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海賊王子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
海賊王子
アニメ
原作 石森章太郎(原案)
音楽 宮崎尚志
アニメーション制作 東映動画
製作 東映動画
放送局 NET系列
放送期間 1966年5月2日 - 11月28日
話数 全31話
漫画:少年キング版
原作・原案など 石森章太郎
作画 いずみあすか(赤塚不二夫、石森章太郎)
出版社 少年画報社
掲載誌 週刊少年キング
発表号 1966年10号 - 1966年22号
漫画:まんが王版
原作・原案など 石森章太郎
作画 いずみあすか(赤塚不二夫、石森章太郎)
出版社 秋田書店
掲載誌 まんが王
発表号 1966年8月号 - 1966年11月号
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ漫画
ポータル アニメ漫画

海賊王子』(かいぞくおうじ)は、1966年5月2日から同年11月28日までNET系列局で放送されていた石森章太郎(後の石ノ森章太郎)原案、東映動画制作のテレビアニメである。全31話。放送時間は毎週月曜 19:00 - 19:30 (日本標準時)。

概要

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東映動画初の海洋冒険アニメで、『ピーター・パン』や『シンドバッドの冒険』の影響が見受けられるキャラクターコスチュームとストーリー展開が特徴[1]。主役のキッドの声を担当していた古谷徹(当時12歳)は、本作がデビュー作にして初主演作となった。

また、本作は大丸デパート単独提供のアニメ枠『大丸ピーコック劇場』の第3作にして最終作である。本作放送期間中の1966年10月に、木曜21:00枠で同じく大丸デパート提供のドラマ枠『大丸名作劇場』(毎日放送製作)がスタートしたが、それ以後も本作は同店の提供で放送され続けたのか、複数社提供へ移行したのかは不明。

東京俳優生活協同組合の声優陣がキャスティングを担ったのは、前々番組の『宇宙パトロールホッパ』以来久々にキャスティングする事になった(前番組の『ハッスルパンチ』を除く)。

ストーリー

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カリブ海の島に住む少年キッド。ある日キッドは、育ての親が死んだ時、自分はかつて7つの海を制覇した海賊王モーガンの息子であった事を知る。そして少女パール・長老クラップ達と共に、愛船ハリケーン号で世界の海へと出発した。だが行く手には、貪欲者の海賊・虎フグがあの手この手で邪魔をする。キッド達は虎フグと戦いながら、世界の海を旅していくのであった。

登場人物

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キッド
- 古谷徹(第1話のみ千葉重樹)
主人公。海賊王と言われた亡きモーガン船長の息子で、ハリケーン号の船長となって冒険の旅に出る。
パール
声 - 坂倉春江
クラップの孫。勝ち気で、キッドと対立する事が多い。
虎フグ
声 - 永井一郎
帆船バラクーダ号の船長である、貪欲者の海賊にしてキッドの宿敵。ハリケーン号や財宝を横取るべく、キッド達のいる所のどこにでも現れる。口三味線でファンファーレを言うのが癖。
カトル
声 - 和久井節緒
キッドの部下。長身で呑気者。
オクトパス
声 - 加藤修
キッドの部下。小柄で慌て者。
シャーク
声 - 須磨啓
キッドの部下。銃とナイフの名手でニヒル。
バド
声 - 立壁和也
キッドの仲間であるアホウドリ。キッドを脚に掴まらせて飛ぶ。
クラップ
声 - 寄山弘
ハリケーン号の長老。モーガン船長の頃からハリケーン号に乗っていたベテラン。
モンク
声 - 白石冬美
キッドの仲間であるサル
ドラ
声 - 不明
虎フグのペットにして、唯一の部下であるシャムネコ。いつも虎フグの海賊帽の中に隠れている。虎フグには忠実だが、弱い者には陰険。

スタッフ

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  • 製作担当 - 笹谷岩男、飯島敬
  • 企画 - 横山賢二
  • 原案 - 石森章太郎(週刊「少年キング」連載、「まんが王」連載)
  • 音楽 - 宮崎尚志
  • 作画 - 田島実、近藤英輔、小華和為雄羽根章悦生頼昭憲、岡田敏晴、辻伸一、島充、渋谷哲夫 他
  • 撮影 - 黒木衛、林昭夫 他
  • 編集 - 井関保雄
  • 録音 - 石井幸夫
  • 記録 - 水上紘子、前野美代子 他
  • 演出助手 - 浜崎慶嗣、及部保雄、金子允洋、田中哲郎 他
  • 製作進行 - 菅原吉郎、渡部一雄、武田嘉昭 他
  • 制作 - 東映動画

主題歌

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オープニングテーマ「海賊王子」
作詞 - 吉野次郎 / 作曲 - 服部公一 / 歌 - 友竹正則上高田少年合唱団朝日ソノラマ
エンディングテーマ「海賊稼業はやめられない」
作詞 - 浦川けんじ / 作曲 - 宮崎尚志 / 歌 - ボーカル・ショップ

