逆転裁判
逆転裁判 | |
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ジャンル | 法廷バトル |
開発元 | カプコン |
発売元 | カプコン |
主な製作者 |
巧舟 稲葉敦志 稲船敬二 スエカネクミコ 岩元辰郎 |
1作目 |
逆転裁判 (2001年10月12日) |
最新作 |
逆転検事1&2 御剣コレクション (2024年9月6日) |
スピンオフ作品 |
『逆転検事』シリーズ 『大逆転裁判』シリーズ レイトン教授VS逆転裁判 |
公式サイト | 逆転裁判シリーズ 公式サイト |
『逆転裁判』(ぎゃくてんさいばん、英:Ace Attorney[1])は、カプコンの法廷バトルアドベンチャーゲームおよびシリーズ名。また、同作品に関連した漫画、映画、小説、舞台なども指す。スピンオフ作品『逆転検事』シリーズについては当該項目を参照。テレビアニメ版については『逆転裁判 〜その「真実」、異議あり!〜』を参照。
概要
本作品は「法廷バトル」と呼ばれるジャンルを生み出したゲームである。プレイヤーは主人公の弁護士を操作し、無実の罪に問われている被告人を裁判で無罪にすることがゲームの目的。弁護する事件は主に殺人事件である。
ゲームは移動と会話を繰り返して、次の裁判で勝つために情報や証拠品を集める「探偵パート」と、そこで得た証拠を武器に、依頼人である被告人の弁護を行う「法廷パート」に分かれている。法廷パートでは、自分の手元にある入手した情報や証拠品、または検察側から提出された証拠品とつきあわせつつ、証人たちの証言を聞き、「尋問」で証言内容と事実と食い違う部分、つまり「ムジュン(矛盾)」を探し追及するのが、本シリーズの原則となっている。また、多くのムジュン点を暴いていくことで事件の「真相」を徐々に明らかにしていき、依頼人の無罪を立証するのが最大の目的である。序盤は倒叙ミステリーであることが多い。
ゲーム内の裁判制度は現実の日本のものとは大きく異なる(劇中の年代設定は2001年発売の『1』時点で2016年[2])。例えば、本作品特有の裁判のシステム「序審法廷制度」が最たるものだが、他にも盗撮写真が証拠品として普通に受理されるなど異なる点が多々ある。ゲーム中、裁判長の手にある木槌は実際の日本の法廷では使われておらず、「異議あり!」の発言も、証人に向かって叫ぶのではなく、弁護士・検事が互いの質問・尋問に対して判事に申し立てるものである。しかし、本作品のように弁護人や検事でない人物が法廷に立つことは、簡易/家庭/地方裁判所で「特別弁護人」として実際に認められている。
2024年6月15日時点での、国内外におけるシリーズ累計販売本数は1100万本[3]。
ゲームシステム
ゲームは複数の独立したエピソードで構成されており、各エピソードは主に「探偵パート」と「法廷パート」の2種類の章で構成されている。プレイヤーは両方のパートを交互に進行させて、事件の真相を明らかにしていく。1つのエピソードをクリアすると、次のエピソードをプレイできるようになる。
探偵パート
様々な人物から情報を手に入れたり、事件現場を調査して証拠品を集めるなどの行動を繰り返し、次の裁判に必要な手がかりを集めることが目的のパート。必要となる全ての証拠品および情報を得なければ次の法廷パートへ進むことができないため、「探偵パートで調べ忘れをしたために法廷パートのクリアが不可能になる」という、いわゆる「手詰まり」の状態は発生しないようになっている。
- 調べる
- カーソルを動かし選択したものを調べるコマンド。事件に関係ないものでも調べることができ、調べたものに応じてその場にいる人物の会話を聞けることがある。調べて証拠品を法廷記録にファイルした場所を再び調べると人物の会話が変化することがある。カーソルはGBA版では手の形で、調べられるものを示すと人差し指が動く。DS版では十字と四角の形で、調べられるものを示すと画面の右下斜めに「調べる」パネルが表示される。場所によっては画面が分割されている場合もあり、視点を動かすことで調べる範囲が広がる。PS4版、Switch版、Xbox版、Steam版『123』では虫眼鏡で調べる場所が青から黄になり、一度調べた場所に赤チェックが付くようになる。『5』以降は視点移動が立体的に行えるようになったが、『5』では殺人現場の一部の場所だけ「調べる」が可能で『5』以降一度調べた場所は赤チェックが付くようになった。『大逆転裁判』では留置所においてのみ「調べる」が不可能。
- 移動する
- 別の場所に移動するコマンド。移動できる範囲は物語進行に応じ増えていく。ある場所に一度移動しないと目的地にたどり着けないこともある。エピソードごとに移動できる場所は決まっており、1つのエピソードの間で行ける範囲は限られている。
- 話す
- 目の前の人物と会話し、事件の情報を集められるコマンド。一度話した話には赤チェックが付き、証拠品を「つきつける」ことで新しい話題が追加される場合がある。
- PS4版、Switch版、Xbox版、Steam版『123』では一度話した話には青チェックが付くようになる。
- つきつける
- 法廷記録にファイルしてある証拠品ファイルと人物ファイルを近くにいる人物につきつけるコマンド。つきつけることで新たな情報を得られたり、会話できる項目が増えることがある。中には事件と全く関係ない掛け合いが発生する場合もある。全ての証拠品に個別の会話があるわけではなく、つきつける人物にもよるが、多くの証拠品は「特に話せることがない」という内容の汎用会話が用意されている。『2』『3』のみ「人物ファイル」をつきつけることが可能で、つきつけた人物についての話を聞ける。
- カガク捜査
- 『蘇る』『4』『5』『6』『検事2』に登場。DS、3DSのタッチスクリーンを利用したシステム。主に探偵パートで行うが、法廷パートで発生することもある。なお、タッチペンが存在しない携帯アプリ版『蘇る』では操作は簡略化されている(3Dで変更できる視点が決まっている、指紋採取で粉をまいて吹き飛ばすまでなどの一連の操作が自動で行われる)。
- 3D証拠品
- 証拠品が3Dで表示され、X軸回し・Y軸回し・拡大縮小の操作で、色々な角度から証拠品を調べることができる。
- ルミノール試薬
- 血痕に反応する薬品を証拠品ファイルで「ふきつける」を選ぶことによって使用する。DS、3DSの下画面にタッチをして血痕がある場所に薬品を吹きつけると、その場所が青白く光る。『蘇る』第5話、『4』第3話、『5』特別編、『6』第3話・第5話、『検事2』第4話で使用する。
- 指紋検出
- タッチペンの操作で、指紋が残っていそうなところに採取粉を置き、マイクに息を吹きかけて「吹き飛ばす」ことによって指紋を検出し、その指紋と一致する人物を調べる捜査。iPhone/iPod touch版では、マイクに息を吹きかける代わりにフリック操作で払う形に変更されている。『蘇る』第5話、『4』第2話、『6』第2話・第5話、『検事2』第5話で登場。
- 足跡検出
- 『4』第2話で登場。足跡にタッチペンで石膏をまんべんなく流し込み、ドライヤーで乾かした後にインクを付けて足跡をとる。その後、指紋と同様に足跡が一致する人物を調べる。
- 毒物検出
- 『4』第4話に登場。上記の「ルミノール試薬」と同じ操作で、毒物が残っている場所がないか調査する。
- X線解析装置
- 『4』第4話に登場。X線を使って物体を透過して調べる。断面を見ながら反応するポイントを探し、反応した場所をタッチペンでこすって固定した後、調べたい部分を再び探す。これを繰り返すことで、封筒の中身や絵の下絵を調べることができる。
- サイコ・ロック(心理錠)
- 『2』から登場。霊力のこもった「勾玉」を相手につきつけると、その人が隠している「秘密にしておきたいこと」が「サイコ・ロック」と呼ばれる赤い錠と鎖という形で、目に見えるシステム。サイコ・ロックは基本的に、その時「勾玉」を持っている人間にしか見えない。「赤い錠の数」が隠しておきたい気持ちの強さを意味し、錠の数が多いほどその秘密を聞き出すことは困難となる。
- 「勾玉」をつきつけると(『4』以降は「話す」コマンドの画面に「勾玉」アイコンが表示され、それにタッチすると)尋問が開始され、相手との尋問中に正しい証拠品または人物データを提示していく。正解だと錠を壊すことができるが、不正解だとペナルティを受けてゲージが減少する。ただし、解除中にゲージが全てなくなるとほんのわずかに回復するためゲームオーバーにはならず、何度でも挑戦は可能。また、『5』以降は失敗してもゲージは減らなくなった。全ての錠を破壊すると「解除成功」となり、ゲージが最大の半分回復、相手が隠していた情報が聞けるようになる。
- 錠の色は基本的に赤色だが、『4』『5』では黒いサイコ・ロックが登場する。『5』での春美の解説によると、自らの意志で心を閉ざす場合は、錠は赤色になるが、心の深い部分と密接に繋がって無意識に出されるものは黒くなるとのことで、無理に解除しようとすると心を破壊してしまう可能性があるという。このために黒いサイコ・ロックは『4』『5』共に通常の方法で解除することはできない。御剣は、サイコ・ロックを「さいころ錠」と名前を誤解して呼んでいる。また『検事』シリーズでは矢張との会話でこれを思わせる台詞がある。
- 電波・金属探知
- 『2』『3』で登場。『1』にも金属探知機は登場するが、所持した状態で特定の場所へ行くと、イベントが発生するだけのもので後述するような操作は行わない。「電波」もしくは「金属」の反応がある場所にカーソルを重ねると、「ピー」という音がなり、カーソルが赤色に変化(DS版では「CHECK」の文字が点灯し)、その場所やものを調べることができる。「電波探知器」や「金属探知機」は電波発生源や金属のある場所には全て反応するが、目的外の場所やものを調べてもペナルティは発生しない。『検事2』では糸鋸の七つ道具の1つとして「金属探知機」が登場して金属探知機を持った糸鋸を操作する。画面左上にあるメーターが激しく揺れる場所に移動して上記と同じように調べ、目的の証拠品を発見すると調査成功となる。
- みぬく
- 『5』『6』に登場。内容は『4』とほぼ同様で、どちらの作品も主に探偵パートで使用する。詳細は法廷パートの解説を参照。
- 探偵メモ
- 『5』『6』の探偵パートで登場。探偵パート中の「法廷記録」内に表示され、事件の概要や現在までにとった行動、次の目標などを確認できる。
法廷パート
「探偵パート」で得た証拠品や情報をもとに証人の証言の「ウソ」や「ムジュン」を「尋問」で暴き、被告人を弁護するパート。「尋問」では、証言を十字ボタンの左右で切り替え、主に「ゆさぶる」「つきつける」の2つのコマンドを使用して証人を追い詰め、事件の真相を暴いていく。証人の「証言」にはウソやカン違いが含まれていることがあり、プレイヤーは「尋問」で証言のムジュンや真実を暴いていくことが、基本の流れとなる。審理が翌日に延びた場合は次の「探偵パート」が始まり、被告人の無罪判決を勝ち取った場合はそのエピソードはクリアとなる。なお、尋問中のBGMは、作品ごとに2種類(「尋問〜モデラート」・「尋問〜アレグロ」)用意されている。
- ゆさぶる
- 選択している「証言」に突っ込みを入れ、よりくわしく情報を聞き出すコマンド。基本的に無制限で使用でき、ゆさぶることで新たな証言が引き出せたり、証言の内容が変化することもある。なお、一部作品では、無駄な「ゆさぶる」を行うとペナルティを受ける尋問もあるが、その場合は尋問の事前に裁判長から警告される。
- つきつける
- 選択している証言と、法廷記録内の証拠品のデータにムジュンがある場合、そのムジュンの根拠となる証拠品をつきつけられるコマンド。『2』『3』では、証拠品の他に「人物データ」もつきつけることができる。ムジュンを正しく指摘できると審理が進行するが、指摘する証言や提示すべき証拠品を間違えた場合はペナルティを受け、尋問に戻る。
- みぬく
- 『4』から登場。「腕輪」アイコンが反応している「尋問」中に使用でき、「腕輪」アイコンを選ぶと証人の「しぐさ」を探す画面に切り替わる。この画面では証人の喋るスピードが通常より遅くなり、証人がウソや隠し事をしている証言を話す時に、証人の体のどこかに「しぐさ」が現れることがある。「しぐさ」を指摘すると、証言の弱点をついて、より強くゆさぶりをかけることが可能。
- 「しぐさ」は見逃しても何度でも探すことができ、成功すると証人から新たな証言を引き出すことができる。なお、「しぐさ」の指摘については間違えてもペナルティは発生しないが、「しぐさ」をみぬいた直後に証拠品をつきつける場面になった場合は、つきつける証拠品を間違えるとペナルティを受ける。
- ココロスコープ
- 『5』から登場。画面に表示される証言と、四隅に配置された「喜」「怒」「哀」「楽」の感情の反応を示すアイコンを見比べ、証言の内容にムジュンした反応をしている「感情」を指摘して新たな情報を引き出していく。また、証人の感情が「暴走」する場合もあり、その場合は「暴走の原因」となるものを指摘し、証人の混乱を解かなければならない。いずれの場合も、成功すると証人から新たな証言を聞き出せるようになる。
- カンガエルート
- 『5』から登場。法廷パートの終盤で発生し、画面に表示される選択肢の中から正しいものを選んでいき、事件の真相を導き出す。失敗してもペナルティは発生しない。
- 相談する
- 『5』から登場。1つの尋問で「つきつける」を続けて数回以上失敗すると利用できるようになり、パートナーから怪しい証言についてのヒントを教えてもらうことができる。
- ペナルティゲージ
- 法廷パートで「つきつける」を失敗したり選択肢を選び間違えたりすると裁判長からペナルティを受け、画面右上に表示されているアイコンまたはゲージが減っていく。これが全てなくなると被告人は有罪判決を受けゲームオーバーとなる。一部のパートでは,ゲームオーバーの代わりにバッドエンドとなる.
- 『1』『蘇る』『6』では画面の右上にアイコン5個表示され[注 1]、『大逆転裁判』では×型の光を丸で囲んだアイコン5個表示され、ペナルティを受けると通常は1個ずつアイコンが減少。『2』-『5』では緑色のゲージが表示され、ペナルティを受けるとゲージが減少する。PS4版、Switch版、Xbox版、Steam版『123』では四角い白枠に白い斜め点線が入る青ゲージ10個になる。PS4版、Switch版、Xbox版、Steam版『123』の『蘇る』ではGBA版、DS版、3DS版の青色アイコン5個同様、5回ペナルティを受けると有罪判決を受けることから青ゲージが必ず2個減少。PS4版、Switch版、Xbox版、Steam版『123』の『2』『3』では場合で1個-10個減少。アイコンやゲージの減少量は場面によって異なる場合があり、選択を誤るとアイコンやゲージが全てなくなり即有罪判決を受ける場合もある。なお、選択を間違えるとペナルティが発生する場面では事前に画面の右上に予告が表示される。予告が表示されない場面では、選択を間違えてもペナルティは発生しない。しかし作品により心証ゲージが表示されてもペナルティが発生しない場合がある。
- 『1』『蘇る』では話中の特定の区切り(パート)を通過する際にアイコンが全回復するのに対し、『2』以降は1日の法廷パートを全てクリアしない限りゲージは回復しない。『2』『3』『4』ではサイコ・ロックの解除に成功すると、ゲージの最大値の半分だけ回復する。
- なお、上記の「ゆさぶる」「つきつける」などを行うと、弁護人の考え・方針を問われる設問が発生する場合もある。設問の形式は様々で、選択肢の中から正しいものを選ぶ形式、証拠品・人物提示、資料図示、動画図示などがある。
- といつめる
- 『大逆転裁判』『レイトン教授VS逆転裁判』に登場。証人が複数いる「群衆尋問」の際、他の証人が証言している内容について意見を聞くことができる。意見がある場合はアイコンが表示され、何かを考え込むような反応をするが、反応がなくても「といつめる」ことは可能。
- 陪審バトル
- 『大逆転裁判』で登場。弁護士の龍ノ介が陪審員6人と対決するシステム。陪審員が被告人を有罪とした「主張」を発言し、それに対し龍ノ介がその「主張」を検討。つまり「主張」どうしのムジュンを見つけ出し評決の再検討をさせることが目的。4人以上の評決を無罪に変えることができると審理が再開。
- 御魂の託宣(みたまのたくせん)
- 『6』で登場。クライン王国の法廷パートで発生する。姫巫女のレイファが事件の被害者の御魂に呼びかけ、被害者が「死ぬ直前の記憶」を法廷の水鏡(みずかがみ)に映像として映し出すシステム。その映像をもとに、被害者が死に至るまでの様子をレイファが代弁する。これを「託宣(たくせん)」という。クライン王国の法廷では、この儀式で得られる情報が有力なものとして扱われる。ただし、この儀式を行うには、託宣を行う者が被害者の「名前」と「顔」を知っている必要がある。
- プレイヤーは「死者の記憶」とレイファの「託宣」とのあいだにムジュンが生じていないか検証して死者の記憶に映る「視覚」「聴覚」「嗅覚」「触覚」「痛覚」の5つの感覚から、託宣とムジュンした感覚を指摘しなければならない。ムジュンの指摘に成功すると「託宣」の内容が正しいものに更新されていくが、正しくない指摘をするとペナルティを受ける。
シリーズ一覧
2001 | 逆転裁判 |
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2002 | 逆転裁判2 |
2003 | |
2004 | 逆転裁判3 |
2005 | 逆転裁判 蘇る逆転 |
2006 | |
2007 | 逆転裁判4 |
2008 | |
2009 | 逆転検事 |
2010 | |
2011 | 逆転検事2 |
2012 | レイトン教授VS逆転裁判 |
2013 | 逆転裁判5 |
2014 | 逆転裁判123 成歩堂セレクション |
2015 | 大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險- |
2016 | 逆転裁判6 |
2017 | 大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟- |
2018 | |
2019 | |
2020 | |
2021 | 大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟- |
2022 | |
2023 | |
2024 | 逆転裁判456 王泥喜セレクション |
逆転検事1&2 御剣コレクション |
ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDS、ニンテンドー3DSなどで発売されている。『4』以前のシリーズ作品のディレクターとシナリオは全編を通して巧舟が担当している。以下は、特に説明のない限り全て日本国内向けに発売されたバージョンについての情報。
- 『逆転裁判』シリーズ
- 逆転裁判(GBA 2001年10月12日発売)
- 逆転裁判2(GBA 2002年10月18日発売、DS 2006年10月26日発売、Wiiウェア 2010年1月26日配信)
- 逆転裁判3(GBA 2004年1月23日発売、DS 2007年8月23日発売、Wiiウェア 2010年2月23日配信 パソコンソフト)
- 逆転裁判4(DS 2007年4月12日発売、3DS 2017年11月22日発売) - 『3』までの主人公成歩堂龍一に代わり、新キャラクターの王泥喜法介が主人公になっている。
- 逆転裁判5(3DS 2013年7月25日発売) - 主人公は弁護士として再出発する成歩堂龍一。
- 逆転裁判6(3DS 2016年6月9日発売)
- 逆転裁判456 王泥喜セレクション(Switch/PS4/Xbox One/Windows/Steam 2024年1月25日発売)- 『4』『5』『6』の移植作品。
- 『逆転検事』シリーズ - 検事・御剣怜侍を主人公とするスピンオフ作品。
- レイトン教授VS逆転裁判(3DS 2012年11月29日発売) - レイトン教授シリーズ(レベルファイブ)とのコラボレーション作品。
- 『大逆転裁判』シリーズ - 成歩堂龍一の先祖・成歩堂龍ノ介を主人公とする作品。
- 大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-(3DS 2015年7月9日発売)
- 大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-(3DS 2017年8月3日発売)
- 大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-(Switch/PS4 2021年7月29日発売) - 『大逆転裁判』『大逆転裁判2』の移植作品。
Wiiウェア版はWiiリモコンの加速度センサーによる操作に、スマートフォン版はタッチパネルによるフリック操作に対応。
メインシリーズ
逆転裁判
ジャンル | 法廷バトル |
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対応機種 |
