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伊予鉄道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
伊予鉄道7000系電車から転送)
伊予鉄道株式会社
Iyo Railway Co., Ltd.
伊予鉄グループ本社前にある松山市駅ターミナル
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
790-0807
愛媛県松山市平和通六丁目98番地[1]
設立 2017年(平成29年)4月3日
(伊予鉄道分割準備株式会社)
業種 陸運業
法人番号 7500001020510
事業内容 鉄道・軌道事業
代表者 代表取締役社長 清水一郎
資本金 1億円
主要株主 伊予鉄グループ 100%
(2019年3月31日現在[2]
外部リンク https://www.iyotetsu.co.jp/
特記事項:創立:1887年(明治20年)
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伊予鉄道株式会社(いよてつどう、Iyo Railway Co., Ltd.)は、株式会社伊予鉄グループの主要子会社であり事業会社である。愛媛県松山市に本社を置き、鉄道軌道事業を行っている。

現在の法人は2018年(平成30年)4月1日に伊予鉄グループの持株会社移行に伴い同社(旧・伊予鉄道)の会社分割により発足したもの[3]で、旧・伊予鉄道(現・伊予鉄グループ)は1887年(明治20年)に創立された、民営鉄道としては日本で2番目に古い歴史を持つ老舗企業である[4]

概要

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開業時から昭和中期にかけて運行された坊っちゃん列車(1910年)
1910年の松山駅(現・松山市駅)
高浜線電化と同時に登場した中四国初の大型ボギー電車・100系(1931年)

松山外港である三津と松山市街とは宮前川や中の川による舟運[注釈 1]三津街道に頼っていたが、これを改善しようと鉄道の建設を決意したのが創業者の小林信近である[4]。小林はイギリス人技師から教えを受け、小資本でも建設できる鉄道として軌間762mmの軽便鉄道を採用。鉄道局からは「地方に鉄道など時期尚早」と却下されたものの小林は鉄道局の井上勝らに直談判し、熱意に負けた形で許可が下りたという。1887年に伊予鉄道を設立し、日本で初めての軽便鉄道[4]および中四国地方で初めての鉄道として、松山 - 三津間を1888年に開業させたものである。

以後、道後鉄道南予鉄道松山電気軌道買収するなどして路線網を広げ、松山の都市内交通を担っている。

なお、1951年(昭和26年)からバス事業も行ってきたが、2018年の伊予鉄グループ再編の際に伊予鉄バスとして事業会社化している。

沿革

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経営理念

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「伊予鉄グループは、安全で良質なサービス・商品を提供し、地域とともに歩み、ともに発展します。」

社章・ロゴマーク

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現在用いられているロゴマークは2015年5月25日に発表されたものである。英字の「IYOTETSU」を基調に「O」の文字に動きを付けることで、車輪のイメージ、人と人とが向き合い乗客を大切にするイメージを表現している[13]

社章はカタカナの「イ」を四つ組み合わせて「イヨ」の意味を表したもので、「いびし(=イ菱)」と称される。デザインが考案された時期や使用が開始された時期については不明だが、草創期の会社資料にすでに現れていることから、創業と同時、あるいは創立後間もないころに定められたものとみられる[36]

路線

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郊外線

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伊予鉄道のターミナル駅であり、松山市の公共交通の中心である松山市駅

大型の電車を使用する鉄道各線の総体で、案内上「郊外電車」と呼ばれる。松山市駅を拠点に、約10kmの3路線が放射状に延びている。いずれの路線も平日は日中15分間隔で準高頻度・等間隔運転している。平日朝の通勤ラッシュ時には最大4両編成で運行されている。鉄道線・軌道線全車両を管理する車両基地・工場として古町車両工場を有する。架線電圧は高浜線のみが600V、他の2路線は750Vと異なるが、高浜線と横河原線は直通運転をおこなっており、3路線間で車両も共用されている(詳細は後述)。

現有路線
廃止路線

高浜線の高浜駅より松山観光港への延伸構想があるが、費用などの面から具体化していない。現有路線にはトンネルが全くない[注釈 2]松山市駅に限って途中下車が可能である。

路線図(クリックで拡大)

松山市内線

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大手町駅高浜線(郊外線)電車と大手町線(市内線)電車が平面交差する様子
坊っちゃん列車 撮影・松山市駅(同電停と古町駅道後温泉駅の3駅で機関車の方向転換が見られる)

いわゆる路面電車であり、市内線、市内電車とも呼ばれる。松山市駅を拠点に、松山城を囲む形で運行されている環状線(東回りと西回りあり)、および松山市の最大の観光地である道後温泉と松山市駅・JR松山駅前、松山市駅と本町六丁目を結ぶ系統が運行されている。南堀端 - 上一万間は本町線以外の全ての系統が集中するため、多頻度の運行となっている。また、JR松山駅前・松山市駅・道後温泉駅を相互に結ぶ路線が複線化されている。

古町 - JR松山駅前 - 道後温泉、松山市駅 - 道後温泉間では、軽便鉄道時代に伊予鉄道で使用された蒸気機関車ディーゼル機関車として復元した「坊っちゃん列車」が運行されている。