各話リスト

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話数 サブタイトル 脚本 美術 作画監督 演出 放送日
1 南海の王子 吉野次郎 福本智雄 菊池貞雄 黒田昌郎 1966年
5月2日
2 鮫と宝石
(世紀の大レース)
浜田稔 5月9日
3 幻の白鯨 羽根章悦 矢吹公郎 5月16日
4 がめつい魔女 田島実 田中亮三 5月23日
5 どくろ島の姫君 近藤英輔 茂野一清 5月30日
6 海賊プロレス大会 山浦弘靖 久岡敬史 6月6日
7 魔の人魚島 小華和為雄 高見義雄 6月13日
8 とらフグのニセ紳士 田島実 田中亮三 6月20日
9 海底の秘宝 高橋淳一 小華和為雄 久岡敬史 6月27日
10 ガロン島の燃える水 中根芳明 鈴木伸一 茂野一清 7月4日
11 地中海をつっぱしれ 山口康男 菊池貞雄 山口康男 7月11日
12 海賊野郎 浜田稔 勝又和雄 明比正行 7月18日
13 バラクーダの宝 三木瀬たかし 田島実 田中亮三 7月25日
14 海賊同盟 矢吹公郎 羽根章悦 矢吹公郎 8月1日
15 虎フグ作戦 三木瀬たかし 菊池貞雄 高見義雄 8月8日
16 珍宝島 吉野次郎 鈴木伸一 茂野一清 8月15日
17 サーカス気狂い 荒木けんじ
黒田昌郎
小華和為雄 黒田昌郎 8月22日
18 消えた王冠 荒木けんじ
田中亮三
田島実 田中亮三 8月29日
19 女王を救え 山浦弘靖
原田大吉
近藤英輔 明比正行 9月5日
20 替え玉王子 浜田稔 菊池貞雄 久岡敬史 9月12日
21 ペテン師にご用心 柴田夏余 我妻宏 永樹凡人
大谷恒溝
9月19日
22 おてんばパール 山浦弘靖 小華和為雄 山口康男 9月26日
23 怪盗ウミボーズ団 若林一郎 田島実 高見義雄 10月3日
24 サファイヤの唄 若井基成
柴田夏余
近藤英輔 明比正行 10月10日
25 海賊ドリンクで乾杯 柴田夏余 我妻宏 永樹凡人
大谷恒溝
10月17日
26 わなにかかるな 浜田稔 田島実 高見義雄 10月24日
27 なぞの黒覆面 吉野次郎 沼井肇 近藤英輔 明比正行 10月31日
28 トンダ海峡を突破せよ 浜田稔 田島実 大谷恒溝 11月7日
29 海のならず者 なべたくや 近藤英輔 明比正行 11月14日
30 人魚狩り 若林一郎 田島実 大谷恒溝 11月21日
31 海賊旗よ永遠に 荒木けんじ 近藤英輔 明比正行 11月28日

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放送局

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映像ソフト化

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  • 2005年4月20日発売の『東映アニメモノクロ傑作選 Vol.2』に全31話の中から厳選された4話が収録されている。2006年1月25日にはこれの単品DVDが発売された。
  • 2008年7月21日発売の『石ノ森章太郎生誕70周年記念DVD-BOX』に第1話が収録されている。
  • 2016年4月29日発売の『海賊王子 DVD-BOX デジタルリマスター版』に全話が収録されている。

漫画

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アニメの放送に合わせ、同名の漫画作品が『週刊少年キング』(少年画報社)に1966年10号から同年22号まで「企画 - 東映動画 / 原作 - 石森章太郎 / まんが - いずみあすか」名義で連載されていた。いずみあすかは赤塚不二夫と石森の共同ペンネームだが、赤塚の関与は確認できない[7]。設定は基本的にアニメと変わらないが、虎フグの愛船「バラクーダ号」が帆船ではなく潜水艦になっている。

他にもいずみあすかによる同名の漫画作品があり、『まんが王』(秋田書店)に1966年8月号から同年11月号まで連載されていた。こちらはキャラクターの一部がアニメと異なっている。キッドは本名を「ハヤト」といい、日本の若君の出身。クラップは「カニエモン」となっており、元家老という設定だった。また、ドラは「キャットン」、バラクーダ号は「ガラクータ号」となっていた(形状は少年キング版と同じ)。

脚注

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  1. ^ 海賊王子 - TOEI ANIMATION”. 東映アニメーション. 2015年5月18日閲覧。
  2. ^ 「東映動画アーカイブス」(ワールドフォトプレス)149頁 2010年
  3. ^ 『北海道新聞』(マイクロフィルム版) 1966年(昭和41年)11月 テレビ欄
  4. ^ 『河北新報』1966年10月6日 - 10月27日付朝刊、テレビ欄。
  5. ^ 『河北新報』1966年10月1日 - 10月29日付朝刊、テレビ欄。
  6. ^ 『河北新報』1966年10月5日 - 10月26日付朝刊、テレビ欄。
  7. ^ 『赤い火と黒かみ(1)』(U・マイア(赤塚不二夫・水野英子・石ノ森章太郎), いずみあすか((赤塚不二夫・石ノ森章太郎))|講談社コミックプラス”. 講談社. 2015年5月18日閲覧。

外部リンク

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NET系列 月曜19:00枠
(本作まで『大丸ピーコック劇場』枠)
前番組 番組名 次番組
ハッスルパンチ
(1966年1月10日 - 4月25日)
海賊王子
(1966年5月2日 - 11月28日)
魔法使いサリー(第1作)
(1966年12月5日 - 1968年12月30日)
NET系列 大丸デパート単独提供枠
(本作まで『大丸ピーコック劇場』枠)
ハッスルパンチ
(1966年1月10日 - 4月25日)
※月曜19:00枠
海賊王子
(1966年5月2日 - 11月28日)
※月曜19:00枠
大丸名作劇場
(1966年10月20日 - 1967年8月24日)
※木曜21:00枠