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吉野郡

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

奈良県吉野郡の範囲(1.吉野町 2.大淀町 3.下市町 4.黒滝村 5.天川村 6.野迫川村 7.十津川村 8.下北山村 9.上北山村 10.川上村 11.東吉野村 薄黄:後に他郡に編入された区域 薄緑:後に他郡から編入した区域)

吉野郡(よしのぐん)は、奈良県大和国)の

人口33,090人、面積2,054.9km²、人口密度16.1人/km²。(2024年12月1日、推計人口

以下の3町8村を含む。

郡域

1880年明治13年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記3町8村から大淀町の一部(佐名伝)を除き、下記を加えた区域にあたる。

  • 五條市の一部(西吉野町各町・大塔町各町)
  • 宇陀市の一部(大宇陀大熊・大宇陀牧・大宇陀栗野・大宇陀田原・大宇陀東平尾・大宇陀上片岡・大宇陀下片岡)

畿内では最大の面積を持つ郡であった。 尚、現在の上北山村下北山村は、古代は紀伊国牟婁郡の一部であったが、後に吉野郡に編入された[1]

歴史

古代

式内社

延喜式神名帳に記される郡内の式内社

神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
吉野郡 10座(大5座・小5座)
吉野水分神社 ヨシノノミコモリノ
-ミクマリ
月次新嘗 吉野水分神社 奈良県吉野郡吉野町吉野山字子守 [1]
吉野山口神社 ヨシノノヤマクチノ 月次新嘗 吉野山口神社 奈良県吉野郡吉野町山口 [2]
(参)勝手神社 奈良県吉野郡吉野町吉野山
大名持神社 オホナモチノ 名神大 月次相嘗新嘗 大名持神社 奈良県吉野郡吉野町河原屋 [3]
丹生川上神社 ニフノカハカミノ 名神大 月次新嘗 丹生川上神社(中社) 奈良県吉野郡東吉野村 [4]
(参)丹生川上神社上社 奈良県吉野郡川上村
(参)丹生川上神社下社 奈良県吉野郡下市町長谷
金峯神社 カネノミタケノ
カナ-
名神大 月次相嘗新嘗 金峯神社 奈良県吉野郡吉野町吉野山青根ヶ嶺 [5]
高桙神社 タカホコノ 高桙神社 奈良県吉野郡吉野町山口
川上鹿塩神社 カハカミカシホノ (論)式内川上鹿塩神社 奈良県吉野郡吉野町樫尾
(論)大蔵神社 奈良県吉野郡吉野町南国栖
奈良県吉野郡川上村東川
伊波多神社 イハタノ 伊波多神社 奈良県吉野郡天川村和田
波宝神社 ハホノ 波宝神社 奈良県五條市西吉野町夜中 [6]
波比売神社 ハヒメノ 波比売神社 奈良県吉野郡下市町栃原 [7]
凡例を表示

近世

旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での支配は以下の通り。幕府領五條代官所が管轄。○は村内に寺社除地[注釈 1]が存在。(315村)