幹線道路上を走る多くの区間において複線の軌道敷が確保され、一般の自動車が線路上を走行することはできないことになっているが、右折のため軌道敷内へ進入したまま停車して電車の進路を塞ぐ車や歩車分離式信号機のために、基本ダイヤ通りのスムーズな運行は難しいのが現状である。

1960年代に入ると、日本全国でモータリゼーションが進行し、路面電車は次々と淘汰されていった。その影響を受け、松山においてもタクシー業界が「路面電車廃止の陳情」を提出したことがあったが、採用されなかった[38]。そうした時代の流れに反し、道路の配置上やむを得なかった上一万 - 道後公園間を除いて、軌道内への進入禁止が徹底され[38]1962年(昭和37年)には路線が延長される。後に、上一万 - 道後公園間に関しても道路拡幅工事によって軌道内進入禁止となり、市内線全てが自動車の進入禁止となった。中心市街地を結ぶという運行ルートや、行政や市民の支持があったことで、路線縮小などが起こらずに路面電車が生き残り、現在も重要な交通手段として市民権を得ている。

欧州を中心に路面電車(「ヨーロッパのトラム」を参照)が再評価されており、日本においても富山市における新規開業を嚆矢として、各都市で導入計画が検討されるなど復権しつつある[39]愛媛県松山市も路面電車(LRT)に関して積極的な自治体の一つで、松山空港乗り入れや本町線延伸など、幾つかの延伸構想がある(後述)。

路線

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城北線は鉄道事業法に基づく「鉄道」、他は軌道法に基づく「軌道」である。

路線名 距離 乗り入れる系統 区間 電停数
鉄道 城北線 2.7km 1号線 2号線 古町 - 平和通一丁目 9
軌道 城南線 3.5km 1号線 2号線 3号線 5号線 6号線 坊っちゃん列車 道後温泉 - 西堀端 11
大手町線 1.4km 1号線 2号線 5号線 坊っちゃん列車 古町 - JR松山駅前 - 西堀端 5
本町線 1.5km 6号線 本町一丁目 - 本町六丁目 5
花園線 0.4km 1号線 2号線 3号線 6号線 坊っちゃん列車 松山市駅 - 南堀端 2
連絡線 0.1km 1号線 2号線 平和通一丁目 - 上一万 2

坊っちゃん列車坊っちゃん列車

運転系統

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系統番号 系統名[40] 運行区間 電停数 運行間隔
1号線 環状線 松山市駅JR松山駅前木屋町鉄砲町大街道→松山市駅 21 10分
2号線 環状線 松山市駅→大街道→鉄砲町→木屋町→JR松山駅前→松山市駅 21 10分
3号線 松山市駅線 松山市駅 - 大街道 - 道後温泉 11 10分
5号線 JR松山駅前線 JR松山駅前 - 大街道 - 道後温泉 13 15分
6号線 本町線 松山市駅 - 本町六丁目 7
坊っちゃん列車 古町 - JR松山駅前 - 大街道 - 道後温泉 4
松山市駅 - 大街道 - 道後温泉 3

坊っちゃん列車は乗降できる電停数を表す。

運転系統図

延伸計画

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大手町線(南江戸延伸と松山空港への乗り入れ)
松山市では2020年代にJR予讃線とJR松山駅の高架化及び周辺地区の区画整備を完成させる予定(2019年時点では高架化工事の完成が2023年度末=2024年3月[41])だが、その都市計画の一環として、市内電車が延伸される[42]
具体的には、高架化されるJR松山駅の直下まで路面電車を乗り入れさせて利用の便を図るほか、そこから南江戸五丁目の松山環状線までの700mを延伸するとしている[43][44]
この南江戸延伸は、将来の松山空港乗り入れも視野に入れた計画とされており[43][45]、2014年2月の県定例会で中村時広知事は、延伸を「将来の夢」と述べた議員の質問に対してそれに賛同しながら「実現には、多額の経費や事業採算性を初め、克服すべき多くの課題を有している」「今後、主体となる松山市や伊予鉄道などと連携しながら、将来の目指すべき交通体系の一つとして、その夢の実現の可能性を追求していきたい」と答弁した[46]。更に中村知事は、2期目の政策の一つとして、JR松山駅から松山空港までの路面電車延伸に本格的に取り組む姿勢をみせている[47][48]。道路の中央分離帯の活用や、国の補助なども勘案して検討するとしたうえで「空港を降りて、坊っちゃん列車が止まっているなんて、日本どころか世界でもありえない。PRにはもってこいだ」と意欲を語った[49]。また2014年11月17日、松山市長に再選された野志克仁は、「低床の連結路面電車の導入や、伊予鉄道路面電車の松山空港への延伸を進めていきたい」という展望を述べた[50]。伊予鉄道側も計画に積極的で[51]、新計画の一環として連接型LRT車両の導入検討や空港延伸の本格化を挙げている[13]
発足した検討会において、松山駅から南江戸延伸を前提としたそれぞれ新空港通り、旧空港通り、市道新玉49号付近(新玉街道)を経由する市内電車3ルートと、郡中線土居田駅から分岐して旧空港通りを経由する郊外電車1ルートの計4ルート案が示されている[52]
駅前広場への路面電車引き込みルートについて、松山駅直下を通り抜ける新設の道路(松山駅広東西連絡線)上に新停留場を設置することが検討されていたが[53]、2019年の第7回松山駅周辺笑顔あふれるまちづくり推進協議会で、環状線の折り返し運転回避などのため、東口広場の一角にJR松山駅前停留場を移設し、そこから南江戸方面への延伸区間を分岐させる方針が了承された[54]
しかし、2024年3月27日に開催された第5回松山駅まち会議の資料では、図面から市内線の延伸区間が消され、線路があるはずのところには樹木を植えるようにされており、延伸計画は事実上凍結されたことが窺える[55][56][57]

