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ジェラール・ドパルデュー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジェラール・ドパルデュー
Gérard Depardieu
Gérard Depardieu
本名 Gérard Xavier Marcel Depardieu
生年月日 (1948-12-27) 1948年12月27日(75歳)
出生地 フランスの旗 フランスシャトールー
国籍 フランスの旗 フランス
ロシアの旗 ロシア
職業 俳優映画プロデューサー
ジャンル 映画テレビドラマ舞台
活動期間 1964年 -
配偶者 Élisabeth Guignot(1971年 - 1996年)
キャロル・ブーケ(1997年 - 2005年)
著名な家族 アラン・ドパルデュー(兄)
ギョーム・ドパルデュー(息子)
ジュリー・ドパルデュー(娘)
デルフィーヌ・ドパルデュー(姪)
主な作品
バルスーズ
終電車』(1980年)
カミーユ・クローデル
シラノ・ド・ベルジュラック』(1990年)
グリーン・カード
1492 コロンブス
巌窟王〜モンテ・クリスト伯
『レ・ミゼラブル』
エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜
ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
受賞
カンヌ国際映画祭
男優賞
1990年シラノ・ド・ベルジュラック
ヴェネツィア国際映画祭
男優賞
1985年『ソフィー・マルソーの刑事物語』
栄誉金獅子賞
1997年 多くの優れた作品を生みだした功績をたたえて
全米映画批評家協会賞
主演男優賞
1983年ダントン
ゴールデングローブ賞
男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
1990年グリーン・カード
セザール賞
主演男優賞
1980年終電車
1990年『シラノ・ド・ベルジュラック』
その他の賞
備考
第45回カンヌ国際映画祭 審査委員長(1992年)
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ジェラール・ドパルデュー(Gérard Depardieu, 本名: ジェラール・グザヴィエ・マルセル・ドパルデュー、Gérard Xavier Marcel Depardieu, 1948年12月27日 - )は、フランス俳優。2013年にロシア国籍を取得している[1]

プロフィール

[編集]

1948年、フランスのシャトールー出身。子供の頃は非行に走り、刑務所に入ったこともあった。勧められて演劇の道に入り、16歳で国立民衆劇場に参加して学んだ。1960年代末に舞台、TVなどに出演しはじめる。映画デビューは1965年の『Beatnik et le minet(原題)』。

1974年の『バルスーズ』で脚光を浴び、以後数多くの映画賞に輝いた。日本では、『カミーユ・クローデル』のロダン役、『シラノ・ド・ベルジュラック』のシラノ役や、『1492 コロンブス』におけるコロンブス役などが有名である。意気揚々とした中にも緻密で繊細、時に屈折した表情もあわせ持った稀代の演技者である。フランスのTF1で制作された『レ・ミゼラブル』、『ナポレオン』、『巌窟王〜モンテ・クリスト伯』の大作ドラマに立て続けに主演した。ヨーロッパのみならずハリウッド大作映画にも出演し、『僕のボーガス』では子供のイマジナリーフレンドのボーガス役を演じる。子供から大人にまで愛されるキャラクターを演じながらもこれまでのイメージを一新させる悪役を演じることもある。

『巌窟王〜モンテ・クリスト伯』では、息子のギヨーム・ドパルデュー、娘のジュリー・ドパルデューと共演した。

私生活

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1971年に結婚した女優エリザベート・ギニョとの間に子供が2人おり、息子のギョーム・ドパルデューと娘のジュリー・ドパルデューは共に俳優になった。なお、ギョームは2008年に37歳で死去した。

また、女優カリーヌ・シラ(現在ヴァンサン・ペレーズの夫人)との間に女児(ロクサンヌ)が誕生。1997年に女優のキャロル・ブーケと再婚し、2005年離婚[2]。2006年にはカンボジアの血を引くフランス人女性との間に男児(ジャン)が誕生[3]

