大阪府第7区
大阪府第7区 | |
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行政区域 |
吹田市、摂津市 (2024年1月1日現在) |
比例区 | 近畿ブロック |
設置年 | 1994年 |
選出議員 | 奥下剛光 |
有権者数 |
387,084人 1.707 倍(一票の格差・鳥取1区との比較) (総務省・2023年9月1日) |
大阪府第7区(おおさかふだい7く)は、日本の衆議院議員総選挙における選挙区。1994年(平成6年)の公職選挙法改正で設置。
区域
[編集]1994年(平成6年)公職選挙法改正以降の区域は以下のとおりである[1][2]。
1970年に日本万国博覧会(大阪万博)が開催され、隣接する豊中市(8区)とで構成される千里ニュータウンがある大阪有数のベッドタウンとなっている吹田市と隣接する工業都市である摂津市で構成される。中選挙区制時代は旧3区であった。
歴史
[編集]大票田である吹田市は人口流動が激しく無党派層の多いベッドタウンの地域であるため、長年民主党の藤村修が順調に勢力を伸ばしてきたが、2005年の総選挙では自民党の新人渡嘉敷奈緒美が藤村を破って初当選(藤村は比例復活)。その後、2009年の第45回衆議院議員総選挙では藤村が雪辱を果たした。
2012年の第46回衆議院議員総選挙では渡嘉敷が僅差で返り咲き、日本維新の会の上西小百合は比例復活で初当選した。これらにより日本維新の会の躍進が目立つ大阪府下では、2区および12区と共に数少ない自民党が議席を持つ小選挙区となった。藤村は民主党に対する逆風と自身の北朝鮮のミサイル発射時における不適切な発言で批判に立たされ、女性同士の争いに埋没し比例復活も果たせず落選した。官房長官制度創設以来、現職長官が落選するのは藤村が初めてかつ2022年現在唯一の例である。
2014年の第47回衆議院議員総選挙では岐阜県第1区と同様に立候補者が女性だけという中で、前回同様渡嘉敷が小選挙区当選、上西が比例復活当選という結果となった。
2017年の第48回衆議院議員総選挙では2015年に維新の党を除名され無所属となった上西が不出馬を表明。日本維新の会は橋下徹の特別秘書であった奥下剛光を擁立したが、渡嘉敷が3回連続で小選挙区で当選を果たす結果となった。
2021年の第49回衆議院議員総選挙でも渡嘉敷と奥下の対決となり、今度は奥下が渡嘉敷を破って初当選を果たし、前身政党を含めて、日本維新の会初のこの選挙区での議席をもたらした。敗れた渡嘉敷は比例復活もならず落選した[3]。奥下は2024年の第50回衆議院議員総選挙でも維新が府内小選挙区全ての候補者は比例重複なしを受けつつも渡嘉敷の比例復活を再び阻止して再選した。
小選挙区選出議員
[編集]選挙名 | 年 | 当選者 | 党派 |
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第41回衆議院議員総選挙 | 1996年 | 藤村修 | 新進党 |
第42回衆議院議員総選挙 | 2000年 | 民主党 | |
第43回衆議院議員総選挙 | 2003年 | ||
第44回衆議院議員総選挙 | 2005年 | 渡嘉敷奈緒美 | 自由民主党 |
第45回衆議院議員総選挙 | 2009年 | 藤村修 | 民主党 |
第46回衆議院議員総選挙 | 2012年 | 渡嘉敷奈緒美 | 自由民主党 |
第47回衆議院議員総選挙 | 2014年 | ||
第48回衆議院議員総選挙 | 2017年 | ||
第49回衆議院議員総選挙 | 2021年 | 奥下剛光 | 日本維新の会 |
第50回衆議院議員総選挙 | 2024年 |
選挙結果
[編集]時の内閣:第1次石破内閣 解散日:2024年10月9日 公示日:2024年10月15日
当日有権者数:38万7496人 最終投票率:56.69%(前回比:3.33%) (全国投票率:53.85%(2.08%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 奥下剛光 | 49 | 日本維新の会 | 前 | 95,367票 | 44.54% | ―― | ||
渡嘉敷奈緒美 | 62 | 自由民主党 | 元 | 66,435票 | 31.03% | 69.66% | 公明党推薦 | ○ | |
川添健真 | 42 | 日本共産党 | 新 | 32,368票 | 15.12% | 33.94% | |||
池上和日子 | 40 | 参政党 | 新 | 19,941票 | 9.31% | 20.91% |
時の内閣:第1次岸田内閣 解散日:2021年10月14日 公示日:2021年10月19日
当日有権者数:38万2714人 最終投票率:60.02%(前回比:8.22%) (全国投票率:55.93%(2.25%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 奥下剛光 | 46 | 日本維新の会 | 新 | 102,486票 | 45.34% | ―― | ○ | |
渡嘉敷奈緒美 | 59 | 自由民主党 | 前 | 71,592票 | 31.67% | 69.86% | 公明党推薦 | ○ | |
乃木涼介 | 57 | 立憲民主党 | 新 | 24,952票 | 11.04% | 24.35% | ○ | ||
川添健真 | 39 | 日本共産党 | 新 | 20,083票 | 8.88% | 19.60% | |||
西川弘城 | 56 | れいわ新選組 | 新 | 6,927票 | 3.06% | 6.76% | ○ |
- 乃木は48回は希望の党所属で神奈川15区から立候補し、落選(希望の党と日本維新の会の候補者調整による国替え)。その後、第25回参議院議員通常選挙に国民民主党所属で神奈川県選挙区から立候補し、落選。
時の内閣:第3次安倍第3次改造内閣 解散日:2017年9月28日 公示日:2017年10月10日
当日有権者数:37万3702人 最終投票率:51.80%(前回比:2.50%) (全国投票率:53.68%(1.02%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 渡嘉敷奈緒美 | 55 | 自由民主党 | 前 | 82,337票 | 43.63% | ―― | 公明党 | ○ |
