南美深駅
南美深駅 | |
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駅全景(2017年10月) | |
みなみびふか Minami-bifuka | |
◄W52 智北 (2.3 km) (2.7 km) 美深 W54► | |
所在地 | 北海道中川郡美深町字美深 |
駅番号 | ○W53 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■宗谷本線 |
キロ程 | 95.6 km(旭川起点) |
電報略号 | ミカ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1956年(昭和31年)7月1日 |
廃止年月日 | 2021年(令和3年)3月13日[JR北 1][JR北 2][新聞 1] |
備考 | 無人駅 |
南美深駅(みなみびふかえき)は、北海道(上川総合振興局)中川郡美深町字美深にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)宗谷本線の駅(廃駅)である。電報略号はミカ。事務管理コードは▲121823[1]。駅番号はW53。
歴史
[編集]地元住民の請願によって仮乗降場として設置された[2][3]。一部の上り普通列車は当駅を通過していた。
年表
[編集]- 1956年(昭和31年)7月1日:日本国有鉄道(国鉄)宗谷本線の智恵文駅 - 美深駅間に南美深仮乗降場(局設定)として新設開業[4][3]。旅客のみ取り扱い。
- 1959年(昭和34年)11月1日:旅客駅に昇格。南美深駅となる[4][3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる。
- 2016年(平成28年)7月上旬:JR北海道が当駅を2017年(平成29年)3月のダイヤ改正に合わせて廃止する意向を地元に伝える[新聞 2][新聞 3][新聞 4]。
- 2017年(平成29年)4月:当駅をJR北海道が当面の間自社の費用で存続[新聞 5]。
- 2019年(令和元年)12月3日:JR北海道アクションプラン(宗谷線)に基づきJR北海道から宗谷本線活性化協議会に対して、同社が維持できないとする「過去5年間、乗車人員が1日平均3名以下の無人駅」について廃止か自治体での維持管理を行うかの方針を2020年3月までにJR北海道への報告をするよう要請[新聞 6]。当駅の存続の可否が検討される。
- 2020年(令和2年)3月25日:同日までに、周辺の地元自治会から駅の廃止に了承が得られたとして、美深町が当駅の廃止を容認[新聞 7][新聞 8][新聞 9][新聞 10]。
- 2021年(令和3年)3月13日:利用者減少とダイヤ改正に伴い、廃止[JR北 1][JR北 2][新聞 1][新聞 11]。
駅名の由来
[編集]「美深」の南方に位置するため[5]。
駅構造
[編集]単式ホーム1面1線を有する地上駅だった。ホームは線路の北側(稚内方面に向かって右手側)に存在した[6]。分岐器を持たない棒線駅となっていた[6]。
開業時からの無人駅(名寄駅管理)[7]で、ホーム北側の出入口から少し離れた位置に待合所を有した[8]。鉄板張りの窓の無い建物であった[8]。出入口上部に「南美深待合所」と記載された駅銘板を掲示していた[8]。ホームは木製デッキ式で[8]、稚内方にスロープを有し[9]駅施設外に連絡していた。トイレは無かった[8]。
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待合所(2017年10月)
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ホーム(2017年10月)
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駅名標(2017年10月)
利用状況
[編集]乗車人員の推移は以下の通り。出典が「乗降人員」となっているものについては1/2とした値を括弧書きで1日平均乗車人員の欄に示し、備考欄で元の値を示す。
また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度 | 乗車人員(人) | 出典 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
年間 | 1日平均 | JR調査 | |||
1960年(昭和35年) | 70,650 | (193.0) | [2][3] | 年間乗降客数141,300人 | |
1978年(昭和53年) | 26.0 | [10] | |||
1992年(平成 | 4年)(13.0) | [6] | 1日乗降客数は26人 | ||
2015年(平成27年) | 「1名以下」 | [JR北 3] | |||
2016年(平成28年) | 0.8 | [JR北 4] | |||
2017年(平成29年) | 0.6 | [JR北 5] | |||
2018年(平成30年) | 0.4 | [JR北 6] | |||
2019年(令和元年) | 0.4 | [JR北 7] | |||
2020年(令和 | 2年)0.8 | [JR北 8] |
駅周辺
[編集]数軒の農家があり、田畑となっている。2016年時点で、美深町は「基幹産業は農業であり、高齢化は進んでいるものの、代変わりして若手が農業を担っている。南美深は将来有望な地域」としている[新聞 4]。
その他
[編集]当駅を含む美深町に所在する無人駅3駅が、2021年3月13日に廃止されるのに合わせて、地元若手住民で構成されるグループ「美深廃駅プロジェクト」が、廃止対象3駅を舞台とした記録映像の制作を2021年1月より開始している[新聞 12]。同年1月25日には、映像制作費を募集するためのクラウドファンディングを開始させ、駅のイラストが入った返礼品も作成された[新聞 12]。
駅廃止後の2021年(令和3年)9月時点で、当駅の待合所は美深町内にある農業生産法人の敷地内に移設され、写真などが展示されている[11]。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、239頁。doi:10.11501/1873236 。2023年1月15日閲覧。
- ^ a b “全駅DATA 石北本線②(上川~網走) 宗谷本線”. 週刊JR全駅・全車両基地 (朝日新聞出版) (No.60): pp.19-27. (2013-10-03).