延伸構想

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詳細は各路線の記事を参照。

本町線(山越・鴨川地区への延伸)
本町線を国道196号線沿いに延伸することにより、人口密度が非常に高いが鉄道空白地帯となっている山越・鴨川方面[58]まで延伸するという構想が昔からある。並行する伊予鉄バス北条線は、森松線や10番線、空港線などのバス路線と並んで、四国地方で最も高頻度運転が行われている区間であり、複線化などが必要ではあるものの延伸された場合は当路線は盲腸路線でなくなる。
松山市も公共交通の利便性向上や低炭素社会を実現するためには有効な手段であるとしており、国道196号を整備する時には、道路管理者である国に要望していきたいとしているが[59]、伊予鉄側は愛媛県に対し「現時点で計画はない」と回答している[60]
なお、本町線は2005年以降、運行本数の削減が繰り返し行われ、2020年から土休日は全便運休という状況となっている。
高浜線松山観光港への延伸)
高浜線の終点である高浜駅は、高浜港の目の前であるが、港湾機能が限界に達したため、高浜港の北700mの地点に松山観光港が整備されフェリーなどの船舶の発着が移転した。このため、連絡バスへの乗り換えが必要となっており、高浜駅から松山観光港ターミナルまで延伸するという構想が20年以上前からある。松山観光港旅客ターミナルは将来の鉄道乗り入れを視野に入れた設計だが、予算の問題に加え[61]県道19号高浜トンネル開通により自社で運行する松山観光港リムジンバスの所要時間が短縮され鉄道と遜色なくなったことなどによって計画は停滞している。
行政側も、松山空港乗り入れ構想と合わせて重要な課題と位置付けており、当面は事業化の可能性を検討していくことになる[62]
森松線(森松線の復活と砥部町への乗り入れ)
かつて、伊予鉄道にはいよ立花駅から分岐して国道33号線沿いに、石井・森松地区までを結んでいた路線(森松線)が存在したが、1965年(昭和40年)12月1日に廃止された。伊豫豆比古命神社の椿祭りの開催日には臨時列車が運行されるなど賑わったが、平日日中は空気輸送状態であったという[63]
廃線後暫くすると、森松線沿線及びその延長にある砥部町は、当時からは想像もできないほどに発展した。ベッドタウンとしてだけでなく、愛媛県総合運動公園陸上競技場愛媛県立とべ動物園といった大型集客施設も開設されたため、国道33号線の渋滞は悪化の一途を辿った。そして1997年(平成9年)には松山自動車道松山インターチェンジが開通して更に道路渋滞に拍車がかかった。
現状を踏まえて、森松線の復活や重信川を渡河して砥部町まで延伸開業するという構想があるものの、巨額の建設費がかかるとして具体化していない[64]。当時の廃線敷のほとんどは売却されている。

輸送人員

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いずれも2011年度。それぞれピーク時より50% - 80%減っている[66]

