コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

北海道の難読地名一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
老者舞(おしゃまっぷ)
(釧路町老者舞集落入口にある標識)

北海道の難読地名一覧(ほっかいどうのなんどくちめいいちらん)は、北海道難読地名の一覧である。 アイヌ語に起因する部分が多く、漢字との繋がりの無い地名も多い。

北海道の難読地名一覧

[編集]
※市町村コード順
  • 茨戸(ばらと) - 札幌市北区 アイヌ語の「パラ・ト」(広い沼)に由来[1]。行政地名は、東茨戸、東茨戸1条~東茨戸4条、西茨戸及び西茨戸1条~西茨戸7条。
  • 簾舞(みすまい) - 札幌市南区 アイヌ語の「ニセイ・オマㇷ゚」(峡谷があるもの)に由来[2]。行政地名は、簾舞及び簾舞1条~簾舞6条。
  • 発寒(はっさむ) - 札幌市西区 アイヌ語の「ハッチャムペッ」(桜鳥の川)、または「ハッ・サㇺ」(ヤマブドウの傍ら)に由来[3]。行政地名は、発寒1条~発寒17条。
  • 庵原町(いおはらちょう) - 函館市 周辺地域を開拓した庵原菡斎に由来。
  • 川汲町(かっくみちょう) - 函館市 アイヌ語の「カッコ・ク・ニ」(カッコウのいるところ)に由来[4]
  • 木直町(きなおしちょう) - 函館市 アイヌ語の「キナ・ウㇱ」(の生えるところ)に由来[4]
  • 椴法華(とどほっけ) - 函館市 アイヌ語の「トー・ポㇰ・ケ」(山の根の下のところ)に由来[5]。行政地名に存在しない。
  • 忍路(おしょろ) - 小樽市 アイヌ語の「オショロ」(尻のような窪み)、あるいは「ウㇲ・オ・ロ」(入江の中)に由来[6]
  • 勝納町(かつないちょう) - 小樽市 アイヌ語の「ヘロキ・アッ・トマリ・ナイ」(ニシンが群集する入江の川)が短縮され、アッがカッに転訛したもの[7]
  • 文庫歌(ぶんがた) - 小樽市 アイヌ語の「プンカル・コタン」(蔓植物の村)に由来[8]。行政地名に存在しない。
  • 神居古潭(かむいこたん) - 旭川市 アイヌ語の「カムイ・コタン」(神の村)に由来[9]。行政地名は、神居町神居古潭(かむいちょうかむいこたん)。
  • 雨紛(うぶん) - 旭川市 アイヌ語の「ウプン」(吹雪)に由来[10]。行政地名は、神居町雨紛(かむいちょううぶん)。
  • 大楽毛(おたのしけ) - 釧路市 アイヌ語の「オタ・ノㇱケ」(砂浜の中央)に由来[11]
  • 知茶布(ちちゃっぷ) - 釧路市 行政地名は、阿寒町知茶布。
  • 徹別(てしべつ) - 釧路市 アイヌ語の「テㇱ・ペッ」(のある川)に由来[12]。行政地名は、阿寒町上徹別、阿寒町下徹別、阿寒町中徹別、阿寒町西徹別及び阿寒町徹別中央。
  • 幣舞町(ぬさまいちょう) - 釧路市 アイヌ語の「ヌサ・オマ・イ」(イナウを捧げるところ)に由来[13]
  • 馬主来(ぱしくる) - 釧路市、白糠郡白糠町 アイヌ語の「パㇱクㇽ」(カラス)に由来[14]。行政地名は、釧路市音別町馬主来及び白糠郡白糠町馬主来
  • 相内町(あいのないちょう) - 北見市 アイヌ語の「アイヌ・ナイ」(人がいる川)に由来[15]
  • 留辺蘂町(るべしべちょう) - 北見市 アイヌ語の「ルペㇱペ」(道に沿って下る川)に由来[15]
  • 呼人(よびと) - 網走市 アイヌ語の「イ・オ・ピト」(それを捨て去った沼[注釈 1])に由来[16]
  • 癸巳町(きしちょう) - 美唄市 屯田兵騎兵隊入植した明治26年十二支十干に由来。
  • 対雁(ついしかり) - 江別市石狩郡当別町 アイヌ語の「トエシカリ」(沼がそこで回る)[17]、もしくは「トゥ・イシカリ」(石狩川の古い流れ)[18]に由来。
  • 野幌(のっぽろ) - 江別市 アイヌ語の「ヌㇷ゚・オㇽ・オ・ペッ」(野中を流れる川)に由来[17]
