コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「国道421号」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m 旧道(石槫峠)について: リンク先がないリンク
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Cewbot: ウィキ文法修正 10: 角括弧の終了違反
45行目: 45行目:
[[1954年]](昭和29年)に[[主要地方道]]近江八幡員弁線が指定された。県道番号は、滋賀県側は2号→303号へ、三重県側は5号→3号と変遷した。
[[1954年]](昭和29年)に[[主要地方道]]近江八幡員弁線が指定された。県道番号は、滋賀県側は2号→303号へ、三重県側は5号→3号と変遷した。


石榑峠が江勢道路として[[1970年]](昭和45年)[[7月]]に開設された当時は周辺の区間は[[林野庁]]の所轄であったが、[[1975年]](昭和50年)4月に町道に、同年[[12月]]には三重県道3号・滋賀県道303号近江八幡員弁線に認定された経緯を持つ{{Sfn|永源寺町史編さん委員会|2006|p=984}}。江勢道路の県道移管が国道421号誕生への後押しとなり、[[1976年]](昭和51年)[[2月]]に三重県・滋賀県の関係2市11町の間で「近江八幡員弁線国道昇格期成同盟会」が設立され(会長:八日市市長、副会長:大安町長・[[永源寺町]]長)、[[1981年]](昭和56年)[[4月30日]]に一般国道421号が指定された{{Sfn|永源寺町史編さん委員会|2006|pp=984-985}}。旧道にあたる、かつての石槫峠区間は、通行車両に制限がかかった狭隘区間で、夏場から紅葉時期にかけての行楽シーズン中は通過に2時間以上かかることもよくあったといわれる<ref name="松波2008">[[#酷道をゆく|松波成行 2008]], p. 38.</ref>。[[2008年]([[平成20年]])][[9月2日]]の豪雨によってこの区間が通行止めとなって以降、三重県いなべ市大安町石榑(白龍神社入口)から滋賀県東近江市杠葉尾町(神崎橋)までの区間は国道として災害復旧されることなく、[[2011年]](平成23年)[[3月26日]]の石榑トンネルが開通したのちに市道としていなべ市に移管された<ref>{{Cite web |url=http://www.pref.mie.lg.jp/wkenset/HP/ |title=桑名建設事務所/トップ |publisher=三重県桑名建設事務所 |accessdate=2013-07-30}}</ref>。
石榑峠が江勢道路として[[1970年]](昭和45年)[[7月]]に開設された当時は周辺の区間は[[林野庁]]の所轄であったが、[[1975年]](昭和50年)4月に町道に、同年[[12月]]には三重県道3号・滋賀県道303号近江八幡員弁線に認定された経緯を持つ{{Sfn|永源寺町史編さん委員会|2006|p=984}}。江勢道路の県道移管が国道421号誕生への後押しとなり、[[1976年]](昭和51年)[[2月]]に三重県・滋賀県の関係2市11町の間で「近江八幡員弁線国道昇格期成同盟会」が設立され(会長:八日市市長、副会長:大安町長・[[永源寺町]]長)、[[1981年]](昭和56年)[[4月30日]]に一般国道421号が指定された{{Sfn|永源寺町史編さん委員会|2006|pp=984-985}}。旧道にあたる、かつての石槫峠区間は、通行車両に制限がかかった狭隘区間で、夏場から紅葉時期にかけての行楽シーズン中は通過に2時間以上かかることもよくあったといわれる<ref name="松波2008">[[#酷道をゆく|松波成行 2008]], p. 38.</ref>。[[2008年]]([[平成20年]])][[9月2日]]の豪雨によってこの区間が通行止めとなって以降、三重県いなべ市大安町石榑(白龍神社入口)から滋賀県東近江市杠葉尾町(神崎橋)までの区間は国道として災害復旧されることなく、[[2011年]](平成23年)[[3月26日]]の石榑トンネルが開通したのちに市道としていなべ市に移管された<ref>{{Cite web |url=http://www.pref.mie.lg.jp/wkenset/HP/ |title=桑名建設事務所/トップ |publisher=三重県桑名建設事務所 |accessdate=2013-07-30}}</ref>。


