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「デビルマン」の版間の差分

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=== AMON デビルマン黙示録 ===
=== AMON デビルマン黙示録 ===

2021年2月22日 (月) 09:27時点における版

デビルマン

ジャンル ホラーアクションダーク・ファンタジー
漫画
作者 永井豪
出版社 講談社
掲載誌 週刊少年マガジン
レーベル 講談社コミックス
発表号 1972年25号 - 1973年27号
巻数 全5巻
話数 全53話
アニメ
原作 永井豪
監督 勝間田具治 ほか
脚本 辻真先 ほか
キャラクターデザイン 小松原一男
音楽 三沢郷
アニメーション制作 東映動画
製作 NET、東映動画
放送局 NET系
放送期間 1972年7月8日 - 1973年3月31日
話数 全39話
OVA:
デビルマン 誕生編 / デビルマン 妖鳥死麗濡編
原作 永井豪
監督 飯田つとむ
キャラクターデザイン 小松原一男
アニメーション制作 オープロダクション
製作 講談社
キングレコード(誕生編)
バンダイ(妖鳥死麗濡編)
発売日 1987年11月1日(誕生編)
1990年2月25日(妖鳥死麗濡編)
話数 全2話
OVA:AMON デビルマン黙示録
原作 永井豪
監督 竹下健一
キャラクターデザイン 神志那弘志
アニメーション制作 スタジオライブ
製作 SPE・ビジュアルワークス
発売日 2000年5月24日
話数 全1話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

デビルマン』は、永井豪により1972年から1973年にかけて製作された日本漫画作品、およびこれと同時期に制作・放送されたTVアニメ

概要

変身ヒーローもの企画として、永井豪が自作品『魔王ダンテ』(「ぼくらマガジン」連載)をベースに「悪魔をヒーローとした作品」として基本設定を行い、漫画版は永井豪が執筆し、『週刊少年マガジン』の1972年25号(6月11日号)から1973年27号(6月24日号)にかけて全53話で連載された。同時期に、NETテレビではテレビアニメ版で脚本担当の辻真先がオリジナルストーリーを構成した。

両作には「漫画作品のアニメ化」もしくは「アニメ作品の漫画化」といった関係ではなく、永井自身が指摘しているような「同一の基本設定を使用して描かれた2つの作品」という関係に近い[* 1]。漫画版のテーマは「ホラー」であり[1]、古典的なホラーからモダンホラーまで、様々な要素が見られる。また連載当時、購読者層がTVよりも高く大学生までだったこと、永井自身の描きたいテーマを深めたいという希望を編集部と同意したことなどから、連載を経るごとに黙示録的な大河要素のある構成へと変遷していった。これに対し、アニメ版はTV視聴者を対象に漫画より幅広い年齢層の視聴者に向けて、原則一話完結のヒーローものの体裁を取っている。

漫画版

漫画版ストーリー

197X年。不動明は居候先の牧村家の娘・美樹と仲良く学校に通う大人しい少年であったが、ある日、親友の飛鳥了から、他の生物との合体能力を持った地球の先住人類「デーモン(悪魔)」が200万年の眠りから目覚めて復活し、地球を人類から奪い返そうとしていることと、デーモンの研究をしていた了の父が、デーモンと合体して心を支配される前に自殺したことを知らされ、デーモンと合体し、その超能力を取り入れてデーモンと戦う話を持ちかけられる。しかし、これを得るには、理性を捨て本能のみで動いている時に憑依させ、かつ、デーモンの意思を正義の心で抑え込まなければならなかった。デーモンに襲われた恐怖で理性を失った明は、デーモンの一人であるアモンに憑依され、悪魔の体と人間の心を併せ持つデビルマンとなることに成功する。

デーモンたちは、デビルマンとなった明を倒すため次々と刺客を送ってくるが、明はそれらを倒していく。やがてデーモンは人類すべてに宣戦布告し、総攻撃を仕掛けてくる。デーモンによる無差別合体という自爆攻撃に人類がパニック状態となる中、明は了の制止を振り払い、単身でデーモンとの戦いに赴くものの、力尽き倒れる。とどめを刺されようとした時、デーモンの神である大魔神サタンの「デビルマンを殺すな」という意思がデーモンたちに伝えられ、明は解放される。

一人の力では戦えないと悟った明は、無差別合体で死なずにデビルマン化した者たちを集めて、デビルマン軍団を組織しようと考える。しかし「悪魔の正体は現代生活に不満を持つ人間である」と高名な科学者が発表したため、悪魔狩りの名の下、罪のない人々が政府により殺戮されていく事態となる。一方、自分の恐れた通りに事が進みすぎることに違和感を持った了は、事の発端を再確認するために自宅に戻るが、そこで了の父がデーモンの研究などしていなかったことと、飛鳥了なる少年はすでに交通事故で死んでいたことを知る。衝撃の事実に混乱している中、家に侵入してきたデーモンの一人のサイコジェニーに「お迎えに参りました」と告げられる。

数日後、デーモンがもう襲ってこないことに気づきかけていた人間の恐怖心を煽るため、了はテレビで、明がデーモンと合体した瞬間の映像を公開して「無数の悪魔が人間になりすましているので、殺せ」と人々を扇動する。正体がばれて牧村の家を出ざるを得なくなった明は、裏切った了を問い詰めるが、了は「明とデーモンを合体させたのは、人類を守らせるためでなく、次のデーモンの時代で共に生きたかったためだ」と答え、明は了が大魔神サタンであることを悟る。

悪魔特捜隊による拷問で牧村夫妻は惨殺され、美樹も暴徒と化した町の住人たちに惨殺される。最後の希望だった美樹も奪われて人間に失望した明は、デビルマン軍団を率い、地上の覇権を賭け、サタン率いるデーモン軍団との決戦を決意する。サタンもまた、明との決戦は避けられないことを分かっていた。サタンは自らの記憶を消し、人間になりきることによって人間の弱点をつかみ、デーモンたちに作戦立案の材料を与えていたのだった。ただ一つの誤算は両性具有のサタンが明を愛した結果、デーモンの敵となるデビルマンが誕生してしまったことだった。

20年ののち、人類は滅亡し、デビルマン軍団とデーモン軍団との最終決戦・アーマゲドンが始まる。

やがて戦いは終わり、半身を失った明にサタンは語る。かつて地球を支配していたデーモンは創造主たる神に滅ぼされようとしたが、それに反発したサタンがデーモン側について戦って勝ち、次の神との戦いのために永い眠りについたこと。目覚めたときに人類が地球を荒らしていたので許せず、「それを滅ぼそう」と決めたこと。しかしそれは、神が行おうとした愚行と同じことでしかなかったことだと。話を終えたサタンは明に謝罪するが、明はすでに息を引き取っていた。明を喪ったサタンが静かに涙を流していたそのとき、「天使の軍団」がそこに迫っていた。

登場人物

作中で名前が登場しなかった人物は、『永井豪ワールド 悪魔事典』(1991年バンダイ)に準拠する。

豪華愛蔵版 デビルマン』全5巻(1987年9月 - 12月、講談社)については「愛蔵版」と表記する。

主要人物

不動明(ふどう あきら)
本作の主人公。悪魔の体と人間の心を併せ持つデビルマン。合体したデーモンである勇者アモンが強い能力を持っていたことにより、並みの悪魔以上の能力を得ることになった。
デビルマンとなり得る資質「善良で純粋な心」を持ち正義を愛する若者。元来は小学生時代「東小のサイレン」と呼ばれた泣き虫で臆病な性格であったが、デビルマンになった事で精神に影響を受け、好戦的な性格に変わった。
両親が海外勤務中(OVAでは消息不明、小説版・映画版では死去、『DEVILMAN crybaby』では原作同様に海外勤務)につき、牧村家に居候している。
スポーツより、図書館で本を読んでいる方が性に合っている。
後半は組織的な攻撃を仕掛けてくるようになったデーモンに対抗するため、世界中からデビルマンを集めてデビルマン軍団を結成する。
飛鳥了(あすか りょう)
明の親友。日本人の父と白人の母の間に産まれた。考古学者であった父の研究を引き継ぎ、デーモンの存在を知る。そして、デーモンとの戦いに備え、最も信頼できる人間・不動明とデーモンの合体の準備を整えた。
序盤にて明とデーモンの戦いに巻き込まれ重傷を負い死亡したかに思えたが、実は生存しておりテレパシー能力らしきものが使えるようになる。(後の展開で了の能力ではないことがわかる)
後半はデーモンとの戦力差を実感し、人類を犠牲にしてでも明だけ生き残るよう方針転換する。徐々にこれまでの事件が自分の考え通りに展開していたことに疑問を抱くようになる。
外伝では同性ながら不動明を愛してしまった故の苦難が見られる。
テレビアニメ版では、飛鳥了に容姿が似ている「氷村厳(ヒムラー)(声 - 井上真樹夫)」というキャラクターが登場した。

牧村家

牧村美樹(まきむら みき)
牧村家の長女。同居人の明とは友達以上恋人未満の関係。明が気弱だった頃は、明に対して見下した態度を取っており、幼少期の失態をからかったり、ドス六に対して無用な喧嘩を展開し、及び腰な明を侮蔑する。男勝りで口も悪く、「平手美樹」と呼ばれるほどに手が早い。
明が(デビルマンになったため)好戦的になり、喧嘩にて力量を示してからは、好意的に振舞う。
後半、明が生物学的には人間でないことを知り驚愕するが、その心は人間・不動明のままだと受け入れる。だが、悪魔に恐怖した暴徒により惨殺され、五体をばらばらにされてしまう。その後、明の手で頭部だけが埋葬された。
OVAや小説版では、明がデビルマンになる前から彼の美点に眼を向けており、「不動明の腕っ節ではなく、人間性に惹かれている」ことが強調されている。
牧村健作(まきむら けんさく)
美樹の弟。愛称は「タレちゃん」。その理由は怖い目に遭うと失禁、すなわちおしっこを「タレ」てしまうから。美樹と同じく暴徒に惨殺される。
小説版では太朗(たろう)という名前で登場し、小学5年生であることが描写されている。
『DEVILMAN crybaby』では太郎(たろう)という名前で登場。明のアカウントを使用してサバトの映像を観るなどのデーモンへの憧れから最終的にデーモンに取り憑かれてしまい、食欲を抑えられず亜樹子を食べてしまった所をノエルと共に悪魔特捜隊に銃殺される。
牧村夫妻
明の父・礼次郎、妻・須弥子とは親友同士。両親が海外出張中の明を実の息子のように世話している。時代ゆえか、デビルマン化した明がケンカを半ば趣味としていても大して動じず、「ケンカは若いうちにたっぷりやっても良い。大人になればしたくても出来なくなる」と述べる。
明が生物学的には人間でないことが暴露されたため、悪魔特捜隊から逃がすが、その腹いせに本部に連行されて苛酷な拷問を受け死亡する。
漫画版では言及されなかったが、小説版では夫の名前は耕三(こうぞう)、妻の名前は亜樹子(あきこ)となっている。
『DEVILMAN crybaby』では夫の名前はノエル、妻の名前は亜樹子(あきこ)となっている。