  • 渚滑町(しょこつちょう) - 紋別市 アイヌ語の「ソー・コッ」(滝つぼ)に由来[19]
  • 奔別町(ぽんべつちょう) - 三笠市 アイヌ語の「ポン・ペッ」(小さな川)に由来[20]
  • 温根沼(おんねとう) - 根室市 アイヌ語の「オンネ・トー」(大きな沼)に由来[21]
  • 珸瑶瑁(ごようまい) - 根室市 アイヌ語の「コイ・オマ・イ」(波があるもの)に由来[22]
  • 納沙布(のさっぷ) - 根室市 アイヌ語の「ノッ・サㇺ」(岬の傍ら)に由来[22]
  • 穂香(ほにおい) - 根室市 アイヌ語の「ポン・ニ・オ・イ」(小さい木片の多いところ)に由来[23]
  • 歯舞(はぼまい) - 根室市 アイヌ語の「アポ・オマ・イ」(流氷があるもの)に由来[22]
  • 奥潭(おこたん) - 千歳市 アイヌ語の「オ・コタン・ウン・ペ」(川口に村があるもの)に由来[24]
  • 支寒内(ししゃもない) - 千歳市 アイヌ語の「シサㇺ・ナイ」(和人の沢)に由来[25]
  • 幌美内(ほろぴない)- 千歳市 アイヌ語の「ポロ・ピ・ナイ」(大きな涸れ沢)に由来[24]
  • 神威(かもい) - 歌志内市斜里郡清里町 アイヌ語の「カムイ」(神)に由来。
  • 納内町(おさむないちょう)- 深川市 アイヌ語の「オ・サㇻ・ウン・ナイ」(川尻にヨシ原のある川)に由来[26]
  • 一已町(いちやんちょう) - 深川市 アイヌ語の「イチャン」(鮭や鱒が産卵するところ)に由来[27]
  • 富岸町(とんけしちょう) - 登別市 アイヌ語の「トー・ケㇱ」(沼の端)に由来[28]
  • 稀府(まれっぷ) - 伊達市 アイヌ語の「イマリマレㇷ゚」(イチゴがあるところ)に由来[29]。行政地名は、北稀府町、南稀府町及び中稀府町。
  • 輪厚(わっつ) - 北広島市 アイヌ語の「ウッ」(あばら骨)に由来[30]
  • 送毛(おくりげ) - 石狩市 アイヌ語の「ウクル・キナ」(サジオモダカ・植物)に由来[31]
  • 生振(おやふる) - 石狩市 アイヌ語の「オ・ヤ・フル」(尻が陸に付く丘)に由来[1]
  • 群別(くんべつ) - 石狩市 アイヌ語の「クン・ペッ」(黒い川)に由来。
  • 濃昼(ごきびる) - 石狩市 アイヌ語の「オキピリ」(川下からそそり立つ崖)に由来[32]
  • 聚富(しっぷ) - 石狩市 アイヌ語の「シュオプ」(箱のような峡谷)に由来[33]
  • 発足(はったり) - 石狩市厚田区厚田、岩内郡共和町 アイヌ語の「ハッタㇽ」(淵)に由来[34]
  • 花畔(ばんなぐろ) - 石狩市 アイヌ語の「パナウンクㇽ・ヤソッケ」(川下の衆の漁場)に由来[1]
  • (ぽろ) - 石狩市 アイヌ語の「ポロ・クンペッ」(大きい石の川)に由来[35]
  • 正利冠(まさりかっぷ) - 石狩市 アイヌ語の「マサㇻ・カ・オマㇷ゚」(砂丘の草地の上にあるもの)に由来[36]。行政地名は、2005年に厚田村浜益村と共に石狩市に編入合併に伴って消滅。
  • 望来(もうらい) - 石狩市 アイヌ語の「モライ」(遅流)に由来[37]
  • 安瀬(やそすけ) - 石狩市 アイヌ語の「ヤ・ソㇱケ」(網で漁をするところ)[1]、あるいは「ヤン・ソㇱケ」(陸に上がる、剥げた崖)に由来[38]
  • 弁華別(べんけべつ) - 石狩郡当別町 アイヌ語の「ペンケ・チㇷ゚・ペㇱ・ナイ」(川上側の、丸木舟がそれに沿って下る川)に由来[39]
  • 軍川(いくさがわ) - 亀田郡七飯町 アイヌ語の「イ・クサ・ㇷ゚」(それを越させる者、渡し守)に由来[40]
  • 長万部(おしゃまんべ) - 山越郡長万部町 アイヌ語の「オ・サマム・ペッ」(川尻が横になっている川)に由来[41]
  • 国縫(くんぬい) - 山越郡長万部町 アイヌ語の「クンネ・ナイ」(黒い川)に由来[42]
