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「IPad」の版間の差分

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== その他 ==
== その他 ==
「[[iPAD]]」は、[[富士通]]が開発した商品の名称であるが、富士通は商標をアップルに譲渡した<ref>[http://assignments.uspto.gov/assignments/q?db=tm&sno=76497338 Trademark Assignment Abstract of Title] USPTO。合意内容は公表されていない。<br>[http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010032701000131.html アップルにiPad使用認める 富士通が商標譲渡] 47NEWS、2010年3月27日</ref>。[[中華人民共和国]][[深セン市|深圳市]]にある電気街では、iPadそっくりな「'''[[iPed]]'''」「'''aPad'''」なる商品が日本円で1万円程度で販売されている<ref>[http://www.fonearena.com/blog/16519/apad-china-ipad.html APad – China iPad]</ref><ref>{{Cite news
「[[iPAD]]」は、[[富士通]]が開発した商品の名称であるが、富士通は商標をアップルに譲渡した<ref>[http://assignments.uspto.gov/assignments/q?db=tm&sno=76497338 Trademark Assignment Abstract of Title] USPTO。合意内容は公表されていない。<br>[http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010032701000131.html アップルにiPad使用認める 富士通が商標譲渡] 47NEWS、2010年3月27日</ref>。[[中華人民共和国]][[深圳市]]にある電気街では、iPadそっくりな「'''[[iPed]]'''」「'''aPad'''」なる商品が日本円で1万円程度で販売されている<ref>[http://www.fonearena.com/blog/16519/apad-china-ipad.html APad – China iPad]</ref><ref>{{Cite news
|url=http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0528&f=national_0528_010.shtml
|url=http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0528&f=national_0528_010.shtml
|title=中国でipadのパクリが登場!その名も「iped(アイペッド)」
|title=中国でipadのパクリが登場!その名も「iped(アイペッド)」

2020年6月20日 (土) 09:44時点における版

iPad

iPad、iPad Pro
製造元 アップル
種別

タブレット型メディアプレーヤー/コンピュータ

iPad(第1世代)
2010年4月3日 (2010-04-03)(Wi-Fi)
2010年4月30日 (2010-04-30)(Wi-Fi+3G)
2010年5月28日 (2010-05-28)日本の旗
iPad 2
2011年3月11日 (2011-03-11)アメリカ合衆国の旗
2011年3月25日 (2011-03-25)日本の旗
iPad(第3世代)
2012年3月16日 (2012-03-16)
iPad(第4世代)
2012年11月2日 (2012-11-02)
iPad(第5世代)
2017年3月24日 (2017-03-24)
iPad(第6世代)
2018年3月28日 (2018-03-28)
iPad(第7世代)
2019年9月30日 (2019-09-30)
ストレージ フラッシュメモリ
16, 32, 64, 128, 256,512GB
*128GBは第4世代のモデル以降のみ
*256GB、512GB(第2世代以降)はiPad Proのみで、iPad Proに16GBモデルはない
入力機器 マルチタッチタッチスクリーンディスプレイ、ヘッドセットコントロール、近接センサーとローキー照明センサー、3軸加速度計、デジタルコンパス
オンラインサービス iTunes Store, App Store, iBooks, iCloud
関連商品 iPad mini, iPad Air, iPad Pro

iPad(アイパッド)は、アップルによって開発及び販売されているタブレット型コンピュータである。

概要

アメリカ西海岸時間2010年1月27日サンフランシスコで開かれた製品発表会で最初のiPadが発表された[1]

製品としては同社が発売するポータブルメディアプレーヤーであるiPod touchスマートフォンであるiPhoneを踏襲しており、マルチタッチによる操作方法やユーザーインターフェースのデザインなど多くの機能が共通化されている。さらには電子書籍の購読ができるなど、新たな機能が搭載された。ただし、iPhoneと異なり通話機能は備えていない。

販売されるモデルはWi-Fi無線LAN)のみと、Wi-Fiと携帯電話事業者が提供する通信網である第3世代移動通信システム(3G)または第4世代移動通信システム(LTE)の機能を搭載した2種類のモデルがある。

