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国道122号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日光東京線から転送)
一般国道
国道122号標識
国道122号
地図
総延長 163.6 km
実延長 150.7 km
現道 142.5 km
制定年 1963年昭和38年)
起点 栃木県日光市
神橋交差点(北緯36度45分13.36秒 東経139度36分15.60秒 / 北緯36.7537111度 東経139.6043333度 / 36.7537111; 139.6043333 (神橋交差点)
主な
経由都市
群馬県桐生市太田市館林市
埼玉県羽生市蓮田市川口市
東京都北区
終点 東京都豊島区
西巣鴨交差点(北緯35度44分39.21秒 東経139度43分41.20秒 / 北緯35.7442250度 東経139.7281111度 / 35.7442250; 139.7281111 (西巣鴨交差点)
接続する
主な道路
記法
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
栃木県日光市、起点の神橋交差点。写真中央下が0キロポスト、国立公園サイン下に日光町道路元標がある(2005年4月)

国道122号(こくどう122ごう)は、栃木県日光市から群馬県東毛、埼玉県東部を経由して、東京都豊島区に至る一般国道である。

概要

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栃木県日光市から旧足尾町を経由して東京都豊島区を結ぶ幹線道路で、群馬県桐生市太田市館林市埼玉県羽生市蓮田市川口市、東京都北区を経由する。日光中心市街地から、いろは坂のある奥日光方面へ国道120号と重複し、日光市細尾大谷橋交差点の国道120号分岐から実延長区間が始まる。かつて日本最大規模の銅鉱山として栄えた足尾銅山跡へと続く道路は、「銅街道(あかがねかいどう)」の名がある[1]。群馬県から埼玉県内の平地部の市街地内において、バイパス道路東北自動車道(東北道)と並走する区間があり、さいたま市内の浦和ICで東北道と連絡する。東京都心に入って明治通りと合流すると、国道17号と交差する西巣鴨交差点で終わる。

栃木県日光市(重複区間上)の清滝IC日光宇都宮道路と、群馬県太田市の太田桐生IC北関東自動車道と、埼玉県久喜市白岡菖蒲IC首都圏中央連絡自動車道(圏央道)と相互接続する。

路線データ

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一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。

歴史

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現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として初回指定された1953年昭和28年)際は、122号は前橋水戸線として指定されていた[5]1963年(昭和38年)に一級国道50号への昇格[6]に伴って欠番となり、同日新たに指定された日光東京線に採番された。

年表

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  • 1980年(昭和55年)3月 - 岩槻鳩ヶ谷バイパスに沿って東北自動車道(浦和IC - 岩槻IC間)が開通。なお、1987年(昭和62年)9月に同バイパスに沿って東北自動車道(川口JCT - 浦和IC間)が開通。
  • 1993年平成5年)4月1日 - 群馬県桐生市内の旧道(広沢町〈松原橋交差点〉 - 東本町 - 竜舞〈竜舞東交差点〉:15.6 km)の国道指定が解除されて、太田バイパスが現道となる[8]
  • 2006年(平成18年)
    • 3月25日 - 昭和橋新橋の埼玉県方面が暫定2車線で開通。
    • 6月11日 - 蓮田岩槻バイパス開通。
  • 2008年(平成20年)6月7日 - 騎西菖蒲バイパス暫定2車線で開通。
  • 2010年(平成22年)4月11日 - 騎西菖蒲バイパスの4車線化完了。
  • 2011年(平成23年)3月8日 - 蓮田岩槻バイパスの蓮田市馬込(馬込橋) - 岩槻区平林寺〈平林寺橋交差点〉の上り線の開通により4車線化。馬込橋は下り線専用に変更。
  • 2014年(平成26年)
    • 4月11日 - 国道354号東毛広域幹線道路へバイパスとして接続させる八重笠道路が開通する。
    • 12月20日 - 昭和橋新橋の群馬県方面が開通し、4車線化され完成。
  • 2018年(平成30年)3月26日 - 国道354号東毛広域幹線道路へ接続する、館林明和バイパス開通[9]
  • 2019年(平成31年)3月26日
  • 2024年(令和6年)9月30日 - 蓮田岩槻バイパスの岩槻区平林寺〈平林寺橋交差点〉 - 岩槻区加倉〈加倉(北)交差点〉の上り線の開通により暫定3車線化(下り1車線、上り2車線)。それまで対面通行であった車線は下り線専用に変更。なお完全4車線化は2025年(令和7年)3月を予定。

