洞峰公園
洞峰公園 Doho Park | |
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分類 | 県営公園・都市公園(総合公園) |
所在地 | |
座標 | 北緯36度3分39秒 東経140度7分19秒 / 北緯36.06083度 東経140.12194度座標: 北緯36度3分39秒 東経140度7分19秒 / 北緯36.06083度 東経140.12194度 |
面積 | 20.0ha |
開園 | 1980年(昭和55年) |
運営者 | 茨城県(指定管理者:筑波都市整備グループ[1]) |
設備・遊具 | 本文参照 |
駐車場 | 313台(有料) |
アクセス | 首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスつくば駅(つくばセンター)から関東鉄道バス利用、洞峰公園下車 |
事務所 | 洞峰公園管理事務所 |
事務所所在地 | 茨城県つくば市二の宮二丁目20番地 |
公式サイト | 洞峰公園 |
洞峰公園(どうほうこうえん)は、茨城県つくば市二の宮二丁目にある都市公園(総合公園)[2]。2024年(令和6年)2月1日をもって県営から市営に移管となる[3]。
洞峰沼(どうほうぬま)を中心とし、緑に囲まれた公園で、週末には親子連れやカップルなどが集う市民の憩いの場である[4]。
概要
[編集]1980年(昭和55年)に開園した都市公園で、面積は約20ヘクタール[3]。指定管理者制度に基づき、筑波都市整備グループ(筑波都市整備株式会社と株式会社東京アスレティッククラブの共同事業体)が指定管理者として管理・運営を行っている。
洞峰公園については茨城県がパークPFI制度を活用する整備計画を提案したが、つくば市が反対したため、茨城県はつくば市への無償譲渡を提案し、市はこれを受け入れる方向で検討されていた[3][5]。2024年1月18日に茨城県とつくば市の間で洞峰公園の無償譲渡契約が締結され、同年2月1日に同公園を市に移管することが正式決定した[3]。
施設
[編集]- プール - 太陽熱を利用した温水プール[6][7]。50m×9コース。観客席130席。
- アリーナ(体育館) - 観客席400席。バスケットボール(2面)、バレーボール(3面)、バドミントン(6面)、卓球(12面)用。
- テニスコート - 6面。
- 野球場 - 硬式野球不可。
- 多目的フィールド - 芝生の広場。サッカーやキャッチボールなどに利用される[4]。
- フィールドアスレチック - 20種類以上のアスレチックや遊具がある[4]。
- 遊歩道 - ゴムチップ・ウレタン舗装されており、3つの周回コースが整備されている[4]。市民ランナーや学校の陸上競技部員がランニングに利用する[4]。
- 新都市記念館 - 展示ホールとカフェがある[4]。大高建築設計事務所と独立行政法人都市再生機構茨城地域支社の設計、地崎工業の施工[8]。
歴史
[編集]- 1976年(昭和51年) - 新都市記念館が完成[8]。
- 1980年(昭和55年) - 開園[4][6]。
- 1999年(平成11年)度 - 大規模再整備事業を開始[6]。誰もが使いやすいユニバーサルデザインが採用される[6]。
- 2005年(平成17年)8月19日 - 洞峰公園で環境美化活動をしている「洞峰をあいする会」が県内初の茨城県公園サポーターの認証を受ける[9]。
- 2010年(平成22年)3月1日 - プールがリニューアルオープン[10]。
- 2024年(令和6年)
洞峰沼
[編集]洞峰沼 | |
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所在地 | 茨城県つくば市二の宮二丁目20番地 |
位置 | 北緯36度3分41秒 東経140度7分25秒 / 北緯36.06139度 東経140.12361度 |
面積 | 0.032 km2 |
周囲長 | 約1 km |
水面の標高 | 22 m |
淡水・汽水 | 淡水 |
プロジェクト 地形 |
洞峰沼は、洞峰公園内にある湖沼。上池(上原池)と下池(小野崎池)の2つから成っていたが、筑波研究学園都市の建設に伴って下池は埋め立てられた[11]。現在洞峰公園にある洞峰沼は、かつての上池を縮小造成したものである。
沼と水不足解消の歴史
[編集]小野川地域(旧筑波郡小野川村)は起伏がなく、湧水もほとんどないため、洞峰沼が唯一の水源であった[12]。
江戸時代初期に天然の池を人工の灌漑用の水源に造り直したものとされ、1788年作成の地図には「松木池」として、現在の洞峰沼の5~6倍の大きさで描かれている[11]。1883年(明治16年)発行の迅速測図では、上池(上原池)・下池(小野崎池)の2つに分かれ、面積は現在の3倍であった[11]。沼には数本の小川が流れ込み、沼の水は小野川を経て霞ヶ浦へ達した[11]。年間降水量が1300mmと少なく、沼の水は常に不足しており、水争いも深刻だった[12]。そこで、1928年(昭和3年)より耕地整理法の適用を受けて、上池の西半分の泥を浚って水深を増し、残りの東半分を埋め立てて水田とする工事が行われた[12]。これを洞峰沼改修工事と言い[11]、1932年(昭和7年)に完了した[12]。
