深島
深島 | |
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2008年撮影[1] | |
所在地 | 大分県佐伯市 |
所属諸島 | 豊後諸島 |
座標 | 北緯32度43分10秒 東経131度55分35秒 / 北緯32.71944度 東経131.92639度座標: 北緯32度43分10秒 東経131度55分35秒 / 北緯32.71944度 東経131.92639度 |
面積 | 1.10 km² |
海岸線長 | 4 km |
最高標高 | 98.1 m |
人口 | 19人(2019年6月) |
プロジェクト 地形 |
深島(ふかしま)は、大分県佐伯市蒲江大字蒲江浦にある島。蒲江港から約9km南にある、大分県の最南端に位置する島である[2]。
地理
[編集]面積1.10km2、周囲4.0km[3]、人口は19人(2019年6月時点)[4][注 1]。全域が日豊海岸国定公園に指定されている。
南部と北部の2つの島が中央の砂州で結ばれ、全体としてひょうたん形をしている[5]。集落は島の中央のくびれた部分にある。
自然
[編集]国の天然記念物であるカラスバトが生息している[6]。また、天然記念物であるムラサキオカヤドカリの大分県内で唯一の生息地でもある[7]。コベソマイマイの亜種であるフカシマコベソマイマイは、この島と宮崎県の島浦島だけに生息しており、環境省レッドリスト2019で準絶滅危惧(NT)に指定されている[8][9]。
北方約7kmにある屋形島との間にはサンゴ礁が発達しており、島の沿岸部2箇所が海中公園に指定されている。
人口を大幅に上回る約100匹の猫が住んでおり、近年「猫の島」として知名度が高まっている[10][11]。これらの猫には住民が名前を付けて餌やり等の世話をしている。その費用を捻出するために、佐伯市観光協会では2019年に島内の猫81匹の名前や写真を紹介する『深島ねこ図鑑』を作成・販売している[4][12][13]。島には犬を飼ってはならないという言い伝えがあり、猫が増えたのはそのためであるとも考えられている[14]
産業
[編集]ダイビングのメッカとして有名。近年、磯遊び、シュノーケリング、シーカヤックの名所にもなっている[10]。メジナ(クロ、尾長などと呼ばれる)、ハマチ、ブリ、イサキなどの磯釣りのポイントとしても知られる[15]。
島にはでぃーぷまりんの運営するinnえびすねこという宿がある。島の集会所にも宿泊が可能。
でぃーぷまりんの運営するcafeむぎが唯一の飲食店。
- みそ製造業
深島みそという、伝統的な製法で製造される麦味噌が名産である[14][15]。
深島みそは1990年代に島の婦人部が生産、販売を開始した。2014年に婦人部の孫が引き継ぎ、現在はでぃーぷまりんが生産及び販売をしている[16]。
教育
[編集]- 佐伯市立深島中学校(1995年より休校)
- 佐伯市立蒲江翔南小学校深島分校(2004年より休校) しばらく島には子どもはいなかったが2016年におよそ20年ぶりとなるこどもが誕生し、2023年度より蒲江湘南学園に定期船で通学している。
交通
[編集]定期航路
[編集]蒲江港から屋形島経由で定期船「えばあぐりいん」が就航している。所要時間は約32分で、1日3往復が運航されている[17]。1980年開設。蒲江交通により運航されていたが、その撤退を受け2022年10月1日から佐伯市が運航している[18]
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
- ^ “大分県 市区町村の役所・役場及び東西南北端点の経度緯度(世界測地系)”. 国土地理院. 2019年7月13日閲覧。
- ^ a b 平成26年版 大分県統計年鑑 1 土地および気象 5 島しょ (Microsoft Excelの.xls) 大分県
- ^ a b “猫の島に深刻な現実 ねこ図鑑でえさ代捻出 大分・深島”. 毎日新聞. (2019年6月15日). オリジナルの2019年6月16日時点におけるアーカイブ。
- ^ “さわやか自然百景 大分 深島(2016年7月17日放送)”. 日本放送協会. 2019年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月28日閲覧。
- ^ “カラスバト”. 大分県. 2019年6月28日閲覧。
- ^ “ムラサキオカヤドカリ”. 大分県. 2019年6月28日閲覧。
- ^ “フカシマコベソマイマイ”. 大分県. 2019年6月28日閲覧。
- ^ “環境省レッドリスト2019”. 環境省 (2019年1月24日). 2019年6月28日閲覧。
- ^ a b “「ネコの楽園」深島への定期船 土日祝日に増便”. 大分合同新聞. (2016年7月28日). オリジナルの2016年7月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ “猫のしま「深島」 時間をわすれ楽園で過ごす一日”. 佐伯市観光大百科. 佐伯市観光協会. 2019年6月21日閲覧。
- ^ 佐藤幸徳 (2019年4月28日). “大分の離島・深島のねこ大集合 図鑑販売、収益で基金を”. 朝日新聞. オリジナルの2019年4月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ “深島ねこ図鑑完成、島の散策に役立てて 佐伯市観光協会”. 大分合同新聞. (2019年5月19日). オリジナルの2019年5月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b 佐藤幸徳 (2019年3月8日). “深島(大分県佐伯市)”. 朝日新聞. オリジナルの2019年6月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “深島”. おおいたの島めぐり. 大分県離島振興協議会. 2019年6月28日閲覧。
- ^ “深島みそについて/でぃーぷまりん”. でぃーぷまりん. 2024年5月26日閲覧。
- ^ “深島への交通アクセス”. おおいたの島めぐり. 大分県離島振興協議会. 2022年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月8日閲覧。
- ^ “蒲江漁港と屋形島、深島結ぶ定期船 佐伯市が引き継ぎ運航開始”. 大分合同新聞. (2022年10月2日). オリジナルの2022年10月8日時点におけるアーカイブ。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- でぃーぷまりん
- おおいたの島めぐり: 深島 - 大分県離島振興協議会
- 深島活性化組織 - deepblue-fukashima
- 大分県離島振興計画 平成25年度~34年度 (PDF) 大分県