幕末の知行
知行 村数 村名
幕府領 幕府領 297村 大滝領村[注釈 2]、塩谷村(現・川上村)、寺尾村、高原村、○人知村、井戸村、碇村、○下多古村、○中奥村、○神之谷村、上多古村、上谷村、○入之波村、大野村(現・吉野町南大野)、窪垣内村、○西河村、○南国栖村、○越部村[注釈 3]、日裏村(現・東吉野村)、伊豆尾村、萩原村、○洞川村、五色村、○平原村、下淵村、下片岡村、○平尾村(現・宇陀市)[注釈 4]、○下市村、今木村、○奥谷村、大堀村[注釈 5]、○夜中村、新子村(現・吉野町)、新子村(現・五條市)[注釈 6]、吉野山村、小栗栖村、○小路村、土田村、鷲家村、○四村、●椎原村、●杣谷村、●鹿場村、●汗入村、●○鳥住村、●長瀬村、●堂原村、●○梨子堂村、●尼ヶ生村、●八ッ川村、●屋那瀬村、●黒淵村、●津越村、●○百谷村、●平沼田村、●神野村、○広橋村、谷村、○栃本村[注釈 7]、○立石村、丹生村、●小古田村、南山村、貝原村、黒木村、西山村、長谷村、笠木村、○桂原村、粟飯谷村、○槙尾村、脇川村、寺戸村、御吉野村、○中戸村、赤滝村、石堂谷村、唐戸村、野々口村、○飯貝村、○橋屋村、○丹治村、○左曽村、六田村、上市村、左室村、喜佐谷村、○小村、○御園村、菜摘村、樫尾村、○大滝村、迫村(現・川上村)、白屋村、○和田村(現・川上村)、柏木村、大迫村、伯母谷村、南楢井村、北楢井村、宮滝村、○河原屋村、○鉾立村、○山口村、○大岩村、○東川村、武木村、白川渡村、佐々羅村、○畑屋村、檜垣本村、善城村、北曽木村、○和田村(現・五條市)、○立川渡村、永谷村、○城戸村、本谷村、川岸村、○茄子原村[注釈 8]、○阪巻村、宗川野村、船ノ川村(中峰村、中井傍示村、惣谷村、篠原村)、三津村、新野村、○中増村[注釈 9]、東千股村、○西千股村、北六田村、馬佐村、増口村、老野村、○大日川村、西野村(現・上北山村)[注釈 10]、大峯村、○平尾村(現・五條市)[注釈 11]、檜川迫村、○川股村、日裏村(現・五條市)[注釈 12]、迫村(現・五條市)[注釈 13]、○阿知賀村[注釈 14]、○陰地村、○田原村、○栗野村、牧村、大野村(現・吉野町三茶屋)、色生村、津風呂村、入野村、上片岡村、○新住村、○栃原村、○湯川村、湯川村之内・赤松村、○湯塩村、滝村(現・五條市)、○江出村、○向加名生村、芦原村、木津村、滝村(現・東吉野村)[注釈 15]、杉谷村、谷尻村、平野村、麦谷村、大豆生村、木津川村、鷲家口村、大熊村、三尾村、狭戸村、中黒村、○小瀬村、橡本村[注釈 16]、○河合村、○白川村、○西野村(現・五條市)、上池原村[注釈 17]、下池原村[注釈 17]、○池峯村、○寺垣内村、浦向村、佐田村、上桑原村、下桑原村、大瀬村、北角村[注釈 18]、九尾村[注釈 18]、栃尾村[注釈 18]、和田村(現・天川村)[注釈 18]、○日裏村(現・天川村)[注釈 18]、籠山村[注釈 18]、○庵住村[注釈 18]、○山西村[注釈 18]、○広瀬村[注釈 18]、滝尾村[注釈 18]、塩野村[注釈 18]、○塩谷村(現・天川村)[注釈 19]、中谷村[注釈 18]、●○沢原村[注釈 20]、○坪内村[注釈 20]、中越村[注釈 20]、沖金村[注釈 20]、○川合村[注釈 20]、小原村(現・天川村)[注釈 20]、沢谷村[注釈 20]、南角村[注釈 20]、辰巳屋新田[注釈 20]、十二村ノ内・一郷組(簾村、小代村、坂本村、中原村、今井村、唐笠村)、十二村ノ内・野長瀬組(閉君村、宇井村、清水村、引土村、飛養曽村、堂平村、猿谷村、辻堂村、殿野村)、十二村ノ内・川波組(中津川村、立里村、紫園村、池津川村)、十二村ノ内・野川組(平川村、柞原村、中村[現・野迫川村]、上村)、十二村ノ内・迫組(北股村、平村、今西村[現・野迫川村]、檜木股村、弓手原村)、長殿村[注釈 21]、谷瀬村、山手村(現・十津川村山天)、杉野瀬村、内原村、湯之原村、武蔵村、沼田原村、上野地村、内野村、川津村、野尻村、小井村、大野村(現・十津川村)、小川村(現・十津川村旭)、林村、五百瀬村、風屋村、山崎村、小原村(現・十津川村)、上葛川村、宇宮原村、高津村、三浦村、滝川村、池穴村、小森村、中村(現・十津川村東中)、下葛川村、山手谷村、七色村、谷垣内村、猿飼村、長井村、今西村(現・十津川村)、上湯川村、神山村、折立村、込ノ上村、那知合村、垣内村、玉垣内村、小山手村、大谷村、小川村(現・十津川村小川)、玉井川村、樫原村、桑畑村、樫尾崎村、出谷村、小坪瀬村、清之原村、高滝村、竹筒村、山手村(現・十津川村山手)、垣平村、田良原村、中村(現・十津川村西中)、迫西川村
旗本領 16村 持尾村[注釈 22]、○西増村、岩壺村、矢治村、香束村、平尾村(現・東吉野村)、柳村、西谷村(現・吉野町)、西谷村(現・下市町)[注釈 23]、○比曽村、峯寺村、矢走村、○滝畑村、志賀村、立野村、小名村
藩領 大和高取藩 1村 薬水村
その他 寺社領 1村 前鬼村[注釈 24]