小型版であるiPad miniおよび薄型版であるiPad Air、大型版であるiPad Proについては個別記事を参照のこと。

また、商品の表記について、スペースやハイフンがなく、pのみが大文字である「iPad」が公式商品名である。

沿革

2002年

  • 初期のプロトタイプ開発が開始される[2][3]

2010年

  • 1月28日 (米国時間) - サンフランシスコで開かれた製品発表会で第1世代発表。
  • 3月12日 - アメリカ合衆国Apple Online Store、各Apple Storeで予約受付が開始される。
  • 4月3日 - アメリカでWi-Fi版の販売が開始される。米国のみの発売初日で30万台の販売[4]。ダウンロードされたiPadアプリは100万本、iBookstoreからダウンロードされた電子書籍は25万冊を記録。
  • 4月8日 - アメリカで累計45万台のセールスを記録(1日3万台)[5]。ダウンロードされたiPadアプリは350万本、iBookstoreからダウンロードされた電子書籍は60万冊を記録。
  • 4月30日 - 米国でWi-Fi+3G版の販売が開始される。
  • 5月7日 - 日本オーストラリアカナダフランスドイツイタリアスペインスイスイギリスの9カ国で5月28日販売開始[6]と発表。当初は4月下旬の発売を予定していたが、アメリカでの想定外の売れ行きで生産が追い着かなくなったことを理由に延期となった[7]
  • 5月8日 - SoftBankが日本でのiPadの販売をすることを発表[8]。合わせてWi-Fi版およびWi-Fi+3G版の両方とも提供することや料金プラン、端末代を発表。
  • 5月28日 - 日本、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイス、イギリスでWi-Fi版およびWi-Fi+3G版の販売を開始。

2011年

  • 3月2日 (米国時間) - サンフランシスコで開かれた製品発表会で、iPad 2を発表。
  • 3月11日(米国時間) - アメリカでiPad 2発売開始。
  • 3月25日 - 世界各国でiPad 2発売開始。当初は日本でも発売される予定だったが、東北地方太平洋沖地震で多くの被害が出ていることを考慮し、発売が延期された[9]
  • 4月28日 - 日本でiPad 2発売開始。3G版についてはSoftBankが販売する[10](Wi-Fi版の販売は複数から)。

2012年

  • 3月7日 (米国時間) - サンフランシスコで開かれた製品発表会で第3世代を発表。「iPad 3」や「iPad HD」という予想があったものの、第3世代にナンバリングは使用されず公式サイトでも「新しいiPad」と表現していた[11]
  • 3月16日 - アメリカをはじめ世界各国で第3世代発売開始。日本では3G版について、これまで同様SoftBankが販売する(Wi-Fi版の販売は複数から)。
  • 10月23日(米国時間)- サンノゼで開かれた製品発表会でI/OインタフェイスとしてLightningを採用した第4世代および小型版iPad mini第1世代を発表。Cellular版について日本ではこれまでのソフトバンクに加え、KDDIも発売する。

2013年

2014年

  • 6月10日 - この日よりNTTドコモがiPadのCellular版の取り扱いを開始[14]。これにより、iPhoneに続いてiPadも日本の携帯電話大手三社全てが取り扱う事になる。
  • 10月16日(米国時間)- 製品発表会でiPad Airとしては第2世代となるiPad Air 2およびiPad miniの第3世代となるiPad mini 3を発表[15]

2015年

2016年

  • 3月21日(米国時間) - 製品発表会で9.7インチiPad Proを発表[17]。これによりiPad Proは同一名称で画面の異なる2モデルが発売されることになる。
  • 6月14日(米国時間) - 6月14日に行われたWWDC2016でiOS 10を発表。iPad 2iPad(第3世代)は対象外となった。よってiOS 9系が最終サポートとなる。
  • 9月7日(米国時間) - 製品発表会でiPad Air 2およびiPad mini 4に32GBが追加されることが発表された。また16GBと64GBは在庫限りで販売終了となった。