輸送人員の推移
年度 鉄道線 軌道線
旅客輸送人員
(千人)
一日1km平均
通過人員(人)
鉄道業営業収入
(千円)
鉄道業営業費
(千円)
旅客輸送人員
(千人)
一日1km平均
通過人員(人)
鉄道業営業収入
(千円)
鉄道業営業費
(千円)
1979 18,254 2,166,923 2,166,029 11,794 960,424 966,733
1982 17,403 8,893 3,479,386 3,419,111 10,355 5,903 鉄道線と合算
1984 15,855 8,182 3,552,140 3,410,050 9,330 5,325 鉄道線と合算
1985 15,613 8,018 3,607,111 3,449,063 9,050 5,152 鉄道線と合算
1986 15,146 7,790 3,824,418 3,622,941 9,355 5,318 鉄道線と合算
1987 14,848 7,610 3,751,745 3,602,909 9,115 5,166 鉄道線と合算
1988 16,990 7,630 3,771,931 3,730,789 9,226 5,242 鉄道線と合算
1989 16,801 7,113 2,719,597 2,665,988 9,083 5,155 1,131,170 1,127,808
1990 16,281 7,191 2,787,720 2,673,750 9,230 5,233 1,156,275 1,148,058
1991 16,551 7,235 2,837,803 2,711,102 9,599 5,422 1,209,477 1,177,503
1992 16,433 7,201 2,816,147 2,727,375 9,251 5,241 1,168,838 1,154,744
1993 16,211 7,051 2,831,249 2,773,353 9,307 5,268 1,193,111 1,150,934
1994 15,072 6,591 2,941,013 2,786,393 9,032 5,111 1,261,718 1,177,458
1995 14,953 6,526 2,921,653 2,764,949 8,944 5,042 1,263,431 1,196,804
1996 14,892 6,535 2,916,355 2,733,192 8,755 4,945 1,236,311 1,188,932
1997 13,855 6,065 2,713,432 2,560,007 8,381 4,732 1,163,604 1,211,675
1998 13,336 5,804 2,619,170 2,516,187 7,948 4,486 1,119,103 1,128,710
1999 12,589 5,457 2,517,824 2,453,409 7,694 4,329 1,090,818 1,107,841
2000 12,103 5,320 2,435,604 2,359,463 7,332 4,134 1,037,121 1,062,966
2001 10,340 5,209 2,263,058 2,177,557 7,400 4,188 956,908 1,008,419
2002 10,681 5,283 2,203,244 2,055,619 7,384 4,191 943,101 997,945
2003 10,740 5,331 2,188,396 2,025,477 7,423 4,208 930,184 996,840
2004 10,598 5,333 3,020,404 2,976,952 7,158 4,077 鉄道線と合算
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012 11,348 5,825 3,076,709 3,004,059 6,620 3,783 鉄道線と合算
2013 11,558 5,907 3,128,875 3,027,589 6,867 3,927 鉄道線と合算
2014 11,497 5,849 3,105,032 3,217,002 6,910 3,952 鉄道線と合算
2015 11,790 5,954 3,193,922 3,242,425 7,045 4,019 鉄道線と合算
2016 11,998 6,040 3,386,740 3,295,773 7,009 4,015 鉄道線と合算
2017 12,029 6,061 3,403,061 3,272,832 7,197 4,120 鉄道線と合算
2018 12,170 6,118 3,553,675 3,222,455 7,228 4,139 鉄道線と合算
2019 12,175 6,072 3,516,927 3,157,660 6,938 3,967 鉄道線と合算
2020 9,802 4,925 2,710,684 2,895,464 4,466 2,583 鉄道線と合算
2021 9,853 4,963 4,672 2,697
  • 民鉄主要統計『年鑑世界の鉄道』1983年、朝日新聞社、『年鑑日本の鉄道』1985、1987-2007年、鉄道ジャーナル社
  • 『鉄道統計年報』国土交通省
  • 民鉄の事業者別輸送実績(令和3年度) 鉄道部 組織別情報 四国運輸局

