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リチャード・ドレイファス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リチャード・ドレイファス[1]
Richard Dreyfuss
Richard Dreyfuss
2021年12月
本名 Richard Stephen Dreyfus
生年月日 (1947-10-29) 1947年10月29日(77歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク
民族 ユダヤ系アメリカ人
ジャンル 俳優
活動期間 1964年 -
配偶者 Jeramie Rain(1983年 - 1995年)
Janelle Lacey(1999年 - 2005年)
Svetlana Erokhin(2006年 - )
主な作品
アメリカン・グラフィティ
ジョーズ
未知との遭遇
グッバイガール
スタンド・バイ・ミー
張り込み』シリーズ
オールウェイズ
陽のあたる教室
受賞
アカデミー賞
主演男優賞
1977年グッバイガール
ロサンゼルス映画批評家協会賞
主演男優賞
1977年『グッバイガール』
英国アカデミー賞
主演男優賞
1977年『グッバイガール』
ゴールデングローブ賞
男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
1977年『グッバイガール』
その他の賞
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リチャード・ドレイファス[1]Richard Dreyfuss[ˈdrfəs]; 旧姓Dreyfus;[2], 1947年10月29日 - )は、アメリカ俳優。身長165cm[3]

経歴

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ニューヨークブルックリンにてロシア系ユダヤ人の家庭[4][5]に生まれる。兄のローリンも俳優。一家は、ドレフュス事件アルフレド・ドレフュスの末裔(あるいは親戚)との言い伝えがあるが[6]、異説もある[7]。9歳のとき、家族と共にロサンゼルスに移り住む。

大戦後の1940年代後半生まれのハリウッド主演男優たちの中ではデビューは比較的早く、1960年代半ばの10代の頃からテレビに出演し始めた。大学に入学したものの1年で中退し、舞台にも立つようになった。やがてそこで名声を得、1967年、20歳の時に映画デビュー。同年のダスティン・ホフマンの『卒業』や往年の大女優スーザン・ヘイワード主演の映画『哀愁の花びら』に端役で出演している。また、往年の人気ドラマ『ベン・ケーシー』『奥さまは魔女』にも出演している。

1972年3月17日、舞台『君が人生の時』(ウィリアム・サローヤン作、エドウィン・シェリン演出)でヘンリー・フォンダジェーン・アレクサンダーらと共演した。

1973年、『デリンジャー』にベビーフェイス・ネルソン役として出演。また同年、ジョージ・ルーカス監督の『アメリカン・グラフィティ』の主人公カートを演じ、映画俳優として脚光を浴び始め、1975年にはスティーヴン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』に出演し、本作が全世界歴代興行成績一位を記録したことにより、スターの仲間入りを果たす。

2008年6月8日マンハッタンのビッグ・アップル・コンベンションにて

1977年公開の『グッバイガール』で第50回アカデミー賞主演男優賞を受賞。30歳156日での受賞は、当時としては史上最年少の記録となった(2002年にエイドリアン・ブロディの28歳343日に最年少記録を更新される)。同年には再びスピルバーグとタッグを組み、『未知との遭遇』にも出演。スターの座を確たるものにしたかに見えたが、ドラッグ依存に陥り、その後のキャリアは低迷した。80年代末ころから復活し、役者として円熟期に入った。

私生活

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これまで3回の結婚を経験し、最初の妻ジェラミー・レインとの間に3人の子供(二男一女)がいる。そのうち息子(長男)のベンはジャーナリスト、俳優として活動している。

