コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「第9代総選挙 (大韓民国)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Bot作業依頼: 高城郡のリンク修正依頼 (高城郡 (江原道)#大韓民国政府統治範囲) - log
Cewbot (会話 | 投稿記録)
248行目: 248行目:
|-
|-
! rowspan="2" |[[江原道 (南)|江原道]]
! rowspan="2" |[[江原道 (南)|江原道]]
![[春川市]]・[[春城郡]]・[[鉄原郡 (南)|鉄原郡]]・[[華川郡]]・[[楊口郡]]
![[春川市]]・[[春城郡]]・[[鉄原郡]]・[[華川郡]]・[[楊口郡]]
| style="background-color:#f99;" |[[孫承徳]]
| style="background-color:#f99;" |[[孫承徳]]
| style="background-color:#fff;" |[[洪滄燮]]
| style="background-color:#fff;" |[[洪滄燮]]

2020年12月19日 (土) 22:28時点における版

第9代総選
1975年まで国会議事堂として使用されていた建物(1935年京城府民館として建設)。現在はソウル特別市議会の議会庁舎として使用。
各種表記
ハングル 제9대 총선
漢字 第九代總選
テンプレートを表示

第9代総選挙(だい9だいそうせんきょ)は、第四共和国時代における大韓民国国会国会議員を選出するために1973年2月27日に行なわれた総選挙である。韓国では総選挙の回数は「第○回」ではなく「第○代」と数える。また名称も「総選挙」(총선거)ではなく、「総選」(총선)と表記するのが一般的である。

経緯

朴正熙大統領の与党である民主共和党は1971年の第8代総選挙で過半数は維持したものの、第7代総選挙時と比べ議席を大幅に減らし、反対に野党新民党が躍進し議席が4割を超えたことで憲法改正を与党単独で行なうことは不可能になり、3選改憲に引き続いて朴大統領が政権を維持する道が封じられることとなった。その一方で、アメリカ中国、アメリカとソ連デタントで、東西の冷戦が緩和される中、南北朝鮮でも対話の雰囲気が生まれ、幾多の秘密会談を経て、1972年7月4日南北共同声明が発表された。その直後の10月17日「祖国の平和統一のための体制を整えるため」との趣旨の「特別宣言」を発表し、全国に非常戒厳令を宣布し、国会の解散、政党の政治活動停止、非常国務会議設置などの特別措置がとられた(10月維新)。そして、10月27日に「祖国の平和統一を志向する憲法改正案」(維新憲法)を公布、改正草案に対する賛否を問う運動が禁止される中、立会人無しの国民投票(11月21日)にかけられ、9割以上の圧倒的「賛成」で可決され「維新憲法」が確定した。

維新憲法により、大統領の直接選挙制は廃止され、新設された統一主体国民会議の代議員が選出する間接制に改められ、大統領の重任制限も撤廃された。国民の基本的人権も制限され、国会についても、国政監査権が廃止され、第三共和国時代の小選挙区比例代表並立制から、国会の3分の1の議席を統一主体国民会議のリストから選出、残る3分の2を定数2名の中選挙区から国民が直接選出する方法に改められ、国会の地位が大きく低下させられた。12月23日に統一主体国民会議を構成する代議員による大統領選挙に唯一出馬した朴正熙が第8代大統領に当選。維新体制が発足し、翌年の73年2月27日に国会の中選挙区部分の選挙が行なわれることになった。

基礎データ

1972年12月30日に公布された新・国会議員選挙法に基づいて行われた。新しい選挙法の特徴は、①無所属候補者の出馬を容認、②中選挙区制度の採用、③選挙運動の公営化を徹底し候補者個人による選挙運動を一切禁止などである。また、政党法も改正(72年12月31日)され、政党要件が厳格化されたため、群小政党が一掃され、本選挙に参加した政党は民主共和党(共和党)と新民党、民主統一党(統一党)の3党のみとなった。

  • 大統領:朴正熙(民主共和党)、1972年12月23日の統一主体国民会議で選出(統一主体国民会議の在籍議員2359名中2357名が朴正熙に投票)
  • 改選数:219議席
選挙区選出:146議席
大統領推薦:73議席[1]
  • 議員任期
選挙区選出議員:6年
大統領推薦議員:3年
  • 選挙制度中選挙区単記投票制(一律定数2名で73選挙区).無所属候補の出馬も容認
  • 投票日:1973年2月27日