2017年

2018年

2019年

  • 3月18日(米国時間) - 10.5インチモデルとして第3世代となるiPad Air、7.9インチモデルとして第5世代となるiPad miniを発表した[23]
  • 6月3日(米国時間) - この日行われたWWDC2019においてiOSをベースに改良を施した専用OS「iPadOS」を発表。同年秋よりiPadのOSをiOSからiPadOSに切り換える[24]
  • 9月10日(米国時間) - 10.2インチのスクリーンサイズとなったiPad (第7世代)を発表した[25]

2020年

機種ごとの仕様一覧

 サポート(アップルでの修理受付)終了(日本国内)   販売終了(日本国内)   Apple Store・携帯キャリアで販売中 

機種ごとの仕様一覧表(Wi-Fi)
機種 iPad(第1世代) iPad 2(第2世代) iPad(第3世代) iPad(第4世代) iPad(第5世代) iPad(第6世代) iPad(第7世代)
初期搭載iOS iPhone OS 3.2 iOS 4.3 iOS 5.1 iOS 6.0 iOS 10.2.1 iOS 11.3 iPadOS 13.1
対応iOS最新版 iOS 5.1.1 iOS 9.3.5 iOS 10.3.3 iPadOS 13.5
iOS最終サポート系列 iOS 9系 iOS 10系 未発表
CPU Apple A4
1コア 1.0GHz
Apple A5
2コア 1.0GHz
Apple A5X
2コア 1.0GHz
Apple A6X
2コア 1.4GHz
Apple A9
2コア 1.85GHz
Apple A10
4コア 2.33GHz
Apple A10
4コア 2.33GHz
32Bits 64Bits
GPU PowerVR SGX 535
1コア
PowerVR SGX 543MP2
2コア
PowerVR SGX 543MP4
4コア
PowerVR SGX 554MP4
4コア
PowerVR GT7600
6コア
PowerVR GT7600
6コア
メインメモリ 256MB 512MB 1GB 2GB 3GB
LPDDR LPDDR2 LPDDR4
フラッシュメモリ 16/32/64GB 16/32/64/128GB 32/128GB 32/128GB
ディスプレイ 9.7インチTFTIPS)マルチタッチ液晶
XGA (eXtended Graphics Array)
画素数:1024×768ピクセル
解像度:132ppi
色深度:6bit 26万色表示[26]
型番:LP097X02(LG)[27]
Retinaディスプレイ
9.7インチ型TFT(IPS)マルチタッチ液晶
QXGA(Quad-XGA)
画素数:2048×1536ピクセル
解像度:264ppi
色深度:8bit 1677万色表示
型番:LTN097QL01(SAMSUNG),
LP097QX1(LG)[28][29]
Retinaディスプレイ
9.7インチ型TFT(IPS)マルチタッチ液晶
QXGA(Quad-XGA)
画素数:2048×1536ピクセル
解像度:264ppi
色深度:8bit 1677万色表示
耐指紋性撥油コーティング
Retinaディスプレイ
9.7インチ型TFT(IPS)マルチタッチ液晶
QXGA(Quad-XGA)
画素数:2048×1536ピクセル
解像度:264ppi
色深度:8bit 1677万色表示
耐指紋性撥油コーティング
Apple Pencil, Logitech Crayon[30]対応
Retinaディスプレイ
10.2インチ型TFT(IPS)マルチタッチ液晶
QXGA(Quad-XGA)
画素数:2160×1620ピクセル
解像度:264ppi
色深度:8bit 1677万色表示
耐指紋性撥油コーティング
Apple Pencil, Logitech Crayon[30]対応
通信方式(Wi-Fi) Wi-Fi(802.11 a/b/g/n)、Bluetooth 2.1+EDR Wi-Fi(802.11 a/b/g/n)、Bluetooth 4.0+HS Wi-Fi(802.11 a/b/g/n/ac)、MIMO、Bluetooth 4.2+HS Wi-Fi(802.11 a/b/g/n/ac)、MIMO、Bluetooth 4.2+HS
センサー 3軸ジャイロスコープ
加速度センサー
環境光センサー
指紋認証センサー(Touch ID)
3軸ジャイロスコープ
加速度センサー
環境光センサー
気圧計
カメラ(バック) 非搭載 HDビデオ撮影(720p、最大30fps、オーディオ入り)
静止画(5倍デジタルズーム、70万画素)
HDビデオ撮影(1080p、最大30fps、オーディオ入り)
静止画(5倍デジタルズーム、500万画素)
HDビデオ撮影(1080p、最大30fps、オーディオ入り、120fpsスローモーション撮影対応)
静止画(5倍デジタルズーム、800万画素、バーストモード対応)
カメラ(フロント) 非搭載 ビデオ撮影(VGA画質、最大30fps、オーディオ入り)
静止画(VGA画質)
HDビデオ撮影(720p、最大30fps、オーディオ入り)
静止画(120万画素)
HDビデオ撮影(720p、最大30fps、オーディオ入り)
静止画(120万画素)
外部接続端子 Apple Dockコネクタ Lightningコネクタ
バッテリー 電圧3.75ボルト、24.8ワット時のリチウムポリマー電池
最長10時間のバッテリー駆動
電圧3.75ボルト、42.5ワット時のリチウムポリマー電池
最長10時間のバッテリー駆動
32.4Whリチャージャブルリチウムポリマーバッテリー
サイズ 242.8mm(縦)×189.7mm(横)×13.4mm(厚) 241.2mm(縦)×185.7mm(横)×8.8mm(厚) 241.2mm(縦)×185.7mm(横)×9.4mm(厚) 240mm(縦)×169.5mm(横)×7.5mm(厚) 250.6mm(縦)×174.1mm(横)×7.5mm(厚)
重さ 680g 601g 652g 469g 483g
ビンテージ製品