戦前の輸送収支実績

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鉄道線
年度 輸送人員(人) 貨物量(トン) 営業収入(円) 営業費(円) 営業益金(円) その他益金(円) その他損金(円) 支払利子(円)
1889 476,479 15,134 8,504 6,630
1890 460,217 1,821 15,059 7,720 7,339
1891 446,516 1,340 14,593 7,805 6,788
1892 569,764 2,092 18,553 9,318 9,235
1893 759,764 4,042 25,724 12,623 13,101
1894 804,102 3,464 29,263 14,496 14,767
1895 918,488 2,891 32,011 14,905 17,106
1896 1,183,708 3,925 43,490 20,685 22,805
1897 1,163,872 3,489 51,394 26,382 25,012
1898 1,037,450 3,938 54,331 29,497 24,834
1899 1,125,579 7,342 62,565 34,786 27,779
1900 2,436,994 12,724 126,924 73,447 53,477
1901 2,143,380 12,747 135,984 76,540 59,444
1902 1,883,165 14,303 128,628 77,990 50,638
1903 1,927,446 13,612 131,948 79,031 52,917
1904 1,920,843 9,764 135,416 72,239 63,177
1905 2,167,297 11,228 152,560 79,042 73,518
1906 2,352,404 12,485 169,007 94,631 74,376
1907 2,624,008 13,716 195,623 101,143 94,480
1908 2,711,583 67,352 206,637 116,766 89,871 桟橋勘定2,214 676
1909 2,680,871 76,480 214,387 118,199 96,188 桟橋勘定2,947 4,969
1910 2,692,120 79,807 216,873 118,395 98,478 2,972 4,200
1911 3,059,894 89,902 222,894 126,176 96,718 3,623 火災損失建設費償却金19,364 3,867
1912 3,189,232 110,871 230,123 138,080 92,043 桟橋勘定利益金3,758 6,925
1913 2,713,739 111,690 237,526 135,618 101,908 4,201
1914 2,704,741 113,666 229,373 137,759 91,614 桟橋減価償却1,000 3,662
1915 3,856,819 117,562 223,556 127,541 96,015 4,995
1916 2,828,947 137,055 243,238 138,504 104,734 伊予水力電気ヨリ引継利益及繰越金60,545 3,219
1917 3,521,056 136,609 271,064 168,693 102,371 143,922 16,733
1918 3,862,859 135,660 345,267 255,324 89,943 電燈電力益金190,451
減資償却金及特別準備積立金受入224,400
火災欠損金及減損償却金85,574 616
1919 4,572,557 143,857 531,837 436,088 95,749 電燈電力益金315,781 785
1920 4,747,487 126,570 649,541 470,397 179,144 電燈電力益金282,592
南海電気合併差金249,330
1921 5,228,922 149,852 758,983 461,017 297,966
1922 5,906,572 148,048 831,144 484,865 346,279
1923 6,164,079 147,832 818,646 493,593 325,053 電気収入其他2,633,522 電気収入其他1,203,491
1924 6,238,688 165,360 825,353 491,215 334,138 軌道業其他1,629307 雑損金500
1925 6,172,531 159,304 782,103 496,702 285,401 軌道及電燈業1,719,138 雑損2,338
1926 5,680,346 177,289 767,470 466,070 301,400 電燈軌道業其他2,613,780 雑損1,075
1927 5,607,592 175,834 740,085 471,046 269,039 軌道電気等2,598,442 雑損25,923
1928 6,526,060 171,091 765,872 491,459 274,413 軌道及電燈業其他2,617,652 雑損20,640
1929 6,309,296 145,205 711,365 495,206 216,159 電燈業其他2,665,142 雑損9,896
1930 5,970,065 121,632 644,054 458,458 185,596 軌道電気事業其他2,800,756 雑損370
1931 5,470,232 134,147 565,726 476,242 89,484 軌道電気事業其他2,712,195 雑損15,585
1932 5,264,682 72,689 504,728 441,932 62,796 軌道及電気業3,132,489 雑損償却金600,572
1933 5,170,761 74,587 506,288 376,054 130,234 軌道電気其他3,057,279 雑損償却金305,685
1934 5,364,412 77,983 497,645 369,435 128,210 軌道電燈業2,540,609 雑損2,874
1935 5,645,796 74,050 509,682 339,062 170,620 電気業其他2,468,037 雑損3,085 29,857
1936 5,756,620 82,725 528,305 327,400 200,905 電気業其ノ他2,944,762 雑損償却金91,791
1937 5,991,026 83,746 562,705 389,952 172,753 電気軌道業其ノ他3,052,861 退職給与金14,400
雑損償却金83,234
軌道線
年度 輸送人員(人) 貨物量(トン) 営業収入(円) 営業費(円) 営業益金(円) その他益金(円) その他損金(円) 支払利子(円)
1921 1,945,314 6,041 88,898 83,756 5,142
1922 1,946,301 5,317 127,019 127,977 ▲ 958
1923 1,942,169 560 120,224 111,633 8,591 その他3,319,983
重見川水電合併差益金6,197
1,585,451
1924 2,184,550 134,832 83,293 51,539 3,670,149 1,759,279
1925 2,195,538 128,785 89,930 38,855 3,897,376 他事業1,933,029雑損1,022
1926 3,188,113 185,514 106,983 78,531 2,381,159 雑損1,101
1927 4,530,907 246,460 141,635 104,825 2,763,729 雑損26,995
1928 3,693,934 155,793 112,505 43,288 地方鉄道電燈電力2,952,008 雑損123,871
1929 3,765,054 160,195 119,485 40,710 地方鉄道及電気2,858,618 雑損27,922
1930 3,598,616 154,092 111,334 42,758 地方鉄道電力及電燈2,943,834 雑損610
1931 3,278,151 138,680 95,712 42,968 電燈電力及地方鉄道2,751,303 雑損8,178
1932 2,959,915 124,913 93,966 30,947 地方鉄道及電燈電力3,173,948 償却金及雑損610,183
1933 2,913,917 123,934 103,614 20,320 地方鉄道電気
土地建物業運送業3,161,531
雑損償却金300,022
1934 3,007,995 126,924 93,320 33,604 電燈電力及地方鉄道運送業2,638,999 雑損318 6,340
1935 3,140,519 130,655 94,697 35,958 電燈電力2,497,491 雑損270 7,464
1936 3,567,684 145,147 107,639 37,508 地方鉄道電力及土地建物2,872,599 雑損償却金20,231
1937 4,156,811 177,778 128,624 49,154 電燈電力地方鉄道土地建物3,119,264 償却金20,000雑損20,438
  • 鉄道局年報、鉄道院年報、鉄道院鉄道統計資料、鉄道省鉄道統計資料、鉄道統計資料、鉄道統計各年度版

在籍車両

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市内線のモハ51号
市内線のモハ51号
市内線のモハ2004号(旧塗装)
市内線のモハ2004号(旧塗装)
市内線のモハ2107号(旧塗装)
市内線のモハ2107号(旧塗装)
市内線のモハ5004号
市内線のモハ5004号
市内線の坊っちゃん列車・D1形+ハ1+ハ2
市内線の坊っちゃん列車・D1形+ハ1+ハ2
郊外線の700系
郊外線の700系
郊外線の610系(旧塗装)
郊外線の610系(旧塗装)
郊外線の3000系
郊外線の3000系
かつて在籍した郊外線130系
かつて在籍した郊外線130系
かつて在籍した郊外線300系
かつて在籍した郊外線300系
かつて在籍した郊外線800系
かつて在籍した郊外線800系

