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裕木奈江

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ゆうき なえ
裕木 奈江
本名 田澤 奈江[1]
別名義 NAE
田沢 奈々(旧芸名)[1]
田辺 奈江(旧芸名)[1]
生年月日 (1970-05-12) 1970年5月12日(54歳)
出生地 日本の旗 日本 神奈川県横浜市瀬谷区
血液型 O型
職業 女優歌手
ジャンル 映画テレビドラマ舞台
活動期間 1988年[2] -
配偶者 一般男性(1999年 - 2009年
事務所 テックスエージェンシー
公式サイト 公式プロフィール - ウェイバックマシン(2018年1月18日アーカイブ分)(PDF)
主な作品
テレビドラマ
北の国から
ポケベルが鳴らなくて
海外ドラマ
ツイン・ピークス The Return
映画
学校
海外映画
インランド・エンパイア
受賞
日本アカデミー賞
優秀助演女優賞
第17回学校
新人俳優賞
第17回『学校』
その他の賞
ゴールデン・アロー賞
最優秀新人賞
第30回(1992年
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裕木奈江
YouTube
チャンネル
活動期間 2018年3月12日 -
登録者数 3,250人
総再生回数 72,911 回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2021年2月18日時点。
テンプレートを表示

裕木 奈江(ゆうき なえ、1970年昭和45年〉5月12日 - )は、日本女優歌手

神奈川県横浜市瀬谷区出身[3]。テックスエージェンシー所属。海外ではNAE名義で活動する[2]

略歴

1987年9月から1988年5月まで伊藤正次演劇研究所にて研究生として学んだ後、東京アクターズスタジオの第1期生となる[1][4]

1988年公開の映画『ソウル・ミュージック ラバーズ・オンリー』に本名の田沢 奈江名義で出演する[2]1990年公開の『曖・昧・Me』に主演する[1]裕木 奈江の芸名は作家の五木寛之が付けた[3][5]

1990年代テレビドラマCM・歌番組などのテレビ番組に出演し、JRAのCMで高倉健と共演[1]フジテレビ系連続ドラマ『ウーマンドリーム』(1992年)の挿入歌「泣いてないってば」以後8枚のアルバムを発売[3][6]ニッポン放送の深夜番組『裕木奈江のオールナイトニッポン』のパーソナリティ、などでアイドルとして人気を博す[5][7]

1992年放送のフジテレビ系スペシャルドラマ『北の国から'92巣立ち』で、黒板純(吉岡秀隆)の恋人である松田タマコとして、純の子を妊娠して中絶する役を演ずる。1993年放送の日本テレビ系連続ドラマ『ポケベルが鳴らなくて』で、緒形拳が演ずる友人の父と不倫に陥り家庭を壊す役を演ずる[5]。これら女性から共感を得難い役柄を自然体で演じ、ドラマ制作に関連するトラブルを契機に、「ぶりっ子」「嫌いな女優No.1」などと女性雑誌から“女性の敵”などと激しくバッシングされる[3][8][9]。この騒動についてのちに「忙しかったので、バッシングを気にしている暇がなかった」「3 - 4時間ほどしか毎日寝る時間がなく、後から騒動を知ったほどだった」と語る[7]

1997年に所属事務所「IMADOKI」[注 1]が倒産して「コムスシフト」へ移籍すると、アイドル業から退いて女優業を推め、20代半ばからテレビ・ラジオ進出以前からの古巣であった映画界や舞台を中心に活動する。

1999年の写真集『UNRELEASED FILMS』で初めてオールヌードを披露し、2001年公開の映画『光の雨』で永田洋子をモデルとする冷酷非情な新左翼幹部を「劇中劇」で演ずる。

2018年3月12日にYouTubeチャンネルを開設し、開設理由として「飛行機待ちの時間が6時間あるのでYouTubeチャンネルを作りました。TwitterやInstagramにたまにあげているビデオをまずは移植しようかと思っております。ふふふ。」と語る。

2018年10月24日に目黒BLUES ALLEY JAPANで「裕木奈江30周年記念ONE NIGHT LIVE with 吉川忠英斎藤ネコ」開催し、「たなばた」(詞/曲 村下孝蔵、アルバム『森の時間』収録)などを披露した[10]。ライブ告知ポスター[11]に「from L.A.」と記す。