オブソリート製品
(アップルによるサポート)

[31][注 1]
ビンテージ
(全世界)
機種 iPad(第1世代) iPad 2(第2世代) iPad(第3世代) iPad(第4世代) iPad(第5世代) iPad(第6世代) iPad(第7世代)

モバイルネットワーク(3G/LTE)対応モデルを含めた各機種の仕様詳細については各機種の記事を参照。また、iPad miniiPad AiriPad Proの機種ごとの仕様一覧はそれぞれの記事を参照。

iPadモデルの変遷

(横スクロールできる画像です)

11インチiPad Pro (第5世代)13インチiPad Pro (第1世代)11インチiPad Pro (第4世代)12.9インチiPad Pro (第6世代)11インチiPad Pro (第3世代)12.9インチiPad Pro (第5世代)11インチiPad Pro (第2世代)12.9インチiPad Pro (第4世代)11インチiPad Pro (第1世代)12.9インチiPad Pro (第3世代)10.5インチiPad Pro12.9インチiPad Pro (第2世代)9.7インチiPad Pro12.9インチiPad Pro (第1世代)IPad mini (A17 Pro)IPad mini (第6世代)IPad mini (第5世代)iPad mini 4iPad mini 3IPad mini (第2世代)IPad mini (第1世代)13インチiPad Air (第1世代)IPad Air (第6世代)IPad Air (第5世代)IPad Air (第4世代)IPad Air (第3世代)iPad Air 2iPad Air (第1世代)iPad (第10世代)iPad (第9世代)iPad (第8世代)iPad (第7世代)iPad (第6世代)iPad (第5世代)iPad (第4世代)iPad (第3世代)iPad 2iPad (第1世代)


ソフトウェア

ソフトウェアキーボードによる文字入力

先行して発売されていたアップルのスマートフォンであるiPhoneと共通のOS、iOS(旧iPhone OS)を採用。画面を使ったマルチタッチスクリーン方式のインターフェイスを備え、iPhoneアプリは基本的にそのまま動くようになっている。画面の真ん中に拡大せず表示するモードと、2倍に拡大して表示するという2つのモードがある。以前まで日本語入力はQWERTY配列、またはカナ50音配列(iOS4.2以降)のソフトウェアキーボードによる入力のみに対応していたが、iOS5からiPhoneで採用されているフリック入力にも対応した。また、画面サイズが大きいことを活かし、ホーム画面での1ページあたりのアプリケーション登録数が20個に、またドックバーに登録可能なアプリケーションも6個に増えている。

