肩ツキ
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肩ツキは囲碁用語の一つで、相手の石の斜め上に打つ手を指す。文字通り、相手の石の「肩」を上方から衝く手段で、「カタツキ」とカタカナで表記されることも多い。動詞では「肩をつく」と表現される。
下図黒1が肩ツキの一例である。
肩ツキという術語は、相手の石より上の位置に打つ場合を指す。下図のように低位に打つ場合は、「カド」という言葉が使われる。
(カドの例)
肩ツキの例
[編集]消しの肩ツキ
[編集]肩ツキは、相手の模様を消す手段としてよく用いられる。
図のような局面では、白aあたりに囲われると手のつけにくい大模様が完成する。その前に、黒1の肩ツキによる消しが絶好となる。
黒5までと軽く逃げ出して、この石はそう厳しい攻めを受けない。
AIの肩ツキ
[編集]AlphaGoをはじめとした、モンテカルロ法を基礎とする囲碁対戦ソフトウェアは、肩ツキを多用する傾向にある[1]。上図は2016年のAlphaGo対李世ドル第2局においてAlphaGoが放った肩ツキ。第四線の石への肩ツキはそれまでの常識にない手で、世界に衝撃を与えた。
シマリへの肩ツキ
[編集]人工知能の出現後、白1から3のような小ゲイマジマリへの肩ツキが多く打たれるようになった。模様の発展性を阻害するとともに、小ゲイマジマリを凝り形にしている。このため、不変の好手と考えられてきた小ゲイマジマリの打たれる頻度が減り、二間ジマリなど広いシマリが採用されるようになるなど、碁の考え方が大きく変わってきている。