海外進出

2004年9月から1年間、文化庁の新進芸術家海外研修制度を利用して在外研修生としてギリシャに国費留学し、英語と演劇を学ぶ。当時の海外留学ブームを背景に、芸能界しか知らない人生の世界を広げたいと同制度に応募し、演劇の起源であるギリシャ劇に興味があったことから留学先にギリシャを選び、英語の講義や米国からの留学生とドミトリーで生活して語学力の向上を図る[12][13]

2006年4月にクリント・イーストウッドが監督する映画『硫黄島からの手紙』にNAE名義で出演する。以降ハリウッド映画出演時はNAE名義を使用し、同年7月に日本の舞台『無頼の女房』で作家坂口安吾の妻役を演ずる。

2007年デヴィッド・リンチが監督する映画『インランド・エンパイア』に出演し、同年アイスランド映画『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』に日本人メイド役で出演する。

2017年 デヴィッド・リンチが脚本と監督を担う海外ドラマ『ツイン・ピークス The Return』にアジア人で唯一デヴィッド・リンチ監督から直接キャスティングされる。アメリカSHOWTIMEで5月21日から9月3日まで、日本はWOWOWで7月22日から放送する。

私生活

1999年に11歳年上のヘアメイクアーティストと結婚して米国ロサンゼルス移住[8]して2009年1月に離婚した[14][15]

人物・エピソード

横浜市立三ツ境小学校 → 横浜市立原中学校 → 神奈川県立都岡高等学校卒業[要出典]

『インランド・エンパイア』で当初ライブハウスのエキストラ役として出演予定だったが、リンチ監督が気に入り台詞付きのストリートパーソン2を演じた。

大のラジオ好き。

かつて『ファイアーエムブレム 紋章の謎』のCMイメージキャラクターとして起用された。ゲームを好み『ファイアーエムブレム』を最も好むと雑誌で語ったことが契機になる[16]。後日、小学館の『任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム紋章の謎』のインタビューで「オグマ」が好きであると語った。

2019年2月にTwitterで

"60歳になった時に環境が整っていたら、どっかで余っちゃった子供を引き取って面倒をみたいと思う。私がそうしてもらったので、そういう育ち方のポジティブ面をあげられる。私を育てた祖母も養女だった。余ったもの同士が助け合えばいい。"
裕木奈江[17]

と語る。


出演

映画

日本映画

海外映画

テレビドラマ

国内ドラマ

海外ドラマ

舞台

  • 裕木奈江モノローグ・ステージ Vol.1 「女優誕生」(1991年4月22日 - 23日、銀座小劇場)
  • 平安建都1200年・京都祭り 平安夢幻譚〜「時空の舞姫」(1994年11月6日)
  • ミュージカル「二人でお茶を」(1995年2月9日 - 27日、博品館劇場)
  • アリゲーター・ダンス2(1997年、THEATER TOPS)
  • 8人で探す「リア王」(1999年5月6日 - 6月30日、サンシャイン劇場)
  • ジンジャーブレッド・レディー(2000年9月6日 - 24日・2001年7月、博品館劇場)
  • 若草物語(2002年、世田谷パブリックシアター)
  • AMERIKA(2003年3月1日 - 16日、シアタートラム)
  • ポッシブル・ワールド(2003年7月31日 - 8月17日、ザ・スズナリ)
  • 二人芝居 + 二本立て『二等辺三角形』『蜜の味』(2003年11月7日 - 9日、ザムザ阿佐ヶ谷)
  • てのひらのこびと(2004年5月11日 - 27日、新国立劇場)
  • 無頼の女房(2006年7月13日 - 19日、THEATER TOPS)

ラジオドラマ

  • 夜に風を砕け(1993年1月30日)
  • 夢 あしたの思い出 あるいは…(1994年6月24日 - 27日)

CM

ラジオ

  • 裕木奈江のオールナイトニッポン(1992年10月21日 - 1993年9月29日)
  • 裕木奈江の手のひらに乗って!(1993年10月10日 - 1994年4月3日)
  • 裕木奈江のシチュータイム(1993年10月11日 - 1995年3月)
  • YOKOHAMA City Radio(1995年4月3日 - 1997年3月30日)
  • 明日になれば(1995年4月28日 - 1996年3月25日)
  • スーパーファミコンアワー 裕木奈江のGE-MUの壷(1996年3月31日 - 1997年3月30日)

