東能代駅
東能代駅[* 1] | |
---|---|
駅舎(2021年4月) | |
ひがしのしろ Higashi-Noshiro | |
所在地 | 秋田県能代市鰄渕字下悪戸[1][2] |
所属事業者 | |
電報略号 | ヒノ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線[2] |
乗車人員 -統計年度- |
462人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1901年(明治34年)11月1日[1][2] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■奥羽本線 |
キロ程 | 355.4 km(福島起点) |
(4.9 km) 鶴形► | |
所属路線 | ■五能線 |
キロ程 | 0.0 km(東能代起点) |
(3.9 km) 能代► | |
備考 | |
東能代駅(ひがしのしろえき)は、秋田県能代市鰄渕(かいらげふち)字下悪戸(しもあくど)[1]にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅である[2]。
概要
[編集]米代川南岸に位置し、能代市の中心部からは離れている。奥羽本線と五能線の2路線が乗り入れ、接続駅となっている。所属線は奥羽本線[4]であり、五能線は当駅が起点となる。JR貨物は奥羽本線のみ第二種鉄道事業免許を有しており、当駅は同社の貨物駅でもあるが、現在はトラック便も含めて定期便の発着はない。
歴史
[編集]- 1901年(明治34年)11月1日:国鉄の能代駅(のしろえき)として山本郡扇淵村に開業[2][4]。
- 1903年(明治36年)12月11日:能代電信取扱所を開設[5]。公衆電報の取扱を開始。
- 1908年(明治41年)7月1日:能代町貨物取扱所まで路線が延伸[6]。
- 1909年(明治42年)11月1日:機織駅(はたおりえき)に改称[4]。同時に能代町駅が能代駅に改称[7]。
- 1943年(昭和18年)6月15日:東能代駅に改称[8]。
- 1962年(昭和37年)6月10日:特急「白鳥」が停車となる[新聞 1]。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
- 1992年(平成4年)3月14日:コンテナ貨物の取扱を開始[4]。
- 1998年(平成10年)3月14日:貨物列車の発着が廃止され、自動車代行駅となる[4]。
- 2006年(平成18年)4月1日:東能代オフレールステーションを開設。
- 2011年(平成23年)3月30日:自動改札機の稼働を開始。
- 2013年(平成25年)3月16日:トラック便の発着がなくなり、東能代オフレールステーションの営業を終了。JR貨物の駅は定期便設定なしの貨物駅となる[注 1]。
- 2015年(平成27年)10月1日:鯉川駅および鹿渡駅の管理が土崎駅から当駅に変更となる。
- 2018年(平成30年)12月1日:大館駅業務委託化に伴い、前山駅 - 陣場駅間の管理が当駅に変更となる。
- 2020年(令和2年)
- 2022年(令和4年)
- 2024年(令和6年)10月1日:えきねっとQチケのサービスを開始[1][報道 3]。
駅構造
[編集]単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有する地上駅である。互いのホームは跨線橋で連絡している。なお、跨線橋は2020年(令和2年)3月26日より、階段に「天空の不夜城」をモチーフとしたラッピングがなされている[報道 2][新聞 3]。
構内南側に鉄筋駅舎を備える。直営駅であり、自動改札機(Suica非対応、えきねっとQチケ対応[1])、自動券売機、話せる指定席券売機[3][報道 1]、無人KIOSKが設置されている。東能代統括センター所在駅で秋田支社県北地区の地区駅となっている。また管理駅として奥羽本線の鯉川駅 - 陣場駅間、五能線の能代駅 - 岩館駅間の各駅を管理している。
1番線のホーム上にはバスケットボールのゴールポストが設置されている[9]。2・3番線のホーム上には「リゾートしらかみ」で使用される「くまげら」編成を模様した待合室が設置されている[9]。また、待合室内にはキハ58系気動車第23編成の運転席が設置されており、椅子に座ることができる[9]。
構内には東能代統括センター乗務ユニットがあり、転車台が設置されている[9]。また、夜間滞泊も行われている。
のりば
[編集]番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■奥羽本線 | 上り | 秋田・大曲方面[10] |
2 | 下り | 大館・弘前・青森方面[10] | |
3 | ■五能線 | 下り | 能代・岩館・深浦方面[10] |
- 臨時快速「リゾートしらかみ」は2番線から発着する。
-
改札口
-
ホーム
-
ホームのバスケットゴール
-
リゾートしらかみ「くまげら」編成を模したホーム上の待合室
-
「天空の不夜城」がラッピングされた跨線橋階段
-
ホーム待合室内に設置されたキハ58系の運転台
駅弁
[編集]過去には下記の駅弁をKIOSKで取扱っていた[11]。いずれも大館駅「花善」謹製。KIOSKの無人化に伴い取扱を終了した。
- 比内地鶏の鶏めし
- 鶏めし
東能代オフレールステーション
[編集]東能代オフレールステーション(略称、東能代ORS)は、かつて旅客駅の北側にあった、JR貨物東能代駅に属するコンテナ集配基地である。12フィートのコンテナ貨物を取扱っており、貨物列車代替のトラック便が秋田貨物駅との間で1日2往復運行されていた。