=== 年表 ===
=== 年表 ===

2022年5月29日 (日) 00:02時点における版

一般国道
国道421号標識
国道421号
地図
地図
総延長 66.2 km
実延長 65.3 km
現道 59.2 km
制定年 1982年昭和57年)
起点 三重県桑名市
浅川交差点(北緯35度3分29.68秒 東経136度41分3.98秒 / 北緯35.0582444度 東経136.6844389度 / 35.0582444; 136.6844389 (浅川交差点)
主な
経由都市
三重県いなべ市
滋賀県東近江市
終点 滋賀県近江八幡市
友定町交差点(北緯35度7分6.28秒 東経136度7分52.53秒 / 北緯35.1184111度 東経136.1312583度 / 35.1184111; 136.1312583 (友定町交差点)
接続する
主な道路
記法
国道1号標識 国道1号
国道258号標識 国道258号
国道365号標識 国道365号
国道306号標識 国道306号
国道307号標識 国道307号
国道8号標識 国道8号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
国道421号 起点
三重県桑名市 浅川交差点
国道421号 終点
滋賀県近江八幡市 友定町交差点

国道421号(こくどう421ごう)は、三重県桑名市から滋賀県近江八幡市に至る一般国道である。

概要

国道421号
三重県いなべ市大安町石榑北

鈴鹿山脈を越える国道で「八風街道」とも呼ばれる。三重県いなべ市宇賀渓や滋賀県東近江市の愛知川渓谷などの景勝地付近を通過し、紅葉の名所として知られる永源寺も近い。かつては石榑峠(いしぐれとうげ)を経由していたが、この区間をトンネルバイパスする「石榑峠道路」が2011年3月26日に開通した[1]。2013年現在、東近江市永源寺政所町から相谷町までの区間については線形不良と幅員狭小を解消する目的で、2車線道路が延長5.6 kmにわたり、佐目バイパスとして整備が進められている[2]

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[3][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。

歴史

八風街道は明治末期から産業上で重視されるようになり、1920年大正9年)4月には県道に認定された[6]1934年昭和9年)から八風街道を県道から国道に昇格させて改修させる動きが積極的になり、1939年(昭和14年)11月に行われた実地踏査では八風峠より石榑峠に路線を開設するのが望ましいと見解が下されている[7]

1954年(昭和29年)に主要地方道近江八幡員弁線が指定された。県道番号は、滋賀県側は2号→303号へ、三重県側は5号→3号と変遷した。

石榑峠が江勢道路として1970年(昭和45年)7月に開設された当時は周辺の区間は林野庁の所轄であったが、1975年(昭和50年)4月に町道に、同年12月には三重県道3号・滋賀県道303号近江八幡員弁線に認定された経緯を持つ[8]。江勢道路の県道移管が国道421号誕生への後押しとなり、1976年(昭和51年)2月に三重県・滋賀県の関係2市11町の間で「近江八幡員弁線国道昇格期成同盟会」が設立され(会長:八日市市長、副会長:大安町長・永源寺町長)、1981年(昭和56年)4月30日に一般国道421号が指定された[9]。旧道にあたる、かつての石槫峠区間は、通行車両に制限がかかった狭隘区間で、夏場から紅葉時期にかけての行楽シーズン中は通過に2時間以上かかることもよくあったといわれる[10]2008年平成20年)]9月2日の豪雨によってこの区間が通行止めとなって以降、三重県いなべ市大安町石榑(白龍神社入口)から滋賀県東近江市杠葉尾町(神崎橋)までの区間は国道として災害復旧されることなく、2011年(平成23年)3月26日の石榑トンネルが開通したのちに市道としていなべ市に移管された[11]

年表

路線状況

三重県内は全線にわたって2車線以上確保されており、特に桑名市の上野交差点から星川交差点にかけては4車線確保されており、東名阪自動車道桑名ICの連絡路としての役割も果たしている。

一方で、滋賀県側では、東近江市永源寺政所町から相谷町にかけて大型車が離合困難となる区間もあるが、改良工事が進められている。国道307号 - 終点の国道8号友定町交差点は、名神高速道路八日市インターチェンジ (IC) との連絡路であることから、昼間の交通量は非常に多い[19]

別名

八風街道の標識
滋賀県東近江市栄町
  • 八風街道(三重県いなべ市 - 滋賀県近江八幡市)

道路施設

2011年3月に開通した石槫トンネル(三重県側、2014年9月撮影)

主な橋

  • 三笠橋(員弁川、三重県いなべ市)
  • 不老橋(愛知川、滋賀県東近江市)
  • 佐目子谷橋(佐目子谷川、滋賀県東近江市)