  • 小砂子(ちいさご) - 檜山郡上ノ国町 アイヌ語の「チシ・エㇺコ」(立岩の水源)に由来[43]
  • 厚沢部(あっさぶ) - 檜山郡厚沢部町 アイヌ語の「ハッチャム・ペッ」(桜鳥の川)に由来[44]
  • 美利河(ぴりか) - 瀬棚郡今金町  アイヌ語の「ピㇼカ・ペッ」(美しい川)に由来[45]
  • 貝取澗(かいとりま) - 久遠郡せたな町 アイヌ語の「カイェ・ウトゥル」(折岩の間)に由来[46]
  • 歌棄町(うたすつちょう) - 寿都郡寿都町古平郡古平町 アイヌ語の「オタ・スッ」(砂浜の根元)に由来[47]
  • 千走(ちわせ) - 島牧郡島牧村 アイヌ語の「チウ・アㇱ」(波立つところ)に由来[48]
  • 寿都(すっつ) - 寿都郡寿都町 アイヌ語の「シュプト・ペッ」(ヨシの川)に由来[48]
  • 熱郛(ねっぷ) - 寿都郡黒松内町 アイヌ語の「クンネ・プ」(黒いもの)。あるいは「ネプ」(流木)に由来[47]
  • 真狩(まっかり) - 虻田郡真狩村 アイヌ語の「マㇰ・カㇼ・ペッ」(奥で曲がる川)に由来[49]
  • 倶知安(くっちゃん) - 虻田郡倶知安町 アイヌ語の「クチャ・アン・ナイ」(小屋のある川)、あるいは「クッ・サㇺ・ウン・ペッ」(崖の傍らにある川)に由来[50]
  • 梨野舞納(りやむない) - 岩内郡共和町 アイヌ語の「リヤㇺ・ナイ」(年を越す川)に由来[34]
  • 老古美(おいこみ) - 岩内郡共和町
  • 堀株村(ほりかっぷむら) - 古宇郡泊村 アイヌ語の「ホㇿカ・ㇷ゚」(後戻りするもの)に由来[51]
  • 神恵内村(かもえないむら) - 古宇郡神恵内村 アイヌ語の「カムイ・ナイ」(神の川)に由来[52]
  • 積丹(しゃこたん) - 積丹郡積丹町 アイヌ語の「サㇰ・コタン」(夏の村)に由来[53]
  • 南幌(なんぽろ) - 空知郡南幌町 「ポロ・モイ」= 幌向(大きな川の曲がり)の南部に位置したことに由来[54]
  • 晩生内(おそきない) - 樺戸郡浦臼町 アイヌ語の「オ・ショㇱケ・ナイ」(川尻が崩れている川)に由来[55]
  • 留久(るうく) - 樺戸郡新十津川町 アイヌ語の「ル・クㇱ・ペッ」(道が通る川)に由来。行政地名には、存在しない。
  • 妹背牛(もせうし) - 雨竜郡妹背牛町 アイヌ語の「モセ・ウㇱ」(イラクサの生えるところ、あるいは草刈りをするところ)に由来[56]
  • 秩父別(ちっぷべつ) - 雨竜郡秩父別町 アイヌ語の「チェㇷ゚・ペッ」(魚の川)、あるいは「チ・クㇱ・ペッ」(我ら通る川)、「チㇷ゚・クㇱ・ペッ」(舟が通る川)に由来[57]
  • 和(やわら) - 雨竜郡北竜町 開拓者の出身地千葉県埜原村(やわらむら)に由来[58]
  • 比布(ぴっぷ) - 上川郡比布町 アイヌ語の「ピピペッ」(石のごろごろしている川)、あるいは「ピオㇷ゚」(石の多いもの)に由来[59]
  • 勇駒別(ゆこまんべつ) - 上川郡東川町 アイヌ語に「ユ・コ・オマン・ペッ」(湯に向かう川)に由来[60]
  • 占冠(しむかっぷ) - 勇払郡占冠村 アイヌ語の「シ・ムカㇷ゚」(鵡川の本流)より[61]。(鵡川は、アイヌ語の「ムッカ・ペッ」(塞がる川)、あるいは「ムカㇷ゚」(ツルニンジンのあるところ)から[62]
  • 苫鵡(とまむ) - 勇払郡占冠村 アイヌ語の「トマㇺ」(湿地)より[61]
  • 和寒(わっさむ) - 上川郡和寒町 アイヌ語の「アッ・サㇺ」(オヒョウの傍ら)より[63]
  • 美羽烏(びばかるうし[注釈 2]) - 上川郡剣淵町 アイヌ語の「ピパ・カㇽ・ウㇱ」(カラス貝を取るところ)より。
  • 音威子府(おといねっぷ) - 中川郡音威子府村 アイヌ語の「オ・トイネ・ㇷ゚」(川尻が汚れたもの)より[64]
  • 咲来(さっくる) - 中川郡音威子府村 アイヌ語の「サㇰ・ル」(夏の道)より[64]