デビルマン軍団と協力者たち

政(木刀政)
明に喧嘩を売った不良グループ(本人たちはプロレス野球部と名乗る)のリーダー。木刀が得物。
明に叩きのめされた挙句に、デーモンに操られていたのを助けられ、以降、人間のままグループ全員で、明とデビルマン軍団に協力する。牧村家が近隣の住民に襲撃された際に1人居合わせ、美樹と健作を守って奮戦したが、惨殺されて五体をバラバラにされた。
『DEVILMAN crybaby』ではアニメオリジナルキャラクターのワムが原作の政と同じ役割を担っている。
ドス六
不良グループの一員。ドス(短刀)が得物。序盤にて明と美樹に因縁をつけるが、1度目は銃を所持していた了に、2度目はデビルマンになったばかりの明に叩きのめされる。
中盤、仲間たちともども明に叩きのめされた挙句に、デーモンに操られていたのを助けられる。以降、人間のまま、牧村家の警護やデビルマン軍団の調査活動に協力する。
漫画版『AMON デビルマン黙示録』では、不動明について、戦闘能力もそうだが、恐ろしいデーモンと身一つで戦ってきた意志の強さに敬服している。アモンに逆に肉体を乗っ取られた不動明の意識を目覚めさせるために、失敗した時はメリケン錠に後を託し、自身に同意してくれた三人のデビルマンと合体を行う。結果成功し不動明を目覚めさせるためにアモンに特攻する。
『DEVILMAN crybaby』ではアニメオリジナルキャラクターのガビが原作のドス六と同じ役割を担っている。
メリケン錠
不良グループの一員。得物はメリケンサック。当初は茶髪だったが、再登場した時は黒髪になっていた。
カミソリ鉄
不良グループの一員。剃刀が得物。グループ内では一番大柄。
漫画版『AMON デビルマン黙示録』では、悪魔特捜隊との戦いで死亡する。
チェーン万次郎
不良グループの一員。チェーンが得物。グループ内で只一人、明るい色のコートを着ている。
漫画版『AMON デビルマン黙示録』では、悪魔特捜隊との戦いで死亡する。
見張り
デビルマン軍団本部の入り口をマシンガン片手に見張っている。明やドス六と同じ学生服を着ているが、不良グループの一員かは不明。また人間かデビルマンかも不明。
床屋をテーマにした合言葉で、本部への出入りをチェックする。
ミーコ
一見大人しい少女だが、万引きの腕は天下一品。デーモンに合体され、デビルマンと化したと知らずに自分の醜い姿に苦悩する。『永井豪ワールド 悪魔事典』によるとデビルマンとしての名前は「トゥルグ」という。
デーモンの総攻撃後は悪魔研究所に収容され、実験材料にされたところを明に救出される。
胴体部分は奇怪な血管のような物に覆われ、胸部と腹部に大きな穴があり、そこから濃硫酸を多く含む液体を噴出させる。また下腹部には赤外線視力のある二つの目を備える。
漫画版『AMON デビルマン黙示録』では、デビルマンになる前からドス六と知り合いだった。
小説版の人間社会崩壊後の世界ではデビルマン軍団を華やかなドレス姿で慰問するなどアイドル的存在にもなったようだ。
OVA版『AMON デビルマン黙示録』では、ユミ(OVA版オリジナルキャラクター)と共に「不動明の側近」として描かれている。
『DEVILMAN crybaby』では不動明や牧村美樹と同じく陸上部に所属。物語途中で出会った青年、ククンと共にサバトに参加し、デビルマン化する。
プフール
人間体型の犬といった姿の女性デビルマン。聖書に詳しく、サタンに関する情報を明に伝えた。『永井豪ワールド 悪魔事典』によると犬らしく優れた嗅覚と持久力を備え、発達した犬歯での咬みつきで戦う。
作中には名前は出てこないが、小説版では「泉まさみ」という名前で登場し、かつて中学校の教師だった、という背景も示されている。
デスプロー
頭部に節足動物の足を生やし、身体を甲殻で覆った青年デビルマン。『週刊少年マガジン』連載時は単なるモブキャラに過ぎなかったが、『永井豪ワールド 悪魔事典』1991年バンダイ)で名前と変身後の姿が描かれた。また、漫画版『AMON デビルマン黙示録』ではデビルマン軍団の幹部として登場し、アモン討伐の指揮をとる。
ボンズ・オブ・ヒンズー
デビルマンとなった僧侶の一団。厳しい戒律で精神を鍛えてきたため、デーモンの合体を受けた時、寺院にいたすべての僧がデビルマンとなった。
強力なテレパシーを有しており、世界中の同志を集め「デビルマン軍団」をそろえようと名乗り出ててきた。
作中では6人の僧侶が登場したが、彼らは全僧侶の代表団に過ぎない(小説版では、約3千人の集団として描写されている)。

デーモン

アモン
明と合体したデーモン。「地獄の野獣」「勇者」の異名を持つデーモン屈指の戦士だった。名前の由来は同名の悪魔アモン
『週刊少年マガジン』連載時には名前のみの登場だったが、「愛蔵版」第二巻の加筆にてシルエットが登場した。また、小説版や『AMON デビルマン黙示録』では1キャラクターとして登場している。
イルーゲ
明と了に最初に襲い掛かったデーモン。人間の女性をベースに、腕に翼を、下腹部に爬虫類の頭部が付随している。
爬虫類頭の口から超音波を発して明たちを足止めする。
テキスク
明と了に襲い掛かったデーモン。人間の女性をベースに、頭から4本、両肩・両腕から1本ずつ、胸部から2本、都合10本の蛸足を生やしている。また、下腹部には大きな単眼が付随している。
3名の同胞と共に明と了を奇襲するが、2人が地下室に逃げ込んだため、追跡を断念する。
ウェルバス
了が地下室に招いた女性と合体したデーモン。左眼にあたる部分からの触手が特徴。デビルマン明が最初に倒すデーモンとなる。
シレーヌ
デビルマン明への最初の刺客。美女の容姿のベースに。頭に巨大かつ美しい羽根を、手足に強力なカギ爪を持つ。セイレーンがモチーフ。
部下たちを倒した明の隙をつき、捕縛する。そのまま大魔王ゼノンのもとに連行しようとするが、飛鳥了の横槍で失敗し、地上で明と死闘を繰り広げた末に重傷を負う。その時加勢としてカイムらが出現、決死の合体によりカイムの角で明を貫くが、とどめを刺す直前に勝利を確信した微笑を浮かべたままこときれる。
「愛蔵版」ではアモンに憧れを寄せる場面が追加されており、それゆえにアモンの身体を乗っ取った明を激しく憎んでいることが強調されている。
なお、辻真先の小説に当てた永井豪の解説では、シレーヌの名前とイメージは辻がアニメ用に作ったもので、そこから永井がキャラクターデザインをし、このキャラクターを気に入った永井が漫画に逆輸入した事が明かされている。
ゲルマー
シレーヌの部下。節足動物の手足とナメクジのような下半身が特徴。水と同化する能力や、体内の水を飲んだ者の意識を乗っ取る能力を持つ。
アグウェル
シレーヌの部下。不定形で地面や壁に同化する能力を持つ。
『永井豪ワールド 悪魔事典』1991年バンダイ)によると、元は一種のエネルギー体だったらしい。
カイム
シレーヌの救援に現れたデーモン。彼女の勝利のためにその身を捧げた。
四足歩行型で、サイの身体をベースに、肩から強大な角を生やしている。
イーダー
人間社会に潜んでいるデーモン。額に一本角を、両肩部分に大きな眼を生やしている。
人間の肉が好物で、たびたび人間を襲っていたが、隠蔽には気を配らなかった。そのため、飛鳥了に正体を見破られ、殺害される。
「愛蔵版」では、イーダーが登場する場面はことごとくカットされている。
魔将軍ザン
ゼノン配下の百の魔将軍の1人。百の悪魔から成るザン魔団の将。胸に四つの眼と大きな口を持っているのが特徴。
変身能力に秀でており、初登場時は糸に変身し、体内から蜘蛛の群れを操って明たちに挑戦した。膠着状態になるや、蜘蛛の体内から脱出し、デーモンの姿になって明たちを威圧した後に姿を消す(「愛蔵版」では、蜘蛛を操っていたのはラズバというデーモンに改められた)。
2度目は、部下に「デビルマン明を殺傷するな」というサタンの意志を伝えた。テレビアニメでは、同じ肩書きをもつデーモンとしてザンニンが登場している。
ラズバ
「愛蔵版」の加筆にのみ登場するデーモン。魔将軍ザンが学校を襲撃するエピソードは、このラズバの仕業として描かれる。
ジンメン
ザンの部下で亀の姿をしたデーモン。人間を好んで食べ、喰った相手の顔と意識が甲羅に浮かび上がる。その特性を生かし、デビルマン明の親友であるサッちゃんの顔と意識を人質とする。
「自分は人間達が牛や豚を食べるのと同じように人間を食っただけ」などとうそぶいたり、甲羅の人面を誤射したデビルマンに「おまえは人間を殺したんだ」と非難するなどして心理的な揺さぶりをかけた。
『DEVILMAN crybaby』では明の父がデーモン化したという設定で登場。共に海外から帰国した明の母を他の乗客と共に捕食し、顔と意識を甲羅に浮かび上がらせ、明を戦意喪失寸前にまで追い詰めるも了の横槍により失敗する。
リィビィ
ザン魔団の一員と思われるデーモン。全身を木の葉で覆っている。
多くの戦友を殺めたデビルマン明を激しく憎んでおり、「デビルマン明を殺すな」という上意を伝えに来た魔将軍ザンに抗弁する。「魔王ゼノンに逆らってでもデビルマンを殺す」とまで言い放つが、大魔神サタンの意思だと知らされ、やむなく承諾する。
メドック
小型のデーモンで、ソビエト連邦首相に寄生する。超大国首相の立場を悪用し、デーモン総攻撃に乗じて核戦争勃発を目論む。
マストゥフ
ソビエト連邦首相秘書の身体を乗っ取った双頭のデーモン。二人分の脳細胞を持つためか、知力に優れている。
ロスシード
牧村家を襲撃したデーモン。下半身に頭部があり、両肩の間には窪みが存在し、分身である蛇が待機している。
牧村父とドス六、メリケン錠に迎撃される。
サイコジェニー
巨大な頭部を持ち強力な精神攻撃を行うデーモン。大魔神サタンの側近でもある。
悪魔王(大魔王)ゼノン
デーモン族を統率する魔王。力強い角と蹄を有している。4つの顔が特徴で、正面に角を生やした狼の顔、左肩に人間の美女の顔、右肩に角を生やした人間の男の顔、腹部に大きな耳を付けた獣の顔が付随している。テレパシー能力を活用し、人類に宣戦布告を行う。
小説版では最終決戦においてサタンと合体しており、以降のシリーズでは「サタンの一部」という扱いになっている。
大魔神サタン
12枚の翼を持つ美しい姿の堕天使。かつて「神」の片腕として共に地球に飛来したが、神がデーモンを嫌悪し滅ぼそうとしたことに反発し、デーモンと共に神と戦った。神の力の前になすすべもなく滅亡しかかっていたデーモンにとっては救世主であり、デーモンが神とあがめる存在。
男女の特性を併せ持つ両性生物である。人間の弱点を探るために、交通事故で死んだ飛鳥了になりすました。主人公 不動明に恋してしまい、それが原因で自らの計画に支障をきたす。