ゲームボーイアドバンス[GBA] Windows Wii Uバーチャルコンソール[VC] |
発売元 |
カプコン ソースネクスト(Windows) |
人数 | 1人 |
メディア | GBAROM |
発売日 |
[GBA]2001年10月12日 [Windows]2005年12月23日 [Wii U・VC]2015年11月4日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
売上本数 | 207,859本(ベスト版含む)[4] |
シリーズ第1作目。『逆転裁判1』とも表記される[5]。全4話で構成されている。当初は続編が発売される予定はなかった。ゲームの基本システムはこの時点でほぼ完成されており以降のシリーズでも大きな変更はされていない。メインキャラクターデザインは末包久美子、BGMは杉森雅和が担当。
- 第1話:はじめての逆転
- アパートで殺人事件が発生し、被害者の恋人で成歩堂の小学校以来の親友・矢張政志が逮捕された。「綾里法律事務所」所属の新米弁護士・成歩堂龍一は矢張の無実を信じ、初の弁護を引き受けることを決意する。
- 第2話:逆転姉妹
- 綾里法律事務所で、成歩堂の師匠・綾里千尋が何者かに撲殺された。その犯人として、第一発見者であり、被害者の妹で修行中の「霊媒師」である綾里真宵が逮捕される。留置所を訪れ彼女が犯人ではないと確信した成歩堂は弁護を引き受け、事件の調査を開始する。
- 開発中はこのエピソードが第1話の予定だったが、プレイヤーが初めて遊ぶことになる第1話は法廷パートのチュートリアル的なエピソードに変更することとなり、このエピソードは第2話に変更された[6]。
- 第3話:逆転のトノサマン
- 人気特撮番組のヒーロー「トノサマン」が、怪人「アクダイカーン」を本当に倒すという事件が発生。「トノサマン」ファンの真宵に引っ張られ、成歩堂は留置所にいるトノサマンの役者・荷星三郎の弁護を引き受けることとなる。
- 第4話:逆転、そしてサヨナラ
- ひょうたん湖公園で殺人事件が発生。容疑者として逮捕されたのは、成歩堂の旧友の天才検事・御剣怜侍だった。事件の調査を進めるうちに、15年前に発生し未解決のままだった「DL6号事件」との関連性が浮上する。
逆転裁判 蘇る逆転
ジャンル | 法廷バトル |
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対応機種 |
ニンテンドーDS Wii(Wiiウェア) iアプリ EZアプリ S!アプリ iPhone/iPod touch Android(auスマートパス) |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
メディア |
DSカード ダウンロード |
発売日 |
[DS]2005年9月15日 [iアプリ]2006年 [EZアプリ・S!アプリ]2007年 [Wiiウェア]2009年12月15日 [iPhone]2009年12月21日 [auスマートパス]2012年10月1日 |
対象年齢 |
[DS] CERO:B(12才以上対象) PEGI:7 |
売上本数 | 584,013本(ベスト版含む)[4] |
GBA版『1』のニンテンドーDSへの移植にあたり、『1』と『2』の間の時期に新エピソードを1話追加した作品。元は『逆転裁判』の海外進出のために開発されたもの[7]で、日本版でも設定を切り替えて英語版がプレイ可能。なお、英語版では物語に大きな変更はないが、場所の設定は日本からアメリカのロサンゼルスに変更されている。またGBA版と対照的に画面がズームアウトされ、キャラクターと背景が見えやすくなり、法廷記録の証拠品ファイルと人物ファイルの説明や台詞が表示される画面の大きさにも違いがある。このことから『蘇る逆転』は海外における『1』に相当する。
『蘇る』第1話-第4話のシナリオは基本的にGBA版と同一であるが、『蘇る』第1話のタイトルは「初めての逆転」から「はじめての逆転」とひらがな表記に変更され、一部のセリフや人物の動作、BGMが入るタイミングなどの演出、一部の登場人物の年齢などの設定が変更されている。本作品から物語クリア後に『蘇る』第1話 - 第4話のストーリー公式イラストが表示されるようになったが、『蘇る』第5話のみストーリー公式イラストが当時制作して無かった為表示されない。なおDSに本ソフトとGBA版『1』を差し込めば最初から全てのエピソードを遊べるようになる[8]。
DSの機能を活かして、法廷記録が下画面での1ページあたり8個の表示に変更され素早く選択できるようになっていたり、マイクを使った音声入力で「異議あり!」「待った!」「くらえ!」が可能だったりと、ユーザーインターフェースに改良がなされている。証言の再読・早送り、「ゆさぶる」「つきつける」の入力がタッチパネルに触れるだけの操作で可能となった[9]。また、追加された新エピソードではニンテンドーDSの機能を活かした3D証拠品や指紋検出といった「カガク捜査」が導入されている。
第5話の新規登場人物デザインおよびパッケージイラストは塗和也が担当。新規BGMは木村明美が担当。1 - 4話のBGMは『1』と同一であるが、ハードの変化により音質に若干の違いが生じている。また『1』のエンディングBGM(逆転裁判・終幕)は諸事情により未完成のBGMを用いていたため、リメイクに際して修正されている[10]。
Wiiウェア版は4話まで収録され、第5話は『2』『3』配信後の2010年3月16日より有料の追加コンテンツとして配信。Wiiウェア版ではWiiリモコンを活用した操作が可能で、証人をゆさぶる場合はリモコンを縦に振る、証拠をつきつける場合はリモコンを突き出すことで操作ができる(ボタン入力でも操作可能)。
iOS版の2話以降は有料の追加コンテンツとして配信された(3話以降は2010年1月配信)。iOS版は『逆転裁判123HD 〜成歩堂 龍一編〜』配信開始に伴い、配信終了となった。なおカプコンのケータイサイトにてフィーチャーフォン向けにも配信されていた。
- 第5話:蘇る逆転
- ひょうたん湖での殺人事件(『1』第4話の事件)から2カ月。あの事件以来、成歩堂も御剣も法廷に立っていなかった。そんなある日、成歩堂の元に一人の少女が「姉を助けて欲しい」と事務所に駆け込んでくる。彼女の姿が事務所を去った真宵と重なって見えた成歩堂は依頼を引き受けることを決意する。依頼された事件は検察局の駐車場で捜査官が刺殺されたというもの。しかしその殺人事件と「同日・同時刻」に「同じ捜査官」が警察局でも殺害され、「別の人間が逮捕される」という奇妙な事件が起こっていた。このエピソードでは、バッドエンドが存在する。
逆転裁判2
ジャンル | 法廷バトル |
---|---|
対応機種 |
ゲームボーイアドバンス Windows ニンテンドーDS Wii(Wiiウェア) Wii Uバーチャルコンソール[VC] iアプリ EZアプリ S!アプリ Android(auスマートパス) |
発売元 |
カプコン ソースネクスト(Windows) |
人数 | 1人 |
メディア |
[GBA]GBAROM [DS]DSカード ダウンロード |
発売日 |
[GBA]2002年10月18日 [iアプリ・S!アプリ]2005年 [EZアプリ]2006年 [Windows]2006年3月31日 [DS]2006年10月26日 [Wiiウェア]2010年1月26日 [auスマートパス]2012年11月1日 [Wii U・VC]2015年12月2日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
売上本数 | 652,324本(GBA・DS合計、ベスト版含む)[4] |
前述の通りもともと続編を作る予定はなかったが、『1』を気に入ったプロデューサーが続編の制作を決めた[11]。当初は全5話を予定していたが[12]、ロムカートリッジの容量不足からエピソードが1話削られた[13]。また、GBA版では全話を通して誤植が見られる(DS版ではほとんど修正されている)。基本的なゲームシステムは前作と同様だが以下のような変更点がある。
- 『1』では「つきつける」コマンドの対象は「証拠品ファイル」だけだったが、本作品から「人物ファイル」もつきつけられるようになった。
- 法廷パートの尋問時に、十字ボタンで証人の証言を先へ送ろうとした時、「うっかりキーを押し過ぎてループさせてしまう」というミス(スキップができない成歩堂のセリフが入った後、証言内容の先頭に戻ってしまう)が『1』では発生しやすかったが、『2』でこれに対して防止措置がとられた。
- 法廷パートで間違ったタイミングや証拠で異議を唱えた場合、『1』では1回の裁判につき4回のペナルティまで許される「回数制」だったが、本作品から「ゲージ」に変更された。
- 本作から、探偵パートで「サイコ・ロック」が導入された。
- 前作のゲームオーバー時の演出は法廷の扉が閉まる演出に「敗訴」の文字が表示されていたが、本作品以降は文字の表示がされなくなった。『蘇る』も本作品同様の演出に変更された。
ニンテンドーDS版が2006年10月に発売されたが、『逆転』第1話 - 『蘇る』第4話に加えられた変更と同様、タッチペン対応の証拠品リストやマイクでの音声認識機能と英語版の追加はあるものの、新エピソードやその他の追加要素は特にない。ただし、『蘇る逆転』の追加による一部設定の変更や、「看護婦」表記を「看護師」に変更するなどのテキストの変更はされている。『蘇る』同様物語クリア後に物語のタイトルに絵が表示されるが、物語公式アートでなく主要人物が表示されるようになる。なお、DSにGBA版とDS版を同時に差し込むことで、最初から全てのエピソードを遊べるようになる。なおカプコンのケータイサイトにてフィーチャーフォン向けにも配信されていた。
ディレクターの巧は『2』の難易度の高さを「個人的に大きな反省点」として挙げている[14]。テレビCMでは、小雪と相島一之が出演、法廷シーンを再現した。キャラクターデザイン担当は岩元辰郎。BGM担当は木村明美。
ストーリー進行時間は第2話→第1話→第3話→第4話の順。
- 第1話:失われた逆転
- 公園で婦人警官が恋人の男性警官を殺害した容疑で起訴された。弁護を引き受けた成歩堂だったが、開廷直前に何者かに殴られ記憶喪失になってしまう。自分が弁護士であることも思い出せないまま、成歩堂は法廷に立つこととなる。
- 第2話:再会、そして逆転
- 医療ミスで14人もの死者を出した「霧崎医院」の院長・霧崎哲郎が、自らの潔白を真宵の霊媒で証明するため、「成歩堂法律事務所」を訪れた。成歩堂は霧崎医師と共に真宵のいる倉院の里を訪れるが、霊媒中に霧崎が殺害されてしまう。容疑者である真宵を救うため、成歩堂は再び真宵の弁護を引き受ける。
- 『1』では話順と時間の進行が一致していたが、『2』以降は必ずしもそうではなく、この事件は第1話の2カ月前の出来事を回想している設定。
- 第3話:逆転サーカス
- 有名なサーカス団「タチミサーカス」の公演を観に来た成歩堂たち。その翌日、同サーカスの団長が殺害され、所属する大スターの天才マジシャン「マックス」ことマキシミリアン・ギャラクティカが殺人容疑で逮捕された。成歩堂はマックスの大ファンである真宵に引きずられ、留置所を訪れる。
- 第4話:さらば、逆転
- 「大江戸戦士トノサマン・丙(へい)!」の主役で大スターの王都楼真悟がライバル俳優の殺人容疑で逮捕された。その直後、真宵が営利誘拐され、成歩堂は「殺し屋」を名乗る誘拐犯から王都楼の弁護と「無罪判決」の要求を依頼される。このエピソードでは『逆転裁判』シリーズで初めてバッドエンドが登場する。
逆転裁判3
ジャンル | 法廷バトル |
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対応機種 |
ゲームボーイアドバンス Windows ニンテンドーDS Wii(Wiiウェア)Wii Uバーチャルコンソール[VC] iアプリ EZアプリ S!アプリ Android(auスマートパスパソコンソフト) |
発売元 |
カプコン ソースネクスト(Windows) |
人数 | 1人 |
メディア |
[GBA]GBAROM [DS]DSカード ダウンロード |
発売日 |
[GBA]2004年1月23日 [Windows]2006年3月31日 [DS]2007年8月23日 [Wiiウェア]2010年2月23日 [auスマートパス]2012年12月3日 [Wii U・VC]2016年3月2日 |
対象年齢 |
[GBA]CERO:12才以上対象 [DS]CERO:B(12才以上対象) |
売上本数 | 569,963本(GBA・DS合計、ベスト版含む)[4] |
成歩堂の師匠・綾里千尋の新人時代が描かれる作品。本作品では前作にも増して「霊媒」の扱いが大きくなり、ある事件の中核にも直接関わっている。また本作品の第2話・第3話・第5話は、『2』の半年後という設定。ストーリー進行時間は第4話→第1話→第2話→第3話→第5話の順。
ゲームシステムは前作から大きな変更はないが、『2』では探偵パートでのみだった「一度クリアしたエピソードのメッセージスキップ」が法廷パートでも可能となった。一回の失敗でゲームオーバーになる場面も減らされており、システム面が改善されている。
なお、このゲームは2004年1月25日 - 1月29日および1月31日 - 2月5日に東京駅と新大阪駅構内で東海道新幹線利用者向けに午前10時から深夜24時にかけてゲームボーイアドバンスSPと共にソフトを無料で貸し出しするという鉄道サービスとしては世界で初めての試みも行われた。このサービスのキャッチコピーは「新大阪に着くまでに犯人を見つけ出せるか!?」であった。
2007年8月23日にはDS版が発売(GBA版とDS版の違いは『2』に準ずる)。これにより、1 - 4までの全ての作品がDSに揃った。キャラクターデザイン担当は岩元辰郎。BGM担当は岩垂徳行。なおカプコンのケータイサイトにてフィーチャーフォン向けにも配信されていた。
- 第1話:思い出の逆転
- 成歩堂の師匠・綾里千尋が主人公の、新人弁護士時代のエピソード。ある裁判を終えて以降、千尋が1年ぶりに弁護を引き受けた依頼人は、自身の恋人の元・恋人の殺害容疑をかけられた大学生、成歩堂龍一だった。
- 第2話:盗まれた逆転
- 「倉院の里・秘宝展」で展示する予定だった秘宝「倉院の壺」が「怪人☆仮面マスク」を名乗る人物に盗まれる事件が発生。壺を取り戻すため、成歩堂たちは事件の調査を開始する。
- 第3話:逆転のレシピ
- 正月明けの成歩堂法律事務所に糸鋸がやってきた。彼によると“成歩堂”の雑な弁護のせいで「あるウエイトレス」に有罪判決が下されたという。全く身に覚えのない成歩堂たちは自分の「ニセモノ」がいると考え、事件の調査を開始する。
- この物語は『2』第4話で用意されていたもの[15]。
- 第4話:始まりの逆転
- 新米弁護士・綾里千尋が主人公の、彼女の初審理となるエピソード。今から6年前、誘拐殺人の死刑囚が脱獄し、その死刑判決を決定付けた警察官を殺害したとして再逮捕された。そしてもう一人、検事局始まって以来の天才検事の初審理でもあった。このエピソードは、成歩堂が過去の記録を調べているという一種の回想形式で描かれており(現実での時系列は、第5話の途中)、成歩堂は法廷中には全く関与していない。
- 第5話:華麗なる逆転
- 成歩堂は、真宵と春美から霊力を鍛えるために霊場へ保護者として同行してほしいと頼まれる。あまり乗り気ではなかった成歩堂だが、その霊場を特集した雑誌の写真に、かつてある事件で有罪となったはずの「ある人物」の姿があった。真相を確かめるため、成歩堂は真宵たちとともに霊場を管理している寺「葉桜院」に向かった。
逆転裁判4
ジャンル | 法廷バトル |
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対応機種 |
ニンテンドーDS iアプリ EZアプリ iOS Android ニンテンドー3DS |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
メディア |
[DS]DSカード [3DS]3DSカード ダウンロード |
発売日 |
[DS]2007年4月12日 [iアプリ・EZアプリ]2009年 [iOS]2016年11月25日 [Android]2016年12月6日 [3DS]2017年11月22日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象)(通常版) CERO:B(12才以上対象)(限定版) |
売上本数 |
[DS]625,990本(ベスト版含む)[4] [3DS]5,577本[16] |
「新章開廷!!」をコンセプトとし、『3』第5話の7年後が舞台の作品。新人弁護士の王泥喜法介が主人公。『蘇る逆転』に登場した「カガク捜査」、ポリゴンの証拠品などのシステムが全編に組み込まれ、本作品から「みぬく」システムが、法廷パートで登場。また、探偵パート・法廷パートで「人物ファイル」をいつでもつきつけること、『蘇る逆転』ではいつでも可能だった「カガク捜査」が「3D証拠品」以外のシステムが必要な場面でしかできなくなった。
当初は登場人物を一新させる予定だったが、製作総指揮の稲船敬二の意見により前作までの登場人物である成歩堂龍一が登場することになった[17]。旧作の亜内や裁判長、回想シーンのみで糸鋸が再登場し、『蘇る逆転』と『2』に登場した人物が再登場している。「霊媒」を除いた前作までに登場していた用語も引き続き登場。
テレビCMや広告などにはイメージキャラクターとして、丸山和也が出演した。広告キャッチフレーズは「嘘を暴く快感。」。初回限定版には『逆転裁判事典』と銘打ったこれまで発売されたシリーズのあらゆるデータを収録したソフトがもう一本付属していた。
なお、カプコンのオンライン販売サイトであるe-CAPCOMにて限定版の予約開始の際に、サーバーの許容範囲を遥かに超えるアクセスが殺到し、トップページ含むサイト内全てのアクセスが不能となり、翌日カプコンが陳謝する事態となった。
メインキャラクターデザインは塗和也が担当。BGM担当は堀山俊彦、奥河秀樹、木村明美。
2016年11月25日にiOS、2016年12月6日にAndroidが配信された。映像が高画質になり、タッチパネルとセーブ画面が『5』同様になり、『5』から導入されたオプションが追加された。なおカプコンのケータイサイトにてフィーチャーフォン向けにも配信されていた。
2017年11月22日にニンテンドー3DS版が発売。立体視の対応や画質・操作性の向上の他に英語版も同時収録された。タイトル画面の下でメッセージスキップのON/OFFを最初から切り替えることが可能。これにより『1』-『6』までの全ての作品が3DS版で揃った。
- 第1話:逆転の切札
- ロシア料理レストラン「ボルハチ」でポーカーの最中に殺人事件が起こり、王泥喜の師匠・牙琉霧人の親友で「ピアニスト」の成歩堂龍一が逮捕された。その成歩堂からの指名で弁護を引き受けた王泥喜は、初めて法廷に立つ。
- 第2話:逆転連鎖の街角
- 王泥喜は成歩堂に呼び出され、事務所の仕事をなし崩しに押し付けられる。事務所のメンバーのみぬきと共に依頼をこなしていくうちに、王泥喜はある人物から、近所の公園で起きた殺人事件の弁護を依頼される。
- 第3話:逆転のセレナード
- 牙琉響也の率いるバンド「ガリューウエーブ」のライブ中、異国の人気歌手・ラミロアのマネージャーが何者かに射殺される事件が発生し、ラミロアとともに出演していた異国のピアニストの少年が逮捕される。被告人と言葉が通じない状況で、王泥喜は彼を弁護することになる。
- 第4話:逆転を継ぐ者
- 成歩堂からの依頼で「裁判員制度」のシミュレーション裁判の被告人を王泥喜が弁護することになる。現場の調査に行くと、面識がないはずの被害者と王泥喜に、意外な繋がりが判明する。エピソードの後半では、7年前に成歩堂が弁護士の資格を剥奪された法廷が描かれ、成歩堂を操作して7年前と現代で事件を調査する「メイスンシステム[注 2]」のパートが登場する。また、このエピソードでは、プレイヤーの選択次第でバッドエンドとなる場面がある。
評価 (4)
評価 | ||||||||||||||||||||||||||
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本作品は批評家には好評であった[19]。1UP.comは「フェニックス・ライト(成歩堂龍一)編はDSでプレイできる最高のゲームであるがそれはアポロ・ジャスティス(王泥喜法介)でも変わりない」と述べた[23]。また、DSならではの機能について「実際にプレイしてみるとそれほど難しくなく、非常に魅力的」だとした。2013年11月21日、RPGFanではニンテンドーDSソフトのトップ20のうち5位にランクインした[28]。