  • 母子里(もしり) - 雨竜郡幌加内町 アイヌ語の「モシㇼ・ウン・ナイ」(島がある川)より[65]
  • 天売(てうり) - 苫前郡羽幌町 アイヌ語の「テウレ」(魚の背腸)、あるいはチェウレ(足)より[66]
  • 焼尻(やぎしり) - 苫前郡羽幌町 アイヌ語の「ヤンケ・シㇼ」(水揚げする島)より[66]
  • 雄信内(おのぶない[注釈 3]) - 天塩郡天塩町 アイヌ語の「オ・ヌㇷ゚・ウン・ナイ」(川尻に原野がある川)より[67]
  • 男能富(だんのっぷ) - 天塩郡天塩町 
  • 振老(ふらおい) - 天塩郡天塩町 アイヌ語の「フラ・ウェン・イ」(臭いの悪い所)より[68]
  • 敏音知(ぴんねしり) - 枝幸郡中頓別町 アイヌ語の「ピンネ・シㇼ」(男の山)より[69]
  • 枝幸(えさし) - 枝幸郡枝幸町 アイヌ語の「エサシ」(岬)より[70]
  • 活汲(かっくみ)- 網走郡津別町中川郡本別町 アイヌ語の「カックㇺ」(柄杓)より[71]
  • 止別(やむべつ) - 斜里郡小清水町 アイヌ語の「ヤム・ペッ」(冷たい川)より。
  • 訓子府(くんねっぷ) - 常呂郡訓子府町 アイヌ語の「クンネㇷ゚」(黒いもの)より[72]
  • 富武士(とっぷし) - 常呂郡佐呂間町 アイヌ語の「トプ・ウㇱ」(竹が群生しているもの)より[73]
  • 丸瀬布(まるせっぷ) - 紋別郡遠軽町 アイヌ語の「マウレセㇷ゚」(3つの川の集まる広い所)より。
  • 札久留(さっくる) - 紋別郡滝上町 アイヌ語の「サㇰ・ル」(夏の道)より[69]
  • 興部(おこっぺ) - 紋別郡興部町、紋別郡西興部村 アイヌ語の「オ・ウ・コッ・ペッ」(川尻が互いにくっつくもの)より[74]
  • 雄武(おうむ) - 紋別郡雄武町 アイヌ語の「オ・ム」(川尻が塞がる)より[75]
  • 礼文華(れぶんげ) - 虻田郡豊浦町 アイヌ語の「レプン・ケ・ㇷ゚」(沖の先へ削るもの[注釈 4])より[76]
  • 壮瞥(そうべつ) - 有珠郡壮瞥町 アイヌ語の「ソー・ペッ」(滝の川)より[77]
  • 平取(びらとり) - 沙流郡平取町 アイヌ語の「ピラ・ウトゥル」(崖の間)より[78]
  • 貫気別(ぬきべつ) - 沙流郡平取町 アイヌ語の「ヌㇷ゚キ・ペッ」(濁り水の川)より[79]
  • 新冠(にいかっぷ) - 新冠郡新冠町 アイヌ語の「ニカㇷ゚」(木の皮)より[80]
  • 月寒(つきさっぷ) - 浦河郡浦河町 アイヌ語の「チキサニ」(ハルニレ)より[80]
  • 西舎(にしちゃ) - 浦河郡浦河町 アイヌ語の「ニチャ」(木を伐る)より[81]
  • 染退(しぶちゃり[注釈 5]) - 日高郡新ひだか町 「シペツ・チャリ」(鮭の産卵場)、「シペ・イチャン」・「シペッ・イチャニ」(本流が散らばる)など諸説ある[82]
  • 鳧舞(けりまい) - 日高郡新ひだか町 アイヌ語の「ケリマㇷ゚」(履き物焼くところ)より[83]
  • 音更(おとふけ) - 河東郡音更町 アイヌ語の「オトプケ」(髪が生ずるところ)より[84]
  • 長流枝(おさるし) - 河東郡音更町 アイヌ語の「オ・サルㇱ」(川尻に茅原が多くある川)より。
  • 居辺(おりべ) - 河東郡士幌町河東郡上士幌町 アイヌ語の「ウㇽ・ペッ」(丘の川)より[85]
  • 屈足(くったり)- 上川郡新得町 アイヌ語の「クッタㇻ・ウㇱ」(イタドリの群生するところ)より[86]
  • 雄馬別(おまべつ)- 河西郡芽室町
  • 更別(さらべつ) - 河西郡更別村 アイヌ語の「サラ・ペッ」(アシ・カヤが生い茂る地)より[80]
  • 生花苗(おいかまない) - 広尾郡大樹町 アイヌ語の「オイカ・オマ・ナイ」(波が越えて入る川)より[87]
  • 萠和(もいわ) - 広尾郡大樹町 アイヌ語の「モイワ」(小さな聖なる山)より[88]
