ニューヨーク市地下鉄の駅一覧
ニューヨーク市地下鉄の駅一覧(ニューヨークしちかてつのえきいちらん)は、ニューヨーク市地下鉄にある駅の一覧である。
概要
[編集]現在、ニューヨーク市地下鉄は、ニューヨーク市のマンハッタン、ブロンクス、クイーンズ、ブルックリンの4つの区を走っており、メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ(MTA)の下部組織であるニューヨークシティー・トランジット・オーソリティーが運営している[注釈 1]。年間528万4千人もの乗客が利用し、世界で7番目に乗客の多い地下鉄である[1][2]。地下鉄の路線網は、もともと3つの会社によって運営されており、1940年に合併した。1953年には現在のニューヨークシティー・トランジット・オーソリティーが設立され、現在に至っている。
ニューヨーク市地下鉄の駅は現在469駅あるが、32の「ステーション・コンプレックス」と呼ばれる駅の集まりが存在し、これを1駅と数えると422駅である。また、閉鎖されている駅もいくつか存在する。その例にブロードウェイ/7番街線にあるコートランド・ストリート駅があり、アメリカ同時多発テロによって閉鎖された。地下鉄路線網のうち1番新しい駅は、2015年9月13日にオープンした34丁目-ハドソン・ヤード駅である。
MTAは、他にもIND2番街線建設に伴い第1期区間に3つの駅の新設を計画している。IND2番街線は長らく計画延期になっていたが、アメリカ合衆国でも最も混雑するIRTレキシントン・アベニュー線の混雑緩和のため建設再開された。新駅は2番街の72丁目、86丁目、96丁目に完成予定である。
同名の駅もある。例えば「125丁目駅」はIND8番街線、IRTブロードウェイ-7番街線、IRTレノックス・アベニュー線、IRTレキシントン・アベニュー線の4線に存在する[3]。
駅の構成
[編集]多くの駅には、地上とホームの間に1フロアがある。ここで多数の入口から入った乗客は、それぞれのホームへ行くことができる。多くの通過路線もあり、到着時刻などは、案内板に表示されている。急行がある駅は、線路が2本ある。急行は、ほとんどの路線に走っており、時間によっても有無が異なる。
主なホームの形式の例:
- 2本の線路がある駅では、各方面用の1つずつの線路があり、相対式ホーム、島式ホームになっている。
- 3本または4本の線路がある駅では、相対式ホームが多く、中央の1本あるいは2本の線路が、急行用となっている。
- 3本または4本の線路がある駅で、急行も停車する大きな駅の場合は、たいてい2つの島式ホームがあり、それぞれが急行用、各停用になっており、ホームの両側で行き先が分かれる。
上記以外でも、4本の線路がある駅で、中央が急行用の島式ホーム、両側が各停用の相対式ホームになっている駅も少数存在する。急行、各駅停車の列車ごとにホームを分けることで、列車の間隔が短くなることや、混雑を防いでいる。
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線路2本と相対ホームの例
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線路2本と島式ホームの例
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線路3本で各駅停車のみの駅の例
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線路3本の急行停車駅の例
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線路4本で各駅停車のみの駅の例
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線路4本の急行停車駅で島式ホーム2つの例
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線路4本の急行停車駅で相対式ホーム2つ、島式ホーム1つの例
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デカルブ・アベニュー駅の例
さらに、駅によっては、停車場所の階数が異なる場合もある。下記はその主な例:
- 各駅停車、急行で階数が異なる。
- 路線ごとに階数が異なる。
- 上下線で階数が異なる。
行政区ごとの駅の一覧
[編集]ニューヨーク市地下鉄の駅は、数が多いため、4つの行政区別に分けている。
注)表の(1)はメトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティの駅数、(2)はステーション・コンプレックスを1つの駅として数えた場合の駅数、(3)はステーション・コンプレックスの駅数である。
行政区 | 駅数(1) | 駅数(2) | 駅数(3) | 路線 |
---|---|---|---|---|