IGNは概ね1UP.comと同意見だったが「本作品の始まりがフェニックス・ライト編と同様のもの」とした[22]。IGNオーストラリアは「プレイを通して正解を見つけるには試行錯誤を重ねる必要がある」という今まであった不満や「アポロ・ジャスティスではどんな手を使ってでも少しずつロジックを解く」ことでゲームを進められること。そして「問題解決するまでの道程が長い」ことがゲームに不必要で間延びしているとした。IGNは新機能を「少しの変わったもの」と感じたが、「大した経験にはならなかった」とした。だがIGNオーストラリアは本作品を「全体的に素晴らしいゲーム」だとの見解を示した[29]。IGN2008 Video Game AwardsでBest Storyにノミネートされたが受賞は逃した[30]。
これらの意見は反響が大きく、レビューでも多く触れられた。GameSpotはストーリーについて「カタツムリ程度の速さ」であり、「シリーズの欠陥がまだまだ存在している」と感じたとした[20]。GameProはアポロ・ジャスティス編について「シリーズ作品の堅実な成長」に必要な「革新と変化が欠如している」ことを重要なポイントに挙げた[26]。Nintendo World Reportは「ゲームプレイは過去3作とほとんど変わらない」としている[31]。GameSpyは犯行の様子を再現するタッチ機能は「大きく改善」したが「あまりにも簡単」だと指摘した[21]。
日本ではファミ通クロスレビューは9・9・9・9の36点でゴールド殿堂入り[32]。レビュアーは「二転三転するシナリオに引き込まれる」「完成度が高い」「矛盾を突くことが爽快」「万人向け」とした一方「より便利さが欲しいと思うところがある」「過剰な演出は好みがわかれるか」「本格ミステリーを望む人には向かない」「捜査パートはありがちなもので少しダレやすい」とした[32]。
ゲーマガでは満足度ランキング横丁のコーナーで2009年に読者投票として行われた「期待外れだったゲーム」で10位中4位にランクインしている(票数は不明)[33]。
本作品は発売1週目に25万本を売り上げ[34]、日本では2週間で50万本出荷された[35]。2007年末までに515,417を売り上げている[36]。北米では売れ行きがよく、発売週に5番目にベストセラーになったDS作品としてチャート入りした[37]。3DS版は日本では発売当初に4,832本を売り上げ、14番目のベストセラーだった[38]。
逆転裁判5
ジャンル | 法廷バトル |
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対応機種 |
ニンテンドー3DS iOS Android |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
メディア |
3DSカード ダウンロード |
発売日 |
2013年7月25日 [iOS]2014年7月9日 [Android]2017年7月27日 |
対象年齢 | CERO:C(15才以上対象) |
売上本数 | 38.9万本[39] |
シリーズ第5作目。2007年5月22日に発売の予定のあることが発表され[40]、2012年1月29日に製作開始が発表された[41]。2013年7月25日発売。本作品より対応機種がニンテンドー3DSになり、グラフィックが2Dから3Dに一新。また、アニメパートが導入されており、制作は『レイトン教授VS逆転裁判』でアニメパートの制作を担当したボンズが担当。さらに有料のダウンロードコンテンツとして主要登場人物のコスチュームやおまけモードの『クイズ逆転推理』、追加シナリオなどが配信されている。また、本作品の発売を記念し、京浜急行電鉄とのコラボレーションイベントのミステリーラリーが実施された。
本作品からシナリオの制作が複数人体制となり、ディレクターの山﨑剛がシナリオの総括を担当。巧舟は関与していない。メインキャラクターデザインは布施拓郎が、BGMは岩垂徳行が担当。アニメーションのキャラクターデザインおよび総作画監督は伊藤嘉之が担当。
本作品は『4』の1年後が舞台で、主人公はある理由で弁護士に復帰することとなった成歩堂龍一。また『4』で登場した王泥喜法介やみぬきも引き続き登場。成歩堂龍一、王泥喜法介、新キャラクターの新人弁護士・希月心音がそれぞれ主役となるエピソードが収録され、この3人を中心にストーリーが展開する。ストーリー進行時間は第2話→特別編→第3話→第4話前半→第1話→第4話後半→第5話の順。
2014年7月9日にiOS、2017年7月27日にAndroid向けに配信。3DS版の立体視機能は削除されているが、画面サイズが拡張され、解像度が高くなり、アニメや人物のリアクションがより鮮明に描写され、ムービーが字幕付になった。物語クリア後に画面右下に「おわり」と表示される際に物語公式アートが表示されるようになった。
- 第1話:逆転のカウントダウン
- 王泥喜が弁護を担当していた地方裁判所第4法廷で、証拠品として提出される予定だった爆弾が爆発してしまう。その被告人として、希月心音の幼馴染・森澄しのぶが逮捕された。成歩堂と心音は怪我をして法廷に立てなくなった王泥喜の代わりに法廷に立つ。
- 第2話:逆転の百鬼夜行
- 成歩堂から頼みたい仕事があると呼び出された王泥喜の任務は、成歩堂みぬきのつきそいで「九尾村(きゅうびむら)」のパーティへ行くことだった。九尾村は妖怪ブームにより人気の観光スポットとなっていた。王泥喜たちが村を巡っている間、九尾村の村長が何者かに刺殺される事件が発生。逮捕されたのは、みぬきの友人の父であり、九尾村の隣にある天魔市の市長・天馬出右衛門だった。
- 第3話:逆転学園
- 「私立テミス法律学園」は優秀な法曹を輩出する学園として著名である。その学園祭で成歩堂は弁護側の講師として呼ばれ、心音とともに待合室で待機していた。しかし、何か物が壊れる音を聞き、二人が中央ステージに駆けつけたところ、法律学園の教師の他殺体を発見。殺人容疑で逮捕されたのは、学園の生徒の森澄しのぶだった。彼女を救うため、心音は初めての弁護を買って出る。
- 第4話:星になった逆転
- 第1話以前の出来事で本作のプロローグとなる法廷爆破事件を描くエピソード。星成太陽による「HAT-1号」の奇跡の生還から7年後。「HAT-2号」に、王泥喜の親友・葵大地と星成が搭乗することになった。しかし、発射直前にHAT-2号と「大河原宇宙センター」が爆破する事故が発生。HAT-2号から命からがら抜け出す際に、葵は何者かに刺殺されてしまう。殺人容疑者として逮捕されてしまった星成の弁護を決意した王泥喜は裁判に挑むも、証拠品として提出される予定の爆弾がカウントダウンを始めた。
- 第5話:未来への逆転
- 王泥喜に代わって星成の無罪を証明した成歩堂と心音だったが、その決定的となった証拠のせいで今度は心音が逮捕されてしまう。そのころ、大河原宇宙センターではロボットたちが立て籠もり事件を起こし、「7年前に起こった『UR-1号事件』で有罪となった夕神迅の再審理」を要求。急遽の開廷により法廷が足りない状況にあったが、成歩堂の提案で爆破された第4法廷で審理を行うこととなった。このエピソードでは、ある場面で「心証ゲージ」を0にすると発生するバッドエンドが2種類存在する。
- 特別編:逆転の帰還
- 有料のダウンロードコンテンツで配信されている、8年ぶりに弁護士に復帰した成歩堂の初弁護を描く追加エピソード。
- シャチの海賊ショーで人気の「荒船水族館」の館長が亡くなった。シャチのトレーナーから弁護を依頼された成歩堂は水族館に赴くが、そこで待っていたのはシャチの「エル」。トレーナーの依頼は前代未聞の「シャチの弁護」であった。館長の死は「事故」として処理されようとしていたが、成歩堂たちはエルを殺処分から救うために、法廷で事件性を証明することとなる。このエピソードでは、バッドエンドが存在する。
逆転裁判6
ジャンル | 法廷バトル |
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対応機種 |
ニンテンドー3DS iOS Android |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
メディア | 3DSカード |
発売日 |
2016年6月9日 [iOS]2017年9月22日 [Android]2017年9月22日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
売上本数 | 25万8757本(2016年8月)[42] |
シリーズ第6作目。2015年9月1日に発売決定の旨が発表された[43]。対応機種はニンテンドー3DS。本作品では、成歩堂龍一と王泥喜法介が「W(ダブル)主人公」として登場[44]し、架空の異国「クライン王国」がストーリーの主な舞台となる。クライン王国では成歩堂が、日本では王泥喜が主人公となり、最終話では2つの国で起こる事件が交錯し物語が展開される。時系列としては『5』から4ヶ月後が舞台となる。2016年3月6日、『3』以来登場していなかった、綾里真宵が再登場することが発表された[45]。アニメパートの制作は前作のボンズに代わりテレビアニメ版と同じA-1 Picturesが担当している[46]。
本作品では『3』以来に「霊媒」がゲームシステムとしても扱われ、コラボ作品を含めると『レイトン教授VS逆転裁判』、シリーズ全体では『大逆転裁判 -成歩堂龍之介の冒險』、ナンバリングタイトルでは『蘇る逆転』以来にペナルティが回数制になり、クライン王国では御魂、日本では弁護士バッジで表示される。
2017年9月22日にiOSとAndroid版が配信。3DS版の立体視機能は削除されているが、画面サイズが拡張され、解像度が高くなり、アニメや人物のリアクションがより鮮明になり、ムービーが字幕付になった。物語クリア後に画面右下に「おわり」と表示される際に物語公式アートが表示されるようになった。
- 第1話:逆転の異邦人
- 修行中の綾里真宵を迎えにいくためクライン王国にやってきた成歩堂は、その途中、ツアーガイドの少年ボクト・ツアーニと知り合い、2人で姫巫女・レイファによる「奉納の舞」が行われる「ジーイン寺院」を訪れた。しかしその直後、国家反逆罪の容疑でボクトが警察に連行されてしまう。事情もわからぬまま成歩堂は「クライン大法廷」に向かうと、そこでは弁護士が不在という日本では考えられない裁判が行われていた。事態を目の当たりにした成歩堂は思わず弁護席に立ち、ボクトの弁護を開始する。
- 第2話:逆転マジックショー
- 日本の「トロンプ・シアター」で、みぬきの念願だった「或真敷一座」の復活をかけたマジックショーのリハーサル中、何もないはずの場所から共演者の「Mr.メンヨー」が遺体となって現れ、舞台に設置していた大型のセットが落下する事故が発生。一連の責任を問われたみぬきが逮捕されてしまう。王泥喜と心音は、みぬきを救うために事故の調査を開始する。
- 第3話:逆転の儀式
- クライン王国で2年間修業をしてきた真宵は、帰国前に最後の修行となる「水清めの儀」に挑む。だが、儀式の最中に祭司が殺害される事件が発生。殺害現場は一般人が立ち入れない「聖域」と呼ばれる場所で、その場に居合わせていたのは被害者の祭司と真宵の2人だけだった。成歩堂は真宵の無罪を訴えるため、再びクライン王国の法廷に立つ。
- 第4話:逆転寄席
- クライン王国に滞在中の成歩堂に加え王泥喜も不在の中、心音は夕神に裁判所へ呼び出され、落語家・旋風亭獏風殺害事件の被告人・内舘すするの弁護を依頼される。しかし、内舘は自暴自棄になって酒に酔っており、開廷直前に倒れてしまう。被告人との打ち合わせもロクにできないまま、心音は1人で法廷に立つこととなる。
- 第5話:逆転の大革命
- 事務所で待機する王泥喜の前に、クライン王国の革命組織「反逆の龍」のリーダー、ドゥルク・サードマディが姿を現す。ドゥルクは考古学者・佐奈樹文明から譲り受ける約束をしていたクライン王国の国宝「始祖の宝玉」の受け取りに弁護士として立ち会ってほしいと王泥喜に依頼し、王泥喜たちは「倉院の里」に向かう。しかし、佐奈樹は前日に事故で死亡しており、始祖の宝玉は彼の手によりどこかに隠されていた。王泥喜たちは命からがら宝玉を探し当てるが、その直後、政治家(候補)・清木まさはるが「倉院の里に伝わる秘宝で、1年前に清木家の蔵から佐奈樹に盗まれたものだ」として秘宝の返還を求め、ある刑事を呼んでいた。しかし、ドゥルクは事前に佐奈樹から念書を受け取っており、正当性を主張した。清木は念書の無効を訴え、話は平行線となる。そこに現れた清木の顧問弁護士は裁判で決着を付ければいいと提案する。その顧問弁護士とは…。シリーズで初めて行われた『民事裁判』で王泥喜は清木の裏の顔を暴き、「始祖の宝玉」を正当に入手したが、これはまだ大事件の序章でしかなく、舞台は国を跨ぎクライン王国へと移る。このエピソードでは、ある場面で「心証アイコン」を0にすると発生するバッドエンドが4種類存在する。
- 特別編:時を越える逆転
- 有料のダウンロードコンテンツとして配信されている、本編の後日談となる追加エピソード。
- 第5話の事件解決から数か月後、「成歩堂なんでも事務所」に幼馴染の矢張が花嫁姿をした大津部雫をつれてやってきた。雫は、同僚を殺害した容疑をかけられているという。しかし、雫は「タイムトラベルをして過去に戻ってきただけ」と殺人事件への関与を否定。現実では考えられない事象に悩む成歩堂だったが、矢張の懇願で彼女の弁護を引き受けることとなった。
- 遊べる!逆転劇場 成歩堂龍一編、遊べる!逆転劇場 王泥喜法介編
- 数量限定特典として封入されたダウンロード番号をゲーム内で入力し、ダウンロードすると遊べるようになる2種類の追加エピソード。本編とは関与しないショートストーリーで、本編と同様に調査や尋問が可能。
スピンオフ作品
『逆転検事』シリーズ
- 逆転検事
- NEW逆転 NOT裁判をコンセプトにした逆転裁判シリーズ初のスピンオフ。
- 逆転裁判シリーズのキャラクター・御剣怜侍が主人公で、法廷パートはないが、「ゆさぶる」「つきつける」を用いた、対決パートによる尋問は存在する。システムも、ゲージや吹き出しに入ったボイス付きのセリフなどはシリーズのものを踏襲しているが、探偵パートは捜査パートと名を変え、御剣を第三者の視点で操作する形となっている。時系列は『3』の約1カ月後(『3』の第5話の日付と本作品の第1話の日付から)。
- 本作品のシナリオ担当・ディレクターは『蘇る』と『4』の企画および一部テキストを担当した山﨑剛で『逆転裁判』シリーズでシナリオを担当していた巧舟は本作品には関与していない。キャラクターデザイン担当は岩元辰郎。BGM担当は岩垂徳行。
- 2017年12月8日にiOSとAndroidが配信され映像が高画質になった。
- 逆転検事2
- 『逆転検事』の続編。今回、御剣は検事を続投するか父親に倣って弁護士になるか、自分自身の生き方について、大きな選択を迫られることになる。前作のシステムを踏襲しつつ新たに「ロジックチェス」が追加された。
- 2017年12月22日にiOSとAndroidが配信され映像が高画質になった。
『大逆転裁判』シリーズ
成歩堂龍一の先祖・成歩堂龍ノ介を主人公とした、『逆転裁判』シリーズナンバリングから100年前の法の黎明期19世紀末(明治時代)の法廷を描く『逆転裁判』シリーズもう1つのスピンオフ[47]。
裁判制度の最先端であった大英帝国(イギリス)の首都・倫敦(ロンドン)が主要舞台であり、アーサー・コナン・ドイルの小説『シャーロック・ホームズシリーズ』の登場人物が、本作品の世界では実在の人物として複数登場する。ロンドンの大法廷では陪審員制を用いた、有罪か無罪を判別する陪審員との駆け引きも行われる。またペナルティがゲージ制から『蘇る』同様回数制に戻っている。他にも複数の証人を尋問したり問い詰めるなど、一部『レイトン教授VS逆転裁判』のシステムを継承している。さらにこれまでの『逆転裁判』シリーズの人物は2Dと3Dで決まった動きをしていたが、本作品では全ての人物が自由に動くようになる。
大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-
ジャンル | 大法廷バトル |
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対応機種 | ニンテンドー3DS |
発売元 | カプコン |
メディア | 3DSカード |
発売日 | 2015年7月9日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
売上本数 | 19.3万本[48] |
シリーズ1作目。2014年2月14日に公開された『Nintendo Direct』において『逆転裁判 新プロジェクト』として発表[49]。同年4月23日にタイトルが発表された[50]。
本作品は『逆転裁判』シリーズでは珍しく、『検事』シリーズ同様法廷パートが無く現場が舞台で探偵パートだけのエピソードが存在する。
2017年9月1日にiOSとAndroidが配信され、3DSと比べると立体視が無いが、画面が大きく解像度も高くアニメや人物のリアクションがより鮮明になった。
- 第1話:大いなる旅立ちの冒險
- 西洋レストラン「ラ・クワントス」で起きた英国人殺人事件。主人公である成歩堂龍之介は容疑者として裁かれることとなるも、「被害者のそばにいたのは成歩堂だけ」と複数の証人が証言していた。絶体絶命の状況の中、親友であり弁護士の亜双義の力を借りながら、成歩堂は少しずつ真実に近づいていく。
- 第2話:友とまだらの紐の冒險
- 亜双義に誘われ大英帝国に向かう蒸気船に密航した成歩堂だったが、そこで再び殺人事件の容疑者となってしまう。成歩堂は船上で出会った「名探偵」シャーロック・ホームズの力を借りながら、真実を明らかにしていく。
- このエピソードからホームズとの「共同推理」システムが登場する。ホームズの迷推理はまさに天才的で、結論はピタリとあっているのだがそこに至るまでの推理で急に真実からそれていってしまう。そのそれた推理を正しい方向に戻すのが共同推理の目的である。
- 第3話:疾走する密室の冒險
- 大英帝国に到着した成歩堂に、早速弁護の依頼がくる。その裁判はこのまま行くと弁護士不在のまま開廷してしまうらしく、首席判事のヴォルテックスによると「簡単な裁判なのでまず負けない」という。弁護を引きうけるため、成歩堂はただちに中央刑事裁判所(オールドベイリー)に向かった。
- 第4話:吾輩と霧の夜の冒險
- 第3話の事件の翌日、成歩堂に新たな事件の依頼がヴォルテックスから下される。その被告人とは、倫敦に留学している夏目漱石だった。路上で女性が刺されたという事件だが、漱石本人は無実を訴えつつも現場には自分と被害者の二人しかいなかったと証言しており…。
- 第5話:語られない物語の冒險
- ホームズと顔馴染みの質屋が何者かに殺害される事件が発生。容疑者として裁かれることとなったのは、第3話で証人として出廷したスリの少女・ジーナであった。さらに、寿沙都の父親が病気で倒れたとの知らせが届き、急遽寿沙都のみ日本へ帰国することになる。
評価(大逆転裁判)
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ファミ通クロスレビューでは9、9、9、8の35点でプラチナ殿堂入り[51]。レビュアーはシリーズならではの個性的なキャラクターたちのコミカルな会話や過去作以上のキャラのアニメーションやオーバーリアクション、二転三転するストーリー、新要素の共同推理や陪審員システム、親切なヒントシステムにおかげでテンポがいいことを賞賛した[51]。
大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-
ジャンル | 大法廷バトル |
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対応機種 | ニンテンドー3DS |
発売元 | カプコン |
メディア | 3DSカード |
発売日 | 2017年8月3日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
売上本数 | 110,941本[52] |
シリーズ2作目。2016年9月17日開催の東京ゲームショウ2016で制作が発表された[53]。
- 第1話:弁護少女の覚醒と冒險
- 浜辺に建つ小屋の中で英国淑女が殺害された。小屋の中には被害者と被告人の2人のみで、それを複数の証人が目撃していた。絶体絶命の被告人を救うため、成歩堂龍ノ介のいとこ・成歩堂龍太郎が大審院の法廷に立つ。
- 第2話:吾輩と霧の夜の回想
- 漱石が裁かれた事件の結審から一夜明け、漱石は同じ下宿に住むウイリアム・ペテンシーの殺害未遂の容疑でまたしても逮捕されてしまう。龍ノ介は再び無罪を勝ち取るべく漱石の弁護をする。
- このエピソードは、龍ノ介が過去の裁判の記録を振り返るという回想形式で描かれている(事件の時系列は『大逆転裁判』第4話の直後)。
- 第3話:未来科学と亡霊の帰還
- ついに開幕した倫敦万国博覧会。そこで行われた科学実験のさなか、紳士が命を落としてしまう。容疑者として逮捕された科学者は不幸な事故だったと殺人を否定、博士の名誉と装置の機密を守るため、龍ノ介は法廷に立つ。