銅街道

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江戸時代の後期に発見された足尾銅山で採掘された銅を、利根川水系まで運ぶために開通した街道である。群馬県みどり市大間々地区から栃木県日光市足尾地区にかけては渡良瀬川に沿う形で道が開かれ、所々に銅倉が設置された。現道が開通してからは、本来の街道は使われなくなり荒廃してしまった。そのため、現道を銅街道とした。

国道を銅街道にした後も、平成に入るまでは道路事情が悪く、特にわたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線と立体交差する部分では、大型車同士のすれ違いが困難であった。現在は、新しく立体交差化され拡張されている。降雨量が160 mmを超すと通行止めになり、平行するわたらせ渓谷鐵道も運転見合わせになり、街道沿いの地区が孤立することもある。


路線状況

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日光市細尾峠日足トンネルで貫通しており、国道指定を解除された旧道である、かつての峠道も残されている[1]

桐生市広沢町4丁目 - 太田市只上まで、国道50号桐生バイパスとの重複区間である。

太田市龍舞東交差点 - 大泉町上小泉まで、バイパスとなる八重笠道路が4車線で開通し国道354号へ接続され、現在ドライバーの多くはこのまま国道354号を経由し、館林市苗木町付近で4車線である館林明和バイパスへ接続するルートを通っている。

そこから群馬県と埼玉県を結ぶ昭和橋は完成4車線であり、連続する羽生バイパス騎西菖蒲バイパスなどのバイパス道路も4車線で構成され、そのほか、群馬県太田市明和町、埼玉県内の大部分が既存道路の車線拡幅工事やバイパスを新設するなどして4車線化されている。また、羽生市内の国道125号との重複区間では、更に6車線に拡幅する事業が行われている[12]

蓮田市とさいたま市岩槻区の境から川口JCT首都高速川口線東北自動車道および東京外環自動車道)まで、東北自動車道の側道として片側2車線のバイパス(蓮田岩槻バイパス・岩槻鳩ヶ谷バイパス)が建設された(ただし、蓮田岩槻バイパスの一部の区間は2024年9月30日以前は片側2車線化されてなかった)。岩槻区内の現道は住宅街や市街地を一部歩道のない狭い片側1車線で通っており、途中東武野田線(東武アーバンパークライン)の踏切があるなど、歩行者や自転車との接触事故に注意を要する。さいたま市岩槻区から埼玉県と東京都の境で荒川をまたぐ新荒川大橋までは、岩槻街道と呼ばれる。

新荒川大橋からは北本通り(きたほんどおり)と呼ばれ、北区王子駅前交差点で北東側から明治通りが合流し、終点の西巣鴨交差点まで明治通りとなる。王子駅前から飛鳥山交差点付近までは都電荒川線(東京さくらトラム)との併用軌道区間となる。飛鳥山交差点から終点までの一部は首都高速道路中央環状線との2層構造となっている。終点の西巣鴨交差点では国道17号(白山通り・中山道)と交差し、明治通り(東京都道305号芝新宿王子線)は直進していく。

赤羽岩淵駅 - 王子駅の間で東京メトロ南北線が地下を通る。

道路交通情報では、政令と逆に終点である東京へ向かう方向を「上り」、起点である館林・日光へ向かう方向を「下り」とアナウンスしている[13]

バイパス

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バイパスの建設後は主に県道や市町道へ降格がされているため、ほとんどが本線となっている。

以下のうち、八重笠道路と館林明和バイパス[注釈 10]は共に本線とは片方ずつしか接しておらず、両者の移動には国道354号東毛広域幹線道路を利用することとなる。

  • 足尾バイパス(日光市足尾地区)
  • 太田バイパス(東今泉道路)(太田市内)
  • 八重笠道路(太田市 - 大泉町)
  • 館林バイパス(館林市)
    • 事業推進中。計画では館林明和バイパスから北へ延伸するかたちで本線へ接続することとなっており、館林市の環状道路の一部を成すかたちとされている。東毛広域幹線道路の一部である国道354号の館林バイパスとは別。
  • 館林明和バイパス(館林市 - 明和町)
  • 羽生バイパス(羽生市)
    • 途中国道125号と重複しているが、行田バイパス加須羽生バイパス双方の往来に利用されるため、実質的に両国道のバイパス同士が重複し合うかたちとなっている。この重複区間では、先述のとおり6車線化する計画がある[12]
  • 騎西菖蒲バイパス(加須市 - 白岡市)
    • 既存区間である加須市内は当初「騎西バイパス」という名称であった。
  • 蓮田岩槻バイパス(蓮田市 - さいたま市岩槻区)
    • 岩槻区内の約2.8 kmは暫定3車線(下り1車線、上り2車線)で、4車線化工事中。
  • 岩槻鳩ヶ谷バイパス(さいたま市岩槻区 - 川口市)
    • 正式な名称ではないが、蓮田岩槻バイパスと連続して東北自動車道を挟む形となっており、そのまま川口JCTにて上下線が合流し、川口市内の4車線道路へとつながっている。