その他の登場人物

サッちゃん
明が引っ越す前の隣家に住んでいた少女。牧村邸のチャイムに背丈が届かない。明からは「親友」と呼ばれているが、彼女自身は「明お兄ちゃんの恋人」を自称しており、新幹線に乗って牧村邸まで会いに来た。明が喧嘩に強くなる(デビルマンになる)前から惚れており、その仲の良さには美樹も嫉妬するほどだった。
帰りの新幹線を悪魔ジンメンに襲撃され、彼女もジンメンに捕食されてしまう。
ススムくん
健作(タレちゃん)の友だち。最近、母親から虐待を受けるようになり、家に帰りたがらなかったが、父親が帰ってくると聞いて帰宅する。しかし、待ち受けていたものは……。
名前は、作者の読み切り作品『ススムちゃん大ショック』から。
雷沼教授
ノーベル生物学賞を受賞した教授。北海道の生物化学研究所にて、収容したデーモンやデビルマン、怪物化して死亡した人間の遺体を用いて、悪魔の正体について研究する。
デーモンの合体能力を知らないことと、地球上の知的生物は人間のみだという先入観が災いし、「悪魔の正体は、現代社会に不満を持ち体細胞を変化させた人間」だと誤って結論付けてしまう。
同時に、政府に対し「現代社会に不満を持つ人間」をも対象にした新しい「悪魔対策」を要請。彼の研究発表により、人間による「人間狩り」を引き起こす事になってしまう。
サタンの「親たち」に当たる存在。作中には姿が登場しない。太古、サタンを含めた多数の天使を率いて地球に飛来し、生命を創造した。地球生物から派生したデーモンを失敗作として地球ごと滅ぼそうとしたが、サタンの反感を買い、地球から追い返される。

用語

デーモン(悪魔)
人類出現以前、先史時代に地球を支配していた知的生物。闘争本能と殺戮本能を満足させる事が生き甲斐であるとされ、恐竜などの当時の生物やデーモン同士で弱肉強食の殺し合いを展開していた。
デーモンの能力で特筆すべきは合体能力である。これは他の生物・無生物と合体する事でその能力を獲得することができるというもので、元々は人間と同じような姿だったデーモンは合体を繰り返す事で異様な姿と数々の超能力を持つ超生物へと変化していった。また細胞の配列を変化させる変身能力も備えており、現代では人間に擬態して人間社会に潜伏する者もいた。男女の性も存在するが、生殖については不明。
なおデーモン同士や人間と合体した際は、より強い意志を持つ者の意識が肉体を支配する事となる。また人間との合体には後述のように難しい条件が存在する。
氷河期の到来によって氷の中に閉じこめられ、一部の個体は氷河期の終わりと共に復活して世界各地に悪魔・怪物の伝承を生む事となった。大部分は極地にて現代まで眠りについていたが復活、地球の覇者の座を奪回すべく人類滅亡を図る。現代においては大魔王ゼノンおよび百の魔将軍の下に組織化されており、デーモン全体の勝利のために多くの個体の死をもいとわない攻撃を行うまでになっている。ただし、関連作品では、アモンが「ゼノンに従わない戦士」として描かれたり、それに匹敵する戦士が「王」を名乗っていたりと、完全に統一された勢力、という訳ではないらしい。
なお劇中にて、デーモンは本来人類の天敵であり、デーモンが氷に閉じこめられたために人類が自然の摂理を越えて繁殖し、地球環境を破壊するまでになった事が示されている。
デビルマン(悪魔人間)
人間がデーモンと戦う唯一の手段として、デーモンと合体してその能力を獲得し、かつ人間としての意志を失わなかった者を指す。
人間とデーモンの合体は、通常は人間の持つ理性(本能を否定して人間らしく生きようとする心理)に対してデーモン側が拒絶反応を示すため困難であり、明も合体のため麻薬などで理性を失おうとしたが失敗、直後に他のデーモンに襲われた恐怖で理性を失った際に合体を果たした。また合体しても意志の弱い人間ではたちまち精神も支配されて「人間の知識を持つデーモン」になってしまうため、デビルマンになるには強い意志と善良な心でデーモンの意思を抑え込まなければならない。それでも合体したデーモンの精神の影響は避けられず、合体後の明は以前とは打って変わって好戦的な性格となり、また次第に合体したデーモン(アモン)の過去の記憶も獲得していった。デーモンの変身能力により、普段は元の人間の姿を取る事ができる。また、不動明のように、デビルマンになった者の眼の下には、蝙蝠模様のクマができる。
やがてデーモン達が人類を恐怖に陥れるために実行した「無差別合体」(通常は理性に対する拒絶反応により怪物化して死亡する)により、偶然前述の条件がそろった事でデビルマンとなった者が世界中に出現、明はデーモンに対抗すべく彼らを集めてデビルマン軍団を結成した。
漫画版では不動明を総大将とし、プフールが側近、ボンズ・オブ・ヒンズーが連絡役を務めているが、指揮系統は明確に描かれていない。
小説版では、統率力にたけた山野博士(戦闘能力は低い部類)が組織全体のリーダーを務め、古参かつ組織随一の戦闘員である不動明が戦闘指揮をとる。他にも、全国の支部や、人間によるシンパ団体が存在している。
OVA版『AMON デビルマン黙示録』では、人間社会にて存在を認識されているが、「デーモンと対立する悪魔」として嫌悪の対象にされている。
悪魔特捜隊
人間社会に潜むデーモンを一掃するために日本政府が発足させた警察隊。正式名称は「悪魔特別捜査隊」で、「特捜隊」「悪特隊」とも呼ばれる。
脳波探知装置、X線透写装置、血液分析装置などを備えた特捜自動車デーモンハンターカーで各地を巡回する。
隊はデーモンを探り出す捜査班と、デーモンを抹殺する攻撃班で編成されている。攻撃班は細菌銃、熱線銃などの攻撃武器と、脳波妨害ヘルメット、耐熱耐火服を用いてデーモンと戦う。
デーモンを狩り出すことが目的だが、人間社会からデーモンが引き揚げた状態では、デビルマン(生物学的にはデーモンと大差ない)、および誤認された人間のみが網に掛かることとなる。そのため、デビルマン軍団から見れば「敵(デーモン)の敵」にすぎず、「味方」とは認識されていない。
不動明を取り逃がした腹いせに牧村夫妻を連行し、拷問にかけて殺害した。夫妻以外にも誤認逮捕された人間への拷問にかけていた。更には「悪魔を殺していない、殺したのは人間ばかりだった。好きでやったのではなく、上からの命令でやっただけだ(だから自分達の命は助けて)」と言ったため、堪忍袋の緒が切れた不動明に焼き殺される。それ以後の動向は明言されていなかったが、『激マン! デビルマンの章』によると明の命令で完全に殲滅された。
小説版では、対デーモン戦への利用としてデビルマン軍団が人間(および、その科学力)を利用した旨が記されているが、かつての悪魔特捜隊以上に苛烈な仕打ちを行っており、デビルマンにならなかった人類は結果として滅亡している。
漫画版『AMON デビルマン黙示録』では、新たに本部を再建しドス六とメリケン錠を捕縛するが、結局はアモンに滅ぼされる。なお、バチカンに総本部が存在する「欧州の悪魔特捜隊」も登場しているが、ドス六たちを収監した「日本の悪魔特捜隊」との関連は不明。

製作

最終回についても全てを描ききれた訳でなく、『激マン! デビルマンの章』』最終巻あとがきでの永井の回想によれば、最終ページのあと、天使の軍団の光の玉に明の遺体とサタンも消滅させられ、さらに『創世記』の始まりの「光あれ」と逆の行為が行われ、光さえもなくなってしまった闇の中で聖書が閉じられる、といったイメージが持たれていたという。しかし永井は2014年現在、当時描いた最終回に納得しており、この最終回案はそれ以上のものにはならないと語る。よって『激マン!』執筆時に最終回後の加筆を行うという提案も打診されたものの、永井はこれを行わなかった[* 2]

影響

この強烈なストーリーは当時の読者のみならず、後世の作家にも影響を与えている。例えば『新世紀エヴァンゲリオン』での庵野秀明は『デビルマン』からの影響をインタビュー[2] で語っており、『甦るデビルマン』では大槻ケンヂらが『デビルマン』から受けた影響を語っている。

永井自身も『デビルマン』の印象は非常に強かったようであり、その後の作品群には『デビルマン』が直接・間接に影響しているものが多々見受けられる。『デビルマン』執筆終了直後、に連載を開始した『バイオレンスジャック』がその長大な物語のラストに、永井自身も含め誰も思いもしない「実は『デビルマン』の続編であった」ことに帰着された。

さらに『デビルマンレディー』(以降『レディー』と表記)が執筆された。こちらも当初は続編とは言明されてはいなかったが、物語の中盤からデビルマン不動明が登場している。作中にて、正編の後日談であり、デビルマン軍団とデーモン軍団の最終戦争後、神々によって再生された世界であることが明かされている。