iOSはこれまで同様に、ウェブブラウザプラグインをサポートせず、Adobe Flashには非対応。

iOS9からは、マルチタスク機能が強化され、iPad Air/Air2/mini2/mini3/mini4/Proでは横から小さいウィンドウを引き出す形でアプリを重ねて表示する「Slide Over」、Web上やアプリで見られる動画を小さい窓で表示し任意の場所に置くことができる「Picture in Picture」、さらにAir2/mini4/Proでは1:1または2:1で2画面に分割して2つのアプリを同時表示できる「Split View」が使えるようになっている。

アプリケーション

iBooks(ブック)
iBooksは、電子書籍を読むアプリケーション。iBooks はEPUB形式を採用している。iBooksアプリケーション内のiBookstoreで購入し、ダウンロードして利用するほか、DRM無しの書籍などはiTunesより転送する。書籍は本棚に並べているように表示し、読むときは、全画面表示し電子書籍端末のように表示できる。フォントを選択したりフォントサイズを変更することも可能。バージョン1.1からはPDF形式のファイルも閲覧可能となっている。Safari上でPDF書類を選択して開いた場合「iBooksで開く」と言うボタンが登場し、ボタン操作でiPad自体に取り込む(ダウンロード保存)事ができる。
iWork
iWorkのiPad版が動作可能。2010年4月3日にKeynotePagesNumbersが発売され、当初は一つあたり9.99ドル(日本版850円)でApp Storeからダウンロード販売されていたが、2013年10月22日よりiOS端末を新規購入すると無料で入手可能となった。Mac版とのiWorkとも互換性があるが、フォントやKeynoteの視覚効果に制限がある。
iLife
GarageBandiMovieが2011年3月11日から、iPhotoが2012年3月7日からそれぞれ発売されている。GarageBandはiPadの大画面を意識した作りとなっており、作成した曲をメール送信、iTunesライブラリへの登録、Mac版GarageBandへの転送を行える。iMovieは先行してリリースされたiPhone版から機能を改善し、大画面向けのインターフェイスとなり、詳細な編集やオーディオファイルの波形確認も可能となっている。
Photo Booth
iPad 2から、標準アプリとして搭載された写真加工アプリ。フロントカメラで撮影した画像に多様なエフェクトをかけることができる。
標準アプリ
iPhone4やiPod touch(第4世代)と異なり、仕様として利用不可となっているFaceTime(第1世代iPadのみ)やSMS(iOS5で搭載されたiMessageは使用可能)、利用頻度の低いと思われる時計(iOS6から搭載)、天気などの標準アプリが省かれている(サードパーティーのアプリを利用することとなる)。またビデオ再生機能が独立したアプリとして用意されている(3G回線使用時は強制で低解像度に変更になるが、SafariからiPad 2でも見られるようにしてある動画サイトでは高解像度で見られる)。

3G/Cellularモデルでのデータ通信料金

日本仕様のiPadは、ソフトバンク、au(KDDI・沖縄セルラー電話、第4世代・mini以降)、NTTドコモ(Air・mini2以降)の3社いずれもが使用可能な通信会社となっており、各社ともiPad専用のデータ通信プランを用意している。

プランとしては、両社ともにおおまかに以下の通りとなる。

  • フラット型定額制プラン
  • 同じ会社の携帯電話・スマートフォン契約者向けの、一定通信量まで基本使用料・通信量は無料(ただし、公衆無線LANサービスの加入が必須)、超過後は一定の上限額が設定された2段階定額制プラン
  • 同じ会社のスマートフォン契約者向けの、一定のオプション料金を払う事でスマートフォンとのデータ通信量を合算して分け合う事ができるプラン
  • チャージ一回あたり規定のデータ上限ないし日数に達するまで利用可能なプリペイドプラン(ソフトバンクの第3世代モデルまで、またはauのLTEデータプリペイドを適用したLTE対応iPad)