奥下剛光 | 42 | 日本維新の会 | 新 | 66,780票 | 35.39% | 81.11% | ○ | ||
村口久美子 | 45 | 日本共産党 | 新 | 39,602票 | 20.98% | 48.10% |
時の内閣:第2次安倍改造内閣 解散日:2014年11月21日 公示日:2014年12月2日
当日有権者数:35万7950人 最終投票率:54.30% (全国投票率:52.66%(6.66%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 渡嘉敷奈緒美 | 52 | 自由民主党 | 前 | 81,109票 | 43.20% | ―― | 公明党 | ○ |
比当 | 上西小百合 | 31 | 維新の党 | 前 | 67,719票 | 36.07% | 83.49% | ○ | |
村口久美子 | 42 | 日本共産党 | 新 | 38,928票 | 20.73% | 47.99% |
- 候補者が女性だけという状況は、岐阜1区においてもみられた。
時の内閣:野田第3次改造内閣 解散日:2012年11月16日 公示日:2012年12月4日 (全国投票率:59.32%(9.96%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 渡嘉敷奈緒美 | 50 | 自由民主党 | 元 | 70,361票 | 33.30% | ―― | 公明党 | ○ |
比当 | 上西小百合 | 29 | 日本維新の会 | 新 | 62,856票 | 29.75% | 89.33% | みんなの党 | ○ |
藤村修 | 63 | 民主党 | 前 | 45,531票 | 21.55% | 64.71% | 国民新党 | ○ | |
石川多枝 | 45 | 日本共産党 | 新 | 21,569票 | 10.21% | 30.65% | |||
渡辺義彦 | 56 | 日本未来の党 | 前 | 10,989票 | 5.20% | 15.62% | 新党大地 | ○ |
- 渡辺は前回は比例近畿ブロック単独で当選(民主党)。
時の内閣:麻生内閣 解散日:2009年7月21日 公示日:2009年8月18日 (全国投票率:69.28%(1.77%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 藤村修 | 59 | 民主党 | 前 | 124,982票 | 52.88% | ―― | ○ | |
渡嘉敷奈緒美 | 47 | 自由民主党 | 前 | 79,289票 | 33.55% | 63.44% | ○ | ||
駒井正男 | 42 | 日本共産党 | 新 | 29,030票 | 12.28% | 23.23% | ○ | ||
水沼義隆 | 35 | 幸福実現党 | 新 | 3,063票 | 1.30% | 2.45% |
時の内閣:第2次小泉改造内閣 解散日:2005年8月8日 公示日:2005年8月30日 (全国投票率:67.51%(7.65%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 渡嘉敷奈緒美 | 43 | 自由民主党 | 新 | 98,151票 | 43.36% | ―― | ○ | |
比当 | 藤村修 | 55 | 民主党 | 前 | 84,373票 | 37.27% | 85.96% | ○ | |
有木茂 | 58 | 日本共産党 | 新 | 27,573票 | 12.18% | 28.09% | |||
山口克也 | 41 | 無所属 | 新 | 16,256票 | 7.18% | 16.56% | × |
時の内閣:第1次小泉第2次改造内閣 解散日:2003年10月10日 公示日:2003年10月28日 (全国投票率:59.86%(2.63%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 藤村修 | 54 | 民主党 | 前 | 72,643票 | 39.22% | ―― | ○ | |
井上一成 | 71 | 自由民主党 | 元 | 55,234票 | 29.82% | 76.03% | ○ | ||
藤井幸子 | 55 | 日本共産党 | 新 | 28,710票 | 15.50% | 39.52% | |||
有沢志郎 | 54 | 無所属の会 | 新 | 19,949票 | 10.77% | 27.46% | |||
阪本義信 | 50 | 無所属 | 新 | 8,701票 | 4.70% | 11.98% | × |
時の内閣:第1次森内閣 解散日:2000年6月2日 公示日:2000年6月13日 (全国投票率:62.49%(2.84%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 藤村修 | 50 | 民主党 | 前 | 63,455票 | 34.10% | ―― | ○ | |
井上一成 | 68 | 保守党 | 前 | 52,210票 | 28.05% | 82.28% | |||
藤井幸子 | 52 | 日本共産党 | 新 | 41,727票 | 22.42% | 65.76% | |||
有沢志郎 | 50 | 無所属 | 新 | 28,712票 | 15.43% | 45.25% | × |
- 井上は第41回は8区から立候補し、比例復活。
時の内閣:第1次橋本内閣 解散日:1996年9月27日 公示日:1996年10月8日 (全国投票率:59.65%(8.11%))
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 藤村修 | 46 | 新進党 | 前 | 53,968票 | 31.66% | ―― | ||
有沢志郎 | 47 | 自由民主党 | 新 | 40,572票 | 23.80% | 75.18% | ○ | ||
藤井幸子 | 48 | 日本共産党 | 新 | 39,503票 | 23.17% | 73.20% | |||
中務正裕 | 31 | 民主党 | 新 | 36,439票 | 21.37% | 67.52% | ○ |
- 中務は第18回参議院議員通常選挙に大阪府選挙区から立候補し、落選。