OVA

ゲーム

ディスコグラフィー

シングル

#  発売日 規格品番 No. タイトル 作詞 作曲 編曲 順位

[注 2]

1st 1990年2月21日 (1990-02-21) CARC-31 1 硝子のピノキオ[注 3] HAKO 森一美
-
2 I My Me
2nd 1992年11月21日 (1992-11-21) SRDL-3588 1 泣いてないってば[注 4] 秋元康 筒美京平 萩田光雄
21
2 見上げてごらん夜の星を 永六輔 いずみたく
3rd 1993年3月21日 (1993-03-21) SRDL-3630 1 拗ねてごめん 秋元康 筒美京平
23
2 いつでも
4th 1993年7月28日 (1993-07-28) SRDL-3696 1 この空が味方なら[注 5] 村下孝蔵
14
2 りんごでもいっしょに 村下孝蔵
5th 1993年11月21日 (1993-11-21) SRDL-3769 1 冬の東京 田口俊 山崎ハコ
50
2 裕木奈江 TARACO
6th 1994年4月21日 (1994-04-21) SRDL-3817 1 わすれな草 松本隆 筒美京平
36
2 裏返しのジェラシー
7th 1994年10月1日 (1994-10-01) SRDL-3903 1 空気みたいに愛してる 細野晴臣 大村雅朗
46
2 すっぴん
8th 1994年10月21日 (1994-10-21) SRDL-3943 1 あの人に似ている[注 6] さだまさし中島みゆき 渡辺俊幸
49
2 各駅停車[注 7] たきのえいじ 宇崎竜童 丸尾めぐみ
9th 1995年5月21日 (1995-05-21) SRDL-3997 1 あいつの瞳[注 8] 岸恭子 水野雅夫 萩田光雄
90
2 雨の日のイントロ 伊勢正三

アルバム

 # 発売日 タイトル 順位

[注 2]

備考
1st 1993年1月21日 (1993-01-21) a Leaf
10
2nd 1993年4月1日 (1993-04-01) 森の時間
6
3rd 1993年12月12日 (1993-12-12)
32
4th 1994年3月21日 (1994-03-21) evergreen〜Best Selection
31
カバー曲を含む初のベストアルバム
5th 1994年7月1日 (1994-07-01) 素描(デッサン)
38
6th 1994年11月2日 (1994-11-02) 水の精
46
7th 1995年12月21日 (1995-12-21) ALAMODE
85

企画アルバム

  • 裕木奈江のシネマ弁当(1994年1月21日) - 裕木自ら選曲、解説、ジャケットのイラストなどを手がけた映画音楽集。演奏はロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
  • 「私」であるための憲法前文(2004年) - ナレーター

その他

  • 「泣いてないってば ~ソングブックスペシャルヴァージョン~」 - アルバム「ウーマンドリーム ドラマ・ソングブック」収録。(1992年)
  • 「星めぐりの歌」 - アルバム「宮沢賢治・メンタル・サウンド・スケッチ~星めぐりの歌」収録。(1993年)
  • 「花と小父さん」 - アルバム「植木等的音楽」収録。植木等とのデュエット。(1995年)

ビデオ

  • 森の時間 "a Tree"(1993年9月22日)
  • 不思議 Concert Tour 1994 Nae Yuuki(1994年7月21日)
  • 平安夢幻譚「時空の舞姫」(1995年2月27日)

書籍

著書

  • Pola/蒼い涙(1994年7月21日)
  • 裕木奈江のいいとこみっけ! (1994年11月30日)
  • 天国の地下1階(1995年12月15日)

写真集

  • La petite escapade de Nae もう一人の私に逢いたくて…(1994年7月21日)
  • UNRELEASED FILMS(1999年1月25日)
  • Go Go Heavenの勇気(銀色夏生・初版1988年7月25日発行 デビュー前)

脚注

注釈

  1. ^ 元・ニューサウンド - サウンドポート - サウンドシップ
  2. ^ a b オリコンチャートによる最高順位
  3. ^ 東宝映画「曖・昧・Me」主題歌。
  4. ^ 関西テレビフジテレビ系ドラマ「ウーマンドリーム」挿入歌。
  5. ^ 日本テレビ系ドラマ「ポケベルが鳴らなくて」エンディングテーマ。
  6. ^ 高倉健とのデュエット。
  7. ^ 高倉健のソロ。
  8. ^ テレビ朝日系ドラマ「うちの母ですが…」挿入歌。

