利用者:Hop-step-junge/ニュース記事一覧/2024年/3月25日~3月28日
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3月25日(63)
[編集]- アメリカ合衆国
- ロイド・オースティン米国防長官がアメリカ国防総省で秋葉剛男国家安全保障局長と会談し、4月10日のバイデン大統領と岸田文雄首相の首脳会談に向け、「自由で開かれたインド太平洋地域」の実現を後押しするため、日米連携の推進分野に関して議論について協議[1]。
- 米下院のウォルバーグ議員(共和党)が地元ミシガン州での有権者集会で、ガザ地区への人道支援のため米国が進める臨時の埠頭建設の必要性を問われ、「人道支援には一銭も使うべきでない」「ナガサキやヒロシマのようであるべきだ。早く終わらせられる」と答える[3]。氏の報道担当はワシントン・ポスト紙に「敵(ハマース)に早く打ち勝つための例えだった」と説明したが、ミシガン州の民主党議員らからは「おぞましい発言」と批判が集中した[3]。
- 米国防総省は同月初め、支援物資を届けるための桟橋を建設する計画を発表したが、桟橋建設を巡っては、米軍が危険な状況に置かれる恐れがあると指摘する声も上がっているのを踏まえ、ダンディで開かれた集会で参加者の一人の男性が、桟橋の建設に駆り出される米兵と話をしたと語り「なぜ私たちの金をかけて、彼ら(ガザ住民)のための港を造るのか」と質問したのに対し、ウォルバーグ議員は「ジョー・バイデンがその理由です。(バイデン大統領は)私たちはガザに人道支援を届ける必要がある(と説明している)。私はそうすべきとは思いません」と答え、港湾計画が「我々のいるべきではない」ガザに米軍を送り込むことに等しいと述べ上で、アメリカによる日本への原爆投下を引き合いに出し、ウォルバーグ議員は「人道支援に一銭も使うべきではない。長崎や広島のようにすべきだ。早く終わらせる。ウクライナも同じようにするべき。早くプーチンを倒すのです」などと持論を展開したという[4]。ダン・キルディー下院議員(民主党、ミシガン州)は、「恐ろしく、衝撃的」な発言だとXに投稿し、「ガザ住民への人道支援に反対し、さらにパレスチナ人の大規模な虐殺をも提唱するのは弁護の余地のない立場だ。これほど極端で危険な発言には、全くもって同意できません」と痛烈に批判した[4]。
- ドナルド・トランプ前大統領が、イスラエルがガザ地区での攻撃に関し、「(イスラエルは)戦争を片付けなければならない。片付けるためには、終わらせなければ」「イスラエルは極めて慎重にならなければならないと思う。なぜなら世界中の支持の大半を失いつつあるからだ」との見方を示し、紛争の早期終結を改めて呼び掛けたとする、右派系無料紙イスラエル・ハヨムによるインタビューが公開される[5]。反発拡大の理由として空爆映像の公開を挙げ、「イスラエルは、断固たる姿勢を示したかったのだろうが、そういうことをしない方が良い時もある」との見方を示した[5]。(cf. 2023年パレスチナ・イスラエル戦争)
- アフガニスタンの女性・人権問題を担当するリナ・アミリ米特使が、東京都内で記者団の取材に応じ「情勢のさらなる不安定化や過激派の伸長を防ぐため、(国際社会が)協力することが必要だ」と述べ、アフガンへの関与継続を強く訴える[6]。アフガンへの関与については、タリバンによる支配に正統性を与える形にすることを避けるべきだと指摘する一方、現在の抑圧政策がもたらす影響をタリバンに認識させるため、「彼らと協議する必要性も理解している」と語った[6]。
- アメリカ国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官が記者団に対し、ガザ地区の戦闘を巡って国連安保理で採択された、ラマダン(断食月)期間中の即時停戦を求める決議の採決で米国が棄権したことは「米国の政策変更を意味するものではない」と強調[7]。
- ブリンケン米国務長官が、ワシントンを訪れているイスラエルのヨアヴ・ガラント国防相と会談し、ガザ地区の最南部ラファフへの大規模な地上作戦について、多くの避難民を危険にさらすとして反対[8]。ガラントはサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)とも会談し、ガザ情勢を協議しており、サリバンはXでハマースの打倒に向け、「建設的な議論」を行ったと説明し、ガラントがガザの人道危機対処のために「追加措置」を講じると表明したことを歓迎した[8]。
- バイデン米政権が鉄鋼・アルミや化学、紙・パルプ業界などの脱炭素化関連事業に最大60億ドルの補助金を交付すると発表[9]。クリーブランド・クリフスやエクソンモービルなどが手掛ける20州以上の計33事業が対象となる[9]。エネルギー省のグランホルム長官は「主要産業での次世代の脱炭素化技術促進は、米国が最も競争力がある国であり続けることにつながる」と意義を強調した[9]。
- フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)が、未成年者によるInstagramなどのソーシャルメディア利用の14歳未満の者による利用を禁止し、14~15歳のアカウント作成は親の承諾を条件とする規制法に署名[10]。2025年年初より施行予定で、APによると全米の同種の州法では最も厳格な内容という一方、業界団体や有識者らの間には「言論の自由を保障した合衆国憲法修正第1条に反する」「未成年にもネット上の情報に接する権利は認められる」との反論があるという[10]。
- ドナルド・トランプ前米大統領が2016年の大統領選の終盤に不倫相手のポルノ女優に弁護士を通じて口止め料を支払い、その記録に関する一族会社の帳簿を改竄したとして起訴された事件で、ニューヨーク州地裁が初公判を4月15日に開くと改めて決定[11]。当初3月25日に予定されていたが、検察側が追加提出した証拠を精査する時間をトランプ側に与えるため、延期された[11]。
- トランプ前米大統領が不動産の価値を偽り不当な利益を得たとしてニューヨーク州地裁に巨額の支払いを命じられた民事訴訟で、同州高裁がトランプ側の訴えを認め、控訴中の資産差し押さえを阻止するのに必要な保証金を1億7500万ドル(約265億円)に減額した上で、同日と定められていた支払期日を10日間延期すると決める[13]。
- トランプ前米大統領率いるメディア企業トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループがナスダック市場に翌26日から株式を上場すると発表[14]。ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によると、時価総額は60億ドル(約9000億円)規模に上り、トランプの保有額は30億ドルを大きく超える可能性がある[14]。
- ボーイングが、デイヴィッド・L・カルフーン(Dave Calhoun)最高経営責任者が2024年末で退任すると発表[15]。同氏は従業員に宛てた手紙で、同年1月の事故について「謙虚さと完全な透明性をもって対応し続けなければならない」と述べた[15]。
- カリフォルニア州の連邦地裁が、ヘイトスピーチ(憎悪表現)を監視するNPO「デジタルヘイト対策センター(CCDH)」によって虚偽情報を広められたとしてX(旧ツイッター)が起こした訴訟を棄却[16]。判事は「訴訟の狙いは、被告の言論を罰することだ」と、Xの姿勢を厳しく非難した[16]。CCDHは2023年7月に公表した調査結果で、Xの規約に反する差別投稿が確認されたと報告した[16]。
- 国土安全保障省が、性的人身売買の疑いで、カリフォルニア州ロサンゼルスとフロリダ州マイアミにあるショーン・コムズの邸宅を捜索[17]。同氏は、歌手・音楽プロデューサーで、2023年11月、元恋人から性的虐待で民事訴訟を起こされ、後に和解したが、未成年だった女性を含む性的暴行、薬物投与などで被害を受けたとして、その後も訴訟が次々と提起されたという[17]。
- 中国が政府のコンピューターから米国製マイクロプロセッサーとサーバーの使用を制限する新たな指針を採用したとの英紙FTの報道を受け、米国株式市場で半導体メーカーのインテルとアドバンスト・マイクロ・デヴァイセズ(AMD)の株価が下落[18]。
- ドジャースの大谷翔平選手(29)が、通訳を務めた水原一平(39)の違法賭博の疑いが発覚して以降初めて報道陣に対応し、胴元への送金や賭博についての自身の関与についてドジャースタジアムで「送金を依頼したことはないし許可したこともない。彼が僕の口座から盗んでみんなにうそをついた」と否定[19]。水原の賭博問題やギャンブル依存症、巨額の借金は開幕戦後に「初めて知った」としたほか、水原が当初、大谷選手の代理人に「友人の借金」と説明したが、その後は借金は自身のもので大谷選手が肩代わりしたと内容を変えた経緯に関し、大谷選手は「全てがうそだった」と否定した[19]。合わせて、「信頼していた方の過ちを悲しく、ショックに思う。言葉で表せない感覚で1週間過ごした」と複雑な表情を見せ、公式戦に向け「気持ちを切り替えるのは難しいが、シーズンに向けてまたスタートしたい」と話した[19]。
- 中華人民共和国
- 中国外務省(中華人民共和国外交部)によると、習近平国家主席が同年1月に中国と国交を樹立したナウルのアデアン大統領と北京で会談[20]。習は「中国との国交樹立という政治的決断は時代の潮流にかない、(両国には)輝かしい前途が開けている」と称賛し「政治的条件なしの援助」を約束した一方、アデアンは中国大陸と台湾を不可分とする「一つの中国」原則への支持を表明した[20]。会談後は、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」や農業など多分野での協力文書が署名された[20]。
- 米英両政府が自国や外国の政治家らを狙って中国政府系ハッカー集団がサイバー攻撃を行っているとして、関連する個人・団体に対する制裁などの措置を取ったと発表[21]。
- 英政府は25日、2021~22年に選挙管理委員会のシステムや国会議員がサイバー攻撃を受けた可能性が高いと公表し、中国政府系ハッカー集団「APT31」のメンバー2人とフロント企業に制裁を科した[21]。ダウデン副首相は「世界中の政治家や民主的プロセスに携わる人々が標的となっている」と訴えた[21]。