通称

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  • 銅街道(あかがねかいどう)または銅山街道(栃木県日光市 - 群馬県みどり市)
  • 東国文化歴史街道(群馬県館林市 - 太田市)
  • 岩槻街道(埼玉県さいたま市岩槻区 - 川口市 新荒川大橋東京都境)
  • 北本通り(きたほんどおり、東京都北区岩淵町 新荒川大橋埼玉県境 - 王子駅前交差点)[14][15]
  • 明治通り(王子駅前交差点 - 豊島区 西巣鴨交差点)[14][15]
  • ワンツーツー

重複区間

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道路施設

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主な橋梁

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トンネル

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日足トンネル
  • 日足トンネル細尾峠、栃木県日光市細尾町 - 同市足尾町)
  • 足尾トンネル(日光市足尾町)
  • 沢入トンネル(栃木県日光市 - 群馬県みどり市)

道の駅

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地理

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起点の神橋交差点から南下すると日足トンネルをくぐり、足尾の谷沿いの区間がしばらく続く。この区間は渡良瀬川わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線と並行しているほか、途中には草木ダムが存在している。みどり市大間々地区の市街地付近で関東平野に入る。群馬県桐生市の上桐原交差点で道路が90度曲がり、ここを境に山岳地帯の風景から、東京まで続く市街地の風景へと大きく変化する[1]。埼玉県北部の郊外を走るバイパス道路周辺は、田園地帯となっている[16]

通過する自治体

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交差する道路

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主な峠

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ギャラリー

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脚注

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注釈

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  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ 2006年3月20日に日光市ほか1市2町1村が合併して日光市発足。
  3. ^ 2006年3月27日に2町1村が合併してみどり市発足。
  4. ^ 2010年3月23日に久喜市ほか3町が合併して久喜市発足。
  5. ^ 2005年4月1日にさいたま市に編入合併し、さいたま市岩槻区となる。
  6. ^ 2001年5月1日に3市が合併してさいたま市発足。
  7. ^ 2011年10月11日に川口市へ編入。なお、本来の表記は「鳩谷市」だが、政令では「鳩谷市」と記載されている。
  8. ^ a b c d e f g 2022年3月31日時点。
  9. ^ ただし、2019年4月時点で、当該区間の表示や標識では[354]のままとなっている。
  10. ^ 将来的にはこのバイパスと共に館林市内の環状道路の一部となる『館林バイパス』により、本線へ接続する計画が存在する。
  11. ^ ただし、区間内に「122」の重複表示などはない。
  12. ^ 八重笠道路が一部町域に入っている。

出典

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  1. ^ a b c 佐藤健太郎 2014, p. 118.
  2. ^ a b 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年9月21日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月7日閲覧。
  4. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年9月21日閲覧。
  5. ^ ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令(昭和28年5月18日政令第96号)の原文があります。
  6. ^ ウィキソースには、一級国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和37年5月1日政令第184号)の原文があります。
  7. ^ ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和37年5月1日政令第184号)の原文があります。
  8. ^ 平成5年群馬県告示第347号 道路の区域決定(群馬県報 号外(第1号)、1993年4月1日、p. 3、群馬県立図書館所蔵)
  9. ^ 国道122号館林明和バイパス開通のお知らせ”. 館林市 (2018年3月1日). 2018年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月3日閲覧。
  10. ^ 平成31年群馬県告示第79号
  11. ^ 記事
  12. ^ a b 平成26年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文( 諸井真英議員) - 埼玉県議会
  13. ^ 旅行時間一覧(埼玉県東部)”. 日本道路交通情報センター. 2013年1月20日閲覧。
  14. ^ a b 東京都通称道路名一覧表 Archived 2016年3月5日, at the Wayback Machine.東京都建設局
  15. ^ a b 東京都通称道路名地図(区部拡大版) Archived 2016年3月5日, at the Wayback Machine.東京都建設局
  16. ^ 佐藤健太郎 2014, p. 119.

参考文献

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  • 佐藤健太郎『ふしぎな国道』講談社〈講談社現代新書〉、2014年10月20日。ISBN 978-4-06-288282-8 

関連項目

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外部リンク

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