地域区選挙の結果

  • 投票率:71.3%
選挙人数:15,690,130名
投票者数:11,196,484名[2]
党派別議席と得票
党派 得票数 得票率 議席数
民主共和党민주공화당 4,251,754 38.7 73
新民党신민당 3,577,300 32.5 52
民主統一党민주통일당 1,114,204 10.1 2
無所属무소속 2,048,178 18.7 19
合計 10,991,436 146
出所:『アジア動向年報』1974年版の59頁“参考資料1.第9代国会議員選挙開票結果(1)地域区開票結果、(3)党派別議席分布”。女性当選者12名(地域区2人、維新政友会10人)、女性議員比率5.5%[3]
市・道別地域区議席獲得数
市・道 定数 党派
共和党 新民党 統一党 無所属
合計 146 73 52 2 19
ソウル特別市 16 7 8 0 1
釜山直轄市 8 4 4 0 0
京畿道 16 9 6 0 1
江原道  10 5 3 0 2
忠清北道 8 5 2 0 1
忠清南道 14 6 6 0 2
全羅北道 12 4 4 0 4
全羅南道 20 10 6 2 2
慶尚北道 22 12 5 0 5
慶尚南道 18 10 8 0 0
済州道 2 1 0 0 1
出所:『アジア動向年報』1974年版60頁“参考資料1「第9代国会議員選挙結果」(2)地域区別議席獲得数”

太字の数字はその地域で第一党になったことを示している。

選挙の結果、民主共和党(共和党)が第一党となり、これに統一主体国民会議から推薦された国会議員で構成された維新政友会(維政会)の73議席を加えて国会の3分の2を与党が占める結果となった。ちなみに共和党の候補は全員が当選し、8代総選挙では1議席に留まったソウル市でも、新民党に後1議席の差にまで詰め寄ることが出来た。また「高陽金浦」、「忠州中原」、「青松蔚珍」、「忠武固城」の4選挙区では共和党が2名擁立して2名とも当選を果たしている[4]

当選議員

選挙区

 民主共和党   新民党   民主統一党   無所属 

ソウル特別市 鍾路区中区 張基栄 鄭一亨 麻浦区龍山区 金元万 盧承煥 城東区 閔丙岐 鄭雲甲
東大門区 姜尚郁 宋元英 城北区 高興門 丁来赫 西大門区 金在光 呉有邦
永登浦区 金守漢 鄭煕燮 永登浦区 朴漢相 姜秉奎
京畿道 仁川市 金殷夏 柳承源 水原市華城郡 李秉禧 金炯一 驪州郡広州郡利川郡 車智澈 呉世応
議政府市楊州郡坡州郡 朴命根 李珍鎔 始興郡富川郡甕津郡 李宅敦 呉学鎮 高陽郡金浦郡江華郡 金在春 金裕琸
平沢郡龍仁郡安城郡 柳致松 徐相潾 抱川郡漣川郡加平郡楊平郡 金鎔采 千命基
江原道 春川市春城郡鉄原郡華川郡楊口郡 孫承徳 洪滄燮 原州市原城郡洪川郡横城郡 朴永禄 金龍鎬 江陵市溟州郡三陟郡 金孝栄 金命潤
束草市襄陽郡麟蹄郡高城郡 丁一権 金寅起 寧越郡平昌郡旌善郡 厳永達 張承台
忠清北道 清州市清原郡 閔耭植 李敏雨 忠州市中原郡堤川郡丹陽郡 李鍾根 李海元 報恩郡沃川郡永同郡 陸寅修 李龍煕
鎮川郡槐山郡陰城郡 李忠煥 金元泰
忠清南道 大田市 金龍泰 林湖 天安市天原郡牙山郡 金鍾哲 黄明秀 大徳郡錦山郡燕岐郡 柳珍山 金済源
論山郡公州郡 朴璨 李炳主 扶余郡舒川郡保寧郡 金玉仙 金鍾翊 青陽郡洪城郡礼山郡 張栄淳 韓建洙
瑞山郡唐津郡 韓英洙 柳済然
全羅北道 全州市完州郡 李哲承 柳琦諪 群山市沃溝郡裡里市益山郡 蔡栄喆 金顕基 鎮安郡茂朱郡長水郡 崔成石 金光洙
南原郡任実郡淳昌郡 孫周恒 梁海焌 井邑郡金堤郡 金鐸河 張坰淳 高敞郡扶安郡 李炳玉 陳懿鍾
全羅南道 光州市 金禄永 朴澈 木浦市務安郡新安郡 姜起千 金敬仁 麗水市麗川郡光陽郡 朴炳涍 金尚栄
順天市求礼郡昇州郡 朴三喆 姜佶満 羅州郡光山郡 林忍采 金胤徳 潭陽郡谷城郡和順郡 文亨泰 高在清
高興郡宝城郡 申泂植 李重載 長興郡康津郡霊岩郡莞島郡 吉典植 黄鎬東 海南郡珍島郡 任忠植 朴貴洙
霊光郡咸平郡長城郡 尹仁植 李震淵
慶尚北道 大邱市中区西区北区 朴燦 韓柄寀 大邱市東区南区 李孝祥 辛道煥 浦項市迎日郡鬱陵郡永川郡 鄭茂植 権五台
慶州市月城郡清道郡 朴淑鉉 李永杓 金泉市金陵郡尚州郡 金潤河 白南檍 安東市安東郡義城郡 金尚年 朴海充
軍威郡星州郡善山郡漆谷郡 申鉉碻 金昌煥 栄州郡英陽郡奉化郡 朴容万 権聖基 達城郡慶山郡高霊郡 朴浚圭 朴柱炫
青松郡盈徳郡蔚珍郡 文太俊 呉俊碩 聞慶郡醴泉郡 蔡汶植 黄在洪
釜山直轄市 中区影島区 金相鎮 申基碩 東区西区 金泳三 朴燦鍾 釜山鎮区 鄭海永 金任植
東莱区 楊燦宇 李基沢
慶尚南道 馬山市鎮海市昌原郡 李道煥 黄珞周 蔚山市蔚州郡東莱郡 金元圭 崔炯佑 晋州市晋陽郡三千浦市泗川郡 崔世卿 鄭憲柱
忠武市統営郡巨済郡固城郡 金周仁 崔載九 宜寧郡咸安郡陜川郡 李相澈 李尚信 密陽郡昌寧郡 朴一 成楽絃
金海郡梁山郡 辛相佑 金永昞 南海郡河東郡 申東寛 文富植 山清郡咸陽郡居昌郡 鄭雨湜 金東英
済州道 済州市北済州郡南済州郡 洪炳喆 梁正圭