- 米司法省は、APT31に所属する7人をコンピューター侵入などの罪で起訴した[21]。いずれも中国在住で、米当局は身柄を確保していないとみられる[21]。ガーランド司法長官は声明で「米国と同盟国の安全保障を脅かす悪質なサイバー攻撃だ」と非難。米財務省もハッカー集団への制裁を発表した[21]。
- ニュージーランドのコリンズ通信保安局担当相(国防相と兼務)も翌26日、同国議会のネットワークが中国政府系集団によるサイバー攻撃を受けたと明らかにしたほか、外務省も同日、駐NZ中国大使を呼び、懸念を伝えた[21]。
- 林芳正官房長官は同月26日の記者会見で「民主主義の基盤を揺るがしかねない悪意あるサイバー活動は看過できない」と述べた[21]。
- オーストラリアのウォン外相とオニール(クレア・エレン・オニール、Clare O'Neil)内相も共同声明で「民主的な制度やプロセスを攻撃対象にする行為は容認できない」と強調した[21]。
- 中国外務省(中華人民共和国外交部)の林剣副報道局長は翌26日の記者会見で、米国が主導し「中国ハッカーに関する虚偽情報」を以前から広めていると主張するとともに、「中国への一方的制裁に断固反対する」と述べ、関係国に抗議したと明らかにした上で対抗措置を示唆した[21]。
- 日本
- 林芳正官房長官が記者会見で、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長が談話で日本人拉致問題は解決済みとしたことに関し「拉致問題が既に解決されたとの主張は全く受け入れられない」と反論し、談話が核・ミサイル開発を念頭に「自衛力強化」に触れた点について「日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決する方針に変わりはない」と言明[22]。
- 再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府のタスクフォースで提出された資料に中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題で、内閣府規制改革推進室が緊急の記者会見を行い、資料自体に中国企業に由来する内容はなく内容に問題はないと説明したうえで、さらに経緯を調査すると表明[23]。問題の資料はタスクフォース民間構成員の財団法人「自然エネルギー財団」事業局長の大林ミカが作成し、2023年末などの会合向けに提出したもので、一部のページに中国の国営電力会社「国家電網公司」のロゴが入っていたが、記者会見した規制改革推進室の山田正人参事官によると、同財団が2016~2019年にかけて開いたシンポジウムに中国企業の関係者が登壇しており、大林がその資料の提供を受け別の機会にPowerPointを用いて引用したところ、文書のテンプレートにロゴが残り、提出資料を作成した際にも反映された結果で、ブラウザーの環境によっては表示されないため同室も気づかなかったとした[23]。
- 林芳正官房長官が記者会見で、再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府のタスクフォースで民間構成員が提出した資料に中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題について、「エネルギーセキュリティーは国の安全保障の中核の一つであり、他国から干渉されない態勢を確保することは当然だ」と述べ事実関係を調査していることを明らかに[24]。
- 参院予算委員会関連
- 参院予算委員会が午前、岸田文雄首相(自民党総裁)と関係閣僚が出席して岸田内閣の基本姿勢をテーマに集中審議を行う[25]。首相は同党派閥の裏金事件に関し、今週中に党として関係議員を対象に追加聴取を実施する方針を明らかにしたほか、この追加聴取に関し「私自身も聞き取りを行うことを考えたい」「政治責任、道義的責任について明らかにしなければならない。必要な事実把握に努める」と説明し「適切なタイミングで内容を明らかにする」とも語った[25]。
- 岸田文雄首相が参院予算委員会での立憲民主党の石橋通宏への答弁で、自身が最近、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記と会いたいとの意向を伝えたとする朝鮮中央通信の報道について「承知していない」と述べた上で、日朝関係について「拉致問題などの諸課題を解決するためには、トップ会談が重要だ」「(自身の)直轄レベルで北朝鮮に対するさまざまな働き掛けを行ってきている」などと指摘[26]。
- その他首相答弁のまとめ。
- 国民民主党の浜口誠への答弁で首相は、能登半島地震を踏まえ、自然災害による建物被害を迅速に認定するためのデジタル技術の活用に取り組む考えを示し、「新技術の導入など災害対応の強化策を緊急にまとめるよう指示している。調査手法の高度化、迅速化に取り組む」と述べた[27]。
- 公明党の石川博崇は、選択的夫婦別姓制度の導入に向けて早期に結論を出すよう求めたが、首相は世論が割れていると指摘し「それぞれの立場で国民に働き掛け、理解を得る努力をしていくことが求められている」と述べた[27]。
- 立憲民主党の牧山弘恵は、自民党の杉田水脈衆院議員がアイヌ民族などへの差別的な投稿をした問題について追及したが、首相は「政治家は発言の影響力を十分に自覚するとともに、言動に説明責任を果たしていくことが重要だ」と答えた[27]。
- 河野太郎規制改革担当相が参院予算委員会で、再生可能エネルギーに関する内閣府の有識者会議の資料に、中国企業「国家電網公司」のロゴマークが付いていたと明らかにし、「無関係の企業ロゴに気付かなかったのは大変申し訳ない」と陳謝[28]。内閣府は、民間メンバーの関連財団が過去に開催したシンポジウムで、中国企業が使用した資料を一部流用したと説明したという[28]。岸田文雄首相は「仮に不適切な内容が判明した場合は、厳正な対応を講ずる」と述べた[28]。
- 来日した米国際開発局(USAID)のアンカ・リー政策局次長が東京都内で取材に応じ、日韓両国と連携して途上国支援に乗り出し、第1弾としてガーナへの医療支援を実施すると明らかに[29]。
- 東京地検が、新型コロナウイルス対策の持続化給付金を詐取した疑いで書類送検された一般社団法人「日本福州十邑社団聯合総会」の元幹部でいずれも中国籍の東京都墨田区の女性(44)と埼玉県蕨市の女性(59)を不起訴処分にしたと発表[30]。理由は明らかにしていない[30]。
- 林芳正官房長官が記者会見で、ロシアのモスクワ郊外で起きた銃乱射事件に関し、「一般市民に対するテロ攻撃を断固として非難する」と述べた上で、「テロの犠牲となったロシアの人々への連帯」を表明するとともに、これまでに事件による邦人被害の情報がないことを明らかに[31]。
- 自民党の二階俊博元幹事長(85、衆院和歌山3区)が党本部で記者会見し、政治資金パーティー裏金事件で自身の率いる志帥会の元会計責任者と自身の秘書が立件されたことを理由に、次期衆院選に出馬しない意向を表明し、「政治不信を招く要因となったことを深くおわびする。自らの政治責任を明らかにする」と表明[32]。岸田首相は同日の参院予算委員会で、二階から同日朝に連絡を受け「熟慮の上の判断だろうから重く受け止める」と返答したと語り、処分に関しては「これから党の手続きに基づいて党として判断していく」と述べた[32]。
- 岸田文雄首相が午前の参院予算委員会で、安全保障上重要な土地の利用を規制する土地利用規制法に関し、「土地取得の規制を求める声があることは承知をしている。安全保障を巡る内外の情勢などを見極め、更なる政策対応の在り方の検討を進めたい」として土地取得の規制も視野に見直しを検討する考えを示す[33]。自民党の中田宏は「外国人、外国資本が、わが国の重要な施設、例えば自衛隊、海保、発電所、港湾の周辺や内部の土地を買うことはあってはいけない。歯止め策を講じるべきだ」と述べ、首相に見解を求めた[33]。
- 自民、立憲民主両党の参院国対委員長が国会内で会談し、2024年度予算案の採決日程を協議[34]。自民は同月27日午後に参院予算委員会で締めくくり質疑と採決を行うよう提案し、立民は持ち帰った[34]。
- 衆院政治倫理審査会の幹事を務める公明党の輿水恵一が野党筆頭幹事の寺田学(立憲民主党)と国会内で面会し、自民党派閥の裏金事件に関して弁明していない45人の審査を申し立てることに否定的な考えを改めて示す[35]。両氏の協議は打ち切られた[35]。
- 小林製薬が健康被害の恐れがあるとして自主回収を決めたサプリメントに含まれる「紅麹」摂取による健康被害の報告が33人に拡大したと発表[36]。同社は自社製品の他、原料として食品メーカーなどに紅麹を供給しており、自主回収と使用の中止を呼び掛けている[36]。(cf. 紅麹サプリ事件)
- 岸田文雄首相が最近、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記と会談したいとの意向を同国側に伝えたとする金与正党副部長の談話を受け、拉致被害者横田めぐみの母早紀江が「少しでも動いていけばと願う」は「『できるだけ早く日朝協議を』とは以前から言っていて、見守ってきている。交渉をしないことには何も動かないし、始まらない。もう本当に時間がないですから」などとするコメントを出す[37][注釈 1]。
- 立憲民主党が安定的な皇位継承に関する党の考えをまとめた論点整理を尾辻秀久参院議長に提出[38]。尾辻は「重く捉える」と応じたほか、論点整理の策定を主導した馬淵澄夫元国土交通相は今国会中にも実施される与野党協議を巡り「憲法の適合性や、歴史と伝統に鑑みて論点を置いた。党の考え方をしっかり主張する」と記者団に述べた[38]。
- 自民党の二階俊博元幹事長が次期衆院選に出馬しない意向を表明したことについて、東京都の小池百合子知事が都庁内で記者団に「驚くとともに、二階先生らしいご決断だなと思った」と話す[39]。小池は二階と「とても長いお付き合いだ」と振り返った上で、「地元にかける思いなど、学ばせていただいたことを私も東京で生かしていきたい」と述べた[39]。
- イギリス
