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アカデミー国際長編映画賞韓国代表作品の一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

本項目は、アカデミー賞国際長編映画賞へ代表作品として出品された韓国の映画作品の一覧である。韓国は1962年より出品が開始され、現在までに31の作品が出品されている。韓国の代表作の選考は韓国映画振興委員会が特別委員会を結成し行っている。

韓国代表作品として初の受賞作はポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』。この作品は1962年から代表作品を出品した韓国にとって初のノミネート作品でもあり、また、作品賞監督賞脚本賞を含めた計4部門での受賞も果たしている。作品賞と国際長編映画賞を両方受賞した作品は、1947年から同部門の授与が始まってから約70年のアカデミー賞の歴史の中でも史上初の出来事となる。なお、前年度出品作のイ・チャンドン監督の『バーニング 劇場版』は、最終候補には選ばれなかったものの、最終選考作品9本のリストの中に初めて選出された。

韓国の最初の3本の出品作はシン・サンオク監督による作品となり、1990年の作品を含めた全4本が代表に選ばれ、監督別では最多の選出となる。続いて、イ・チャンドンが3作品の選出となり、イ・ドゥヨンキム・テギュンキム・ギドクイ・ジュニクチャン・フン、ポン・ジュノの6人が2作品となる。

出品作

[編集]
年度
(授賞式)
邦題 出品時の英題 韓国語タイトル 監督 結果
1962
(第35回)
離れの客とお母さん My Mother and the Roomer 사랑방 손님과 어머니 シン・サンオク 落選
1964
(第37回)
唖の三龍 The Dumb Samyong 벙어리 삼용 シン・サンオク 落選
1966
(第39回)
Rice シン・サンオク 落選
1968
(第41回)
カインの後裔 Descendants of Cain 카인의 후예 ユ・ヒョンモク 落選
1969
(第42回)
甕をつくる老人 The Old Craftsman of Jar 독 짓는 늙은이 チェ・ハウォン 落選
1973
(第46回)
悲恋の唖の三龍 Mute Samyong 비련의 벙어리 삼용 ピョン・ジャンホ 落選
1984
(第57回)
糸をつむぐ女 Mulleya Mulleya 여인잔혹사 물레야 물레야 イ・ドゥヨン 落選
1985
(第58回)
哀恋妃 Eoudong [1] 어우동 イ・ジャンホ 落選
1986
(第59回)
内侍 Eunuch 내시 イ・ドゥヨン 落選
1990
(第63回)
政治犯・金賢姫/真由美 Mayumi 마유미 シン・サンオク 落選
1994
(第67回)
ハリウッド・キッズの生涯 Life and Death of the Hollywood Kid 헐리우드 키드의 생애 チョン・ジヨン 落選
1995
(第68回)
301・302 301, 302 301 302 パク・チョルス 落選
2000
(第73回)
春香伝 Chunhyang 춘향뎐 イム・グォンテク 落選
2002
(第75回)
オアシス Oasis 오아시스 イ・チャンドン 落選
2003
(第76回)
春夏秋冬そして春 Spring, Summer, Fall, Winter... and Spring 봄, 여름, 가을, 겨울 그리고 봄 キム・ギドク 落選
2004
(第77回)
ブラザーフッド Taegukgi [2] 태극기 휘날리며 カン・ジェギュ 落選
2005
(第78回)
トンマッコルへようこそ Welcome to Dongmakgol[注釈 1] 웰컴투 동막골 パク・クァンヒョン 落選
2006
(第79回)
王の男 King and the Clown [注釈 2] 왕의 남자 イ・ジュニク 落選
2007
(第80回)
シークレット・サンシャイン Secret Sunshine [注釈 3] 밀양 イ・チャンドン 落選
2008
(第81回)
クロッシング Crossing [注釈 4] 크로싱 キム・テギュン 落選
2009
(第82回)
母なる証明 Mother [注釈 5] 마더 ポン・ジュノ 落選
2010
(第83回)
裸足の夢 A Barefoot Dream [注釈 6] 맨발의 꿈 キム・テギュン 落選[9]
2011
(第84回)
高地戦 The Front Line[10][11][注釈 7] 고지전 チャン・フン 落選
2012
(第85回)
嘆きのピエタ Pietà[12] 피에타 キム・ギドク 落選
2013
(第86回)
未熟な犯罪者 Juvenile Offender[13] 범죄소년 カン・イグァン 落選
2014
(第87回)
海にかかる霧 Haemoo[14] 해무 シム・ソンボ 落選
2015
(第88回)
王の運命 -歴史を変えた八日間- The Throne[15] 사도 イ・ジュニク 落選
2016
(第89回)
密偵 The Age of Shadows[16] 밀정 キム・ジウン 落選
2017
(第90回)
タクシー運転手 約束は海を越えて A Taxi Driver[17][注釈 8] 택시운전사 チャン・フン 落選
2018
(第91回)
バーニング 劇場版 Burning[19] 버닝 イ・チャンドン 最終選考[20]
2019
(第92回)
パラサイト 半地下の家族 Parasite[21] 기생충 ポン・ジュノ 国際長編映画賞受賞[22]
2020
(第93回)
KCIA 南山の部長たち The Man Standing Next[23] 남산의 부장들 ウ・ミンホ 落選
2021
(第94回)
モガディシュ 脱出までの14日間 Escape from Mogadishu[24] 모가디슈 リュ・スンワン 落選[25]
2022
(第95回)
別れる決心 Decision to Leave[26] 헤어질 결심 パク・チャヌク 最終選考[27]
2023
(第96回)
コンクリート・ユートピア英語版 Concrete Utopia[28] 콘크리트 유토피아 オム・テファ 落選[29]