- 第4話:ねじれた男と最後の挨拶
- ロンドン郊外の空き部屋で死体が発見され、殺人の容疑者としてバンジークスが逮捕された。無罪となった被告人が非業の死を遂げる検事の裁判とあって、裁判は完全非公開・陪審員不在の極秘裁判で行われることになる。
- 第5話:成歩堂龍ノ介の覺悟
- まだまだ続く完全非公開陪審員不在の極秘裁判。すべての謎が、いま解き明かされる。
コンピレーション作品
- 逆転裁判 PC 1・2・3セット(Windows 2006年3月31日 ソースネクストから販売)
逆転裁判123 成歩堂セレクション
ジャンル | 法廷バトル |
---|---|
対応機種 |
ニンテンドー3DS Nintendo Switch PlayStation 4 Xbox One Steam |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
メディア |
3DSカード ダウンロード |
発売日 |
[3DS]2014年4月17日 [Switch・PS4・Xbox]2019年2月21日 [Steam]2019年4月10日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
売上本数 |
[3DS]37,477本[54] レジェンズ [Switch]3,704本[55] 230万本(2023年06月30日時点)[56] |
DS『蘇る』『2』『3』の3作品を1本に纏め、ニンテンドー3DS用に移植された作品。画面レイアウトや操作方法はいずれもDS版に準じているが、画面とテキストはHDになり、上画面は立体視機能に対応。3作品共に英語版も収録。
元々本作に先駆けて、iOS/Androidアプリ『逆転裁判123HD 〜成歩堂 龍一編〜』が配信されていたが、3DSへの移植に伴いタイトルが改題された。DS『蘇る』『2』『3』はGBAと対照的に画面がズームアウトされ、人物と背景が見やすかったが、本作品ではとGBA同様画面がズームアップに戻された。また今までの作品ではGBA『3』以降物語クリア後に全ての台詞が早送り可能だったが、iOS/Androidアプリ同様最初から全ての台詞が早送り可能なままで登場人物の動きもDSとGBAと違い一部の登場人物の顔と表情が変更された。iOS/Androidアプリで収録されたオプションだけ削除。なおiOS/Androidアプリ版に関して、auスマートパス会員だけだが、『蘇る』『2』『3』がそれぞれ単体で配信されていた。またDSではなかった『蘇る』第5話の物語公式アートが本作品から追加されていた。
2018年9月22日に開催された東京ゲームショウ2018で2019年初頭にNintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、Steamの発売が発表された。Nintendo Switch、PlayStation 4は2019年2月21日発売。Steamは2019年4月10日発売。Steamで対応言語でドイツ語、フランス語、韓国語、中国語(繁体字)、中国語(簡体字)が2019年8月22日に配信。画質が今までの240×160から1920×1080[57]の画質で画面も4:3から16:9になった[注 3]。探偵パートの「調べる」で一度調べた場所に赤チェックが付くようになり、どこを調べたか一目瞭然になった。心証ゲージが3作品共四角い白枠に白い斜め点線が入る青ゲージ10個になる。法廷記録の証拠品ファイルと人物ファイルがDSと3DSでは上に4個と下に4個の全8個表示されるリストだったが、本作品では横10個表示されるリストになった。iOS/Androidアプリと3DSと比べ登場人物の動きも鮮明になった。セーブデータの数が3作品共通で10個に増加されたが削除機能が無く上書きでデータ削除の設定になっている。日本語と英語でそれぞれ10個ずつ保存出来る。オプションが復活され、そこで始めから早送り可能だった台詞の早送りの調整と新たにコントロールの振動と台詞画面の透過の設定が追加され言語設定をオプションで変更出来るようになり、クレジットを見ることが出来るようになった。
2021年7月29日には、同日発売の『大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-』と本作品を同時収録した『成歩堂レジェンズコレクション』がNintendo Switch、PlayStation 4 、Steamで発売された。
2022年6月9日でiOS/Androidアプリ『逆転裁判123HD 〜成歩堂 龍一編〜』が配信終了され後続iOS/Androidアプリ『逆転裁判123 成歩堂セレクション』が2022年6月10日に配信された。
逆転裁判456 王泥喜セレクション
ジャンル | 法廷バトル |
---|---|
対応機種 |
Nintendo Switch PlayStation 4 Xbox One Steam |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
発売日 | 2024年1月25日 |
対象年齢 | CERO:C(15才以上対象) |
エンジン | RE ENGINE[58] |
『4』『5』『6』の3作品を1本に纏め移植された作品。『大逆転裁判1&2』同様、謎解きが自動で行われるストーリーモードを搭載しているほか、チャプタージャンプを導入[59]。
大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-
ジャンル | 大法廷バトル |
---|---|
対応機種 |
Nintendo Switch PlayStation 4 PC(Steam) |
発売元 | カプコン |
発売日 | 2021年7月29日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象) |
売上本数 |
[Switch] 20,703本[60] [PS4] 3,470本[55] |
シリーズ2作品を1本にまとめた移植作品。オートモード、ストーリーモードといった新機能追加のほか、英語版ではホームズの名前がHerlock Sholmes[注 4]に変更されている[61]。
3DS版の有料DLCだったランドストマガジン第1号~第8号(大逆転裁判)、特製コスチューム 3種パック(大逆転裁判2)が収録されている一方で期間限定無料DLCのランドストマガジン0号及び「遊べる! 大逆転物語」は収録されていない。
その他作品
レイトン教授VS逆転裁判
レベルファイブのレイトン教授シリーズとのシリーズ初のコラボレーション作品。「今度のナゾはムジュンに満ちている」がコンセプト。
逆転裁判側の主人公は成歩堂龍一が務める。これまでの逆転裁判と異なり、中世風の異世界「ラビリンス・シティ」が舞台となっており、成歩堂と同じく異世界へ飛ばされたレイトン教授と共に魔女裁判の謎に挑む。
携帯アプリ
カプコンのケータイサイトにて『逆転パズル いれかえる逆転』『逆転裁判ポーカー』『逆転花札』『クイズ逆転裁判』『昇進テスト』といったオリジナル作品が配信されていた。
登場人物
[ ]内はゲーム中に表示される名称。キャラクターのネーミングの由来について言及されている場合は、全て開発上の命名の由来を意味するものであり、劇中での設定ではない。
成歩堂 龍一編(『逆転裁判 蘇る逆転』-『逆転裁判3』)
- 成歩堂 龍一(なるほどう りゅういち)[ナルホド]
- 主人公。主に刑事事件を扱う弁護士で、「成歩堂法律事務所」の所長。ギザギザした髪型と青いスーツが特徴。矢張政志と検事の御剣怜侍とは小学校時代からの親友で幼馴染。正義感が強くお人よし。
- 大学時代に無実の殺人容疑で逮捕されたことがあるが、綾里千尋の弁護で無罪となった(『3』第1話より)。千尋から受け継いだ「発想の逆転」と「依頼人の無実を信じ通す心」が最大の武器である。
- 綾里 千尋(あやさと ちひろ)[チヒロ]
- もう1人の主人公[62]。成歩堂の師匠にあたる凄腕の弁護士。『1』第2話にて撲殺されてしまう。
- 霊媒師として育てられたが、母が失踪した後に弁護士になって「星影法律事務所」に勤め、さらにその後独立して「綾里法律事務所」を開いた。死後も、真宵や春美の霊媒で度々登場し、成歩堂たちに協力する。
- 綾里 真宵(あやさと まよい)[マヨイ]
- 綾里千尋の10歳年下の妹で倉院流霊媒道の霊媒師(『1』では“修行中の”と自分で付け足していた)。
- 『1』第2話にて千尋殺害の容疑者として逮捕され、成歩堂と出会う。成歩堂の弁護によって無罪となって以降は、成歩堂と行動を共にしている。
- 『2』では修行が成功し、晴れて一人前の霊媒師となった。
- 『大江戸戦士トノサマン』シリーズの大ファン。従妹である綾里春美とは仲が良く、彼女の実力を認めている。好物はみそラーメン。
- 綾里 春美(あやさと はるみ)[ハルミ]
- 『2』から登場。
- 千尋・真宵の従妹にあたる礼儀正しい少女で、古風な口調で話す。真宵を姉のように慕っており「真宵さま」と呼ぶ。「分家」の娘でありながら、真宵の「勾玉」に霊力を込め、「サイコ・ロック」を見る力を与えられるほどの霊力を有している。ただし、作中では、春美が千尋を霊媒中に、真宵によって千尋をジャックされる場面が描かれており、真の実力では真宵に一歩及ばないようである。箱入り娘で里の外のことをあまり知らないため、男女の仲に敏感な面があり、成歩堂を真宵の「運命の人」だと思い込んでいる。
- 図画工作は壊滅的に苦手。真宵・千尋からは「はみちゃん」と呼ばれる。
- 矢張 政志(やはり まさし)[ヤハリ]
- 成歩堂の最初の依頼人で、小学校以来の親友。悪人ではないのだが、思考が短絡的でもめごとに巻き込まれやすく、「事件のカゲにヤッパリ矢張」と言われるほどのトラブルメーカー。ほれっぽく、さまざまな女性とつきあうが上手くいったためしがない。
- 『1』ではマンジュウ売り、『3』第2話では警備員など職を転々としていたが、しだいに芸術方面の能力を見出だし、『3』第5話では絵本作家・天流斎エリス(てんりゅうさい エリス)に弟子入りして「天流斎マシス」を名乗っている。絵は特に似顔絵が得意。
- 御剣 怜侍(みつるぎ れいじ)[ミツルギ]
- 天才検事。
- 国内最年少の20歳で検事になる。その後5年間、有罪判決を得るためなら手段を選ばないやり方で無敗を誇っていたが、親友の成歩堂と再会し、彼との法廷での戦いを経て、その考えを徐々に改めていく。赤いスーツとフリルタイが特徴。小学生のころは優秀な弁護士だった父の影響で弁護士を志していたが、父が殺害された「DL6号事件」を境にして犯罪者を憎むようになり、検事となった。また、その時のトラウマで地震を苦手とする。劇中では「欠点のないカンペキな男」と表現されているが、前述の地震の他、人付き合い、折紙、世間話など、身近なもので苦手なことが多い。
- 成歩堂の代わりに特別弁護人として弁護人席に立ったことがある。
- 『逆転検事』シリーズでは主人公として登場。
- 狩魔 冥(かるま めい)[メイ][カルマ]
- 『2』『3』に登場。『1』に登場した狩魔豪の娘。アメリカで育ち、13歳の時に検事となった。
- 『2』では成歩堂に対しあからさまな敵意を向けており、成歩堂から有罪判決を得ることに執念を燃やしていた。父親同様「カンペキな立証」に強くこだわり、証拠の隠滅や証言の操作を主戦法とする。
- 『3』でも「カンペキな立証」をモットーとするが、考えを改めたらしく『2』で見られたような不正は一切行っていない。
- 常にムチを携えており、何者に対しても一撃を与える。他人をフルネームで呼ぶ癖があるが、自分自身が他人からフルネームで呼ばれることは嫌っている。
- 『逆転検事』シリーズにも登場。
- ゴドー[ゴドー]
- 『3』に登場。白髪と赤く発光するバイザーが入った仮面が特徴の検事。
- ハードボイルドな性格で、独特のわかりにくい比喩を多用する。本名、素顔、年齢、経歴などが一切不明の謎の人物で、なぜか成歩堂に対し敵対的な態度を見せ、彼を「まるほどう」と呼ぶ。有罪判決を得ることよりも「真実を暴く」ことを最大の目的としており、非合法な手段を使わずに正々堂々と立証を行う。コーヒーが大好物で審理中にもしばしば飲んでおり、その際に飲んでよい量は17杯までと決めている。理由は様々だが、時折コーヒーが入ったままのカップを成歩堂に投げつけることもある。
- ゲーム内の音声は神谷英樹が担当。
- 糸鋸 圭介(いとのこぎり けいすけ)[イトノコ]
- いかつい風貌と完璧に程遠い頭脳を持つ刑事。26歳で刑事課に配属。殺人の初動捜査を担当しており、通称「イトノコ刑事」。
- 気は強くないが、部下には威厳のある話し方をする。御剣のことを「尊敬できる上司」として厚く信頼している。常に着用しているコートは、最初はベージュ色だったが、時間が経つにつれ段々と色あせていき、緑色とカーキ色を混ぜたような色になった。失敗をよくするため、過去に何度も減給されている。ソーメンが主食らしい。無精髭を生やしているので、狩魔冥や春美から散々な呼び方をされる。見た目に反して機械には強く(ただしパソコンは苦手)、成歩堂の調査を助けることもある。
- 裁判長(さいばんちょう)[サイバンカン][サイバンチョ](『蘇る』では[サイバンカン]で『2』以降『サイバンチョ』)
- つるりとした頭と髭が特徴の地方裁判所の裁判長。名前と年齢は不明(『2』で裁判長の名刺が登場するが、成歩堂いわく名前が達筆すぎて読めないとのこと)。
- 本編では屈指のボケをかます人物。弁護士・検事の意見に左右されやすく、すぐに判決を下そうとすることから「移り気で浮気な裁判長」と言われている。ただし、人情味溢れる性格の持ち主でもあり、彼が担当した裁判は結果的に良い方向に収束するらしく、「不思議で不気味な裁判長」とも言われている。
- 「コンピュータ」すら知らないほど、機械関係の横文字に弱い。木槌に思い入れを持っているようである。弟がおり、彼も裁判官を務めている。カタカナ表記が「サイバンチョウ」でなく「サイバンチョ」なのはGBA版のゲームシステムでは名前表示に6文字制限があったためだが、制限がなくなったDS版以降も、そのまま慣例となっている[63]。
成歩堂 龍一・王泥喜 法介・希月 心音編(『逆転裁判4』-『逆転裁判6』)
- 成歩堂 龍一(なるほどう りゅういち)[ナルホド]
- これまで、数多の事件を解決して多くの被告人を無罪にした敏腕弁護士。天然の後ろに尖ったギザギザ髪と青スーツが特徴。
- 『4』時点の7年前に担当したある事件の裁判で重大な失敗を犯し、法曹界から追放された。以降、ロシア料理店「ボルハチ」でピアニスト兼無敗のポーカー勝負師としての裏の顔を持つ傍ら、御剣の計らいで司法の仕事の手助けもしていた。弁護士の資格を剥奪されてから、「ピアノを弾けないピアニスト」と名乗っている。
- 『4』では旧作と比べ雰囲気が変わっており、皮肉屋的な言動が多く謎めいた行動を取るため、王泥喜から苦手意識を持たれているが、根本的な性格は変わっていない。義娘のみぬきには非常に甘く、お小遣い15年分の前借りを許したりしている。
- 『4』第1話の被告人として王泥喜に弁護を依頼した。みぬきのお手製の「PaPa」と書かれた青いニット帽子をかぶっている。
- 『4』の出来事の後、『5』である人物との約束を果たすため、再び司法試験を受け合格し、弁護士に復帰した。
- 王泥喜 法介(おどろき ほうすけ)[オドロキ]
- 『4』から登場する熱い性格の新米弁護士。角のように尖らせた2本の前髪と赤スーツが特徴。「牙琉法律事務所」に所属していたが、ある事件の解決後、成歩堂の事務所で働くこととなった。
- 証人のしぐさをみぬき、ウソや隠し事を見破る能力を持つ。常に左腕に「腕輪」をはめているが、それが前述の力と関係する特別なものとは知らなかった。成歩堂と同様に高所恐怖症で運動神経が悪い。発声練習を頻繁に行っているため声が大きく、そのせいで喉を痛めたり近所から苦情を受けたりしている。牙琉響也からは「おデコくん」と呼ばれている。
- 希月 心音(きづき ここね)[ココネ]
- 『5』から登場する勝ち気な新人弁護士。茶髪の髪に前髪が右上に跳ね上がり左横の大きなツインテールと黄色いスーツが特徴。アメリカの大学で心理学を勉強し、18歳で弁護士資格を取得。オレンジジュースが好物。
- 当時、弁護士資格を失いながらも司法の仕事を手伝う目的のために渡米していた成歩堂と、ある事件をきっかけに出会ったことで成歩堂に憧れ、「成歩堂なんでも事務所」に就職して王泥喜の後輩となる。
- 学んだ心理学と自身の持つ特別な聴力、そして母親から受け継いだ「モニ太(もにた)」を活かし、心に「ノイズ」が混じっている証人をカウンセリングするシステム「ココロスコープ」を駆使して、証言を引き出す。
- 成歩堂 みぬき(なるほどう みぬき)[ミヌキ]
- 『4』から登場する成歩堂の養子。成歩堂のことを「パパ」と呼ぶ。
- 『4』では、中学生でありながらマジシャンとして活動しており、「ビビルバー」でマジックを行い収入を得ている。「成歩堂芸能事務所」(後に「成歩堂なんでも事務所」に改称)の所長であり、彼女がほとんど生計を立てている。人生の最期は「脱出マジック中に行方不明」になると決めているらしい。得意芸は「ぼうしクン」と「マジック・パンツ(マジック用のパンツから様々なものを取り出す芸)」。とことん明るい性格。王泥喜と同様に相手のしぐさをみぬく能力を持っており、王泥喜にもその能力があることに気づき、能力覚醒の手助けをする。
- 牙琉 霧人(がりゅう きりひと)[ガリュウ][キリヒト]
- 『4』で登場。凄腕弁護士。王泥喜の師匠。
- 法曹界で最もクールな弁護士とも呼ばれている。成歩堂とは7年前からの親友。落ち着いた振る舞いをしており、王泥喜に助言をしてくれる。非常に几帳面な性格をしている。
- 牙琉 響也(がりゅう きょうや)[ガリュウ][キョウヤ]
- 『4』から登場する検事。王泥喜の師匠である牙琉霧人に風貌がよく似た弟。
- 「私立テミス法律学園」で学んだ後、アメリカで検事になり、17歳で初めて法廷に立つ。検事でありながら、ロックバンド「ガリューウエーブ」のボーカル・ギター担当のリーダーであり、女性からも人気が高い。法律学園時代に出会った恩師の影響で、真実を知ることを第一に考えているため、勝ち負けにはこだわらず、王泥喜の手助けをすることもある。普段はクールで大人びているが、愚痴をこぼすこともある。見かけによらずとても真面目な性格で、成歩堂が弁護士資格を剥奪された事件の担当検事であった。
- 宝月 茜(ほうづき あかね)[アカネ]
- 『4』『6』で登場する初動捜査担当の刑事。
- 『蘇る』第5話で16歳の高校生として成歩堂の助手を務めたことから、成歩堂とは面識がある。『蘇る』第5話の事件後から9年間、アメリカで科学捜査について学び、帰国して科学捜査官の試験を受けたが落ちてしまい、刑事課に配属された。
- 『4』では不機嫌で不貞腐れた様子でいることが多く、黙々とかりんとうを食べ続け、ストレスを発散しようとしている。『4』では自称科学捜査官を名乗り、科学捜査と称し通信販売で買ってきた私物の道具を使って、色々な実験を行っている。
- 『6』では無事試験に合格し、彼女の念願だった科学捜査官として登場。王泥喜や成歩堂に調査の協力をする。
- 『5』では登場しない。
- 夕神 迅(ゆうがみ じん)[ユガミ]
- 『5』から登場する検事。検事局長となった御剣の計らいで、囚人でありながら、手錠を掛けたまま現役検事として法廷に立っている。本来の髪の毛の色は黒髪だが、長い間刑務所で服役していたストレスの影響で髪の毛の右半分が白髪になっている。服装もそれに合わせて白黒で愛用している様子。心理操作で被告人や証人、果ては裁判長の心証を操作し、有罪判決を勝ち取ろうとしている。その名前やムジュンした肩書き、法廷で異端児と言える行動や、殺人を犯した罪で有罪判決を受けた経歴から「法曹界のユガミ」、通称“ユガミ検事”と呼ばれている。法廷には彼の相棒である鷹の「ギン」が住み着いており、無駄な足掻きを見せる相手へ嗾けたり、証拠品を運ばせたりする。異議を唱える際は「異議あり!」の他に「黙りなァ!」と叫び、身に付けた居合いの技で相手を牽制する。
- 番 轟三(ばん ごうぞう)[バン]
- 『5』で登場。正義に熱く「ジャスティス」を合言葉に捜査に勤しむ、初動捜査担当の刑事。希月から「情報がないから困る」と言うと「困る人を助けるのが正義だ」と捜査情報を流すなど、とにかく正義にうるさい。ねじまがった夕神の性格を矯正することにも、躍起になっている。
- 御剣 怜侍(みつるぎ れいじ)[ミツルギ]
- 成歩堂と何度も法廷で戦ったことがある、成歩堂の親友。その友情は厚く、成歩堂が法曹界を追放された後も力を尽くし、仕事を回すなどできる限りのサポートをしていた。『5』の1年前に検事局長に就任。囚人となった夕神迅を特別に法廷に立たせている。「被告人を徹底的に追及するのが私のルール」と公言している。
- 綾里 春美(あやさと はるみ)[ハルミ]
- 成歩堂と深い縁のある千尋、真宵の従妹にあたる霊媒師のタマゴ。『5』で再登場し、『3』から8年が経ったことで身長も伸び、より家庭的になっている。成歩堂とは真宵共々『3』以降からも付き合いは続いていた。