- 英政府が核抑止力の強化に向けた新指針を公表し、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)搭載のバンガード級戦略原子力潜水艦の後継として建造中のドレッドノート級戦略原子力潜水艦の1番艦を2030年代初頭に実戦配備する方針を確認するとともに、AUKUSによるオーストラリアへの原潜配備計画で同国が担当する新型のオーカス級攻撃型原潜(SSN-AUKUS)の設計が開始されたことを明らかに[40]。ドレッドノート級原潜は計4隻が配備される計画でこのうち3隻が現在建造中であり、指針によると総費用は310億ポンド(約5兆9250億円)となる見込みという。スナク首相は指針の序文で「複数の核保有国による新しく多種多様な懸案を前に、抑止力は前世紀と同様、死活的に重要になっている」と指摘したほか、グラント・シャップス国防相も中露やイラン、北朝鮮を名指しして、これらの国による「核のリスクは上昇している」とし、英国が「責任ある核保有国」として核抑止力の確保に努めるべきだと強調した[40]。
- ブラジル
- ロシア・ ウクライナ・ ベラルーシ - ウクライナ侵攻 (2022年)
- プーチン大統領がモスクワ郊外のコンサート会場で同月22日夜に起きた銃乱射事件について「イスラム過激派が実行した」と初めて認める一方で、「誰が依頼したか」「誰が利益を得るか」と疑問を提起しながらロシアが侵攻するウクライナに「黒幕」がいるとの説を唱える[43]。同日には閣僚や治安機関幹部と対策会議をオンラインで開催し、この中でもプーチンは「(ウクライナのゼレンスキー政権は)反転攻勢が失敗し、最も汚い手段を使うことを決してためらわなかった」と述べ、実行犯とつながるイメージを植え付けようとしたという[43]。
- ロシア当局がモスクワのコンサートホールテロの容疑者らを残酷に拷問した映像を公開したことを踏まえ、ISの分派であるイスラム国ホラサン州(ISIS-K)が、ロシアのプーチン大統領とロシア人に向け公開したポスターを通じ「ムスリム収監者に対する拷問を中断せよ」と警告し「拷問は数千人の兄弟に血の欲望を増加させるだけ。気を付けよ。われわれが投獄された兄弟のために復讐できないと考えない方が良い」「攻撃は神の意志によりイスラム国のムジャヒディン(聖戦で戦う戦士)がお前たちを処罰できるということを立証したもの」と主張[44]。合わせてISは「待て。近く神の意志があるだろう。プーチンを含むすべてのロシア人、子どもと女性はともに虐殺されるだろう」と報復を予告したという[44]。
- ウラジーミル・プーチン大統領が、首都モスクワ郊外のコンサートホールで起きた銃撃事件への「イスラム過激派」の関与を初めて認めるとともに、「今回の残虐行為は2014年以降、わが国と戦争状態にある勢力による一連の企ての一つにすぎないのかもしれない」として、ウクライナおよびその支援国の関与を示唆[45]。
- モスクワ郊外で起きた銃乱射事件に関し、ウクライナのゼレンスキー大統領がビデオ演説で、同国の関与を主張し続けるロシアのプーチン大統領を「病的で皮肉な生き物」と非難し、プーチンこそが「過去20年間、テロを糧にしてきた」と反論しながら内外にテロをもたらしている張本人だと主張[46]。
- 国連人権理事会が任命したマリアナ・カツァロバ特別報告者(ロシアの人権状況担当)らが、モスクワ郊外のコンサートホールで起きた銃乱射テロの被告らについて「何人かは拘束中にひどい虐待を受けたようだ」と指摘し、拷問があったとの疑惑について調査するようロシアに要求[47]。
- ロシアのペスコフ大統領報道官が、モスクワ郊外のコンサート会場で同月22日夜に起きた銃乱射事件後、「西側諸国といかなるコンタクトも取っていない」「われわれは独立して捜査に当たっている。(外国から)支援を受けることになっていない」と述べ、米国などと捜査協力は行っていないと説明[48]。
- 韓国・ 北朝鮮
- オーストラリア
- 台湾
- イスラエル・ パレスチナ - 2023年パレスチナ・イスラエル戦争
- イスラエル首相府が、国連安全保障理事会でイスラム原理主義組織ハマースとのラマダーン(断食月)中の「即時停戦」を求める決議案が採択されたのを受けて声明を出し、拒否権を行使せず棄権した米国について、「従来の政策を放棄した」と述べて遺憾の意を表明するとともに、ネタニヤフ首相が近く米国に送る予定だった政府代表団を派遣しないことを決定したと明らかに[52]。
- ラマダーン(断食月)中のガザ地区での「即時停戦」を求める同日採択の国連安保理決議について、ガラント国防相が「(イスラエルに)戦争をやめる道理はない」と強調するとともに、戦時内閣メンバーのガンツ前国防相が「人質が帰還し、ハマスの脅威が取り除かれるまで戦い続ける道義的責任がある」と戦闘継続の姿勢を示し、決議に「作戦上の重要性はない」と指摘[54]。
- タイ
- ベトナム
- セネガル
- 国際連合
- 国際連合安全保障理事会が、ガザ地区におけるラマダーン中の「即時停戦」などを求める決議案を採択[59]。拒否権を行使しなかったアメリカ合衆国に対し、イスラエル首相府は声明で「(米国は)従来の政策を放棄した」と遺憾の意を示したほか、ネタニヤフ政権は軍や外交、情報機関、人道支援問題の高官らで作る使節団を近く米国に送るとしていた予定を取りやめており、この決定についてジョン・カービー米大統領補佐官は「失望した」と語った[59]。安保理決議を受け、イスラエル・カッツ外相は「(ハマスが拘束している)人質の最後の1人が帰宅するまで戦闘を続ける」とX(旧ツイッター)に投稿し、戦時内閣に加わるベニー・ガンツ前国防相も、決議は戦闘に大きな影響を与えるものではないとの見解を示した[59]。ワシントンでは同日、ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)やアントニー・ブリンケン国務長官が、予定されていた使節団とは別に訪米したイスラエルのヨアヴ・ガラント国防相と会談しているほか、ガラントは訪米前に周辺国に対するイスラエルの軍事的優位性が議論の焦点になるとし、兵器の供与継続を米国に要請することを示唆していた[59]。(cf. 2023年パレスチナ・イスラエル戦争、国際連合安全保障理事会決議2728)
- 国連のアントニオ・グテーレス事務総長が、安全保障理事会が採択したガザ地区で続く戦闘の「ラマダン(断食月)中の即時停戦」を求める決議に関し、「履行されなければならない」とX(旧ツイッター)に投稿し、当事者のハマースとイスラエルに停戦を強く求める[61]。イスラエルのギラド・エルダン国連大使は同日の決議採択後の安保理演説で「軍事作戦以外に人質を取り戻す方法はない」と不満を示した[61]。また、米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は採択後の演説で、棄権した理由を「ハマスを非難していない」とし、決議に「拘束力はない」と語った一方、英国のバーバラ・ウッドワード国連大使は会合後記者団に「決議は履行されなければならない」と強調したほか、パレスチナ自治政府のリヤード・マンスール国連大使はイスラエルが停戦しなければ「憲章(第25条)に基づき懲罰的手段を取るのが安保理の義務」と述べ、制裁措置の導入を各国に働きかける意向を示した[61]。
- 国際連合人権理事会からパレスチナ自治区の特別報告者に任命されているフランチェスカ・アルバネーゼ(Francesca Albanese)が、イスラエルがガザ地区での軍事作戦で「ジェノサイド(集団殺害)」に相当する行為を働いたと判断する「合理的な根拠」があるとの報告書を公表[62]。報告書はジェノサイド条約に記載されている五つの行為のうち三つに違反しているのは明らかだと指摘し、違反行為として「集団構成員の殺害」「集団構成員に対する重大な肉体的または精神的な危害」「集団の全部または一部に肉体の破壊をもたらすために意図された生活条件の強要」を挙げたほか、イスラエル政府の一部高官が、パレスチナ人の強制移住と自国民の入植拡大を表明していることについて、「退避命令と安全地帯を、民族浄化を達成するための集団殺害の道具として使っている」と糾弾しているという[62]。
- 欧州連合
3月26日(63)
[編集]- アメリカ合衆国
- 米通商代表部(USTR)のタイ代表が、中国が米インフレ抑制法に基づく電気自動車(EV)購入支援策を問題視し、世界貿易機関(WTO)に提訴したことを受け、支援策は「気候変動危機に対処し、米国の競争力強化に投資するものだ」と主張するとともに、バイデン米政権が「太陽光や風力発電をはじめ、バッテリー、EVまでクリーンエネルギー技術への新たな投資を継続する」と強調した上で、中国が「不公正で非市場的な政策と慣行を続け、公正な競争を損なっている」と改めて批判[64]。
- オースティン米国防長官が、訪米中のイスラエルのガラント国防相と会談し、ガザ地区での戦闘を巡り「民間人の犠牲者があまりにも多く、人道援助はあまりにも少ない」とガラントに懸念を表明[65]。
- 米韓両政府がワシントンD.C.で、北朝鮮による石油精製品の違法な調達を阻止することを目的としたタスクフォースの初会合を開催[66]。会合には米国務省や韓国外交部の実務者らが出席して制裁逃れの実例などを議論し、ロシアからの密輸も含め、北朝鮮による「上限を超えた石油精製品の違法な調達」の阻止に向け、緊密に連携することで一致した[66]。
- 複数の米メディアが、連邦取引委員会(FTC)が、TikTokに関し、データ保護に不備がある疑いで調査していると報じる[67]。
- ボルティモアで未明に貨物船がフランシス・スコット・キー橋に衝突し、同橋が崩落する事故(フランシス・スコット・キー橋崩落事故)が発生[68]。地元消防当局者はCNNに「(1977年までの建築から)かなり長い年月がたち、交通量も多かった」と指摘[68]。衝突前の時点で構造上の問題があった可能性を含め、建築工学の専門家も加えて原因究明に取り組む考えを示した[68]。
- 米大統領選に無所属で出馬しているロバート・ケネディ・ジュニア(70)が副大統領候補にニコール・シャナハン(38)を指名したと発表[71]。Googleの共同創業者セルゲイ・ブリンの元妻で、イーロン・マスクとの不倫を報じられたこともある[71]。
- トランプ前米大統領が不倫口止め料支払いの記録を改竄したとして起訴された事件で、ニューヨーク州地裁がトランプに箝口令を出し、事件の証人や裁判所関係者らに対する攻撃的発言を禁じる[72]。
- Appleが年次開発者会議「WWDC」を6月10~14日に開くと発表[73]。マーケティング担当幹部はXに「Absolutely Incredible」と投稿しており、頭文字が大文字であることからAIの発表を予告したとの見方があるという[73]。