関連項目

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 最終候補作品は『うつせみ』『四月の雪』『甘い人生』『クライング・フィスト』『デュエリスト』『マラソン』『親切なクムジャさん』。[3]
  2. ^ 最終候補作品は『グエムル-漢江の怪物-』『絶対の愛』。[4]
  3. ^ 最終候補作品は『ブレス』『光州5・18』。[5]
  4. ^ 最終候補作品は『チェイサー』『私たちの生涯最高の瞬間』『グッド・バッド・ウィアード』『あなたは遠いところに』。[6]
  5. ^ 最終候補作品は『息もできない』『霜花店 運命、その愛』『重量★ガールズ キングコングを持ち上げろ!』『牛の鈴音』『渇き』。[7]
  6. ^ 最終候補作品は『雲を抜けた月のように』『ハウスメイド』『ポエトリー アグネスの詩』『감자 심포니(Potato Sympony)』『戦火の中へ』。[8]
  7. ^ 最終候補作品は『次の朝は他人』『달빛 길어올리기(Hanji)』『プンサンケ』,『サニー 永遠の仲間たち』『哀しき獣』。
  8. ^ 最終候補作品は『天命の城』『눈발(A Stray Goat), 『V.I.P. 修羅の獣たち』『輪廻の少年』『ワンステップ 君と僕のメロディ』『ザ・メイヤー 特別市民』『隠された時間』『監獄の首領』『殺人者の記憶法』『悪女/AKUJO』。[18]