- レイファ・パドマ・クライン [レイファ]
- 『6』で登場する、クライン王国の姫巫女。法務大臣インガの娘。裁判で霊媒の力によって死者の言葉を代弁する「御魂の託宣」を行う能力を持つ。厳格な性格。一人称は「ワラワ」で、古風な口調が特徴。
- ナユタ・サードマディ [ナユタ]
- 『6』で登場する、クライン王国出身の僧侶。国際検事の資格を持ち、世界中を飛び回り数々の難事件を解決している。「裁判は被害者の魂を弔う儀式であり、罪人を裁くことが魂の救済となる」「弁護士は魂の救済を阻む者である」という持論を持つ。穏やかで礼儀正しい性格だが、犯罪者と弁護士にはその性格はそのままに、容赦のない一面を持つ。背中の羽衣が特徴的。
- 綾里 真宵[マヨイ]
- 『6』で再登場。本編で直接登場するのは『3』以来。クライン王国で綾里家の家元になるための修行をしている。年齢は生前の姉・千尋を越して28歳となったが、みそラーメンや「トノサマン」が好きなのは相変わらずで、性格もあまり変わっていない。『5』では成歩堂を励ますため彼に手紙を送った。
- 裁判長(さいばんちょう)[サイバンチョ]
- 旧シリーズと同一人物であり、容姿に変化はない。
成歩堂 龍ノ介編(大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-〜大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-)
- 成歩堂 龍ノ介(なるほどう りゅうのすけ)[ナルホド]
- 『大逆転裁判』の主人公で成歩堂龍一の先祖。勇盟大学2年生。『大逆転裁判』第1話で被告人となるが、亜双義の手ほどきを受けながら自分を弁護して無罪となる。その後、『大逆転裁判』第2話で亜双義の誘いで英国へ向かう船に乗るが、そこである事件が発生し再度容疑者となってしまう。しかし、無事に無実を証明し、このことがきっかけで彼は弁護士になることを決意。船内での40日間の勉強とヴォルテックスの認可により、弁護士資格を勝ち取った。
- 御琴羽 寿沙都(みことば すさと)[スサト]
- 法務助士で、勇盟大学医学部教授の娘。法廷に関する証拠集めや知識を備えており、成歩堂のサポートをする。危機を感じた時は相手に「寿沙都投げ」をするなど、武道の心得もある。ホームズの物語が大好きで、英国から取り寄せている。
- 亜双義 一真(あそうぎ かずま)[アソウギ]
- 勇盟大学2年生。成歩堂の親友。赤いハチマキを風になびかせている。学生ながら弁護士資格を持ち司法留学生として英国へ留学する予定だった。
- シャーロック・ホームズ[ホームズ]
- 英国では知らぬ者はいない名探偵。性格は気分屋で、自らの推理が外れてもどこ吹く風で笑っている。また、捜査に関するアイテムを自らの手で発明している。
- アイリス・ワトソン[アイリス]
- ホームズの下宿に居候している10歳の少女。医学博士号を受賞している。さらにホームズの解決した事件を自分の脚色の元、娯楽小説として雑誌に連載している。
- バロック・バンジークス[バンジークス]
- 『大逆転裁判』『大逆転裁判2』のライバル検事で英国の検事。彼の法廷の被告人は、たとえ無罪になったとしても何らかの形で罰を受けることから、「死神」という異名を持つ。法廷でワインを飲むが、興奮するとグラスを壁に叩きつけたり、ボトルを傍聴席に投げ入れたりする。
用語
裁判
- 異議あり!(いぎあり)
- 本作品の代名詞と言える台詞。ほとんどの場合は法廷パートで登場する。通常の台詞と違い、ギザギザの吹き出しが出てきてその中に赤文字で表現される。GBA版では縦書きで発言者寄りもしくは中央に表示されるが、DS版以降横書きに画面一杯で表示され、他言語と吹き出しの大きさが同じになっている。『4』までは弁護士と検事の場合のみスタッフの声が当てられ、『検事』『レイトン教授VS逆転裁判』では弁護士と検事ではない人にも当てられるようになった。音声が当てられていない人物が発言する時は効果音と共に吹き出しが表示される。『5』『レイトン教授VS逆転裁判』ではスタッフではなくそれぞれのキャラクターの声を担当した声優と俳優の声が当てられている。各作品の最後はこの言葉で締めくくられ、そのままスタッフロールに入る。
- 法廷パートでは「ゆさぶる」で「待った!」という語も同様の表現方法で使われ、証拠品を示す際やDS版以降から問題のあるポイントを示す際に「くらえ!」という語が使われる。その他、作品や発言する人物によって異なる言い方をすることもある。
- 地方裁判所
- 「法廷パート」で裁判が行われる裁判所。東京都にある。DL6号事件(『蘇る』)・神乃木荘龍弁護士殺害事件(『3』第1話)・『検事』第4話・『5』第1話にて殺人現場となった。法廷は複数存在し、「第○法廷」のように番号で振られている。劇中の裁判は全て単独の裁判官で行われ、『4』の裁判員制度を除き合議制の裁判は行われない。
- 法廷内は証言台、被告席、弁護人席、検事席、書記官席、裁判長席、傍聴席があり、裁判長席と傍聴席は特に高い位置に作られ、傍聴席は弁護人席と検事席の後ろにあり、法廷の左右に設置され、裁判長席と同じ高さにある。ただし書記官席は『4』以降設置されなくなる。『5』で証言台の後ろにも傍聴席が法廷の左右に設置される。また、弁護人席と検事席の後ろの傍聴席は横一列に座るように設置され、証言台の後ろの傍聴席は階段型で設置される。被告人席に相当するものは見当たらず(漫画版では弁護人席の左隣に被告人席がある)、劇中では証言や判決の際に証言台に出てくる以外はほとんど被告人の姿は映されないが、『2』第1話・『4』第1話・『5』第5話では被告人が弁護人席に立つことがある。背が低い人が証言台に立つ際は、踏み台代わりに控え室に置いてあるみかん箱の木箱が用意される。法廷の扉は7つで証言台の後ろ、証言台の右側と左側、裁判長席の右側と左側、弁護席と検事席の後ろの傍聴席に1つずつある。弁護士と検事は証言台の後ろの扉から入廷し、『検事』第4話で裁判長は裁判長席の右側の扉から入廷することが判明した。なお、作品ごとに裁判所の模様替えが行われ、細かい装飾が変更されている。
- 作中では現実の裁判所同様、本来は法廷内へのカメラの持ち込み(『蘇る』第3話・『4』第1話・『5』第3話)、鞭を持ち込んで人を叩く(『2』『3』第5話の狩魔冥)、飲食(『3』のゴドー)、動物持ち込み(『5』の夕神)、上記の被告人が弁護人席に立つことなどが禁止されている旨の発言があるが、いずれも特例扱いが認められており、事実上これらのルールは形骸化されている。
- 実写映画版では小法廷は現実のものとほぼ同じ質素な作りで、大法廷は傍聴席が証言台の背後に用意され、被告席も弁護人席の近くにあるなど現実の法廷に近い構造になっているが、装飾はゲーム版同様、豪華でさらに証拠品などのデータを表示・分析する立体映像装置が天井からせり出してくる。劇中ではその映像を成歩堂が証人に投げつけたり(当然映像なのですり抜け、証人を少し通り過ぎた位置で止まる)、投げつけられた映像を検事が手をかざして止めたりするなど、バトル漫画や特撮ドラマの戦闘描写のような演出がされている。15年前の法廷もわずかに登場するが、こちらはブラウン管のディスプレイが天井から現れ、立体映像装置は出てこない。
- 高等裁判所
- 地方裁判所の序審裁判で有罪判決を受けた被告人は、1か月以内に高等裁判所で「通常の裁判」(現在の日本における普通の裁判)を受けることになっており、量刑が決定される。
- 判決
- 普通語とほぼ同義。プレイヤーは弁護側であるため、本作品では被告人を無罪にすることが目的となる。法廷パートでペナルティを受け続けることにより、被告人に有罪判決が下されゲームオーバーとなる。
組織・捜査機関など
- 弁護士
- 現実の制度とほぼ同様の存在。『1』の取扱説明書では、成歩堂は刑事事件専門であるが、『6』第5話では民事事件の原告側弁護人となった。所属は各地の弁護士協会だが、成歩堂曰く「弁護士は検事などと違ってまとまりがない」とのこと。資格の取得には年齢の下限が存在するが、現実と異なり海外で資格を有すれば未成年でも日本で弁護士として活動可能。現場での捜査権限は有しておらず、成歩堂たちは劇中で捜査を制限され、周囲の助力で現場を調べるという展開になることが多い。
- 弁護士にはそれぞれにバッジが配られ、これが身分証明の代わりとなる(通常の身分証があるのかは不明)。バッジはねじ止め式で、裏には所属する弁護士協会と会員ナンバーが刻まれているため、通常なら偽物が出現することはありえないが、『3』第3話ではあまりにも稚拙な偽物に裁判所の面々がだまされており、さらに『3』第5話では成歩堂から弁護士バッジを借りた御剣が特別弁護人で弁護人席に立っているなど、身分確認は徹底されておらず、成歩堂と御剣双方からこの国の司法制度について疑問を投げられている。バッジの材質は銀で金メッキが施されており、成歩堂のものは『蘇る』第5話時点でメッキがややはがれているものの、硫化物による腐食はない。バッジの模様は現実同様、向日葵に天秤をあしらった模様だが、成歩堂は「一見して意味が分からない」と発言している。
- 物語で収入について明確に言及されてはいないが、成歩堂は収入が不安定で金銭面での苦労をしている描写が時折はさまれる一方、星影宇宙ノ介や牙琉霧人のように高級な物品を扱う者も多く、人物ごとに差がある。千尋の収入については「小さな事務所だけど、結構儲かっていた」とされている。
- 検察官
- 物語では主に「検事」と呼ばれる。現実と違い所属する官公庁が「検事局」(長は検事局長)になっており、警察とは直接の上司という関係になっている。そのため現場の刑事の失態などについて担当検事が減給処分を下すという展開も多く、「来月の給与査定を楽しみにしておくことだ」というセリフがシリーズの定番となっている。しかし警察局長が御剣以上の権限を持っていると思われる描写もあり、警察との詳細な関係は不明。人事によっては警察局の捜査官から検事になったり、弁護士から検事になるという例もある。検事局においては年ごとに最も優秀な検事に贈られる賞として「検事・オブ・ザ・イヤー」がある。『1』時点では20歳で就任した御剣が日本で最年少の検事だったが、『2』以降の作品では狩魔冥(『2』当時18歳)、牙琉響也(就任当時17歳)、一柳弓彦(就任当時17歳)のようにそれより若い検事が就任している(ただし、冥と響也についてはアメリカで検事資格を取得したことが示されている)。海外の検事が活動するほか、御剣も海外出張を行っており、海外の司法機関との結びつきは強い。定年については不明だが、『1』時点で65歳の狩魔豪は現役で活動している。
- 現実同様、検事には秋霜烈日のバッジが配布されているが、劇中では弁護士と異なりほとんどの人物がつけていない。これについて巧は「この作品の法制度などはフィクションである」「あの世界ではバッジをつけないのがオシャレ」と解説している[64]。御剣については『検事』シリーズでポケットに入れて持ち歩いていることが判明している。
- 収入についてははっきりした記述はないが、『蘇る』第5話では御剣についてかなり高給であることが示されている。
- 裁判官
- 正式名称「裁判官」で現実同様裁判では「裁判長」と呼ばれる。ほぼ現実の制度と同様の扱いであるが、劇中では就任している人物が少なく、また法廷パート以外での出番も少ないことから具体的な制度や人事などについては不明である。『4』では司法長官に対して裁判長が取り入ろうとしている。裁判官バッジも物語には登場しない。
- なお、本作品の法曹三者について、司法試験合格後就任までの過程については判明しておらず、司法修習などの制度が存在するのかは不明。
- 警察
- 本作品の警察は警視庁の管轄であることが劇中で示唆されている。糸鋸は所轄署の刑事課に所属する刑事であり、検事の部下という位置づけにされている。所轄署の上位機関として警察局がある。職員にはIDカードが配布されており、警察局の一部の設備を利用するにはIDカードが必要となる。定年は60歳(『検事』第5話)。
- 現場の初動捜査のほとんどは所轄署の刑事が担当する。『蘇る』では通報から約3分で現場に到着しており、非常に行動が速い。しかし序審法廷制度で逮捕された翌日にすぐ裁判が開廷されることが多く裁判まで捜査に十分な期間が設けられることがなく迅速に容疑者を逮捕するために現場における証拠の見落としや勘違いなども多く、結果として誤認逮捕の件数も非常に多くなってしまっている。そのため物語では「無能」扱いをされることが多いが、必ずしも警察全員が無能なわけでなく、糸鋸と番は無能だが、茜と馬堂は有能。刑事は検事から減給などの処分を受けることも多い。
- なお、巧は『4』の開発の際、裁判員制度を取り入れるため足を運んだ法務省で「警察はこんな杜撰な捜査をしない」と指摘されたというエピソードを明かしている[65]。
- 陪審員
- 『大逆転裁判』で登場。これまでは弁護士・検事・裁判官だけで審理を行っていたが、そこに無作為に選ばれた倫敦(ロンドン)市民6人が入り審理を見守る。陪審員は名前で呼ばれず、「陪審◯号」と数字で呼ばれる。陪審1号に選ばれた人が陪審長となり、陪審員を纏める立場になる。無作為に選ばれるため、龍ノ介の身に覚えのある人が陪審員に選ばれることがある。さらに陪審員は陪審員に選ばれたことを話してはならない規制がある。そして、6人の陪審員がそれぞれ自分の中で結論が出たときに炎弾を有罪なら黒、無罪なら白の天秤に打ち込む。また、その際に陪審員の椅子の背もたれの色も変わり、有罪なら黒、無罪なら白に変わる。6人の陪審員の評決が全員有罪もしくは無罪に集まると、たとえ証人尋問の途中であってもその時点で審理は中断され裁判官から判決が言い渡される。
- ただしこれによって陪審員の評決が有罪に固まった場合、弁護側は判決を言い渡される前に「最終弁論」の権利を主張することができ、この最終弁論によって陪審員の評決を過半数覆すことができれば審理を続行することができる。その際は弁護士が証言台に立ち陪審員は被告人を有罪とした証言をすることになり、証言台に立って居た証人は証言台の後ろの左右の席に立ち待機することになる。なお「最終弁論」で陪審員が弁護士に被告人を有罪とした証言をする際は陪審1号-陪審6号の順番に話す規制がある。しかし、物語でこの最終弁論が有効だったケースは少なく、『大逆転裁判』開始時にはほぼ無意味も同然の権利となっていた。
アイテム
- 勾玉(まがたま)
- 成歩堂が所持する綾里家に伝わる勾玉。元々は真宵が所持していたもので、『2』第2話から成歩堂が真宵から借りて使用している。そのままではただの石だが、『2』第2話で春美が霊力を込めたことで、相手が隠し事をしていることを表す「サイコ・ロック」を見ることができる重要なアイテムとなった。『3』では糸鋸にキャンディーと間違われて食べられたり、『3』第3話では何者かに盗まれたりもした。そして、『3』第5話の事件で成歩堂が御剣に一時的に弁護士バッジと共に貸したこともある。しかし、『3』第5話の事件後、正式に真宵から貰った模様[注 5]。『2』『3』は証拠品扱いだったが、『4』以降は証拠品扱いではなく、DS・3DS版はタッチパネルまたはXボタン。スマートフォン版は画面をタップして使用することになる。『2』『3』『5』『6』でサイコ・ロックが発動してる人物に勾玉を「つきつける」際に法廷で証拠品を示す時同様「くらえ!」と叫ぶ。
- 基本的には勾玉を所持していなければサイコ・ロックが見えないが、勾玉が少し離れた場所にあれば持ち主はサイコ・ロックを見ることができる。ただし、勾玉の持ち主が話し相手とある程度距離が近くなければサイコ・ロックは見えず、証人や検事側と一定の距離がある法廷では、サイコ・ロックは通常見えない(『5』で例外あり)。
- また、使用者である成歩堂や御剣には霊力がなく、サイコ・ロックを見るためには勾玉に込められている霊力を消費する必要があり、『5』特別編では霊力が尽きたために光らなくなり、サイコ・ロックが見えなくなってしまったが、すぐに春美に霊力を込めて貰い再び光り出した。
- 腕輪(うでわ)
- 王泥喜が常に左腕に付けている物。物語で腕輪が反応している時のみ「みぬく」を使用することができる。腕輪は特殊な金属でできており、人の体温に合わせて伸び縮みするため、常に自分の腕とぴったり合うサイズとなっている。そのため、王泥喜が証人の緊張を察知して自身の筋肉に力が入ると、腕輪が腕を締め付けるため「いつみぬけばよいか」がわかる。
- モニ太(モニた)
- 心音が常に首にぶら下げている感情を読み取る機械。主に心音が法廷でカウンセリングとして「ココロスコープ」という能力を使用するために使う。これに自分が読み取った感情を入力し、嘘をついた証人から「ノイズ」を読み取り、相手の言葉の中でムジュンしている感情を指摘し、情報を引き出すことができる。また感情が暴走した相手にも、その原因を指摘することで鎮めることができる。他にも空中で画面を出すこともでき、成歩堂と王泥喜と会話して考え事をする際や心音が事件概要を説明する際に使用することがある。
- 心音の喜怒哀楽でモニ太の顔と色が変わり、喜が緑、怒が赤、哀が青、楽が黄、無感情では顔が表示されず黒になる。心音自身の感情も読み取られるために時折心音が隠そうとした本音をモニ太が勝手にしゃべってしまったり、モニ太に表示された感情の色で隠している感情をばらしてしまうことがある。
事件
- DL6号事件(ディーエルろくごうじけん)
- 『1』第2話(『蘇る』第2話)から登場。『1』第1話-第4話(『蘇る』第1話-第4話)の時期から15年前の2001年12月28日に発生した殺人事件。15年間未解決のまま『1』第4話(『蘇る』第4話)で時効を迎えようとしていた。
- 地方裁判所を襲った激しい地震で、地方裁判所が停電になり、エレベータの中で御剣怜侍の父・御剣信弁護士とその息子・御剣怜侍、法廷係官・灰根高太郎の計3名が5時間も閉じ込められ、酸欠状態に陥っていた最中、御剣信が何者かに射殺された。この事件は当時は有名で、警察も徹底的に捜査したが、手がかりは何も得られなかった。そこで、警察は極秘裏に綾里舞子の霊媒で御剣信を呼び、犯人が灰根高太郎だと判明、警察は彼を逮捕した。ところが、灰根はDL6号事件の担当弁護士・生倉雪夫の弁護を受け、無罪となった。このことで綾里舞子は警察から厳しく糾弾され、娘の綾里千尋・綾里真宵を置いて失踪してしまった。また、警察が捜査に行き詰った結果霊媒に頼ったことが何者かによって世間に公表され、警察は致命的な恥をさらしたことで笑いものになり、警察は誰がこのことを漏えいしたかを裏で捜査した。
- 『1』第4話までの時点では未解決となっていたが、同話で成歩堂の活躍によって真相が明らかになり、真犯人が逮捕されて事件は解決した。しかし、この事件はシリーズの主要人物たちのその後を大きく狂わせており、事件が解決した後も事件の影響は物語に暗い影を落としている。
- 映画版では事件の発生した年が1997年に、事件現場が裁判所の証拠品倉庫に変更されている。DVDのオーディオコメンタリーで巧は「エレベーターで窒息するはずがない」と指摘され、映画版では内容を変更したと述べている。
- 名前の由来は巧舟の好きなミステリー作家・泡坂妻夫のデビュー作『DL2号機事件』[要出典]。
- SL9号事件(エスエルきゅうごうじけん)
- 『蘇る』第5話で登場。『蘇る』第5話から2年前の2015年2月21日に発生した連続殺人事件。DL6号事件と対照的にこちらは解決事件となっている。
- 担当捜査官が罪門恭介、市ノ谷響華、多田敷道夫。担当検事が罪門直斗。
- 被害者が曲角 中也(まがりかど ちゅうや)、戸鉢 里恵(とばち りえ)、名栗 武史(なぐり たけし)、草葉 影丸(くさば かげまる)、八ノ巣 玉美(はちのす たまみ)、罪門 直斗。
- 犯人は青影丈というごく普通のサラリーマンだった。ところが決定的な証拠品もなく、動機も全て推測だったため、警察は彼を逮捕できず、焦りを感じていた。だが、彼が最後に罪門恭介の弟・罪門直斗を殺害したことで決定的な証拠品を残し逮捕され、死刑判決を受けて、事件は解決した。しかし罪門恭介は弟の死を不審に思い単独で執念深くこの事件を調査していたが、『蘇る』第5話で事件発生からちょうど2年が経過して申し送りを迎え、追跡捜査ができなくなってしまった。罪門直斗が死亡した後、後任として御剣が担当検事となり、事件解決後に御剣の黒い噂を作るきっかけとなった事件でもある。事件解決後に罪門恭介は、巡査に降格され、市ノ谷響華は検事に解雇届けを出され、多田敷道夫のみ咎めがなかった。
- UR-1号事件(ユウアールいちごうじけん)
- 『5』第5話で登場。『5』から7年前の2020年に発生した殺人事件。大河原宇宙センターのロボット研究室で、心理学者で希月心音の母、希月真理が殺害される。容疑者は被害者の弟子で検事の夕神迅。夕神の自供と決定的な2つの証拠品から、異例の短期間で有罪判決が下る。この事件は有罪となった者が検事であり、成歩堂の証拠品捏造事件の後に起こった出来事であったために人々の法曹界への強い不信を煽り、『法の暗黒時代』が幕を開けるきっかけとなる。
法律
- 序審法廷制度(じょしんほうていせいど)