その後、『AMON デビルマン黙示録』(マガジンZ:講談社)が、衣谷遊の作画で発表され、ビデオアニメ化されている。

また、『デビルマン』に対するトリビュートコミックとして、多くの漫画家による『ネオデビルマン』も発表された(1996年 - 1999年、コミックガンマ:竹書房?モーニング新マグナム増刊:講談社)。

ハリウッドを中心として海外からも、『デビルマン』を実写化したい、とオファーは過去に何度も寄せられたようだが[3][4]、いずれも「デビルマン=悪魔、敵」というコンセプトであったことやその他の契約上の理由などで、作者本人はOKしなかった、というエピソードがある。

単行本

バリエーション

本作は初単行本化の際に加筆修正が行われている。その後も新装丁での刊行に合わせて加筆修正されており、講談社が刊行したものだけでも合計4つのバージョンが存在する(コンビニ販売用廉価コミック版などは除く)。

加筆を繰り返した理由について、永井は連載当時の制作事情を挙げている。多忙だった上にベテランのアシスタントが独立したため、若いスタッフに頼らざるを得ず、出来上がりに不満があったものの、直す時間がなかったため、そのまま発表せざるを得ず、無念の思いがあったという[5]

  • 初出
    • 『少年マガジン』で連載されたオリジナル版。
      • 2018年刊。永井の画業50年記念の一環として、扉絵や各回の一部で用いられた「4色2色カラーページ」など、連載当時の状態を出来るだけ再現(復刻)した版が『デビルマン-THE FIRST-』と題し小学館から全3巻で刊行された[6](講談社でないのは2018年当時に永井が『ビッグコミック』で『デビルマンサーガ』を連載している事から)。
  • 講談社コミックス
    • 『デビルマン』全5巻+『新デビルマン』全1巻。
      • 初の単行本化。連載時は次回予告だったコマの描き直しや扉絵のカットなどが行われている。初出版からどこが改訂されたかは、1999年に刊行されたムック本『デビルマン解体新書』(ISBN 978-4063300703)に詳しく記載されている。のちにこれを完全復刻した版や文庫版、3巻にまとめたワイド版も刊行された。
    • 豪華愛蔵版
      • 1987年刊。『新デビルマン』を本編に組み込み再構成、再度加筆修正したもの。全5巻。
    • 改訂版
      • 2012年刊。連載40周年を迎えるにあたって更に加筆修正したもの。新装版を基に、絵の修正を行っている。全4巻。
  • 小学館 ビッグ コミックス〔スペシャル〕画業50周年愛蔵版
    • 2017年から2018年にかけて、永井の画業歴および雑誌ビッグコミックの出版歴が揃って半世紀となることを記念し刊行された。全5巻[7]。第1巻出版日が前述の『THE FIRST』よりも早いため、こちらが講談社以外では初めて刊行された版ということになる。
      出版に祭してカバー絵が全巻描きおろされ、全巻の裏表紙を横に並べると「デビルマン軍団」が一堂に揃うという趣向。

テレビアニメ版

テレビ版概要

漫画版は人間・不動明がデーモン族を吸収する形でデビルマンとなった(デーモンの力を持った人間)のに対し、テレビアニメ版は主題歌に歌われているように「人類滅亡をもくろむデーモン族の妖獣とデーモン族の裏切り者であるデビルマンが人間を守るために戦う」というストーリーで、不動明は体も意識もデーモンに乗っ取られている(人間の姿をしたデーモン)という基本設定が漫画版とは大きく異なる。

作者の個性によって設定が拡大し、終末テーマの大作SFへと発展していった漫画版に対して、テレビアニメ版はデビルマンが妖獣と戦う一話完結のストーリーという基本線を守り続け、ヒーローものとしてのスタンダードな展開を最後まで全うした。ただしほとんどのエピソードの脚本を手掛けた辻真先が永井豪作品のファンであり、そのテイストを意識してストーリーを展開したため、「勧善懲悪に終わらない毒のあるストーリー」「ギャグやブラックユーモアも交えた展開」など、永井作品の特色は充分に生かされていた。「戦中族」を自認する辻真先によると本作は「中国大陸で脱走した日本兵が、娘を守って日本軍をやっつける話」とのこと。脱走した日本兵はいずれ処刑される運命であり、漫画版に劣らない悲惨な最期である事が示唆されている[8]

物語はデーモン族との決着がつかぬまま終了し、約4か月後に公開された映画『マジンガーZ対デビルマン』においてその後もデーモン族と戦い続ける姿が描かれている。

放送データ

NETでの放送について。

  • 放送期間:1972年(昭和47年)7月8日から1973年(昭和48年)3月31日
  • 放送回数:全39話(初放映では38話まで、再放送で39話を放送)
  • 放送時間:毎週土曜日20時30分 - 20時56分(1972年10月以降は20時55分まで)
  • 放送局:NET系列

NETおよび同時ネット局での放送時間が26分→25分であるため、放送時間が26→25分(同時ネットバージョン)用と30分(遅れネット局および再放送のバージョン)用が作られた(各バージョンの名称はDVDより)。詳細については、後にほぼ同じスタッフで制作・放映された『マグネロボシリーズ』と共通する部分が多いため、マグネロボシリーズ#放送規格を参照。

テレビアニメ版ストーリー

ヒマラヤの氷の中にいたデーモン族が復活。魔王ゼノンの命令で人間界を滅ぼす為に不動明の体を乗っ取った悪魔・デビルマン(普段は高校生・不動明の姿をしている)。牧村の娘・美樹を愛したことで、美樹を守る為にデーモン族と戦うことを決意する。

テレビアニメ版の設定

漫画版では学生服を着用している不動明であるが、原作者の「不良っぽいヒーロー」像が児童番組では差し支えがあり、高校生という事を曖昧にするために私服を使用している。同原作者の漫画版で『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』でも主人公たちは学生服を着用しているが本作と同様な事情で全て私服に変更されている。日常は明たちが通う名門(なかど)学園を舞台にしている。小中高一貫の学校であるため、美樹の弟・健作ら小学生たちもドラマに関わっている。永井の『キッカイくん』からのスピンオフキャラとして、アルフォンヌ、ポチ、轟が登場する一方、木刀政らに相当するキャラは登場しない。

毎回送られてくるデーモン族の刺客=妖獣と戦うため、不動明は「ディヴィール(シナリオ表記より)」の掛け声とともにデビルマンに「変身」して戦う。当初、妖獣たちは裏切者であるデビルマンの粛清を主な目的とするが、物語中盤以降は、妖獣の行う無差別テロに牧村美樹らが巻き込まれ、明がそれに介入・阻止するのが基本フォーマットとなる。人間というものが理解できない、との発言も見られる。あくまでも主人公はデビルマンという名前のデーモン族であり、漫画版と異なりデビルマンは個人名である。不動明の意思はデビルマンに吸収されて消えているが、永井豪は「美樹への恋愛感情など、明の意思も生きてデビルマンの人格に影響している」と語っている。明=デビルマンの目的は人類全体の守護ではなく、あくまで美樹個人とその関係者を守る事であり、人類への帰属意識は極めて薄い。美樹に影響がない限り、他の者への被害を積極的に食い止めようとは考えていないが辻真先以外の者が脚本を担当した第5話などには若干の混乱が見られる。人間界に明の正体を知る者はなく、基本的に協力者はいない。後半はデーモン族を裏切った妖獣ララのみが、明の正体を知りつつコメディリリーフ的に協力している。テレビアニメ版はコメディ色を濃くして制作されたが、やはり「暗い」「残酷」という視聴者の反応が多かったため、ララのキャラクターが創作されたという。なお、これ以前にもデビルマンに好意的な妖獣(第12話のファイアム)は登場しているが、1話のみでレギュラーとはならなかった。また、映画『マジンガーZ対デビルマン』においては、マジンガーZの操縦者・兜甲児に正体を明かして共闘している。

  • 最終回で妖獣ゴッドが明と美樹の絆を絶とうと、彼がデビルマンであることを暴露し目の前で変身させる。しかし美樹はゴッドが変身させたのだと言い返し、闘いが終わった後も怖くないのかと問われて「明君は明君だもん」と応えている。

漫画版で重要な役割を果たす妖獣シレーヌやサイコジェニーが、単なる単発の敵扱いとなっている。また、漫画版では「魔将軍ザン」は名前のみで姿を見せない[* 3] が、魔将軍ザンニン、妖将軍ムザン、ゼノンと対等に近い地位にあるらしい妖元帥レイコックと、魔王ゼノンの配下の幹部が登場し、デビルマンに倒されるごとに交代している。なお、サタンについては一切言及されていない。漫画版ではデーモン族の本拠地は南極などの永久氷の中ではないかと言われてはいるものの不明である。一方、TV版ではヒマラヤと明示されている。

その他にも、光線技などを使う度に技の名前を叫ぶ。人間時に受けた傷が、変身して巨大化すると数倍に広がり、苦痛が酷くなる。デビルマンのキャラクターデザインが、漫画版よりヒーロー的にされている。漫画版の飛鳥了に相当する氷村巌は、役割や正体が大きく異なっている。など変更されている。

  • 了は当初は使い捨てのキャラクターの予定であり、永井がその正体や裏設定を思いついたのは物語中盤以降だったためである。
  • 漫画におけるデビルマンのデザインは、妖獣ゴッドのデザインに受け継がれている。

デビルマンの超能力および格闘術

デビルマンの容姿は生物として描かれた漫画版よりも整ったフォルムでデザインされ、ベルトやショートパンツ状の衣服を配して、変身ヒーローらしさを強調している。 等身大から約30m[9] までの巨大化が可能で、基本的には相手の妖獣に合わせたサイズで応戦している。

デビルチョップ
手刀による打撃。主に妖獣への先制攻撃に使用される。
デビルキック
跳び蹴り。威力はデビルチョップ以上だが隙が大きいために、かわされる事も多い。
デビルアイ
目からサーチライトのような光を発して相手を探索する。第37話などでは透視能力も見せている。
デビルイヤー
人間以上の聴力を持つ。第17話では不動明の姿でも使用。
デビルウイング
背中から出す飛行用の翼。その縁は強力な切断力を持つ。全身を覆い敵の攻撃を防ぐ事も可能。もがれても再生可能。
デビルカッター
腹部のベルトのバックルから連発される、三日月型のカッター。切断能力も高いが無固形型や再生能力がある妖獣には効かない場合もある。
デビルアロー
頭部の角から発射して相手を粉砕する超音波。劇中では音波と言うより稲妻のように表現されている。『マジンガーZ対デビルマン』では機械獣の装甲を破壊する威力を披露している。
デビルビーム
デビルマンの全身から発射される強力な熱光線。両手を交差させエネルギーを蓄積し解除後に凄まじい熱線を放つ。映像上は電撃のように描かれることもある。決まり手として多くの妖獣を葬った。