- トランプ前米大統領が立ち上げたメディア企業トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)が米ナスダック市場に上場[74]。米メディアによると、同日の終値に基づく時価総額は約80億ドルに上った[74]。
- ジル・バイデンが、大統領一家の飼い猫「ウィロー」を主人公にした絵本『ホワイトハウスの猫ウィロー』を執筆したと、版社サイモン・アンド・シュスターが発表[75]。ジル夫人は声明で「ウィローは部屋から部屋へと飛び回り、新しい家の歴史を探検しながら、ホワイトハウスを運営する全ての素晴らしい人々と仲良くなった」と説明した[75]。
- ニューヨーク市場でカカオ豆の先物価格が一時、1トン当たり1万ドル(約150万円)の大台を初めて突破[76]。主産地であるコートジボワールやガーナが天候不順で深刻な不作に見舞われていることが要因[76]。ハーシーのバック(Michele Buck)最高経営責任者は同年2月、「値段設定を含めあらゆる手段を利用する」と表明し、これまでも値上げで収益を確保してきたが、さらなる引き上げが必要との考えを示唆した[76]。
- 彫刻家のリチャード・セラがニューヨーク州・オリエントの自宅で死去[77]。
- 中華人民共和国
- 中国商務省が、バイデン米政権が導入した電気自動車の購入支援制度が「(市場の)公正な競争をゆがめている」と批判し、世界貿易機関(WTO)に提訴したと明らかに[78]。あわせて報道官の談話を出し、「米国はWTOのルールに違反しており、中国は断固反対する」と強調した[78]。
- 日本の金杉憲治駐中国大使が、中国当局が2023年3月にスパイ容疑で拘束したアステラス製薬の日本人男性社員と領事面会を行う[79]。関係者によると、男性の健康状態に大きな問題は確認されなかったとのことで、在中国日本大使館が男性と領事面会を行うのはこれで12回目とされる[79]。
- 香港メディアが、香港で国家安全条例が同月23日に施行されたことを受け、2020年施行の香港国家安全維持法(国安法)違反で有罪判決となり同月25日に出所予定だった民主活動家の減刑措置が取り消されたと報じる[80]。香港政府トップの李家超行政長官は同日の記者会見で「国家安全に危害を加えた罪で服役中の収監者は(当局の許可がない限り)減刑されないと国安条例に明確に書かれている」と述べた[80]。
- 中国外務省(中華人民共和国外交部)の林剣副報道局長が記者会見で、日本政府が防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、英国、イタリアと開発する次期戦闘機の第三国輸出を解禁したことに「深刻な懸念」を表明し、「安全保障政策の大幅な調整や防衛予算の増額」を周辺国は憂慮していると強調した上で日本に対し「侵略の歴史を深く反省し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得るよう促す」と述べる[82]。
- 湖北省黄石市の中級人民法院(地裁)が総額7703万元(約16億1500万円)の賄賂を受け取ったとして、収賄罪で中国サッカー協会の陳戌源元会長に無期懲役の判決を言い渡す[83]。同氏は2010年~2023年、職務上の地位を利用して、プロジェクト契約や投資・イベント手配で関連部門や個人に便宜を図ったとされる[83]。
- 日本
- 公益財団法人「自然エネルギー財団」が、再生可能エネルギーに関する規制見直しを目指す内閣府のタスクフォースを巡り、同財団の事業局長を務める民間構成員が提出した資料に中国国営企業のロゴマークが入っていた経緯についてホームページ上で説明を行い、問題の資料が2023年5月に中国の「国家電網公司」が財団主催のイベントに参加した際に使ったものを改変したと認めたが、タスクフォースに提出した資料の内容は中国企業の当初の資料と「まったく関係がない」と釈明[84]。財団と中国企業国の関係については、中国企業が主導して2016年3月に設立された国際送電網の構築を目指す非営利団体「グローバル・エネルギー・インターコネクション発展協力機構(GEIDCO)」を通じたものだと説明し、2020年以降はGEIDCOや国家電網公司と財団の関わりは「まれになっている」とした[84]。
- 林芳正官房長官が記者会見で、英政府が同国選挙管理委員会などへのサイバー攻撃に関与したとして中国の企業・個人に制裁を科したことに関し、「民主主義の基盤を揺るがしかねない悪意あるサイバー活動は看過できず、英国の取り組みを支持する」「同盟国・同志国と緊密に連携し、自由、公正かつ安全なサイバー空間の発展のため取り組みを進める」と述べる[85]。
- 政府が国家安全保障会議9大臣会合を持ち回りで開き、防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、国際共同開発する防衛装備完成品の第三国への輸出解禁を決定[86]。木原稔防衛相は同日の記者会見で「厳格な決定プロセスで、平和国家としての基本理念を引き続き堅持することをより明確な形で示すことができる」と強調した[86]。
- 日本政府が、イギリス・イタリアと共同開発する次期戦闘機の第三国への輸出を限定的に解禁する方針を閣議決定[87]。この閣議決定を受け、政府はNSC(国家安全保障会議)を開いて防衛装備移転3原則の運用指針も改定し、輸出先を防衛装備品の協定を結んでいる15か国に絞るほか、戦闘が行われている国は対象外となり、実際に輸出をする際は個別の案件ごとに閣議決定することとした[87]。木原稔防衛大臣は「我が国の安全保障環境にふさわしい戦闘機の実現を目指して、英国およびイタリアとの協議をしっかりと進めてまいります」と述べた[87]。
- これに関し、野党の反応(いずれも26日)。
- 立憲民主党の岡田克也幹事長は記者会見で、「殺傷能力のある武器の移転は、国際紛争を助長することになりかねないから行わないのが従来の考え方だった」「憲法の平和主義に基づく理念を変えることになるのではないか」と懸念を示し、「国民も納得する形で議論されなければいけない」として国会で政府に説明を求める考えを表明した[88]。
- 日本共産党の穀田恵二国対委員長は会見で「平和国家の理念と憲法を踏みにじるもので、断じて許せない」と批判し、撤回を求めた[88]。
- 日本維新の会の音喜多駿政調会長は記者団の取材に「一歩前進だ」と歓迎し、「防衛政策について政府の方針を後押しすべきは後押ししていきたい」と語った[88]。
- 国民民主党の玉木雄一郎代表も会見で「共同開発は賛成だ。相手国とある程度、歩調を取った条件でやらないとこれから相手にされなくなるのではないか」と評価した[88]。
- 岸田文雄首相が北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長が同日の談話で拉致問題に関し「日本との交渉拒否」を表明したことについて、「コメント一つ一つに何か言うことは控える」と述べた上で「諸懸案解決のために従来の方針の下、引き続き努力を続ける」と強調[89]。
- 犯罪被害者給付金の支給対象に事実婚状態の同性カップルが含まれるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷が「含まれる」との初判断を示す[90]。林道晴裁判長は「犯罪被害の軽減を図る必要性は異性か同性かで直ちに異ならない」と述べた上で、同性パートナーを殺害された原告男性に受給資格を認めなかった2審・名古屋高裁判決(2022年8月)を破棄し、男性が支給対象に該当するかの審理を尽くさせるため高裁に差し戻した[90]。
- 松本剛明総務相が閣議後記者会見で、税や年金、子育てなど国の制度に関する質問に人工知能(AI)が自動で答えるチャットボット「Govbot(ガボット)」の運用を同日から始めたと発表[91]。デジタル庁が所管する行政情報のポータルサイト「e-Gov(イーガブ)」トップページから入れる[91]。
- 公明党の山口那津男代表が記者会見で、防衛装備品の輸出を救難、輸送などに限定した「5類型」の見直しに関し慎重な議論を求め、政府が同日決定した英国・イタリアと開発中の次期戦闘機輸出で「歯止め策」を講じたことに触れながら「今後の装備品輸出は、そうした議論の経過や趣旨を踏まえた上で慎重に議論していくべきだ」と強調[92]。
- 政治資金パーティー収入の裏金問題
- 岸田文雄首相(自民党総裁)が派閥の政治資金パーティー収入裏金事件を受け、執行部側から茂木敏充幹事長と森山裕総務会長の同席のもと、安倍派の会長代理だった塩谷立元総務会長と下村博文元政調会長に追加聴取を行う[93]。
- 鈴木俊一財務相が参院予算委員会での立憲民主党の柴慎一への答弁で、同月15日が期限だった2023年分の確定申告について「国税庁から、特段の支障なく終えたと報告を受けた」と明かし、「国民から政治資金と納税の関係について厳しい指摘、批判を受けている。真摯に受け止めている」と語る[95]。自民党派閥の裏金事件を受け、SNSでは「#確定申告ボイコット」とのハッシュタグを付けた投稿が広がっていた[95]。
- 宗教法人法で定められた質問権に基づく調査への回答を拒んだとして、文部科学省が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に過料を科すよう求めた申し立てについて、東京地裁が教団側に過料10万円の支払いを命じる決定を出す[96]。
- 国民民主党の玉木雄一郎代表が記者会見で、エネルギーや憲法など基本政策に関する協議を立憲民主党の泉健太代表に提案したことを明らかにし、「政権を共に担うには何をどこまで一致させる必要があるのか、共通認識を持つことが必要だ」と強調[97]。
- 木原稔防衛相が沖縄県議会の超党派議員団と防衛省で面会し、県議団がうるま市で同省が予定する陸上自衛隊の訓練場新設計画の白紙撤回を求める意見書を提出[98]。木原は「しっかりと幅広く検討し、新たな結論が得られた段階で地元の皆さまに丁寧に説明したい」と述べた[98]。
- 自民党の石井準一、立憲民主党の斎藤嘉隆両参院国対委員長が国会内で会談し、2024年度予算案の採決日程を協議するも折り合わず、翌27日の再協議で合意[99]。石井は同月28日にも採決したいと求めたのに対し、斎藤氏は丁寧な審議が必要だと唱えた[99]。
- 出入国在留管理庁が2023年に難民認定を申請した外国人が前年比3.7倍増の13823人だったと発表[100]。2017年に次いで過去2番目に多い。認定者数は前年比1.5倍増の303人で、過去最多となった[100]。