近代

町村制以前

  • 慶応4年
  • 明治2年
  • 明治3年
  • 明治4年
  • 明治6年(1873年) - 垣内村・垣平村が合併して平谷村となる。(314村)
  • 明治7年(1874年)(312村)
    • 杉野瀬村・清之原村が合併して杉清村となる。
    • 樫尾崎村・田良原村が合併して重里村となる。
  • 明治8年(1875年)(309村)
    • 小瀬村・橡本村が合併して小橡村となる。
    • 大堀村が奥谷村に、左室村が飯貝村にそれぞれ合併。
    • 小川村(現・十津川村旭)が改称して旭村となる。
  • 明治9年(1876年4月18日 - 第2次府県統合により堺県の管轄となる。
  • 明治11年 - 椎原村・杣谷村が合併して原谷村となる。(308村)
  • 明治12年(1879年) - 東千股村・西千股村が合併して千股村となる。(307村)
  • 明治13年(1880年4月15日 - 郡区町村編制法の堺県での施行により、行政区画としての吉野郡が発足。宇智郡五條村に「五條郡役所」が設置され、同郡とともに管轄したが、まもなく「宇智吉野郡役所」に改称。
  • 明治14年(1881年2月7日 - 大阪府の管轄となる。
  • 明治15年(1882年
    • 塩谷村(現・川上村)が北塩谷村、新子村(現・五條市)が西新子村、迫村(現・五條市)が勢井村(現・五條市)、西野村(現・上北山村)が西原村、滝村(現・東吉野村)が滝野村、小原村(現・天川村)が北小原村、今西村(現・野迫川村)が北今西村、山手村(現・十津川村山天)が山天村、西谷村(現・下市町)が才谷村にそれぞれ改称。
    • 3ヶ所存在した大野村のうち2ヶ所が改称して南大野村(現・吉野町南大野)、北大野村(現・吉野町三茶屋)となる。
    • 3ヶ所存在した日裏村のうち2ヶ所が改称して西日裏村(現・五條市)、南日裏村(現・天川村)となる。
    • 3ヶ所存在した平尾村のうち2ヶ所が改称して東平尾村(現・宇陀市)、平雄村(現・五條市)となる。
    • 3ヶ所存在した和田村のうち1ヶ所(現・川上村)が改称して北和田村となる。
    • 3ヶ所存在した中村のうち2ヶ所が改称して東中村(現・十津川村東中)、西中村(現・十津川村西中)となる。
  • 明治17年(1884年) - 下葛川村・神山村が合併して神下村となる。(306村)
  • 明治20年(1887年11月4日 - 奈良県(第2次)の管轄となる。