主な出演作品

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映画

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公開年 邦題
原題
役名 備考 日本語吹替
1967年 哀愁の花びら
Valley of the Dolls
アシスタントマネージャー クレジットなし
卒業
The Graduate
下宿屋の住人 クレジットなし 村山明TBS版)
1968年 俺たちに鎖はない
The Young Runaways
テリー
1969年 海軍てんやわんや騒動記
Hello Down There
ハロルド・ウェブスター
1973年 デリンジャー
Dillinger
ベビーフェイス・ネルソン 青野武(TBS版)
藤原啓治テレビ東京版)
アメリカン・グラフィティ
American Graffiti
カート・ヘンダーソン 野島昭生フジテレビ版、TBS版、機内上映版)
堀勝之祐テレビ朝日版)
堀内賢雄(BD版)
1974年 グラヴィッツおやじの年季奉公
The Apprenticeship of Duddy Kravitz
グラヴィッツおやじ
ボーイ・ワンダーの孤独
Inserts
ボーイ・ワンダー
1975年 ジョーズ
Jaws
マット・フーパー 樋浦勉日本テレビ版)
古川登志夫(TBS版)
堀内賢雄(テレビ東京版、ソフト版)
1976年 エンテベの勝利
Victory at Entebbe
ヨナサン・ネタニヤフ テレビ映画
1977年 未知との遭遇
Close Encounters of the Third Kind
ロイ・ニアリー 樋浦勉(テレビ朝日旧版)
山寺宏一(テレビ朝日新版)
入江崇史(ソフト版)[8]
グッバイガール
The Goodbye Girl
エリオット・ガーフィールド アカデミー主演男優賞 受賞
英国アカデミー賞 主演男優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞
樋浦勉
1978年 私立探偵モーゼス
The Big Fix
モーゼス・ワイン 兼製作
1980年 コンペティション
The Competition
ポール・ディートリック 古川登志夫
1981年 この生命誰のもの
Whose Life is it Anyway?
ケン・ハリソン 田中信夫
1983年 バディ・システム
The Buddy System
ジョー 別題『バディー・システム/ボクとママの恋愛戦争』 樋浦勉
1985年 ビバリーヒルズ・バム
Down and Out in Beverly Hills
デイヴ
1986年 スタンド・バイ・ミー
Stand by Me
大人になったゴーディ・ラチャンス 樋浦勉(フジテレビ版)
野島昭生(VHS・DVD版)[9]
原康義(BD版)
1987年 張り込み
Stakeout
クリス 広川太一郎(フジテレビ版)
樋浦勉(日本テレビ版)
ナッツ
Nuts
レビンスキー
ティンメン/事の起こりはキャデラック
Tin Men
ビル・バボウスキー
1988年 パラドールにかかる月
Moon Over Parador
ジャック・ノア
1989年 のるかそるか
Let It Ride
ジェイ・トロッター 樋浦勉(VHS版)
富山敬(TBS版)
オールウェイズ
Always
ピート・サンディッチ 樋浦勉(VHS・DVD版、BD版、日本テレビ版)
1990年 ハリウッドにくちづけ
Postcards from the Edge
フランケンタール医師 小川真司
ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ
Rosencrantz & Guildenstern Are Dead
座長 青野武
1991年 ワンス・アラウンド
Once Around
サム・シャープ 樋浦勉
おつむて・ん・て・ん・クリニック
What About Bob?
レオ・マーヴィン 谷口節
逆転無罪
Prisoner of Horner
ピカール大佐 テレビ映画
兼製作
1993年 ニール・サイモンの ヨンカーズ物語
Lost in Yonkers
Louie Kurnitz
張り込みプラス
Another Stakeout
クリス 安原義人(ソフト版)
樋浦勉(日本テレビ版)
1994年 精神分析医J
Silent Fall
ジェイク・レイナー医師 千田光男
1995年 甘い囁き
The Last Word
ラリー
陽のあたる教室
Mr. Holland's Opus
グレン・ホランド アカデミー主演男優賞 ノミネート 小川真司(ソフト版)
樋浦勉(テレビ朝日版)
アメリカン・プレジデント
The American President
ボブ・ラムソン上院議員 阪脩
1996年 ジャイアント・ピーチ
James and the Giant Peach
ムカデ 声の出演 嘉門達夫
NY検事局
Night Falls on Manhattan
サム・ヴィゴダ 佐々木勝彦
マッド・ドッグス
Mad Dog Time
ヴィク 山野史人
1997年 オリバー・ツイスト
Oliver Twist
ファギン テレビ映画
兼共同製作
1998年 ドクター・ジャガバンドー
Krippendorf's Tribe
クリッペンドーフ教授 安原義人
1999年 ランスキー アメリカが最も恐れた男
Lansky
マイヤー・ランスキー テレビ映画
2000年 FAIL SAFE 未知への飛行
Fail Safe
大統領 テレビ映画 樋浦勉[10]
マイアミ・ガイズ -俺たちはギャングだ-
The Crew
ボビー・バルテレメオ
2001年 クライム & ダイヤモンド
Who Is Cletis Tout?
マイコー・トビアス 秋元羊介
レーガン/大統領暗殺未遂事件
The Day Reagan Was Shot
アレクサンダー・ヘイグ テレビ映画
2006年 ポセイドン
Poseidon
リチャード・ネルソン 石波義人[11]
2008年 ブッシュ
W.
ディック・チェイニー 田中信夫
2009年 マイ・ビッグ・ファット・ドリーム
My Life in Ruins
アーヴ 樋浦勉
2010年 ピラニア3D
Piranha 3D
マット・ボイド 柴田秀勝[12]
RED/レッド
Red
アレクサンダー・ダニング 小島敏彦
2013年 少女が大人に変わる夏
Very Good Girls
ダニー (日本語吹替版なし)
パワー・ゲーム
Paranoiac
フランク・キャシディ 魚建
2014年 SQUATTERS 〜不法占拠者〜
Squatters
デヴィッド・シルバーマン オリジナルビデオ 樋浦勉[13]
2015年 ZIPPER/ジッパー エリートが堕ちた罠
Zipper
ジョージ・ヒラー 秋本善則
2018年 また、あなたとブッククラブで
Book Club
ジョージ (日本語吹替版なし)
殺し屋
Asher
アヴィ 菊池康弘
2019年 ラストツアー
The Last Laugh
バディ・グリーン 岩崎ひろし
ポーラー 狙われた暗殺者
Polar
ポーター 辻親八
テイクバック
Daughter of the Wolf
“オヤジ” 松嶋潤
Astronaut Angus
2020年 オードリー・ヘプバーン
Audrey
本人 ドキュメンタリー映画 樋浦勉
TBA Killing Winston Jones Winston Jones
The Last Job Ben Myers ポストプロダクション