2019年3月現在、松山市内線用45両および郊外線用53両の計94両が古町電車庫および古町市内線車庫に配置されている。

2015年から「IYOTETSUチャレンジプロジェクト」の一環で、電車のオレンジ単色塗装への変更が開始された[67]。2021年4月2日に郊外線車両最後の旧塗装編成3000系第2編成が古町工場に入場し、塗装変更がなされている。これにより全車両のオレンジ単色塗装化が達成された。

郊外線・市内電車とも福岡県福津市に鎮座する宮地嶽神社のお札またはステッカーが掲出されている。交通安全を祈願したものではあるが、「伊予鉄道125年史」のコラム「宮地嶽神社といよてつ」によれば、高浜線電化の際に松山市駅構内から「宮地」と記された石碑が出土し、これを宮地嶽神社の分祀として伊予鉄で奉祀したことがその経緯だとしている。現在は本社ビルの屋上に社殿が整備されており、毎月1日に役員や管理職が安全祈願を行っている。

松山市内線

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2023年1月現在、営業用の電車38両と「坊っちゃん列車」用のディーゼル機関車2両、客車3両の計43両が在籍する。

2002年3月に登場したモハ2100形電車は、伊予鉄道では「超低床式軌道電車」「(単車)LRT型車両」と呼んでいる。広島電鉄熊本市交通局等の超低床車両は連接車であるが、同社の拠点駅である松山市駅停留場では、連接車の導入は到着ホームの先端から出発ホームへの渡り線までの間に連接車を導入できるだけの長さがないため困難であり、単車型を車両製造会社と開発して投入した。乗降はスムーズであるが、在来型に比べると定員が80人から47人に減り、車内通路が狭隘になっている。

なお、2017年9月には15年ぶりの新形式となるモハ5000形電車が導入された[68]

電車
モハ50形 11両
51・54・66(城北臨時運用時のみ運用)・70・72(休車)・75-78(欠番は廃車)
モハ2000形 5両
2002 - 2006
モハ2100形 10両
2101 - 2110
モハ5000形 12両
5001 - 5012
坊っちゃん列車
D1形
1号
D2形
14号
ハ1形
1・2
ハ31形

過去に在籍した車両

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電動貨車
モニ30形
30・31(土佐電気鉄道(現とさでん交通)からの譲渡)
電車
モハ50形
52・53・55-65・67-69・71・73-74・81・1001-1003(81・1001-1003は他社局からの譲受車をモハ50形に編入していた。なお元呉市電の1001は呉市に返還され、保存されている)

郊外線

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2022年6月現在、3系列52両の電車が在籍する。高浜線(直流600V)と郡中線・横河原線(直流750V)は電圧が異なるが、日本で主流の直流1500Vより低圧であり、低いほうの区間が比較的短く出力低下がそれほど大きくはならないため電車は必要最低限の対応しかされておらず通常複電圧車とは扱われない。

2004年1月から4月にかけて、当時長期休車中であった300系(後に運用に復帰することなく廃車解体)を除く全車両に車内案内装置が設置された。後に全車LCDに交換された。

電車
700系 7編成19両(元京王5000系〈初代〉
モハ720形 : 724 - 727
モハ710形 : 714 - 719,710
クハ760形 : 764 - 769,760
610系 2編成4両
モハ610形 : 611・612
クハ660形 : 661・662
3000系 10編成30両(元京王3000系
クハ3500形 : 3501 - 3510
モハ3100形 : 3101 - 3110
クハ3300形 : 3301 - 3310

過去に在籍した車両

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電車
100系(1984年退役)
モハ100形: 101 - 106
モハ200形: 201 - 206
モハ210形: 212
クハ400形: 401 - 406
110系(1994年退役)
モハ110形: 111 - 115
クハ410形: 411 - 413
120系(1989年退役)
モハ120形: 121 - 125
クハ420形: 421
130系(1991年退役)
モハ130形: 131 - 136
サハ510形: 511・512
サハ530形: 531
300系(2000年以降休車、2008年解体)
モハ300形: 301 - 304
サハ500形: 501・502
600系(1995年退役、2008年解体)
モハ600形: 601 - 603
800系 6編成18両(元京王2010系、2010年退役)
モハ810形: 811 - 816
クハ850形: 851 - 856
モハ820形: 821 - 826
700系 3編成10両(元京王5000系〈初代〉、2011年、2015年、2021年退役)
モハ710形: 711 - 713
クハ760形: 761 - 763
モハ720形: 720 - 723
機関車
DB-1形(1966年退役)
DB-1 - 8
甲1形(1954年退役)
1 - 4
甲2形(1954年退役)
5・6
甲3形
7・8
甲4形
9・10
甲5形
11 - 14
甲6形
15 - 17
甲6形 (2代目)
15
客車
ニ11形(1965年退役)
11 - 14
ハ31形(1965年退役)
31 - 34
なお、ハ31は古町車両工場に保管されている。
ハ500形(1967年退役)
501 - 509
ハフ550形(1967年退役)
551 - 556
ハニフ570形(1967年退役)
571 - 576

導入予定の車両

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電車
7000系
700系の置き換えを目的とした自社発注の新型車両。2025年2月より運行を開始し、2027年2月までに3両編成6本が導入される予定である。製造は近畿車輛[33]

