RB・フォーミュラワン・チーム
エントリー名 |
ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム |
---|---|
チーム国籍 | イタリア |
チーム本拠地 | エミリア=ロマーニャ州ファエンツァ |
チーム代表者 |
ローラン・メキース(チーム代表) ピーター・バイエル(チームCEO) グラハム・ワトソン(チームマネージャー) ヘルムート・マルコ(RBアドバイザー) |
テクニカルディレクター |
ジョディ・エギントン 折原伸太郎(PU部門、HRC) |
2024年のF1世界選手権 | |
ドライバー |
22. 角田裕毅 30. リアム・ローソン |
テストドライバー | アイザック・ハジャー |
シャーシ | VCARB 01 |
エンジン | ホンダ・RBPTH002 |
タイヤ | ピレリ |
F1世界選手権におけるチーム履歴 | |
参戦年度 | 2024 - |
出走回数 | 15 |
コンストラクターズ タイトル | 0 |
ドライバーズ タイトル | 0 |
優勝回数 | 0 |
通算獲得ポイント | 34 |
表彰台(3位以内)回数 | 0 |
ポールポジション | 0 |
ファステストラップ | 0 |
F1デビュー戦 | 2024年バーレーンGP |
レーシング・ブルズ S.p.A,(Racing Bulls S.p.A,)は、2024年からF1に参戦するレーシングコンストラクター。チーム名称は「ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム」[1]。前身チーム「スクーデリア・アルファタウリ」から改称し、リニューアルして誕生した。公式にはレーシング・ブルズの呼称はあくまで会社名のみであり、チーム名の「RB」はレーシング・ブルズやレッドブルの略称ではないとしている。[2]
本拠地はイタリア・ファエンツァだが、イギリスにも拠点を置く(#本拠地も参照)。チーム代表はローラン・メキースが務める。
母体はオーストリアの飲料メーカー「レッドブル」グループ。
概要・背景
[編集]2022年11月に親会社であるレッドブル・グループの経営陣が新しくなったことで、フォーミュラ1に参戦しているレーシングコンストラクター「スクーデリア・アルファタウリ」の成績が振るわないことや、レッドブル・レーシングとの関係が十分に効率化されていないことから、現状では採算が取れないとして問題視されるようになる[3][4]。しかし、最終的にチームの売却は行わず、レッドブル・レーシングとの連携強化を含め、チームの経済的価値および存在意義を向上させるための手段を行う方針を固めた。その結果、翌シーズンからのタイトルスポンサーとしてビザとキャッシュアップを獲得。さらに同社で展開していたファッションブランド『アルファタウリ』の失敗も相まって、チーム名を『ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム』、法人名を『レーシング・ブルズ S.p.A,』にそれぞれ変更することとなった[5]。
本拠地
[編集]チーム本拠地は前述の通りイタリアのファエンツァだが、トロ・ロッソ時代からイギリス・ビスターに風洞を構えており、CFD部門などのエンジニアもビスターに在籍する。ただチームの人員増によりビスターの施設が手狭になってきていることなどから、チームではレッドブル・レーシングの本拠地があるミルトン・キーンズに新たな施設を建設し、ビスターの人員を移転させる計画を明らかにしている[6]。ファエンツァから完全撤退し本拠地をミルトン・キーンズに集約するという説も度々流れているが、チーム代表のメキースはそれは否定している[6]。
F1参戦シーズン
[編集]前史
[編集]2005年11月、レッドブル・レーシングのオーナーであるオーストリアの大手企業『レッドブル・グループ』が、イタリアのF1チーム「ミナルディ」を買収して新チーム「スクーデリア・トロ・ロッソ」を設立[7]。翌2006年シーズンよりF1に新規参戦する。
以降はレッドブル・レーシングのセカンドチームとして機能し、セバスチャン・ベッテルやダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンらの名手を輩出した。2008年シーズンには、前身ミナルディ時代も含めての初優勝[8]。2018年からは、エンジンサプライヤーのホンダと組んでチーム史上初のワークス体制で臨み[9]、2019年シーズンには両ドライバーが11年ぶりとなる表彰台にも上がっている[10]。そして「スクーデリア・アルファタウリ」へと改称した2020年シーズンにはチームとして2勝目を挙げている[11]。
