ジュディ・デンチ
デイム・ジュディ・デンチ Dame Judi Dench | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ジュディ・デンチ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本名 | Dame Judith Olivia Dench CH | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1934年12月9日(90歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出生地 | イングランド ヨーク | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | イギリス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 155cm | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
職業 | 女優 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | 映画、舞台、テレビドラマ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
活動期間 | 1957年 - | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
配偶者 | マイケル・ウィリアムズ (1971年-2001年・死別) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
『眺めのいい部屋』(1986年) 『007』シリーズ 『Queen Victoria 至上の恋』(1997年) 『恋におちたシェイクスピア』(1998年) 『ショコラ』(2000年) 『アイリス』(2001年) 『ヘンダーソン夫人の贈り物』(2005年) 『あるスキャンダルの覚え書き』(2006年) 『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(2012年) 『あなたを抱きしめる日まで』(2013年) 『ベルファスト』(2021年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ジュディ・デンチ(Judi Dench, 本名: ジュディス・オリビア・デンチ、Dame Judith Olivia Dench CH DBE FRSA、1934年12月9日 - )は、イギリスの女優。
生い立ち
[編集]イングランドのヨークシャー州ヨーク生まれ。クエーカーとして育てられた[1][2]。父親のレジナルド・アーサー・デンチは医師、母親のエレノア・オリーヴはアイルランド・ダブリン出身で、二人はトリニティ・カレッジ在学中に出会った[3]。また、両親もともに演劇にかかわっていた[4]。セット・デザイナーになるつもりだったが、兄のジェフリー(同じく俳優[1][2])がロンドンの名門演劇学校セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマ(Central School of Speech and Drama)に入学したことに影響を受け、自身も入学。優秀な成績で卒業した[4]。女優のワンダ・ヴェンサムは当時の1年先輩である[5][6]。
キャリア
[編集]1957年に、オールド・ヴィック・カンパニーの『ハムレット』のオフィーリア役で舞台デビュー。1961年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに参加し、多くの舞台に出演。以後、ウエスト・エンドの舞台にも立ち、ローレンス・オリヴィエ賞を7度、トニー賞を1度受賞している。
イギリスのテレビドラマにも多数出演し、また舞台の演出も手がけている。
1985年の『ウェザビー』以降、劇場用映画にも多く出演。特に『007』シリーズでは、3代目「M」(3代目で初の女性)を1995年から2012年まで17年間に渡って演じたことで、世界的に知名度を上げた(2015年にも前任の「M」としてカメオ出演した)。
1988年にはその貢献が認められ、イギリス王室から「Dame(デイム)」の称号を授与された[7]。これまで7度アカデミー賞にノミネートされており、エリザベス1世を演じた1998年公開の映画『恋におちたシェイクスピア』で助演女優賞を受賞した。
2011年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した。2018年にはドノスティア賞を受賞した。
生活
[編集]1971年に俳優のマイケル・ウィリアムズと結婚し、ウィリアムズの亡くなる2001年まで一緒だった。また、一人娘のタラ(1972年生まれ)は女優。
2012年2月に、網膜の病気である加齢黄斑変性によって視力が低下し、台本が読めなくなっていることを明らかにした[8][9]。
出演作品
[編集]映画
[編集]公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
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1968 | 夏の夜の夢 A Midsummer Night's Dream |
タティアナ | |
1974 | 大本命 Dead Cert |
ローラ・デイヴィッドソン | |
1979 | アンディの長い道・サリドマイド児を養子に迎える夫婦の記録 On Giant's Shoulders |
ヘイゼル | テレビ映画 |
1985 | ウェザビー Wetherby |
マーシア | 英国アカデミー賞 助演女優賞ノミネート |
1986 | 眺めのいい部屋 A Room with a View |
