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フィリップ・シーモア・ホフマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フィリップ・シーモア・ホフマン
Philip Seymour Hoffman
Philip Seymour Hoffman
フィリップ・シーモア・ホフマン
本名 Philip Hoffman
別名義 フィリップ・S・ホフマン
フィリップ・ホフマン
生年月日 (1967-07-23) 1967年7月23日
没年月日 (2014-02-02) 2014年2月2日(46歳没)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ロチェスター
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州マンハッタン
職業 俳優演出家映画監督
ジャンル 映画
活動期間 1991年 - 2014年
著名な家族 パートナー:ミミ・オドネル(1999年 - 2014年)
主な作品
ザ・マスター』『ハンガー・ゲーム』シリーズ
誰よりも狙われた男
受賞
アカデミー賞
主演男優賞
2005年カポーティ
ヴェネツィア国際映画祭
男優賞
2012年ザ・マスター
全米映画批評家協会賞
主演男優賞
2005年『カポーティ』
ロサンゼルス映画批評家協会賞
主演男優賞
2005年『カポーティ』
放送映画批評家協会賞
主演男優賞
2005年『カポーティ』
助演男優賞
2012年『ザ・マスター』
英国アカデミー賞
主演男優賞
2005年『カポーティ』
ゴールデングローブ賞
主演男優賞(ドラマ部門)
2005年『カポーティ』
全米映画俳優組合賞
主演男優賞
2005年『カポーティ』
その他の賞
ロンドン映画批評家協会賞
助演男優賞
2012年『ザ・マスター』
ハリウッド名声の歩道
映画産業への貢献、映画・演劇業界への業績に対して
備考
トルーマン・カポーティ
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フィリップ・シーモア・ホフマンPhilip Seymour Hoffman, 1967年7月23日 - 2014年2月2日)は、アメリカ合衆国俳優2005年公開の『カポーティ』でアカデミー主演男優賞ゴールデングローブ主演男優賞を受賞した[1][2]

来歴

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ニューヨーク州ロチェスター出身。父親のゴードン・S・ホフマンはゼロックス社の重役、母親のマリリン・L・オコナーは家庭裁判所判事。2人の姉妹(ジル、エミリー)と脚本家の兄(ゴーディ)がいる。父方からドイツ人の、母方からアイルランド人の血を引く[3]。9歳の時に両親は離婚。

高校時代はレスリングの選手だったが、演技に興味を持ち、ニューヨーク大学のティッシュ芸術学校で演技を学ぶ。

薬物やアルコールの依存症に苦しみ、過去に数回、治療を受けていた[4]

2014年2月2日、ニューヨークのマンハッタンにある自宅アパートで遺体で発見された。死因は現地警察の発表では、ヘロインや、その他の薬物の過剰摂取によるとみられている[5][6][7]。46歳没。

警察は、フィリップの自宅から20本の注射器と50袋のヘロインを発見している。警察は、フィリップに薬物を売った者の行方を追っている[8]

亡くなった4日後に開催された第64回ベルリン国際映画祭では、彼の死を悼み『カポーティ』が追悼上映された。

キャリア

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1990年代初めに『LAW & ORDER』などのテレビ番組に出演するようになる。1991年に『Triple Bogey on a Par Five Hole』で映画デビュー。

1992年公開の『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』で主人公の同級生である甘やかされた生徒を演じて注目された。その後、大作にも脇役で出ているが、特にポール・トーマス・アンダーソントッド・ソロンズスパイク・リーコーエン兄弟などの個性的な監督の作品に出演している。

舞台にも立っており、サム・シェパードの『True West』やユージン・オニールの『夜への長い航路』に出演した。

映画制作会社(クーパーズ・タウン・プロダクション)を設立。同会社第一製作作品として、高校時代からの知り合いであったベネット・ミラー監督による『カポーティ』を製作。この作品でトルーマン・カポーティを見事なまでの憑依で演じ切り、アカデミー主演男優賞ゴールデングローブ主演男優賞等、その年の映画賞における主演男優賞を総なめにした。

2007年公開の『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』と2008年公開の『ダウト〜あるカトリック学校で〜』でアカデミー助演男優賞に2年連続でノミネートされた[9]