2024年
[編集]前身チーム「スクーデリア・アルファタウリ」からコンストラクターを改称し、2月から正式にリニューアルしての活動を開始。ドライバーはダニエル・リカルドと角田裕毅、エンジン供給はホンダ・RBPTが担当し、前シーズン途中からのラインナップを継続している。一方でトロ・ロッソ→アルファタウリ時代のチーム代表だったフランツ・トストは代表を退き、後任に元フェラーリのローラン・メキースが就任した。改称後はテクニカルスタッフを強化し、元マクラーレンで国際自動車連盟(FIA)のテクニカルスタッフも務めたティム・ゴスを最高技術責任者(CTO)に迎えたほか、ギヨーム・カッテラーニやアラン・パーメインといった他チームで経験豊富なベテランエンジニアを複数獲得している[12][13]。
2月8日、アメリカ・ラスベガスで2024年マシンを発表[14]。車体は、新たな型式名「VCARB 01」と命名[15]。カラーリングはアルファタウリ時代の白とマット塗装の濃紺から、さらにその前身のスクーデリア・トロ・ロッソ時代を彷彿とさせるメタリックブルー中心のものに一新された[16]。 シンガポールGP後、ダニエル・リカルドがチームを離脱し、新たにレギュラードライバーとしてリアム・ローソンが起用されることが発表された[17]。
F1における戦績
[編集]年 | 型式 | 原動機 / タイヤ | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | ポイント | 順位 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2024 | VCARB 01 | RBPT ホンダ・RBPTH002 1.6L V6ターボ |
P | BHR | SAU | AUS | JPN | CHN | MIA | EMI | MON | CAN | ESP | AUT | GBR | HUN | BEL | NED | ITA | AZE | SIN | USA | MEX | SÃO | LVG | QAT | ABU | 44 | 8位 | ||
リカルド | 13 | 16 | 12 | Ret | Ret[11] | 15[4] | 13 | 12 | 8 | 15 | 9[14] | 13 | 12 | 10 | 12 | 13 | 13 | 18 | 12 | ||||||||||||
角田 | 14 | 15 | 7 | 10 | Ret[16] | 7[8] | 10 | 8 | 14 | 19 | 14[13] | 10 | 9 | 16 | 17 | Ret | Ret | 12 | 14[11] | Ret | 7[15] | 28 | |||||||||
ローソン | 9[16] | 16 | 9[9] | 4 |
- 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。(key)
- † 印はリタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。
- ‡ ハーフポイント。レース周回数が75%未満で終了したため、得点が半分となる。
- [] はスプリントレース結果。
車両ギャラリー
[編集]グラウンドエフェクト型(2024年 - )
大型スポンサー
[編集]脚注
[編集]- ^ “2024 FIA Formula One World Championship Entry List” (英語). Federation Internationale de l'Automobile (2015年3月14日). 2024年2月9日閲覧。
- ^ https://www.gpblog.com/en/amp/257645/does-visa-cash-app-rb-stand-for-racing-bulls-red-bull-or-neither.html
- ^ “レッドブル社が新体制に移行も、F1活動は安泰。故マテシッツ氏が生前に新風洞建設を承認、長期的な予算を確保”. AUTOSPORT web (2022年11月5日). 2024年1月25日閲覧。
- ^ “アルファタウリF1が名称変更の可能性。レッドブルF1ボス、チーム売却については否定も課題ありと明言”. AUTOSPORT web (2023年3月28日). 2024年1月25日閲覧。