登場人物(アニメ版)

主要人物
デビルマン / 不動明
- 田中亮一
牧村美樹[* 4] 
声 - 坂井すみ江 / 吉田理保子パイロット版
漫画版と比べても変更が少ない。
牧村家
牧村健作(タレちゃん)
声 - 山本圭子
ミキの弟で失禁癖がある小学生。その事から「タレちゃん」と呼ばれるが本人は嫌がっていた。明を実の兄のように慕っている。
牧村耕作
声 - 鈴木泰明 / 北川国彦(第9話)
ミキとタレちゃんの父。考古学者で不動明の父の友人でもあった縁で不動明(デビルマン)を引き取った。
牧村夫人
声 - 佐久間夏生 / 吉田理保子(第34話)
耕作夫人でミキ達の母。明に対しても分け隔て無く接し、将来は明とミキが結婚することを望んでいる。
名門学園(なかどがくえん)
明たちが通う学校。小学部から高等部まで一つの敷地にあり、ポチ校長が総括責任者を務めている。
私立学校のはずであるが、劇中では小学生と高校生が混在している以外普通の学校との差異は見られず、地域の子どもたちが通っている。
アルフォンヌ先生(アルフォンヌ・ルイ・シュタインベック三世)
声 - 永井一郎
明とミキが通う高等部の教員。その素行にはかなり問題があり、ミキに言い寄ったり、既婚者でありながらアベックに嫉妬したりグラマラスな女性に目を奪われたり、電話ボックスをトイレ代わりにしたりと、気の向くままに行動している。しかしどことなく憎めない人物で、明を手のかかる不良生徒として扱いながら、割と親しく接している。コメディリリーフとしての出番は多く、専用BGMまで製作された。彼の意図なき行為が妖獣の撃破に貢献した事もある。
オンボロなアパートが住居。第10話では妻子が登場。
『マジンガーZ対デビルマン』にポチ校長と共に再登場している。
ポチ校長
声 - 八奈見乗児 / 田の中勇(第8話)
名門学園の校長。小柄で威厳は全くないがアルフォンヌの相方的存在で共にコメディリリーフであった。口癖は「せっかん、せっかん」。アルフォンヌとポチは、永井豪の初期ギャグマンガのヒット作『キッカイくん』のレギュラーキャラクターを設定変更して援用している。
轟紀世彦
声 - 北川国彦 / 大竹宏(第34話) / 山田俊司(第38話)
用務員。学園内の人物としては、やや常識がある人。容姿は『キッカイくん』における主人公の祖父・摩訶フユカイのものを流用している。
東大寺入郎
声 - 山田俊司
明のクラスメート。当初は名も無き眼鏡を掛けたガリ勉タイプであったが後半からはレギュラーとして定着する。暴力は嫌いで当初は明と衝突していた。チャコとは幼稚園からの幼馴染で相思相愛。
千夜子
声 - 坪井章子
ミキのクラスメート。名前は「チヤコ」だが、「チャコ」と呼ばれる。自宅は喫茶店「チャコ」。
桃山ミヨ(ミヨちゃん)
声 - 野村道子
タレちゃんのガールフレンドで少々ませている。牧村家の人々同様、妖獣の被害にあう事も多い。自宅では祖母がタバコ屋を営んでいる。
氷村巌(妖獣ヒムラー)
声 - 井上真樹夫
第5話 - 第14話に登場。漫画版の飛鳥了に酷似したキャラクター。名門学園への転入生で、何かにつけて不動明に挑発的な態度を取る。明と同様にオートバイを所持している。
その正体は妖獣ヒムラーで、明の監視と妖獣たちの援護が任務であった。明の関係者を利用する事も度々あったが最期は妖獣ヒムラーとして魔将軍ザンニンと共にデビルマンに敗れた。飛鳥了とは異なり、幹部クラスでもない一妖獣で、正体は猫に似た頭部と蝙蝠型の身体を持つ。
ミルク先生
健作のクラスを受け持つ女性教師。グラマーで美人。女子レスリングの元全日本チャンピオンである。第4話と第10話などで登場。
デーモン
魔王ゼノン
声 - 柴田秀勝
デーモン族の長。本作に関してはサタンは未登場で彼が最高権力者となっている。普段は蝙蝠のようなシルエットで登場するが、第10話では頭部に3面、胸部と腹部に2面、頭部に2本の角を持ち、全身を毛に覆われた正体を現した。
魔将軍ザンニン
声 - 増岡弘 / 中曽根雅夫(第12話 - 第14話)
第4話 - 第14話に登場。人間界征服とデビルマン討伐で後れをとっている魔王ゼノンが業を煮やして呼び寄せた初代幹部。性格は直情型。胸にある眼は反射板になっており、デビルビームをも跳ね返す。尻尾は鞭として使用。魔将軍と呼ばれているだけあって他の妖獣からも恐れられている。一方で彼を嫌う妖獣も少なくなく、ゼノンがザンニンの指揮下に入るよう命じると、露骨に不快感を示す妖獣もいた(ロクフェル、マーメイムなど)。デーモン族の拠点であったヒマラヤの地下でデビルマンと決戦に及び、戦死する。後に『マジンガーZ対デビルマン』で復活し、妖獣軍団の指揮を執った。
妖将軍ムザン
声 - 矢田耕司
第15話 - 第25話に登場。ザンニン亡き後、後任として登場した二代目幹部。ザンニンよりは部下を思いやる面もあるが自分に従順でない妖獣には容赦がない。多数の尻尾がある。肩書きは、当初はザンニンと同じ「魔将軍」だったが、第23話から「妖将軍」になっている。異次元空間をコントロールする能力を持ち、名門学園全体を異次元空間に封じてデビルマンと対決するが敗北した。
妖獣ララ
声 - 沢田和子
第26話〜36話に登場。頭が悪く他人の気持ちを読めない天然系の美少女。物質を変形させて別の物質を作り出す能力があり、自身の老婆のような崩れた顔も美少女に変形させている。戦闘力はほとんど無く頭も悪いため、妖獣たちからも軽視されていた。デビルマン=明に愛されていると誤解し、デーモン族を裏切ることになる。その性格のため、明やミキたちを振り回すことも多かったが、明にとっては自分の正体を知る友人でもあり、結果的にデビルマンを援護することも多かった。妖獣マグドラーの火炎弾を浴びて炎上し、明の目の前で消滅した。
妖元帥レイコック
声 - 里見京子
第27話〜35話に登場。三代目幹部で、ゼノンにデビルマン討伐の暁には新たな魔王となることを約束された女性デーモン族。普段は下半身が4つ足の半人半獣であるが、デビルマンとの直接対決で獣が燃え尽きて消滅するもドレス姿の人間の姿を現している。それまでの前任者より頭脳的な作戦を展開した。身にまとった衣服や装身具はすべて配下の妖獣(ジュエル、ミニヨン、ケネトス、ファイゼル、キルスキイ、ウエザース、実妹アルロン)が化身したものである。配下の妖獣をすべてを倒された末、デビルマンに直接対決を挑み、自らの時間を操る能力でデビルマンを翻弄するが、命の源であるバックルを破壊されて敗北した。
妖獣ゴッド
声 - 野田圭一
最終話に登場。魔王ゼノンの親衛隊長でデビルマンの元上司。神の如く数々の奇跡を起こして人間界を混乱に陥れ、ミキの前で不動明がデビルマンだと暴くも彼女に否定され、決死の覚悟で挑んだデビルマンに敗れる。

スタッフ

  • 製作担当 - 江藤昌治、菅原吉郎
  • 企画 - 有賀健、籏野義文
  • 原作 - 永井豪
    • 前述の通り「原作漫画の作者」ではなく、基本設定およびキャラクターの原案を担当
  • 音楽 - 三沢郷
  • プロデューサー - 宮崎慎一
  • 作画 - 清山滋崇友永和秀荒木伸吾兼森義則丹内司白土武小松原一男伊東誠
  • 撮影 - 菅谷正昭、高橋宏固、持田四郎、清水政夫、酒井寿一
  • 編集 - 本山収、鳥羽亮一、花房三郎、花井正明、井関保雄
  • 録音 - 波多野勲、高橋拓夫、荒川文雄、神原広己、山田一郎
  • 記録 - 池田紀代子、中嶋晴代、的場節代、暁ふじ子
  • 効果 - E&Mプランニングセンター
  • 選曲 - 宮下滋
  • 演出助手 - 奥西武、浦上昭人、小湊洋市、山口秀憲、大網郁夫、横田和喜、若宮清、山吉康夫、火巴明、伊賀秀美、佐野禎史、笠原静雄、堺和章、広川和之、佐々木正広
  • 製作進行 - 久保田弘男、豊島勝義、菅原吉郎、館浩二、堤四四三、石崎由子、三沢徹夫、大辻平八郎、筒井芳三、伊賀章二、信弘、枡谷正彦、間野起也、岡吉広、坂井和章、川田武範、佐伯雅久、吉沢孝男
  • 現像 - 東映化学
  • キャラクターデザイン - 小松原一男
  • オープニング・エンディングアニメーション
    • 演出 - 及部保雄 / 作画監督 - 小松原一男 / 美術 - 福本智雄
  • 制作 - NET、東映動画

主題歌

オープニングテーマ「デビルマンの歌」[* 5]
作詞 - 阿久悠 / 作曲・編曲 - 三沢郷 / 歌 - 十田敬三ボーカル・ショップ
キー局バージョンは1番のみ、ローカル局バージョンは1番と2番。
エンディングテーマ「今日も何処かでデビルマン」[* 6]
作詞 - 阿久悠 / 作曲 - 都倉俊一 / 編曲 - 青木望 / 歌 - 十田敬三
エンディングはローカル局バージョンのみにある。1話から12話は1番のみ、第13話から1番と2番。