運賃

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大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2024年10月1日改定[69]。 「ICOCA」などの全国交通系ICカードや「モバイルICOCA」「ICい〜カード」「みきゃんアプリ」(全国交通系ICカード・モバイルICOCAなどは郊外線では2025年3月18日から)を利用した場合の普通運賃は、大人20円・小児10円割引となる(以下の「キャッシュレス」欄の金額)。

キロ程 運賃(円)
現金 キャッシュレス
初乗り3km 230 210
4 280 260
5 300 280
6 350 330
7 370 350
8 - 9 430 410
10 - 11 490 470
12 - 13 550 530
14 - 15 610 590
16 - 17 670 650
18 - 19 720 700
20 - 21 770 750
22km以上 790 770
  • 一日乗車券 - 2015年4月1日から発売券種が変更された[72]。2018年3月1日から3日券[73]、2019年3月1日から4日券が発売された[74]。2024年10月1日にリムジンバスや郊外電車が利用できる1Dayチケットが発売された[75]。小児は半額。2024年3月1日以降は「みきゃんアプリ」のみで発売。
券名 モバイルチケット
市内電車[76] 1Dayチケット 800円
2Dayチケット 1100円
3Dayチケット 1400円
4Dayチケット 1700円
市内電車・リムジンバス1Dayチケット 2000円[75]
市内電車・郊外電車1Dayチケット 1900円[75]
  • 上記のどの一日乗車券でも伊予鉄高島屋の観覧車「くるりん」に1回に限り通常800円のところ500円で乗車可能。

2015年3月31日までは以下の乗車券が販売されていた。

  • 市内電車・バス1Dayチケット:400円[77]
  • 郊外電車1日乗車券:1200円[78]

2023年12月31日(モバイルチケットは2024年2月29日)までは以下の乗車券が販売されていた[79]

券名 紙券 モバイルチケット
市内電車[80] 1Dayチケット 800円
2Dayチケット 1100円
3Dayチケット 発売なし 1400円
4Dayチケット 発売なし 1700円
ALL IYOTETSU[81] 1Day Pass 1900円
2Day Pass 3000円
3Day Pass 発売なし 3900円
4Day Pass 発売なし 4800円
  • モバイルチケットはジョルダン乗換案内」と「みきゃんアプリ」で発売。2023年3月25日から同年10月31日まで「みきゃんアプリ」決済時は100円割引。
  • ALL IYOTETSU 1Day・2Day・3Day・4Day Passは、郊外電車・市内電車・バス全線(坊っちゃん列車・高速バス・特急バス・伊予鉄南予バス除く)が利用可能であった。
  • 上記のどの一日乗車券でも伊予鉄高島屋の観覧車「くるりん」に1回に限り無料で乗車可能。2016年9月30日までは300円追加で坊っちゃん列車に乗車できた[70]


1965年以降の松山市内線の運賃(大人)

  • 1965年11月27日から 20円
  • 1969年2月5日から 25円
  • 1971年8月26日から 30円
  • 1973年11月8日から 40円
  • 1975年3月1日から 60円
  • 1977年2月18日から 80円
  • 1979年11月30日から 100円
  • 1981年11月28日から 120円
  • 1983年11月1日から 130円
  • 1985年11月1日から 140円
  • 1989年4月1日から 150円
  • 1994年2月1日から 170円
  • 2001年4月16日から 150円
  • 2014年4月1日から 160円
  • 2020年10月1日から 170円[82]
  • 2021年12月1日から 180円[83]
  • 2023年10月1日から 200円[84]
  • 2024年10月1日から 230円[69]

特記事項

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市内線電車内の「俳句ポスト」
  • 復刻版坊っちゃん列車は、蒸気機関車風のディーゼル機関車によって牽引されるため、機関車の運転には市内電車を運転できる資格「乙種電気車運転免許」ではなく、「乙種内燃車運転免許」が必要になる。このため、同列車の運転開始にあたって、乗務予定の運転士は乙種内燃車資格を新たに取得する必要があった。しかし、路面軌道を走行するディーゼルカーは、札幌市交通局札幌市電)などでかなり以前に数例見られただけであった。このため所管する四国運輸局や伊予鉄道は、試行錯誤しながらすっかり過去のものになったこの資格を復活させたと、社史[85]や、伊予鉄道・坊っちゃん列車公式ホームページに記録がある。
  • 野球拳は、前身の伊予鉄道電気時代の野球部にて考案された。
  • 市内線電車内(2100形,5000形を除く)には、市内各所に設置されているものと同様な「俳句ポスト」が置かれている。
  • 郊外線で冷房車が投入された際、メーカー名入りの「冷房電車 三菱電機株式会社」というヘッドマークが取り付けられていた(この他に、当時の「MITSUBISHI」ロゴや「SOCIO-TECH」が記されたものもあった)。
  • チャレンジプロジェクト実施による駅名板更新が完了した2015年夏頃までは、郊外線の自立式駅名標は縦書き表示が多く残っていた。中でも旧型の梅津寺駅郡中港駅などにある、青枠で囲ってある形式は、縦書き表示時代の阪急電鉄のそれとそっくりである。阪急も一部の駅では、当時の面影を残す青枠囲みの駅名標があるが、すべて横書き表示になっている。