  • 音調津(おしらべつ) - 広尾郡広尾町 アイヌ語の「オ・シララ・ウン・ペッ」(川尻に岩礁のある川)より[89]
  • 白人(ちろっと) - 中川郡幕別町 アイヌ語の「チロ・ト」(鳥の沼)より[90]
  • 利別(としべつ) - 中川郡池田町 アイヌ語の「トゥシ・ペッ」(縄の川)より[91]
  • 旅来(たびこらい)- 中川郡豊頃町 アイヌ語の「タㇷ゚コㇷ゚・ライ」(瘤のような山の近くの、流れのない川)より。
  • 押帯(おしょっぷ) - 中川郡本別町 アイヌ語の「オ・シュップ」(川尻の箱のような峡谷)より[85]
  • 負箙(おふいびら) - 中川郡本別町 アイヌ語の「ウフイ・ピラ」(燃える崖)より[92]
  • 勇足(ゆうたり) 中川郡本別町 アイヌ語の「エ・サン・ピタㇻ」(頭が浜のほうに出ている川原)より。これに「勇足」を当てて「えさんぴたら」と読ませたが難読なので「ゆうたり」と読みが変えられた[85]
  • 足寄(あしょろ) - 足寄郡足寄町 アイヌ語の「エショロ・ペッ」(沿って下る川)より[93]
  • 愛冠(あいかっぷ) - 足寄郡足寄町、厚岸郡厚岸町 アイヌ語の「アイカㇷ゚」(矢が届かない)より[94]
  • 大誉地(およち) - 足寄郡足寄町 アイヌ語の「オ・イ・オチ」(川のそばに「それ」の多い所[注釈 6])より[95]
  • 螺湾(らわん) - 足寄郡足寄町 アイヌ語の「ラウ・アン」(低い所)より[93]
  • 鷲府(わしっぷ) - 足寄郡足寄町 
  • 斗満(とまむ) - 足寄郡陸別町 アイヌ語の「トマㇺ」(湿地)より[96]
  • 勲祢別(くんねべつ) - 足寄郡陸別町 アイヌ語の「クンネ・ペッ」(黒い川)より[97]
  • 止若内(やむわっかない) - 足寄郡陸別町 アイヌ語の「ヤㇺ・ワッカ・ナイ」(冷たい水の川)より[98]
  • 鼈奴(べっちゃろ) - 十勝郡浦幌町 アイヌ語の「ペッチャロ」(川の口)より[99]
  • 跡永賀(あとえか) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「アトゥイ・カ」(海の上)、または「アトゥイ・オカケ」(海の跡)より[100]
  • 老者舞(おしゃまっぷ) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「オ・イチャン・オマㇷ゚」(川尻に鮭鱒が卵を産むところ)に由来[101]
  • 来止臥(きとうし) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「キト・ウㇱ」(ギョウジャニンニクがあるところ)に由来[100]
  • 賤夫向(せきねっぷ) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「チェプヌルンゲㇷ゚」(樹木の少ない山で石落ちるところ)に由来。
  • 初無敵(そんてき) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「ト・ウン・テㇰ」(沼であるような)に由来。
  • 知方学(ちっぽまない) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「チㇷ゚・オマ・ナイ」(舟のある川)に由来[101]
  • 重蘭窮(ちぷらんけうし) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「チㇷ゚・ランケ・ウシ」(舟下ろしをするところ)より[102]
  • 入境学(にこまない) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「ニ・オマ・ナイ」(流木のある川)に由来。
  • 冬窓床(ぶいま) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「プイ・モイ」(穴のあいた岩のある入江)に由来。