- 公明党が皇室典範改正検討委員会(委員長・北側一雄副代表)で、皇族数の確保策に関する意見書案を大筋で了承[101]。政府の有識者会議が2021年の報告書に盛り込んだ(1)「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持」(2)「旧宮家の男系男子が養子縁組で皇籍復帰」の2案に賛同する立場を打ち出した[101]。北側は国会内で記者団に「今国会で各党間の合意をつくり、政府が法案作成に入るところまで最低やらなければならない」と述べ、党内で議論が続く自民党に意見集約を急ぐよう促した[101]。
- 林芳正官房長官が記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令請求に絡み、東京地裁が田中富広会長に過料10万円を科す決定をしたことについて「国の主張が認められたものと考えている」と述べる[102]。
- 上川陽子外相が記者会見で、次の首相(自民党総裁)候補を尋ねた報道各社の世論調査で自身の名前が上位に挙がっていることについて、「期待は大変ありがたく受け止めている」と述べるとともに、「現在は内閣の一員として全力で岸田文雄首相を支える立場だ」「与えられた外相の職責に一意専心の思いで取り組んでいる」と語る[103]。
- 林芳正官房長官が記者会見で、紅麹を使用した小林製薬の商品などで健康被害が広がっていることに関し、「今年1月に被害の発生を把握してから、保健所や厚生労働省への報告と事案の公表までに2カ月余りを要した。誠に遺憾だ」として同社の対応の遅れを非難する一方で、厚労省や消費者庁などによる連絡会議の開催を検討していると説明し「関係省庁が一丸となって、食の安全確保に全力を尽くす」と語る[104]。(cf. 紅麹サプリ事件)
- 立憲民主党が常任幹事会で、2025年夏の参院選愛知選挙区で現職の田島麻衣子を公認することを決定[105]。
- 小林製薬が、腎疾患などの健康被害の恐れがあるとして自主回収を呼びかけている「紅麹」成分が含まれた機能性表示食品のサプリメントに関し、サプリ摂取と死亡との因果関係が疑われる事例を1件把握したと発表[106]。2021年4月~24年2月の約3年間に継続して同社のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」を購入した人物が、今年2月ごろに腎疾患で死亡したという。なお、同じ原料の販売先は食品メーカーなど52社に上り、化粧品メーカーのノエビアは26日、小林製薬の紅麹を配合したサプリメント「ノエビア DHA&EPA」を自主回収すると発表ほか、岡山県のみそメーカーや香川県の製薬会社など、商品を自主回収する動きが相次いでいるという[106]。(cf. 紅麹サプリ事件)
- 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、宇宙飛行士の若田光一(60)が同月末日付でJAXAを退職すると発表[107]。同月29日に東京都内で記者会見を開く予定という[107]。
- ニューヨーク外国為替市場で売り買いのきっかけとなる材料に乏しい中、日米金利差に着目した円売り・ドル買いの流れが継続し、円相場が1ドル=151円台半ばに小幅下落[108]。
- 読売ジャイアンツが、新外国人のルーグネッド・オドーア外野手(30)の退団を発表[109]。開幕メンバーから外れるため2軍で調整するよう提案したところ、本人から米国に帰国したいとの申し出があり、球団は意思を尊重して受け入れたという[109]。
- イギリス
- イギリス高等法院が、英国に拘束されている内部告発サイト「ウィキリークス」創始者のジュリアン・アサンジ被告が米国への身柄引き渡し決定に不服を申し立てている問題で、同日に予定されていた判断を先延ばしし、被告側が求めている追加の裁判を認めるかどうかを最終的に判断するための公聴会を5月20日に行うと発表[110]。高等法院は米政府に対し、アサンジが米国に移送された場合に「合衆国憲法で保障された言論の自由が確保される」「偏見にさらされることなく公正な裁判を受ける」「死刑判決を下されない」の3点を向こう3週間以内に確約することを要請し、米政府がこれに従わなかった場合は被告に対して追加裁判が認められるとした[110]。
- 高等法院は米国への身柄引き渡しに関する最終判断の前に、被告の人権を守る「十分な保証」を提示するよう米側に求める決定を下したという[111]。
- イギリス高等法院が、英国に拘束されている内部告発サイト「ウィキリークス」創始者のジュリアン・アサンジ被告が米国への身柄引き渡し決定に不服を申し立てている問題で、同日に予定されていた判断を先延ばしし、被告側が求めている追加の裁判を認めるかどうかを最終的に判断するための公聴会を5月20日に行うと発表[110]。高等法院は米政府に対し、アサンジが米国に移送された場合に「合衆国憲法で保障された言論の自由が確保される」「偏見にさらされることなく公正な裁判を受ける」「死刑判決を下されない」の3点を向こう3週間以内に確約することを要請し、米政府がこれに従わなかった場合は被告に対して追加裁判が認められるとした[110]。
- フランス
- ロシア・ ウクライナ・ ベラルーシ - ウクライナ侵攻 (2022年)
- ウクライナ大統領府が、政府で安全保障政策の中枢を担うオレクシー・ダニーロフ国家安全保障・国防会議書記を解任する大統領令と、後任に対外情報局長官のオレクサンドル・リトヴィネンコ(Oleksandr Lytvynenko)を任命する大統領令を発表[113]。
- ロシア反体制派指導者の故アレクセイ・ナワリヌイの獄死が伝えられて40日が経過し、同氏の埋葬されたモスクワの墓地に遺族や支持者らが集まって祈りをささげる[114]。
- ブルームバーグ通信が、プーチン政権高官らがプーチン大統領参加の討議の場でモスクワ郊外のコンサート会場で同月22日に発生した銃乱射テロ事件に「ウクライナ関与の証拠はない」という見方でおおむね一致していると報じる[115]。関係者によると、プーチン大統領はこうした議論を承知の上で「ウクライナにおける戦争へのロシア国民の支持を固めようと、惨事を利用する方針だ」という[115]。
- 韓国・ 北朝鮮
- 金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長が談話で、拉致問題は解決済みだとする北朝鮮の主張を受け入れない日本政府に反発し「日本側とのいかなる接触も交渉も無視し、拒否する」と表明しするとともに、岸田文雄首相が意欲を示す日朝首脳会談について「われわれの関心事ではない」と突っ撥ねる[116]。また、前日の林芳正官房長官の記者会見を踏まえ、林が核・ミサイル問題を持ち出して北朝鮮の「正当防衛に属する主権行使に干渉しようとした」と不快感を示し、交渉拒否は「結論」だとも強調した[116]。
- 労働新聞が金与正党副部長が対日関係を巡って前日に出した談話を掲載せず、2月の談話と同様に国外向けの朝鮮中央通信でのみ発表される[117]。当該の談話は、岸田が可能な限り早い時期に金正恩氏と会談したいとの意向を伝えてきたとする内容で、金与正は拉致問題が解決済みだとの立場を改めて示し、日本の「政治的決断」による譲歩を求めたもの[117]。
- 4月10日投開票の韓国総選挙(定数300)の運動期間が開始[118]。
- 聯合ニュースが、総選挙に関し、二大政党独自の情勢分析で国民の力が82選挙区、共に民主党が110選挙区で優勢であると報じる[119]。
- ポーランド
- ポーランド外務省高官が、「ミサイルが加盟国の国境にあまりに近づき過ぎた際に撃墜する」ことを含めて北大西洋条約機構(NATO)が検討していると明らかに[120]。ポーランド政府は同月24日に、ウクライナ西部に向けて発射されたロシアの巡航ミサイルが、ポーランド領空内を39秒間飛行し、対ウクライナ国境から約2km地点を通過したと発表していた[120]。(cf. 2022年ポーランドでのミサイル爆発)
- イスラエル・ パレスチナ - 2023年パレスチナ・イスラエル戦争
- イラン
- パキスタン
- 北西部カイバル・パクトゥンクワ州の山道で車が自爆テロによるとおぼしき爆発に巻き込まれ、少なくとも乗っていた中国人技師5人とパキスタン人運転手の計6人が死亡[123]。
- ベネズエラ
- 野党連合の指導者マリア・コリナ・マチャドが記者会見し、候補として擁立した大学教授のコリナ・ジョリス(80)がオンラインで手続きを行ったが、選管に登録できなかったと説明し、「80歳の女性学者との競争を拒否した」とマドゥロ政権を批判[124]。
- 欧州連合
- スヴェン・クープマンス(Sven Koopmans)中東和平プロセス特別代表[注釈 2]が、来日にあわせて東京都内で記者会見しガザ地区の紛争解決で日本に協力を求め、日本がパレスチナ支援で実績があり中東諸国との関係も良好だとして「重要な外交資産を持つ」と評価した上で国連安全保障理事会の非常任理事国としてイスラエルとパレスチナの2国家共存の和平実現に向けて役割を果たすよう促す[125]。
- 欧州委員会が、巨大IT企業に対し、選挙に関連した偽情報などオンライン上のリスク軽減を求める指針を公表[126]。
3月27日(44)
[編集]- アメリカ合衆国
- ジャンピエール米大統領報道官が記者会見で、イスラエル首相府がガザ地区最南部ラファフへの地上作戦に関し、米国との協議開催に向けた再調整に同意したと明らかに[127]。(cf. 2023年パレスチナ・イスラエル戦争)
- 米国務省のミラー報道官が、ブリンケン国務長官が4月1~5日の日程で、フランスとベルギーを歴訪すると発表[128]。パリではマクロン仏大統領と会談し、ロシアの侵攻が続くウクライナやパレスチナ自治区ガザの情勢を議論する予定という[128]。
- 米財務省が、北朝鮮のIT技術者の海外派遣事業に関与したとして、ロシアや中国などを拠点とする2団体・6個人を制裁対象に指定したと発表[129]。韓国外務省も同様の制裁措置を発表しており、ネルソン(ブライアン・E・ネルソン、Brian E. Nelson)米財務次官(テロ・金融情報担当)(アメリカ合衆国テロ・金融情報担当財務次官、Under Secretary of the Treasury for Terrorism and Financial Intelligence)は「米国は韓国と共に、北朝鮮の違法な兵器開発の資金調達を阻止していく」と強調した[129]。