各話リスト

  • 放送日はNETでのもの。
  • 登場妖獣はデビルマンと対決した妖獣のみとする(「リタ」「ファイアム」を除く)。
  • 1972年7月22日は『プロ野球オールスターゲーム第1戦』放送のため休止。
話数 放送日 サブタイトル 脚本 演出 作画監督 美術 登場妖獣(声) 視聴率
第1話 1972年
7月8日
悪魔族復活 辻真先 勝間田具治 小松原一男 福本智雄 06.6%
第2話 7月15日 妖獣シレーヌ 明比正行 白土武 浦田又治 07.8%
第3話 7月29日 妖獣ゲルゲ 山崎忠昭 白根徳重 森利夫 福本智雄 08.0%
第4話 8月5日 魔将軍ザンニン 辻真先 西沢信孝 荒木伸吾 遠藤重義 08.6%
第5話 8月12日 眠れる美女 ゾルドバ 高久進 設楽博 白土武 秦秀信 09.6%
第6話 8月19日 ロクフェルの首 辻真先[* 7] 新田義方 森利夫 遠藤重義 07.3%
第7話 8月26日 恐怖の人形使い ズール 鈴木実 小松原一男 土田勇 10.0%
第8話 9月2日 イヤモンとバウウ 中村一夫 福本智雄 10.4%
第9話 9月9日 脳波妖獣ゴンドローマ 白土武 横井三郎 11.5%
第10話 9月16日 妖獣ガンデェ 眼が歩く 落合正宗 福本智雄
  • ガンデェ(鈴木泰明)
  • ガンダガン(田の中勇)
  • ガンダー(つかせのりこ
11.5%
第11話 9月23日 真紅の妖花 ラフレール 津乃一 横井三郎
  • ラフレール(里見京子)
13.4%
第12話 9月30日 火焔妖獣ファイアム 森利夫 福本智雄 14.0%
第13話 10月7日 誇り高きマーメイム 小松原一男 辻忠直 14.0%
第14話 10月14日 氷の国への挑戦 邦原真琴 浦田又治
  • ザンニン
  • ヒムラー(井上真樹夫)
11.9%
第15話 10月21日 妖獣エバイン 千本の腕 落合正宗 尼寺一美 福本智雄 13.5%
第16話 10月28日 闇に住む 妖獣ジェニー 山口秀憲 森利夫 秦秀信 14.3%
第17話 11月4日 切手妖獣ダゴン 白土武 13.5%
第18話 11月11日 銀色の魔矢子 佐々木正広 小松原一男 12.2%
第19話 11月18日 妖獣アダル 人形作戦 白土武
  • アダル(増岡弘)
11.5%
第20話 11月25日 さらば妖獣ドランゴ 安藤豊弘 山口秀憲 森利夫 勝又激 13.1%
第21話 12月2日 妖獣ドローは人間が好き 辻真先 佐々木正広 小松原一男 秦秀信
  • ドロー(滝口順平)
14.6%
第22話 12月9日 妖獣ムガール 幻影の魔術師 落合正宗 尼寺一美 横井三郎 14.0%
第23話 12月16日 妖獣ベラ チベットの怪 白土武 秦秀信
  • ベラ(増山江威子)
13.3%
第24話 12月23日 妖獣ジャコン 生きている幽霊 山口秀憲 森利夫 勝又激 14.0%
第25話 12月30日 妖将軍ムザン 学園大襲撃 勝間田具治 小松原一男 秦秀信
  • ムザン
  • 名称不明の巨大生物
12.7%
第26話 1973年
1月6日
白銀の妖獣ララ 高見義雄 白土武
  • ドド(神山卓三)
11.6%
第27話 1月13日 妖獣ジュエル 果てなき欲望 白根徳重 落合正宗
  • ジュエル(野田圭一)
15.5%
第28話 1月20日 妖獣ミニヨン 悪魔のペンダント 明比正行 高倉建夫 下川忠海
  • ミニヨン(大竹宏)
12.0%
第29話 1月27日 妖獣ケネトス 謎のネックレス 小湊洋市 白土武 秦秀信 12.6%
第30話 2月3日 妖獣ファイゼル 影に狂う 山口秀憲 森利夫 勝又激 12.0%
第31話 2月10日 妖獣キルスキイ 真紅の旋風 佐々木正広 小松原一男 秦秀信 13.4%
第32話 2月17日 妖獣オーロラ 輝く牢獄 白土武 11.5%
第33話 2月24日 妖獣ウエザース 太陽の反乱 落合正宗 尼寺一美 10.5%
第34話 3月3日 妖獣アルロン 恐怖のマキシ 明比正行 高倉建夫 勝又激 11.2%
第35話 3月10日 妖元帥レイコック 凍れる学園 勝間田具治 白土武 秦秀信
  • レイコック
10.6%
第36話 3月17日 妖獣マグドラー 空飛ぶ熔岩 山口秀憲 森利夫 下川忠海
  • マグドラー(神山卓三)
11.2%
第37話 3月24日 妖獣ウッドドウ 怒れる緑 勝間田具治 小松原一男
  • ウッドドウ[* 8](今西正男)
09.5%
第38話 3月31日 妖獣ドリムーン 月は地獄だ 白根徳重 白土武 10.0%
第39話 [* 9] 妖獣ゴッド 神の奇蹟 小湊洋市
  • ゴッド(野田圭一)
-

放送局

※★ → 同時ネット

映像ソフト化

ソノラマエース パピイシリーズ

ドラマ - 妖鳥シレーヌ夫人
ソノシートのための録り下ろしドラマ。テレビアニメの第二話がベース。

前後番組

NET系列 土曜20:30 - 20:55枠
前番組 番組名 次番組
うなぎのぼり鯉のぼり
(1972年4月8日 - 7月1日)
(20:00 - 20:56)
デビルマン
(1972年7月8日 - 1973年3月31日)
ミクロイドS
(1973年4月7日 - 10月6日)
NET系列 土曜20:55 - 20:56枠
うなぎのぼり鯉のぼり
(20:00 - 20:56)
デビルマン
(1972年10月から1分縮小して継続)
ANNニュース
(20:55 - 21:00)
(1972年10月から1分拡大して継続)

OVA

誕生編・妖鳥死麗濡編

テレビアニメ版とは違い、永井の漫画の展開に比較的忠実なOVAが講談社を中心として製作、発売された。デビルマン誕生までを描いた『誕生編』、妖鳥シレーヌ及び魔獣ジンメンとの戦いを描いた『妖鳥死麗濡編』の2本が発売。テレビアニメ版も担当した小松原一男がキャラクターデザインを担当し、完結編となる3巻の発売も告知されたが、未完に終わった。 完結篇「アーマゲドン編」(ハルマゲドン編)も企画され、OVAとしては破格の1億2千万円の予算まで用意されたが、監督がその予算に納得せず、実現に至らなかった[23]。番外編として同一スタッフによる『CBキャラ 永井豪ワールド(ちびきゃら ながいごう わーるど)』「オレは悪魔だ デビルマン!」なども製作されている。2003年になってバンダイビジュアルより誕生編・妖鳥死麗濡編がセットとなった「OVA COLLECTION」(DVD)が発売されている。 2012年には、誕生編・妖鳥死麗濡編がセットとともに、音声特典として音響劇「デビルマン・アーマゲドン編」 (1998年10月に発売されたCD「デビルマン伝説」に収録。デビルマン軍団とサタン率いるデーモン軍団の最終決戦を描く。)が収録されたBlu-rayが発売されている。

声の出演
スタッフ
  • 原作・総指揮 - 永井豪
  • 監督 - 飯田つとむ
  • 脚本 - 永井豪、飯田つとむ
  • キャラクターデザイン - 小松原一男
  • 作画監督 - 小松原一男(妖鳥死麗濡編)、安藤正浩
  • 美術監督 - 椋尾篁(誕生編)、宮前光春(妖鳥死麗濡編)、海老沢一男(妖鳥死麗濡編)
  • 色指定 - 保田道世(誕生編)、西表美智代(妖鳥死麗濡編)
  • 原画 - 金田伊功鍋島修、松原京子、小松原一男、遠藤正明他
  • 撮影監督 - 玉川芳行
  • 編集 - 瀬山武司
  • 音響監督 - 山田悦司(誕生編)
  • 録音監督 - 千葉繁(妖鳥死麗濡編)
  • 音楽 - 川井憲次
  • 音楽制作 - キングレコード
  • プロデューサー - 田中利雄、鈴木良平、長谷川勝彦(誕生編)、村田耕一(誕生編)、末吉博彦(妖鳥死麗濡編)
  • アニメーション制作 - オープロダクション
  • 製作 - 講談社、キングレコード(誕生編)、バンダイ(妖鳥死麗濡編)
挿入歌[* 12]
LIGHT IT UP
作詞:坂本英三 / 作曲:福田洋也 / 歌・編曲:ANTHEM
SHOW MUST GO ON!
作詞:坂本英三 / 作曲:柴田直人 / 歌・編曲:ANTHEM

AMON デビルマン黙示録

2000年5月24日発売。販売元: SME・ビジュアルワークス

物語は序盤から人間が悪魔狩りを行うシーンから始まり、飛鳥による不動=デビルマンを公表したことで、牧村家に暴徒が押し寄せ美樹とタレちゃんが惨殺されてしまう。セーロスを筆頭としたデーモン軍と、明、ミーコ、ユミ(オリジナルキャラクター)等のデビルマン軍団による闘いの中、明の中にいるアモンが目覚め、圧倒的な強さからセーロス等を蹴散らす。サタン(飛鳥)と再会したアモンだったが、まだ不動明の意志が死んでいないことで、不動明の精神の中、アモンとデビルマンが対決する。

声の出演
スタッフ
主題歌
エンディングテーマ「目のまえのつづき」
作詞・作曲 - 国府達矢 / 歌- MANGAHEAD

その他のアニメ作品

CBキャラ 永井豪ワールド
1990年発売。永井豪原作のキャラクター達をSD化したアニメーション。
サイボーグ009VSデビルマン
2015年に劇場限定公開。サイボーグ009とのクロスオーバー作品。
DEVILMAN crybaby
2018年にNetflixで配信[24]。漫画版をオリジナル解釈を含みつつ、最初から最後まで映像化した作品。