しかし、洞峰沼改修工事では根本的な水不足は解消できず、完工の翌年と翌々年には大旱魃(かんばつ)に見舞われた[12]。茨城県は農民の窮状を見て霞ヶ浦から水を引く小野川用水の計画を立案した[13]。当初は霞ヶ浦からこの地まで水が引けるわけがないという意見が多かったが、1936年(昭和11年)3月に事業着手に漕ぎ着けた[14]。事業開始後も物価高騰、建設地の土質不良など多くの困難に直面したが、1938年(昭和13年)6月に総工費18万円をかけた事業は完成を見た[14]。工費は半分を国が、4分の1を茨城県が、残る4分の1を地元が負担した[14]。
第二次世界大戦後の1952年(昭和27年)から県営土浦農業用水事業が行われ、土浦市ほか1町14村で土地改良区が設置された[15]。土浦用水事業を見届けた洞峰沼耕地整理組合は1971年(昭和46年)に「大池回生」の石碑を建てて解散、小野川地域の水問題は解消した[11]。
翌1972年(昭和47年)、筑波研究学園都市の建設に伴い下池は埋め立てられ、上池は縮小して洞峰公園内に残された。下池の跡地は学園西大通りと宅地になった[11]。
沼の現況
[編集]沼の周囲にはウレタン舗装された一周1,050mの遊歩道が整備されている[11]。現在の沼の水は小川ではなく、公園内に降った雨水と井戸水で満たされている[11]。沼の生物はブルーギルなど外来種が増えた[11]。
自然
[編集]以前の方が植物や生き物は多かった[16] が、洞峰公園は現在も自然観察の場として親しまれている[6]。園内はイチョウ・クスノキ[17]・ケヤキ・サクラ・シラカシ・マツなどの樹木に囲まれる[6]。
園内に生息する動物にはアズマモグラ[17]、コオロギ、セミ、トンボ、バッタなどがいる[18]。沼にはガマ、ヨシが茂り[17]、カルガモ・マガモ・バリケンなどの水鳥が泳ぐ[4]。
交通
[編集]公共交通利用
自家用車利用
- 常磐自動車道桜土浦ICから約15分。
- 首都圏中央連絡自動車道つくば牛久ICから約10分。
脚注
[編集]- ^ 茨城県指定管理者制度
- ^ 茨城県県営都市公園一覧
- ^ a b c d e f g “洞峰公園を2月1日移管 茨城県、つくば市と譲渡契約”. 茨城新聞. 2023年2月16日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 茨城新聞"ぶらり県南見て歩記<35>つくば・洞峰公園"2009年3月19日付朝刊.県南A版18ページ
- ^ “洞峰公園、無償譲渡へ 茨城県からつくば市受け入れ”. 茨城新聞. 2023年2月16日閲覧。
- ^ a b c d e f 茨城県土木部土浦土木事務所"茨城県土浦土木事務所/公園の状況"(2010年11月28日閲覧。)
- ^ 茨城ポータル"茨城ポータル(イバラキポータル)|観光・レジャー|洞峰公園"(2010年11月28日閲覧。)
- ^ a b NPO法人つくば建築研究会(2005):85ページ
- ^ 茨城県土木部都市局公園街路課"洞峰をあいする会 | 茨城県営都市公園"2005年8月19日(2010年11月28日閲覧。)
- ^ 常陽リビング"洞峰公園プール リニューアルオープン"2010年3月1日(2010年11月28日閲覧。)
- ^ a b c d e f g h i j つくば市社会福祉協議会(2004)
- ^ a b c d e 谷田部の歴史編さん委員会(1975):155ページ
- ^ 谷田部の歴史編さん委員会(1975):156ページ
- ^ a b c 谷田部の歴史編さん委員会(1975):157ページ
- ^ 土浦市外十五ケ町村土地改良区"理事長あいさつ-水土里ネット:土浦市外十五ケ町村土地改良区"(2010年12月6日閲覧。)
- ^ つくば市立小野川小学校"小野川小学校ホームページ - 小野川小学校ニュース:ありがとうございました!"2010年9月14日.(2010年12月6日閲覧。)
- ^ a b c 森林インストラクター茨城"トピックス:森林インストラクター茨城/巨木ってどんな木??モグラの穴 のぞいたことがありますか?皆で 確かめてみました!!!"2010年6月3日更新.(2010年12月6日閲覧。)
- ^ 霞ヶ浦市民協会(2008)"TOPICS0810"(2010年12月6日閲覧。)
参考文献
[編集]- NPO法人つくば建築研究会『TSUKUBA ARCHITECTURE PHOTO FILE つくば建築フォトファイル』NPO法人つくば建築研究会、2005年12月20日、364pp. ISBN 4-9902731-0-9
- つくば市社会福祉協議会(2004)"農業用水源から都市の水辺空間へ~洞峰沼今昔~"社協通信:47.
- 谷田部の歴史編さん委員会『谷田部の歴史』谷田部町教育委員会、昭和50年9月15日、222pp.
関連書籍
[編集]- 学園都市の自然と親しむ会編『洞峰公園―都市の水辺のあり方を求めて つくばの自然誌Ⅱ』1995年9月. ISBN 978-4915834264