- 『1』第2話(『蘇る』第2話)から登場。本作の世界において、刑事事件の審理は、まず起訴された容疑者が有罪か無罪かのみを最長3日以内で審理する「序審」と、有罪が確定した後に被告の量刑などを審理する「本審」とに分かれている。序審法廷制度はその制度の名称。増加する犯罪に対し、迅速に処理できるように制定された。ゲーム中で主人公が参加するのは全てこの序審法廷である。成歩堂は、この制度のことを「簡単にいうと最近、犯罪が多いから、ぱぱっと片付けちゃおうという制度」と説明しており、『4』で成歩堂はこの制度に対し疑問を投げかけている。なお、映画版では「序審裁判」という名称になっている。
- 『1』(『蘇る』)では制度の開始時期について「2、3年前」という成歩堂の発言があるが、『3』『検事』では御剣のデビュー時である2012年(『1』(『蘇る』)の4年前)には既にこの制度が開始している。
- 裁判員制度(さいばんいんせいど)
- 『4』で登場する新しい裁判システム。その内容は、裁判員と呼ばれる人たちが裁判の様子(加えて、それ以前の調査の様子)を別室で視聴し、有罪・無罪の判断を下すというもの。成歩堂が案内役を務める。ゲーム付属の取り扱い説明書に“本当の”裁判員制度の解説があったり、法務省のサイトのURLを記載したりするなど、プレイヤーに対して裁判員制度の見識を広めようとする製作者側の意図も見受けられる。なお、実際の制度はゲーム中のものとは大きく異なる。
学校
- 勇盟大学(ゆうめいだいがく)
- 『3』『4』で登場した大学。成歩堂龍一の母校。『3』で呑田菊三と美柳ちなみ、『4』で河津京作が在学していたことが明らかになっている。劇中では芸術学部、薬学部、文学部、理工学部の存在が判明。『3』第1話で事件現場になる。『大逆転裁判』で明治時代から創設されていたことが判明。成歩堂龍一の先祖・成歩堂龍ノ介と龍ノ介の親友・亜双義一真の母校でもあった。
- 私立テミス法律学園(しりつテミスほうりつがくえん)
- 『5』に登場した学校。『5』第3話で事件現場になる。教育課程は基本的に通常の高校と同じ(15歳以上で入学、3年間就学)だが、法曹三者を育成するための専門課程があり、希望した進路に応じて弁護士クラス・検事クラス・裁判官クラスに分けられている。制服の色もクラスによって異なる。模擬裁判を行うための裁判所を模した教室など、設備は整っており、王泥喜は「オレが通っていた学校とは大違いだ」と言っている。また実務についている法曹関係者を講師で呼ぶことがあり、物語で成歩堂と響也が呼ばれた。成歩堂は「異議あり!」の指の角度などを教えた。響也と『検事2』に登場した一柳弓彦はこの学校の卒業生であり、同期である。
国家
- 日本(にほん)
- 全シリーズに登場した国家。
- ボルジニア共和国(ボルジニアきょうわこく)
- 『4』第3話に登場する歌姫・ラミロアがやってきた国で『検事』第2話に登場するジンク・ホワイト2世の出身国でもある。『検事』において北欧にある小国であることが明かされた。「ボルジニアの布」「ボルジニアのマユ」という特産品がある。劇中では言葉が通じないということを表現するため、象形文字のようなもので描かれている。巧舟自身が製作した『ディノクライシス』の舞台でもある。
- クライン王国(クラインおうこく)
- 『6』に登場した国家。「霊媒」が裁判や外交など、国家の運営の主軸を担っており、王位継承権を有するのは霊媒ができるだけの霊力があると見込まれた王女のみ。真宵によれば倉院流霊媒道の創始霊媒師の綾里供子はここで修行を積み現在の倉院流霊媒道が発展し、倉院流霊媒道の家元となる霊媒師は最終的にクライン王国での修行が必須とされている。(第3話)
- 英国(えいこく)
- 『大逆転裁判』に登場した国家。
その他
- 倉院流霊媒道(くらいんりゅうれいばいどう)
- 『1』『2』『3』『6』に登場しており、非常に霊力の強い家系である綾里家(霊力を有するのは女性のみ)に伝わる“本物の”霊媒術。始祖は綾里供子。他の流派も存在する(『2』の春美の発言から)。名前はクラインの壺からとられたもので、作中では「倉院の壺」と呼ばれる品が度々証拠品として登場する。
- 倉院流霊媒道の特徴
- 霊媒の最中、霊媒師自身の意識は完全に途絶え、何も知覚できない状態となり、霊媒を終えた後もその間のことはまったく記憶に残らない。そのため霊媒師自身が霊と意思の疎通をとることはできない。霊媒中は肉体にも変化が起こり、容姿は霊媒対象と同じものに変わり、生前の人格そのままに振る舞う。ホクロなどごく小さな特徴まで再現され、霊媒師本人の外見的特徴はせいぜい装束と毛髪のスタイルくらいにしか残らない。霊媒をするかどうかの主導権は完全に霊媒師側にあり、霊の方から勝手に身体に入り込むことはできない。だが霊媒師が未熟だった場合、霊媒には成功してもその霊を制御しきれなくなる場合がある。なお、霊媒を行うには、霊媒師が霊媒対象となる霊の「顔」と「本名」を知っていなければならない。
- チャーリー
- 成歩堂の事務所に置かれている観葉植物。初登場は『1』第2話からで名前が判明したのは『1』第3話から。種類は「コルディリネ・ストリクター」。事務所が千尋のものだったころから置かれていた。成歩堂によると、「事務所のマスコットキャラクター」。真宵や春美に水を過剰にやられたり、茜の特製化学肥料で妙に黄色くなったりと、散々な目に遭っている。前述したように、成歩堂が来る以前から事務所にあるので、みぬきからは「センパイ」と呼ばれている。
- ホテル・バンドー
- 成歩堂法律事務所の向かいにあるホテルの名前。『1』では「板東ホテル」という名称で小さなビジネスホテルだったが、ある事件以来有名になり「ホテル・バンドー」という名のホテルになり、徐々に大型化していった。『2』には同系列の「ホテル・バンドー・インペリアル」が登場し『3』では街の一角に「バンドーランド」を建設しており、『検事』ではそれが舞台となった。宿泊料金は「ホテル・バンドー」(板東ホテル)が一泊につきシングル6000円、ツイン11000円。「ホテル・バンドー・インペリアル」は1部屋に2名まで宿泊可能で40000円。来賓用のロイヤルスイートは10万円以上になる[66]。
- 『大江戸戦士トノサマン』シリーズ(『おおえどせんしトノサマン』シリーズ)
- 『1』第2話から登場。子供向けの人気番組。真宵や10歳前後くらいのヤング、さらに御剣までもが夢中になっている特撮ヒーロー番組で、「大江戸戦士トノサマン」「小江戸剣士ヒメサマン」は毎週金曜日[67]夕方5時に放送していたが、「大江戸戦士トノサマン・丙!」から毎週日曜日朝8時に放送が変更された。英都撮影所で製作されている。「大江戸戦士トノサマン」のストーリーは、ネオ・エドシティを舞台に悪の宿敵アクダイカーンと死闘を繰り広げるというもの。ネオ・エドシティにはネオ・フジヤマも存在する。もう1つの子供向けの番組「忍者ナンジャ」とはライバル関係。ストーリーについては登場人物の口からある程度が語られるのみだが、ゲームの中の世界ではライバル番組を押しのけ絶大な人気を誇っている。成歩堂の携帯の着メロもトノサマンのテーマである。御剣も隠れファンの一人(詳細は御剣怜侍を参照)。
- 2016年度上半期に始まった「大江戸戦士トノサマン」が、怪人アクダイカーン役の俳優・衣袋武志が殺害されたために突然の打ち切りになってしまったが、ファンの期待に応えるために2016年度下半期の「小江戸剣士ヒメサマン」が制作、そして2017年度の「大江戸戦士トノサマン」の続編「大江戸戦士トノサマン・丙(へい)!」、2018年度には、トノサマンがヒメサマンと結ばれ、間にはワカサマンという子供ができるストーリー(大江戸亭主トノサマンOTTO)に繋がる。2025年の『4』の時点でもシリーズは続いており、「電動伝道師サマンサマン」に続く最新シリーズのタイトルは「ボージャク武人ナニサマン」である。
- また、サウンドトラックでは「トノサマンのテーマ」に歌詞が用意されており、ゲーム中では『検事』で子供が口ずさんでいる。2012年の「逆転裁判10周年 特別法廷」では水木一郎がステージ上で歌った。
- 忍者ナンジャ(にんじゃナンジャ)
- 『2』第4話から登場。子供向けの人気番組。舞台は室町時代。忍者としては駄目なナンジャには、美しい声という素晴らしい武器が。真っ赤なギターを片手に室町時代の芸能界に殴り込み、スターダムに伸し上がるサクセスストーリー。『2』の荷星の発言によると、元は映画のリメイク作品としての企画だった(『1』第3話で英都撮影所内にポスターが貼られている映画「武士節」が同様のストーリーである)。光映撮影所で製作されており、「大江戸戦士トノサマン」シリーズとはライバル関係で、いつもトノサマンに負けている子供向け番組だが、「全日本ヒーロー・オブ・ヒーロー」で惜しくもグランプリを逃してしまうほどの人気である。放送は「大江戸戦士トノサマン・丙!」からの放送時間と同様毎週日曜日朝8時に放送されている。持ち歌は「抜け忍ララバイ」。2017年の事件で出演の藤見野イサオを失い、番組は打ち切られた[67]。しかし、『検事』第5話で2019年3月14日に『大江戸戦士トノサマン・OTTO』と共に舞台形式のショーが上映された。美雲は「忍者ナンジャ」のファン。
- オニャンコポン
- 『2』第4話から登場。ヒーロー番組であるが、『検事2』での茜の発言によると「放送時間も制作会社も謎」というミステリアスな番組らしい(御剣は「製作会社がつぶれただけ」と考えている)。『検事2』で猿代草太がきているシャツに描かれているのもオニャンコポンである。時の支配者ズルワーンを相手に戦う謎のエスニック・ヒーロー。「全日本ヒーロー・オブ・ヒーロー」にノミネートされており、コアな人気があるが、『5』では『クイズ逆転推理』にて成歩堂が「今時オニャンコポンの人気じゃテレビ出演は無理だろう」と発言しており、人気は落ちてしまった模様。なお、『オニャンコポン』はガーナのアシャンティ人に伝わる神であり、『ズルワーン』はズルワーン教における創造神・時間の神の名前。
- 脚立(きゃたつ)
- シリーズ各作品に必ず1回は登場し、ハシゴとの違いがしばしば議論される。成歩堂編では真宵や茜、糸鋸などが脚立のことを「ハシゴ」と呼び、成歩堂に正されるが「同じようなもの」「もっとホンシツを見よう」と返されるというもの。『4』では、逆に主人公である王泥喜が「もっとホンシツを見よう」という立場になっている。さらに『4』では王泥喜に「面倒だから、まとめて『キャシゴ』と呼ぼう」と言われてしまった。『検事』では、御剣怜侍が「ハシゴ」、美雲が「脚立」と言い、『検事2』では、馬堂が「ハシゴ」、御剣信が「脚立」と言う。また『2』『3』では暖炉と竈の違いについて、『大逆転裁判』ではシャベルとショベル、スコップについて類似の会話が展開される。
- タイホくん
- 警察のマスコットキャラクター。モデルは現実の警視庁のマスコットキャラクター「ピーポくん」。『1』第4話からの警察署・刑事課の背景の人形で登場。刑事課の課長が考えたキャラクターであり、『1』では刑事課のマスコットに留まっていたが、『2』では所轄署の、『3』では警察そのもののマスコットになり、新しい仲間「タイホちゃん」も加わった。「タイホくん」と「タイホちゃん」が結婚する時は、互いに手錠を掛ける。『蘇る』第5話では課長の命令で糸鋸の手で「ダンシングタイホくん」という動くベニヤ板製のロボットが作られ、『逆転裁判』シリーズでキャラクターの仲間入りを果たす。また『蘇る』第5話では事件に強く関わり、成歩堂たちに散々迷惑をかけた。タイホくんに関して、真宵や春美は「カワイイ」と賞賛しているものの、御剣は「カイブツ」「うごめくベニヤ板」と表現しており、かなり評価が分かれている。
- 『2』第1話・『検事』第1話で須々木マコがタイホくんの服を着ており、バンドーランドのマスコットキャラクターにもなっていた。7年後の世界の『4』では、ガリューウエーブのマスコットキャラクターとして人気を博していて、Tシャツ、ギター化、着ぐるみ化などされ、「レッドタイホ」などの亜種も登場した。『検事』第3話で「プロトタイホくん」「ワルホくん」が新たに加わり、「タイホくん」「タイホちゃん」「プロトタイホくん」「ワルホくん」がキグルミで登場した。『レイトン教授VS逆転裁判』にも「ミスター・タイホ」が登場。
- ベントーランド
- 『蘇る』第5話から登場した弁当屋。普通でまともな弁当を売るが、中には個性的で食べられない弁当も売る。『検事』第2話では羽咲空港でベントーランドの販売員が登場している。
- ガリューウエーブ
- 牙琉響也がリーダー&ボーカル&ギターを務める大人気ロックバンド。メンバーの5人全員が警察関係者で、デビュー曲「恋の禁固刑・13年」をはじめ、発表した曲は全てミリオンセラーになっている。作中で判明しているメンバーは響也と眉月大庵のみ。結成した理由は響也によると「女の子に振り向いてもらいたいから」。『検事』第3話ではマークのみ登場する。現在は解散している。
関連商品
サウンドトラック
- 逆転裁判+逆転裁判2 オリジナル・サウンドトラック(2004年3月31日発売)
- 逆転裁判3 オリジナル・サウンドトラック(2004年3月31日発売)
- 逆転裁判 蘇る逆転 オリジナル・サウンドトラック(2006年3月31日発売)
- 逆転裁判 オーケストラアルバム 〜GYAKUTEN MEETS ORCHESTRA〜(2006年9月30日発売)
- 逆転裁判 ジャズアルバム 〜GYAKUTEN MEETS JAZZ SOUL〜(2007年3月31日発売)
- 逆転裁判4 オリジナル・サウンドトラック(2007年6月27日発売)
- 逆転裁判 特別法廷2008 オーケストラコンサート 〜GYAKUTEN MEETS ORCHESTRA〜(2008年7月16日発売)
- 逆転裁判サウンドBOX(逆転裁判 蘇る逆転〜逆転裁判3)(2012年2月8日発売)
- 映画『逆転裁判』オリジナル・サウンドトラック(2012年2月8日発売)
- 逆転裁判5 オリジナル・サウンドトラック(2013年9月25日発売)
逆転裁判シリーズのサウンドトラックはたのみこむのリクエストによって商品化された[68]。
映像化商品
この節の加筆が望まれています。 |
書籍
- 逆転裁判 ファンブック(2005年8月発売)
- 逆転裁判 ファンブック 〜なるほど逆転裁判!〜(2006年3月31日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルファンブック(2006年6月30日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルファンブック Vol.2 (2006年10月27日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルファンブック Vol.3(2007年4月12日発売)
- 逆転法廷-裁判員攻略読本-(2009年5月21日発売)
- 逆転裁判 蘇る逆転 脚本大全(2012年1月13日発売)
- やさしいピアノ・ソロ 逆転裁判 ベストセレクション(2013年3月28日発売)
- 逆転裁判画集 The Art of GYAKUTENSAIBAN(2007年9月26日発売)
- 逆転裁判 イラストアーカイブス
- 逆転裁判5 公式ビジュアルブック
- 逆転裁判6 公式ビジュアルブック
攻略本
- 逆転裁判 真相解明マニュアル(2001年11月15日発売)
- 逆転裁判2 真相解明マニュアル(2002年12月12日発売)
- 逆転裁判3 真相解明マニュアル(2004年3月4日発売)
- 逆転裁判 蘇る逆転 真相解明マニュアル(2005年11月4日発売)
- 逆転裁判 蘇る逆転 オフィシャルコンプリートガイド(2006年6月15日発売)
- 逆転裁判2 オフィシャルコンプリートガイド(2006年10月26日発売)
- 逆転裁判3 オフィシャルコンプリートガイド(2007年8月23日発売)
- 逆転裁判4 公式ガイドブック(2007年6月16日発売)
- 逆転裁判5 公式ガイドブック
パチンコ
- CR逆転裁判(2016年、平和)
パチスロ
- パチスロ逆転裁判(2017年、エンターライズ)
メディア展開
漫画
『別冊ヤングマガジン』(講談社)にて、2006年8月11日発売の17号から連載開始。また、『週刊ヤングマガジン』(同)にも2007年3月26日発売の17号から2007年4月23日発売の21号まで短期連載されていた。全5巻。さらに、2009年4月13日発売の『週刊ヤングマガジン』20号から御剣怜侍を主人公にした『逆転検事』が連載開始した。こちらは全4巻。
時系列的には『3』以降の物語であるが、具体的に何年後とは設定されておらず、成歩堂や真宵ら主要登場人物の年齢も不明扱いにされている。基本的にオリジナルの登場人物たちによるオリジナルの事件が展開されるが、ゲーム本編のキャラクターも多数登場する。
成歩堂らが「異議あり!」と叫ぶそのフキダシの形と字体、ここぞという局面での顔のアップなど、ゲーム画面で使われている演出の多くがそのままの形で持ち込まれている。『検事』では第一話で一回だけ「これだ!」の演出がゲームと同じものが使用された。
逆転裁判
- 第1話:風と共に逆転(全1話、『別冊ヤングマガジン』2006年17号)
- 恋人の不倫相手を殺害した容疑をかけられてしまった矢張を、成歩堂と真宵が弁護する。ほぼ法廷パートにあたる部分から構成されており、担当検事も亜内検事であるなど、ゲーム版の第1話を踏襲したスタイルになっている。
- 第2話:逆転の死刑台(全4話、『別冊ヤングマガジン』2006年18号 - 2007年21号)
- 会社員の自殺を巡り、大会社の社長から弁護を依頼される成歩堂。しかしその夜、社長が何者かに殺害されてしまう。容疑者として逮捕されたのは殺害時刻にアリバイのない社長の弟。しかし容疑者が自身のコレクションであるクモたちを燃やすわけがないと思った成歩堂は彼の弁護を担当する。担当検事は本話が初登場の御剣。
- 第3話:逆転のショータイム(全5話、『週刊ヤングマガジン』2007年17号 - 21号)
- 真宵と一緒に「キラリン★ショー」を見に遊園地に来た成歩堂だったが、ショーの最中に出演者の一人が刺殺される。状況から司会者の女性が逮捕されるが、成歩堂は弁護を決意。担当検事は御剣。また、ゲーム版のキャラクターである大場カオルも警備員として登場。
- 第4話:逆転の預言書(全3話、『別冊ヤングマガジン』2007年22号 - 24号)
- 高菱屋の占いコーナーを訪れた成歩堂と真宵。しかし占いの最中に殺人事件が起こり、死に神に体を乗っ取られると占われた女性が、死体と共に密室の中にいた。そして彼女の手には死に神からのメッセージカードが握られていた。成歩堂はその女性を弁護することになる。今回の担当検事は今回が漫画版初登場の狩魔冥。エンディングシーンのみであるが御剣も登場する。成歩堂が将来ピアニストに転職すると占われる、やたぶき屋のみそラーメンが出てくるなど、『4』との繋がりを匂わせる場面がある。
- 第5話:天国からの逆転(全2話、『別冊ヤングマガジン』2007年25号 - 2008年26号)
- 春美が拾った迷子の子猫が、天下そばという食品会社の会長の飼い猫だと推理した成歩堂たちは、子猫を返しにいくことに。しかし、その会長は自宅で変死していた。その容疑者として、会長に暴力を振るわれていた娘が逮捕された。しかし、その娘の証言によると「死んだ母親が天国から帰ってきて、私を助けるために父親を殺した」という。担当検事は御剣。
- 第6話:逆転食いしん坊(全2話、『別冊ヤングマガジン』2008年27号 - 28号)
- 成歩堂が真宵や春美と一緒に見ていたテレビ番組「食いしん坊キング」の生放送中に、大食いチャンピオンのジャスティス正義が毒殺され、番組の司会者が容疑者として逮捕されてしまう。番組ディレクターから弁護を頼まれた成歩堂であったが、ディレクターや他の出演者たちは、事件に関わる何らかの秘密を隠しているようだった。担当検事は、第1話以来の登場となる亜内検事。
- 第7話:逆転力vs神通力(全2話、『別冊ヤングマガジン』2008年29号 - 30号)
- 第4話で知り合った柊カエデが、怪しげな新興宗教「大天狗会」にはまってしまった。不安になった成歩堂と真宵が本部「奇跡ノ塔」を訪れるが、そこで殺人事件が発生。再び逮捕されたカエデを救うべく成歩堂は弁護を決意する。担当検事は狩魔冥。
単行本
- ISBN 978-4-06-361548-7(2007年4月6日発売)
- ISBN 978-4-06-361564-7(2007年6月6日発売)
- ISBN 978-4-06-361628-6(2007年12月6日発売)
- ISBN 978-4-06-361697-2(2008年7月4日発売)
- ISBN 978-4-06-361741-2(2008年12月5日発売)
- 天才検事・御剣編(廉価版) ISBN 978-4-06-374987-8(2012年1月4日発売)
- 女検事・狩魔冥編(廉価版) ISBN 978-4-06-375003-4(2012年2月8日発売)
アンソロジー
- 逆転裁判コミックアンソロジー(2002年7月27日発売)
- 逆転裁判 I&II アンソロジーKINGDOM(2003年8月12日発売)