その他のメディア

CDドラマ
  • 『デビルマン伝説』
    未完に終わったOVA版を引き継ぐ形で、1998年10月21日CD「デビルマン伝説」がファーストスマイルエンターテイメントより発売された。物語の結末であるアーマゲドン編がOVA版と同一の速水奨、水島裕の主演でCDドラマ化されている。なお牧村美樹については高野槇じゅんが引退したため、三石琴乃に変更され、ゼノンには堀勝之祐がキャスティングされた。脚本は瀧晃一、音楽は蓜島邦明が担当した。主題歌はTV版主題歌の「デビルマンのうた」と「今日もどこかでデビルマン」を水木一郎がカバーしたものが使用されている。なお本ディスクは当該ドラマだけでなく、永井豪の他作品『バイオレンスジャック』や『手天童子』等のイメージ音楽もあわせて収録されている。後にドラマパートは2002年2月20日発売の『永井豪ヒーロー伝説 音響劇 DEVILMAN アーマゲドン編』にそのまま再録されている。
映画
演劇
  • 『デビルマン 〜不動を待ちながら〜』
    デビルマンを基にした演劇作品。1991年6月に初公演され、以降、1996年6月に再演、2002年3月と6月に改訂版を公演、2006年には2チームによるダブルキャスティングで再演されている。漫画版終盤の悪魔狩りシーン(第五集黙示録編126-141ページまでの15ページ)をベースにしたオリジナルシナリオで、漫画版からは牧村美樹以外登場しない。また、2010年7月に再演された。
    出演キャラクター
    • 雨竜ハジメ
    • 大郷リョウ
    • 柴咲ヤマト
    • 城野アツシ
    • 泉ジュンヤ
    • 湖浜ミナモ
    • 荒野バク
    • 刈島ゴン
    • 植木ススム
    • 植木ユカリ
    • 白石エリカ
    • 北浦ヒトミ
    • 早川マチコ
    • 月野シグレ
    • 牧村美樹
    スタッフ
    作 - じんのひろあき
    脚色・演出 - 宇治川まさなり
    企画 - 山田とゐち
    制作 - オフィス・ホットロード
小説
永井豪の実兄永井泰宇が漫画版をノベライズしたもの。主人公・明の父母に不動礼次郎・須弥子の名が与えられていたり、アモンのかつての恋人でありシレーヌの妹であるイフェメラが登場したり、木刀政たち不良グループが終盤出てこず、代わりに牧村家襲撃のくだりではデビルマン化した礼次郎の助手(変身能力としては腕が斧状に変身する)が戦ったり、漫画ではほとんど描かれなかったハルマゲドンの描写にページを割いたり、原作にない(あるいは原作を補完する)設定や描写が多々なされている。設定やストーリー展開の一部はOVA版などにも取り入れられている。
ゲーム
『デビルマン』(ファミリーコンピュータ、1989年、ナムコ
漫画版準拠のアクションゲーム。不動明とデビルマンの姿を切り替えながら進む。途中襲われている人間を助けるか否かを選択する場面があり、見捨てると「HUMANゲージ」が減少する。このゲージがゼロになるとゲームオーバー。また、エンディング分岐にも影響する事もある。更にデビルマン(明)のみならず美樹やドス六なども操作可能である(その為、生身の人間がデーモンと互角に渡り合うという展開も)。本作はマルチエンディングであり、途中にいくつかのバッドエンドも用意されている。また、ラスボスに勝った場合と負けた場合でもエンディングは2通りある。原作基準の結末もある一方で、人類を救い、サタンを倒したデビルマンが神々と対峙するといった原作とは正反対の結末も用意されている。
『デビルマン』(プレイステーション、2000年、バンダイ
アクションアドベンチャー。ストーリーは漫画版に準拠している。
『悪魔雀〜デビルマージャン〜』(MS-Windows、2001年、オーツー)
麻雀ゲーム。
『デビルマン』(Mobage、2012年、ファンクリック)
ソーシャル・カードゲーム。悪魔との無差別合体による影響でデビルマンとなったプレイヤーは、原作に登場する様々な凶悪デーモンを倒してパーツを吸収し、5000億通りの組み合わせから最強デビルマンを目指す。
パチンコ
  • 『CRデビルマン』(2002年12月導入)
  • 『CRデビルマン倶楽部』(2003年5月導入)
  • 『CRデビルマン ?悪魔聖戦?』(2009年3月導入)
  • 『CRデビルマン倶楽部2』(2009年6月導入)
    ニューギンよりリリース。
パチスロ
  • 『デビルマン』
    2005年、エレコ(販売はアルゼ)よりリリース。パチスロ機(第5号基準機)。
    15インチ大型液晶でCGアニメがゲームと連動して映し出される。ストーリー展開とキャラクターは漫画版に準拠しながら、音楽や声優、演出はテレビアニメ版を再現しているという、漫画版とテレビアニメ版の折衷の姿をした、デビルマン史上でも珍しいメディア展開商品。
    TV版で明を演じた田中亮一がゲーム中の明の声を担当し、漫画版の明がTVアニメ版のように「デビール」のかけ声で変身し、デビルアローやデビルキックなどTVアニメ版のみで見られた技を繰り出す。また飛鳥了とシレーヌはOVA版でそれぞれ声を担当した水島裕、榊原良子を起用する一方、最終ボスである魔王ゼノンはTV版の柴田秀勝を起用している。
    ボーナスゲーム後に派生する、いわゆるリプレイタイム中に、特別ステージである永久氷原に移行すると魔王ゼノンとのボスバトルに発展。更にゼノンに勝利できると、確率は低いが漫画に沿った形で飛鳥了が正体(魔神サタン)を現すプレミアバトルに発展することがあり、勝利出来れば漫画版のラストシーンを再現したエンディングとなる。
    大当たり中のBGMは揃えた目によって音楽が変わるが、特定の条件をクリアすると水木一郎が歌うアニメ版主題歌、エンディングが流れる。
    小役とボーナスの同時抽選機能(重複フラグ)を備えた、業界で初めての機体であり、特定の小役を揃えた時点で大当たりが内部で当選していると、時間差で大当たりへと移行する。
    バトルリーチは「デーモンからの脱出(飛鳥了がデーモンから車で逃げる演出)」「美樹を救え(ゲルマー、アグウェル戦)」「妖鳥シレーヌ戦」「魔獣ジンメン戦」「妖虫ラズパ戦」「魔王ゼノン戦」、そしてプレミアである「大魔神サタン戦」。リプレイタイムであるデビルゲーム中に再度大当たりを引き戻すことで大当たりをループさせることが可能だが、出メダルを全般的に押さえた5号機であるため、実際の連チャン確率はやや低めに設定されている。
  • デビルマンII 悪魔復活
    2010年8月、エレコ(販売はユニバーサルエンターテインメント)よりリリース。パチスロ機(第5号基準機)。
  • 『デビルマンIII -悪魔ノ黙示録-』
    2015年11月、エレコ(販売はユニバーサルエンターテインメント)よりリリース。パチスロ機(第5号基準機)。

派生漫画作品

永井豪による作品
  • バイオレンスジャック(1973年 - 1990年、週刊少年マガジン週刊漫画ゴラク他)
    当初『デビルマン』とのつながりは示唆されず、徐々に永井豪作品のキャラクターが設定を変えて登場する作品へと変化した。その流れで、最終的に「全編が、漫画版『デビルマン』の後日談だった」というストーリーへと移行し、終結した。
  • 新デビルマン(1979年、1980年、1981年、増刊少年マガジン)
    歴史を改変しようとするデーモンを倒すため、明と了が時空を超えて過去の世界で戦うサイドストーリー。アドルフ・ヒトラージャンヌ・ダルクマリー・アントワネットカスター将軍などが登場する。単行本全1巻が発売されたが、豪華愛蔵版・改訂版では本編の一部として収録されている。
  • DEVILMAN(1980年、バラエティ)
    明による美樹(の首)の埋葬と、了との決別を描いたセリフなしの短編。『新デビルマン』の単行本の巻末に収録され、愛蔵版・改訂版では本編の一部として収録されている。
  • デビルマンレディー(1997年 - 2000年、週刊モーニング
    「『デビルマン』という漫画が広く知られている世界の出来事」として始まったが、中盤から『デビルマン』本編とリンクしていった。
    アニメ化もされたが、原作とは異なった解釈の物語である。
  • デビルマン対ゲッターロボ(2010年、チャンピオンRED
    ゲッターロボ』との共演で、不動明がゲッターチームと協力して、シレーヌが率いるデーモン軍と恐竜帝国の連合軍と戦う。
  • デビルマンサーガ(2014年 - 2020年、ビッグコミック
    ロボット技術の平和利用を目指す科学者・不動勇希が、軍事企業ル・ファール社に招聘される。そこで見た物は超古代の遺跡から発掘された謎の壁画、そして「悪魔の(デーモンアーマー)」と呼ばれるオーパーツだった。
他の作家による作品
  • 蛭田充版『デビルマン』(秋田書店『冒険王』1972年8月号から1973年6月号連載、1972年夏増刊号1973年正月増刊号掲載、『別冊冒険王』1972年夏号から1973年春号連載)
    テレビアニメ版に準拠した漫画。ただし、「不動明(人間)の意識がデビルマン(悪魔)を取り込み、デーモンと戦う」という、テレビアニメ版とは正反対の前提条件でストーリーが展開する。
    • SUNDAY COMICS版(1972年、秋田書店)
    • N COMICS版(1976年、永岡書店)
    • STAR COMICS版(1986年、大都社)
    • St COMICS版(1998年、大都社)
    • AKITA TOP COMICS WIDE版(2004年、秋田書店)
  • 風子瞳(五十子勝)版『デビルマン』(講談社『テレビマガジン』『たのしい幼稚園』掲載)。
    テレビアニメ版に準拠した漫画。
  • デビルマン戦団(井上大助、1987年、1988年、講談社『スーパーボンボン』連載)
    宇宙の超生命体Dマンと立花竜が融合し、デビルマンバリーとなって宇宙人と戦うオリジナルストーリー。
  • オレは悪魔だデビルマンくん(槙村ただし、1991年、小学館『月刊コロコロコミック』掲載)。
    デビルマンを中心に永井豪作品のキャラクターが大勢登場するギャグ漫画。
    単独の単行本化はされず、同著者の『ジャンジャジャ〜ン ボスボロットだい』単行本に併録された。
  • 闘神デビルマン岩本佳浩、1998年、講談社『コミックボンボン』連載)
    テレビアニメ版を軸に漫画版の要素を取り込んだアレンジ作品。
  • ネオデビルマン(1999年、2000年、講談社)
    複数の作家による、オムニバス形式のサイドストーリー集。永井豪自身の他、萩原玲二江川達也寺田克也石川賢ヒロモト森一岩明均永野のりこ高寺彰彦夢野一子三山のぼるとり・みき風忍田島昭宇神崎将臣安彦良和黒田硫黄が参加した。
  • AMON デビルマン黙示録(2000年 - 2003年、講談社『マガジンZ』連載。全6巻)
    衣谷遊による漫画版のif的な作品。牧村美樹の死をきっかけにアモンが明の体を支配するという、起こりえたもう1つの黙示録を描いている。後にOVA化された。「不動明の絶望から最終戦争の間の出来事」や「氷河期以前のデーモンと神々の戦争」を、アモンを中心に補完する漫画。
  • デビルマン黙示録strange days(2005年、講談社『マガジンZ』連載。全1巻)
    衣谷遊による作品。漫画版のデーモンによる宣戦布告が行われた時期に、四国に暮らす3人でバンドを組む高校生、宇土亜綺羅(うどあ きら)、春日竜(かすが りゅう)、小津六朗(おづ ろくろう)らが、デーモン、デビルマン、悪魔特捜隊に翻弄され、道を違えて行く。
  • デビルマンG高遠るい、2012年 - 2014年、秋田書店『チャンピオンRED』連載)
    アニメ版のヒムラー(火叢)と漫画版のミーコ(川本ミキコ)がともに不良として登場するなど、原作とテレビアニメ版の設定をマッシュアップしたもう1つのデビルマン。
  • デビルマン対闇の帝王 DEVILMAN vs HADES(TEAM MOON、2012年 - 2014年、講談社『月刊ヤングマガジン』連載)
    「デビルマン」および「マジンガーZ」の生誕40周年を記念した作品。不動明は美樹を蘇らせるために死者の世界である冥界に突入、闇の帝王こと冥界の神ハデスに挑む。一方、ハデスは美樹の復活を餌に、明に宿敵グレートマジンガーを倒させようとする。
  • サイボーグ009VSデビルマン BREAKDOWN吉富昭仁、2015年 - 2016年、講談社『水曜日のシリウス』連載)
    アニメ『サイボーグ009VSデビルマン』の漫画版であるが、ストーリーは吉富によるオリジナルである。