いずれも、定額制プランや2段階定額制プランの超過分については料金割引サービスの適用対象となるため、購入から24ヶ月間は利用料金から一定額が引かれる。また、利用の際にはインターネット接続料が別途発生する(フラット型定額制プランでは月ごと、2段階定額制プランではデータ通信発生時に、プリペイドプランではソフトバンクではチャージごとに発生、auのLTEデータプリペイドは接続料込み)。

いずれのプランもそれぞれの会社が提供する公衆無線LANサービス(ソフトバンクWi-Fiスポット(i)、au Wi-Fi SPOTdocomo Wi-Fi)を利用できる。キャリアメールとしてはソフトバンクは「Eメール(i)」が、auはEZwebメール(@ezweb.ne.jpドメインのアカウントを標準のメールアプリで使用)、ドコモはドコモメールが使用可能となっている。また、国際ローミング使用時の海外パケット定額サービスの適用対象にもなる。

iPadの第4世代以降とminiシリーズではLTEによる通信のため、通常時では通信量が7GBを越えた場合速度制限が課せられ、それを解除するオプションも用意されている。また、3社共にオプションサービスとしてテザリングにも対応している。

一方、日本通信は2010年12月1日より、SIMフリー版のiPad向けに専用のマイクロSIMによる通信サービス「b-microSIMプラチナサービス」を提供、6か月間または1年間の先払いでNTTドコモのネットワークを利用することが出来るようになる[32]。なお、NTTドコモも2011年4月より開始したSIMロック解除にあわせて、ドコモショップに持ち込むことで既存のSIMカードからmicroSIMカード(ドコモminiUIMカード)への交換を開始しており、これを使うことでSIMフリー版iPadをドコモのネットワーク及びデータ通信料金体系で利用可能となっている。

また、アップルの施策としては、アメリカでAir 2/mini 3以降/ProのSIMフリーモデルを購入すると、標準で「Apple SIM」と呼ばれるSIMカードが同梱され、これを装着した状態で設定画面上で任意の通信会社をその場で短期契約の形で選択可能となっている[33](Apple SIMの別途購入も可能。また9.7インチiPad ProにはApple SIMが内蔵されSIMカードとは別に使用可能となっている)。2015年7月からは、GigSkyと提携して世界70カ国でプリペイド通信サービスが使えるようになっており[34]、日本でも2015年11月17日よりauのLTEデータプリペイドがApple SIMに対応、同時に日本のApple StoreでもApple SIMの発売を開始することになった[35]。2016年9月にはソフトバンクの4GデータプリペイドもApple SIMに対応している[36]

SIMロック

2010年1月での製品発表では、セルラーモデルにおいてはSIMロックがかかっていない、SIMフリー端末として発売するとしており、日本国外では実際にSIMフリー端末で発売されている。そのため、海外で購入したiPadを日本国内で使用することは可能である。ただし、電波法の関係により、iOS 4.2のアップデートでソフトウェア画面上に技適マークを表示可能なことが条件である。

日本ではiPhoneを取り扱うSoftBankの動向を含め、セルラー版SIMフリー端末の扱いが注目されることとなり、iPadの発表を受けてNTTドコモが、2010年1月29日に行った2010年3月期第3四半期決算説明会で、micro-SIMへの対応がほぼ可能であることなどを説明した[37]ほか、同年4月28日の2010年3月期決算説明会では、iPad向けSIMカードを販売する方針を示した[38]

だが、1月の発表時のアップルによる説明と異なり、日本で発売される3G対応モデルには、SIMロックが掛けられることにより、ソフトバンクモバイル(現・ソフトバンク)以外の回線は使用できない[39]。SIMロックがかけられた理由として、孫正義社長は「ソフトバンクには他キャリアに割り当てられている800MHz帯を持っておらず、電波でハンデキャップがある分、新しい文明の利器や違う切り口で戦う」と述べている[40]