- 逆転裁判 I&II 4コマKINGDOM(2003年9月27日発売)
- 逆転裁判3 4コマKINGDOM(2004年3月27日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルアンソロジーコミック 成歩堂 編(2006年3月28日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルアンソロジーコミック 御剣 編(2006年3月28日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルアンソロジーコミック 成歩堂 編(2)(2006年9月29日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルアンソロジーコミック 御剣 編(2)(2006年9月29日発売)
- 逆転裁判4 アンソロジーコミック(2007年8月1日発売)
- 逆転裁判アンソロジーコミック プレイバック!成歩堂(2007年9月1日発売)
- 逆転裁判キャラクターズ 4コマKINGDOM(2007年10月12日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルアンソロジーコミック成歩堂編【新装版】(2010年3月25日発売)
- 逆転裁判 オフィシャルアンソロジーコミック御剣編【新装版】(2010年3月25日発売)
小説
IN★POCKET
『IN★POCKET』2007年6月号(2007年6月15日発売)・同年7月号(2007年7月13日発売)に掲載。7月号編集後記に「第二話は目下準備中」と告知されたものの、第二話以降は発表されていない。
- 作:黒田研二
- 絵:前川かずお
- 監修:CAPCOM
- 第一話:逆転の架け橋(全2回、『IN★POCKET』2007年6月号 - 7月号)
- 法廷での勝利のお祝いに「やたぶき屋」でラーメンを食べている成歩堂と真宵に、店主矢田吹からお祝いとして豪華な具材入りの「特製ラーメン」をおごられる成歩堂。だが、その交換条件として常連客の女子大生カナエの弁護を依頼される。殺されたのは人気俳優大河内ヒカル。ヒカルの熱烈な追っかけをしており、殺害現場のホテルにまで宿泊していたカナエに容疑がかけられたという。「『やたぶき屋』のみそラーメン好きに悪い人はいない」という真宵に促され、成歩堂は弁護を引き受ける。
角川つばさ文庫
小学上級以上向けのオリジナルストーリー。作:高瀬美恵、挿絵:菊野郎。
- 逆転裁判 逆転アイドル(2016年6月15日発売、ISBN 978-4-04-631603-5)
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- あらすじ
- みぬきのショッピングモールでのイベントにやってきた成歩堂たち。そんな中、みぬきと共にイベントで共演していたお笑いアーティストの「直滑降ナダレ」が控え室で殺害された。逮捕されたのは同じく共演者で人気アイドルの「百ヶ谷スモモ」。どう考えても犯人はスモモ以外に考えられない中、みぬきの懇願もあり弁護を引き受けた成歩堂。しかしスモモは頑なに口を閉ざし、真実を一切語ろうとしない。さらに、対する検事は元死刑囚である夕神迅だった。
- 逆転裁判 逆転空港(2017年2月15日発売、ISBN 978-4-04-631678-3)
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- あらすじ
- 休暇をもらって一人旅を楽しもうと海辺野空港に降り立った王泥喜。手荷物検査場で搭乗手続きをしようとした矢先、前に並んでいた男が突然倒れてきた。絶命した男の横で呆然とする王泥喜の手には、血の付いたアイスピックが握られていた。「裏無正道」殺害容疑で逮捕された王泥喜を救うため、成歩堂と心音が立ち上がった。しかし、目撃者の証言も取れず物的証拠もないため圧倒的不利な状況に立たされる成歩堂たち。さらに、現場捜査を進めていくと、そこには検事局長である御剣の姿があった。
逆転裁判 時間旅行者の逆転
2017年にシリーズ15周年記念として『ミステリマガジン』に全4回で掲載され、ハヤカワ文庫から文庫本が発売された。小説は円居挽が手掛けている。時系列は15年前の事件が起きたのがDL6号事件が起きる2か月前であり、この裁判終了後にDL6号事件が起こっている。15年後の事件は『逆転裁判』2話 逆転姉妹が起きてから3週間後、トノサマン事件が起きる13日前の出来事である。
- あらすじ
- 2016年10月、新米弁護士・成歩堂龍一のもとに助手の真宵が依頼人―尾根紡優子を連れてくる。彼女は2001年に起きた事件から逃れるため、タイムトラベルしたと主張する。やがて明らかになる、優子が被告とされた15年前の密室殺人事件。25年間無敗の検事・狩魔豪と敏腕弁護士・御剣信が激突したその裁判は、被告逃亡のため判決が凍結されていた。
テレビドラマ
2007年のゴールデンウィーク期間中、本作品の世界観を実写化したテレビドラマ『逆転裁判ミステリー劇場』が、日本テレビとごく一部の系列局で放送された。内容は「尋問中に突然停電が発生し、電気が復旧すると証人が死亡していた。犯人は検事と弁護士のどちらか」というもの。
放送初日の5月1日から、『逆転裁判4』公式ホームページ上にて解答編が配信されている。
宝塚歌劇
宝塚歌劇団によって以下の4作品が上演されている。いずれも鈴木圭が脚本と演出を担当し、宙組公演で初演している。
- 逆転裁判 -蘇る真実-(2009年2月初演、蘭寿とむ主演)
- 逆転裁判2 -蘇る真実、再び…-(2009年8月初演、蘭寿とむ主演)
- 逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース(2013年1月初演、悠未ひろ主演)
- 大逆転裁判 -新・蘇る真実-(2023年7月初演、瑠風輝主演)
舞台劇
逆転裁判 〜逆転のスポットライト〜(2013年)
2013年7月31日から8月4日まで、六行会ホールで公演。斎藤栄作が脚本、スーパー・エキセントリック・シアターの大関真が演出を担当[69]。
- 成歩堂龍一 - 兼崎健太郎
- 御剣怜侍 - 和田琢磨
- 綾里真宵 - 荻野可鈴
- 矢張政志 - 林明寛
- 糸鋸圭介 - 磯貝龍虎
- 荷星三郎 - 杉原勇武
- 芽多田内亨 - 富田翔
- 美惑埜香 - 護あさな
- 団勇矢 - 出口哲也
- 裏野力 - 粕谷佳五
- 華煮衝江里斗 - 吉田幸宏
- 三大寺夢子 - 石原あつ美
- 大場カオル - 久下恵美
- 日陰ツトム - 角野哲郎
- ミヤコ蛾々 - 兎本有紀
- 裁判長 - 井上浩
- バッファロー千種 - 祖父江桂子
- 劇団員 - 服部紗弥
逆転裁判 〜逆転のスポットライト〜(2014年)
2014年4月9日から13日まで、草月ホールで公演。前回に引き続き斎藤栄作が脚本、スーパー・エキセントリック・シアターの大関真が演出を担当。前回から一部キャストが変更された。
- 成歩堂龍一 - 兼崎健太郎
- 御剣怜侍 - 和田琢磨
- 綾里真宵 - 荻野可鈴
- 矢張政志 - 林明寛
- 糸鋸圭介 - 磯貝龍虎
- 荷星三郎 - 小笠原健
- 芽多田内亨 - 富田翔
- 美惑埜香 - 虎南有香
- 三大寺夢子 - 栞菜
- 華煮衝江里斗 - 寺山武志
- 裏野力 - 土井一海
- 団勇矢 - 出口哲也
- 大場カオル - 久下恵美
- 日陰ツトム - 角野哲郎
- 裁判長 - 井上浩
- バッファロー千種 - 祖父江桂子
- 劇団員 他 - 服部紗弥
- ミヤコ蛾々 - 隅田美保(アジアン)
逆転裁判2 〜さらば、逆転〜(2015年春)
2015年4月29日から5月10日まで、俳優座劇場で公演。『逆転裁判 〜逆転のスポットライト〜』に続き斎藤栄作が脚本、大関真が演出を担当。
- 成歩堂龍一 - 渡辺大輔
- 御剣怜侍 - 和田琢磨
- 綾里真宵 - 荻野可鈴 / 椎名ひかり(Wキャスト)
- 矢張政志 - 林明寛
- 糸鋸圭介 - 磯貝龍虎
- 虎狼死家左右エ門 - 富田翔
- 狩魔冥 - 楠世蓮 / 藤嵜亜莉沙(Wキャスト)
- 華宮霧緒 - 石井美絵子
- 天野由利恵 - 小池唯
- 大場カオル - 久下恵美
- 綾里春美 - 漆原志優 / 髙野友那(Wキャスト)
- 藤見野イサオ - 加藤良輔
- 裁判長 - 外波山文明
- 王都楼真悟 - 太田基裕
逆転裁判2 〜さらば、逆転〜(2015年秋)
2015年10月31日から11月8日まで俳優座劇場で、11月21日から23日までABCホールで公演。前回に続き斎藤栄作が脚本、大関真が演出を担当。前回から一部キャストが変更された。
- 成歩堂龍一 - 渡辺大輔
- 御剣怜侍 - 和田琢磨
- 綾里真宵 - 荻野可鈴 / 椎名ひかり(Wキャスト)
- 矢張政志 - 林明寛
- 糸鋸圭介 - 磯貝龍虎
- 虎狼死家左右エ門 - 富田翔 / 宮下雄也 / 榊原徹士(Wキャスト)
- 狩魔冥 - 楠世蓮 / 藤嵜亜莉沙(Wキャスト)
- 藤見野イサオ - 石川シン
- 華宮霧緒 - 石井美絵子
- 天野由利恵 - 永吉明日香
- 大場カオル - 久下恵美
- 綾里春美 - 漆原志優 / 髙野友那(Wキャスト)
- 裁判長 - 外波山文明
- 王都楼真悟 - 廣瀬大介
逆転裁判 〜逆転のGOLD MEDAL〜(2019年)
2019年1月16日から1月21日までシアター1010で公演[70]。前回に続き斎藤栄作が脚本を担当し、演出はほさかようが担当[70]。
- 成歩堂龍一 - 加藤将
- 御剣怜侍 - 小波津亜廉
- 綾里真宵 - 中村麗乃(乃木坂46)
- ゴドー - 友常勇気
- 糸鋸圭介 - 鈴木雅也
- 矢張政志 - 反橋宗一郎
- 狩魔冥 - 花奈澪
- 大場カオル - 久下恵美
- 深鴫ヨーコ - 大矢真那
- ヨークシャー・ベルジャン - 小南光司
- ジャック・クローマック - 小西成弥
- アンティーノ・ニバンテス - 田上ひろし
- マルデア・バレンボー - 鵜飼主水
外部リンク
映画
逆転裁判 | |
---|---|
監督 | 三池崇史 |
脚本 |
飯田武 大口幸子 |
出演者 |
成宮寛貴 斎藤工 桐谷美玲 中尾明慶 大東駿介 柄本明 檀れい |
音楽 | 遠藤浩二 |
主題歌 | ポルノグラフィティ「2012Spark」 |
撮影 | 岡雅一 |
編集 | 山下健治 |
製作会社 | 「逆転裁判」製作委員会 |
配給 | 東宝 |
公開 | 2012年2月11日 |
上映時間 | 135分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 5億4000万円[71] |
2012年2月11日に東宝系で公開の映画。監督は『一命』の三池崇史[72]、主演は『ドロップ』の成宮寛貴。2011年5月10日から6月下旬まで撮影が行われ、東映京都撮影所には大法廷のセットが建てられ、CG、VFXがふんだんに使われている[73]。
キャッチコピーは「偽りの真実を打ち砕け。」[74][注 6]。
全国275スクリーンで公開され、2012年2月11、12日の初日2日間で興収1億1,795万6,400円、動員8万5,382人になり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第5位となった[76]。
物語構造について
ストーリーは、映画オリジナルの導入アバンとして「DL6号事件」での綾里家における降霊の場面を据えた上で、本編においては原作『1』の第1話「はじめての逆転」の法廷パート後半を導入とし、第2話「逆転姉妹」および第4話「逆転、そしてサヨナラ」をメインストーリー軸の基として再構成している。また使用されなかったストーリーや未登場キャラクターは一部シーンへの流用や登場キャラクターがそれを匂わす行動をとるなど、いわゆる「小ネタ」的な使われ方をしている。基本的にシリアスなシナリオだが、原作同様ギャグシーンや漫才風の掛け合いも含まれており、人物のボケについて法廷内の人物が大きな音を立ててずっこけるなど一部ギャグシーンは強調されている。
映画あらすじ
20XX年。凶悪犯罪の増加に対応するため、日本政府は新たな司法システム『序審裁判』を導入した。これは、弁護士と検事の公開法廷における直接対決で、証拠と証拠をぶつけあいながら、3日以内に被告人の有罪・無罪のみを先行決定する制度である。
成歩堂龍一は25歳の新米弁護士。ある日、綾里法律事務所の所長で成歩堂の良き理解者でもあった上司の弁護士・綾里千尋が、「長年追いかけてきたある事件の新たな証拠を見つけた」というメッセージを残すが、その後千尋は殺害された。容疑者として逮捕されたのは、千尋の妹で見習い霊媒師の綾里真宵だった。彼女の弁護を引き受けた成歩堂は、無実を証明するため、かつての幼馴染でもあるエリート検事・御剣怜侍と対決し、見事無罪を勝ち取った。
その法廷の後、成歩堂の元に御剣が殺人容疑で逮捕されたという知らせが入る。成歩堂は御剣に弁護を名乗り出るが、御剣を起訴したのは彼の師匠で40年間無敗の経歴を誇る伝説の検事・狩魔豪だった。そして審理を重ねていくうちに、生前の千尋が調べていた15年前に地方裁判所で起きた「DL6号事件」が今回の殺人事件と深く関係していることを知る。
キャスト
- 成歩堂 龍一(なるほどう りゅういち)
- 演 - 成宮寛貴(小学生時代:澁谷武尊)
- 新米弁護士。正義を信じる優しい情熱家[77]。
- 千尋が殺害された事件では真宵の弁護を、生倉弁護士殺人事件では幼馴染の御剣の弁護を引き受ける。
- 御剣 怜侍(みつるぎ れいじ)
- 演 - 斎藤工(小学生時代:林遼威)
- 成歩堂のライバルの天才検事。成歩堂と矢張の幼馴染。生倉弁護士殺人事件の容疑者として逮捕される。
- 綾里真宵(あやさと まよい)
- 演 - 桐谷美玲(幼少期:西口莉乙加)
- 霊媒師の卵で、千尋の妹。成歩堂の助手となる。
- 矢張 政志(やはり まさし)
- 演 - 中尾明慶(小学生時代:津波古太輝)
- 成歩堂と御剣の幼馴染のダメ男。成歩堂の最初の依頼人。本作品では彼の作ったお手製の金属探知機が、物語で重要な役目を果たすことになる。
- 糸鋸 圭介(いとのこぎり けいすけ)
- 演 - 大東駿介
- 御剣に絶対の信頼を寄せる所轄署の刑事。語尾に「ッス!」を付ける。
- 大法廷・裁判長
- 演 - 柄本明
- ベテランの裁判官。
- 綾里 千尋(あやさと ちひろ)
- 演 - 檀れい(少女期:浜辺美波)
- 成歩堂の上司の弁護士。真宵の姉。ある事件の証拠を手に入れ裁判を起こそうとしていた矢先、事務所で何者かによって殺害される。
- 大沢木 ナツミ(おおさわぎ ナツミ)
- 演 - 谷村美月
- 事件の目撃者であるカメラマン。関西弁で話す。
- 御剣 信(みつるぎ しん)
- 演 - 平岳大
- 15年前のDL6号事件で射殺された被害者。職業は弁護士で、かつて法廷で狩魔と対峙した過去を持つ。怜侍の父親。
- 生倉 雪夫(なまくら ゆきお)
- 演 - 篠井英介
- DL6号事件の被告人の弁護士。ひょうたん湖で殺害される。
- 小中 大(こなか まさる)
- 演 - 鮎川誠
- フリーの雑誌記者で、千尋が殺害された事件の目撃者。興奮すると博多弁となり拡声器を持ち込み、ハウリングを起こすほどの大声で絶叫する。後に何者かに毒殺される。
- 綾里 舞子(あやさと まいこ)
- 演 - 余貴美子
- 霊媒師。真宵と千尋の母親。警察に依頼されたDL6号事件の犯人探しの霊媒に失敗し、2人を置いて失踪する。
- 狩魔 豪(かるま ごう)
- 演 - 石橋凌
- 40年間無敗の経歴を持つ伝説の検事で、御剣の上司。
- 灰根 高太郎(はいね こうたろう)
- 演 - 小日向文世
- DL6号事件の被告人で元法廷係官。
- 灰根 サユリ(はいね サユリ)
- 演 - 中村優子
- 灰根の妻で、旧姓は松下。DL6号事件が起きた後、世間からの痛烈なバッシングに耐え切れず、自殺してしまう。
- 亜内 武文(あうち たけふみ)
- 演 - 村杉蝉之介
- 成歩堂が初法廷で対峙した検事。
- 山野 星雄(やまの ほしお)
- 演 - 斎藤歩
- 成歩堂の初法廷での証人。
- 姫神 サクラ(ひめがみ サクラ)
- 演 - 蜷川みほ[78]
- トノサマン裁判で証言台に立つ。本作品では被告人。
- 井外(いがい)
- 演 - 本村健太郎
- トノサマン裁判で御剣と対決した弁護士[注 7]。原作には登場しない、オリジナルキャラクター。
- 王都楼 真悟(おうとろう しんご)
- 演 - 阿部祐二[注 8]
- 忍者ナンジャ裁判で証言台に立つ。
- サユリさん
- 演 - キバちゃん[79]
- 灰根のペットのオウム。「DL6号事件を忘れるな」という意味深な言葉を話す。
- その他
- 波岡一喜、山口幸晴、本村力、窪田弘和、森永卓郎、オオヌキタクト、森圭介、辻岡義堂、五十嵐竜馬、川田裕美、吉田奈央、林マオ
スタッフ
- 監督:三池崇史
- 脚本:飯田武、大口幸子
- 音楽:遠藤浩二
- 製作指揮:宮崎洋
- 製作:菅沼直樹、市川南、徳丸敏弘、奥野敏聡、阿佐美弘恭、弘中謙、平井文宏、北川直樹
- エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治
- プロデューサー:東山将之、畠山直人、坂美佐子、前田茂司
- ラインプロデューサー:今井朝幸、小松俊喜
- キャスティングプロデューサー:伊東雅子
- 撮影:岡雅一
- 照明:東田勇児
- 録音:中村淳
- 美術:林田裕至
- 装飾:坂本朗
- 編集:山下健治
- 音響効果:柴崎憲治
- 助監督:渡辺武
- 制作担当:堀岡健太
- 衣装デザイン:松本智恵子
- ヘアメイクディレクション:冨沢ノボル
- CGIディレクター:太田垣香織
- 美術プロデューサー:竹村寧人
- 配給:東宝
- 制作プロダクション:OLM
- 制作協力:楽映舎
- 撮影協力:東映京都撮影所
- 企画・製作幹事:NTV
- 製作:「逆転裁判」製作委員会(NTV、東宝、CAPCOM、OLM、D.N.ドリームパートナーズ、ytv、VAP、ソニー・ミュージックエンタテインメント、STV、MMT、SDT、CTV、HTV、FBS)
主題歌
- ポルノグラフィティ[80]「2012Spark」(作詞:新藤晴一、作曲:岡野昭仁、編曲:tasuku・Porno Graffitti、ストリングスアレンジ:tasuku・門脇大輔、レーベル:SME Records)
ロケ地
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
ソフト化
2012年8月22日発売。ブルーレイとDVDでリリース。発売・販売元はバップ。
- 逆転裁判(2枚組)
- ディスク1:本編ディスク
- 音声特典
- オーディオコメンタリー(監督:三池崇史×ゲーム「逆転裁判」シリーズ監督:巧舟)
- 音声特典
- ディスク2:特典DVD
- メイキング・オブ・逆転裁判
- 映画「逆転裁判」イベント映像集
- 特報・劇場予告編・TVスポット集
- ゲーム「逆転裁判」シリーズ監督 巧舟撮り下ろしインタビュー
- ゲーム「逆転裁判」シリーズプロモーション映像集
- 封入特典
- オリジナルブックレット(24P)
- ディスク1:本編ディスク
映画ノベライズ
映画版の脚本を基に構成されているが、一部シーンやセリフが変更されている。
ボイスドラマ 逆転裁判5〜逆転のアニマルサーカス!?〜
2013年8月22日から9月19日まで、毎週木曜日更新で音泉で配信された。『5』公式ホームページでも配信されている。全5話。2013年10月16日に全話とボーナストラックを収録したドラマCDとして発売。
時系列は『5』と同じで、主要人物は『5』と同一のキャストで出演する。ただし劇中の時期設定はされておらず、また一部『5』本編の内容と矛盾している部分があり、本編とはパラレルとなっている。
あらすじ
変わった動物が売りのサーカス「チラミサーカス」で、みぬきがマジックショーを行うことが決まった。みぬきが行うマジックは団長・タカサカが有する三毛猫・ミケランジェロを消失・再出現させるというものであった。変わった動物が売りのサーカスで普通の三毛猫ということについて王泥喜と心音は疑問を抱くが、成歩堂はミケランジェロはオスなのではないかと推測する。三毛猫のオスは非常に希少価値が高く、数億の値段がつくこともあるという成歩堂の解説に愕然とした王泥喜は、みぬきが失敗してミケランジェロを傷つけないかと心配する。
サーカス当日、みぬきは実際にマジックを行うが、ミケランジェロは現れなかった。そこにタカサカが現れ、みぬきをミケランジェロ窃盗犯として告発する。疑いを晴らすため成歩堂たちはマジックの種を明かすようみぬきを説得するが、実父との約束から自らマジックの種を明かすことはできないとするみぬきは、やってきた番刑事に対して自分がミケランジェロを盗んだと名乗り出た。成歩堂と王泥喜、そして心音はみぬきの疑いを晴らすため、マジシャンのルールに触れないよう自分たちで考えてトリックを明かすとみぬきに伝え、真相を知るべく捜査を始める。
Webラジオ
- 逆転裁判123 なるほどラジオ!