元々東能代駅は貨物列車が発着していたが、1998年(平成10年)にトラック代行輸送に転換され自動車代行駅となった。その後2006年(平成18年)の名称整理の際にオフレールステーションとなった。しかし、2013年(平成25年)のダイヤ改正でそのトラック便も廃止され、東能代オフレールステーションの営業は終了した。同時に、JR貨物東能代駅は、貨物列車・トラック便ともに定期便の設定がない車扱臨時取扱駅となった。
そのほか、駅北側にある秋木工業(現 アキモクボード)を通って米代川に向かう専用線も存在した。専用線敷設当時は米代川の砂利輸送を行っていたが、後に秋木工業の木材輸送として使われるようになった。この秋木工業専用線は1993年(平成5年)に廃止されたが、専用線の跡地は大半が道路や駐車場に転用されているものの、踏切跡や鉄橋跡など一部の跡地は線路が撤去されずに残っている。
利用状況
[編集]旅客
[編集]JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は462人である[旅客 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。
1日平均乗車人員推移 | ||||
---|---|---|---|---|
年度 | 定期外 | 定期 | 合計 | 出典 |
2000年(平成12年) | 829 | [旅客 2] | ||
2001年(平成13年) | 819 | [旅客 3] | ||
2002年(平成14年) | 799 | [旅客 4] | ||
2003年(平成15年) | 777 | [旅客 5] | ||
2004年(平成16年) | 749 | [旅客 6] | ||
2005年(平成17年) | 720 | [旅客 7] | ||
2006年(平成18年) | 676 | [旅客 8] | ||
2007年(平成19年) | 622 | [旅客 9] | ||
2008年(平成20年) | 603 | [旅客 10] | ||
2009年(平成21年) | 573 | [旅客 11] | ||
2010年(平成22年) | 555 | [旅客 12] | ||
2011年(平成23年) | 508 | [旅客 13] | ||
2012年(平成24年) | 204 | 320 | 524 | [旅客 14] |
2013年(平成25年) | 201 | 335 | 536 | [旅客 15] |
2014年(平成26年) | 196 | 325 | 521 | [旅客 16] |
2015年(平成27年) | 190 | 322 | 513 | [旅客 17] |
2016年(平成28年) | 193 | 318 | 511 | [旅客 18] |
2017年(平成29年) | 191 | 314 | 506 | [旅客 19] |
2018年(平成30年) | 196 | 303 | 500 | [旅客 20] |
2019年(令和元年) | 178 | 310 | 488 | [旅客 21] |
2020年(令和 | 2年)88 | 310 | 399 | [旅客 22] |
2021年(令和 | 3年)102 | 311 | 414 | [旅客 23] |
2022年(令和 | 4年)126 | 312 | 438 | [旅客 24] |
2023年(令和 | 5年)145 | 317 | 462 | [旅客 1] |
貨物
[編集]「能代市の統計」によると、2000年度(平成12年度)- 2012年度(平成24年度)の貨物輸送の推移は以下のとおりであった。なお、2001年度(平成13年度)- 2004年度(平成16年度)の統計は公表されていない。
貨物輸送推移 | |||
---|---|---|---|
年度 | 発送 | 到着 | 出典 |
2000年(平成12年) | 12,764 | 7,310 | [貨物 1] |
2001年(平成13年) | 非公表 | 非公表 | |
2002年(平成14年) | |||
2003年(平成15年) | |||
2004年(平成16年) | |||
2005年(平成17年) | 8,449 | 7,088 | [貨物 1] |
2006年(平成18年) | 8,746 | 6,531 | |
2007年(平成19年) | 11,933 | 5,753 | |
2008年(平成20年) | 9,479 | 4,810 | |
2009年(平成21年) | 7,620 | 4,390 | [貨物 2] |
2010年(平成22年) | 7,383 | 4,100 | |
2011年(平成23年) | 7,620 | 4,082 | |
2012年(平成24年) | 8,164 | 3,445 |
駅周辺
[編集]特急列車停車駅ではあるが、乗換駅としての性格が強く、駅前も商店などは少ない。能代市街地(能代市役所)は五能線・能代駅が最寄り駅である。
- 秋田県道150号東能代停車場線
- 秋田県立能代高等学校
- 能代市立能代第五小学校
- あきた白神農業協同組合本店
- JR東日本東能代運輸区
- JR東日本東能代保線技術センター
- 東能代郵便局
- 檜山城跡
- 米代川
- ショッピングタウンアクロス能代
- セキトバイパス店
- イオンタウン能代
バス路線
[編集]- 秋北バス
- 能代駅前・能代バスステーション方面
- 桧山方面
- 能代駅前 - 東能代地区連絡コミュニティバス「ではるん」 - 秋北タクシー委託
