コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

金杉憲治

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
金杉 憲治
かなすぎ けんじ
生年月日 (1959-09-11) 1959年9月11日(65歳)
出生地 日本の旗 日本 東京都豊島区
出身校 一橋大学法学部卒業
称号 法学士(一橋大学)


テンプレートを表示

金杉 憲治(かなすぎ けんじ、1959年9月11日[1] - )は、日本外交官内閣総理大臣秘書官外務省経済局長、外務省アジア大洋州局長、外務審議官(経済担当)等を歴任し、駐中華人民共和国日本大使

経歴・人物

[編集]

東京都豊島区出身[2]東京都立竹早高等学校を経て[3]、1983年一橋大学法学部卒業、外務省入省[4]。大学では一橋祭運営委員会で西川りゅうじん(のちにマーケテイングコンサルタント)らと、他大学の学生たちと高尾山に行くハイキングの企画・運営を行うなどした[5]

1998年総合外交政策局総務課首席事務官[6]。1999年総合外交政策局総務課企画官[6]。2001年大臣官房総務課企画官兼大臣官房(事務次官室)[6]。2002年総合外交政策局総務課企画官[6]。同年北米局北米第二課長[6][7]。2003年外務大臣秘書官事務取扱[6]。2004年北米局北米第二課長[6]。2005年在アメリカ合衆国日本国大使館参事官[6]。2007年大臣官房付[6]。同年大臣官房人事課長[6]

2009年からは外務省大臣官房総務課長兼大臣官房外務省改革推進本部事務局長として東日本大震災への各国の緊急支援に対応するなどした[6][8][9]。2011年大臣官房参事官兼アジア大洋州局、アジア大洋州局南部アジア部[6]。同年内閣総理大臣秘書官[10]。2012年大臣官房付[6]

2013年から再び大臣官房参事官兼アジア大洋州局、アジア大洋州局南部アジア部を務めたのち[6][11][12]、同審議官を経て[13]、2014年在大韓民国日本国大使館公使(総括担当)。兼社団法人如水会ソウル支部長。2015年には「竹島の日」記念式典松本洋平内閣府大臣政務官が出席したことを受け韓国外交部に呼び出され抗議を受けた[14][15]

2015年外務省経済局長。2016年外務省アジア大洋州局長[13][16]として北朝鮮によるミサイル発射実験などに対応し[17]六者会合首席代表も務めた[18]。また、2018年米朝首脳会談2019年2月米朝首脳会談では、現地で情報収集等にあたった[19][20][21]

2019年9月より2020年7月まで外務審議官(経済担当)[22][23]。在任中の2020年7月3日にNTTグループの関連会社が運営するレストランで、金杉がNTTデータ岩本敏男前社長から高額な接待を受けていたことを2021年3月3日に週刊文春が報じた[24]。当時総務審議官だった谷脇康彦も同席しており、計4人の飲食代の合計は約19万3千円だった[24]。NTTは総務大臣から事業計画などの認可を受けて経営されており、総務省幹部がNTT側から供応接待を受けることは、国家公務員倫理法に抵触する疑いがあるが[24]、外務審議官の場合、利害関係者にはあたらないとの説明が、外務大臣から2021年3月5日の参議院予算委員会でなされた[25]

2020年7月大臣官房付[6]。同年11月、第2次安倍内閣から引き継ぎ菅義偉内閣でも日米両国の外交方針とされた自由で開かれたインド太平洋戦略のもと、外務審議官経験者としては30年ぶりとなる駐インドネシア特命全権大使に就任。同年には北朝鮮担当特別代表時代にカウンターパートを務めたソン・キムが駐インドネシアアメリカ合衆国特命全権大使として着任し、越川和彦駐フィリピン特命全権大使なども着任した[26]。2023年10月24日には非チャイナ・スクールからは7年ぶりとなる駐中華人民共和国特命全権大使に任命された[27][28][29]

在インドネシア日本国大使館より公表された肖像

同期

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 『読売年鑑 2017年版』(読売新聞東京本社、2017年)p.221
  2. ^ 「金杉 憲治」
  3. ^ 「第4回 篁会特別セミナー報告」東京都立竹早高等学校同窓会篁会会報2012年No23
  4. ^ 「外務次官に杉山氏決定 アジア大洋州局長は金杉氏」日本経済新聞2016/6/14
  5. ^ 第100回(最終回) 「バブル崩壊」「リーマンショック」の体験実録~内なる言葉に耳を傾け変化の予兆を察知しよう!~日本経営合理化協会
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 在インドネシア日本国大使外務省
  7. ^ [1]経済産業省
  8. ^ 「東日本大震災時の国際緊急支援受入れと外務省」
  9. ^ 「ARCHIVE」 霞関会
  10. ^ 「野田内閣2日発足 細野・平野氏留任、玄葉氏も入閣へ」朝日新聞デジタル2011年9月2日3時2分
  11. ^ 「第183回国会 外務委員会 第2号」国会
  12. ^ 「「第15回 日韓漁業共同委員会」の開催について」水産庁
  13. ^ a b [2]
  14. ^ 「韓国が竹島の日で公使呼び抗議 政務官出席に」琉球新報2015年2月23日 11:34
  15. ^ 「平成27年7月 定例理事会議事録」如水会
  16. ^ 「新しい「霞が関の顔」官僚人事でサプライズは?」日刊工業新聞2016年06月18日
  17. ^ 「米国・韓国と「圧力最大限まで」を確認 外務省幹部」産経ニュース2017.11.29 07:00
  18. ^ 「日本の6者協議首席代表に金杉憲治氏、韓日外相級会議代表も」東亜日報Posted June. 15, 2016 07:26, Updated June. 15, 2016 07:53
  19. ^ 「シンガポールへ安保局長ら派遣 米朝会談の情報収集」2018/6/9付日本経済新聞 朝刊
  20. ^ 「政府高官2人をシンガポールに派遣 米朝首脳会談の情報収集へ」産経ニュース2018.6.8 20:15
  21. ^ 「外務省局長をハノイに派遣 米朝首脳会談控え」日本経済新聞2019/2/22 20:35
  22. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2019年9月3日). “外務審議官に金杉氏 アジア局長は滝崎氏”. 産経ニュース. 2019年9月3日閲覧。
  23. ^ “外務審議官に鈴木氏”. 日本経済新聞. (2020年7月14日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61479320U0A710C2EE8000/ 2020年8月5日閲覧。 
  24. ^ a b c 「週刊文春」編集部. “一人10万円超も NTTが山田前広報官と谷脇総務審議官に高額接待”. 文春オンライン. 2021年3月7日閲覧。
  25. ^ 総務審議官「会費5000円払った」 不足なら接待認定も日本経済新聞2021/3/5 19:00
  26. ^ インド太平洋地域の大使に局長経験者 政府が重点配置日本経済新聞2020年11月17日 19
  27. ^ 米国大使に山田氏 金杉氏が中国大使時事通信2023年10月24日11時04分
  28. ^ 後任は金杉インドネシア大使有力朝日新聞デジタル2023年10月22日 17時00分
  29. ^ 中国大使に金杉氏=チャイナスクール以外から起用―政府調整時事通信2023-10-22 20:03

外部リンク

[編集]
先代
石井正文
外務大臣秘書官事務取扱
2003年-2004年
次代
森健良
先代
斎木尚子
外務省経済局長
2015年-2016年
次代
山野内勘二