町村制以降

1.上市町 2.吉野村 3.大淀村 4.下市村 5.秋野村 6.南芳野村 7.白銀村 8.賀名生村 9.宗檜村 10.天川村 11.野迫川村 12.大塔村 13.北十津川村 14.十津川花園村 15.中十津川村 16.西十津川村 17.南十津川村 18.東十津川村 19.下北山村 20.上北山村 21.川上村 22.国樔村 23.小川村 24.四郷村 25.高見村 26.龍門村(紫:五條市 上水色:宇陀市 桃:吉野町 赤:大淀町 橙:下市町 下水色:黒滝村 緑:十津川村 黄:東吉野村 青:合併なし)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。(1町25村)
    • 上市町 ← 上市村、立野村(現・吉野町)
    • 吉野村 ← 吉野山村、丹治村、飯貝村、橋屋村、左曽村、六田村(現・吉野町)
    • 大淀村 ← 檜垣本村、土田村、越部村、畑屋村、芦原村、持尾村、矢走村、岩壺村、鉾立村、下淵村、今木村、薬水村、大岩村、増口村、北六田村、新野村、馬佐村、比曽村、西増村、中増村(現・大淀町)
    • 下市村 ← 下市村、阿知賀村、小路村、新住村、栃原村、平原村、梨子堂村、原谷村、石堂谷村、栃本村、善城村(現・下市町)
    • 秋野村 ← 四村、立石村、広橋村(現・下市町)
    • 南芳野村 ← 赤滝村、中戸村、寺戸村、脇川村、槙尾村、鳥住村、粟飯谷村、堂原村、御吉野村、長瀬村、桂原村、笠木村(現・黒滝村)、才谷村、丹生村、長谷村、谷村、西山村、貝原村、黒木村(現・下市町)
    • 白銀村 ← 汗入村、鹿場村、小古田村、南山村、八ツ川村、尼ヶ生村、唐戸村、奥谷村、夜中村、西新子村、平沼田村、百谷村、赤松村、湯川村(現・五條市)
    • 賀名生村 ← 和田村、屋那瀬村、向加名生村、大日川村、黒淵村、湯塩村、滝村、老野村、江出村、神野村、北曽木村(現・五條市)
    • 宗檜村 ← 勢井村、西日裏村、川股村、平雄村、茄子原村、本谷村、永谷村、立川渡村、宗川野村、西野村、阪巻村、城戸村、川岸村、陰地村、津越村、大峯村、檜川迫村(現・五條市)
    • 天川村 ← 洞川村、北角村、南角村、中越村、川合村、沖金村、沢谷村、中谷村、沢原村、北小原村、南日裏村、坪内村、五色村、九尾村、栃尾村、和田村、籠山村、庵住村、山西村、広瀬村、滝尾村、塩野村、辰巳屋新田、塩谷村(現存
    • 野迫川村 ← 今井村、平川村、柞原村、中村、上村、池津川村、紫園村、中津川村、立里村、北股村、檜木股村、北今西村、弓手原村、平村(現存
    • 大塔村 ← 辻堂村、殿野村、閉君村、宇井村、猿谷村、堂平村、飛養曽村、引土村、清水村、中峰村、中井傍示村、惣谷村、篠原村、坂本村、簾村、小代村、中原村、唐笠村(現・五條市)
    • 北十津川村 ← 長殿村、沼田原村、旭村、宇宮原村、谷瀬村、上野地村、林村、高津村、内野村、山天村、三浦村、五百瀬村、杉清村(現・十津川村)
    • 十津川花園村 ← 川津村、風屋村、滝川村、内原村、野尻村、山崎村、池穴村(現・十津川村)
    • 中十津川村 ← 武蔵村、大野村、小原村、湯之原村、小井村、小森村(現・十津川村)
    • 西十津川村 ← 重里村、長井村、玉垣内村、今西村、大谷村、西中村、小山手村、小坪瀬村、迫西川村、上湯川村、出谷村(現・十津川村)
    • 南十津川村 ← 平谷村、樫原村、込ノ上村、猿飼村、桑畑村、七色村、山手村、谷垣内村、那知合村(現・十津川村)
    • 東十津川村 ← 折立村、高滝村、小川村、上葛川村、東中村、神下村、玉井川村、竹筒村、山手谷村(現・十津川村)
    • 下北山村 ← 上池原村、下池原村、池峯村、寺垣内村、浦向村、佐田村、上桑原村、下桑原村、大瀬村、前鬼村(現存
    • 上北山村 ← 西原村、小橡村、河合村、白川村(現存
    • 川上村 ← 東川村、西河村、大滝村、寺尾村、北塩谷村、迫村、高原村、人知村、白屋村、井戸村、武木村、下多古村、上多古村、神之谷村、柏木村、北和田村、中奥村、上谷村、大迫村、伯母谷村、入之波村、白川渡村、碇村(現存
    • 国樔村 ← 野々口村、南国栖村、新子村、窪垣内村、入野村、南大野村、矢治村、樫尾村、菜摘村、宮滝村、喜佐谷村、御園村、南楢井村、北楢井村(現・吉野町)
    • 小川村 ← 鷲家口村、小村、木津川村、小栗栖村、中黒村(現・東吉野村)
    • 四郷村 ← 三尾村、狭戸村、大豆生村、麦谷村(現・東吉野村)
    • 高見村 ← 鷲家村、萩原村、日裏村、伊豆尾村、木津村、杉谷村、平野村、滝野村、谷尻村(現・東吉野村)
    • 龍門村 ← 佐々羅村、峯寺村、河原屋村、千股村、志賀村、滝畑村、三津村、西谷村、平尾村、津風呂村、山口村、香束村、柳村、色生村、小名村、北大野村(現・吉野町)、大熊村、牧村、栗野村、田原村、東平尾村、上片岡村、下片岡村(現・宇陀市)
  • 明治23年(1890年
    • 4月1日 - 下市村が町制施行して下市町となる。(2町24村)
    • 6月19日 - 十津川花園村・西十津川村・北十津川村・南十津川村・東十津川村・中十津川村が合併して十津川村が発足。(2町19村)
  • 明治23年(1890年9月29日 - 龍門村の一部(大熊・牧・栗野・田原・東平尾・上片岡・下片岡)が分立して上龍門村が、一部(香束・柳・色生・小名・北大野)が分立して中龍門村がそれぞれ発足。(2町21村)
  • 明治27年(1894年6月14日 - 国樔村の一部(矢治・樫尾・菜摘・宮滝・喜佐谷・御園・南楢井・北楢井)が分立して中荘村が発足。(2町22村)
  • 明治30年(1897年8月1日 - 郡制を施行。郡役所が上市町に設置。
  • 明治45年(1912年7月1日 - 南芳野村が分割され、一部(丹生・長谷・谷・西山・貝原・黒木)に丹生村が、残部(赤滝・中戸・寺戸・脇川・槇尾・鳥住・才谷・粟飯谷・堂原・御吉野・長瀬・桂原・笠木)に黒滝村がそれぞれ発足。(2町23村)
  • 大正10年(1921年2月11日 - 大淀村が町制施行して大淀町となる。(3町22村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和3年(1928年4月29日 - 吉野村が町制施行して吉野町となる。(4町21村)
  • 昭和17年(1942年)2月11日 - 上龍門村が宇陀郡松山町神戸村政始村と合併して宇陀郡大宇陀町が発足。(4町20村)
  • 昭和24年(1949年
    • 1月1日 - 高見村の一部(鷲家)が小川村に編入。
    • 5月3日 - 黒滝村の一部(才谷)が秋野村に編入。
  • 昭和27年(1952年)7月1日 - 大淀町が宇智郡大阿太村の一部(佐名伝)を編入。
  • 昭和31年(1956年
    • 1月1日 - 秋野村が下市町に編入。(4町19村)
    • 5月3日 - 上市町・吉野町・中荘村・国樔村・中龍門村・龍門村が合併し、改めて吉野町が発足。(3町15村)
    • 9月30日 - 丹生村が下市町に編入。(3町14村)
  • 昭和33年(1958年3月1日 - 小川村・四郷村・高見村が合併して東吉野村が発足。(3町12村)
  • 昭和34年(1959年)4月1日 - 白銀村・賀名生村・宗檜村が合併して西吉野村が発足。(3町10村)
  • 平成17年(2005年9月25日 - 西吉野村・大塔村が五條市に編入。(3町8村)