フランスのフランソワ・オランド政権は2013年度予算で年収が100万ユーロ(当時のレートで約1億1200万円)を超す国民に対しその75%を課税する方針を決定。2012年12月9日、ドパルデューはフランス国境に近いベルギー領の村ネシャンフランス語版に家を購入して移住し、これがマスコミの知るところとなった。ジャン=マルク・エロー首相はドパルデューに対し「税金逃れ」「国民の連帯から逃れようとする者」と非難を浴びせ、これに反発したドパルデューは12月16日、フランスの日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュフランス語版上で「フランスのパスポートと社会保障を返還する」とするエロー首相宛の公開文書を発表した。この書簡でドパルデューは、「2012年には収入の85%を、過去45年間には合計1億4500万ユーロ(約162億4000万円)を納税している」と述べ、国民の義務を果たしているとエロー首相に反論。富裕層に対して重税を課そうと計画する政府に対し「首相は成功や創造力、才能で抜きんでた人を罰するべきだと考えており、だから私は移住する」と強く非難[4]。ベルギー国籍取得に動き出したと報じられた[5][6]。12月21日にはロシアドミートリー・メドヴェージェフ首相がドパルデューを招待し、富裕層に対する特別課税は行わない旨を表明[7]。かねてからウラジーミル・プーチン大統領と親交があったこともあり所得税率が一律13%のロシアの国籍取得を申請、2013年1月3日に国籍取得申請が受諾された[8][9]

2018年には、9月9日に北朝鮮にて建国70周年祝賀行事が開催されたのと時を同じくして、同国に滞在しているのをフランスのメディアより目撃されているが、記者の質問には一切応じなかった[10]

主な出演作品

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日本語吹き替えはVHS版では玄田哲章が主に起用されているが、上記のTF1で制作された海外ドラマではNHK-BS制作版で村井國夫がいずれも起用されている。菅生隆之銀河万丈も複数回つとめている。