出典

  1. ^ a b c d e f 裕木奈江 のアーティスト詳細”. TSUTAYA. 2018年1月17日閲覧。
  2. ^ a b c 裕木奈江”. 俳優・監督. 映画.com. 2018年1月17日閲覧。
  3. ^ a b c d 裕木奈江のプロフィール”. ORICON NEWS. oriconME (2008年1月23日). 2018年1月17日閲覧。
  4. ^ 伊藤正次演劇研究所とは”. 伊藤正次演劇研究所. 2018年1月17日閲覧。
  5. ^ a b c 酒井政利 (2017年7月19日). “【時代のサカイ目】裕木奈江「ツインピークス」新作に出演決定!”. zakzak by 夕刊フジ (産経デジタル): p. 1. https://www.zakzak.co.jp/article/20170719-TF2VJMJ4GBLQZOBEAHXSA2BIPM/ 2018年1月17日閲覧。 
  6. ^ 斉藤貴志 (2016年6月18日). “『ラブソング』光る演技を見せたヒロイン・藤原さくらは今後女優業を続けるのか!?シンガーが映画やドラマから注目を浴びる手法”. AOLニュース (Oath Japan). https://news.aol.jp/2016/06/17/fujiwarasakura/ 2018年1月17日閲覧。 
  7. ^ a b “裕木奈江が激動の女優半生を語る「あの当時のわたし・・・本当に幸せでした」”. ライブドアニュース (ガジェット通信). (2011年9月9日). https://news.livedoor.com/article/detail/5849976/ 2018年1月17日閲覧。 
  8. ^ a b 酒井政利 (2017年7月19日). “【時代のサカイ目】裕木奈江「ツインピークス」新作に出演決定!”. zakzak by 夕刊フジ (産経デジタル): p. 2. https://www.zakzak.co.jp/article/20170719-TF2VJMJ4GBLQZOBEAHXSA2BIPM/2/ 2018年1月17日閲覧。 
  9. ^ 酒井政利 (2012年3月2日). “【時代のサカイ目】“不倫役”裕木奈江からにじみ出るエロティシズム”. zakzak by 夕刊フジ (産経デジタル). https://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20120302/enn1203020837003-n1.htm 2018年1月17日閲覧。 
  10. ^ 裕木奈江 NAE YUUKI [@nae_auth] (2018年11月21日). "10/25 2018「奈江 忠 ネコライブ」 曲「たなばた」 詞/曲 村下孝蔵". X(旧Twitter)より2020年5月19日閲覧
  11. ^ 吉川忠英 Facebook(2018年8月4日)
  12. ^ “裕木奈江はいかにして国際女優になったのか”. ORICON NEWS (oricon ME). (2017年10月28日). https://www.oricon.co.jp/news/2097470/full/ 2018年1月17日閲覧。 
  13. ^ 石井百合子 (2017年10月22日). “裕木奈江、渡米12年後の現在”. シネマトゥデイ. https://www.cinematoday.jp/news/N0095449 2018年1月17日閲覧。 
  14. ^ “裕木奈江が11年目の離婚をブログで告白”. nikkansports.com (日刊スポーツ新聞社). (2010年1月5日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20100105-582672.html 2020年5月19日閲覧。 
  15. ^ “海外生活中の女優・裕木奈江がブログで離婚を告白”. eltha (oricon ME). (2010年1月4日). https://beauty.oricon.co.jp/news/72147/full/ 2018年1月17日閲覧。 
  16. ^ 『ファイアーエムブレム・ザ・コンプリート』1996年5月20日発行 NTT出版(株)
  17. ^ 裕木奈江 NAE YUUKI [@nae_auth] (2019年2月21日). "60歳になった時に環境が整っていたら、どっかで余っちゃった子供を引き取って面倒をみたいと思う。私がそうしてもらったので、そういう育ち方のポジティブ面をあげられる。私を育てた祖母も養女だった。余ったもの同士が助け合えばいい。". X(旧Twitter)より2020年5月19日閲覧
  18. ^ “裕木奈江が23年ぶりドラマ出演、主演亀梨の母親役”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2017年12月28日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201712270000796.html 2017年12月29日閲覧。 
  19. ^ POPS”. マッドハウス. 2016年6月17日閲覧。

外部リンク