変遷表

自治体の変遷
明治22年以前 明治22年4月1日 明治22年 - 明治45年 大正1年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和63年 平成1年 - 現在 現在
上市町 上市町 上市町 上市町 昭和31年5月3日
吉野町
吉野町 吉野町
吉野村 吉野村 昭和3年4月24日
町制
吉野町
国樔村 国樔村 国樔村 国樔村
明治27年6月8日
中荘村
中荘村 中荘村
龍門村 龍門村 龍門村 龍門村
明治23年9月23日
中龍門村
中龍門村 中龍門村
明治23年9月23日
上龍門村
昭和17年2月11日
宇陀郡
大宇陀町の一部
宇陀市
大淀村 大淀村 大正10年2月11日
町制
大淀町 大淀町 大淀町 大淀町
宇智郡
大阿太村の一部
昭和27年7月1日
宇智郡大阿太村佐名伝を編入
下市村 明治23年4月1日
町制
下市町 下市町 下市町 下市町 下市町
秋野村 秋野村 秋野村 秋野村 昭和31年1月1日
下市町に編入
南芳野村 明治45年7月1日
丹生村
丹生村 丹生村 昭和31年9月30日
下市町に編入
明治45年7月1日
黒滝村
黒滝村 黒滝村 黒滝村 黒滝村 黒滝村
天川村 天川村 天川村 天川村 天川村 天川村 天川村
野迫川村 野迫川村 野迫川村 野迫川村 野迫川村 野迫川村 野迫川村
下北山村 下北山村 下北山村 下北山村 下北山村 下北山村 下北山村
上北山村 上北山村 上北山村 上北山村 上北山村 上北山村 上北山村
川上村 川上村 川上村 川上村 川上村 川上村 川上村
北十津川村 明治23年6月19日
十津川村
十津川村 十津川村 十津川村 十津川村 十津川村
十津川花園村
中十津川村
西十津川村
南十津川村
東十津川村
四郷村 四郷村 四郷村 四郷村 昭和33年3月1日
東吉野村
東吉野村 東吉野村
高見村 高見村 高見村 高見村
小川村 小川村 小川村 小川村
大塔村 大塔村 大塔村 大塔村 大塔村 平成17年9月25日
五條市に編入
五條市
白銀村 白銀村 白銀村 白銀村 昭和34年4月1日
西吉野村
賀名生村 賀名生村 賀名生村 賀名生村
宗桧村 宗桧村 宗桧村 宗桧村