  • 又飯時(またいとき) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「ワッカ・タ・エトク」(水を汲む源)に由来[103]
  • 分遣瀬(わかちゃらせ) - 釧路郡釧路町 アイヌ語の「ワッカ・チャラ・セ」(水がチャラチャラ音をさせる)より[104]
  • 厚岸(あっけし) - 厚岸郡厚岸町 アイヌ語の「アッケ・ウㇱ」(オヒョウの木の皮を剥ぐところ)より[105]
  • 片無去(かたむさり) - 厚岸郡厚岸町 アイヌ語の「カタㇺ・サㇽ」(ツルコケモモのある湿原)より。
  • 別寒辺牛(べかんべうし) - 厚岸郡厚岸町 アイヌ語の「ペカンペ・ウㇱ」(ヒシのあるところ)より[106]
  • 奔渡(ぽんと) - 厚岸郡厚岸町 アイヌ語の「ポン・ト」(小さな湖)より。
  • 羨古丹(うらやこたん) - 厚岸郡浜中町 アイヌ語の「ウライ・ヤ・コタン」(簗網の村)より。
  • 恵茶人(えさしと) - 厚岸郡浜中町 アイヌ語の「エサウㇱ」(頭を浜につけている沼)より。
  • 瞼暮帰(けんぼっけ) - 厚岸郡浜中町 アイヌ語の「ケネ・ポㇰ」(ハンノキの下)より[106]
  • 後静(しりしず) - 厚岸郡浜中町 アイヌ語の「シㇼ・スッ」(山の根本)より[107]
  • 仙鳳趾(せんぽうし) - 厚岸郡浜中町 アイヌ語の「チェッポ・オッ」(小魚がいる所)より。
  • 散布(ちりっぷ) - 厚岸郡浜中町 アイヌ語の「チュルㇷ゚」(アサリ貝)より[106]
  • 貰人(もうらいと) - 厚岸郡浜中町 アイヌ語の「ポン・モイレ・モイ」(小さな静かな湾)より。
  • 標茶(しべちゃ) - 川上郡標茶町 アイヌ語の「シ・ペッ・チャ」(大きな川の岸)より[108]
  • 茶安別(ちゃんべつ) - 川上郡標茶町 アイヌ語の「チャ・アン・ペッ」(岸の川)より。
  • 弟子屈(てしかが) - 川上郡弟子屈町 アイヌ語の「テㇱ・カ・カ」(の岸の上)より[109]
  • 跡佐登(あとさのぼり) - 川上郡弟子屈町 アイヌ語の「アトゥサ・ヌプリ」(裸の山)より[110]
  • 屈斜路(くっしゃろ) - 川上郡弟子屈町 アイヌ語の「クッチャル」(沼の喉口)より[111]
  • 鐺別(とうべつ) - 川上郡弟子屈町 アイヌ語の「ト・ペッ・クシ」(ふたつに分かれる川)より[100]
  • 最栄利別(もえりべつ) - 川上郡弟子屈町 アイヌ語の「モイレ・ぺッ」(流れの遅い川)より。
  • 雪裡(せつり) - 阿寒郡鶴居村 アイヌ語の「セッ・チリ・ウㇱ・イ」(巣・鳥の多い所)より[112]
  • 御札部(おさっぺ) - 白糠郡白糠町 アイヌ語の「オ・サッ・ぺ」(川尻が枯れているところ)より。
  • 標津(しべつ) - 標津郡中標津町標津町 アイヌ語の「シ・ペッ」(大きな川)より[113]
  • 色丹(しこたん) - 色丹郡色丹村北方領土) アイヌ語の「シ・コタン」(大きな村)より[114]
  • 紗那(しゃな) - 紗那郡紗那村(北方領土) アイヌ語の「シャン・ナイ」(下る川)より[115]
  • 蘂取(しべとろ) - 蘂取郡蘂取村(北方領土) アイヌ語の「シ・ペッ・オㇿ」(大きい川のところ)より[115]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ この場合の「それ」とは、親沼を意味する
  2. ^ 「びばからす」、「びばがらす」とも言う
  3. ^ 幌延町の雄信内駅は「おのっぷない」とも言う
  4. ^ 崩れた断崖を意味する
  5. ^ 「しべちゃり」、「しびちゃり」とも言う