公開年 邦題
原題
役名 備考   
1971 水の中の小さな太陽
Un peu de soleil dans l'eau froide
ピエール
1972 ラ・スクムーン
La Scoumoune
こそ泥
1973 悪霊の家
Au rendez-vous de la mort joyeuse
フアン・ルイス・ブニュエル
西暦01年
L'an 01
乗客
1973 事件
L'affaire Dominici
ゼゼ・ペリン
暗黒街のふたり
Deux hommes dans la ville
若いギャング
1974 バルスーズ
Les Valseuses
ジャン=クロード
薔薇のスタビスキー
Stavisky...
若い発明家
友情
Vincent, François, Paul... et les autres
ジャン・ラヴァレ シネクラブ上映題
VHS発売
1976 仮面/死の処方箋
Sept morts sur ordonnance
ジャン=ピエール
ジュ・テーム…
Je t'aime... moi non plus
若者
1900年
Novecento
オルモ・ダルコ
バロッコ
Barocco
サムソン
1977 シルビア・クリステルの ピンク泥棒
René la canne
ルネ・ボルニエ VHSスルー
1978 ハンカチのご用意を
Préparez vos mouchoirs
ラウル
バイバイ・モンキー/コーネリアスの夢
Bye Bye Monkey (英語オリジナル版)
Rêve de singe(仏語版)
Ciao maschio(伊語吹替え版)
ラファイエット 3種とも別編集
左利きの女
Die linkshändige Frau
Tシャツの男 DVDスルー
甘くない砂糖
Le sucre
ラウル 「新しいフランス映画を見るフェスティバル」にて抽選無料招待上映
護衛犬都市
Les chiens
モレル VHSスルー
1979 お料理は冷たくして
料理は冷たくして
Buffet froid
アルフォンス・トラム シネクラブ上映題
テレビ放映後VHS発売
1980 終電車
Le Dernier métro
ベルナール・グランジェ セザール賞主演男優賞受賞
1981 隣の女
La Femme d'à côté
ベルナール・クードレー
1983 ダントン
Danton
ダントン
溝の中の月
La Lune dans le caniveau
ジェラール・デルマス 日本はカット版上映
1984 フォート・サガン
Fort Saganne
シャルル・サガン
ソフィー・マルソーの刑事物語
Police
マンジャン ヴェネツィア国際映画祭男優賞受賞
劇場公開題「ポリス」
1985 シガニー・ウィーバーの大発掘
Une femme ou deux
ジュリアン VHSスルー
1986 タキシード
Tenue de soirée
ボブ
愛と宿命の泉 PART I/フロレット家のジャン
Jean de Florette
ジャン
3人の逃亡者/銀行ギャングは天使を連れて
Les fugitifs
ジャン・ルーカス VHSスルー
1987 悪魔の陽の下に
Sous le soleil de Satan
ドニサン神父
1988 カミーユ・クローデル
Camille Claudel
オーギュスト・ロダン
1989 夜のめぐり逢い
Drôle d'endroit pour une rencontre
シャルル
ふたり
Deux
マルク・ランベール
美しすぎて
Trop belle pour toi
ベルナール
お家に帰りたい
I Want to Go Home
クリスチャン
1990 シラノ・ド・ベルジュラック
Cyrano de Bergerac
シラノ・ド・ベルジュラック セザール賞主演男優賞受賞
カンヌ国際映画祭男優賞受賞
グリーン・カード
Green Card
ジョージ ゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
1991 さよならモンペール
Mon père, ce héros.
アンドレ
1992 1492 コロンブス
1492: Conquest of Paradise
クリストファー・コロンブス
1993 ゴダールの決別
Hélas pour moi
シモン・ドナデュー
ジェルミナル
Germinal
マユ
恋人はパパ/ひと夏の恋
My Father the Hero
アンドレ
1994 ザ・マシーン/私のなかの殺人者
La Machine
マルコ
記憶の扉
Una pura formalità
オノフ
愛の報酬/シャベール大佐の帰還
Le Colonel Chabert
シャベール大佐
百一夜
Les Cent et une nuits de Simon Cinéma
本人役
1995 エリザ
Élisa
ジャック・デムーラン
プロヴァンスの恋
Le hussard sur le toit
マノスクの警察署長 クレジットなし
俺たちは天使だ
Les Anges gardiens
アントワーヌ・カルコ
パパと呼ばないで
Le garçu
ジェラルド VHSスルー
1996 ミルドレッド
Unhook the Stars
トミー
僕のボーガス
Bogus
ボーガス
シークレット・エージェント
The Secret Agent
オシポン
ハムレット
Hamlet
レイナルド
1998 仮面の男
The Man in the Iron Mask
ポルトス
巌窟王〜モンテ・クリスト伯
Le Comte de Monte-Cristo
エドモン・ダンテス テレビシリーズ
1999 バルザック 情熱の生涯
Balzac
バルザック テレビ映画
2000 宮廷料理人ヴァテール
Vatel
フランソワ・ヴァテール
102
102 Dalmatians
ジャン=ピエール・ル・ペル
レ・ミゼラブル
Les Misérables
ジャン・バルジャン テレビ
2001 メルシィ!人生
Le Placard
フェリクス・サンティニ
CQ
CQ
アンドレイ
ヴィドック
Vidocq
ヴィドック
2002 ミッション・クレオパトラ
Astérix & Obélix: Mission Cléopâtre
オベリックス
微笑みに出逢う街角
Between Strangers
マックス
シティ・オブ・ゴースト
City of Ghosts
エミール
キング・オブ・キングス
Napoléon
フーシェ テレビシリーズ
2003 サイレンス/血の呪
Le Pacte du silence
ジョアキム
恍惚
Nathalie...
ベルナール
ボン・ヴォヤージュ
Bon voyage
ボフォール
ルビー&カンタン
Tais-toi!
カンタン
2004 HAKUGEKI/迫撃
San Antonio
ベリュリエ
レディ・ダルタニアン/新・三銃士
La Femme Musketeer
マザラン枢機卿 テレビ映画
あるいは裏切りという名の犬
36, Quai des Orfèvres
ドニ・クラン
2005 ダニエラという女
Combien tu m'aimes?
シャルリー
2006 ラスト・ホリデイ
Last Holiday
ディディエ テレビ映画
パリ、ジュテーム
Paris, je t'aime
店主 「カルチェラタン」Quartier Latin 監督兼務
2007 エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜
la Môme
ルイ・ルプレ
2008 DISCO ディスコ
Disco
ジャン=フランソワ・シヴェット DVDスルー
バビロン A.D.
Babylon A.D.
ゴルスキー
ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part1 ノワール編
L'Instinct de mort
ギド
2009 いずれ絶望という名の闇
DIAMANT 13
マット
刑事ベラミー
Bellamy
ポール・ベラミー
2010 マムート
Mammuth
セルジュ・ピラルドス フランス映画祭上映
しあわせの雨傘
Potiche
モリス・ババン
2012 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
Life of Pi
シェフ
アステリックスの冒険〜秘薬を守る戦い
Astérix et Obélix : Au service de Sa Majesté
オベリックス
2014 ハニートラップ 大統領になり損ねた男
Welcome to New York
デヴロー ドミニク・ストロス=カーンのレイプ未遂スキャンダルから着想を得たフィクション
2016- マルセイユ
Marseille
ロベール・タロ Netflix配信ドラマシリーズ
2017 ゲット・アライブ
Sólo se vive una vez
デュジェ
ホテル・ファデットへようこそ
Bonne Pomme
ジェラール・モルレ 日本劇場未公開、WOWOWで放送
パリ、憎しみという名の罠
Carbone
アロン・ゴールドスタイン 日本劇場未公開、WOWOWで放送
2018 この世の果て、数多の終焉
Les Confins du monde
サントンジュ
2019 ファヒム パリが見た奇跡
Fahim
シルヴァン・シャルパンティエ
2023 メグレと若い女の死
Maigret
ジュール・メグレ