行政

五條郡長→堺県宇智・吉野郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治13年(1880年)4月15日
明治14年(1881年)2月6日 大阪府に移管
大阪府宇智・吉野郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治14年(1881年)2月7日
明治20年(1887年)11月3日 奈良県へ移管
奈良県宇智・吉野郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治20年(1887年)11月4日
明治30年(1897年)3月31日 廃官
吉野郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治30年(1897年)8月1日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

町村議長会公費コンパニオン宴会問題

2015年2月、吉野郡内11町村のうちの9町村議会の議長でつくる「吉野郡町村議長会」が年2回の懇親会にコンパニオンを呼び、その費用を公費から支払う慣習が長年続いていることが分かった[2]。議長会会長の橋本史郎・東吉野村議会議長は、「例年通りのことであり、コンパニオンによる酌で、会合が円滑に進む」と必要性を強調し、来年度もコンパニオン付き宴会は続く予定だったが[2]、報道で騒がれたことから、後日、今後懇親会は自費で行うことを決定した[3]

脚注

注釈

  1. ^ 領主から年貢免除の特権を与えられた土地。
  2. ^ 明治以降は不詳。喜佐谷村の桜木神社付近とみられる。本項では村数に数えない。
  3. ^ 一部は後に和歌山県が管轄。
  4. ^ 記載は「小川郷・平尾村」。
  5. ^ 記載は「奥谷村之内・大堀方村」。
  6. ^ 記載は「古田郷・新子村」。
  7. ^ ○栃本村・栃本新田に分かれて記載。
  8. ^ ○「茄子原村之内・日表方村」・「茄子原村之内・陰地方村」に分かれて記載。
  9. ^ ○中増村・「中増村之内・西増村」に分かれて記載。
  10. ^ 西野南村・西野北村に分かれて記載。
  11. ^ 記載は「宗川郷・平尾村」。
  12. ^ 記載は「宗川郷・日裏村」。
  13. ^ 記載は「日裏村之内・迫村」。
  14. ^ ●野々熊村・○「阿知賀村之内・原野村」・「阿知賀村之内・岡村」・「阿知賀村之内・中村」・「九助方・阿知賀村之内・中村」・「三郎兵衛方・阿知賀村之内・中屋村」・「三郎兵衛方・阿知賀村之内・下市出作」・「三郎兵衛方・阿知賀村之内・上村」・「三郎兵衛方・阿知賀村之内・瀬之上村」・○「三郎兵衛方・阿知賀村之内・岨村」に分かれて記載。
  15. ^ 記載は「小川郷・滝村」。
  16. ^ 「旧高旧領取調帳」では小瀬村に含む。
  17. ^ a b 池原村1村として記載。
  18. ^ a b c d e f g h i j k l 天ノ川郷の冠称付きで記載。
  19. ^ 記載は「三名郷・塩谷村」。
  20. ^ a b c d e f g h i 天ノ川組三名郷の冠称付きで記載。
  21. ^ 以下59村は十津川郷の冠称付きで記載。
  22. ^ 記載は「竜門郷・持尾村」。
  23. ^ 記載は「西谷村之内・吉野出作」。
  24. ^ 修験道者の領地。無高のため「旧高旧領取調帳」には記載なし。
  25. ^ 同年4月27日(1868年5月19日)にかけて移管。

出典

  1. ^ 歴史 - 下北山村を知る”. 下北山村. 2015年4月4日閲覧。
  2. ^ a b “奈良・吉野郡議長会公費でコンパニオン宴会年2回”. Yahoo!ニュース (毎日新聞). (2015年2月25日). オリジナルの2015年2月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150225023654/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150225-00000010-mai-soci 2015年2月27日閲覧。 
  3. ^ “<吉野郡町村議長会>コンパニオン宴会廃止…今年度分返還へ”. Yahoo!ニュース (毎日新聞). (2015年2月27日). オリジナルの2015年2月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150227192023/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150227-00000110-mai-soci 2015年2月28日閲覧。 

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 29 奈良県、角川書店、1990年3月1日。ISBN 4040012909 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連項目