  6. ^ この場合の「それ」(アイヌ語ではイ)は、アイヌが敬うヒグマ、あるいは不吉な生き物として恐れる蛇のことである。実名を言うのを憚り、婉曲に「それ」と表現した。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d 山田秀三 1984, pp. 27.
  2. ^ 山田秀三 1984, pp. 34.
  3. ^ 山田秀三 1984, pp. 22.
  4. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 426.
  5. ^ 山田秀三 1984, pp. 427.
  6. ^ 山田秀三 1984, pp. 492.
  7. ^ 山田秀三 1984, pp. 497.
  8. ^ 山田秀三 1984, pp. 493.
  9. ^ 山田秀三 1984, pp. 92.
  10. ^ 山田秀三 1984, pp. 110.
  11. ^ 山田秀三 1984, pp. 277.
  12. ^ 山田秀三 1984, pp. 279.
  13. ^ 山田秀三 1984, pp. 267.
  14. ^ 山田秀三 1984, pp. 283.
  15. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 201.
  16. ^ 山田秀三 1984, pp. 209.
  17. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 40.
  18. ^ 榊原正文 石狩Ⅱ 2002, pp. 242.
  19. ^ 山田秀三 1984, pp. 180.
  20. ^ 山田秀三 1984, pp. 44.
  21. ^ 山田秀三 1984, pp. 240.
  22. ^ a b c 山田秀三 1984, pp. 242.
  23. ^ 山田秀三 1984, pp. 241.
  24. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 57.
  25. ^ 榊原正文 石狩Ⅱ 2002, pp. 167.
  26. ^ 山田秀三 1984, pp. 91.
  27. ^ 山田秀三 1984, pp. 90.
  28. ^ 山田秀三 1984, pp. 397.
  29. ^ 山田秀三 1984, pp. 404.
  30. ^ 山田秀三 1984, pp. 32.
  31. ^ 山田秀三 1984, pp. 117.
  32. ^ 榊原正文 2006, pp. 134.
  33. ^ 榊原正文 2006, pp. 131.
  34. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 472.
  35. ^ 山田秀三 1984, pp. 121.
  36. ^ 榊原正文 石狩Ⅰ 2002, pp. 48.
  37. ^ 山田秀三 1984, pp. 113.
  38. ^ 榊原正文 2006, pp. 133.
  39. ^ 榊原正文 石狩Ⅰ 2002, pp. 154.
  40. ^ 山田秀三 1984, pp. 245.
  41. ^ 山田秀三 1984, pp. 414.
  42. ^ 山田秀三 1984, pp. 415.
  43. ^ 山田秀三 1984, pp. 439.
  44. ^ 山田秀三 1984, pp. 441.
  45. ^ 山田秀三 1984, pp. 452.
  46. ^ 山田秀三 1984, pp. 446.
  47. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 457.
  48. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 456.
  49. ^ 山田秀三 1984, pp. 464.