エレノア・ラヴィッシュ | 英国アカデミー賞 助演女優賞受賞 |
1987 | エンジェリック・カンヴァセーション The Angelic Conversation |
ナレーター | |
チャーリング・クロス街84番地 84 Charing Cross Road |
ノラ・ドエル | 英国アカデミー賞 助演女優賞ノミネート | |
1988 | ハンドフル・オブ・ダスト A Handful of Dust |
ビーヴァー夫人 | 英国アカデミー賞 助演女優賞受賞 |
1989 | ヘンリー五世 Henry V |
クイックリー | |
1995 | 赤ちゃんにバンザイ!? Jack and Sarah |
マーガレット | |
007 ゴールデンアイ GoldenEye |
M | ||
1996 | ハムレット Hamlet |
ヘカベー | |
1997 | Queen Victoria 至上の恋 Mrs. Brown |
ヴィクトリア (イギリス女王) | アカデミー主演女優賞ノミネート 英国アカデミー賞 主演女優賞受賞 ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)受賞 全米映画俳優組合賞主演女優賞ノミネート ロンドン映画批評家協会賞英国女優賞受賞 シカゴ映画批評家協会賞主演女優賞受賞 サテライト賞主演女優賞受賞 オンライン映画批評家協会賞主演女優賞受賞 |
007 トゥモロー・ネバー・ダイ Tomorrow Never Dies |
M | ||
1998 | ムッソリーニとお茶を Tea with Mussolini |
アラベラ | |
1999 | 恋におちたシェイクスピア Shakespeare in Love |
エリザベス1世 | アカデミー助演女優賞受賞 英国アカデミー賞 助演女優賞受賞 ゴールデングローブ賞 助演女優賞ノミネート 全米映画批評家協会賞助演女優賞受賞 カンザスシティ映画批評家協会賞助演女優賞受賞 |
007 ワールド・イズ・ノット・イナフ The World Is Not Enough |
M | ||
2000 | ザ・ブロンド爆弾 最後のばら The Last of the Blonde Bombshells |
エリザベス | テレビ映画 エミー賞主演女優賞 (ミニシリーズ/テレビ映画部門)ノミネート ゴールデングローブ賞女優賞 (ミニシリーズ・テレビ映画部門)受賞 全米映画俳優組合賞女優賞 (テレビ映画・ミニシリーズ)ノミネート |
ショコラ Chocolat |
アルマンド | アカデミー助演女優賞ノミネート 英国アカデミー賞 助演女優賞ノミネート ゴールデングローブ賞 助演女優賞ノミネート 全米映画俳優組合賞助演女優賞受賞 | |
2001 | アイリス Iris |
アイリス・マードック | アカデミー主演女優賞ノミネート 英国アカデミー賞 主演女優賞受賞 ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)ノミネート 全米映画俳優組合賞主演女優賞ノミネート ロンドン映画批評家協会賞英国女優賞受賞 ニューヨーク映画批評家オンライン賞主演女優賞受賞 |
シッピング・ニュース The Shipping News |
アグニス | 英国アカデミー賞 助演女優賞ノミネート 全米映画俳優組合賞助演女優賞ノミネート | |
2002 | アーネスト式プロポーズ The Importance of Being Earnest |
レディ・オーガスタ・ブラックネル | |
007 ダイ・アナザー・デイ Die Another Day |
M | ||
2004 | ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え! Home on the Range |
ミセス・キャロウェイ | 声の出演 |
リディック The Chronicles of Riddick |
エアリオン | ||
ラヴェンダーの咲く庭で Ladies in Lavender |
アーシュラ | ||
2005 | プライドと偏見 Pride & Prejudice |
キャサリン夫人 | |
ヘンダーソン夫人の贈り物 Mrs. Henderson Presents |
ローラ・ヘンダーソン | アカデミー主演女優賞ノミネート 英国アカデミー賞 主演女優賞ノミネート ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)ノミネート 全米映画俳優組合賞主演女優賞ノミネート 放送映画批評家協会賞主演女優賞ノミネート セントルイス映画批評家協会賞主演女優賞受賞 | |
2006 | 007 カジノ・ロワイヤル Casino Royale |
M | |
あるスキャンダルの覚え書き Notes on a Scandal |
バーバラ・コヴェット | アカデミー主演女優賞ノミネート 英国アカデミー賞 主演女優賞ノミネート ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)ノミネート 全米映画俳優組合賞主演女優賞ノミネート 放送映画批評家協会賞主演女優賞ノミネート 英国インディペンデント映画賞主演女優賞受賞 | |
2008 | 007 慰めの報酬 Quantum of solace |
M | |
2009 | NINE Nine |
リリー | |
2011 | ジェーン・エア Jane Eyre |
フェアファックス夫人 | |
パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides |
上流階級の婦人 | カメオ出演 | |
マリリン 7日間の恋 My Week with Marilyn |
シビル・ソーンダイク | 英国アカデミー賞 助演女優賞ノミネート | |
J・エドガー J. Edgar |
アニー・フーバー | ||
2012 | マリーゴールド・ホテルで会いましょう The Best Exotic Marigold Hotel |