- ^ “アルファタウリF1の新チーム名が正式発表。ビザとの提携で『ビザ・キャッシュアップRB』に”. AUTOSPORT web (2024年1月24日). 2024年1月25日閲覧。
- ^ a b RBメキーズ代表、本拠地の”レッドブル隣”移転を完全否定「ファエンツァはとても優れている」でも”2拠点生活”は目指す? - motorsport.com 2024年2月28日
- ^ “さようなら、ミナルディ!――レッドブル、イタリアンチームを買収”. webCG (2005年9月13日). 2020年2月1日閲覧。
- ^ “第14戦イタリアGP「小さなチームの大きな功績」”. webCG (2008年9月15日). 2020年2月1日閲覧。
- ^ “ワークス待遇は”贅沢”とトロロッソ「ホンダと組んだのは最高の決断」”. motorsport.com (2018年3月6日). 2020年2月1日閲覧。
- ^ “さらばトロロッソ、14年の歴史に有終の美「史上最も成功したシーズン。ホンダに心から感謝」”. formula1-data.com (2019年12月2日). 2020年2月1日閲覧。
- ^ “ガスリーがF1初優勝! 赤旗&ハミルトンのペナルティの大波乱を逃げ切る”. AUTOSPORT web (2020年9月7日). 2024年1月25日閲覧。
- ^ 技術部門にビッグネーム獲得のレーシング・ブルズ。レッドブルF1からの独立性をライバルから認められるのか - オートスポーツ・2024年2月3日
- ^ ビザ・キャッシュアップRB F1チームが体制強化。パーメインがレーシングディレクター、元FIAのゴスが最高技術責任者に - オートスポーツ・2024年1月30日
- ^ “ビザ・キャッシュアップRB、角田裕毅が操る2024年マシン『VCARB 01』発表! トロロッソ時代のメタリックブルーへ回帰”. jp.motorsport.com (2024年2月9日). 2024年2月9日閲覧。
- ^ “VCARB 01 | Visa Cash App RB Formula One Team” (英語) (2024年1月29日). 2024年2月9日閲覧。
- ^ “レーシング・ブルズF1が2024年型F1マシン『VCARB 01』のリバリーをお披露目。ブルー基調に一新 - autosport web”. www.as-web.jp. 2024年2月9日閲覧。
- ^ “RB、F1アメリカGPからのリアム・ローソン起用を正式発表。ダニエル・リカルドはチーム離脱”. www.as-web.jp (2024年9月27日). 2024年10月2日閲覧。
関連項目
[編集]- スクーデリア・アルファタウリ
- スクーデリア・トロ・ロッソ
- レッドブル・レーシング
- ホンダF1
- ホンダ・レーシング・ディベロップメント#第4期
- レッドブル・パワートレインズ
- モータースポーツ
- F1コンストラクターの一覧
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト(英語)
レッドブル | メルセデス | フェラーリ | マクラーレン | アストンマーティン | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | マックス・フェルスタッペン | 63 | ジョージ・ラッセル | 16 | シャルル・ルクレール | 81 | オスカー・ピアストリ | 18 | ランス・ストロール |
11 | セルジオ・ペレス | 44 | ルイス・ハミルトン | 55 | カルロス・サインツ | 4 | ランド・ノリス | 14 | フェルナンド・アロンソ |
アルピーヌ | ウィリアムズ | RB | キック・ザウバー | ハース | |||||
31 | エステバン・オコン | 23 | アレクサンダー・アルボン | 30 | リアム・ローソン | 77 | バルテリ・ボッタス | 20 | ケビン・マグヌッセン |
10 | ピエール・ガスリー | 43 | フランコ・コラピント | 22 | 角田裕毅 | 24 | 周冠宇 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ |
その他参戦したドライバー | 2 | ローガン・サージェント (第15戦までウィリアムズから参戦) |
3 | ダニエル・リカルド (第18戦までRBから参戦) |
38 50 |
オリバー・ベアマン (第2戦はフェラーリ(#38)、第17戦と第21戦はハース(#50)から参戦) | |||
(ラインナップは2024年第21戦サンパウロGP時点) |