これを受けてNTTドコモは、マイクロSIMの発売を断念すると発表[41]、山田隆持社長も「iPadをドコモ3G回線で使いたい人はいる」として、こうしたユーザーにはモバイルWi-Fiルーターの利用を勧めるとした[42]。その後NTTドコモでは2010年11月に、本機の競合機種である Androidタブレット端末GALAXY Tabを発売している。

一方、発表時の情報では世界でのSIMロックの取り扱いが明確でなかったが、当時の最高経営責任者スティーブ・ジョブズが日本のユーザーからのSIMロック解除希望の電子メールに対し、「日本仕様では海外移動体通信事業者SIMカードについてはSIMロックがかかっていない」と返答[43]、その後アップルの広報担当者が、この件に関するウォール・ストリート・ジャーナルの取材に正式に回答し、海外のSIMが使えると明言[44]、孫社長もiPad発売日での取材で、アップルと同じ回答をした[45]。このため、日本仕様の3G対応モデルは「国内ではSIMロックがかかっており、ソフトバンクモバイルのみ使用可能、海外ではSIMロックフリー」という変則仕様で発売されている[46]

その後も、日本国内仕様は国内のみSIMロックがかかった状態で発売されていたが、2014年7月1日より、アップルがApple Online Storeで、完全SIMフリー仕様のiPadの発売を開始している[47]。また、2015年5月から総務省のSIMロック解除義務化を受けて、それ以降に発売されるiPad mini 4やiPad Pro以降の機種は、分割購入日より100日が経っている場合、SIMロックの解除が可能となる。

出荷台数

世界での出荷台数・累計出荷台数の推移は以下の通り。

期間 出荷台数 累計出荷台数 ニュース
2010年4月 - 6月 327万 約327万 [2]
2010年7月 - 9月 419万 約746万 [3]
2010年10月 - 12月 733万 約1,479万 [4]
2011年1月 - 3月 469万 約1,948万 [5]
2011年4月 - 6月 925万 約2,873万 [6]
2011年7月 - 9月 1,112万 約3,985万 [7]
2011年10月 - 12月 1,543万 約5,528万 [8]
2012年1月 - 3月 1,180万 約6,708万 [9]
2012年4月 - 6月 1,704万 約8,412万 [10][11]
2012年7月 - 9月 1,403万 約9,815万 [12][13]
2012年10月 - 12月 2,290万 約12,105万 [14]
2013年1月 - 3月 1,950万 約14,055万 [15]
2013年4月 - 6月 1,460万 約15,515万 [16]
2013年7月 - 9月 1,410万 約16,925万 [17]
2013年10月 - 12月 2,600万 約19,525万 [18]

その他

iPAD」は、富士通が開発した商品の名称であるが、富士通は商標をアップルに譲渡した[48]中華人民共和国深圳市にある電気街では、iPadそっくりな「iPed」「aPad」なる商品が日本円で1万円程度で販売されている[49][50]

2014年3月27日、Microsoft OfficeのiPad版であるOffice for iPadが発表された。

脚注

注釈

  1. ^ オブソリート製品は米国を含めた世界でサポートを終了した製品(販売から7年以降)。ビンテージ製品は米国以外でサポートを終了した製品(販売から5年以上7年未満)

出典

  1. ^ Apple、タブレット型コンピュータ「iPad」発表、499ドルから”. 日経BP社 (2010年1月28日). 2010年5月29日閲覧。
  2. ^ Earliest known photos of an Apple iPad prototype
  3. ^ The Original iPad Was Gigantic
  4. ^ iPad、発売初日に30万台販売——Appleが発表 itmedia、2010年4月6日
  5. ^ 米アップルiPadの販売45万台に、電子書籍ダウンロードは60万冊 ロイター、2010年 4月9日
  6. ^ iPad、5月28日に米国外の9カ国でも発売開始
  7. ^ Apple Media Advisory
  8. ^ 本体価格は月々2220円から:ソフトバンクモバイル、「iPad」を5月28日に発売――専用プランも発表 ITmedia +D モバイル、2010年5月8日
  9. ^ iPad 2、震災で発売延期 アップル 共同通信社、2011年3月16日
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関連項目

外部リンク