  50. ^ 山田秀三 1984, pp. 465-466.
  51. ^ 山田秀三 1984, pp. 471.
  52. ^ 山田秀三 1984, pp. 477.
  53. ^ 山田秀三 1984, pp. 482.
  54. ^ 山田秀三 1984, pp. 42.
  55. ^ 山田秀三 1984, pp. 48.
  56. ^ 山田秀三 1984, pp. 89.
  57. ^ 山田秀三 1984, pp. 81.
  58. ^ 山田秀三 1984, pp. 79.
  59. ^ 山田秀三 1984, pp. 100.
  60. ^ 山田秀三 1984, pp. 109.
  61. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 374.
  62. ^ 山田秀三 1984, pp. 370.
  63. ^ 山田秀三 1984, pp. 153.
  64. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 143.
  65. ^ 山田秀三 1984, pp. 88.
  66. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 133.
  67. ^ 山田秀三 1984, pp. 141.
  68. ^ 山田秀三 1984, pp. 140.
  69. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 170.
  70. ^ 山田秀三 1984, pp. 172.
  71. ^ 山田秀三 1984, pp. 211.
  72. ^ 山田秀三 1984, pp. 203.
  73. ^ 山田秀三 1984, pp. 190.
  74. ^ 山田秀三 1984, pp. 178.
  75. ^ 山田秀三 1984, pp. 177.
  76. ^ 山田秀三 1984, pp. 413.
  77. ^ 山田秀三 1984, pp. 406.
  78. ^ 山田秀三 1984, pp. 363.
  79. ^ 山田秀三 1984, pp. 365.
  80. ^ a b c 山田秀三 1984, pp. 344.
  81. ^ 山田秀三 1984, pp. 343.
  82. ^ 山田秀三 1984, pp. 352.
  83. ^ 山田秀三 1984, pp. 349.
  84. ^ 山田秀三 1984, pp. 314.
  85. ^ a b c 山田秀三 1984, pp. 296.
  86. ^ 山田秀三 1984, pp. 321.
  87. ^ 山田秀三 1984, pp. 324.
  88. ^ 山田秀三 1984, pp. 328.
  89. ^ 山田秀三 1984, pp. 332.
  90. ^ 山田秀三 1984, pp. 308.
  91. ^ 山田秀三 1984, pp. 294.
  92. ^ 山田秀三 1984, pp. 297.
  93. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 299.
  94. ^ 山田秀三 1984, pp. 300.
  95. ^ 山田秀三 1984, pp. 301-302.
  96. ^ 山田秀三 1984, pp. 302.
  97. ^ 山田秀三 1984, pp. 304.
  98. ^ 山田秀三 1984, pp. 303.
  99. ^ 山田秀三 1984, pp. 290.
  100. ^ a b c 山田秀三 1984, pp. 261.
  101. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 260.
  102. ^ 山田秀三 1984, pp. 259.
  103. ^ 山田秀三 1984, pp. 262-263.
  104. ^ 山田秀三 1984, pp. 260-261.
  105. ^ 山田秀三 1984, pp. 257.
  106. ^ a b c 山田秀三 1984, pp. 256.
  107. ^ 山田秀三 1984, pp. 255.
  108. ^ 山田秀三 1984, pp. 272.
  109. ^ 山田秀三 1984, pp. 273.
  110. ^ 山田秀三 1984, pp. 276.
  111. ^ 山田秀三 1984, pp. 274.
  112. ^ 山田秀三 1984, pp. 268.
  113. ^ 山田秀三 1984, pp. 232.
  114. ^ 山田秀三 1984, pp. 243.
  115. ^ a b 山田秀三 1984, pp. 250.

参考文献

[編集]
  • 榊原正文『データベース アイヌ語地名2 石狩Ⅰ』北海道出版企画センター、2002年8月5日。ISBN 978-4832802056 
  • 榊原正文『データベース アイヌ語地名3 石狩Ⅱ』北海道出版企画センター、2002年12月5日。ISBN 978-4832802063 
  • 榊原正文『アイヌ語地名釣歩記--北海道のエコ・ツーリズムを考える』北海道出版企画センター、2006年2月25日。ISBN 978-4832806030 
  • 山田秀三『北海道の地名』北海道新聞社、1984年。ISBN 978-4893633217 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]