繰上当選

日付 選挙区 当選者 当選政党 欠員 欠員政党 欠員事由
1973 12.31 忠清南道大田市 朴炳培 民主統一党 林湖 無所属 当選無効

補欠選挙

日付 選挙区 当選者 当選政党 欠員 欠員政党 欠員事由
1977 6.10 ソウル鍾路区中区 呉制道 無所属 張基栄 民主共和党 死去
鄭大哲 無所属 鄭一亨 新民党 民主救国宣言事件により逮捕

前半期

任期は1973年3月12日 - 1976年3月11日。

維新政友会 葛奉根 姜文奉 康文用 高在珌 具範謨 具姙会 具泰会 権甲周 権逸 権孝燮
金基衡 金東旭 金明会 金鳳煥 金三峯 金聖斗 金成洛 金聖柱 金世錬 金永棹
金玉子 金龍星 金載圭 金在淳 金鍾泌 金振晩 金振鳳 金昌圭 金兌奎 魯璡煥
文胎甲 閔丙権 朴貞子 白斗鎮 徐丙均 徐英姫 徐仁錫 宋虎林 安鍾烈 安椿生
厳敬燮 呉定根 呉周煥 劉敏相 尹泰日 李道先 李範俊 李成佳 李淑鍾 李永根
李鍾植 李振羲 李海浪 林森 張東植 張俊翰 張昌国 全在球 鄭光鎬 鄭福香
鄭在虎 朱寧寛 池宗傑 崔永喆 崔栄喜 崔龍洙 韓泰淵 咸明洙 咸在勲 咸鍾贇
許戊寅 玄梧鳳 黄昌柱
繰上当選
日付 当選者 欠員 欠員事由
1973 12.19 宋孝淳 金載圭 建設部長官に指名
1974 12.4 金忠銖 許戊寅 死去
1975 12.1 李承福 李成佳 死去
1976 1.12 南相敦 金聖柱 治安本部長に指名

後半期

任期は1976年3月12日 - 1979年3月11日。

維新政友会 葛奉根 姜文奉 康文用 高在珌 具範謨 具泰会 権甲周 権逸 権重東 権孝燮
金基衡 金道昶 金東晟 金明会 金三峯 金星鏞 金世錬 金世培 金信 金永棹
金龍星 金益俊 金鍾泌 金鎮福 金振鳳 金昌圭 金忠銖 南相敦 魯璡煥 文胎甲
閔丙権 朴東昴 朴貞子 朴瓚鉉 白斗鎮 白永勲 徐英姫 徐仁錫 宋虎林 宋孝淳
申光淳 申範植 申相楚 安鍾烈 安椿生 呉定根 尹汝訓 尹冑栄 尹泰日 李道先
李範俊 李聖根 李淑鍾 李承福 李承潤 李永根 李廷植 李鍾植 李鍾賛 李振羲
張東植 全富一 全在球 鄭一永 鄭在虎 朱寧寛 池宗傑 崔永喆 崔栄喜 崔宇根
韓泰淵 咸明洙 玄梧鳳
繰上当選
日付 当選者 欠員 欠員事由
1976 8.25 辺禹亮 姜文奉 辞職
1977 12.27 馬澾千 池宗傑 辞職

脚注

  1. ^ 1973年3月7日に、朴正熙大統領が推薦した候補者名簿に対し、統一主体国民会議が一括投票して選出。詳細は統一主体国民会議第一期代議員選挙」を参照
  2. ^ 韓国中央選挙管理委員会の「歴代選挙情報システム」より引用
  3. ^ 春木育美『現代韓国と女性』新幹社、158頁 表5-1「歴代女性国会議員数」、171頁
  4. ^ 9代議員당선자(9代議員当選者) (PDF) 韓国日報3月1日付3面

参考文献

関連項目

外部リンク