- ^ a b c d “ありがとう さようなら 長き歳月の歴史に幕 JR南美深駅・紋穂内駅・豊清水駅廃止”. 広報びふか (美深町) (815): pp.2-5. (2021-04). オリジナルの2021-04-28時点におけるアーカイブ。 2021年4月28日閲覧。.
- ^ a b 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介、新潮社、2008年5月発行)46ページより。
- ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、177頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ a b c 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)146ページより。
- ^ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社、2011年6月発行)148ページより。
- ^ a b c d e 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社、2008年8月発行)210ページより。
- ^ 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)180ページより。
- ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、888頁。doi:10.11501/12065814 。
- ^ “株式会社百商屋”. 農業生産法人 株式会社 百商屋. 2021年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月25日閲覧。
JR北海道
[編集]- ^ a b 『来春のダイヤ見直しについて』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2020年12月9日。オリジナルの2020年12月9日時点におけるアーカイブ 。2020年12月9日閲覧。
- ^ a b 『2021年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2020年12月18日。オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブ 。2020年12月18日閲覧。
- ^ “極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間)” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2017年12月8日). 2017年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月30日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間)” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2017年7月2日). 2017年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月13日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
- ^ “宗谷線(名寄・稚内間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人以上2,000人未満の線区(「黄色」8線区). 北海道旅客鉄道. p. 3・4 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月3日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。
新聞記事
[編集]- ^ a b “18無人駅に「ありがとう」 JRダイヤ改正で廃止 住民やファン 各地で別れ”. 北海道新聞. (2021年3月13日). オリジナルの2021年3月13日時点におけるアーカイブ。 2021年3月13日閲覧。
- ^ “無人駅の南美深、筬島、歌内 JR、来年3月廃止方針” (日本語). 北海道新聞. どうしんウェブ/電子版(経済) (北海道新聞社). (2016年7月29日). オリジナルの2016年7月29日時点におけるアーカイブ。 2016年7月29日閲覧。
- ^ a b “JR北海道、17駅の廃止打診 名寄「北星」、幕別「稲士別」も” (日本語). 北海道新聞. どうしんウェブ/電子版(経済) (北海道新聞社). (2016年10月2日). オリジナルの2016年10月1日時点におけるアーカイブ。 2016年10月2日閲覧。
- ^ a b c “南美深駅廃止の意向 宗谷本線 来年3月改正に合わせ 「将来的なまちづくり影響」”. 名寄新聞. 名寄新聞社. (2016年8月1日)
- ^ a b c “宗谷線の南美深、筬島、歌内駅 管理費JR負担で当面存続”. どうしんウェブ(北海道新聞). (2017年4月1日). オリジナルの2017年4月2日時点におけるアーカイブ。 2017年11月3日閲覧。
- ^ “宗谷本線の無人駅、廃止が加速…幌延町が2駅廃止を容認 2021年3月のダイヤ改正で”. response. (2020年3月30日). オリジナルの2020年5月16日時点におけるアーカイブ。 2020年5月20日閲覧。
- ^ “宗谷線の計5駅、廃止受け入れ 名寄市と美深町”. 北海道新聞. (2020年3月26日). オリジナルの2020年3月26日時点におけるアーカイブ。 2020年3月26日閲覧。
- ^ “宗谷線無人5駅 21年春廃止 名寄市、美深町が受け入れ「仕方ない」「寂しい」惜しむ声”. 北海道新聞. (2020年3月26日). オリジナルの2020年3月26日時点におけるアーカイブ。 2020年3月26日閲覧。
- ^ a b “町内4駅廃止受け入れ 美深町地域公共交通活性化協議会 町が名士バスと協議へ”. 名寄新聞 (名寄新聞社). (2020年3月28日)
- ^ 名寄市内1駅、美深町内4駅廃止へ JR宗谷本線 路線バスなどで代替へ 来年3月ダイヤ改正に合わせて(名寄新聞、2020年3月27日)
- ^ 北星、南美深、紋穂内、豊清水駅廃止 JR宗谷本線 地域見守った駅に感謝 住民、鉄道ファン別れ惜しむ(名寄新聞、2021年3月13日)
- ^ a b “宗谷線の廃止3駅を映像に 若手グループ制作へ”. 北海道新聞. (2021年1月27日). オリジナルの2021年2月6日時点におけるアーカイブ。 2021年2月6日閲覧。