伊予鉄道に関連する作品

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  • 「伊豫鉄道唱歌」(1909年1月) - 鉄道唱歌に倣って、その作者である大和田建樹自身が作った歌で、伊予鉄道の鉄道線・軌道線を全25番で歌っている。現在その初めの1・2番と、松山駅(現、松山市駅)が入る6番がよく歌われる。
    • 1.名も常磐(ときわ)なる松山の 市街を中に取巻きて 葛の如く縦横に 蔓さしのばす伊豫鉄道
    • 2.先ず乗り出だす高浜の 港の海の朝げしき 艪(ろ)を押し連れて出でて行く 船は落葉か笹の葉か
    • 6.伊豫鉄道の本社ある 松山駅の近くには 役所兵営女学校 出で入る列車の数繁(かずしげ)し
    6番の「松山駅」は駅名改称で「松山市駅」となったため、戦後1953年に開催された愛媛国体の際に新しく歌詞が作られ、現在では「伊予鉄道の本社ある 松山市駅は昼も夜も 出て入る列車の数繁く 行き交うバスの絶え間なし」と言い換えることがある。
  • 坊っちゃん」(1906年) - 夏目漱石1895年から1896年の間に松山へ赴任したときの経験を元に執筆した小説で、作品中に登場する伊予鉄道の客車を「マッチ箱のような汽車」と表現している。2001年に運行が開始された「坊っちゃん列車」も、この作品がかかれた当時の様子を再現する試みである。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 松山市駅の所在地は内陸にもかかわらず松山市湊町であるが、これは中の川の河川港があった名残である。
  2. ^ かつて高浜線には、衣山隧道と高浜隧道が存在したが、電化工事の際に開削された[37]

出典

[編集]
  1. ^ グループ関連会社 - 伊予鉄グループ、2022年7月1日閲覧
  2. ^ 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』令和元年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会
  3. ^ a b 持株会社体制への移行に伴う組織体制について (PDF) - 伊予鉄道(2018年3月26日)
  4. ^ a b c 伊予鉄グループ会社案内2018 (PDF) , p.4, 2018年4月22日閲覧。
  5. ^ 『鉄道局年報. 明治26年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  6. ^ 「合併契約書」『五十年史』伊予鉄道電気、1936年、pp.43-44(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 『創立125年史「道は、みらいへ」』 伊予鉄道、2012年、pp.114-115
  8. ^ 愛媛経済レポート 2009年1月5/15日合併号P6-8 新春インタビュー 伊予鉄道社長「佐伯要」さん
  9. ^ ことばのちからラッピングバス・電車 出発式実施と松山市駅 電車発車メロディーの変更について - 伊予鉄道、2011年6月24日。
  10. ^ 市内電車車内放送の英語案内開始について - 伊予鉄道、2015年2月23日
  11. ^ 市内電車「えひめFree Wi-Fi」サービス、およびサイクルトレイン・バス・タクシーの本格運行を開始します - 伊予鉄道、2015年3月18日
  12. ^ 4月4日からサイクルトレインの本格運行を開始 - インタープレス、2015年3月20日。
  13. ^ a b c IYOTETSUチャレンジプロジェクト (PDF) - 伊予鉄道、2015年5月。
  14. ^ いよてつ発車メロディー - 伊予鉄道、2015年7月。
  15. ^ 伊予鉄グループのカードが変わります - 伊予鉄道、2016年1月25日。
  16. ^ 県内小1に無料パスポート贈呈 - 愛媛新聞ONLINE(2016年4月12日)。
  17. ^ 終電延長、毎週金曜約30分 - 愛媛新聞ONLINE(2016年7月23日)。
  18. ^ 坊っちゃん列車ミュージアム 伊予鉄本社 - 愛媛新聞ONLINE(2016年12月9日)。
  19. ^ 第109期 有価証券報告書 (PDF)
  20. ^ a b c 2017/4/25付けEDINET提出書類「臨時報告書」 (PDF)
  21. ^ 伊予鉄に戦後初の女性運転士2人誕生 - 愛媛新聞ONLINE(2017年5月30日)。
  22. ^ 女性運転士デビュー 伊予鉄道で戦後初 - 朝日新聞デジタル(2017年5月31日)。
  23. ^ 「新型LRT車両 営業運転開始 (PDF) - 伊予鉄道(2017年9月1日)。
  24. ^ 伊予鉄の新型LRT 営業運転開始 - 愛媛新聞ONLINE(2017年9月22日)。
  25. ^ バリアフリー化 伊予鉄道道後温泉駅新装 - 愛媛新聞ONLINE(2017年12月22日)。
  26. ^ スタバ道後温泉駅舎店 - 愛媛新聞ONLINE(2017年12月19日)。
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参考文献

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  • 大野鐵・速水純『伊予鉄が走る街 今昔』JTBパブリッシング、2006年
  • 伊予鉄道株式会社 有価証券報告書

関連項目

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外部リンク

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