- 米国防総省が、日米韓3カ国の制服組トップが電話会談したと発表[130]。自衛隊の吉田圭秀統合幕僚長のほか、米軍のブラウン統合参謀本部議長、韓国軍の金明秀合同参謀本部議長が参加し、北朝鮮の最近の挑発行為などについて協議した[130]。
- メリーランド州警察が、前日崩落したボルチモアのフランシス・スコット・キー橋から水中に落下し行方不明となっていた作業員6人のうち沈んだピックアップトラックの中に閉じ込められていた2人の遺体を収容したと発表[131]。警察によると、落下した別の車両の位置も確認されているが、コンクリートやがれきを撤去するため、ダイバーによる残り4人の捜索は中断されている[131]。
- フロリダ州による制度変更がテーマパーク事業への不当介入に当たるとして、娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニーが同州を訴えた訴訟で、同社とロン・デサンティス知事が和解することで合意[132]。
- 米メディアによると、2000年大統領選でユダヤ系初の副大統領候補(民主)だったリーバーマン元上院議員が転倒による合併症のためニューヨークの病院で死去[133]。享年82[133]。
- ダニエル・カーネマン米プリンストン大名誉教授が死去[134]。享年90[134]。同大は「経済学と心理学の架け橋」になったと功績をたたえた一方で、死因などは明らかにしなかった[134]。
- データ管理基盤を手掛ける米新興企業のデータブリックスが生成AI(人工知能)の基盤モデル「DBRX」を開発し、提供を始めたと発表[135]。
- Googleが2023年のデジタル広告の安全性に関する報告書を公表[136]。Geminiを検知に使ったため、削除や掲載を拒否した件数は前年比6%増の55億件になったという[136]。
- 中華人民共和国
- 中国外務省(中華人民共和国外交部)によると、習近平国家主席が北京を訪れたオランダのルッテ首相と会談[137]。習は「科学技術に障壁を設けサプライチェーン(供給網)を断てば、分断と対立を招く」と指摘し、オランダが日米と足並みをそろえて中国に対する半導体の輸出規制を強化する動きを牽制し、ルッテは経済や先端技術分野における中国との「デカップリング(分断)」は「オランダ政府の選択肢ではない」と応じたという[137]。
- 習近平国家主席が北京の人民大会堂で米半導体企業のトップらと会談[138]。会談で習は「互いに足を引っ張るのではなく、発展を後押しするべきだ」と強調するとともに、米企業に対し「引き続き中国に投資を行い、事業を拡大し、利益を得ることを歓迎する」と呼び掛けた[138]。
- オーストラリアのシンクタンク、ローウィー国際政策研究所が、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」に基づき東南アジア諸国に援助を約束した大規模事業のうち3分の2近くの547億米ドルが履行されなかったことが分かったと報告[139]。
- 日本
- 林芳正官房長官が記者会見で、北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長が日本との接触や交渉を拒否するとの談話を出したことについて、「日朝間の諸懸案の解決に向けた政府の方針はこれまで繰り返し説明してきている通りだ」と述べた上で、「被害者家族も高齢となる中、拉致問題はひとときもゆるがせにできない人道問題だ。全被害者の一日も早い帰国実現に向け全力で果断に取り組む」と強調し、談話が「史上最低水準の支持率を意識している日本の首相の打算」と岸田文雄首相に言及したことに関して「戦略的な打算に日朝関係を利用しているとの指摘は当たらない」と反論[140]。拉致問題を解決済みとする北朝鮮に対し、林はこれまで「主張は全く受け入れられない」と述べてきたが、今回はそうした表現を用いなかった[140]。
- 上川陽子外相がガザ地区での戦闘を巡り、国連安全保障理事会が「ラマダーン(断食月)期間中の即時停戦」を求める決議を賛成多数で採択したことに関し、「わが国として歓迎する」との談話を発表し、ガザの人道状況について「引き続き深刻に懸念している」と強調した上で、「状況改善のため、外交努力を粘り強く行っていく」と表明[141]。日本は案文を共同起草し、採決で賛成票を投じた[141]。(cf. 2023年パレスチナ・イスラエル戦争)
- 再生可能エネルギーに関する規制見直しを目指す内閣府のタスクフォースに中国の国営電力会社「国家電網公司」のロゴマークが入った資料が提出された問題で、資料を提出した公益財団法人「自然エネルギー財団」の大林ミカ事業局長がタスクフォースの民間構成員を辞任したと発表[142]。タスクフォースを所管する河野太郎規制改革担当相に辞任届を提出し、既に受理されたという[142]。
- 北朝鮮のIT技術者に業務を発注するための会社を不正に設立したとして、神奈川県警・広島県警が電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で、IT関連会社「ITZ」(広島県府中町)の韓国籍の社長、同「ROBAST」(同県福山市)代表の両容疑者を再逮捕[143]。
- 日本政府が、岸田文雄首相が翌28日午後に首相官邸で記者会見すると発表[144]。
- 参院予算委員会が岸田文雄首相(自民党総裁)と関係閣僚が出席して内外の諸課題をテーマに集中審議を行う[145]。首相は立憲民主党の杉尾秀哉への答弁で、自民党派閥の政治資金パーティー収入裏金事件を受けた関係議員の処分に関し「追加の聞き取り調査を行っている。その状況を踏まえた上で、政治責任について判断していかなければならない」と述べた[145]。
- 自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー裏金事件を巡り、パーティー収入のキックバック(還流)の扱いに関する同派幹部協議が2022年3月にも開かれた可能性があることが報じられる[146]。
- 岸田文雄首相(自民党総裁)が安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー裏金事件を受け、同派の幹部だった西村康稔前経済産業相と世耕弘成前参院幹事長を追加聴取[147]。
- 衆参両院が議院運営委員会理事会をそれぞれ開き、国立国会図書館長に倉田敬子慶大名誉教授を起用する人事を内定[148]。4月1日に発令される[148]。
- 自民党保守派でつくる議員連盟「日本の尊厳と国益を護る会」の青山繁晴代表が林芳正官房長官と国会内で面会し、元徴用工訴訟で敗訴した日立造船の供託金が原告側に渡ったことに関し、同社の損失を韓国政府が補償するよう促すことなどを求める要請書を手渡す[149]。
- 自民党の石井準一、立憲民主党の斎藤嘉隆両参院国対委員長が国会内で会談し、2024年度予算案を翌28日の参院予算委員会と本会議で採決することで大筋合意[150]。予算案の一般会計総額は過去2番目の112兆5717億円で、年始に起きた能登半島地震の復旧・復興費用などが盛り込まれている[150]。
- 衆院議院運営委員会が理事会で、少子化対策の強化を盛り込んだ子ども・子育て支援法などの改正案について、4月2日の本会議で趣旨説明と質疑を行い、審議入りすることを決定[152]。
- 衆院憲法審査会の中谷元与党筆頭幹事(自民党)が野党筆頭幹事に内定している逢坂誠二(立憲民主党)と国会内で会談し、4月4日に今国会(第213回国会)初の審査会を開催することを提案[153]。
- 公明党の山口那津男代表が東京都内で講演し、衆院解散・総選挙について「信頼回復のトレンドが確認されるまではすべきでない。トレンドが4月の衆院補欠選挙までに明確になるとは予測しがたい」として早期実施に否定的な考えを示しつつ、2025年夏の参院選や東京都議選への近接は回避すべきで「(それらより)後ろだと衆院議員の任期満了に近づき幅がない」との考えを示す[154]。
- 立憲民主党の野田佳彦元首相が自民党派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法改正に意欲を示し、超党派議員の会合で「抜け穴を封じ、信頼される政治をどうつくるかだ」と強調した上で近く設置予定の衆院政治改革特別委員会について「ぜひメンバーに入って議論したい」と述べる[155]。
- 日本維新の会の藤田文武幹事長が記者会見で、2025年夏の参院選について、改選数2以上の「複数区」全てでの候補者擁立を目指す考えを明らかに[156]。
- 新型コロナウイルスワクチン接種の関連業務を京都市から委託された「日本トータルテレマーケティング」(東京)が、約8億9000万円を市に過大請求していたとする外部調査委員会の最終報告書を公表し、森真吾社長が市内で行った記者会見で「命と健康を守る公共事業で重大な問題を生じさせた」と謝罪[157]。松井孝治市長は「不正行為は断じて許すことはできない。京都府警の捜査に協力するとともに、不正請求額を精査し早急に全額を返還させる」とのコメントを出した[157]。
- 朝のロンドン外国為替市場の円相場が、日銀審議委員による緩和的な金融環境の継続を巡る発言を背景に円売り・ドル買いが先行し、1ドル=151円73~83銭(午前9時)に下落[158]。
- 東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=151円97銭前後まで下落し、1990年以来約33年ぶりの円安ドル高水準をつける[159]。日本銀行が同月19日、異次元緩和からの転換を決めながらも緩和を当面続けるとの見通しを示したことで円安が進み、この日午前、2022年10月につけた安値(151円94銭)を突破したという[159]。為替介入の権限を持つ鈴木俊一財務相は同日昼、「行き過ぎた動きにはあらゆるオプション(選択肢)を排除せずに、断固たる措置をとっていきたい」と急速な円売りを牽制した[159]。
- 直後、日本の財務省と金融庁、日銀による3者会合の開催が発表されたことを受け、1ドル=151円15~25銭にまで急伸した[160]。
- 欧米外国為替市場の円相場も151円付近にまで反発した[161]。
- ロシア・ ウクライナ・ ベラルーシ - ウクライナ侵攻 (2022年)