- 2014年3月13日から4月10日まで、YouTube CapcomChannelと音泉にて配信された。隔週木曜日更新、全3回。パーソナリティは近藤孝行(成歩堂龍一 役)[81]。
- 大逆転裁判 -大逆転ラヂオ-
- 2015年5月19日から7月14日まで、YouTube CapcomChannelと音泉にて配信された。隔週火曜日更新、全5回。パーソナリティは久野美咲(アイリス・ワトソン 役)、小嶋慎太郎(プロデューサー)。
テレビアニメ
2016年4月2日から9月24日まで読売テレビ・日本テレビ系列にて放送。『逆転裁判』第1話から第4話、『逆転裁判2』第2話から第4話、アニメオリジナルエピソード1話を、全24話で描いている。
2018年10月6日から2019年3月30日まで同放送局でSeason2が放送。『逆転裁判2』第1話、『逆転裁判3』で描いている。
オーケストラコンサート
2008年の4月と9月に開催されたオーケストラコンサートで内容は、ほぼ同じである。
逆転裁判 特別法廷2008 オーケストラコンサート〜GYAKUTEN MEETS ORCHESTRA
2008年の4月に行われたオーケストラコンサートである。
会場では逆転裁判シリーズのグッズが販売された。イラスト展示コーナーには、デザイナーの岩元辰郎、塗和也による描き下ろし作品をはじめとした雑誌表紙用のイラストなどが飾られていた。
コンサートの前には『逆転検事』の制作発表会があり、プロデューサーの江城元秀、ディレクターの山﨑剛、デザイナーの岩元が登壇した。
会場にはスクリーンが設置してあり、演奏に合わせてゲーム画面をつなぎ合わせて作られたムービー流され、10曲目は歴代のキャラクターたちが登場し、事件を振り返るというものであった。
演奏は東京フィルハーモニー交響楽団で指揮は栗田博文が務めた。
- 公演名 「逆転裁判 特別法廷2008 オーケストラコンサート」〜GYAKUTEN MEETS ORCHESTRA〜
- 開催日 2008年4月20日(日)
- 開演時間 13時開演 *11時30分開場
- 会場 新宿文化センター
- 演奏 東京フィルハーモニー交響楽団
- 指揮者 栗田博文
- 編曲 岩垂徳行
- スペシャルゲスト 霜月はるか
- ゲスト指揮者 巧舟
演奏曲
- 1 王泥喜 法介 新章開廷
- 2 逆転裁判1 - 3 法廷組曲
- 3 芝九蔵 虎ノ助〜スウィンギン・ゼニトラ
- 4 ゴドー〜珈琲は闇色の薫り
- 5 大いなる復活〜御剣 怜侍
- 休廷
- 6 逆転裁判4 法廷組曲
- 7 悪漢組曲
- 8 恋するギターのセレナード
- 9 綾里 真宵〜逆転姉妹のテーマ
- 10 逆転裁判3 終幕
- アンコール
- 1 大江戸戦士トノサマン
- 2 成歩堂 龍一 〜異議あり!
逆転裁判 特別法廷2008秋 オーケストラコンサート
9月の公演では逆転裁判の舞台化の決定が発表され、成歩堂龍一役の蘭寿とむのビデオレターが上映された。この時、蘭寿とむは『逆転裁判ファンブック』のキャラクター診断テストに挑戦するが、御剣にあたってしまった。
- 公演名:「逆転裁判 特別法廷2008秋 オーケストラコンサート」
- 開催日:2008年9月23日(火・祝)
- 開演時間:昼公演 13時00分開演/12時00分開場
- 夜公演 17時30分開演/16時30分開場
- 会場:オーチャードホール
- 演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
- 指揮者:栗田博文
- 編曲:岩垂徳行
- スペシャルゲスト:霜月はるか
演奏曲
- 1 王泥喜 法介 新章開廷
- 2 逆転裁判1 - 3 法廷組曲
- 3 芝九蔵 虎ノ助〜スウィンギン・ゼニトラ
- 4 ゴドー〜珈琲は闇色の薫り
- 5 大いなる復活〜御剣 怜侍
- 休廷
- 6 逆転裁判4 法廷組曲
- 7 悪漢組曲
- 8 恋するギターのセレナード
- 9 綾里 真宵〜逆転姉妹のテーマ
- 10 逆転裁判3 終幕
- 11 大江戸戦士トノサマン
- 12 成歩堂 龍一 〜異議あり!
アンコール
- 1 タイホくん行進曲
なお検査官組曲とタイホくん行進曲は逆転検事LIMITED EDITIONオーケストラミニアルバムに収録されている。
その他作品
特別法廷
2005年以降、主に逆転シリーズの新作発表の際に東京ゲームショウ(TGS)やシリーズ公式イベント、動画サイトで公開されるプロモーション映像。
主要キャラクターが大した重罪にもならない裁判を行い、新作の宣伝を行いながらギャグ調で進める内容となっている。主要キャラクターはフルボイス(PV・『5』以降と同じ声優)で喋る。
このプロモーション映像の一部は該当作品の限定版付属のDVDにて視聴可能となっている。
つくろう! 逆転裁判
『逆転裁判 配信版』で2008年3月11日から7月10日まで配信されていたFlashアプリケーション。『逆転裁判 配信版』の宣伝用として配信されていたために、短期間で配信を終了した。
ゲーム中の法廷パートにあたる部分を、自らオリジナルで作り上げることができる。
2016年には逆転裁判6の発売を記念して4月27日から5月25日の期間限定で復活した。
体感型イベントなど
2013年7月にThanks Lab・DxL CREATION・Planet Kids Entertainment主催の体感型推理ゲーム『逆転裁判 逆転への挑戦 in ジョイポリス』が東京ジョイポリスにて約2ヶ月弱の間に全13日間実施された。本イベントはPKシアターとのコラボレーションによるもので逆転裁判5の発売を記念したイベントである。好評により追加公演され、2013年9月より約1週間半の間に全6日間実施された。
同イベントは逆転裁判123 成歩堂セレクションの発売を記念して、またも東京ジョイポリスで2014年4月に『逆転裁判 再演 逆転への挑戦inジョイポリス~』として約1ヶ月の間に全8日間実施。主催はThanks Labが抜け、ポリゴンマジックが加わった。制作はPKシアターのままである。
初演・再演ののち、再び東京ジョイポリスで2014年10月に『逆転裁判 逆転への挑戦2 in ジョイポリス』として約1ヶ月の間に全9日間実施された。主催と制作は『再演』と変わりない。
2015年4月24日には館内回遊型推理アトラクション『逆転裁判 in ジョイポリス』が東京ジョイポリスにオープンした。オープン時には第1話「逆転のFly High」のみ公開され、7月18日(土)から第2話「逆転の密室」、9月17日(木)から第3話「逆転のドン」が公開されている。
2015年6月より大逆転裁判第1作目とSCRAP主催の体感型謎解きイベントであるリアル脱出ゲームとのコラボレーション第1弾『倫敦大法廷殺人事件』が東京原宿にある常設スタジオ「原宿ヒミツキチオブスクラップ」にて約2ヶ月弱、名古屋矢場町にある常設スタジオ「名古屋ヒミツキチオブスクラップ」と大阪心斎橋にある常設スタジオ「大阪ヒミツキチオブスクラップ」にて約1カ月弱のロングランで開催された。3大都市での開催期間中に全国29都市を巡回した。同年9月には第2弾『容疑者夏目漱石失踪事件〜吾輩は無罪である〜』が博物館明治村で約2ヶ月弱のロングランで開催された。参加者は『倫敦大法廷殺人事件』では被告人である成歩堂龍ノ介の弁護士として不可解な殺人事件の裁判の弁護を引き受けながら様々な謎を駆使しつつ、1時間以内に無罪判決を勝ち取ることがクリア条件[注 9]。『容疑者夏目漱石失踪事件』では被告人である夏目漱石の弁護士として殺人および失踪事件の弁護を引き受けながら様々な謎を駆使しつつ、各々のペースで無罪判決を勝ち取ることがクリア条件。『倫敦大法廷殺人事件』では前売り券購入者で、当日会場でオリジナル『異議あり』団扇を全員にプレゼントした。
シリーズ第6作目作の発売時には発売を記念し、京浜急行電鉄(京急)・名古屋鉄道(名鉄)・京阪電気鉄道(京阪)との共同コラボレーションで『逆転裁判6ミステリーラリー〜友好の証〜』を実施している。実施期間は、京急が本作発売日から2016年7月31日、名鉄は本作品発売日から2016年9月30日、京阪は本作品発売日から2016年7月22日までと、期間が異なっている[82][83][84]。
2017年9月より大逆転裁判第2作目とSCRAP主催の体感型謎解きイベントリアル脱出ゲームとのコラボレーション『リアル脱出ゲーム×大逆転裁判2〜「容疑者」夏目漱石最後の事件〜』が博物館明治村にて約3ヶ月のロングランで開催されることが決定した。参加者はある事件の容疑を懸けられた夏目漱石の取り調べを担当する刑事となって様々な謎を駆使して、各々のペースで無実を獲得(脱出)することがクリア条件。
2019年7月26日よりなぞともカフェ(バンダイナムコアミューズメント)とのコラボレーションイベント『『逆転裁判』 in なぞともカフェ』で、謎ときアトラクション『謎ときアトラクション「逆転裁判 逆転のタイムリミット」』を実施した。新宿店、渋谷店、京都新京極店、なんばパークス店、名古屋栄店の全店で開催され、名古屋栄店のみ8月25日まで、他は12月15日まで利用可能だった[85]。
受賞歴
- 第6回CESA GAME AWARDS - 特別賞(逆転裁判)
- 第7回CESA GAME AWARDS GAME AWARDS FUTURE - 優秀賞(逆転裁判3)
- 第8回CESA GAME AWARDS 2003-2004 - 優秀賞(逆転裁判3)
- GameSpot's E3 2005 Editors' Choice Awards - Best Adventure Game(逆転裁判 蘇る逆転)[86]
- 日本ゲーム大賞2006 - フューチャー部門(逆転裁判4)
- ニューヨーク・アジアン映画祭2012 - 観客賞(映画 逆転裁判)
- ファンタジア国際映画祭2012 - アジア部門 オーディエンスアワード(映画 逆転裁判)
- 日本ゲーム大賞2012 - フューチャー部門(逆転裁判5)
- 日本ゲーム大賞2015 - フューチャー部門(逆転裁判6)
その他のゲームとの関連
- 逆転裁判シリーズでは、他のカプコン作品ネタが使われることはほぼないが、唯一『4』には先述の象形文字や国に他作品を意識したものが織り込まれている。
- SNKとカプコンのキャラクターが一堂に会するニンテンドーDS用ソフト『SNK VS. CAPCOM カードファイターズDS』には、成歩堂、御剣、狩魔冥、千尋がカードとして登場している。
- Wii用ソフト『WE LOVE GOLF!』では、一定の条件を満たすと様々なカプコンキャラクターのコスチュームを入手でき、その中には王泥喜のコスチュームがある。
- 巧舟がディレクターを務めたニンテンドーDS用ソフト『ゴースト トリック』では、主に小道具や人物の衣服などに逆転裁判シリーズを連想させるネタが様々な形で登場している。
- PS3、Xbox 360、PS Vitaで発売された対戦型格闘ゲーム『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』では、成歩堂がプレイヤーキャラクターとして登場。日本版の名前表記は「NARUHODO-KUN(ナルホドくん)」であり、日本語ボイスは鳥海浩輔が担当。真宵、ミサイル、裁判長(彼のみボイスあり)も攻撃・登場時の演出で登場する。
- ブラウザゲーム『鬼武者Soul』では、カプコンヒロインズとして真宵、狩魔冥、美雲が武将となって登場する。
- iOS・Android用ゲームアプリ『ストリートファイター×オールカプコン』の参戦タイトルに本シリーズがあり、多数のキャラクターが登場している。
- ニンテンドー3DS用ソフト『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』では成歩堂と真宵がソロユニット、御剣がイベント専用キャラクターとして登場する。
- TCG『デュエルマスターズ』のブースター『超ブラック・ボックス・パック』に収録されているカード「終末の時計(ラグナロク)ザ・クロック」に成歩堂が描かれている。
- ニンテンドー3DS用ソフト『太鼓の達人 ドコドン!ミステリーアドベンチャー』に、作中で使用されている楽曲をメドレーアレンジした楽曲「逆転123裁判メドレー」が収録されている。また、ストーリーモードにゲストキャラクター(仲間モンスター)として成歩堂が登場する。
脚注
注釈
- ^ 『1』『蘇る』は「!」、『6』はクライン王国では「御魂」、日本では「弁護士バッジ」。
- ^ 名称はペリー・メイスンに由来する[18]。
- ^ ただし一部画面が4:3のままで左右端が黒くなっている。
- ^ モーリス・ルブラン『ルパン対ホームズ』同様、Sherlock Holmesのアナグラム。
- ^ 『5』第5話で成歩堂が「真宵ちゃんから貰った」と語っている。
- ^ この他、「守るべき真実の為に、全ての嘘をひっくり返せ。」「異議あり!」といったフレーズがある。[75]
- ^ 演じる本村自身も弁護士である。
- ^ 2012年2月10日の『スッキリ!!』(日本テレビ)「スッキリエンタメ 略してスッタメ」で、阿部が出演したシーンのメイキングが放送された。
- ^ SCRAPのリアル脱出ゲームサマーキャンペーン『謎夏2015』の一環として実施。
出典
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- ^ 逆転裁判6ミステリーラリー〜友好の証〜 京阪編 京阪電気鉄道公式サイト
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外部リンク
- 公式サイト
- 配信版
- オーケストラコンサート
- 映画版
-
- 映画「逆転裁判」公式サイト - 閉鎖。(2012年6月8日時点のアーカイブ)
- 逆転裁判 - allcinema
- 逆転裁判 - KINENOTE
- Ace Attorney - IMDb
- 逆転裁判
- ゲームボーイアドバンス用ソフト
- ニンテンドーDS用ソフト
- Windows用ゲームソフト
- 携帯電話アプリゲーム
- Wiiウェア
- IPhone用ゲームソフト
- IPad用ゲームソフト
- Android用ゲームソフト
- ミステリゲーム
- カプコンのゲームソフト
- コンピュータゲームのシリーズ
- 2001年のコンピュータゲーム
- Wii U用バーチャルコンソール対応ソフト
- ファミ通クロスレビューゴールド殿堂入りソフト
- 裁判を題材としたゲーム
- 漫画作品 き
- 週刊ヤングマガジンの漫画作品
- 月刊ヤングマガジン
- 弁護士を主人公とした漫画作品
- 2012年の映画
- 弁護士を主人公とした映画作品
- 日本テレビ製作の映画
- 東宝製作の映画作品
- 読売テレビ製作の映画
- OLMの映画作品
- SMEJの映画作品
- 三池崇史の監督映画
- 櫻井武晴の脚本映画
- コンピュータゲームを原作とする映画作品
- 裁判を題材とした映画
- 大阪府で製作された映画作品
- 滋賀県で製作された映画作品