  13. ^ ちい散歩』→『若大将のゆうゆう散歩』→『じゅん散歩

出典

  1. ^ 茨城県の「県のさかな」(平成7年6月19日 茨城県公告) (PDF)”, 茨城県報 (茨城県) 第659号: pp. p.7, (1995年6月19日) 
  2. ^ 水戸市の人口は約27万人。
  3. ^ 平成20(2008)年度 茨城県県民経済計算の概要
  4. ^ a b c d e 『茨城県の地名』(平凡社、1982年)総論 県名の由来節。
  5. ^ 「茨城」が「いばら“ぎ”」と誤読されてしまう理由を考える ねとらぼ
  6. ^ 『茨城県の地名』(平凡社、1982年)茨城郡節。
  7. ^ 農林水産関係用語集,コトバンク版 2017年5月17日閲覧。
  8. ^ a b c d 茨城県庁 知事直轄広報広聴課県民広報,茨城県の地理と気候 2017年5月17日閲覧。
  9. ^ 『日本の地形3 東北』,小池一之・田村俊和鎮西清高・宮城豊彦・著,東京大学出版会,2005,2011(第3版),ISBN 978-4-13-064713-7,p6-69
  10. ^ a b c d 角川日本地名大辞典8 茨城県』,角川日本地名大辞典編纂委員会・竹内理三・編,角川書店,1983(初版),1996(再版),ISBN 4-04-001020-5,p19-21「自然と風土」
  11. ^ 世界大百科事典 第2版(日立ソリューションズ・クリエイト)、『日本の地名がわかる事典』(講談社)、『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)、コトバンク版 2017年5月17日閲覧。
  12. ^ 「茨城県」『世界大百科事典』平凡社、2007年
  13. ^ 第2回茨城県総合計画審議会(平成17年12月2日)の結果について”. 茨城県. 2010年3月13日閲覧。
  14. ^ 茨城県北地域振興の新たな可能性”. ARC. 2010年3月13日閲覧。
  15. ^ ナンバーセンター水戸”. 一般財団法人関東陸運振興センター<ナンバーセンター>. 2014年8月14日閲覧。
  16. ^ a b 「茨城都民」はどう動く 知事選との同日選」 asahi.com 2005年9月2日
  17. ^ ナンバーセンター土浦”. 一般財団法人関東陸運振興センター<ナンバーセンター>. 2014年8月14日閲覧。
  18. ^ つくばナンバー”. つくば市. 2014年8月4日閲覧。
  19. ^ ナンバーセンター水戸”. 一般財団法人関東陸運振興センター<ナンバーセンター>. 2014年8月14日閲覧。
  20. ^ [1]
  21. ^ ナンバーセンター土浦”. 一般財団法人関東陸運振興センター<ナンバーセンター>. 2014年8月14日閲覧。
  22. ^ つくばナンバー”. つくば市. 2014年8月14日閲覧。
  23. ^ 鴨志田篤二・星龍象「文化のあけぼのから兵の世へ 海と大地を開く」 長谷川伸三・糸賀茂男・今井雅晴・秋山高志・佐々木寛司『茨城県の歴史』山川出版社 1997年6月 10 - 12ページ
  24. ^ 【茨城新聞】減少加速 県人口288万人 常住調査 18年減、最多1万4887人”. ibarakinews.jp. 茨城新聞社 (2019年2月11日). 2019年2月12日閲覧。
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関連項目

外部リンク

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