主な受賞

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参考文献

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  1. ^ “仏大統領選目前のマクロン、「プーチンとの対話」をやめる訳にいかない理由”. ニューズウィーク日本版. ニューズウィーク. (2022年4月9日). https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2022/04/post-147_2.php 2022年4月9日閲覧。 
  2. ^ Bouquet - Depardieu en crise
  3. ^ Sloan, Michael (22 April 2011). “Upheaval of life blamed on Apsara”. The Phnom Penh Post (Cambodia). http://www.phnompenhpost.com/index.php/2011042248640/Siem-Reap-Insider/upheaval-of-life-blamed-on-apsara.html 25 April 2011閲覧。 
  4. ^ “富裕層増税に抗議、仏有名俳優が隣国に移住宣言”. 読売新聞. (2012年12月20日). https://web.archive.org/web/20121230220010/http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20121220-OYT1T00249.htm 2012年12月21日閲覧。 
  5. ^ [1]
  6. ^ [2]
  7. ^ “仏俳優ジェラール・ドパルデュー ロシア国籍取得”. ロシアの声. (2013年1月4日). http://japanese.ruvr.ru/2013_01_04/doparudyu--roshiakokuseki/ 2013年1月4日閲覧。 
  8. ^ “節税で露市民権の仏俳優、「ロシア万歳」と書簡”. 読売新聞. (2013年1月4日). http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130104-OYT1T00727.htm?from=main4 2013年1月4日閲覧。 
  9. ^ “富裕層増税に抗議、ロシア国籍取得 富豪のフランス俳優”. 朝日新聞. (2013年1月4日). http://www.asahi.com/international/update/0104/TKY201301040011.html 2013年1月4日閲覧。 
  10. ^ “フランス有名俳優ドパルデュー、北朝鮮祝賀行事前になぜか平壌に”. 産経新聞. (2018年9月8日). https://www.sankei.com/article/20180908-DNHFPMSZ7JMEJIWJVJGPDSBODU/ 2018年9月9日閲覧。 

外部リンク

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