- プーチン大統領がロシア空軍のパイロットを前に、ウクライナへの西側諸国によるF-16供与を踏まえ、F-16が出撃する基地が「第三国であったとしても正当な攻撃対象となる。F16は核兵器の搭載が可能なことを考慮する必要がある」と述べて牽制し「仮に配備されたとしても、戦況を変えるものにはならない。敵の戦車や装甲車を破壊してきたように、戦闘機も撃墜する」と述べる[162]。ただ、プーチン大統領は、アメリカの国防予算がロシアの10倍以上に上っていると指摘し「NATO(北大西洋条約機構)と戦うのは、ばかげた考えだ」とも述べ、NATOと直接戦火を交える考えはないと強調したという[162]。
- モスクワ郊外のコンサートホールで同月22日夜に起きた銃乱射テロで、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ長官が「ロシアは2月15日には(計画を)把握していた」と主張し、「(ロシアが軍事介入した)シリアにいる情報担当が入手し、モスクワにもたらされた」との見解を示す[163]。
- ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長が、モスクワ郊外での銃乱射テロについて、ロシア側が計画や実行犯の入国元を「2月15日には把握していた」が、起こり得る被害の規模を過小評価し「全てをウクライナのせいにしようとしていた」などの理由でテロを許したと主張[164]。
- RBKが、モスクワ郊外で起きた銃乱射テロ事件の負傷者1人が病院で死亡したとムラシコ(ミハイル・ムラシコ、Mikhail Murashko)保健相が明らかにしたことから、死者が140人に上ったと報じる[165]。
- ロシア当局が、独立系メディア「ソタ」のアントニナ・ファボルスカヤ記者を拘束[166]。同記者は獄死した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイを担当し、収監先の極北などで取材した[166]。
- 韓国
- イスラエル・ パレスチナ - 2023年パレスチナ・イスラエル戦争
- チェコ
- フィアラ首相がロシア政府から資金提供を受け同国のプロパガンダを広め、欧州全域で影響力を行使していた組織をチェコ情報機関が摘発したと発表[170]。フィアラは、同組織が「ウクライナの領土の一体性、主権、独立を損なわせるための作戦や活動をEU域内で行っていた」と記者団に語った上で「組織の活動は欧州議会にも及んでいる」と述べたが、詳細は明らかにしなかった[170]。チェコ政府はニュースサイト「ボイス・オブ・ヨーロッパ」と親ロ派のウクライナ人政治家2人を制裁対象に追加しており、チェコ情報機関はX(旧ツイッター)で、「ロシアがどのようにしてEU域内で影響力を行使し、私たちの国々の政治手続きに関与しようとしているかが明らかになった」と強調した[170]。
3月28日(50)
[編集]- アメリカ合衆国
- アメリカ国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官が記者会見で、モスクワ郊外のコンサート会場で発生した銃乱射テロ事件にウクライナが関与していたとロシア政府が主張していることについて「非常識なプロパガンダだ」と一蹴するとともに、「イスラム国が単独で事件を起こした」と断定してウクライナは無関係だと強調[171]。
- 米国務省のミラー報道官が記者会見で、対北朝鮮制裁決議の履行状況を調べる専門家パネルの任期延長決議案にロシアが拒否権を行使したことを受け、専門家パネルによる報告を葬り去る代わりにウクライナ侵攻で使用する武器を北朝鮮から確保する「利己的な取り組みだ」と指摘した上で「より拡大したロ朝協力の一例だ」「世界の平和と安全を損なった」と非難するとともに、北朝鮮の制裁逃れに関する情報の公開を継続する考えを強調[172]。
- バイデン米大統領の弾劾訴追を目指す下院共和党のコマー(ジェームズ・コマー、James Comer (politician))監視・説明責任委員会(United States House Committee on Oversight and Accountability)委員長がバイデンに対し書簡を送り、「あなたの公式声明と委員会が集めた証拠には隔たりがあり、あなたが議員からの質問に直接答えることが国民の利益になる」として、4月16日に公聴会で宣誓証言するよう要請[173]。
- オバマ、クリントン両元米大統領が、ニューヨークで開催されたバイデン現大統領の資金集めイベントに出席し、バイデンの再選を呼びかけるとともに、雇用拡大・予想を上回るGDP(国内総生産)の増加にもかかわらず経済に対する国民の懸念が大きいことに言及[174]。オバマは「もしあなたが一生懸命働き、給料が限界を超えて伸びているのに、家賃に不安があり、ガソリン代が心配なら、それは理解できる」と語った一方で、それはバイデン氏が特に反対してきたことだと述べた上で、バイデンと同氏の支持者が伝えるべきことは「誰が実際にあなたに気を配ってくれると思うか」だとして、野党・共和党の候補指名獲得を確実にしているトランプ前大統領がそれに適合するとは思わないと明言した[174]。クリントンは2008年の金融危機について、オバマ政権の副大統領だったバイデンが「2009年復興法」に取り組み「とんでもなく良い仕事」をしたと称賛しながらも、オバマ政権終盤でも景気改善をまだ十分に感じることができず、続くトランプ政権がその後好調となる経済を引き継ぐことになったとの認識を示し、妻のヒラリーが敗れた2016年の大統領選挙の過ちを繰り返すべきではないと述べた[174]。
- 米商務省が、2023年10~12月期の実質GDPの確定値が、季節調整済み年率換算で前期比3.4%増となり、改定値(3.2%増)から上方修正されたと発表[175]。
- ニューヨークの連邦地裁が、投資家から集めた資金を流用したとして詐欺罪などで有罪評決を受けていたFTXの創業者サム・バンクマン=フリードに対し、禁錮25年と110億ドル(約1兆6500億円)超の資産没収を言い渡す。
- YouTubeが動画配信のクリエーターや企業に対し、2021~2023年の3年間に計700億ドルを支払ったと明らかに[176]。また、1分以内の短編動画(YouTube Shorts)が1日当たり平均700億回以上視聴されていると明らかにした[176]。
- 報道写真で有名な米誌「ライフ」が復刊する見通しとなったと、モデルで起業家のカーリー・クロスが最高経営責任者を務める会社が明らかに[177]。
- ニューヨーク株式相場が米景気に対する楽観的な見方が根強い中で続伸し、ダウ工業株30種平均が前日終値比47.29ドル高の39807.37ドルと、5営業日ぶりに過去最高値を更新して終了[178]。
- 中華人民共和国
- 日本
- 上川陽子外相が、来日した国際連合パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリニ(フィリップ・ラッザリーニ)事務局長と外務省で会談し、同機関職員が前年のハマースによるイスラエル奇襲に関与した疑惑に関する再発防止策を確認[181]。上川は会談で「日本の支援がいかなるテロ活動にも使われないことを確保するための実効的な措置が取られることが重要だ」と指摘し、ラザリニから対策の具体的な内容について説明を受け、評価する考えを伝えたほか、両氏は拠出再開に向けて最終調整することで一致した[181]。
- 外務省の小林麻紀外務報道官が対北朝鮮制裁決議の履行状況を調べる専門家パネルの任期延長決議案が国連安全保障理事会でロシアの拒否権行使により否決された(下記)ことについて「遺憾だ」「国連および多国間主義の軽視で安保理理事国としての重責に反する」と非難する談話を発表[182]。
- 林芳正官房長官が記者会見で、円安加速を受けた政府・日銀による為替介入について「市場に不測の影響を及ぼす恐れがあることから、具体的な見解を申し上げることは控える」と述べた上で「政府としては為替市場の動向を高い緊張感を持って注視し、行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せずに適切な対応を取りたい」と強調[183]。
- 林芳正官房長官が記者会見で、再生可能エネルギーに関する内閣府の有識者会議の資料に中国企業のロゴマークが付いていた問題を巡り、資料を提出した民間メンバーで公益財団法人「自然エネルギー財団」事業局長の大林ミカが委員を辞任したと明らかにするとともに、問題について「河野太郎規制改革担当相の下で、内閣府が中国政府から不当な影響を受けていなかったか調査を行う」と表明[184]。
- 日本がアメリカの巡航ミサイル「トマホーク」を取得することを受けてアメリカ軍が自衛隊に行っている訓練で参加した自衛隊の隊員が発射の手順を確認する様子などが、神奈川県のアメリカ海軍横須賀基地で日米の一部メディアに公開される[185]。訓練は同月25日から29日までの予定[185]。訓練の視察に訪れたアメリカのエマニュエル駐日大使は「訓練は同盟国である日本の海上自衛隊が投資している能力を身につけるためのものだ」と述べた[185]。
- 参院予算委員会が午前、2024年度予算案について、岸田文雄首相と全閣僚が出席した締めくくり質疑を行う[186]。予算委に先立つ理事懇談会で、野党が自民派閥の裏金事件で首相自ら安倍派元幹部に追加聴取した内容に関する与党側の説明が不十分だと反発したため、参院予算委の開会は約2時間ずれ込んだ[186]。首相は予算委で、裏金事件を受けた聴取に関し「森喜朗元首相も関係者の一人だ。政治責任を明らかにするため(対象に)含まれ得る」と述べた[186]。
- 2024年度予算が参院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立[188]。一般会計総額は過去2番目の規模となる112兆5717億円で、新規国債発行額は35兆4490億円、財源不足を補う国債の割合(国債依存度)は31.5%に上る[188]。能登半島地震の復旧・復興費用に充てるため、自然災害など不測の事態に備える一般予備費として1兆円を盛り込んだ[188]。
- 岸田文雄首相が夜、令和6年度予算の成立を受け官邸で記者会見に臨み、能登半島地震への対応を含め「重要施策を全速力で実行していく」と強調し1兆円の予備費に関して「被災地のニーズのくみ取り、復興基金設置の取り組みを進める」と表明するとともに、自ら「デフレ脱却」を宣言するかどうかに関して「いまだ道半ばだ。抜け出すチャンスをつかみ取れるか、後戻りしてしまうか、これからの対応次第だ」と述べる[189]。