2012年、ポール・トーマス・アンダーソン監督作品『ザ・マスター』で新興宗教の教祖を演じ、ヴェネツィア国際映画祭男優賞ホアキン・フェニックスと共同受賞し、再びアカデミー助演男優賞にノミネートされた。

私生活

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1999年より衣装デザイナーのミミ・オドネルと交際し、2人の間には2003年に長男(クーパー・アレクサンダー)が、2006年に長女(タルラ)、2008年に次女(Willa)が誕生[10][11]。長男のクーパーも俳優となった[12]。父フィリップの盟友ポール・トーマス・アンダーソン監督の作品「リコリス・ピザ」に主演した[13]

主な出演作品

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映画

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公開年 邦題
原題
役名 備考 吹き替え
1992 セント・オブ・ウーマン/夢の香り
Scent of a Woman
ジョージ・ウィリス・Jr 真地勇志
マイ・ニュー・ガン/あぶない若妻
My New Gun
クリス
1993 ビッグ・マネー・ブルース
Money for Nothing
コーコラン
1994 ゲッタウェイ
The Getaway
フランク・ハンセン TBA(ソフト版)
小形満(テレビ朝日版)
子鹿物語
The Yearling
バック テレビ映画
男が女を愛する時
When a Man Loves a Woman
ゲイリー 大塚芳忠
ノーバディーズ・フール
Nobody's Fool
レイマー警部 宮本充(VHS・旧DVD版)
TBA(JAL機内上映版)
1996 ハードエイト
Hard Eight
クラップスプレイヤー カメオ出演 (吹き替え版なし)
ツイスター
Twister
ダスティ 藤原啓治(ソフト版)
塩屋翼(日本テレビ版)
1997 ブギーナイツ
Boogie Nights
スコッティ・J 長島雄一
1998 ワンダーランド駅で
Next Stop Wonderland
ショーン (吹き替え版なし)
ビッグ・リボウスキ
The Big Lebowski
ブラント 宮本充(VHS・旧DVD版)
石住昭彦(BD・新DVD版)
ハピネス
Happiness
アレン 乃村健次
パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー
Patch Adams
ミッチ・ローマン 相沢正輝
1999 フローレス
Flawless
ラスティ・ジマーマン 山路和弘
マグノリア
Magnolia
フィル 松本保典
リプリー
The Talented Mr. Ripley
フレディ・マイルズ 井上智之(ソフト版)
坂口候一(テレビ朝日版)
2000 あの頃ペニー・レインと
Almost Famous
レスター・バングス 山路和弘
2001 Last Party 2000英語版 インタビュアー ナレーター
ゴアブッシュ(息子)大統領選のドキュメンタリー映画
DVD化の題名は The Party's Over英語版
2002 パンチドランク・ラブ
Punch-Drunk Love
ディーン・トランベル 谷昌樹
レッド・ドラゴン
Red Dragon
フレディ・ラウンズ 塩屋浩三(ソフト版、テレビ東京版)
25時
25th Hour
ジェイコブ・エリンスキー 石住昭彦
2003 コールド マウンテン
Cold Mountain
ヴィージー 中村秀利(ソフト版)
後藤哲夫(テレビ東京版)
西垣俊作(Netflix版)
2004 ポリーmy love
Along Came Polly
サンディ 石住昭彦
2005 カポーティ
Capote
トルーマン・カポーティ 兼製作総指揮
アカデミー主演男優賞 受賞
英国アカデミー賞主演男優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門) 受賞
村治学
2006 M:i:III
Mission: Impossible III
オーウェン・デイヴィアン 山路和弘(ソフト版)
江原正士(フジテレビ版)
2007 その土曜日、7時58分
Before the Devil Knows You're Dead
アンディ・ハンソン 茶風林
マイ・ライフ、マイ・ファミリー
The Savages
ジョン・サヴェージ ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) ノミネート (吹き替え版なし)
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
Charlie Wilson's War
ガスト・アブラコトス アカデミー助演男優賞 ノミネート 玄田哲章
2008 脳内ニューヨーク
Synecdoche, New York
ケイデン・コタード (吹き替え版なし)
ダウト〜あるカトリック学校で〜
Doubt
フリン神父 アカデミー助演男優賞 ノミネート
ゴールデングローブ賞 助演男優賞 ノミネート
英国アカデミー賞 助演男優賞 ノミネート
浦山迅
2009 メアリー & マックス
Mary and Max
マックス・ジェリー・ホロウィッツ アニメ、声の出演 三宅弘城
パイレーツ・ロック
The Boat That Rocked
ザ・カウント 後藤哲夫
ウソから始まる恋と仕事の成功術
The Invention of Lying
ジム 木村雅史
2010 ジャック、船に乗る英語版
Jack Goes Boating
ジャック 兼監督・製作
2011 マネーボール
Moneyball
アート・ハウ 石住昭彦
スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜
The Ides Of March
ポール・ザラ 大川透
2012 25年目の弦楽四重奏
A Late Quartet
ロバート (吹き替え版なし)
ザ・マスター
The Master
ランカスター・ドッド アカデミー助演男優賞 ノミネート 後藤哲夫
2013 ハンガー・ゲーム2
The Hunger Games: Catching Fire
プルターク・ヘヴンズビー 石住昭彦
2014 ゴッド・タウン 神なきレクイエム(裁かれる街)英語版
God's Pocket
ミッキー 兼製作 (吹き替え版なし)
誰よりも狙われた男
A Most Wanted Man
ギュンター・バッハマン 石住昭彦
ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス
The Hunger Games: Mockingjay – Part 1
プルターク・ヘヴンズビー
2015 ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション
The Hunger Games: Mockingjay – Part 2
プルターク・ヘヴンズビー