出典

[編集]
  1. ^ Archived copy”. 25 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。28 June 2009閲覧。
  2. ^ Archived copy”. 22 July 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月3日閲覧。
  3. ^ Korean Film News in 2005”. Koreanfilm.org. 2020年2月12日閲覧。
  4. ^ South Korea rests Oscar hope on gay-themed film”. The Guardian. 2020年2月11日閲覧。
  5. ^ S. Korea shares ‘Secret’ with Oscar” (英語) (2007年9月10日). 2020年2月12日閲覧。
  6. ^ S. Korea picks ‘Crossing’ for Oscars” (英語). Variety (2008年8月7日). 2020年2月12日閲覧。
  7. ^ Film Council Selects 'Mother' for Academy Award Submission” (英語). Chosun Ilbo (2009年8月11日). 2020年2月12日閲覧。
  8. ^ A Barefoot Dream is Korea's surprise Oscar submission” (2010年9月10日). 2020年2月12日閲覧。
  9. ^ 9 Foreign Language Films Continue to Oscar Race”. oscars.org. 2011年1月19日閲覧。
  10. ^ South Korea submits The Front Line for Oscar race”. Screendaily. 2011年8月24日閲覧。
  11. ^ 63 Countries Vie for 2011 Foreign Language Film Oscar”. oscars.org. 21 May 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月14日閲覧。
  12. ^ Noh, Jean (2012年9月13日). “South Korea selects Pieta as Oscar submission”. en:Screen International (en:EMAP). http://www.screendaily.com/news/asia-pacific/south-korea-selects-pieta-as-oscar-submission/5046594.article 2012年9月13日閲覧。 
  13. ^ Korean Pic "Juvenile Offender" to Compete at the Oscars”. Ten Asia. 15 December 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月30日閲覧。
  14. ^ Korea Sets 'Sea Fog' on Foreign-Language Oscar Course”. Orlando Sentinel. 22 September 2014閲覧。
  15. ^ Hyo-won, Lee (1 September 2015). “Oscars: South Korea Submits 'The Throne' for Foreign-Language Category”. en:The Hollywood Reporter. 1 September 2015閲覧。
  16. ^ Kil, Sonia (30 August 2016). “Warner Bros.' 'Age of Shadows' Picked as Korea's Oscar Contender”. Variety. 30 August 2016閲覧。
  17. ^ Kil, Sonia (4 September 2017). “Korea Hails 'A Taxi Driver' For Oscar Race”. Variety. 4 September 2017閲覧。
  18. ^ '택시운전사' 로튼토마토 100%로 시작…아카데미 시상식 갈까?” (朝鮮語). Munhwa News (2017年8月11日). 2020年2月12日閲覧。
  19. ^ Roxborough, Scott (7 September 2018). “Oscars: South Korea Selects 'Burning' for Foreign-Language Category”. en:The Hollywood Reporter. 7 September 2018閲覧。
  20. ^ Academy Unveils 2019 Oscar Shortlists”. The Hollywood Reporter (17 December 2018). 18 December 2018閲覧。
  21. ^ Oscars: South Korea Selects Palme d’Or Winner ‘Parasite’ for International Feature Film Award”. Variety (21 August 2019). 21 August 2019閲覧。
  22. ^ Parasite wins best international feature film Oscar”. The Guardian. 9 February 2020閲覧。
  23. ^ Oscars: South Korea Selects 'The Man Standing Next' for International Feature Category”. The Hollywood Reporter (2020年10月22日). 2020年12月16日閲覧。
  24. ^ 'Mogadishu' Selected as Representative of Korean Film for International Feature Film at Academy”. Star News (5 October 2021). 5 October 2021閲覧。
  25. ^ Bae Hyo-joo (December 22, 2021). “올해 최고 흥행작 ‘모가디슈’ 美 아카데미 시상식 진출 불발 ['Mogadishu', the highest-grossing film of the year, fails to advance to the Academy Awards]” (朝鮮語). Newsen (Naver). https://n.news.naver.com/entertain/movie/article/609/0000525055 December 22, 2021閲覧。 
  26. ^ Rosser, Michael. “'Decision To Leave' revealed as South Korea's Oscar submission” (英語). Screen Daily. 2022年8月11日閲覧。
  27. ^ 95th Oscars Shortlists Announced for 10 Categories”. Oscars (21 December 2022). 22 December 2022時点のオリジナルよりアーカイブ22 December 2022閲覧。
  28. ^ International Oscar Race: Pakistan Submits Cannes Title ‘In Flames’ (EXCLUSIVE)”. Variety (27 October 2023). 2024年1月11日閲覧。
  29. ^ “96th Oscars Shortlists Announced for 10 Categories”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. (December 21, 2023). https://aframe.oscars.org/news/post/96th-oscars-shortlists 2023年1月11日閲覧。 

外部リンク

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