- 2024年予算の成立を受け、岸田文雄首相が官邸で記者会見し、自民党派閥の裏金事件を受けた関係議員の処分について「来週中にも行われるようプロセスを進めたい」「厳しく対応したい」と強調するとともに、再発防止のため党総裁として今国会中に政治資金規正法改正案を提出、成立を目指す方針を明らかに[190]。(cf. 政治資金パーティー収入の裏金問題)
- 自身が目指す「デフレからの完全脱却」に関しては「デフレ心理を一掃し、新たな経済成長のステージに移行することが、政治の立場から言う『完全脱却』だ」と定義し、「千載一遇の歴史的チャンスを手にしている。これをつかみ取り、後戻りさせない。私の政権の存在意義はそこにある」と訴えた上で、「物価高を上回る所得」を年内に実現し、物価高を上回る賃上げを「来年以降に必ず定着させる」と表明した[190]。
- 翌月予定の衆院3補欠選挙について、首相は「この段階で勝敗ラインを言うことは難しい」と述べるにとどめたほか、同月の衆院解散・総選挙に関しては「先送りできない課題に一意専心取り組む。それ以外のことは今は考えていない」と否定した[190]。
- 扶養家族含め年収2000万以内を対象に1人当たり所得税3万円、個人住民税1万円の合計4万円の定額減税などを盛り込んだ2024年度税制改正関連法が参院本会議で可決、成立[191]。
- 政府の個人情報保護委員会がLINEの利用者らの個人情報が流出した問題などを受け、運営するLINEヤフーに個人情報保護法に基づく勧告と指導を行う[192]。個情委は、ネイバーとの間で安全管理に対する責任の所在が曖昧なまま、LINEヤフーが大量の個人データを扱っていたと認定するとともに、漏洩の発覚後も事実確認でネイバーに頼らざるを得ず、全容把握に3カ月半を要したことなどを問題視した[192]。
- 岸田文雄首相が記者会見で、政治資金収支報告書の在り方に関し、「デジタル化を通じて透明度を高めることが大変重要だ」との認識を示す[193]。
- 自民党の世耕弘成前参院幹事長が同党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー収入裏金化を巡り、2022年3月に自身を含む幹部会合が開かれ、キックバック(還流)の扱いについて話し合ったとする報道を受け、翌29日に説明する考えを示す[194]。
- 日本政府が自動運転やドローン(無人航空機)の活用を推進するための会議を開き、2033年度までに東北地方から九州地方を結ぶ高速道路に自動運転車が走行できるレーンを設置する整備計画案を示し、了承される[195]。岸田政権の「デジタル田園都市国家構想」の一環[195]。
- 教職員によるわいせつ事案が相次いでいることを受け、神奈川県教育委員会が懲戒処分の指針を一部改正し、児童生徒らへの性暴力を巡る処分について、性暴力に関する県教委の処分はこれまで、自校の児童生徒に対する事案は「免職」、他校の児童生徒などその他の人に対する事案は「免職または停職」としていたところを自校や他校などを問わず一律で「免職」とすると発表[196]。
- 愛知県日進市が進める道の駅「マチテラス日進」の建設に反対する住民グループが会見を開き、清水晃共同代表が「負の遺産になるかもしれない事業です。市民の様々な立場の方から反対の声、疑問の声が出てきております。」「この道の駅事業につきましては、総額が30億円以上にのぼると。政策的な経費に使えるお金がほとんどなくなってしまう。」として、建設の是非を問う住民投票を求めて署名集めを行うと発表[197]。市の条例では有権者の6分の1、約1万3000人分の署名で住民投票が行われることになっていて、住民グループは4月4日から署名活動を始める。この道の駅を巡っては、周辺に「ららぽーと愛知東郷」や「プライムツリー赤池」などの大型商業施設が既にあり、市が年間78万人と見込むほどの集客は見込めないとの懸念もあるという[197]。
- 故ジャニー喜多川氏による性加害問題に関し、BBCが、SMILE-UP.の東山紀之社長がインタビューに応じ、他にも2人のスタッフが少年タレントに性的虐待を行っていたと述べたと報じる[198]。
- 宝塚歌劇団の25歳の宙組団員が2023年9月に急死した問題で阪急阪神ホールディングス(HD)が、嶋田泰夫代表取締役社長、大塚順一執行役員や、劇団の村上浩爾理事長が大阪府内で記者会見し、遺族側と合意書を締結したと発表[199]。合意書には「職場におけるパワーハラスメントに該当するさまざまな行為を行ったことによって、被災者に多大な心理的負荷を与えたことを認める」と記され、劇団側がハラスメントを認めた形で、劇団は「長年にわたり劇団員にさまざまな負担を強いるような運営を続けてきたことがかかる事態を引き起こした」とし「すべての責任が劇団にある」とした[199]。
- ジェットスター・ジャパンの乗務員らでつくる労働組合が労組幹部への解雇処分の撤回を求め、29日午前10時以降に実施すると予告していた大規模ストライキを同日中に限り中止すると発表[200]。執行委員の男性がパワハラをしたとして、諭旨解雇処分にすると会社側から3月に通告を受けた[200]。
- ばばばあちゃんシリーズなどで知られる絵本作家のさとうわきこ(本名武井和貴子=たけい・わきこ)さんが午後11時40分、大動脈解離のため長野県諏訪市の病院で死去[201]。
- 元郵政相、元鳥取知事の平林鴻三が心不全のため93歳で死去[202]。
- カナダ
- ロシア - ウクライナ侵攻 (2022年)
- ロシア連邦捜査委員会がモスクワ郊外で同月22日夜に起きた銃乱射事件に絡み資金の調達に関わったとして、新たに容疑者1人を拘束したと発表[204]。「事件の実行犯はウクライナ民族主義者とつながりがあり、(今回拘束した容疑者を通じて)多額の金銭と暗号資産(仮想通貨)が提供された」という[204]。
- ワシントン・ポストがゼレンスキー大統領に対するインタビューを行い、同大統領が米国に対し最大射程300キロの地対地ミサイル「MGM-140 ATACMS(エイタクムス)」の供与を訴える[205]。
- ウクライナ統計局が、同国の2023年のGDPが5.3%成長だったと発表[206]。侵攻後初の通年の数字発表となったものの、内容は1行のみで成長要因の詳細には触れなかった[206]。
- 韓国・ 北朝鮮
- 国連安保理で、対北朝鮮制裁決議の履行状況を調べる専門家パネルの任期延長決議案が否決されたことを受け、韓国の外交部(外務省)が報道官声明を発表し、「深い遺憾」を表明するとともに、拒否権を行使したロシアについて「無責任な行動を選んだ」と批判[207]。
- 北朝鮮の朝鮮中央通信が、ロシアのナルイシキン対外情報庁(SVR)長官が25~27日に平壌を訪問したと発表[208]。北朝鮮のリ・チャンデ国家保衛相らと会談し、「敵対勢力の諜報・謀略活動」に対処する協力強化で一致したという[208]。
- 韓国の国防部が北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げについて、「準備の動向が続けて捉えられている」と明らかに[209]。聯合ニュースは軍消息筋の話として、北西部・東倉里の「西海衛星発射場」の施設が幕で覆われ、内部の動きが見えなくなっていると報道したという[209]。
- オランダ
- ポーランド
- 台湾
- イスラエル・ パレスチナ - 2023年パレスチナ・イスラエル戦争
- 国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)がイスラエルに対して、ガザ地区への人道支援を確実にするために「必要なあらゆる措置」を講じるよう命じ、緊急物資として、食料や水、電気、燃料などを列挙した上で搬入路の検問所を必要な限り開くことを要請[213]。
- パレスチナ自治政府のムハンマド・ムスタファ新首相が内閣を発足させる[214]。自治政府の通信社WAFAによると、ムスタファはマフムード・アッバースに宛てた声明で、ガザ地区での即時停戦とイスラエル軍の完全撤退、同地区への大規模な人道援助が最優先事項と表明し「復興プロセスの開始と再建の準備を可能にするために(イスラエルの)侵略と入植活動を停止し、ヨルダン川西岸での入植者によるテロを抑制する必要がある」と指摘した[214]。
- 南アフリカ共和国
- イラン
- 最高指導者ハメネイ師が首都テヘランで、ガザ地区の武装組織「イスラム聖戦」指導者のナハラ(ズィヤード・アル=ナハラ、Ziyad al-Nakhalah)と面会[217]。イラン国営メディアによると、ハメネイはナハラとの面会で、ガザでの軍事作戦を続けるイスラエルや同国を支える米国などを批判し、「今に至るまで抵抗部隊とガザの住民が戦場での勝者だ」と主張したほか、ナハラはパレスチナ問題に関するイランの支援に謝意を示し、「ハマスと協調し、近い時期に完全勝利を果たす」と語った[217]。
- フィジー
- 国際連合
- 国連安全保障理事会が、対北朝鮮制裁決議の履行状況を調べる専門家パネル(定員8人)について、任期を2025年4月まで1年間延長する決議案を否決[219]。13国が賛成、中国が棄権したが、北朝鮮との軍事協力を深めるロシアが拒否権を行使した[219]。ロシアのネベンジャ国連大使は採決に先立つ演説で「朝鮮半島情勢は根本的に変わった」と述べ、対北朝鮮制裁そのものの見直しを要求し、さもなければパネル延長決議案を支持できないとして反対した[219]。山崎和之国連大使は会合で「ロシア自身が北朝鮮から調達した軍需品をウクライナ侵攻に使用して安保理決議に違反しているのは無責任で恥ずべきことだ」と糾弾したほか、各理事国からも拒否権発動に遺憾の表明が相次いだ[219]。
- 世界保健機関(WHO)の米州事務局である汎米保健機構(PAHO)のバルボサ(ジャルバス・バルボサ、Jarbas Barbosa)事務局長が、同年1~3月に米州で発生したデング熱の症例が前年同期の3倍に増加したと明らかにし、「おそらく過去最悪のデング熱シーズンになる」との見解を示す[220]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ a b ただし、上述の通り、岸田は同日の予算委にて「(朝鮮中央通信による報道を)承知していない」としている。
- ^ 英語では「European Union Special Representative for the Middle East Peace Process (EUSR MEPP)」と言うよう。
- ^ 同月22日発生。
出典
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