テレビシリーズ

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放映年 邦題
原題
役名 備考
1991 LAW & ORDER
Law &Order
Steven Hanauer 第1シーズン第14話「レイプの真相」
2005 追憶の街 エンパイア・フォールズ英語版
Empire Falls
C.B. ミニシリーズ、計2話出演

参照

[編集]
  1. ^ Philip Seymour Hoffman Wins Best Actor: 2006 Oscars”. Oscars (2011年4月1日). 2020年12月16日閲覧。
  2. ^ Phillip Seymour Hoffman Wins Best Actor Motion Picture Drama - Golden Globes 2006”. AwardsShowNetwork (2010年12月8日). 2020年12月16日閲覧。
  3. ^ Transcript: Inside the Actor's Studio, 2000
  4. ^ 腕には注射器が…オスカー俳優がNYの自宅で死亡 テレ朝news
  5. ^ PERVAIZ SHALLWANI (2014年2月3日). “米俳優フィリップ・シーモア・ホフマンさん死去―薬物過剰摂取か”. ウォール・ストリート・ジャーナル. http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304396804579359333305483344.html?dsk=y 2014年2月3日閲覧。 
  6. ^ PERVAIZ SHALLWANI (2014年2月3日). “米俳優フィリップ・シーモア・ホフマンさん死去―薬物過剰摂取か”. ウォール・ストリート・ジャーナル. http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304396804579359333305483344.html?dsk=y 2014年2月3日閲覧。 
  7. ^ 冷泉彰彦 (2014年2月4日). “追悼、フィリップ・シーモア・ホフマン”. ニューズウィーク. http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2014/02/post-623.php 2014年2月6日閲覧。 
  8. ^ “フィリップ・シーモア・ホフマン自宅から20本の注射器と50袋のヘロイン発見”. マイナビニュース (BANG Media International). (2014年2月5日). https://news.mynavi.jp/article/20140205-a512/ 2014年2月6日閲覧。 
  9. ^ Heath Ledger Wins Supporting Actor: 2009 Oscars”. Oscars (2009年2月26日). 2020年12月16日閲覧。
  10. ^ New York Daily News
  11. ^ Philip Seymour Hoffman and Girlfriend Expecting Second Child, Us Weekly
  12. ^ 故フィリップ・シーモア・ホフマンさんの息子が映画デビュー - ライブドアニュース
  13. ^ Rosen, Christopher. “Philip Seymour Hoffman’s Son, Cooper, Is Starring in Paul Thomas Anderson’s New Movie” (英語). Vanity Fair. 2021年3月10日閲覧。

参考文献

[編集]
  • アダム・ネイマン『ポール・トーマス・アンダーソン ザ・マスターワークス』井原慶一郎訳、2021年10月、DU BOOKS

外部リンク

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