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'''ソニータイマー'''({{lang-en|Sony timer, Sony kill switch}})とは、「[[ソニー]]製品は一年間の[[メーカー保証]]期間終了直後に故障が頻発する」という事実から生まれた、「ソニーはその高い技術力を使い、決まった時期に故障が起こるよう精密に製品寿命をコントロールしている」というジョークにひっかけたソニー製品への揶揄および批判を指す。海外製品との競争がもっとも熾烈で製品の品質管理がおろそかになり始めた[[1970年代]]後半から多用されるようになったといわれる。実際にタイマーが存在するなどとは誰も信じてはおらず、単にソニー製品の故障率の高さ、初期不良率の高さ、サポート体制の劣悪さ、消費者の心情を無視したメーカー本位の言訳など、株式会社ソニーに対するユーザーからの批判がその根底に存在する。 |
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* [[2006年]]([[平成]]18年)[[6月16日]]に開かれた[[ジェネシス (会社)|ジェネシス・ジャパン]]のユーザカンファレンス「G-Force Japan 2006」において、ソニーの[[VAIO]]向けコンタクトセンター構築担当者が「不当にソニーの商品イメージが悪いこと」として「“買ってから1年1カ月で壊れるソニータイマー”など埋め込まれているわけがない。だが、こうした[[イメージ]]はなぜか根強く残っている。マーケティング、アフターサポート、製品開発部門を連携させて、とにかくイメージアップを図りたい」との発言を行った<ref>{{cite news |
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| url = http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0606/16/news073.html |
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2015年10月16日 (金) 02:17時点における版
ソニータイマー(英語: Sony timer, Sony kill switch)とは、「ソニー製品は一年間のメーカー保証期間終了直後に故障が頻発する」という事実から生まれた、「ソニーはその高い技術力を使い、決まった時期に故障が起こるよう精密に製品寿命をコントロールしている」というジョークにひっかけたソニー製品への揶揄および批判を指す。海外製品との競争がもっとも熾烈で製品の品質管理がおろそかになり始めた1970年代後半から多用されるようになったといわれる。実際にタイマーが存在するなどとは誰も信じてはおらず、単にソニー製品の故障率の高さ、初期不良率の高さ、サポート体制の劣悪さ、消費者の心情を無視したメーカー本位の言訳など、株式会社ソニーに対するユーザーからの批判がその根底に存在する。
ソニーによる言及 (ソニータイマー=故障率の多さを半ば認める)
- 2006年(平成18年)6月16日に開かれたジェネシス・ジャパンのユーザカンファレンス「G-Force Japan 2006」において、ソニーのVAIO向けコンタクトセンター構築担当者が「不当にソニーの商品イメージが悪いこと」として「“買ってから1年1カ月で壊れるソニータイマー”など埋め込まれているわけがない。だが、こうしたイメージはなぜか根強く残っている。マーケティング、アフターサポート、製品開発部門を連携させて、とにかくイメージアップを図りたい」との発言を行った[1]。
- 2007年(平成19年)6月21日に開かれた株主総会において、ソニー製品が一定期間経過後に壊れやすいという批判が根強いことに関連して、当時の社長・中鉢良治は、「品質、価格、供給の3点のバランスがたまたま崩れ、迷惑を掛けることはある。『ソニータイマー』と言われていることは認識している」と述べた。そのうえで現在は、品質担当役員の任命や不良品の出荷防止などを通じて「最終品質保証のために全力を挙げている」と述べ、理解を求めた[2]。
マスコミでの言及
- 2006年(平成18年)9月30日付・読売新聞朝刊3面で、ソニー(正確には子会社のソニーエナジー・デバイス)が製作し、他社製品にも供給しているノートパソコン用のリチウムイオン二次電池の異常発熱問題に関連し、記名コラム“「ものづくり」の原点に戻れ”にて、「ソニータイマー」について、「利用者の中には一定期間で故障すると指摘する声がある」という内容の記述がなされた。
- 2010年(平成22年)1月22日、イギリスの新聞・デイリー・テレグラフ電子版では、"ソニータイマー"について以下のように報じた[3]。
ここ20年間にわたり、ソニーは日本で「ソニータイマー」という都市伝説に悩まされてきた。それにしても、保証期間が切れた直後に製品を故障させるという時限爆弾は本当にあるのだろうか? 多くの日本人はあると純粋に信じている。 ソニーの不良バッテリを組み込んだ410万台以上のデル製ノートパソコンが2006年にリコールされた件は、何十年にもわたって囁かれていた噂を一躍広める事になった。1980年から2006年にかけて、日本のギークと技術オタク達は、ソニータイマーの存在を冗談のネタにし、皮肉めいた漫画を作っては電子掲示板で鬱憤を晴らしていた。しかしデルのリコールによって、その都市伝説は世間に知られるようになり、ソニー製品の不良に怒った人々は、これぞソニーを叩く好材料とばかりに飛びついた。 — Hunter Skipworth (Telegraph.co.uk)
参考文献
- 城島明彦ほか著 『ソニー病』 洋泉社、2006年1月 ISBN 4896919874 (第2章 ネットから生まれたソニータイマー伝説[4])
- 野村純一・松谷みよ子監修 『いまに語りつぐ日本民話集 第3集12 乗物とメディアの怪』 作品社、2003年4月 ISBN 4860571053
脚注
- ^ “初心者ユーザーの増加に対応したソニーVAIO事業部の取り組み―G-Forceジャパン”. ITmedia. (2006年6月16日) 2010年8月24日閲覧。
- ^ “ソニー、定期株主総会を開催。「利益を伴う成長へ」-「ソニータイマーという言葉は認識している」中鉢社長”. impress AV Watch (インプレス). (2007年6月21日) 2010年8月24日閲覧。
- ^ Hunter Skipworth (2010年1月22日 17:01 GMT). “The myth of the Sony 'kill switch'” (英語). telegraph.co.uk (デイリー・テレグラフ)
- ^ 井上トシユキによって執筆された章。2ちゃんねるにおける「ソニータイマー」をめぐる噂を論じている。
関連項目
外部リンク
- 20年にわたってソニーを苦しめる「ソニータイマー」説 - WIRED.jp