関連作品

永井豪作品

おいら女蛮(1974年、週刊少年サンデー
主人公・女蛮子は最初、牧村家の隣に住んでおり、美樹にことあるごとにちょっかいを出していた。そのたびに美樹はまんざらでもない態度を見せ、一緒にいる明をやきもきさせていた。ちなみに明の目には隈取りがついているが、まだデーモンとは合体していない様子である。
あばしり一家(1969年 - 1973年、少年チャンピオン)
セルフパロディとして「ゴーモン族の巻」が描かれている。江戸時代に南極に流刑になり、その後も続く激しい拷問の末に怪物と化した「ゴーモン族」が人間を滅ぼす作戦を実行する。それを知った少年・不遇明がビビルマンとなって立ち向かうも呆気なくやられ、あばしり一家がその代わりに彼らを退治するという一幕。
鉄の処女(アイアンバージン)JUN(1983年、ビッグコミックスピリッツ
主人公である大財閥明日香家の一人娘・明日香じゅんとその執事として派遣された大波倉太が、じゅんの母親から逃げる際、高田馬場ディスコで不動明と飛鳥了が登場する。ちなみに飛鳥了は金持ちの御曹司、不動明はその友人として、大魔王サタンでもデビルマンでもない普通の人間として登場している。
マジン・サーガ(1990年 - 1992年、週刊ヤングジャンプ
1997年発売の扶桑社版のための書き下ろしページに、サイコジェニーがバイオマシンビーストとして登場する。また、永井豪は扶桑社版のあとがきで「不動明を悪のマジンガーとして登場させる」という構想を明かしており、これは2012年発売の講談社版のための書き下ろしで実現した。
激マン!(2010年 - 、週刊漫画ゴラク
永井豪をモデルとした漫画家が主人公の自伝的漫画。「デビルマンの章」にて主人公「ながい激」がデビルマンを連載するまでの経緯と、連載時の舞台裏が描かれている。劇中で漫画版『デビルマン』の連載が開始されてからは、ながいが描いた『デビルマン』本編のページを作中に挿入し、その演出意図や制作秘話などが並行して語られている。本作の『デビルマン』は再録ではなく新規描き下ろしであり、この章に関しては漫画版『デビルマン』のリメイク版的な側面も含まれる。

その他の関連作品

デビルタカマン
とんねるずのバラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげです』内のコント。本作のテレビアニメ版のパロディ作品だが、オープニングやエンディングも再現しており、シレーヌをモデルとする「妖鳥ノリーヌ」を出すなど、かなり本格的なパロディになっている。『仮面ノリダー』と異なり東映・永井側の事前承認を得ていたとみられ、第1話では「映像協力・東映株式会社」のクレジットが表示された。
ダイナミックヒーローズ
東映まんがまつりにおける永井豪原作アニメの競演を下敷きにした作品。テレビアニメ版のデビルマンやデーモンが登場している。
マジンガーZシリーズ
テレビアニメ版の放送時期が重なったため、テレビアニメ版と漫画版への影響が見られるほか、劇場版アニメにて共演。
12人の入りたい奴ら
G2プロデュースによる舞台。作中で佐々木蔵之介演じる弁護士が他の登場人物に団結するよう説得するため、数分にわたってデビルマンを独演する場面がある。孔子によって封じられたデーモンを中国軍が軍事利用し、被験体とされた不動明がデビルマンとなって立ち向かうというストーリー。ジンメンをモデルとした「カメマン」、シレーヌをモデルとした「鳥マン」が登場する他、変身シーンも表現するなど、かなり力を入れている。
バトルドッジボールII
1993年にスーパーファミコンで発売されたスポーツゲーム。ダイナミックプロのチームである「ダイナミックウォーズ」のメンバーとしてデビルマンとシレーヌが登場。
スーパーロボット大戦DD
2019年配信のiOS / Android用アプリゲーム。「デビルマン(原作漫画版)」名義で、本作のキャラクターが登場している[25]
デビルマン役は速水奨、シレーヌ役は榊原良子といったOVA版のキャストが採用されているが、カイムはOVA版の石塚運昇が故人ということもあり、谷昌樹が新規に起用されている。

脚注

注釈

  1. ^ このあたりの事情については永井の自伝漫画である『激マン!』にて詳しく描かれている。
  2. ^ ただし「愛が成就した明と了を、天使が祝福にきたのですね」という、永井の全く意図しない内容のファンレターが送られてきたこともあったという。
  3. ^ 学園で蜘蛛のデーモンとして明に挑戦するシーンがあったが悪魔ラズパに変更、サタンの意志を部下に伝えるシーンで登場していたが、その後の加筆にともなうページ削除によって姿を消されている。
  4. ^ 2016年10月29日現在、東映アニメーションのHPでは「美樹」ではなく「ミキ」。
  5. ^ CDでは「デビルマンのうた」。
  6. ^ CDでは「今日もどこかでデビルマン」。
  7. ^ 第9話の脚本はDVDの解説では高久進が執筆
  8. ^ セリフでは「ウッドドゥ」
  9. ^ キー局では再放送が初放送となった。
  10. ^ 遅れネットながら26分版で放送。
  11. ^ 読売テレビでは「制作:NET・東映」の部分をブルーバックで「制作:東映」に差し替えていた。一方毎日放送(ネットチェンジ前後とも)や朝日放送(ネットチェンジ後)ではそのまま表示していた。
  12. ^ サウンドトラックのアナログ盤のみ未収録。

出典

  1. ^ 『激マン! デビルマンの章』第1話(単行本第1巻収録)
  2. ^ 『スキゾ・エヴァンゲリオン』(ISBN 4-87233-315-2
  3. ^ “来年は永井豪祭?今度は「デビルマン」が映画化!”. 映画.com (株式会社エイガ・ドット・コム). (2003年11月4日). http://eiga.com/news/20031104/11/ 2019年9月23日閲覧。 
  4. ^ 『デビルマン』2点(100点満点中)”. 超映画批評. 2019年9月23日閲覧。
  5. ^ 『改訂版デビルマン 1』(2012年4月6日第1刷発行、講談社)P326-327
  6. ^ “デビルマン-THE FIRST- 1”. 小学館コミックス (小学館). (2017年11月). https://www.shogakukan.co.jp/books/77803315 2017年11月24日閲覧。 
  7. ^ “永井豪の画業50周年、BCに“ダイナミック”なイラストやお祝いコメント掲載”. コミックナタリー (ナターシャ). (2017年10月10日). http://natalie.mu/comic/news/252120 2017年11月22日閲覧。 
  8. ^ 赤星政尚・たるかす・早川優・山本元樹・原口正宏「第1章 あの名作は実はこうして始まった 5|『デビルマン』に漂う三つの毒気とは?」『懐かしのTVアニメベストエピソード99〈東映動画編〉』二見書房、1995年10月25日、ISBN 4-576-95158-0、27-29頁。
  9. ^ 放映当時の「テレビマガジン」より。
  10. ^ 『河北新報』1972年7月8日 - 1973年3月31日付朝刊、テレビ欄。
  11. ^ 『河北新報』1972年10月5日 - 1973年6月21日付朝刊、テレビ欄。
  12. ^ 『河北新報』1973年2月15日 - 8月29日付朝刊、テレビ欄。
  13. ^ 『河北新報』1972年8月15日 - 1973年5月1日付朝刊、テレビ欄。
  14. ^ 『河北新報』1972年8月5日 - 1973年4月7日付朝刊、テレビ欄。
  15. ^ 『福島民報』1974年7月1日 - 1974年8月25日付朝刊、テレビ欄。最終回は8月26日放送であるが、26日は新聞休刊日。
  16. ^ 『富山新聞』1973年6月6日付、テレビ欄。
  17. ^ 『北國新聞』1973年5月14日 - 5月17日付朝刊、テレビ欄。
  18. ^ 『北國新聞』1976年9月7日付朝刊、テレビ欄。
  19. ^ 朝日新聞名古屋本社夕刊 テレビ欄
  20. ^ 1973年3月31日 読売新聞大阪本社 岡山版朝刊 テレビ欄
  21. ^ 1976年11月16日、読売新聞大阪本社朝刊 テレビ欄。この時点では平日8:00 - 8:30に放送
  22. ^ a b c 1972年7月8日 朝日新聞西部本社夕刊 テレビ欄
  23. ^ 「永井豪インタビュー」『B-CLUB』Vol.143、1997年、p.19
  24. ^ “湯浅政明監督の手で『デビルマン』がアニメ化! 今まで一度も実現していなかった原作漫画の結末までをアニメーションで描く!”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2017年3月16日). http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1489572609 2017年3月16日閲覧。 
  25. ^ 『スーパーロボット大戦DD』がスマートフォン向けに2019年に配信決定! オリジナルのロボットやパイロットも登場”. ファミ通.com (2018年11月19日). 2018年11月19日閲覧。

参考文献

  • 永井豪、2010-2012、『激マン!』1-6、日本文芸社 - 永井豪の自伝漫画。1 - 6巻は、主にデビルマンの製作について収録。40年前の事象について記述しているため、記憶に自信が持てない部分があることから、「事実を元にしたフィクション」または「ノンフィクションにきわめて近いフィクション」としている。

関連項目

外部リンク