トンネル

  • 石榑トンネル(いなべ市大安町石榑南 - 滋賀県東近江市黄和田町)
  • 相谷隧道
  • 相谷第一トンネル

道の駅

旧道(石槫峠)について

かつて、石槫峠の約2 km区間は車重2 t以下、車幅2 m以下の普通車両なら通行可能な狭隘路で、暗峠国道308号)とならび近畿二大峠酷道として知られていた区間でもある[10]。特に狭い区間は車幅が2 m以上ある大型車が進入できないように、峠の頂上付近の滋賀県側と三重県側の入り口2箇所にコンクリートブロックが置かれて道幅が狭められ、その側面には無数の傷痕が残されていた[20][注釈 5]。また、ブロックの直前にはUターンできるスペースが設けられていた。例年12月初旬から翌年3月末までは冬期閉鎖とされていたが、現在では鈴鹿山脈を貫く石榑トンネルの開通により、道路が改良されて通行車両制限は解消されている。

地理

国道365号との三笠橋南詰交差点
三重県いなべ市大安町高柳

通過する自治体

交差する道路

三重県桑名市

  • 国道1号:浅川交差点(起点)
  • 国道258号:上野交差点 - 西別所ICで重複
  • E23 東名阪自動車道桑名IC

三重県いなべ市

滋賀県東近江市

滋賀県近江八幡市

沿線

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ 2003年12月1日に4町が合併していなべ市発足。
  3. ^ 2005年2月11日に1市4町が合併して東近江市発足。
  4. ^ a b c d e f g 2020年3月31日現在
  5. ^ 石槫峠は、かつて国道458号の大江町左沢の最上川に架かる橋と、国道354号の旧鹿行大橋とならんで、国道(酷道)マニアの間で「日本三大国道意地悪ゲート」と揶揄されていた[21]

出典

  1. ^ a b 国道421号石榑峠道路開通後の交通状況(速報)についてお知らせします。” (pdf). 近畿地方整備局滋賀国道事務所. 2013年8月6日閲覧。
  2. ^ 一般国道421号補助道路改築事業 再評価結果(平成19年度事業継続箇所)” (pdf). 道路局 国道防災課. 2013年8月6日閲覧。
  3. ^ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年11月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2021. 国土交通省道路局. 2022年5月15日閲覧。
  5. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月30日閲覧。
  6. ^ 永源寺町史編さん委員会 2006, p. 850.
  7. ^ 永源寺町史編さん委員会 2006, pp. 850–851.
  8. ^ a b 永源寺町史編さん委員会 2006, p. 984.
  9. ^ 永源寺町史編さん委員会 2006, pp. 984–985.
  10. ^ a b 松波成行 2008, p. 38.
  11. ^ 桑名建設事務所/トップ”. 三重県桑名建設事務所. 2013年7月30日閲覧。
  12. ^ 昭和58年3月4日滋賀県告示第110号
  13. ^ a b 昭和57年12月3日三重県告示第678号
  14. ^ 一般国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和56年4月30日政令第153号)”. 法庫. 2012年10月30日閲覧。
  15. ^ “きょう1.62キロ開通 国道421号バイパス(近江八幡市末広町-八日市市平田町)。”. 毎日新聞. (1995年3月23日) 
  16. ^ “近江八幡と八日市結ぶ国道421号 バイパスの完成祝う。”. 京都新聞. (1995年3月24日) 
  17. ^ 平成20年三重県告示第537号第1:『三重県公報』第2014号 (PDF) (2008年8月29日). p.13
  18. ^ “石榑峠道路が開通 国道421号 中部圏と交流期待 三重・いなべと東近江を結ぶ。”. 中日新聞. (2011年3月27日) 
  19. ^ 渡辺郁麻 2008, p. 39.
  20. ^ 渡辺郁麻 2008, pp. 40-41.
  21. ^ 佐藤健太郎 2014, pp. 51–54、「国道の名所を行く/消えゆく国道名所」より

参考文献

  • 永源寺町史編さん委員会『永源寺町史 通史編』東近江市、2006年11月30日。 
  • 佐藤健太郎『ふしぎな国道』講談社〈講談社現代新書〉、2014年。ISBN 978-4-06-288282-8 
  • 松波成行、渡辺郁麻「国道421号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、38-41頁、ISBN 978-4-86320-025-8 

関連項目

外部リンク