ブロンクス区 | 70 | 68 | 2 | 1 2 4 5 6 <6> B D |
ブルックリン区 | 170 | 157 | 10 | 2 3 4 5 A B C D F G J L M N Q R S (フランクリン・アベニュー・シャトル) Z |
マンハッタン区 | 148 | 119 | 18 | 1 2 3 4 5 6 <6> 7 <7> A B C D E F J L M N Q R S (42丁目シャトル) Z |
クイーンズ区 | 81 | 78 | 2 | 7 <7> A E F G J M N Q R S (ロッカウェイ・パーク・シャトル) Z |
全体 | 469 | 422 | 32 | 1 2 3 4 5 6 <6> 7 <7> A B C D E F G J L M N Q R S Z |
乗換駅一覧
[編集]同名の駅一覧
[編集]ニューヨーク市地下鉄には、多くの同名の駅が存在する。これらは、各路線によって見分けられる。下記は、同名駅の一覧である。ステーション・コンプレックスを形成する同名駅は( )で括っている。また、閉鎖された駅については、取り消し線を付けている。
利用者数の多い駅
[編集]下記は、平均利用者数の多い上位10駅の一覧である。
順位 | 駅名 | 年間乗客数 (2011) |
---|---|---|
1 | タイムズ・スクエア-42丁目駅 / 42丁目-ポート・オーソリティ・バスターミナル駅 |
60,604,822人 |
2 | グランド・セントラル-42丁目駅 | 42,795,505人 |
3 | 34丁目-ヘラルド・スクエア駅 | 37,731,386人 |
4 | 14丁目-ユニオン・スクエア駅 | 34,927,178人 |
5 | 34丁目-ペン・ステーション駅 (7番街線) | 26,758,623人 |
6 | 34丁目-ペン・ステーション駅 (8番街線) | 24,751,771人 |
7 | 59丁目-コロンバス・サークル駅 | 21,300,892人 |
8 | レキシントン・アベニュー/59丁目駅 | 20,377,141人 |
9 | 86丁目駅 | 19,425,347人 |
10 | フラッシング-メインストリート駅 | 18,967,751人 |
順位 | 駅名 | 平日平均 乗客数 (2011) |
---|---|---|
1 | タイムズ・スクエア-42丁目駅 / 42丁目-ポート・オーソリティ・バスターミナル駅 |
189,426人 |
2 | グランド・セントラル-42丁目駅 | 147,644人 |
3 | 34丁目-ヘラルド・スクエア駅 | 121,081人 |
4 | 14丁目-ユニオン・スクエア駅 | 107,352人 |
5 | 34丁目-ペン・ステーション駅 (7番街線) | 87,482人 |
6 | 34丁目-ペン・ステーション駅 (8番街線) | 81,585人 |
7 | 59丁目-コロンバス・サークル駅 | 67,901人 |
8 | レキシントン・アベニュー/51-53丁目駅 | 66,045人 |
9 | レキシントン・アベニュー/59丁目駅 | 65,855人 |
10 | フルトン・ストリート駅 | 63,203人 |
順位 | 駅名 | 週末平均 乗客数 (2011) |
---|---|---|
1 | タイムズ・スクエア-42丁目駅 / 42丁目-ポート・オーソリティ・バスターミナル駅 |
224,823人 |
2 | 14丁目-ユニオン・スクエア駅 | 140,672人 |
3 | 34丁目-ヘラルド・スクエア駅 | 125,375人 |
4 | グランド・セントラル-42丁目駅 | 95,544人 |
5 | 34丁目-ペン・ステーション駅 (7番街線) | 81,441人 |
6 | 59丁目-コロンバス・サークル駅 | 73,391人 |
7 | 34丁目-ペン・ステーション駅 (8番街線) | 72,430人 |
8 | キャナル・ストリート駅 (中華街) | 72,181人 |
9 | ジャクソン・ハイツ-ルーズベルト・アベニュー/74丁目-ブロードウェイ駅 | 67,445人 |
10 | レキシントン・アベニュー/59丁目駅 | 66,534人 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “Subway and Bus Ridership Statistics 2011”. ニューヨーク・メトロポリタン・オーソリティー. April 11, 2012閲覧。
- ^ “(New York City) Subways (Facts and Figures under title of Annual Subway Ridership)”. MTA.info (April 9, 2012). 2012年4月11日閲覧。
- ^ Martin, Andrew (2004年9月9日). “USA: Going underground in New York”. The Daily Telegraph 2009年7月4日閲覧。