イヴリン・グリーンスレイド | ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)ノミネート |
007 スカイフォール Skyfall |
M | 英国アカデミー賞 助演女優賞ノミネート 放送映画批評家協会賞助演女優賞ノミネート ジョージア映画批評家協会賞助演女優賞受賞 | |
2013 | あなたを抱きしめる日まで Philomena |
フィロミーナ・リー | アカデミー主演女優賞ノミネート 英国アカデミー賞 主演女優賞ノミネート ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)ノミネート 全米映画俳優組合賞主演女優賞ノミネート 放送映画批評家協会賞主演女優賞ノミネート ロンドン映画批評家協会賞英国女優賞受賞 女性映画批評家協会賞主演女優賞受賞 |
2015 | マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章 The Second Best Exotic Marigold Hotel |
イヴリン・グリーンスレイド | |
007 スペクター Spectre |
前任のM | カメオ出演 | |
2016 | ホロウ・クラウン/嘆きの王冠 The Hollow Crown : The War of the Roses |
セシリー・ネヴィル | テレビ映画 |
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち Miss Peregrine's Home for Peculiar Children |
ミス・エスメラルダ・アヴォセット | ||
2017 | チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 Tulip Fever |
修道院長 | |
ヴィクトリア女王 最期の秘密 Victoria & Abdul |
ヴィクトリア女王 | ||
オリエント急行殺人事件 Murder on the Orient Express |
ドラゴミロフ公爵夫人 | ||
2018 | シェイクスピアの庭 All Is True |
アン・ハサウェイ | |
ジョーンの秘密 Red Joan |
ジョーン・スタンリー | メリタ・ノーウッドの人生に着想を得た作品 | |
2019 | キャッツ Cats |
オールド・デュトロノミー | |
2020 | アルテミスと妖精の身代金 Artemis Fowl |
ルート司令官 | Disney+配信作品 |
ブライズ・スピリット〜夫をシェアしたくはありません! Blithe Spirit |
マダム・アルカティ | ||
2021 | ベルファスト Belfast |
グラニー | |
2022 | スピリテッド Spirited |
本人 |
主な賞歴
[編集]- アカデミー賞
- 1998年度 助演女優賞 『恋におちたシェイクスピア』
- ゴールデングローブ賞
- 1997年度 主演女優賞(ドラマ部門) 『Queen Victoria 至上の恋』
- 2000年度 主演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門) 『ザ・ブロンド爆弾 最後のばら』
- 英国アカデミー賞
- トニー賞
- 1999年度 演劇主演女優賞 『Amy's View』
- ローレンス・オリヴィエ賞
- 2016年 最優秀助演女優賞『冬物語』[10]
- 2000年 ベンジャミン・フランクリン・メダル
脚注
[編集]- ^ a b Michael Billington (12 September 2005). “Please God, not retirement”. The Guardian (UK) 16 February 2009閲覧。
- ^ a b Michael Billington (23 March 1998). “Judi Dench: Nothing like the Dame”. The Guardian (UK) 16 February 2009閲覧。
- ^ Staff writers (6 September 2002). “The Importance of Dame Judi”. BBC News 16 February 2009閲覧。
- ^ a b “Judy Dench bio at TalkTalk.com”. 2012年8月27日閲覧。
- ^ MARTIN, ANNIE (2014年9月19日). “Benedict Cumberbatch is 'a true gentleman,' says Judi Dench”. UPI Entertainment. 2017年8月7日閲覧。
- ^ Tim Walker. Edited by Katy Balls (2014年9月18日). “Dame Judi Dench: Benedict Cumberbatch is a true gentleman”. デイリー・テレグラフ. 2017年8月7日閲覧。
- ^ “Shakespeare Schools Foundation Patrons”. Shakespeare Schools Foundation. Shakespeare Schools Foundation. July 12, 2021閲覧。
- ^ Dame Judi Dench battling to save her eyesight The Telegraph 2012年2月18日閲覧
- ^ Judi Dench says she isn't going blind, Reuters per ABC Online, 21 February 2012
- ^ “マーティン・マクドナーの新作が最優秀プレイ賞を受賞 2016年ローレンス・オリヴィエ賞が決定”. シアターガイド. (2016年4月4日) 2016年4月5日閲覧。