テレビシリーズ

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放映年 邦題
原題
役名 備考 日本語吹替
1965年年 ベン・ケーシー
Ben Casey
エピソード: "Francini? Who Is Francini?"
1966年 ギジェットは15才
Gidget
エピソード: "Ego-a-Go-Go"
奥さまは魔女
Bewitched
ロドニー エピソード: "Man's Best Friend"
ぼくら1匹6人(ママ大奮闘)
Please Don't Eat the Daisies
エピソード: "Francini? Who Is Francini?"
1967年 バークレー牧場
The Big Valley
エピソード: "Boy Into Man"
すてきなアン
That Girl
ジョニー・アーサー エピソード: "Paper Hats & Everything"
家主さんはナイスガイ
Hey, Landlord!
2エピソードに出演
パパのおやじは30才
The Second Hundred Years
ベン・ジュニア エピソード: "No Experience Necessary"
2001年-2002年 The Education of Max Bickford マックス・ビックフォード 22エピソードに出演
2007年 アウター・ゾーン
Tin Man
BB バボハウスキー ミニシリーズ
2010年 Weeds ママの秘密
Weeds
ウォレン 4エピソードに出演
2011年 Parenthood Gilliam T. Blount 4エピソードに出演
2012年 昏睡病棟 -COMA-
Coma
ヒルサイド教授 ミニシリーズ、2エピソードに出演 石丸博也
2016年 マドフ -ウォール街を騙した怪物-
Madoff
バーナード・マドフ ミニシリーズ、4エピソードに出演
2017年 SHOTS FIRED/ショット・ファイヤー 運命の銃弾
Shots Fired
アーレン・コックス ミニシリーズ、9エピソードに出演

日本語吹き替え

[編集]

未知との遭遇』や『ジョーズ』などの初期の作品から樋浦勉が長年に渡り担当している。ドレイファスについて樋浦は「すごく自分にはまりやすかった」としており[14]、「このしゃべり方をしたら次はこう動くな」と画面を見れば次にドレイファスがどう動くか予測がつくと語っている[15]。ドレイファスを吹き替えた作品の中でもVHS・DVD版、BD新録版、日本テレビ(金曜ロードショー)版の3バージョン全てで担当した『オールウェイズ』のピート・サンディッチ役は自身の代表作であるとも述べた[16]

この他、青野武田中信夫古川登志夫野島昭生小川真司堀内賢雄なども複数回、声を当てている。

脚注

[編集]
  1. ^ a b 当記事の人物の場合、Dreyfuss (Dreyfus) の発音は /ˈdraɪfəs/ であり、日本語表記はリチャード・ドライファス、フルネームではリチャード・スティーヴン・ドライファスとするほうが近いが、あまり一般的ではなく、「ドレイファス」の表記が慣用化している。Say How: A, B, C, D”. National Library Service for the Blind and Physically Handicapped. アメリカ議会図書館 (2012年8月). 2013年11月14日閲覧。
  2. ^ Usborne, David (January 31, 2009). “Richard Dreyfuss: Out of the wreckage”. The Independent (London). https://www.independent.co.uk/news/people/profiles/richard-dreyfuss-out-of-the-wreckage-1521707.html January 31, 2009閲覧。 
  3. ^ Richard Dreyfuss - Biography” (英語). IMDb. 2012年4月7日閲覧。
  4. ^ Jacobs, Andrea. "Richard Dreyfuss at middle age: A rebellious Jew finds his own wisdom"[リンク切れ]. The Jewish Advocate. March 1995.
  5. ^ Academy Award Winning Actor Richard Dreyfuss Speaks at BHCC. PR Newswire.
  6. ^ Washington Post, January 22, 1978
  7. ^ New York Times, October 24, 2006
  8. ^ 未知との遭遇”. ソニー・ピクチャーズ公式. 2021年6月19日閲覧。
  9. ^ スタンド・バイ・ミー”. ソニー・ピクチャーズ公式. 2021年6月19日閲覧。
  10. ^ FAIL SAFE 未知への飛行”. ワーナー公式. 2021年6月19日閲覧。
  11. ^ ポセイドン”. ワーナー公式. 2021年6月19日閲覧。
  12. ^ ピラニア3D”. ふきカエル大作戦!!. 2021年6月19日閲覧。
  13. ^ スコッターズ 〜不法占拠者〜”. ソニー・ピクチャーズ公式. 2021年6月19日閲覧。
  14. ^ ふきカエルインタビュー 樋浦勉さん(2016年8月16日)
  15. ^ 片渕須直×細馬宏通トークセッション 「この世界の片隅に」の、そのまた片隅に(前編)- 前田隆弘(2017年2月27日)
  16. ^ 日曜洋画劇場 アフレコの現場から(2009/12/13放送 「ホステージ」) (2013年5月2日時点でのアーカイブ)”. テレビ朝日. 2021年2月7日閲覧。

外部リンク

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