その他
[編集]- 仙台・東京方面への往復JRきっぷを購入した乗客が無料で利用できる「こまち駐車場」がある(46台分)。
- 待合室内にはかつて秋田車両センター(現・秋田総合車両センター南秋田センター)に所属していたキハ58-23の運転台が設置されている。以前は水槽も設置されており、地元の名産であるハタハタが飼育されていた。
隣の駅
[編集]- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■奥羽本線
- 特急「スーパーつがる」・「つがる」・臨時快速「リゾートしらかみ」停車駅
- ■五能線
- 臨時快速「リゾートしらかみ」停車駅
- □快速(上りのみ)・■普通
- 東能代駅 - 能代駅
脚注
[編集]記事本文
[編集]注釈
[編集]- ^ 鉄道貨物協会『貨物時刻表』において、2013年度版より車扱臨時取扱駅として記載され、2014年度版では駅名表記も「東能代ORS」から「東能代」に変更されている。
出典
[編集]- ^ a b c d e “駅の情報(東能代駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2024年8月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g 『週刊 JR全駅・全車両基地』 31号 青森駅・弘前駅・深浦駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年3月17日、19頁。
- ^ a b c d “駅の情報(東能代駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2020年6月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月10日閲覧。
- ^ a b c d e f 石野 1998, p. 537.
- ^ 明治36年逓信省告示第615号(明治36年12月9日付官報第6132号掲載)
- ^ 石野 1998, p. 548.
- ^ 石野 1998, p. 549.
- ^ 昭和18年鉄道省告示第140号(昭和18年6月3日付官報第4915号掲載)
- ^ a b c d 『鉄道ジャーナル』通巻653号 p.41
- ^ a b c “JR東日本:駅構内図・バリアフリー情報(東能代駅)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月7日閲覧。
- ^ 『JTB時刻表 2022年3月号』JTBパブリッシング、2022年、649頁。
報道発表資料
[編集]- ^ a b c 『「JR東能代駅『話せる指定席券売機』利用促進キャンペーン」を実施します!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道秋田支社、2020年10月14日。オリジナルの2020年10月15日時点におけるアーカイブ 。2020年10月15日閲覧。
- ^ a b 『JR東能代駅の跨線橋階段に「能代七夕『天空の不夜城』」をラッピングします!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道秋田支社、2020年3月19日。オリジナルの2020年5月17日時点におけるアーカイブ 。2020年5月17日閲覧。
- ^ 『Suicaエリア外もチケットレスで! 東北エリアから「えきねっとQチケ」がはじまります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2024年7月11日。オリジナルの2024年7月11日時点におけるアーカイブ 。2024年8月6日閲覧。
新聞記事
[編集]利用状況
[編集]旅客
[編集]- ^ a b “各駅の乗車人員(2023年度)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月23日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月19日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月28日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月11日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。
貨物
[編集]- ^ a b “運輸・通信・観光” (PDF). 平成21年版 能代市の統計. 能代市. p. 83 (2010年3月16日). 2019年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月19日閲覧。
- ^ “運輸・通信・観光” (PDF). 平成25年版 能代市の統計. 能代市. p. 83 (2014年5月16日). 2019年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月19日閲覧。
参考文献
[編集]- 武田元秀、山井美希(写真)「秋田青森県境の奥羽本線」『鉄道ジャーナル』第55巻第3号(通巻653号)、成美堂出版、2021年3月1日、40-45頁、ISSN 0288-2337。
- 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 駅の情報(東能代駅):JR東日本